JP2015098885A - 自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数段プラネタリギヤセットPLを備えた自動変速機1において、入力軸3とカウンタ軸12との間の距離を出来る限り小さくする。
【解決手段】複数段プラネタリギヤセットPLを、入力軸方向において、カウンタ入力部(カウンタ入力ギヤ13)とカウンタ出力部(カウンタ出力ギヤ14)との間の位置に配設し、出力部(出力ギヤ7)を、複数段プラネタリギヤセットPLにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセット(第4プラネタリギヤセットPL4)に連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のプラネタリギヤセットのうちの少なくとも2つのプラネタリギヤセットが、互いに径方向に重ねられた複数段プラネタリギヤセットを構成する自動変速機に関する技術分野に属する。
近年、自動変速機の分野では、燃費の向上を目的として、変速段を多段化する取り組みがなされている。この多段化の方法の1つとして、プラネタリギヤセットの数を増大させる方法があるが、この方法では、多くのプラネタリギヤセットが入力軸方向に並ぶために、自動変速機の入力軸方向の寸法が増大するという問題がある。
そこで、特許文献1では、複数のプラネタリギヤセットを互いに径方向に重ねて複数段プラネタリギヤセットとし、この複数段プラネタリギヤセットにおける最外周のプラネタリギヤセットから動力を出力するようにすることが提案されており、この技術によれば、多段化のためにプラネタリギヤセットの数を増大させても、自動変速機の入力軸方向の寸法の増大を防止することができる。
米国特許出願公開第2012/0295754号明細書
しかし、上記特許文献1のものでは、複数段プラネタリギヤセットの外径が大きくなるため、カウンタ機構が設けられている場合、複数段プラネタリギヤセットがカウンタ機構のカウンタ入力部(通常、カウンタ入力ギヤ)又はカウンタ出力部(通常、カウンタ出力ギヤ)と干渉する可能性がある。この干渉をなくすために、入力軸とカウンタ機構のカウンタ軸との間の距離を大きくすると、自動変速機が、カウンタ機構が設けられる側(例えば車両後側)に大きくなってしまう。
そこで、複数段プラネタリギヤセットを、上記カウンタ入力部及び上記カウンタ出力部に対してカウンタ軸方向にずらした位置に配設することが考えられ、こうすれば、複数段プラネタリギヤセットをカウンタ機構のカウンタ入力部やカウンタ出力部と干渉させることなく、入力軸とカウンタ軸との間の距離を小さくすることができる。そして、上記特許文献1のように、最外周のプラネタリギヤセットからカウンタ軸へ動力を出力するようにすることが考えられる。
しかしながら、上記特許文献1のように最外周のプラネタリギヤセットからカウンタ軸へ動力を出力するようにする、つまりカウンタ機構への出力部(通常、カウンタ入力ギヤと噛み合う出力ギヤ)を最外周のプラネタリギヤセットにより駆動する構成にすると、その出力部は、通常、最外周のプラネタリギヤセットの近傍に位置して最外周のプラネタリギヤセットと略同じ外径を有することになる。このため、例えば出力ギヤとカウンタ入力ギヤとの噛み合いの場合、複数段プラネタリギヤセットの外周面(最外周のプラネタリギヤセットの外周面)とカウンタ軸との間には、カウンタ入力ギヤの半径と略同じ間隔が生じ、カウンタ軸と最外周のプラネタリギヤセットの外周面との間の距離を、カウンタ入力ギヤの半径よりも小さくすることが困難であり、この結果、入力軸とカウンタ軸との間の距離を小さくすることが困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のような複数段プラネタリギヤセットを備えた自動変速機において、複数段プラネタリギヤセットからカウンタ機構への出力構成を工夫することによって、入力軸とカウンタ軸との間の距離を出来る限り小さくしようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、動力源に連結される入力軸と、上記入力軸と同軸上に配設された複数のプラネタリギヤセットと、上記複数のプラネタリギヤセットのうちのいずれか1つのプラネタリギヤセットに連結され、上記動力源からの動力が、上記複数のプラネタリギヤセットにより形成される動力伝達経路を介して伝達される出力部と、上記入力軸と平行に延びるように配設されたカウンタ軸と、上記カウンタ軸上に配設され、上記出力部によって駆動されるカウンタ入力部と、上記カウンタ軸上において上記カウンタ入力部に対してカウンタ軸方向に離れた位置に配設され、デファレンシャル機構のデフ入力部を駆動するカウンタ出力部とを備え、上記複数のプラネタリギヤセットのうちの少なくとも2つのプラネタリギヤセットが、互いに径方向に重ねられた複数段プラネタリギヤセットを構成する自動変速機を対象として、上記複数段プラネタリギヤセットは、入力軸方向において、上記カウンタ入力部と上記カウンタ出力部との間の位置に配設され、上記出力部は、上記複数段プラネタリギヤセットにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットに連結されている、という構成とした。
上記の構成により、出力部が連結されたプラネタリギヤセットが、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットであるので、出力部の外径を小さくする(最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットの外径と略同じにする)ことができ、この結果、カウンタ軸を最外周のプラネタリギヤセットの外周面に近接させることができるようになる。したがって、入力軸とカウンタ軸との間の距離を小さくすることができる。
