JP2015098907A - 真空断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化カルシウム等の高活性な吸着材を使用した際にも、真空包装前に吸着材が吸湿して失活することがなく、過剰の水分と接触した際にも発熱・発火による火災が発生し難い真空断熱材を提供する。【解決手段】無機繊維マットからなる芯材2と、ガスバリア性のシート材10、12からなる包装袋8と、アルカリ土類金属化合物を含むガス吸着材6と、を構成要素とし、芯材2およびガス吸着材6が包装袋8の内部に充填され、真空包装されてなる真空断熱材1である。芯材2は無機繊維が集積され、無機繊維に熱硬化性の有機バインダーが付与されたマット状物を加熱してなる無機繊維マットからなり、ガス吸着材6が不織布シートからなる収納袋4に封入された状態で包装袋8の内部に充填され、真空包装されており、不織布シートは通気度が15cm3/cm2・s以上、100cm3/cm2・s以下であり、かつ、耐水圧が10cm以上の不織布シートである。【選択図】図1

Description

本発明は、無機繊維マットからなる芯材がガスバリア性のシート材からなる包装袋の内部に充填され、真空包装されてなる真空断熱材に関するものである。より具体的には、前記包装袋の内部に、前記芯材とともにガス吸着材が充填された真空断熱材に関するものである。
従来、無機繊維マットからなる芯材が、ガスバリア性の包装袋の内部に収納され、真空包装されてなる真空断熱材が知られている。
前記芯材としては、適度な剛性があり、包装袋の内部に充填し易いこと(ハンドリング性)、包装袋の内部に充填し、真空包装(袋内を減圧)する際に潰れ難く、芯材密度の上昇による断熱性能の低下が起こらないこと(耐圧縮性)が求められる。従って、無機繊維に熱硬化性の有機バインダーを付与した後に、前記無機繊維を集積してマット状物とし、前記マット状物を熱圧成形する真空断熱材用芯材の製造方法が提案されている(特許文献1)。
また、前記のような真空断熱材においては、製造当初から包装袋の内部に存在した水分、経年変化により包装袋の内部に発生した水分、又は外部から包装袋の内部に侵入した水分等が、真空断熱材の断熱性能を低下させるおそれがある。従って、前記のような真空断熱材においては、水分に起因する問題を回避するため、包装袋の内部に、芯材とともに吸着材を収納し、この吸着材に水分を吸着させることが提案されている。
例えば、芯材と、水分吸着材と、前記芯材と前記水分吸着材を被覆するガスバリア性を有する外被材とからなり、前記外被材の内部を減圧密閉した真空断熱材が提案されている(特許文献2)。特許文献2には、前記水分吸着材として酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の化学吸着材を用いること;前記水分吸着材の包装材として、ポリエチレンテレフタレート不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布とポリプロピレン不織布との積層体、ポリプロピレン不織布と耐水性和紙との積層体等を用いること;等が記載されている。
また、無機繊維からなるシート状成形体を少なくとも2層以上積層してなる芯材と、少なくとも水分を吸着する吸着材と、ガスバリア性フィルムからなる外被材とより形成された真空断熱材が提案されている(特許文献3)。特許文献3には、前記吸着材として、生石灰(酸化カルシウム95質量%以上)、酸化マグネシウム等を用いること;前記吸着材が、前記芯材により挟持されていること;前記吸着材の包装材として、撥水処理された耐水性和紙と微細孔を有するポリエチレンフィルムとを含む積層体を用いること;等が記載されている。
特許第4703134号公報 特開2006−316872号公報 特許第3507776号公報
前記のように特許文献2又は3に記載の真空断熱材は、水分との反応性が高く、水分の吸着性に優れる酸化カルシウム、酸化マグネシウム等を吸着材として用いている。従って、水分に起因する真空断熱材の断熱性能低下という問題を解決することができる可能性がある。
また、特許文献1に記載の芯材のように有機バインダーを含む芯材は、有機バインダーの経時劣化により発生したアウトガスが水分と同様に真空断熱材の断熱性能を低下させるおそれがある。従って、特許文献2又は3に記載の芯材ととともに吸着材を充填する方法は、前記アウトガスに起因する真空断熱材の断熱性能低下という問題の解決策としても有効であると考えられる。
しかし、特許文献2又は3に記載の真空断熱材には、以下に掲げるような問題があった。
特許文献2に記載の真空断熱材は、吸着材の包装材として、通気性・透湿性が高いポリエチレンテレフタレート不織布等を用いている。従って、包装材によって水分の通過が妨げられることがなく、吸着材の性能を十分に発揮させることができるようにも思われる。しかしながら、前記包装材は透湿性が高いが故に、芯材を真空包装する前の段階で吸着材が水分を吸着してしまい、吸着材が真空包装後にその効果を発揮しないか、又は早期に失活するという問題があった。また、前記包装材は防水性が不十分であるため、過剰の水分と接触すると、その水分が包装材の内部まで浸透してしまう。従って、水分と高活性の酸化カルシウム等とが急激に反応し、発熱・発火により火災に至るおそれがあるという問題もあった。前記のような発熱・発火の問題は、吸着材を真空包装する前の段階で、又は真空断熱材の解体時に発生する可能性がある。
一方、特許文献3に記載の真空断熱材は、吸着材の包装材として、防水性に優れる、微細孔を有するポリエチレンフィルムを含む積層体を用いている。従って、特許文献2に記載の真空断熱材のような、真空包装前における水分吸着、水分との接触による発熱・発火の問題は生じ難いと言える。しかしながら、前記ポリエチレンフィルムを含む積層体は通気性・透湿性に乏しいため、真空断熱材の内部で吸着材が水分を吸着し難く、吸着材の性能を十分に発揮させることができないという問題があった。
本発明は、前記従来技術の課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明は、酸化カルシウム等の高活性な吸着材を使用した際にも、真空包装前に吸着材が吸湿して失活することがなく、また、過剰の水分と接触した際にも発熱・発火による火災が発生し難い真空断熱材を提供するものである。
本発明者らは前記課題について鋭意検討を行った。その結果、酸化カルシウム等の高活性のガス吸着材を不織布シートからなる収納袋に封入することに加え、前記不織布シートの通気度および耐水圧を精密に制御し、前記収納袋に防水性と適度な透湿性を付与することにより、前記課題を解決可能であることに想到して本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、以下の真空断熱材が提供される。
