(1)パチンコ遊技機の構造
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の遊技機としてのパチンコ遊技機10は、図1に示すように、遊技機枠11の内部に遊技盤15を取り付けて構成される。遊技機枠11は、外枠12、内枠13、及び、前面側のガラス扉部14、を備える。外枠12は、パチンコ遊技機10の外郭部となる枠体であり、内枠13は、遊技盤15が取り付けられる枠体であり、ガラス扉部14は、遊技盤15を保護するとともに発射ハンドル43等が配設される前枠である。ガラス扉部14は、遊技盤15の前面側における遊技球の転動する遊技領域16や遊技球の転動を予定していない非遊技領域17を目視できるように、それらの前側を覆う透明なガラス部14aと、そのガラス部14aの下方の皿ユニット部14bとを備える。
ガラス扉部14は、外枠12や内枠13に対してヒンジ11aによりそれぞれ回動自在とされ、内枠13は、外枠12とガラス扉部14とに対してヒンジ11aによりそれぞれ回動自在としている。
ガラス扉部14の前面側には、ガラス部14aの下方の皿ユニット部14bに、上皿42aと下皿42bとを有した球受け皿42、発射ハンドル43、下皿42bの球を抜く皿球抜きボタン44、上皿42aの球を下皿42bに移す通路球抜きボタン45、演出ボタン46、及び、十字キーボタン50が、配設されている。また、ガラス扉部14の前面側には、上部側に、スピーカ56や枠ランプ57が配設されている。
遊技盤15には、発射ハンドル43の操作により発射された遊技球が転動する遊技領域16が、レール部材35で囲まれて形成されている。遊技領域16には、遊技球を誘導する多数の図示しない障害釘や風車が突設され、さらに、盤ランプ58が埋設されている。
遊技領域16の中央には、略円環状に囲む枠体部18aを備えたセンター役物装置18が、配設されている。センター役物装置18には、中央の後部側に、演出手段としての画像表示部(第1画像表示部)19の表示画面19aが配置されている。画像表示部19は、液晶表示装置(LCD)であり、表示画面19aは液晶画面としている。画像表示部19は、客待ち用のデモ表示、装飾図柄変動演出、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出等を表示画面19aに表示する。装飾図柄変動演出は、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の演出画像とにより構成されて、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により、大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定、特別図柄抽選ともいう)の結果を報知する演出である。この装飾図柄変動演出は、特別図柄変動に並行して行われる。また、大当たり抽選は、遊技球の後述する第1始動口22または第2始動口23への入賞に対して行われる。
そして、実施形態では、センター役物装置18の右縁側に配置された可動役物装置110の装飾体兼用の可動役物111の前面側にも、画像表示部(第2画像表示部)20が配設されている。この画像表示部20は、遊技者の左右の目の視差を利用せずに、液晶表示装置(LCD)と3Dレンズとを併用して、立体画像を表示できるものである(商品名「フローティングビジョン(登録商標)」)。そのため、実施形態の可動役物111は、画像表示部20の表示エリア20aを表示面とした装飾体となる。ちなみに、画像表示部20の前面側には、表示エリア20aを覆うように透明な合成樹脂等からなる保護カバー113が配設されている。すなわち、保護カバー113の奥側が、3D画像を結像させる表示エリア20aとなり、その表示エリア20aの奥側に、図示しない3Dレンズが配設され、さらにその奥側にLCDが配設されている。
そしてまた、画像表示部(第1画像表示部)19は、メイン画像表示部とも言え、画像表示部(第2画像表示部)20は、サブ画像表示部とも言える。
さらに、実施形態の場合、装飾体111は、その表示エリア20aの向きを、図1や図3のA,Bに示すように、後述する回動装置120を作動させて、調整できるように構成されている。
遊技領域16の左右方向における中央下部には、始動入賞装置21が設けられている。始動入賞装置21は、遊技球の入球し易さが常時変わらない第1始動口22と、電動チューリップ(以下「電チュー」という。「可変入賞装置」に相当する)24により開閉される第2始動口23とを備えている。電チュー24は、電チューソレノイド24a(図2参照)により駆動される。第2始動口23は、電チュー24が開いているときのみ遊技球が入賞可能となる。
また、遊技領域16には、大入賞装置(特別可変入賞装置)26が設けられている。大入賞装置26は、始動入賞装置21の右方に配置されており、大入賞口27と、大入賞口ソレノイド26a(図2参照)により動作する開閉部材26bとを備えている。大入賞口27は、開閉部材26bにより開閉される。
さらに、遊技領域16には、複数の普通入賞装置29、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。各普通入賞装置29は、始動入賞装置21の左方に配置されている。各普通入賞装置29に入った遊技球は、その普通入賞装置29内の普通入賞口30に入賞する。ゲート28は、センター役物装置18の右方付近に配置されている。ゲート28は、いわゆる右打ちをした際に、遊技球が通過する可能性がある通過口である。
また、遊技領域16の外側であって遊技盤15の右下には、表示器類が配置されている。パチンコ遊技機10には、表示器類として、普通図柄表示器37、第1特別図柄表示器39a、及び、第2特別図柄表示器39bが設けられるとともに、普通図柄保留ランプ38、第1特別図柄保留ランプ40a、及び、第2特別図柄保留ランプ40bが設けられている。
第1特別図柄表示器39a、第2特別図柄表示器39bは、それぞれ、図柄表示手段として、遊技球の第1始動口22、第2始動口23への入賞を契機として行われる大当たり抽選の結果を、変動表示を経て停止表示される特別図柄により報知する(これを「特別図柄変動」という)ものである。第1特別図柄表示器39a、第2特別図柄表示器39bに停止表示された特別図柄が大当たり図柄又は小当たり図柄であれば、大入賞口27を所定回数開閉する当たり遊技が行われる。なお、実施形態の場合、第1特別図柄表示器39aと第2特別図柄表示器39bとは、それぞれ、セブンセグメントとドットとの各部位の点灯と消灯との組み合わせにより、特別図柄を表示するものであり、変動表示中には、所定の部位の点滅があり、点滅が停止されて一定の点灯パターンとなって、停止表示されることとなる。
特別図柄の変動表示中または当たり遊技中に、遊技球が第1始動口22または第2始動口23に入賞すると、メイン制御部60(図2参照)は、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の乱数を、第1始動口22への入賞であれば第1特図保留記憶部63aに、第2始動口23への入賞であれば第2特図保留記憶部63bに、特図保留記憶として記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったときに、記憶しておいた特図保留記憶に基づいて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。
第1特別図柄保留ランプ40a、第2特別図柄保留ランプ40bは、それぞれ、第1特図保留記憶部63a、第2特図保留記憶部63bに記憶されている特図保留記憶の個数を表示するものである。なお、第1特図保留記憶部63a、第2特図保留記憶部63bに記憶される特図保留記憶の個数は、それぞれ4個が上限とされているため、第1特図保留記憶部63aに4個の特図保留記憶がある状態で遊技球が第1始動口22に入賞したときや、第2特図保留記憶部63bに4個の特図保留記憶がある状態で遊技球が第2始動口23に入賞したときは、その入賞に対して大当たり乱数等の乱数は取得されない。
普通図柄表示器37は、遊技球のゲート28への通過を契機として行われる普通図柄抽選の結果を、変動表示を経て停止表示される普通図柄により報知する(これを「普通図柄変動」という)ものである。普通図柄表示器37に停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数、電チュー24を開く補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート28を通過すると、メイン制御部60は、その通過に対して取得した当たり乱数等の乱数を、普図保留記憶部63cに普図保留記憶として記憶する。そして、普通図柄変動を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた普図保留記憶に基づいて当たりか否かの判定を行い、普通図柄変動を実行する。
普通図柄保留ランプ38は、普図保留記憶部63cに記憶されている普図保留記憶の個数を表示するものである。なお、普図保留記憶部63cに記憶される普図保留記憶の個数は、それぞれ4個が上限とされているため、普図保留記憶部63cに4個の普図保留記憶がある状態で遊技球がゲート28を通過したときは、その通過に対して当たり乱数は取得されない。
なお、遊技領域16の下端には、入賞しなかった遊技球が排出されるアウト口33が配設されている。
(2)パチンコ遊技機の電気系統