上記自動変速機において、ブレーキを含む摩擦締結要素を更に備え、上記ブレーキは、上記複数のプラネタリギヤセットのうち、上記複数段プラネタリギヤセットを構成する以外のプラネタリギヤセットに連結されているとともに、入力軸方向において、上記カウンタ入力部に対して、上記カウンタ出力部とは反対側に配設されている、ことが好ましい。
このことにより、ブレーキは、変速機ケースと該ブレーキが連結されるプラネタリギヤセットとの間の位置、つまり該プラネタリギヤセットの径方向外側の位置に配設することが好ましく、複数段プラネタリギヤセットを構成する以外のプラネタリギヤセットの外径は、複数段プラネタリギヤセットの外径よりも小さいので、上記好ましい位置にブレーキを容易に配設することができる。また、このような位置にブレーキを配設しても、入力軸とカウンタ軸との間の距離に影響を及ぼすことはない。
上記自動変速機において、上記複数段プラネタリギヤセットにおける最外周のプラネタリギヤセットは、入力軸方向から見て、上記カウンタ入力部及び上記カウンタ出力部のうちの少なくとも一方と重なっている、ことが好ましい。
これにより、カウンタ軸が、複数段プラネタリギヤセットにおける最外周のプラネタリギヤセットに近接することになり、よって、入力軸とカウンタ軸との間の距離が小さくなる。
上記自動変速機の一実施形態では、上記複数のプラネタリギヤセットは、第1サンギヤ、第1キャリア及び第1リングギヤを有する、シングルピニオン型の第1プラネタリギヤセット、第2サンギヤ、第2キャリア及び第2リングギヤを有する、シングルピニオン型の第2プラネタリギヤセット、第3サンギヤ、第3キャリア及び第3リングギヤを有する、シングルピニオン型の第3プラネタリギヤセット、並びに、第4サンギヤ、第4キャリア及び第4リングギヤを有する、ダブルピニオン型の第4プラネタリギヤセットであり、上記第1キャリア及び上記第2リングギヤが上記入力軸と常時連結され、上記第1リングギヤと上記第3キャリアとが常時連結され、上記第2サンギヤと上記第3サンギヤとが常時連結され、上記第3キャリアと上記第4サンギヤとが常時連結され、上記第2キャリアと上記第4キャリアとが常時連結され、上記第3リングギヤと上記第4キャリアとの間が、第1クラッチにより断接されるように構成され、上記第2サンギヤと上記第2リングギヤとの間、上記第2キャリアと上記第2リングギヤとの間、及び、上記第2サンギヤと上記第2キャリアとの間のうちのいずれか1つの間が、第2クラッチにより断接されるように構成され、上記第1リングギヤ及び上記第3キャリアと変速機ケースとの間が、第1ブレーキにより断接されるように構成され、上記第3リングギヤと上記変速機ケースとの間が、第2ブレーキにより断接されるように構成され、上記第1サンギヤと上記変速機ケースとの間が、第3ブレーキにより断接されるように構成され、上記複数段プラネタリギヤセットは、径方向外側に位置する上記第2プラネタリギヤセットと、径方向内側に位置する上記第4プラネタリギヤセットとで構成され、上記出力部は、上記第4プラネタリギヤセットの第4リングギヤに連結されている。
このことで、4つのプラネタリギヤセットと5つの摩擦締結要素とを用いて、前進8速及び後退1速を達成することができる。このように4つのプラネタリギヤセットを用いても、複数段プラネタリギヤセットにより、自動変速機の入力軸方向の寸法が増大するのを防止することができるとともに、出力部が、径方向内側の第4プラネタリギヤセットの第4リングギヤに連結されているので、カウンタ軸を第4プラネタリギヤセットの外周面に近接させることができるようになり、この結果、入力軸とカウンタ軸との間の距離を小さくすることができる。
以上説明したように、本発明の自動変速機によると、複数段プラネタリギヤセットを、入力軸方向において、カウンタ入力部とカウンタ出力部との間の位置に配設し、出力部を、上記複数段プラネタリギヤセットにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットに連結するようにしたことにより、入力軸とカウンタ軸との間の距離を小さくすることができ、よって、自動変速機が、カウンタ機構が設けられる側(例えば車両後側)に大きくなるのを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る自動変速機を示すスケルトン図である。 上記自動変速機の各変速段時における、第1クラッチ、第2クラッチ、第1ブレーキ、第2ブレーキ及び第3ブレーキの締結状態、各変速段時におけるギヤ比、並びに、変速段間のギヤステップを示す図表である。 比較例の自動変速機を示す図1相当図である。 上記実施形態の変形例を示す図1相当図である。 上記実施形態の他の変形例を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動変速機1のスケルトンを示す。この自動変速機1は、車両に搭載されるとともに、前進8速及び後退1速を達成するものである。
上記自動変速機1は、変速機ケース2内に、動力源4(詳しくは、動力源4の出力軸)に連結される入力軸3と、複数のプラネタリギヤセット(本実施形態では、第1プラネタリギヤセットPL1、第2プラネタリギヤセットPL2、第3プラネタリギヤセットPL3及び第4プラネタリギヤセットPL4の4つ)と、5つの摩擦締結要素CL1,CL2,B1,B2,B3と、4つのプラネタリギヤセットPL1,PL2,PL3,PL4のうちのいずれか1つのプラネタリギヤセット(本実施形態では、第4プラネタリギヤセットPL4)に連結され、上記動力源4からの動力が、上記4つのプラネタリギヤセットPL1,PL2,PL3,PL4により形成される動力伝達経路を介して伝達される出力部としての出力ギヤ7と、カウンタ機構11と、を備えている。
本実施形態では、入力軸3は、自動変速機1の一側(図1の右側)から他側(図1の左側)までの全体に亘って延びている。そして、入力軸3の軸方向一側端部が、動力源4に連結されている。尚、これに代えて、入力軸3の軸方向他側端部が動力源4に連結されていてもよく、動力源4を2つ設けて、これら動力源4に入力軸3の両端部がそれぞれ連結されていてもよい。