本発明によれば、無機繊維マットからなる芯材と、ガスバリア性のシート材からなる包装袋と、アルカリ土類金属化合物を含むガス吸着材と、を構成要素とし、前記芯材および前記ガス吸着材が前記包装袋の内部に充填され、真空包装されてなる真空断熱材であって、前記芯材は、無機繊維が集積され、前記無機繊維に熱硬化性の有機バインダーが付与されたマット状物を加熱してなる無機繊維マットからなり、前記ガス吸着材が、不織布シートからなる収納袋に封入された状態で、前記包装袋の内部に充填され、真空包装されており、前記不織布シートは、通気度が15cm3/cm2・s以上、100cm3/cm2・s以下であり、かつ、耐水圧が10cm以上の不織布シートであることを特徴とする真空断熱材;が提供される。
本発明の真空断熱材は、前記不織布シートが、高融点樹脂からなる芯部と低融点樹脂からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、前記芯鞘繊維同士が熱融着により繊維間結合されて形成された不織布シートであること;前記不織布シートが、低融点樹脂からなる低融点繊維および高融点樹脂からなる高融点繊維を原料繊維とし、前記高融点繊維が前記低融点繊維を介して繊維間結合されて形成された不織布シートであることが好ましい。
また、本発明の真空断熱材は、前記ガス吸着材が、アルカリ土類金属酸化物を含む材料からなるものであること;前記ガス吸着材が、アルカリ土類金属酸化物およびアルカリ土類金属珪酸塩を含む材料からなるものであること;前記アルカリ土類金属酸化物が、アルカリ土類金属水酸化物を300℃以上、600℃以下の温度で加熱処理してなるものであること;が好ましい。
本発明の真空断熱材は、酸化カルシウム等の高活性な吸着材を使用した際にも、真空包装前に吸着材が吸湿して失活することがなく、また、過剰の水分と接触した際にも発熱・発火による火災が発生し難い。
本発明の真空断熱材を厚さ方向に切断した切断端面を模式的に示す端面図である。 本発明の真空断熱材に用いる無機繊維マットの製造方法の一例を模式的に示す概略図である。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は下記の実施形態に限定されず、その発明特定事項を有する全ての対象を含むものである。
[1]真空断熱材:
図1は、本発明の真空断熱材を厚さ方向に切断した切断端面を模式的に示す端面図である。本発明の真空断熱材は、図1に示す真空断熱材1のように、芯材2と、包装袋8と、ガス吸着材6と、を構成要素とし、芯材2およびガス吸着材6が包装袋8の内部に充填され、真空包装されてなるものである。以下、構成要素ごとに説明する。
[1−1]芯材:
芯材は、真空断熱材の断熱性を担う部材であり、無機繊維マットからなる。
無機繊維とは、無機物からなる繊維であり、例えばガラス繊維(グラスウール等)、セラミック繊維、金属繊維等を挙げることができる。また、スラグ繊維、玄武岩繊維(ロックウール、バサルト繊維)等を用いることもできる。これらの中では、断熱性、成形加工性に優れるガラス繊維、玄武岩繊維が好ましい。具体的には、断熱吸音材として一般的に用いられているグラスウール、ロックウール等を好適に用いることができる。
無機繊維は平均径が3μm以上、7μm以下のものが好ましい。平均径を3μm以上とすると、無機繊維の製造・入手が容易となる。平均径を7μm以下とすると、芯材(ひいては真空断熱材)として必要な熱性能を得ることができる。
前記無機繊維の製法は特に限定されないが、例えば遠心法等を挙げることができる。遠心法によれば、例えばガラス繊維(グラスウール等)、スラグ繊維、玄武岩繊維(ロックウール等)等の無機繊維を製造することができる。
無機繊維マットとは、その厚さや密度に拘わらず、無機繊維が集積された集合物(ウエブ)を指す。前記芯材は、前記無機繊維マット1枚からなる単層体、又は前記無機繊維マットが2〜4枚積層された積層体であることが好ましい。
芯材の密度(真空包装された状態での密度)は特に限定されないが、150kg/m3以上、250kg/m3以下であることが好ましい。前記密度が150kg/m3以上の芯材は耐圧縮性に優れるため、芯材密度の上昇による断熱性能の低下が起こり難く、断熱性能に優れる。また、前記芯材は適度な剛性があるため、包装袋の内部に充填し易いことに加えて、真空断熱材を断熱箱に設置する際の作業性が良好となる。更に、前記芯材は適度な剛性があるために、寸法精度が高く、形状を保持する性能が高い真空断熱材を得ることができる。従って、真空断熱材を断熱箱に設置した際に断熱箱との間に隙間が生じ難く、高い断熱性能を発現させることができる。前記効果をより確実に得るためには、前記密度を180kg/m3以上とすることが更に好ましい。一方、前記密度を250kg/m3以下とすることによって、芯材を構成する無機繊維間に適度な空隙が保たれ、無機繊維同士が過度に接触せず、高い断熱性能を発揮させることができる。また、芯材に適度な可撓性、柔軟性を付与することができるため、真空断熱材の表面に不陸(多数の凸部)が形成され難い。従って、真空断熱材を断熱箱等に対して隙間なく設置することができ、断熱欠損が生じ難い。前記効果をより確実に得るためには、前記密度を220kg/m3以下とすることが更に好ましい。
芯材の厚さ(真空包装された状態での厚さ)は特に限定されないが、5mm以上、30mm以下であることが好ましい。真空断熱材の断熱性能は、芯材の厚さと熱伝導率により決定される。従って、芯材の熱伝導率が低いことに加えて、芯材の厚さを一定以上とすることにより初めて、高い断熱性能を発現させることができる。そのような観点から、前記厚さを5mm以上とすることによって、高い断熱性能を得られ、しかも断熱性能の設計が容易となる。一方、前記厚さを30mm以下とすることによって、断熱箱に真空断熱材を設置する際の作業性が向上し、断熱箱に対する真空断熱材の接着作業等が容易になる。また、芯材の製造コストを抑制しつつ、必要な断熱性を付与することができる。
無機繊維マットは、前記のように無機繊維が集積されていることに加え、前記無機繊維に熱硬化性の有機バインダーが付与されたマット状物を加熱してなるものである。換言すれば、前記有機バインダーに由来する熱硬化性樹脂が付与された無機繊維マットであることが好ましい。このような無機繊維マットは、適度な剛性があり、潰れ難いため、芯材密度が上昇し難い。従って、無機繊維間の熱伝導が増加することに起因する断熱性能の低下が起こり難い。