次に、実施形態のパチンコ遊技機10の電気系統について説明する。図2に示すように、パチンコ遊技機10は、メイン制御部60、払出制御部70、サブ制御部85を備え、サブ制御部85は、演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100を備えている。そして、払出制御部70及び演出制御部90はメイン制御部60に接続され、画像音響制御部95及びランプ制御部100は演出制御部90に接続されている。各制御部は、CPU61,71,91,96,101、ROM62,72,92,97,102、RAM63,73,93,98,103等を備えている。また、メイン制御部60は、RAM63内に、第1特図保留記憶部63a、第2特図保留記憶部63b、及び、普図保留記憶部63cを備えている。さらに、演出制御部90は、RTC(リアルタイムクロック)94を備えている。RTC94は、日時を計測しており、パチンコ遊技機10の電源が遮断されても図示しないバックアップ電源により計測動作を継続する。
メイン制御部60は、大当たりの抽選や遊技状態の移行など主に利益に関わる制御を行うものである。メイン制御部60には、第1始動口22内に設けられて第1始動口22に入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)22a、第2始動口23内に設けられて第2始動口23に入賞した遊技球を検出する第2始動口SW23a、電チュー24を駆動する電チューソレノイド24a、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するゲートSW28a、大入賞口27内に設けられて大入賞口27に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW27a、開閉部材26bを駆動する大入賞口ソレノイド26a、各普通入賞口30内にそれぞれ設けられてその普通入賞口30に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW30a、第1特別図柄保留ランプ40a、第2特別図柄保留ランプ40b、普通図柄保留ランプ38、第1特別図柄表示器39a、第2特別図柄表示器39b、普通図柄表示器37がそれぞれ接続され、矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御部60に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御部60から信号が出力される。
また、メイン制御部60は、払出制御部70に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御部70から信号を受信する。払出制御部70には、払出部75が接続され、払出制御部70は、メイン制御部60から受信したコマンドに従って払出部75を動作させ、賞球の払出を行わせる。
さらに、メイン制御部60には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板105が接続されている。メイン制御部60は、払出制御部70から取得済みの払い出した賞球数の情報やメイン制御部60の状態等の情報を、盤用外部情報端子基板105を介して、ホストコンピュータに送信する。
払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75、払出球検出SW76、球有り検出SW77、満タン検出SW78、及び、発射部79と接続される。
払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行なう。払出部75は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すための払出駆動モータからなる。そして、払出制御部70は、払出部75に対して各入賞口(第1始動口22、第2始動口23、大入賞口27、普通入賞口30)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行なう。
また、払出制御部70は、発射部79に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部79は、遊技のための遊技球を発射するものであり、発射ハンドル43からの遊技者による遊技操作を検出するセンサや遊技球を発射させるソレノイド等を備える。払出制御部70は、発射部79のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤15の遊技領域16に遊技球を送り出す。
また、払出制御部70は、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、既述の払出球検出SW76、球有り検出SW77、満タン検出SW78等がある。
さらに、払出制御部70には、ホールに設置された図示しないホストコンピュータに対して各種情報を送信する枠用外部情報端子基板106が接続されている。払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75を駆動させて払い出した賞球数の情報等を枠用外部情報端子基板106を介してホストコンピュータに送信し、また、同様の情報をメイン制御部60にも送信する。
また、メイン制御部60は、演出制御部90に対し各種コマンドを送信し、演出制御部90は、画像音響制御部95との間でコマンドや信号の送受信を行う。画像音響制御部95には画像表示部19,20及びスピーカ56が接続され、画像音響制御部95は、演出制御部90から受信したコマンドに従って、画像表示部19,20の表示画面19aや表示エリア20aに装飾図柄その他の画像を表示し、スピーカ56から音声を出力する。
具体的には、画像音響制御部95のROM92には、画像表示部19,20において表示する装飾図柄、背景、キャラクタ、アイテム等の画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて又は画像データとは独立にスピーカ56から出力する音声、楽曲、効果音等の音響データが記憶されている。画像音響制御部95のCPU91は、ROM92に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部90から受信したコマンドに対応したものを選択して読み出し、読み出した画像データを用いて装飾図柄等の画像を表示するための画像処理を行い、また、読み出した音響データを用いて音声等の音響を出力するための音声処理を行う。そして、画像音響制御部95は、画像処理された画像データに基づいて画像表示部19,20に画像を表示し、音声処理された音響データに基づいてスピーカ56から音響を出力する。
また、演出制御部90は、ランプ制御部100との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御部100には、枠ランプ57、盤ランプ58、及び、可動役物装置110の後述する各種モータ122,143,162や各種センサ127,128,147,148,171が接続され、演出制御部90から受信したコマンドに従って、ランプ57,58を点灯・消灯し、可動役物装置110を動作させる。
具体的には、ランプ制御部100のROM102には、演出制御部90にて決定される演出内容に応じたランプ57,58の発光パターンデータ(点灯/点滅や発光色に関するデータ)が記憶されている。ランプ制御部100のCPU101は、ROM102に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部90から受信したコマンドに対応したものを選択して読み出し、RAM103を作業エリアとして、読み出した発光パターンデータに従ってランプ57,58の発光を制御する。また、ランプ制御部100のROM102には、演出制御部90にて決定される演出内容に対応する可動役物装置110の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部100のCPU101は、RAM103を作業エリアとして、読み出した動作パターンデータに従って、可動役物装置110の動作を制御する。さらに、ランプ制御部100のRAM103内には、可動役物111の表示エリア20aの向きを原点位置(後述する可動役物111の正面位置であり第1の基準位置ともいえる)P1(図32のA参照)から遊技者の見易い好みの位置となる第3の基準位置P3(図32のB参照)に調整した際、その調整した回転方向と後述する回動モータ122の回転させたステップ数とを記憶しておく操作量記憶部103aが設けられている。
なお、演出制御部90には、演出ボタン46(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW46aが接続されており、演出ボタン46が押下されると、演出ボタン検出SW46aから演出制御部90に対して信号が出力される。さらに、十字キーボタン50の各キー検出SW51a,52a,53a,54aも演出制御部90に接続されている。十字キーボタン50は、遊技者によって所定のキーである左キー部51、右キー部52、上キー部53、及び、下キー部54が押下操作されると、そのキーに対応したキー検出SW51a,52a,53a,54aの信号が演出制御部90へ入力される。
(3)可動役物装置の構造
可動役物装置110は、図1,3〜8に示すように、装飾体としての略円柱状の可動役物111を備え、可動役物111の正面には、表示面としての第2画像表示部20の表示エリア20aが保護カバー113に覆われて配設されている。可動役物111は、図4のA,Bに示すように、先端部111a側を反時計回り方向の下方に倒し、さらに、図4のB、図5のAに示すように、可動役物111の長手方向に沿った回動軸RCを中心として、表示エリア20aを背面側に配置させるように回転し、さらに、図5のA,Bに示すように、表示エリア20aの背面側に配置されているハート型のギミック161を上方へ繰り出し、その後、順に逆戻りして、図4のAの始動位置(傾動初期位置)KFに復帰するように、動作する。