上記動力源4は、内燃機関であってもよく、電動モータであってもよい。また、入力軸3は、動力源4に直接連結されていてもよく、例えばトルクコンバータや断接クラッチ等を介して間接的に連結されていてもよい。入力軸3の両端部がそれぞれ動力源4に連結される場合には、例えば、入力軸3の一側端部が連結される動力源4を内燃機関とし、他側端部が連結される動力源4を電動モータとしてもよい。
本実施形態では、上記車両はFF車であり、該車両の前部に、動力源4及び自動変速機1が搭載されて、その搭載された状態での動力源4の出力軸及び自動変速機1の入力軸3は、上記車両の車幅方向に水平に延びている。
上記第1プラネタリギヤセットPL1は、入力軸3と同軸上に配設されていて、第1サンギヤS1、第1キャリアC1及び第1リングギヤR1を有する。第1キャリアC1には、シングルピニオンP1が設けられている。すなわち、第1プラネタリギヤセットPL1は、シングルピニオン型のプラネタリギヤセットである。
上記第2プラネタリギヤセットPL2は、入力軸3と同軸上に配設されていて、第2サンギヤS2、第2キャリアC2及び第2リングギヤR2を有する。第2キャリアC2には、シングルピニオンP2が設けられている。すなわち、第2プラネタリギヤセットPL2も、シングルピニオン型のプラネタリギヤセットである。
上記第3プラネタリギヤセットPL3は、入力軸3と同軸上に配設されていて、第3サンギヤS3、第3キャリアC3及び第3リングギヤR3を有する。第3キャリアC3には、シングルピニオンP3が設けられている。すなわち、第3プラネタリギヤセットPL3も、シングルピニオン型のプラネタリギヤセットである。
上記第4プラネタリギヤセットPL4は、入力軸3と同軸上に配設されていて、第4サンギヤS4、第4キャリアC4及び第4リングギヤR4を有する。第4キャリアC4には、ダブルピニオンP4が設けられている。すなわち、第4プラネタリギヤセットPL4は、ダブルピニオン型のプラネタリギヤセットである。
上記第2プラネタリギヤセットPL2及び上記第4プラネタリギヤセットPL4は、互いに径方向に重ねられた複数段プラネタリギヤセットPL(本実施形態では、2段プラネタリギヤセット)を構成し、第2プラネタリギヤセットPL2が径方向外側に位置し、第4プラネタリギヤセットPL4が径方向内側に位置する。
入力軸方向において、入力軸3の上記一側(動力源4側)から順に、複数段プラネタリギヤセットPL、第3プラネタリギヤセットPL3及び第1プラネタリギヤセットPL1が並んでいる。カウンタ機構11は、複数段プラネタリギヤセットPLに対して、入力軸3の径方向に対向するように配設されている。すなわち、複数段プラネタリギヤセットPLは、入力軸方向において、カウンタ機構11と重なる位置に配設され、第1プラネタリギヤセットPL1及び第3プラネタリギヤセットPL3は、入力軸方向において、カウンタ機構11とは重ならない位置(カウンタ機構11に対して入力軸方向にずれた位置)に配設されている。具体的には、第1プラネタリギヤセットPL1及び第3プラネタリギヤセットPL3は、入力軸方向において、カウンタ機構11に対して、上記他側(動力源4とは反対側)に配設されている。
上記第1キャリアC1及び上記第2リングギヤR2は、上記入力軸3に常時連結されている。また、上記第1リングギヤR1と上記第3キャリアC3とが常時連結され、上記第2サンギヤS2と上記第3サンギヤS3とが常時連結され、上記第3キャリアC3と上記第4サンギヤS4とが常時連結され、上記第2キャリアC2と上記第4キャリアC4とが常時連結されている。
上記5つの摩擦締結要素は、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3であって、入力軸3と同軸上に配設されている。第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2は、多板クラッチで構成され、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3は、本実施形態では、多板クラッチタイプで構成されるが、バンド式で構成されてもよい。
上記第1クラッチCL1は、上記第3リングギヤR3と上記第4キャリアC4との間を断接するものであり、上記第2クラッチCL2は、上記第2サンギヤS2と上記第2リングギヤR2との間を断接するものである。
第1クラッチCL1は、入力軸方向において、複数段プラネタリギヤセットPLと第3プラネタリギヤセットPL3との間の位置に配設され、第2クラッチCL2は、入力軸方向において、複数段プラネタリギヤセットPLの動力源4側に配設されている。
上記第1ブレーキB1は、上記第1リングギヤR1及び上記第3キャリアC3と上記変速機ケース2との間を断接するものであり、上記第2ブレーキB2は、上記第3リングギヤR3と上記変速機ケース2との間を断接するものであり、上記第3ブレーキB3は、上記第1サンギヤS1と上記変速機ケース2との間を断接するものである。
第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3は、4つのプラネタリギヤセットPL1,PL2,PL3,PL4のうち、上記複数段プラネタリギヤセットPLを構成する以外のプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセットPL1及び第3プラネタリギヤセットPL3)に連結されていることになる。
また、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3は、変速機ケース2と該ブレーキB1,B2,B3が連結されるプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセットPL1、第3プラネタリギヤセットPL3)との間の位置、つまり該プラネタリギヤセットPL1,PL2の径方向外側の位置に配設されている。これにより、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3は、入力軸方向において、カウンタ機構11における後述のカウンタ入力ギヤ13に対して、後述のカウンタ出力ギヤ14とは反対側(動力源4とは反対側)に配設されることになる。