前記有機バインダーの種類は特に限定されないが、脱水縮合により重合体を形成し得る前記重合体の前駆体を好適に用いることができる。脱水縮合により形成される重合体としては、例えばアルデヒド縮合性樹脂、ポリエステル、ポリアミド等を挙げることができる。アルデヒド縮合性樹脂としては、例えばレゾール型フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、尿素樹脂、フラン樹脂等を挙げることができる。中でも、レゾール型フェノール樹脂が好ましい。
従って、前記有機バインダーとしては、これらの重合体(熱硬化性樹脂)を形成し得る前駆体、例えば、
ホルムアルデヒドと、フェノールとの混合物(レゾール型フェノール樹脂の前駆体);
ポリカルボン酸と、ポリオール(糖類を含む)、アミノアルコール、イミノアルコール及びポリアミンの群から選択される少なくとも1種の物質との混合物(ポリエステル、ポリアミドの前駆体);
等を用いることが好ましい。中でも、これらを成分とする水性バインダーを用いることが更に好ましい。
ホルムアルデヒドとフェノールとの混合物としては、ホルムアルデヒド/フェノールの値(モル比)が2.5以上、3.5以下のものを用いることが好ましい。前記モル比を2.5以上とすると、未反応の遊離フェノールを減少させることができる。一方、前記モル比を3.5以下とすると、未反応の遊離ホルムアルデヒドを減少させることができる。
ポリカルボン酸とポリオール等との混合物としては、(ポリオール等の水酸基、アミノ基、イミノ基の総モル数)/(ポリカルボン酸のカルボキシル基のモル数)の値(モル比)が、0.5以上、1.2以下のものを用いることが好ましい。前記モル比を0.5以上とすると、バインダーを構成する殆どの分子が硬化反応に関与して、未反応の遊離ポリカルボン酸を減少させることができる。前記効果をより確実に得るためには、前記モル比を0.7以上とすることが更に好ましい。一方、前記モル比を1.2以下とすると、未反応の遊離ポリオール等を減少させることができる。前記効果をより確実に得るためには、前記モル比を1.1以下とすることが更に好ましい。なお、未反応の遊離ポリカルボン酸、未反応の遊離ポリオール等を減少させることで、これらの物質が真空断熱材中において経時的にガス化し(アウトガス)、前記アウトガスによって真空断熱材の断熱性が低下する不具合を有効に防止することができる。
前記芯材における前記熱硬化性樹脂の含有率は、無機繊維と熱硬化性樹脂の合計質量に対し0.5質量%以上、5.0質量%以下であることが好ましい。前記含有率を0.5質量%以上とすることにより、前記芯材の剛性が高まり、真空包装時に芯材が潰れ難くなるため、断熱性能の低下が起こり難い。また、芯材が垂れ難くなり、芯材の搬送や包装袋への充填等、ハンドリング性が向上する。前記効果をより確実に得るためには、前記含有率を1.0質量%以上とすることが更に好ましい。一方、前記含有率を5.0質量%以下とすると、前記熱硬化性樹脂の熱伝導に起因する断熱性能の低下が起こり難い。また、前記熱硬化性樹脂に由来するアウトガスの発生量が少なく、前記アウトガスに起因する断熱性能の低下が起こり難い。前記効果をより確実に得るためには、前記含有率を3.0%以下とすることが更に好ましい。なお、熱硬化性樹脂の含有率は、強熱減量法(LOI:Loss of Ignition)により測定された強熱減量に基づき算出される。強熱減量の測定は、有機バインダーを付着させ、乾燥させたマット状物の乾燥試料を約550℃で強熱することにより減少した質量を測定することにより行う。
[1−2]ガス吸着材:
ガス吸着材は、真空断熱材の包装袋の内部に充填され、有機バインダーから発生するアウトガス又は包装袋の内部に存在する水分等のガス成分を化学吸着する成分からなる部材である。
ガス吸着材は、アルカリ土類金属化合物を含む材料からなる。「アルカリ土類金属化合物を含む」とは、ガス吸着材には、アルカリ土類金属化合物のみからなるものは勿論のこと、アルカリ土類金属化合物と他の物質を含む材料からなるものも含まれることを意味する。アルカリ土類金属化合物と他の物質を含む材料としては、例えば、アルカリ土類金属化合物を含む鉱物等を挙げることができる。
アルカリ土類金属化合物の中ではアルカリ土類金属酸化物(以下、単に「酸化物」と記す場合がある。)が好ましい。前記酸化物はアルカリ土類金属化合物の中でも特に活性が高く、アウトガスや水分を吸着する効果が高い点において好ましい。前記酸化物の種類は特に限定されないが、例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等を挙げることができる。中でも、単位質量当たりの水分吸着量が多い点において酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムが好ましく、水との反応性が高い点において、酸化カルシウムが特に好ましい。酸化カルシウムを含む鉱物としては、ウォラスナイト、ポルトランドセメント等を挙げることができる。酸化マグネシウムを含む鉱物としては、タルク、マイカ、バーミュキュライト、アパタルジャイト、セピオライト等を挙げることができる。
前記アルカリ土類金属化合物は、アルカリ土類金属水酸化物(以下、単に「水酸化物」と記す場合がある。)を300℃以上、600℃以下の温度で加熱処理してなるものが好ましい。前記温度を300℃以上とすることにより、前記水酸化物が脱水され、吸着効果に優れた高活性のアルカリ土類金属酸化物を得ることができる。従って、真空断熱材の初期性能を安定させることができ、また、経時劣化も抑制することができる。前記温度を600℃以下とすることにより、過剰な熱量を加えることなく、前記水酸化物の脱水を十分に行うことができる。また、加熱処理の方法は、他の物質との化学反応を伴う焙焼でもよいし、前記化学反応を伴わないか焼(かしょう)でもよい。
また、ガス吸着材は、アルカリ土類金属酸化物およびアルカリ土類金属珪酸塩(以下、単に「珪酸塩」と記す場合がある。)を含む材料からなるものも好ましい。前記珪酸塩は、吸着材として前記酸化物ほどの高い活性を有するわけではないが、前記酸化物とは異なり、急激な吸湿による発熱を緩和する作用がある。従って、真空断熱材の解体時等に前記酸化物が過剰の水分と接触しても、発熱・発火による火災を防止する効果がある。珪酸塩の種類は特に限定されないが、例えば珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等を挙げることができる。なお、前記珪酸塩には、アルカリ土類金属及び珪素を含む複合酸化物も含まれる。前記複合酸化物としては、例えば、珪酸三カルシウム(3CaO・SiO2)、珪酸二カルシウム(2CaO・SiO2)等を挙げることができる。