そのため、可動役物装置110は、可動役物111を回動軸RCを中心として回動させる回動装置120、可動役物111を倒す傾動装置140、及び、ギミック161を繰り出す繰出装置160を備えて構成されている。
なお、可動役物111は、図6に示すように、保護カバー113の周囲に、本体カバー112を配設させ、本体カバー112は、正面側の正面側部112aと背面側の背面側部112bとを備えて構成され、背面側部112bには、繰出装置160を覆う背面カバーとしての装飾パネル114が配設されている。
そして、回動装置120は、装飾体としての表示面、すなわち、可動役物111の第2画像表示部20の表示面(表示エリア)20aに関し、3D画像の表示時、画像の視野角が遊技者に対して見易い好適な傾斜角度(実施形態の場合は、回動軸RC周りの回転角度)となるように、調整動作(変更動作)を行う調整装置としての役割も果たしている。
なお、実施形態の場合、実質的に表示面20aを目視できる調整範囲内で調整できるように、すなわち、図32のAに示すような可動役物111の正面位置P1から左方向へ90°程度、正面位置P1から右方向へ30°程度の角度調整範囲内で、調整することができるように構成されている。
この回動装置120は、図6,7に示すように、可動役物111の元部111b側に配設された取付ケース121に覆われて配設されている。そして、取付ケース121内には、駆動源としての可逆回転可能なステッピングモータからなる回動モータ122が取り付けられている。回動モータ122の駆動軸123には、駆動ギヤ124が取り付けられ、駆動ギヤ124には、従動ギヤ125が噛合している。従動ギヤ125は、可動役物111に取り付けられる支持軸126に固定されている。支持軸126は、取付ケース121に回動可能に軸支されており、可動役物111の回動軸RCを構成することとなる。そのため、回動モータ122が駆動軸123を回動させれば、駆動ギヤ124に噛合している従動ギヤ125が回動して、支持軸126とともに、可動役物111が回動軸RC周りに所定角度回動することとなる。
そして、支持軸126には、突起状の被検知部129を設けた回転板130が固定され、回転板130の周囲に、被検知部129により遮光された際に、ON信号を出力する光電センサ等からなる回動センサ127,128が回動軸RC周りで180°ずれて配設されている。回動センサ127は、可動役物111が正面を向いている原点位置(正面位置)P1への配置時に、被検知部129により遮光されてランプ制御部100にON信号を出力し、回動センサ128は、可動役物111が背面を向いている背面位置PBへの配置時に、被検知部129により遮光されてランプ制御部100にON信号を出力するように構成されている。
なお、可動役物111の原点位置P1から背面位置PBまで180°回転する際には、ステッピングモータからなる回動モータ122に対し、283ステップのパルス信号が入力されて、可動役物111が回転している。
傾動装置140は、図7に示すように、遊技盤15の裏面側に取り付けられる支持ベース141に設けられた支持軸部142と、駆動源としての可逆回転可能なステッピングモータからなる傾動モータ143とを備えて構成されている。傾動モータ143の駆動軸144には、ウォームギヤ145が固定され、支持軸部142には、ウォームギヤ145に噛合する扇状のウォームホイールギヤ146が取り付けられている。回動装置120の取付ケース121は、ウォームホイールギヤ146に固定されている。そのため、傾動モータ143が、駆動軸144を回動させてウォームギヤ145を回動させれば、ウォームギヤ145に噛合するウォームホイールギヤ146が支持軸部142を回動中心として回動し、可動役物111が、略直立状態の傾動初期位置KFから、先端部111aを左方に倒した傾動完了位置KBまで傾動することとなる。
また、ウォームホイールギヤ146には、突起状の被検知部149が配設され、その周囲には、被検知部149に遮光されてON信号をランプ制御部100を出力可能な光電センサ等からなる傾動センサ147,148が配設されている。傾動センサ147は、可動役物111が傾動初期位置KFにある時、被検知部149により遮光されて、ランプ制御部100にON信号を出力するように配設され、傾動センサ148は、可動役物111が傾動完了位置KBにある時、被検知部149により遮光されて、ランプ制御部100にON信号を出力するように配設されている。
繰出装置160は、図5に示すように、可動役物111が傾動完了位置KBでかつ背面位置PBに配置された際に、可動役物111の正面側に配置され、その前面側が装飾パネル114で覆われている。繰出装置160は、図8に示すように、駆動源としての可逆回転可能なステッピングモータからなる繰出モータ162を作動させて、ハート型のギミック161を、装飾パネル114で覆われた繰出初期位置LDから上方の繰出完了位置LUまで繰り出すものである。
この繰出装置160は、繰出モータ162の駆動軸163に設けられた駆動ギヤ164、駆動ギヤ164に噛合する従動ギヤ165、駆動ギヤ164と従動ギヤ165とにそれぞれ噛合する円弧状ギヤ166L,166R、円弧状ギヤ166L,166Rからそれぞれ延びる下側アーム167L,167R、下側アーム167L,167Rの先端側にそれぞれ回動可能に軸支される上側アーム168L,168R、上側アーム168L,168Rの先端側に一体的に連結される円弧状ギヤ169L,169R、及び、円弧状ギヤ169L,169Rにそれぞれ噛合し、かつ、相互に噛合する従動ギヤ170L,170R、を備えて構成される。繰出モータ162は、可動役物111の背面側部112bに固定され、従動ギヤ165や円弧状ギヤ166L,166Rも、同様に、背面側部112bに回動可能に軸支されている。円弧状ギヤ169L,169Rと従動ギヤ170L,170Rとは、ギミック161の裏面側に回動可能に軸支されている。
そのため、繰出モータ162が、駆動ギヤ164を、図8のAに示すように、時計回り方向に回転させれば、従動ギヤ165と円弧状ギヤ166L,166Rとが回転して、従動ギヤ170L,170R相互の噛合状態により、下側アーム167L,167Rと上側アーム168L,168Rとが左右のバランスよく立ち上る状態となって、ギミック161が、図8のAに示す繰出初期位置LDから図8のBに示す繰出完了位置LUまで繰り出されることとなる。そして、繰出モータ162を逆転させれば、逆の動作となって、ギミック161は、繰出完了位置LUから繰出初期位置LDに戻ることとなる。
円弧状ギヤ166Lには、扇板状の被検知部172が取り付けられ、その周囲には、被検知部172の縁を検出する光電センサ等の繰出センサ171が配設されている。繰出センサ171は、遮光状態から透光状態となった時に、ON信号をランプ制御部100に出力する。そして、ギミック161を繰出完了位置LU側から繰出初期位置LDに配置させる際には、繰出モータ162が、図8のBにおいて、反時計回り方向に駆動ギヤ164を回転させて、円弧状ギヤ166Lを時計回り方向に回転させることから、繰出センサ171が、繰出完了位置LUからギミック161が下降する際、透光状態から被検知部172による遮光状態となり、そして、ギミック161の繰出初期位置LDへの復帰時、被検知部172による遮光状態から透光状態となることから、そのON信号により、ランプ制御部100は、ギミック161の繰出初期位置LDへの復帰を検知することとなる。そして、繰出完了位置LUの検知は、繰出モータ162の作動による駆動ギヤ164の時計回り方向への回転時、繰出センサ171が、繰出初期位置LDからギミック161が上昇する際、透光状態から被検知部172による遮光状態となり、そして、ギミック161の繰出完了位置LUへの配置時、被検知部172による遮光状態から透光状態となることから、そのON信号により、ランプ制御部100は、ギミック161の繰出完了位置LUへの配置を検知することとなる。
(4)パチンコ遊技機の動作
≪メイン制御部の処理≫
次に、図9〜14に基づいてメイン制御部60の動作について説明する。メイン制御部60は、電源の供給が開始されると、図示しない起動処理や電源遮断監視処理等を含んだメイン制御処理の実行を開始し、メイン制御部60への電源の供給中、このメイン制御処理を継続的に実行する。そして、メイン制御部60は、このメイン制御処理に対して、所定周期毎(例えば4ms毎)、図9に示すタイマ割込処理を割り込ませて実行する。
[メイン側タイマ割込処理]
メイン側タイマ割込処理では、メイン制御部60は、図9に示すように、乱数更新処理(S201)、始動口SW処理(S202)、ゲートSW処理(S203)、大入賞口SW処理(S204)、普通入賞口SW処理(S205)、特別図柄処理(S206)、普通図柄処理(S207)、大入賞口処理(S208)、電チュー処理(S209)、賞球処理(S210)、及び、出力処理(S211)を繰り返して行う。
[乱数更新処理]乱数更新処理(S201)では、図示しないが、メイン制御部60は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たり図柄の種類(15R通常図柄、15R確変図柄、または2R潜確図柄等)を決めるための大当たり図柄乱数、装飾図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、装飾図柄変動演出の変動パターン(例えばスーパーリーチ演出や擬似連を行うかなど)を決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる当たり乱数、当たり図柄の種類(長開放図柄、短開放図柄、又は、ハズレ図柄)を決めるための当たり図柄乱数等を更新する乱数更新処理を行う。