上記出力ギヤ7は、入力軸3と同軸上に配設され、かつ上記第4リングギヤR4に常時連結されていて、該第4リングギヤR4によって駆動されるように構成されている。出力ギヤ7は、入力軸方向において、複数段プラネタリギヤセットPLと第1クラッチCL1との間の位置に配設されている。出力ギヤ7の外径は、複数段プラネタリギヤセットPLの外径(第2プラネタリギヤセットPL2の外径)よりも小さくて、第4プラネタリギヤセットPL4の外径と略同じである。尚、図1では、出力ギヤ7の外径を第4プラネタリギヤセットPL4の外径よりも僅かに大きく記載しているが、僅かに小さくすることも可能である。
出力ギヤ7は、カウンタ機構11のカウンタ入力部としてのカウンタ入力ギヤ13と噛み合っていて、該カウンタ入力ギヤ13を駆動する。このカウンタ機構11は、入力軸3と平行に延びるように配設されたカウンタ軸12と、該カウンタ軸12上に配設され、出力ギヤ7により駆動される上記カウンタ入力ギヤ13と、該カウンタ軸12上に配設されてカウンタ出力部としてのカウンタ出力ギヤ14とを有している。カウンタ軸12、カウンタ入力ギヤ13及びカウンタ出力ギヤ14は、一体的に回転するようになされている。そして、カウンタ出力ギヤ14は、デファレンシャル機構21のデフ入力部としてのデフリングギヤ22と噛み合っていて、該デフリングギヤ22を駆動する。カウンタ軸12は、入力軸3に対して車両後側でかつ上側に位置している。また、カウンタ軸12は、カウンタ軸12の両端部にそれぞれ配設されたカウンタ軸受15(本実施形態では、テーパローラベアリング)によって回転可能に支持されている。
上記カウンタ入力ギヤ13及び上記カウンタ出力ギヤ14は、カウンタ軸方向(入力軸方向でもある)において、互いに離れて配設されている。すなわち、カウンタ入力ギヤ13は、カウンタ軸12における動力源4から遠い側の端部近傍に位置し、カウンタ出力ギヤ14は、カウンタ軸12における動力源4に近い側の端部近傍に位置している。
上記デファレンシャル機構21は、上記デフリングギヤ22に固定されたデフケース23を有している。デフリングギヤ22及びデフケース23は、デフ軸受28(本実施形態では、テーパローラベアリング)によって、デフリングギヤ22の中心軸回りに回転可能に支持されていている。
上記デフケース23内には、2つのデフピニオンギヤ24と、デフリングギヤ22と同心上に配置された2つのデフサイドギヤ25とが配設されている。各デフピニオンギヤ24は、デフケース23に固定されているとともに、2つのデフサイドギヤ25と噛み合っている。各デフピニオンギヤ24は、デフケース23と共にデフリングギヤ22の中心軸回りに回転するとともに、各デフピニオンギヤ24の中心軸回りに自転することが可能に構成されている。そして、各デフピニオンギヤ24は、デフケース23がデフリングギヤ22の中心軸回りに回転すると、その回転を2つのデフサイドギヤ25に伝達する。このとき、2つのデフサイドギヤ25にかかる負荷が同じであれば、デフピニオンギヤ24は自転しないで、デフケース23の回転を2つのデフサイドギヤ25に同じ回転数でもって伝達する一方、負荷が異なれば、デフピニオンギヤ24が自転することで、差動回転を2つのデフサイドギヤ25に伝達する。
上記2つのデフサイドギヤ25は、該デフサイドギヤ25と同心上に配置された左右のドライブシャフト26にそれぞれ連結されており、左右のドライブシャフト26は、上記車両の車幅方向(入力軸3及びカウンタ軸12と平行な方向)に延びて左右の前輪(図示せず)にそれぞれ連結されている。こうして、出力ギヤ7に生じる動力は、カウンタ機構11及びデファレンシャル機構21を介して、上記車両の前輪に伝達されることになる。左右のドライブシャフト26は、カウンタ軸12に対して車両後側でかつ下側に位置している。
次に、上記自動変速機1の変速方法について説明する。
図2は、各変速段時における第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3の締結状態を示す。○印が締結していることを示し、空欄が締結を解除していることを示す。
また、図2には、第1プラネタリギヤセットPL1、第2プラネタリギヤセットPL2、第3プラネタリギヤセットPL3及び第4プラネタリギヤセットPL4の各構成ギヤを、以下のように設定したときの各変速段時におけるギヤ比(減速比)と、変速段間のギヤステップ(第1速のギヤ比/第2速のギヤ比、第2速のギヤ比/第3速のギヤ比、第3速のギヤ比/第4速のギヤ比、第4速のギヤ比/第5速のギヤ比、第5速のギヤ比/第6速のギヤ比、第6速のギヤ比/第7速のギヤ比、第7速のギヤ比/第8速のギヤ比)とを併せて示す。尚、図2のギヤ比では、レシオレンジ(第1速のギヤ比/第8速のギヤ比)は、7.533となる。
上記各構成ギヤの歯数は、
第1サンギヤS1:54、第1リングギヤR1:86、シングルピニオンギヤP1:16
第2サンギヤS2:54、第2リングギヤR2:108、シングルピニオンギヤP2:27
第3サンギヤS3:54、第3リングギヤR3:86、シングルピニオンギヤP3:16
第4サンギヤS4:46、第4リングギヤR4:108、ダブルピニオンギヤP4:31
となっている。尚、上記歯数は例示であって、これに限るものではない。
後退速は、第1クラッチCL1及び第2ブレーキB2の締結により形成される。このとき、入力軸3に連結された第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、入力軸3の回転数をN0として、回転数N0で入力軸3と同じ向きに回転する。尚、以下、断りのない限り、回転の向きは入力軸3と同じとし、入力軸3の回転とは逆の向きに回転する場合には、その旨を記載する。