吸着材の形状は特に限定されず、例えば、粒状(酸化カルシウム等)、針状(ウォラスナイト、アパタルジャイト、セピオライト等)、鱗片状(タルク、マイカ、バーミュキュライト等)等を挙げることができる。酸化カルシウムの場合は、粒径が0.2mm以上、1mm以下の粒状であることが好ましい。前記粒径を0.2mm以上とすることにより、収納袋から吸着剤が漏れる不具合を抑制することができる。一方、前記粒径を1mm以下とすることにより、吸着材の形状が真空断熱材の表面に反映され、真空断熱材の表面に不陸(多数の凸部)が形成されるという不具合を抑制することができる。これにより、真空断熱材の表面平滑性が向上し、断熱箱との間に空隙が形成され難くなるため、高い断熱性能を発揮させることができる。
以上説明したガス吸着材は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
[1−3]収納袋:
収納袋は、ガス吸着材を封入するための袋体である。収納袋は、不織布シートからなる。不織布シートは、単一のシートであっても(即ち積層体としなくても)、通気性・透湿性と防水性の双方を付与することができる。また、その目開きを調整することで、通気性・透湿性および防水性の程度を制御することも可能である。従って、微細孔を有するポリエチレンフィルムを含む積層体(引用文献3参照)に比して、通気性・透湿性が高く、しかも過剰の水分との接触を避けるのに十分な防水性を備えている。
前記の通気性・透湿性、防水性を付与するために、前記不織布シートは、通気度が15cm3/cm2・s以上、100cm3/cm2・s以下の不織布シートとする。前記通気度を15cm3/cm2・s以上とすることによって、水分やアウトガスを十分に通過させることができ(通気性・透湿性)、収納袋の内部に封入された吸着材に水分やアウトガスを確実に吸着させることが可能となる。前記効果をより確実に得るためには、前記通気度を30cm3/cm2・s以上とすることが好ましい。一方、前記通気度を100cm3/cm2・s以下とすることによって、過剰な水分と接触した場合でも、その水分が収納袋の内部にまで浸透しない防水性を得ることができる。また、真空断熱材の包装袋の内部に充填する前に、ガス吸着材が失活してしまう不具合を少なくすることができる。前記効果をより確実に得るためには、前記通気度を70cm3/cm2・s以下とすることが好ましい。
なお、通気度とは、JIS L 1096(織物及び編物の生地試験方法)に記載のフラジール法に準拠して測定された通気度を意味する。前記フラジール法により測定された通気度は、通気性が低い高密度の不織布以外の不織布の通気性を評価するための指標として広く利用されている。具体的な手順は以下の通りである。
(1)測定装置としては、フラジール形試験機を用いる。試験片は、約200mm×200mmのサイズとし、評価対象となる不織布の5箇所から、各々1枚ずつ採取する。
(2)フラジール形試験機の円筒の一端に前記試験片1枚を取り付ける。その後、加減抵抗器によって傾斜形気圧計が125Paの圧力を示すように吸込みファンおよび空気孔を調整し、そのときの垂直形気圧計が示す圧力を測定する。
(3)測定した圧力と使用した空気孔の種類とから、試験機に附属の換算表によって試験片を通過した空気量(cm3/cm2・s)を求める。
(4)5枚の試験片について前記測定を行い、5回の試験結果の平均値を求める。
前記の防水性を付与するために、前記不織布シートは、耐水圧が10cm以上の不織布シートとする。前記耐水圧を10cm以上とすることによって、収納袋の内部に水が浸透する事態を防止することができ(防水性)、真空断熱材の製造前、又は真空断熱材の解体時に、収納袋内部の吸着材と水との接触を防ぐことが可能となる。前記効果をより確実に得るためには、前記耐水圧を15cm以上とすることが好ましい。なお、耐水圧とは、JIS L 1092(繊維製品の防水性試験方法)に記載の低水圧法に準拠して測定された耐水圧を意味する。
前記通気度と耐水圧の条件を満たす限り、不織布シートの形態は特に限定されないが、構成繊維の一部に低融点樹脂が含まれ、熱融着によって繊維間結合が形成されていることが好ましい。このような不織布シートは、前記繊維間結合によって不織布シートの強度が向上するという利点がある。
低融点樹脂とは、融点が200℃以下の樹脂を意味する。融点の下限は特に限定されないが、160℃以上であることが好ましい。前記融点の範囲を満たす樹脂である限り、樹脂の種類も特に限定されないが、例えばポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等を挙げることができる。
構成繊維の一部に低融点樹脂が含まれている不織布シートとしては、高融点樹脂からなる芯部と低融点樹脂からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、前記芯鞘繊維同士が熱融着により繊維間結合されて形成された不織布シートを挙げることができる。
高融点樹脂とは、前記低融点樹脂に比して相対的に融点が高い樹脂を意味し、融点が200℃以上、320℃以下の樹脂であることが好ましい。樹脂の種類は特に限定されないが、例えば
ポリアミド樹脂(ポリパラフェニレンテレフタルアミド樹脂等);
ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂等);
アクリル樹脂(ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアクリロニトリル系共重合体等);
その他、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等を挙げることができる。
構成繊維の一部に低融点樹脂が含まれている不織布シートとしては、低融点樹脂からなる低融点繊維および高融点樹脂からなる高融点繊維を原料繊維とし、前記高融点繊維が前記低融点繊維を介して繊維間結合されて形成された不織布シートも好ましい。例えば、
ポリエチレン繊維又はポリプロピレン繊維(低融点繊維)と、ポリアミド繊維又はポリエチレンテレフタレート繊維(高融点繊維)との混綿を加熱し、前記繊維を繊維間結合させた不織布シート;
ポリエチレン繊維(低融点繊維)と、パルプ(高融点繊維)との混綿を加熱し、前記繊維を熱融着させた和紙;等が好ましい。