[始動口SW処理]
始動口SW処理(S202)では、図10に示すように、メイン制御部60は、第1始動口SW22aがONしたか否かを判定し(S301)、ONしていなければステップS306に進み、ONしていれば、第1特図保留記憶部63aに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第1始動口保留カウンタの値U1が、上限値の4未満か否かを判定する(S302)。4未満でない場合はステップS306に進み、4未満の場合は、U1に1を加算し(S303)、各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)を取得して第1特図保留記憶部63aに格納する(S304)。そして、第1保留数増加コマンドをセットして(S305)、ステップS306に進む。
ステップS306では、メイン制御部60は第2始動口SW23aがONしたか否かを判定し、ONしていなければ始動口SW処理を終え、ONしていれば、第2特図保留記憶部63bに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第2始動口保留カウンタの値U2が、上限値の4未満か否かを判定する(S307)。4未満でない場合は始動口SW処理を終え、4未満の場合は、U2に1を加算し(S308)、各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)を取得して第2特図保留記憶部63bに格納する(S309)。そして、第2保留数増加コマンドをセットして(S310)、始動口SW処理を終える。
[ゲート処理]ゲート処理(S203)では、図示しないが、メイン制御部60が、ゲートSW28aがONしたと判定したとき、普通図柄保留球数が「4」未満であることを条件として当たり乱数を取得して普図保留記憶部63cに格納する。
[大入賞口SW処理]大入賞口SW処理(S204)では、図示しないが、大入賞口SW27aがONしていれば、大当たり遊技中又は小当たり遊技中(後述する当たり遊技フラグがON)か否かを判定して、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であれば、入賞個数カウンタの値に1を加算するとともに、大入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
[普通入賞口SW処理]普通入賞口SW処理(S205)は、図示しないが、普通入賞口SW30aがONしていれば普通入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
続いて、メイン制御部60は、後述する特別図柄処理(S206)、普通図柄処理(S207)、後述する大入賞口処理(S208)、電チュー処理(S209)、賞球処理(S210)、及び、出力処理(S211)を行う。
[普通図柄処理]普通図柄処理(S207)においては、図示しないが、ゲートSW処理において格納した当たり乱数が、現在の遊技状態(確変遊技状態、通常遊技状態、潜確遊技状態又は時短遊技状態)に対応して予め設定された当たり乱数値であるかハズレ乱数値であるかの判定を行うとともに、現在の遊技状態に応じて普通図柄の変動時間を選択し、普通図柄表示器37に選択した変動時間だけ普通図柄を変動表示させ、変動時間が経過して普通図柄の変動表示を停止させたとき、当たり乱数が当たり乱数値である場合に補助遊技フラグをONする。補助遊技フラグがONされると、電チュー処理(S209)において、電チュー24が、現在の遊技状態に応じて設定された開時間及び回数だけ開放動作される。
[電チュー処理]電チュー処理(S209)においては、図示しないが、上述した普通図柄処理において補助遊技フラグがONされたとき、第2始動口23の電チュー24を現在の遊技状態に応じた開時間及び回数だけ開放動作する。
[賞球処理]賞球処理(S210)においては、図示しないが、遊技球の入球に応じた大入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり15球)、普通入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり10球)、及び、始動入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり3球)を払い出すためのコマンドをセットして、それらのカウンタをゼロクリアする。
[出力処理]出力処理(S211)においては、図示しないが、各種コマンドを払出制御部70及び演出制御部90に出力する。
[特別図柄処理]
特別図柄処理(S206)では、メイン制御部60は、図11に示すように、当たり遊技中か否かを示す当たり遊技フラグ(即ち、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、又は、短当たり遊技フラグ)がONか否かを判定し(S401)、ONであれば特別図柄処理を終え、ONでなければ特別図柄の変動中か否かを判定する(S402)。そして、変動中であればステップS413に進み、変動中でなければ、第2始動口保留カウンタの値U2又は第1始動口保留カウンタの値U1が1以上か否かを判定する(S403,S405)。そして、U2、U1が共に1以上でなければ、客待ち設定処理(S407)を行って、特別図柄処理を終える。
(客待ち設定処理)
なお、客待ち設定処理(S407)では、図12に示すように、客待ち状態中か否かを示す客待ちフラグがONであるか否かを判定し(S501)、ONであれば客待ち設定処理を終え、ONでなければ客待ちコマンドをセットして(S502)、客待ちフラグをONした後(S503)、処理を終える。
一方、特別図柄処理のS403,S405において、U2又はU1が1以上であればU2又はU1から1を減算して(S404,S406)、客待ちフラグをOFFした後(S408)、ステップS304又はS309で格納しておいた大当たり乱数を用いて大当たり判定処理を行い(S409)、次いで、変動パターン選択処理を行う(S410)。
(大当たり判定処理)
なお、大当たり判定処理(S410)では、メイン制御部60は、図13に示すように、遊技状態に応じた大当たり判定用テーブルを用いて、大当たり乱数が大当たりか否かの判定を行う(S601)。そして、大当たりであれば(S602でYES)、ステップS304又はステップS309で格納しておいた大当たり図柄乱数がどの大当たり図柄を示すものかを判定し(S603)、その大当たり図柄をセットする(S604)。なお、大当たり図柄によって、大当たりの種類が決まる。一方、大当たり乱数が大当たりでないが(S602でNO)、小当たりであれば(S605でYES)、小当たり図柄をセットする(S606)。小当たりでもなければ(S605でNO)、ハズレ図柄をセットする(S607)。
(変動パターン選択処理)変動パターン選択処理(S410)では、図示しないが、直前の大当たり判定処理において大当たりと判定していれば、乱数値と変動パターンとの対応を示す変動パターンテーブルとして大当たり用テーブルを参照し、小当たりと判定していれば小当たり用テーブルを参照し、大当たりでも小当たりでもないと判定していればハズレ用テーブルを参照して、ステップS304又はS309で格納しておいた変動パターン乱数がいずれの変動パターンを示すかの判定を行い、対応する変動パターンをセットする。なお、変動パターンには変動時間を示す情報が含まれている。
その後、特別図柄処理(S206)では、変動パターン選択処理(S410)に続いて、メイン制御部60は、第1特別図柄表示器39aまたは第2特別図柄表示器39bにおいて特別図柄の変動を開始し(S411)、変動開始コマンドをセットして(S412)、ステップS413に進む。ステップS413では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ特別図柄処理を終えるが、経過していれば特別図柄の変動を停止して、大当たり判定処理でセットされた図柄で特別図柄を確定表示し(S414)、変動停止コマンドをセットする(S415)。そして、停止中処理(S416)を行って、特別図柄処理を終える。
(停止中処理)停止中処理(S416)では、図示しないが、メイン制御部60は、各種遊技フラグ(時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグ、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ)のOFFやONに関する処理をし、大当たり又は小当たりであれば、オープニングを開始するとともに、オープニングコマンドをセットして、処理を終える。
[大入賞口処理]
大入賞口処理(S208)では、メイン制御部60は、図14に示すように、まず、当たり遊技フラグがONか否かを判定し(S701)、ONでなければ大入賞口処理を終えるが、ONであれば、オープニング中であるか否かを判定する(S702)。オープニングとは、当たり遊技の開始から第1ラウンドの開始までの期間をいう。メイン制御部60は、オープニング中と判定した場合には、オープニング時間が経過したか否かを判定し(S703)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば、当たりの種類に応じた最大R数(ラウンド数)と作動パターンとを設定する(S704)。そして、入賞個数カウンタの値Cをゼロクリアし(S705)、ラウンドカウンタの値Rに1を加算し(S706)、大入賞口27の作動(開放)を開始する(S707)。