第2ブレーキB2の締結により、第3リングギヤR3は、固定されて回転しない。また、第1クラッチCL1の締結により、第3リングギヤR3に連結された第4キャリアC4及び第2キャリアC2も回転しない。
第1リングギヤR1、第3キャリアC3及び第4サンギヤS4は、同じ回転数であって入力軸3の回転とは逆の向きで回転数N10で回転し、第2サンギヤS2及び第3サンギヤS3は、同じ回転数であって入力軸3の回転とは逆の向きでN10よりも高い回転数で回転する。
第1リングギヤR1が入力軸3の回転とは逆の向きで回転数N10で回転しかつ第1キャリアC1がN0で回転するので、第1サンギヤS1は、N0よりも高い回転数で回転する。
第4サンギヤS4が入力軸3の回転とは逆の向きでN10で回転しかつ第4キャリアC4が回転しないので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、入力軸3の回転とは逆の向きでN10よりも低い回転数で回転することになる。
第1速は、第1クラッチCL1及び第1ブレーキB1の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第1ブレーキB1の締結により、第1リングギヤR1、第3キャリアC3及び第4サンギヤS4は、固定されて回転しない。
第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1リングギヤR1が回転しないので、第1サンギヤS1は、N0よりも高い回転数で回転する。
第1クラッチCL1の締結により、第2キャリアC2、第3リングギヤR3及び第4キャリアC4が、同じ回転数であってN0よりも低い回転数N11で回転する。また、第2サンギヤS2及び第3サンギヤS3は、同じ回転数であって入力軸3の回転とは逆の向きで回転する。
第4サンギヤS4が回転せずかつ第4キャリアC4がN11で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N11よりも低い回転数N1で回転することになる。
第2速は、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第1ブレーキB1の締結により、第1リングギヤR1、第3キャリアC3及び第4サンギヤS4は、固定されて回転しない。また、第2ブレーキB2の締結により、第3リングギヤR3も、固定されて回転しない。第3キャリアC3及び第3リングギヤR3が回転しないので、第3サンギヤS3も回転せず、第3サンギヤS3に連結された第2サンギヤS4も回転しない。
第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1リングギヤR1が回転しないので、第1サンギヤS1は、N0よりも高い回転数で回転する。
第2サンギヤS2が回転せずかつ第2リングギヤR2がN0で回転するので、第2キャリアC2が、N0よりも低い回転数N12(>N11)で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4も、N12で回転する。
第4サンギヤS4が回転せずかつ第4キャリアC4がN12で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N12よりも低い回転数N2(>N1)で回転することになる。
第3速は、第2クラッチCL2及び第1ブレーキB1の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第2クラッチCL2の締結により、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2及び第2キャリアC2は、一体的に回転する、つまり同じ上記回転数N0で回転する。また、第2サンギヤS2に連結された第3サンギヤS3もN0で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4もN0で回転する。
第1ブレーキB1の締結により、第1リングギヤR1、第3キャリアC3及び第4サンギヤS4は、固定されて回転しない。
第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1リングギヤR1が回転しないので、第1サンギヤS1は、N0よりも高い回転数で回転する。また、第3サンギヤS3がN0で回転しかつ第3キャリアC3が回転しないので、第3リングギヤR3は、入力軸3の回転とは逆の向きに回転する。
第4サンギヤS4が回転せずかつ第4キャリアC4がN0で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N0よりも低い回転数N3(>N2)で回転することになる。
第4速は、第2クラッチCL2及び第2ブレーキB2の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第2クラッチCL2の締結により、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2及び第2キャリアC2は、同じ上記回転数N0で回転する。また、第2サンギヤS2に連結された第3サンギヤS3もN0で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4もN0で回転する。
第2ブレーキB2の締結により、第3リングギヤR3は、固定されて回転しない。第3リングギヤR3が回転せずかつ第3サンギヤS3がN0で回転するので、第3キャリアC3が、N0よりも低い回転数N13で回転し、第3キャリアC3に連結された第1リングギヤR1及び第4サンギヤS4もN13で回転する。
第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1リングギヤR1がN13で回転するので、第1サンギヤS1は、N0よりも高い回転数で回転する。
第4サンギヤS4がN13で回転しかつ第4キャリアC4がN0で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N13よりも高くかつN0よりも低い回転数N4(>N3)で回転することになる。