前記収納袋は、前記芯材に対して熱融着されていることが好ましい。このような構成であれば、収納袋(ひいては封入されている吸着材)を芯材の任意の位置に固定した状態を維持することができ、包装袋の内部で位置ズレすることがない。
前記不織布シートの製法について特に制限はないが、直接法と称する製法により製造することが好ましい。具体的には、
繊維を構成する熱可塑性樹脂を熔融させ、連続した長繊維状に吐出し、冷却が完了する前に、繊維同士を融着させるスパンボンド法;
熱可塑性樹脂を熔融させ、連続した長繊維状に吐出した直後に高温の空気を当てて、繊維を細くさせながら繊維同士を融着させるメルトブロー法;
メルトブロー法と同様に長繊維を吐出させた後に、シート状物を成形し、更に加熱ロール間で、繊維同士を融着させ、シート状物を横方向に展ばす積層延展法;等の製法により製造された不織布シートが好ましい。これらの製法であれば、不織布シート内の目付け量の変動・ばらつきが抑制される。更に、樹脂の熔融温度、冷却条件、成形時の加熱温度又は加圧条件を調節することにより、不織布の目開きを制御することができ、通気度及び耐水圧を本発明の範囲内に調節することが可能である。
[1−4]包装袋:
包装袋は、ガスバリア性のシート材からなる袋体である。包装袋によって、袋体内部の真空状態が維持され、袋体内部への水分やガスの流入を防止することができる。
ガスバリア性を有する限り、シート材の種類は特に限定されない。例えば、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる樹脂フィルム;
クラフト紙の表面が前記樹脂フィルムで被覆されたラミネートフィルム;
金属箔の表面が前記樹脂フィルムで被覆されたラミネートフィルム;
前記樹脂フィルムに金属が蒸着された金属蒸着フィルム;等を好適に用いることができる。前記金属箔、蒸着用の金属としては、ガスバリア性に優れるアルミニウムが好ましい。
前記シート材には、前記シート材が積層された積層シートも含まれる。中でも、最外層に保護フィルム、中間層にガスバリア性フィルム、最内層に融着性フィルムを備えた積層シートが好ましい。例えば、前記保護フィルムが、ポリアミド樹脂フィルム又はポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムにより構成され、前記ガスバリア性フィルムが、アルミニウム箔ラミネートフィルム又はアルミニウム蒸着フィルムにより構成され、前記融着性フィルムが、低密度ポリエチレン樹脂フィルム、高密度ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム又はエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルムにより構成された積層シートを好適に用いることができる。なお、前記融着性フィルムは、前記シート材の周縁部同士を融着させる目的で積層シートの最内層に配置されている。
積層シートを構成する各フィルムの厚さについては特に限定されないが、保護フィルムの厚さ及びガスバリア性フィルムの厚さは10μm以上、25μm以下であることが好ましい。前記厚さを10μm以上とすることにより、包装袋の破損を有効に防止することができる。一方、前記厚さを25μm以下とすることにより、包装袋の熱橋(ヒートブリッジ)を少なくすることができる。
融着性フィルムの厚さは、25μm以上、60μm以下であることが好ましい。前記厚さを25μm以上とすることにより、融着性フィルム同士を融着させた融着部の密封性を高めることができ、真空包装後において融着部からの漏れ(リーク)が発生し難くなる。前記効果をより確実に得るためには、前記厚さを30μm以上とすることが更に好ましい。一方、前記厚さを60μm以下とすることにより、包装袋の熱橋(ヒートブリッジ)を少なくすることができる。前記効果をより確実に得るためには、前記厚さを50μm以下とすることが更に好ましい。
なお、包装袋のサイズは特に限定されず、芯材が充填可能なサイズに構成されていればよい。
[1−5]真空度:
本発明の真空断熱材は、前記芯材および前記ガス吸着材が前記包装袋の内部に充填され、真空包装されてなるものである。包装袋の内部の真空度(残存気体の圧力)は0.1Pa以上、10Pa以下であることが好ましい。真空度を下げるほど、得られる真空断熱材の断熱性能は向上するが、その分、真空包装に要する時間が長くなり、生産性が低下する。真空度を0.1Pa以上とすることによって、真空引きに要する時間が短縮され、効率的に真空断熱材を製造することができる。また、真空度を0.1Pa以下とした場合に匹敵する断熱性能を得ることができる。一方、前記真空度を10Pa以下とすることによって、真空断熱材として十分な断熱効果が発揮される。前記効果をより確実に得るためには、前記真空度を5Pa以下とすることが更に好ましい。
[1−6]製造方法:
本発明の真空断熱材は前記構成を有する限り、いかなる製造方法により製造してもよい。以下、本発明の真空断熱材の製造方法の例を示す。但し、既に説明した事項については割愛し、製造方法に固有の事項のみを説明する。
[1−6A]ガス吸着材の封入:
まず、前記ガス吸着剤を前記収納袋に封入する。
[1−6B]無機繊維マットの製造:
図2は、本発明の真空断熱材に用いる無機繊維マットの製造方法の一例を模式的に示す概略工程図である。無機繊維マットの製造方法は特に限定されないが、例えば図2に示す製造方法により製造することができる。
まず、無機繊維53を紡出させる(繊維化工程)。図2に示す製造方法においては、遠心法(ロータリー法)により繊維化を行う繊維化装置51を使用している。但し、繊維化は、火焔吹付法、吹き飛ばし法等により行ってもよい。製造する無機繊維マット57の密度、厚さ、および巾に応じて、繊維化装置51を2以上設けることもできる。
次いで、紡出された無機繊維53に有機バインダーを付与する(バインダー付与工程)。図2に示す製造方法においては、スプレー式のバインダー付与装置52を使用している。なお、無機繊維53に有機バインダーとともにアルデヒド捕捉剤を付与してもよい。レゾール型フェノール樹脂の前駆体のように、有機バインダーがホルムアルデヒド等のアルデヒドを含む場合には、有機バインダーとともにアルデヒド捕捉剤を付与することで、未反応のアルデヒドを捕捉することができる。アルデヒド捕捉剤としては、例えばアジピン酸ヒドラジド等のヒドラジド系化合物を用いることができる。図2に示す製造方法においては、スプレー式のアルデヒド捕捉剤付与装置59aを使用している。