次に、メイン制御部60は、大入賞口27の作動時間(開放時間。実施形態では、長当たりであれば29.5秒、短当たりまたは小当たりであれば0.1秒)が経過したか否かを判定し(S708)、経過していれば大入賞口27を閉口し(S710)、経過していなければ、入賞個数カウンタの値Cが規定個数(実施形態では、9個)であるか否かを判定して(S709)、規定個数でなければ大入賞口処理を終え、規定個数であれば大入賞口27を閉口する(S710)。
そして、メイン制御部60は、ラウンドカウンタの値Rが最大R数であるか否かを判定し(S711)、最大R数でなければ大入賞口処理を終え、最大R数であれば、エンディングを開始して(S712)、エンディングコマンドをセットし(S713)、ラウンドカウンタの値Rをゼロクリアする(S714)。なお、エンディングとは、最終ラウンドの終了から当たり遊技の終了までの期間をいう。次に、メイン制御部60は、エンディング時間が経過したか否かを判定し(S717)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば遊技状態設定処理を行って(S718)、当たり遊技フラグをOFFする(S719)。
一方、メイン制御部60は、ステップS702においてオープニング中でないと判定したときは、大入賞口27がエンディング中であるか否かを判定し(S715)、エンディング中であればステップS717に移行し、エンディング中でなければ大入賞口27の作動中か否かを判定する(S716)。そして、作動中でなければステップS705に移行し、作動中であればステップS708に移行する。
(遊技状態設定処理)遊技状態設定処理(S718)では、図示しないが、メイン制御部60は、今終了した当たり遊技が、小当たりであれば、遊技状態を遷移させないので遊技状態設定処理を終え、15R通常大当たりであれば、時短遊技状態に遷移させるため時短遊技フラグをONし、15R確変大当たりであれば、確変遊技状態に遷移させるため確変遊技フラグをONし、2R潜確大当たりであれば、潜確遊技状態に遷移させるため潜確遊技フラグをONする。
≪サブ制御部の処理≫
以上のメイン制御部60における処理と並行して、サブ制御部85の演出制御部90では、演出制御部90のCPU91がROM92に記憶されているプログラムを実行して、起動中継続的に図示しない所定のメイン演出制御処理を行ない、そして、このメイン演出制御処理に対して、図15に示すサブ側タイマ割込処理を、所定の周期(例えば4ms毎)で割り込み実行する。
[サブ側タイマ割込処理]
サブ側タイマ割込処理では、演出制御部90は、図15に示すように、コマンド受信処理(S1001)と、演出ボタン処理(S1002)と、キー検出SW処理(S1003)と、装飾体変更動作処理(S1004)と、コマンド受信処理、演出ボタン処理、キー検出SW処理、及び、装飾体変更動作処理でセットしたコマンドを画像音響制御部95やランプ制御部100に送信するコマンド送信処理(S1005)と、を行う。コマンド送信処理が実行されると、各種コマンドを受信した画像音響制御部95やランプ制御部100は、各種演出装置(画像表示部19,20、スピーカ56、枠ランプ57,盤ランプ58,及び、可動役物装置110)を用いて各種演出(装飾図柄変動演出や大当たり演出、あるいは、客待ち演出)や可動役物111の第2画像表示部20の向きを調整する調整動作の各処理を実行する。
[コマンド受信処理]
コマンド受信処理(S1001)では、演出制御部90は、図16に示すように、メイン制御部60から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンドまたは第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定し(S1101)、受信していれば、第1保留数増加コマンドであれば第1保留数を、第2保留数増加コマンドであれば第2保留数を加算し(S1102)、その保留数を表示画面19aに表示させるための保留数コマンドをセットする(S1103)。
次に、演出制御部90は、メイン制御部60から変動開始コマンドを受信していれば後述する演出選択処理を行い(S1104,S1105)、変動停止コマンドを受信していれば変動演出終了中処理を行う(S1106,S1107)。そして、演出制御部90は、オープニングコマンドを受信していれば、当たり演出選択処理を行い(S1108,S1109)、エンディングコマンドを受信していれば、エンディング演出選択処理を行う(S1110,S1111)。続いて、演出制御部90は、客待ちコマンド受信処理を行って(S1112)、コマンド受信処理を終える。
(演出選択処理)
演出選択処理(S1105)では、演出制御部90は、図17に示すように、まず、メイン制御部60から受信した変動開始コマンドを解析するとともに(S1201)、演出モードを示すモードフラグを参照する(S1202)。変動開始コマンドには、現在の遊技状態を示す情報、大当たり抽選において選択された特別図柄及び変動パターンを示す情報が含まれている。また、演出モードとは、画像表示部19,20における演出の態様であり、演出モードが異なると、登場するキャラクタや背景画像が異なる等、画像表示部19,20に表示される画像が異なり、装飾図柄変動演出も演出モードに応じたものが実行される。例えば、演出モードには、時短遊技状態であることを示す時短モード、確変遊技状態であることを示す確変モード、潜確遊技状態であることを示唆する潜確モード、通常遊技状態であることを示す通常モード等がある。
続いて、演出制御部90は、保留数を1減算してその保留数を表示画面19aに表示させるための保留数コマンドをセットする保留数減算処理を行う(S1203)。そして、所定の変動演出パターンテーブルをセットし、セットした変動演出パターンテーブルを参照するとともに、解析した変動開始コマンド及び参照した演出モードに基づいて、変動演出パターンを選択する(S1204)。これにより、いわゆるステップアップ予告やチャンスアップ予告などの予告アクション(予告演出)などを含めて装飾図柄変動演出としてどのような演出を行うかが決定される。そして、選択した変動演出パターンにて装飾図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをセットし(S1205)、演出選択処理を終了する。
(変動演出終了中処理)変動演出終了中処理(S1107)においては、図示しないが、演出制御部90は、受信した変動停止コマンド(S1106)を解析し、当たりの場合は、上限継続回数を設定し直してモードフラグを変更し、ハズレの場合は、現在のモードの上限継続回数に到達するまで「1」を減算し、変動演出終了コマンドをセットする。上限継続回数に到達して「0」となれば、通常モードに戻すためにモードフラグを0として、変動演出終了コマンドをセットする。
(当たり演出選択処理)当たり演出選択処理(S1109)においては、演出制御部90は、図示しないが、オープニングコマンドを解析し(S1108)、当たり演出パターンを選択し、オープニング演出開始コマンドをセットする。
(エンディング演出選択処理)エンディング演出選択処理(S1111)においては、演出制御部90は、図示しないが、エンディングコマンドを解析し(S1110)、エンディング演出パターンを選択し、エンディング演出開始コマンドをセットする。
(客待ちコマンド受信処理)
客待ちコマンド受信処理(S1112)においては、演出制御部90は、図18に示すように、客待ちコマンドを受信したか否かを判定し(S1301)、受信していれば、客待ち演出を実行するまでの時間の計測を開始するとともに計測フラグをONして(S1302,S1303)、ステップS1305に進む。一方、受信していなければ、計測フラグがONされているか否か判定し(S1304)、ONされていなければ、客待ち演出実行までの時間の計測中ではないので処理を終え、ONされていればタイムアップか、すなわち、いま計測している時間が客待ち演出実行までの時間として設定した所定時間(例えば30秒)に達したか否か判定する(S1305)。そして、タイムアップでなければ、処理を終え、タイムアップであれば、計測フラグをOFFするとともに(S1306)、客待ち演出を開始するための客待ち演出開始コマンドをセットする(S1307)。
[演出ボタン処理]
演出ボタン処理(S1002)では、演出制御部90は、図19に示すように、演出ボタン検出SW46aからの信号により、演出ボタン46が押下されたか(ONされたか)否かを判定し(S1401)、ONされていなければ処理を終え、ONされていれば演出ボタンコマンドをセットする(S1402)。
[キー検出SW処理]
キー検出SW処理(S1003)では、演出制御部90は、図20に示すように、十字キーボタン50の左キー部51が押下されて左キー検出SW51aがONされていれば、左キー操作コマンドをセットし(S1501,S1502)、右キー部52が押下されて右キー検出SW52aがONされていれば、右キー操作コマンドをセットし(S1503,S1504)、さらに、上キー部53が押下されて上キー検出SW53aがONされていれば、上キー操作コマンドをセットし(S1505,S1506)、さらに、下キー部54が押下されて下キー検出SW54aがONされていれば、下キー操作コマンドをセットして(S1507,S1508)、処理を終える。
[装飾体変更動作処理]
装飾体変更動作処理(S1004)では、演出制御部90は、図21に示すように、装飾体調整フラグがONか否かを判定し(S1601)、ONされていなければ、処理を終え、ONされていれば、装飾体調整動作コマンドをセットする(S1602)。
なお、装飾体調整フラグは、画像音響制御部95が後述するメニュー画面表示処理(図22,23,S2011)のステップS2112でONするフラグであり、画像音響制御部95から演出制御部90にも送信され、演出制御部90では、ステップS1601において、ONと判定されてステップS1602に移行することとなる。