第5速は、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第2クラッチCL2の締結により、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2及び第2キャリアC2は、同じ上記回転数N0で回転する。また、第2サンギヤS2に連結された第3サンギヤS3もN0で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4もN0で回転する。また、第1クラッチCL1の締結により、第4キャリアC4に連結された第3リングギヤR3もN0で回転する。
第3サンギヤS3及び第3リングギヤR3がN0で回転するので、第3キャリアC3もN0で回転し、第3キャリアC3に連結された第4サンギヤS4もN0で回転する。
第4キャリアC4及び第4サンギヤS4がN0で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N0と同じ回転数N5(>N4)で回転することになる。
第6速は、第2クラッチCL2及び第3ブレーキB3の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第2クラッチCL2の締結により、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2及び第2キャリアC2は、同じ上記回転数N0で回転する。また、第2サンギヤS2に連結された第3サンギヤS3もN0で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4もN0で回転する。
第3ブレーキB3の締結により、第1サンギヤS1は、固定されて回転しない。第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1サンギヤS1が回転しないので、第1リングギヤR1が、N0よりも高い回転数N14で回転し、第1リングギヤR1に連結された第3キャリアC3及び第4サンギヤS4も、N14で回転する。
第3キャリアC3がN14で回転しかつ第3サンギヤS3がN0で回転するので、第3リングギヤR4は、N14よりも高い回転数で回転する。
第4サンギヤS4がN14で回転しかつ第4キャリアC4がN0で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N0よりも高くかつN14よりも低い回転数N6(>N5)で回転することになる。
第7速は、第1クラッチCL1及び第3ブレーキB3の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第3ブレーキB3の締結により、第1サンギヤS1は、固定されて回転しない。第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1サンギヤS1が回転しないので、第1リングギヤR1が、N0よりも高い上記回転数N14で回転し、第1リングギヤR1に連結された第3キャリアC3及び第4サンギヤS4も、N14で回転する。
第1クラッチCL1の締結により、第3リングギヤR3、第4キャリアC4及び第2キャリアC2は、N0よりも高くかつN14よりも低い回転数N15で回転する。また、第2サンギヤS2及び第3サンギヤS3は、同じ回転数であってN14よりも高い回転数で回転する。
第4サンギヤS4がN14で回転しかつ第4キャリアC4がN15で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N15よりも高くかつN14よりも低い回転数N7(>N6)で回転することになる。
第8速は、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3の締結により形成される。このとき、第1キャリアC1及び第2リングギヤR2が、上記回転数N0で回転する。
第3ブレーキB3の締結により、第1サンギヤS1は、固定されて回転しない。第1キャリアC1がN0で回転しかつ第1サンギヤS1が回転しないので、第1リングギヤR1が、N0よりも高い上記回転数N14で回転し、第1リングギヤR1に連結された第3キャリアC3及び第4サンギヤS4も、N14で回転する。
第2ブレーキB2の締結により、第3リングギヤR3は、固定されて回転しない。第3リングギヤR3が回転せずかつ第3キャリアC3がN14で回転するので、第3サンギヤS3は、N14よりも高い回転数N16で回転し、第3サンギヤS3に連結された第2サンギヤS2もN16で回転する。
第2サンギヤS2がN16で回転しかつ第2リングギヤR2がN0で回転するので、第2キャリアC2は、N0よりも高くかつN16よりも低い回転数N17で回転し、第2キャリアC2に連結された第4キャリアC4もN17で回転する。
第4サンギヤS4がN14で回転しかつ第4キャリアC4がN17で回転するので、第4リングギヤR4(つまり出力ギヤ7)は、N14よりも高くかつN17よりも低い回転数N8(>N7)で回転することになる。
本実施形態では、上記複数段プラネタリギヤセットPLが、入力軸方向(カウンタ軸方向)において、カウンタ入力ギヤ13とカウンタ出力ギヤ14との間の位置に配設されている。また、出力ギヤ7が、複数段プラネタリギヤセットPLにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセット(本実施形態では、第4プラネタリギヤセットPL4)に連結されている。さらに、複数段プラネタリギヤセットPLにおける最外周のプラネタリギヤセット(本実施形態では、第2プラネタリギヤセットPL2)が、入力軸方向(カウンタ軸方向)から見て、カウンタ入力ギヤ13及びカウンタ出力ギヤ14と重なっている。尚、カウンタ出力ギヤ14の外径が小さくて、入力軸方向から見て、第2プラネタリギヤセットPL2とカウンタ入力ギヤ13のみとが重なっていてもよい。