更に、有機バインダーが付与された無機繊維53を加熱し成形する(マット化工程)。図2に示す製造方法においては、有機バインダーが付与された無機繊維53を、繊維化装置51の下方に配置されたメッシュベルトコンベア54aに集積し、図面右側に向かって搬送する。そして、無機繊維53を、コンベア54bとコンベア55との間に送り込み、所定の厚さに圧縮する。圧縮された無機繊維53は熱風オーブン56の内部を通過する際に加熱され、付着された有機バインダーが熱硬化される。このような工程により、無機繊維53がマット状に成形された無機繊維マット57を製造することができる。図2に示す製造方法においては、製造された無機繊維マット57を、切断機58によって所定の長さに切断し、コンベア54c、54dによって図面右側に向かって搬送している。
前記マット化工程において、加熱温度は200〜300℃、加熱時間は60〜300秒であることが好ましい。加熱温度を200℃以上、加熱時間を60秒以上とすることにより、前記有機バインダーの熱硬化を十分に進行させることができる。従って、アウトガスの原因となる未反応の低分子量物質を減少させることができ、また、無機繊維マットに付着した水分を減少させることができる。加熱温度を300℃以下、300秒以下とすることにより、前記有機バインダーに由来する熱硬化性樹脂の分解を抑制することができ、また、過剰な加熱を行わないことで生産性を向上させることができる。なお、前記のような条件で加熱することが可能である限り、図2に示す熱風オーブン56に代えて、他の加熱装置を用いてもよい。
前記無機繊維マットの密度は、32kg/m3以上、100kg/m3以下であることが好ましい。前記密度を32kg/m3以上とすることにより、一定の剛性が付与され、包装袋に充填する際のハンドリング性が向上する。前記効果をより確実に得るためには、前記密度を48kg/m3以上とすることが更に好ましい。一方、100kg/m3以下とすることにより、真空包装の際の芯材の密度上昇および断熱性能の経時的な低下を抑制することができる。前記効果をより確実に得るためには、前記密度を90kg/m3以下とすることが更に好ましい。
また、前記無機繊維マットの厚さは、10mm以上、50mm以下であることが好ましい。前記厚さを10mm以上とすることにより、マットを製造し易くなることに加え、芯材を形成する際に多数枚のマットを必要とせず、芯材の生産性も向上する。前記効果をより確実に得るためには、前記厚さを25mm以上とすることが更に好ましい。一方、前記厚さを50mm以下とすることにより、包装袋に充填する際のハンドリング性が向上する。前記効果をより確実に得るためには、前記厚さを40mm以下とすることが更に好ましい。
前記無機繊維マットは、真空包装前に加熱して強制乾燥させることにより無機繊維に付着している水分を除去してもよい。強制乾燥は、例えば遠赤外線オーブン、熱風オーブンを用いて行うことができる。加熱温度は特に限定されないが、水分を素早く除去するためには130℃以上とすることが好ましく、150℃以上とすることが更に好ましい。
[1−6E]真空包装:
最後に、前記芯材及びガス吸着剤が封入された収納袋を包装袋に充填して真空包装する。真空包装は従来公知の方法に準じて行うことができる。例えば、前記芯材及び前記収納袋を包装袋の内部に充填した後、前記包装袋の内部を真空度が0.1〜10Paとなるまで真空引きし、前記包装袋の開口部をヒートシールする方法;等を挙げることができる。厚みが12mm以上の真空断熱材を製造する際は、前記芯材を2枚以上積層して、真空包装してもよい。
また、前記芯材及び前記収納袋を予め袋状に形成された包装袋に充填するのではなく、前記芯材及び前記収納袋を上下2枚のガスバリア性のシート材で挟み、前記2枚のシート材の周縁部を融着させて前記シート材からなる包装袋を形成し、前記芯材及び前記収納袋を前記包装袋の内部に充填してもよい。
なお、前記包装袋又は前記ガスバリア性のシート材は、芯材を充填する前に、50〜100℃の温度条件下で、60〜120分乾燥することが好ましい。この乾燥により、包装袋に吸着されている水分が除去され、得られる真空断熱材の内部に水分が混入しないようにすることができる。従って、真空断熱材の断熱性を向上させることが可能となる。
例えば図1に示す真空断熱材1は、以下のような方法により製造することができる。
(1)まず、上型と下型を備え、前記上型および前記下型のいずれか一方に真空ポンプと接続可能な排気口が形成された型を用意する。
(2)前記下型の内部に、ガスバリア性のシート材10、芯材2、ガス吸着材6が封入された収納袋4および排気チューブ14が付設されたガスバリア性のシート材12を順次積層し、排気チューブ14が排気口に接続されるように上型をセットして型を閉じる。
(3)シート材10とシート材12の周縁部16同士を融着させるとともに、シート材10とシート材12によって形成された包装袋8の内部を排気チューブ14から脱気し、袋内の真空度を0.1〜10Paとする。
(4)排気チューブ14を封止した後、脱型することにより真空断熱材1を得る。
以下、実施例および比較例により、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、下記の実施例の構成のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す真空断熱材1と同様の構造を有する真空断熱材を製造した。
[1]ガス吸着材:
ガス吸着材6としては、水酸化カルシウムを600℃でか焼(かしょう)した、酸化カルシウムを用いた。前記酸化カルシウムは乾式篩法で測定した平均粒径が0.8mmの粒状酸化カルシウムであった。
[2]収納袋:
不織布シートにより、幅90mm、長さ110mmの収納袋4を形成した。前記不織布シートとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)からなる芯部とポリエチレン樹脂(融点130℃)からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、スパンボンド法により形成された不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は25cm3/cm2・s、耐水圧は32cmであった。この収納袋には、前記粒状酸化カルシウム10gを封入した。
[3]無機繊維マット(芯材):
無機繊維マットとしては、幅390mm、長さ670mm、密度70kg/m3、厚さ22mmのグラスウールマット2枚を積層したものを用いた。
このグラスウールマットは、水性の有機バインダーが付与されたグラスウールマットを加熱したものであり、前記有機バインダーに由来するレゾール型フェノール樹脂によって硬化されている。この有機バインダーはホルムアルデヒド/フェノールのモル比が3.0のものであった。