また、ステップS1602でセットされる装飾体調整動作コマンドは、画像音響制御部95とランプ制御部100とに送信されて、遊技者が3D画像を見易くできるように、可動役物111の第2画像表示部20の向き、換言すれば、表示エリア20aの向きを調整する処理を実行するためのコマンドとなる。
≪画像音響制御部の処理≫
次に、画像音響制御部95での処理を説明すると、画像音響制御部95では、演出制御部90からの種々のコマンド(始動口22,23への入賞に伴なう所定の特別図柄変動に並行しておこなわれる装飾図柄変動演出をおこなう変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり遊技開始時のオープニング演出開始コマンド、大当たり遊技終了時のエンディング演出開始コマンド、始動口22,23の保留の無い状態で、かつ、始動口22,23への入賞が所定時間無い場合の客待ち演出(客待ちデモ演出)をおこなう客待ち演出開始コマンド、演出ボタンコマンド、キー操作コマンド、装飾体調整動作コマンド等)を受信し、画像音響制御部95のCPU96が、ROM102から対応するデータを読み出して、画像表示部19,20の表示画面19aや表示エリア20aで所定の画像を表示するとともに、スピーカ56から所定の音を発生させることとなる。
[客待ち演出処理]
上記の処理のうち、画像音響制御部95では、図22に示すように、客待ち演出処理を行う。この客待ち演出処理では、まず、メニュー画面で所定の操作を行っているか、すなわち、メニュー操作フラグがONか否かを判定し(S2001)、ONであれば、ステップS2011に移行し、ONでなければ、客待ち演出中か否か、すなわち、客待ち演出フラグがONか否かを判定し(S2002)、ONであれば、ステップS2005に移行する。ONでなければ(S2002でNO)、客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定し(S2003)、受信していなければ、処理を終え、受信していれば、客待ち演出フラグをONして(S2004)、客待ち演出を表示して(S2005)、ステップS2006に移行する。
この客待ち演出は、実施形態の場合、図30に示すように、第1画像表示部19の表示画面19aには、並木道を人が歩く画像の客待ち演出DM1が表示され、第2画像表示部20の表示エリア20aには、雪だるまの3D画像となる客待ち演出DM2が表示される。この時、適宜、スピーカ56から所定の音を発生させてもよい。また、この時、表示画面19aの一部(実施形態では、下部)に、演出ボタン46を押下操作すればメニュー画面に移行できる案内G1が表示されている。
ステップS2006では、客待ち演出DM1,DM2の表示を開始した後に、演出ボタン46の押下による演出ボタンコマンドを受信したか否かを判定し、受信すれば、メニュー操作フラグをONして(S2010)、メニュー画面表示処理に移行する(S2011)。客待ち演出DM1,DM2を開始した後に、演出ボタン46を押下した演出ボタンコマンドを受信しなければ(S2006でNO)、変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定し(S2007)、受信していなければ、処理を終え、受信していれば、客待ち演出DM1,DM2を終了して(S2008)、客待ち演出フラグをOFFして(S2009)、処理を終える。
なお、変動演出開始コマンドについて説明すると、既述したように、変動演出開始コマンドは、遊技中の始動口22,23への入賞に伴なうコマンドである。すなわち、遊技球が始動口22,23に入賞すれば、メイン制御部60が、始動口SW処理(S202、図10参照)、特別図柄処理(S206、図11参照)を行い、客待ちフラグをOFFし(S408)、大当たり判定処理(S409、図13参照)を行い、さらに、変動パターン選択処理(S410)において、大当たり判定処理の判定結果による大当たり、小当たり、はずれの種類に応じて選択した所定の変動パターンがセットされて、演出制御部90がその変動パターンを受信する(S1001)。そして、演出制御部90は、コマンド受信処理における演出選択処理(S1105、図17参照)において、変動パターンのコマンドを解析し、画像音響制御部95に対応する変動演出開始コマンドを送信する(S1205)。そのため、画像表示部19,20の表示画面19aや表示エリア20aでは、メイン制御部60のおこなう第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39bでの特別図柄変動と並行して、装飾図柄変動等を表示するため、客待ち演出DM1,DM2は不要であり、客待ち演出が終了される(S2008)。
そのため、逆に、変動演出開始コマンドを受信しなければ、客待ち演出処理においては、メニュー表示画面処理(S2011)の場合を除いて、客待ち演出DM1,DM2の表示が継続されることとなる。
(メニュー画面表示処理)
メニュー画面表示処理(S2011)では、画像音響制御部95は、図23に示すように、まず、ログイン操作中か否か、すなわち、ログイン操作フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONであれば、ログイン表示処理(S2107)を続行し、ONでなければ、遊技ガイド中か否か、すなわち、遊技ガイドフラグがONか否かを判定し(S2102)、ONであれば、遊技ガイド表示処理(S2110)を続行し、ONでなければ、装飾体(可動役物)111を調整中か否か、すなわち、装飾体調整フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONであれば、装飾体調整表示処理(S2113)を続行し、ONでなければ、メニュー画面を表示する(S2104)。
このメニュー画面は、実施形態の場合、図31に示すように、第1画像表示部19の表示画面19aに、ログインの操作を行う「ログインするよ」、遊技ガイドの説明を受ける「遊技ガイドするよ」、第2画像表示部20の表示エリア(表示面)20aの向きを調整する「3D画面調整するよ」、及び、客待ち演出に戻る「戻る」の4つのメニューが表示され、画面の一部(下部)に、十字キーボタン50の上下のキー部53,54を操作して、いずれかのメニュー、あるいは、戻る、を選択して、演出ボタン46の押下操作で、その選択したメニューの実行する画面に移行できるように、ガイドする案内G2も表示している。
なお、図31では、黒色背景の白抜き文字として、「3D画面調整するよ」に選択されているものの、メニュー画面の表示当初は、「ログインするよ」が黒色背景の白抜き文字として選択されている。そして、十字キーボタン50の下キー部54を押せば、下の欄のメニューが選択され、上キー部53を押せば、上の欄のメニューが選択されることとなる。
そのため、メニュー画面表示処理において、画像音響制御部95は、ステップS2104でメニュー画面が表示された後、演出ボタン46の押下操作により演出ボタンコマンドの受信があれば(S2105でYES)、ログイン操作フラグをONして(S2106)、ログイン表示処理に移行する(S2107)。ログイン表示処理は、説明を省略するが、遊技機10の遊技のクリアしたステージや獲得したポイント等の履歴を保存したり、以前の遊技履歴を再現して遊技する等のための操作を行なえるものである。このログイン操作が完了されれば、ログイン操作フラグはOFFとなる。
そして、ステップS2105の判定がNOであり、十字キーボタン50の下キー部54を押下して、遊技ガイドのメニュー欄が選択された状態で、演出ボタン46を押下した演出ボタンコマンドを受信すれば、ステップS2108でYESとなり、画像音響制御部95は、遊技ガイドフラグをONして(S2109)、遊技ガイド表示処理に移行する(S2110)。遊技ガイド表示処理は、説明を省略するが、遊技のガイドであり、例えば、球貸ボタンの操作、発射ハンドル43の操作、遊技球の打ち込む狙い目、リーチ演出等の種類と期待度等を、画像表示部19やスピーカ56等を利用して遊技者に説明するものであり、この遊技の説明が終了すれば、遊技ガイドフラグはOFFとなる。
さらに、ステップS2108の判定がNOであり、十字キーボタン50の下キー部54を押下して、3D画面調整のメニュー欄が選択された状態で、演出ボタン46の押下に伴なう演出ボタンコマンドを受信すれば、ステップS2111でYESとなり、画像音響制御部95は、装飾体調整フラグをONして(S2112)、後述する装飾体調整表示処理に移行する(S2113)。
なお、この装飾調整フラグのON信号は、既述したように、演出制御部90にも送信され、演出制御部90の装飾体変更動作処理(S1004、図21参照)のステップS1601の判定に利用される。
そして、ステップS2111の判定がNOであり、十字キーボタン50の下キー部54を押下して、「戻る」のメニュー欄が選択された状態で、演出ボタン46を押下した演出ボタンコマンドを受信すれば、ステップS2114でYESとなり、画像音響制御部95は、メニュー操作フラグをOFFして(S2115)、メニュー画面表示処理を終える。
なお、メニュー画面表示処理が終了すれば、画像音響制御部95は、客待ち演出処理のステップS2001において、メニュー操作フラグがOFFであって、ステップS2002に移行するが、客待ち演出フラグはONのままであることから、ステップS2002でYESとなって、ステップS2005に移行し、第1画像表示部19と第2画像表示部20において、客待ち演出DM1,DM2を表示させることとなる。