ここで、比較例の自動変速機として、第2プラネタリギヤセットPL2と第4プラネタリギヤセットPL4との径方向の位置関係を、上記実施形態のものとは逆にしたものを、図3に示す(図1と同じ部分については、同じ符号を付している)。
上記比較例の自動変速機における複数段プラネタリギヤセットPLは、径方向外側に位置する第4プラネタリギヤセットPL4と、径方向内側に位置する第2プラネタリギヤセットPL2とで構成されており、その他の構成や配置、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3の各変速段時における締結状態は、上記実施形態と同じである。出力ギヤ7も、上記実施形態と同様に、第4プラネタリギヤセットPL4の第4リングギヤR4に連結されている。このため、出力ギヤ7の外径は、複数段プラネタリギヤセットPLの外径(第4プラネタリギヤセットPL4の外径)と略同じで、上記実施形態のものよりも大きくなっている。
上記比較例の自動変速機では、出力ギヤ7の外径が複数段プラネタリギヤセットPLの外径と略同じであるため、複数段プラネタリギヤセットPLが、入力軸方向において、カウンタ入力ギヤ13とカウンタ出力ギヤ14との間の位置に位置していても、複数段プラネタリギヤセットPLの外周面(第4プラネタリギヤセットPL4の外周面)とカウンタ軸12との間には、カウンタ入力ギヤ13の半径と略同じ間隔が生じ、カウンタ軸12と最外周のプラネタリギヤセットである第4プラネタリギヤセットPL4の外周面との間の距離を、カウンタ入力ギヤ13の半径よりも小さくすることが困難である。カウンタ軸12と第4プラネタリギヤセットPL4の外周面との間の距離を小さくする、つまりカウンタ軸12を入力軸3側へ寄せるためには、出力ギヤ7の外径を上記実施形態と同程度に小さくする必要があるが、出力ギヤ7の内側には、第4キャリアC4と第1クラッチCL1とを連結する部材や、第3リングギヤR3と第1クラッチCL1とを連結する部材、第3キャリアC3と第4サンギヤS4とを連結する部材等が存在するために、出力ギヤ7の外径を小さくすることは困難である。したがって、上記比較例の自動変速機では、入力軸3とカウンタ軸12との間の距離を小さくすることは困難である。
これに対し、上記実施形態では、出力ギヤ7が連結された第4プラネタリギヤセットPL4を第2プラネタリギヤセットPL2の内側に配設することで、出力ギヤ7の外径を小さくすることができる。この結果、第2プラネタリギヤセットPL2を、入力軸方向から見て、カウンタ入力ギヤ13と重なるようにすることができる。すなわち、カウンタ軸12を第2プラネタリギヤセットPL2の外周面に近接させることができる。したがって、入力軸3とカウンタ軸12との間の距離を小さくすることができるようになる。よって、カウンタ機構11を含む自動変速機1の、入力軸3とカウンタ軸12とが対向する方向の寸法(特に自動変速機1の車両前後方向の寸法)を小さくすることができる。
また、上記実施形態では、図2に示すように、各変速段の減速比を適切にすることができるとともに、変速段間のギヤステップを良好なもの(上記車両のドライバにとってフィーリングに優れたもの)にすることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、第2クラッチCL2が、第2サンギヤS2と第2リングギヤR2との間を断接する構成としたが、これに代えて、第2クラッチCL2が、図4に示すように、第2キャリアC2と第2リングギヤR2との間を断接する構成とするか、又は、図5に示すように、第2サンギヤS2と第2キャリアC2との間を断接する構成としてもよい。すなわち、第2クラッチCL2は、その締結により、第2サンギヤS2、第2キャリアC2及び第2リングギヤR2を一体的に回転させる(同じ回転数で回転させる)ことを目的にするものであり、この目的のためには、第2プラネタリギヤセットPL2における第2サンギヤS2、第2キャリアC2及び第2リングギヤR2のうちのいずれか2つの構成要素の間を断接するようにすればよい。
また、上記実施形態では、第4プラネタリギヤセットPL4からカウンタ機構11への動力伝達を、出力ギヤ7とカウンタ入力ギヤ13との噛み合いにより行うようにしたが、チェーンやベルトを介して行うようにしてもよい。この場合、第4プラネタリギヤセットPL4の第4リングギヤR4により駆動される出力部及びカウンタ機構11のカウンタ入力部は、チェーンが巻かれるチェーンスプロケットや、ベルトが巻かれるプーリで構成されることになる。また、同様に、カウンタ機構11からデファレンシャル機構21への動力伝達を、チェーンやベルトを介して行うようにしてもよい。この場合も、カウンタ機構11のカウンタ出力部及びデファレンシャル機構21のデフ入力部は、チェーンが巻かれるチェーンスプロケットや、ベルトが巻かれるプーリで構成されることになる。
上記実施形態のように出力部及びカウンタ機構11のカウンタ入力部がギヤで構成される場合には、入力軸方向から見て、第2プラネタリギヤセットPL2とカウンタ入力部(カウンタ入力ギヤ13)とが重なるが、チェーンスプロケットやプーリで構成される場合には、第2プラネタリギヤセットPL2とカウンタ入力部とが重ならない場合もある。要するに、第2プラネタリギヤセットPL2は、入力軸方向から見て、カウンタ入力部及びカウンタ出力部の両方と重なる場合、いれか一方のみと重なる場合、及び、いずれとも重ならない場合がある。基本的に、第2プラネタリギヤセットPL2が、入力軸方向から見て、カウンタ入力部及びカウンタ出力部のうちの少なくとも一方と重なるようにすることは、カウンタ軸12が第2プラネタリギヤセットPL2の外周面に近接することになって好ましい。