前記グラスウールマットの製造は、図2に示す製造方法により行った。まず、繊維化装置51により熔融したガラスを繊維化し、ガラス繊維(無機繊維53)を形成した。繊維化の方法は遠心法とした。繊維化の直後に、バインダー付与装置52により、ガラス繊維(無機繊維53)に前記有機バインダーをスプレーした。次いで、メッシュベルトコンベア54a上にガラス繊維(無機繊維53)を集積させて、前記有機バインダーが付与されたガラス繊維のマット状物を成形した。その後、前記マット状物を熱風オーブン56内に送り込み、260℃、60秒の加熱条件下、コンベア54b、55で挟み込むことによりプレスし、前記有機バインダーを熱硬化させるとともに、前記マット状物を前記厚さ、前記密度に成形した。最後に、切断機58により、得られた無機繊維マット57を上記の寸法に切断した。有機バインダーの付着量は、前記グラスウールマットと前記有機バインダーの合計質量に対し1.4質量%であった。
[4]真空包装:
最後に、芯材およびガス吸着材が封入された収納袋を包装袋に充填して真空包装した。ガスバリア性のシート材としては、最外層に保護フィルム、中間層にガスバリア性フィルム、最内層に融着性フィルムを備えた積層シートを用いた。具体的には、外側から、ポリアミド樹脂フィルム、シリカアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミニウム蒸着エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、高密度ポリエチレン樹脂フィルムが順次積層された、厚さ0.1mmの積層シートを用いた。
真空包装は、既述のように前記芯材及び前記収納袋を上下2枚のガスバリア性のシート材で挟み、前記2枚のシート材の周縁部を融着させて前記シート材からなる包装袋を形成し、包装袋の内部を排気チューブから脱気し、袋内の真空度を1.0Paとすることにより行った。その後、排気チューブを封止した後、脱型することにより、実施例1の真空断熱材を得た。この真空断熱材は、断熱部の幅が390mm、長さが670mm、厚さが15mmであった。
(実施例2)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の真空断熱材を得た。
実施例2においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)とポリプロピレン樹脂(融点160℃)を原料繊維とし、積層延展法で作製した不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は15cm3/cm2・s、耐水圧は19.1cmであった。
(実施例3)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の真空断熱材を得た。
実施例3においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)からなる芯部とポリエチレン樹脂(融点120℃)からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、積層延展法により形成された不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は100cm3/cm2・s、耐水圧は11.8cmであった。
(実施例4)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4の真空断熱材を得た。
実施例4においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)からなる芯部とポリエチレン樹脂(融点120℃)からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、スパンボンド法により形成された不織布シートを用いた。この不織布シートにおける通気度は50cm3/cm2・s、耐水圧は16.3cmであった。
(実施例5)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類、及びガラス繊維に付与する有機バインダーの種類を変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5の真空断熱材を得た。
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)からなる芯部とポリエチレン樹脂(融点120℃)からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、スパンボンド法により形成された不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は50cm3/cm2・s、耐水圧は16.3cmであった。
前記有機バインダーとしては、平均分子量2000のポリアクリル酸とジエタノールアミンの混合物を用いた。この有機バインダーは、(ジエタノールアミンのアミノ基、水酸基の総モル数)/(ポリアクリル酸のカルボキシル基のモル数)の値(モル比)が0.8のものであった。また、熱風オーブン56内での加熱条件は、260℃、60秒とした。
(比較例1)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の真空断熱材を得た。
比較例1においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリプロピレン樹脂(融点190℃)からなる繊維を原料繊維とし、乾式抄造法でシート状にしたのち、180℃のロールプレスで加圧して成形した不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は10cm3/cm2・s、耐水圧は43.8cmであった。
(比較例2)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の真空断熱材を得た。
比較例2においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、目付40g/m2の和紙の両面に、目付25g/m2のポリエチレン繊維不織布を熱融着させた不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は1cm3/cm2・s、耐水圧は54.9cmであった。
(比較例3)
ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートの種類を変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の真空断熱材を得た。
比較例3においては、ガス吸着材を収納する収納袋を構成する不織布シートとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点260℃)からなる芯部と低密度ポリエチレン樹脂(融点120℃)からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、スパンボンド法により形成された不織布シートを用いた。この不織布シートの通気度は120cm3/cm2・s、耐水圧は9.8cmであった。
[評価方法]
実施例、及び比較例の真空断熱材について、収納袋の耐水性、初期断熱性、及び断熱性の経時変化を評価した。以下、これらの評価方法を示す。
(収納袋の耐水性)
実施例1〜5及び比較例1〜3の真空断熱材において、ガス吸着材を封入する収納袋を構成するために使用したのと同種の不織布を用い、収納袋の耐水性を評価した。まず、前記不織布により構成された70mm×75mmの収納袋の内部に、酸化カルシウム5gを充填した後、前記収納袋の開口部を熱融着により封着し、酸化カルシウムが封入された収納袋を得た。次いで、容量500mlのビーカーに注入された300mlのイオン交換水の中に前記収納袋を10分間浸漬させた。この際、前記収納袋が破損したか否かを目視により確認し、収納袋が破損しなかった場合は「良好(〇)」、収納袋が破損した場合は「不良(×)」として評価した。この収納袋の破損は、収納袋の耐水性が低いために収納袋の内部に水が浸透し、収納袋の内部の酸化カルシウムと水が反応し、反応時の急激な発熱によって収納袋が溶融することに起因するものである。
(初期断熱性)
実施例1〜5及び比較例1〜3の真空断熱材の初期断熱性、及び断熱性の経時変化を熱伝導率により評価した。まず、実施例1〜5及び比較例1〜3の真空断熱材の製造直後の熱伝導率を測定した(表中、「熱伝導率A」と記す)。測定条件については、熱伝導率計の下面温度30℃、上面温度10℃、平均温度20℃とした。なお、熱伝導率は、JIS−A1412−2に準拠し、熱流計法により測定した。測定機器としては、熱伝導率測定装置(商品名「HC−074−600」、英弘精機社製)を用いた。熱伝導率Aが0.0018W/mK以下の場合は「良好(○)」、熱伝導率Aが0.0018W/mKを超える場合を「不良(×)」として評価した。
(断熱性の経時変化)
初期断熱性の評価の後、更に、温度35℃、相対湿度80%の条件で4週間経時させ、再度、熱伝導率を測定した(表中、「熱伝導率B」と記す)。また、熱伝導率Bと熱伝導率Aの差が0.0005W/mK以下の場合を「良好(○)」、0.0005W/mKを超える場合を「不良(×)」と評価した。
[評価結果]
表1及び表2に真空断熱材の構成を示し、表3に評価結果を示した。表3に示すように、実施例1〜5の真空断熱材は、収納袋が耐水性に優れ、収納袋の内部の酸化カルシウムと水との反応が抑制された。また、初期断熱性に優れ、断熱性の経時変化も殆どなく、使用開始直後から一定期間が経過するまでガス吸着材が有効に機能しているものと認められた。
一方、比較例1は、初期断熱性は良好であり、収納袋の耐水性にも優れていたものの、断熱性が経時的に低下し、水分吸着活性が不十分であることが認められた。比較例2は収納袋の耐水性には優れていたものの、初期断熱性能が不十分で、断熱性の経時的な低下も認められた。また、比較例3の真空断熱材は、収納袋の耐水性が不十分であり、収納袋の内部の酸化カルシウムと水との反応を抑制することができなかった。
Figure 2015098907
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本発明の真空断熱材は、冷蔵庫等の断熱箱に設置する真空断熱材として好適に用いることができる。
1:真空断熱材、2:芯材、4:収納袋、6:ガス吸着材、8:包装袋、10,12:シート材、14:排気チューブ、16:周縁部、51:繊維化装置、52:バインダー付与装置、53:無機繊維、54a:メッシュベルトコンベア、54b、54c、54d、55:コンベア、56:熱風オーブン、57:無機繊維マット、58:切断機、59a:アルデヒド捕捉剤付与装置。

Claims (6)

  1. 無機繊維マットからなる芯材と、ガスバリア性のシート材からなる包装袋と、アルカリ土類金属化合物を含むガス吸着材と、を構成要素とし、前記芯材および前記ガス吸着材が前記包装袋の内部に充填され、真空包装されてなる真空断熱材であって、
    前記芯材は、無機繊維が集積され、前記無機繊維に熱硬化性の有機バインダーが付与されたマット状物を加熱してなる無機繊維マットからなり、
    前記ガス吸着材が、不織布シートからなる収納袋に封入された状態で、前記包装袋の内部に充填され、真空包装されており、
    前記不織布シートは、通気度が15cm3/cm2・s以上、100cm3/cm2・s以下であり、かつ、耐水圧が10cm以上の不織布シートであることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記不織布シートが、高融点樹脂からなる芯部と低融点樹脂からなる鞘部とを有する芯鞘繊維を原料繊維とし、前記芯鞘繊維同士が熱融着により繊維間結合されて形成された不織布シートである請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記不織布シートが、低融点樹脂からなる低融点繊維および高融点樹脂からなる高融点繊維を原料繊維とし、前記高融点繊維が前記低融点繊維を介して繊維間結合されて形成された不織布シートである請求項1に記載の真空断熱材。
  4. 前記ガス吸着材が、アルカリ土類金属酸化物を含む材料からなるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  5. 前記ガス吸着材が、アルカリ土類金属酸化物およびアルカリ土類金属珪酸塩を含む材料からなるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  6. 前記アルカリ土類金属酸化物が、アルカリ土類金属水酸化物を300℃以上、600℃以下の温度で加熱処理してなるものである請求項4又は5に記載の真空断熱材。
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