但し、メニュー画面表示処理での装飾体調整表示処理において、遊技者の見易い好みの向きに調整されて、装飾体が基準位置(調整後位置・後述する調整前位置を第2基準位置P2とすれば、第3基準位置ともいえる)P3への配置状態となって、表示エリア20aの向きを調整していれば、第2画像表示部20では、図36に示すように、表示エリア20aの向きが変わった状態で、客待ち演出DM2を表示することとなる。
(装飾体調整表示処理)
装飾体調整表示処理(S2113)は、可動役物(装飾体)111の表示エリア20aが見易いように調整する際、第2画像表示部20をモデル化し、目盛りと併せて、向きやその向きの調整具合を第1画像表示部19の表示画面19aに表示するとともに、第2画像表示部20に調整用演出画像を表示させて、調整を補助するものである。
そして、装飾体調整表示処理(S2113)では、画像音響制御部95は、図24に示すように、まず、調整表示開始フラグがONか否かを判定し(S2201)、ONであれば、ステップS2205に移行し、ONでなければ、第1画像表示部19に装飾体調整画面を表示し(S2202)、また、第2画像表示部20に調整用演出画像を表示して(S2203)、調整表示開始フラグをONして(S2204)、ステップS2205に移行する。
図32のAに示すように、第1画像表示部19の表示画面19aに表示される装飾体調整画面GAは、第2画像表示部20の表示エリア20aを模したモデルDDとその向いた方向の矢印DAと、その向きの角度を表す目盛りDSと、を表示している。また、第2画像表示部20の表示エリア20aに表示される調整用演出画像ADは、立体的な星型体SDとしている。そして、表示画面19aの一部には、矢印DAの向きを変える際に操作する十字キーボタン50の左キー部51と右キー部52とを操作するようにガイドするとともに、その向きでよければ、その向きを固定するように決定するために、決定ボタンとして下キー部54を操作するようにガイドする案内G3が、表示されている。
なお、装飾体調整画面GAの表示当初は、後述するランプ制御部100が装飾体調整動作処理(S3001、図26参照)のステップS3103〜S3107において、可動役物(装飾体)111を原点位置(正面位置・第1基準位置)P1に配置させることから、図32のAに示すような状態として表示される。
そして、画像音響制御部95は、ステップS2205において、左キー部51や右キー部52の押下に伴なう左キー検出SW51aや右キー検出SW52aのキー操作コマンドを受信したか否かを判定し、受信していなければ、ステップS2212に移行し、受信していれば、そのキー操作コマンドに対応させて、図32のB、図33のA,Bに示すように、装飾体調整画面GAのモデルDDと矢印DAの向きを左側や右側に変えるように、装飾体調整画面GAを追従させる(S2206)。一方、ステップS2122において、決定キー操作コマンドを受信すれば、ステップS2208に移行し、受信しなれば、処理を終える。ちなみに、ステップS2122でONの場合は、原点位置P1を好みの基準位置P3としてもよい遊技者が、下キー部54を操作したケースである。
なお、実施形態の場合、左キー部51や右キー部52の一回の押下操作に伴なって、後述するランプ制御部100では、装飾体調整動作処理(S3001、図26参照)のステップS3109〜S3112において、可動役物装置110の回動装置120の回動モータ122が駆動し、そしてその際、回動モータ122が所定ステップ数ずつ(実施形態では5ステップずつ)駆動軸123を対応する方向に回転させることとしている。そのため、図32のBや図33のA,Bに示すように、実際の可動役物111の表示面(表示エリア)20aの向きも、変更されることとなり、遊技者は、実際の第2画像表示部20の表示エリア20aの調整用演出画像ADの見易い角度を把握でき、その角度位置で、決定ボタン(下キー部)54を押下することができる。
そして、原点位置P1では表示エリア20aが見難いという遊技者は、左キー部51や右キー部52を押下操作することから、画像音響制御部95は、ステップS2207で決定キー操作コマンドを受信するまで、ステップS2205でYES→S2206→S2207でNO、を繰り返し、装飾体調整画面GAのモデルDDと矢印DAとを追従させることとなる。そして、画像音響制御部95は、決定キー操作コマンドを受信すれば(S2207でYES、S2212でYES)、装飾体調整画面GAの表示を終了するとともに(S2208)、調整用演出画像ADの表示を終了し(S2209)、さらに、調整表示開始フラグをOFFするとともに(S2210)、装飾体調整フラグをOFFして(S2211)、処理を終える。
なお、実施形態の場合は、図32のBに示すように、遊技者の決定した表示エリア20aの向きは、若干、左側を向いた傾斜角度の状態としており、その配置位置が、以後の可動役物(装飾体・第2画像表示部20)111の基準位置(調整後位置)P3となり、図1,図36、図34のAに示すように、後述する可動役物111の演出動作時を除いて、可動役物111はその向きを維持することとなる。
ちなみに、遊技者の見易い好みにより、表示エリア20aをさらに左に向けた状態として決定すれば、例えば、図33のAや図3のAに示す状態となり、逆に、表示エリア20aを右に向けた状態として決定すれば、例えば、図33のBや図3のBに示す状態となり、それらが以後の基準位置(調整後位置)P3´,P3″となって、種々の変動演出パターンの第1画像表示部19の表示画面19aで表示する装飾図柄変動等の演出画像とともに、第2画像表示部20の表示エリア20aにおいて、基準位置P3´,P3″の表示エリア20aに所定の3D画像の演出画像が表示されることとなる。
なお、実施形態の場合、調整前の可動役物(装飾体)111の配置、すなわち、調整前位置(第2の基準位置ともいえる)P2は、図30,31に示すように、調整後の基準位置P3より若干左向きとして、図33のAや図3のAで図示した可動役物装飾体111と向きと一致する状態として、例示してある。そのため、図3のAと図33のAには、括弧書きで(P2)と記載してある。
また、可動役物111の表示面20aの向き、すなわち、第2画像表示部20の表示エリア20aの向きを調整したならば、画像音響制御部95は、メニュー画像表示処理において、ステップS2101でNO、ステップS2102でNO、ステップS2103でNOとなることから、第1画像表示部19にメニュー画面を表示させ、その後、ログイン操作や遊技ガイドのメニューを選択しなければ、ステップS2114に移行することとなり、「戻る」を選択すれば、ステップS2144でYESとなり、メニュー操作フラグをOFFして(S2115)、メニュー画面表示処理を終える。
なお、この時、図37に示すように、可動役物111が調整後の基準位置P3に配置された状態で、第1画像表示部19にメニュー画面が表示されることとなる。
そして、メニュー画面表示処理が終了すれば、既述したように、画像音響制御部95は、客待ち演出処理のステップS2001において、メニュー操作フラグがOFFであって、ステップS2002に移行するが、客待ち演出フラグはONのままであることから、ステップS2002でYESとなって、ステップS2005に移行して、第1画像表示部19と第2画像表示部20において、客待ち演出DM1,DM2を表示することとなる(図36参照)。
既述したように、図36に示す第2画像表示部20の表示エリア20aの向きも、図37と同様に、図30に示す向きに比べて、遊技者の見易い向きに変更されている。
≪ランプ制御部での処理≫
次に、ランプ制御部100での処理を説明すると、ランプ制御部100では、CPU101がROM102に記憶されているプログラムを実行して、起動中継続的に図示しない所定のメインランプ制御処理を行ない、そして、このメインランプ制御処理に対して、図25に示すランプ制御タイマ割込処理を、所定の周期(例えば4ms毎)で割り込み実行する。
[ランプ制御タイマ割込処理]
ランプ制御タイマ割込処理では、ランプ制御部100は、例えば、図25に示すように、まず、後述する装飾体調整動作処理を実行し(S3001)、ついで、後述する可動役物演出処理を実行し(S3002)、枠ランプ57や盤ランプ58等の点灯内容を制御するランプ点灯演出処理を行って(S3003)、処理を終える。
[装飾体調整動作処理]
装飾体調整動作処理(S3001)では、ランプ制御部100は、図26に示すように、まず、装飾体の調整(第2画像表示部20の表示エリア20aの向きの調整、換言すれば、可動役物111の向きの調整)を行っている途中か否か、すなわち、調整動作開始フラグがONか否かを判定し(S3101)、ONであれば、ステップS3109に移行し、ONでなければ、演出制御部90からの装飾体調整動作コマンドを受信しているか否かを判定し(S3102)、受信していなければ、処理を終え、受信していれば、可動役物(装飾体)111が既に原点位置P1にあるか否かを判定する(S3103)。
なお、この第1基準位置P1は、既述したように、可動役物111が正面位置P1に配置されている状態の位置としており、この原点位置P1に可動役物111が配置されていれば、回動センサ127が被検知部129に遮光されたON信号をランプ制御部100に出力する状態となる。
そして、実施形態の場合、このステップS3103の判定時点では、図30,31に示すように、可動役物111は原点位置P1からずれた調整前位置P2に配置されている。さらに、調整前位置P2自体への配置時にも、前回の調整において、原点位置P1からの調整操作により行われていることから、その調整した操作量AM2は、後述するステップS3113に示すように、予め、ランプ制御部100のRAM103の操作量記憶部103aに記憶されている。