さらに、上記実施形態では、複数段プラネタリギヤセットPLを、2段プラネタリギヤセットとしたが、3段以上で構成することも可能である。この場合、出力ギヤ7(出力部)は、その複数段プラネタリギヤセットにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットに連結されていればよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、動力源に連結される入力軸と、上記入力軸と同軸上に配設された複数のプラネタリギヤセットと、上記複数のプラネタリギヤセットのうちのいずれか1つのプラネタリギヤセットに連結された出力部と、上記入力軸と平行に延びるように配設されたカウンタ軸と、上記カウンタ軸上に配設され、上記出力部によって駆動されるカウンタ入力部と、上記カウンタ軸上に配設され、デファレンシャル機構のデフ入力部を駆動するカウンタ出力部とを備え、上記複数のプラネタリギヤセットのうちの少なくとも2つのプラネタリギヤセットが、互いに径方向に重ねられた複数段プラネタリギヤセットを構成する自動変速機に有用である。
1 自動変速機
2 変速機ケース
3 入力軸
4 動力源
7 出力ギヤ(出力部)
12 カウンタ軸
13 カウンタ入力ギヤ(カウンタ入力部)
14 カウンタ出力ギヤ(カウンタ出力部)
21 デファレンシャル機構
22 デフ入力部
PL 複数段プラネタリギヤセット
PL1 第1プラネタリギヤセット
PL2 第2プラネタリギヤセット
PL3 第3プラネタリギヤセット
PL4 第4プラネタリギヤセット
S1 第1サンギヤ
S2 第2サンギヤ
S3 第3サンギヤ
S4 第4サンギヤ
C1 第1キャリア
C2 第2キャリア
C3 第3キャリア
C4 第4キャリア
R1 第1リングギヤ
R2 第2リングギヤ
R3 第3リングギヤ
R4 第4リングギヤ
CL1 第1クラッチ(摩擦締結要素)
CL2 第2クラッチ(摩擦締結要素)
B1 第1ブレーキ(摩擦締結要素)
B2 第2ブレーキ(摩擦締結要素)
B3 第3ブレーキ(摩擦締結要素)

Claims (4)

  1. 動力源に連結される入力軸と、
    上記入力軸と同軸上に配設された複数のプラネタリギヤセットと、
    上記複数のプラネタリギヤセットのうちのいずれか1つのプラネタリギヤセットに連結され、上記動力源からの動力が、上記複数のプラネタリギヤセットにより形成される動力伝達経路を介して伝達される出力部と、
    上記入力軸と平行に延びるように配設されたカウンタ軸と、
    上記カウンタ軸上に配設され、上記出力部によって駆動されるカウンタ入力部と、
    上記カウンタ軸上において上記カウンタ入力部に対してカウンタ軸方向に離れた位置に配設され、デファレンシャル機構のデフ入力部を駆動するカウンタ出力部とを備え、
    上記複数のプラネタリギヤセットのうちの少なくとも2つのプラネタリギヤセットが、互いに径方向に重ねられた複数段プラネタリギヤセットを構成する自動変速機であって、
    上記複数段プラネタリギヤセットは、入力軸方向において、上記カウンタ入力部と上記カウンタ出力部との間の位置に配設され、
    上記出力部は、上記複数段プラネタリギヤセットにおける、最外周のプラネタリギヤセット以外のプラネタリギヤセットに連結されていることを特徴とする自動変速機。
  2. 請求項1記載の自動変速機において、
    ブレーキを含む摩擦締結要素を更に備え、
    上記ブレーキは、上記複数のプラネタリギヤセットのうち、上記複数段プラネタリギヤセットを構成する以外のプラネタリギヤセットに連結されているとともに、入力軸方向において、上記カウンタ入力部に対して、上記カウンタ出力部とは反対側に配設されていることを特徴とする自動変速機。
  3. 請求項1又は2記載の自動変速機において、
    上記複数段プラネタリギヤセットにおける最外周のプラネタリギヤセットは、入力軸方向から見て、上記カウンタ入力部及び上記カウンタ出力部のうちの少なくとも一方と重なっていることを特徴とする自動変速機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動変速機において、
    上記複数のプラネタリギヤセットは、
    第1サンギヤ、第1キャリア及び第1リングギヤを有する、シングルピニオン型の第1プラネタリギヤセット、
    第2サンギヤ、第2キャリア及び第2リングギヤを有する、シングルピニオン型の第2プラネタリギヤセット、
    第3サンギヤ、第3キャリア及び第3リングギヤを有する、シングルピニオン型の第3プラネタリギヤセット、並びに、
    第4サンギヤ、第4キャリア及び第4リングギヤを有する、ダブルピニオン型の第4プラネタリギヤセット
    であり、
    上記第1キャリア及び上記第2リングギヤが上記入力軸と常時連結され、
    上記第1リングギヤと上記第3キャリアとが常時連結され、
    上記第2サンギヤと上記第3サンギヤとが常時連結され、
    上記第3キャリアと上記第4サンギヤとが常時連結され、
    上記第2キャリアと上記第4キャリアとが常時連結され、
    上記第3リングギヤと上記第4キャリアとの間が、第1クラッチにより断接されるように構成され、
    上記第2サンギヤと上記第2リングギヤとの間、上記第2キャリアと上記第2リングギヤとの間、及び、上記第2サンギヤと上記第2キャリアとの間のうちのいずれか1つの間が、第2クラッチにより断接されるように構成され、
    上記第1リングギヤ及び上記第3キャリアと変速機ケースとの間が、第1ブレーキにより断接されるように構成され、
    上記第3リングギヤと上記変速機ケースとの間が、第2ブレーキにより断接されるように構成され、
    上記第1サンギヤと上記変速機ケースとの間が、第3ブレーキにより断接されるように構成され、
    上記複数段プラネタリギヤセットは、径方向外側に位置する上記第2プラネタリギヤセットと、径方向内側に位置する上記第4プラネタリギヤセットとで構成され、
    上記出力部は、上記第4プラネタリギヤセットの第4リングギヤに連結されていることを特徴とする自動変速機。
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