そして、ランプ制御部100は、ステップS3103において、可動役物(装飾体)111が原点位置P1に配置されていれば、ステップS3108に移行し、原点位置P1に配置されていなければ、前回の操作量AM2を操作量記憶部103aから呼び出して(S3104)、その調整前位置P2から原点位置P1に戻すように、回動モータ122を復帰駆動させ(S3105)、そして、回動センサ127のON信号を受信すれば、すなわち、原点位置P1に復帰されたならば(S3106でYES)、回動モータ122の駆動を停止し(S3107)、ステップS3108に移行して、調整動作開始フラグをONする。
その後、ランプ制御部100は、ステップS3109において、十字キーボタン50の左キー部51や右キー部52の押下に伴なう左キー検出SW51aや右キー検出SW52aのキー操作コマンドを受信したか否かを判定し、受信していなければ、ステップS3115に移行し、決定キー操作コマンドを受信したか否かを判定し、受信していなければ、処理を終え、受信していれば、ステップS3133に移行する。また、ステップS3109において、キー操作コマンドを受信していれば、そのキー操作コマンドに対応させて、回動モータ122を所定方向に回転させる(S3110)。
なお、ステップS3115で決定キー操作コマンドを受信する場合は、遊技者が原点位置P1が好みの基準位置P3と判断したケースであり、その場合は、ステップS3113において操作量AM3は0として格納されることとなる。
そして、装飾体調整動作処理(S3001)を実行する時、画像音響制御部95では、装飾体調整表示処理(S2113、図24参照)を実行しており、まず、装飾体調整動作処理のステップS3108の調整動作開始フラグONに対応させて、図32のAに示すように、第2画像表示部20のモデルDDとその向きの矢印DAとを原点位置P1に対応させて正面に向けた装飾体調整画面GAを、第1画像表示部19の表示画面19aに表示し、その後、所定のキー操作コマンドを受信すれば(S2205)、図32のBや図33のA,Bに示すように、第2画像表示部20のモデルDDとその向きの矢印DAとを、目盛りDSに対して、左キー部51や右キー部52の押下操作に対応させて移動させるような追従演出を表示させることとなる。
また、この時、装飾体調整動作処理では、既述したように、左キー部51や右キー部52の一回の押下操作に伴なって、可動役物装置110の回動装置120の回動モータ122は、5ステップずつ、駆動軸123を対応する方向に回転させることとなって、図32のBや図33のA,Bに示すように、可動役物111(第2画像表示部20)の表示面(表示エリア)20aの向きが、変更される。
そして、遊技者は、ステップS3109〜S3110を経て、第2画像表示部20の表示エリア20aが調整用演出画像ADの好みの見易い角度となれば、決定ボタン(下キー部)54を押下操作することから、ランプ制御部100は、決定キー操作コマンドを受信し(S3111でYES)、回動モータ122の駆動を停止して(S3112)、それまでの操作量AM3をRAM103の操作量記憶部103aに格納して記憶しておき(S3113)、調整動作開始フラグをOFFして(S3114)、処理を終える。
実施形態の場合、図32のBに示すように、第2画像表示部20の表示エリア20aの向きが若干左向きとなる状態が、可動役物(装飾体)111の基準位置(調整後位置)P3としている。
そしてさらに、既述したように、実施形態の可動役物(装飾体・第2画像表示部20)111は、その角度位置を基準位置P3として、種々の変動演出パターンの第1画像表示部19の表示画面19aで表示する装飾図柄変動等の演出画像とともに、第2画像表示部20の表示エリア20aにおいて、所定の3D画像等の演出画像が表示されることとなる(図1、図34のA,C、図35参照)。
[可動役物演出処理]
可動役物演出処理(S3002)では、ランプ制御部100は、演出制御部90から受信した役物演出開始コマンドに基づき、図27〜29に示すように、回動センサ127,128、傾動センサ147,148、繰出センサ171の信号を入力しつつ、回動モータ122、傾動モータ143、及び、繰出モータ162を駆動させて、可動役物111を図4のA,B、図5のA,Bに示すように演出動作させる。
可動役物演出処理(S3002)では、まず、ランプ制御部100は、図27に示すように、可動役物111が演出動作中であるか否かを判定し(S3201,S3202,S3203,S3204,S3205,S3206,S3207)、すなわち、Lが7であれば(S3201でYES)、ステップS3253に移行し、Lが6であれば(S3202でYES)、ステップS3247に移行し、Lが5であれば(S3203でYES)、ステップS3243に移行し、Lが4であれば(S3204でYES)、ステップS3239に移行し、Lが3であれば(S3205でYES)、ステップS3237に移行し、Lが2であれば(S3206でYES)、ステップS3233に移行し、Lが1であれば(S3207でYES)、ステップS3229に移行する。換言すれば、Lが7,6,5,4,3,2,1でなければ(逆に言えば、Lが0であれば)、各ステップS3201,S3202,S3203,S3204,S3205,S3206,S3207でNOとなって、ステップS3208に移行し、演出開始フラグがONか否かを判定する。
そして、ステップS3208において、演出開始フラグがONであれば、ステップS3225に移行し、ONでなければ、準備完了フラグがONか否かを判定し(S3209)、ONであれば、ステップS3217に移行し、ONでなければ、可動役物演出開始コマンドを受信したか否かを判定し(S3210)、受信していなければ、処理を終え、受信していれば、可動役物111が原点位置P1に配置されているか否かを判定する(S3211)。
なお、準備完了フラグは、可動役物111が繰出モータ162を作動させてギミック161を繰り出す際、傾動完了位置KBの可動役物111を回動軸RC周りで正確に180°回転させて背面位置PBに配置させないと、ギミック161が周囲の表示画面19a等と干渉したり、あるいは、繰出完了時のギミック161の見栄えが悪くなることから、演出動作する前の準備動作として立てるフラグであり、可動役物111の傾動初期位置KFにおいて予め原点位置(正面位置)P1に配置させるためのものである。そして、ステップS3211でNOとして復帰動作が必要であれば、原点位置P1に復帰させるように、可動役物111を回動する。
そのため、ランプ制御部100は、回動センサ127のON信号の有無から、ステップS3211において、可動役物(装飾体)111が原点位置P1に配置されているか否かを判定し、原点位置P1に配置されていなければ(この時点では、遊技者が見易いように表示エリア20aの向きを変更させて、調整後の基準位置P3に配置されており、原点位置P1からずれている)、前回の操作量AM3をRAM103の操作量記憶部103aから呼び出して(S3212)、原点位置P1に戻すように、回動モータ122を復帰駆動させる(S3213)。
一方、ステップS3211において、可動役物(装飾体)111が原点位置P1に配置されていれば、ステップS3216に移行する。
そして、ランプ制御部100は、ステップS3213において回動モータ122を復帰駆動させた後、可動役物(装飾体)111が原点位置P1に配置されれば(S3214でYES)、回動モータ122の駆動を停止し(S3215)、その結果、可動役物111の演出動作の準備段階が終了していることから、ステップS3216において、準備完了フラグをONさせ、演出ボタン46の押下操作に伴なう演出ボタンコマンドを受信したか否かを判定する(S3217)。
なお、実施形態では、この可動役物111の図4,5に示す演出動作は、遊技者に有利な特別遊技、すなわち、15Rの大当たり遊技(通常及び確変の両者を含む)を実行可能に、大当たり判定処理(S409)で15R大当たりと判定された際に、その大当たりを示唆する示唆演出として、実行されるものであり、さらに、演出ボタン46の押下操作を条件に、動作されるものである。
すなわち、実施形態の場合、第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39bでの特別図柄変動に伴ない、図34のAに示すように、演出手段としての第1画像表示部19の表示画面19aにおいて、左欄と右欄とに同じ数字の装飾図柄が停止表示されて、中央の装飾図柄が変動している時、図34のBに示すように、演出ボタン46の押下操作を促す押下案内G4が表示され、押下操作すれば、可動役物111が図4,5に示す所定の大きく動作する演出動作を行い、そして、第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39bでの大当たり図柄の停止表示に伴なって、第1画像表示部19の表示画面19aにおいて、図34のCに示すように、大当たりの判定結果を示すように左欄、中欄、右欄で同じ装飾図柄を変動停止させることとなる(勿論、実施形態と相違して、大当たり抽選の判定結果がハズレとなるで場合であっても、図4,5の演出動作を行ってもよい。但し、その際の演出動作を設けた変動演出パターンの選択される割合は、低くすることが望ましい)。
一方、図34のBに示す押下案内G4を表示しても、有効時間(例えば5秒)内に演出ボタン46の押下操作がなければ、可動役物111は図4,5の大きな動作の演出動作を実行しない。
そのため、ステップS3216の準備完了フラグのONに伴なって、演出制御部90が、そのON信号を入力して、図34のAに示す所定の変動演出パターン(大当たりの判定結果を表示する変動演出パターン)を実行中の画像音響制御部95に対し、図34のBの表示画面19aの一部(図例では下欄)に、演出ボタン46の押下操作を促す押下案内G4を重畳表示するコマンドを送信し、画像音響制御部95は、所定時間(5秒の待機時間)、押下案内G4を表示する。
そして、ランプ制御部100は、ステップS3217での判定において、演出ボタン46の押下操作に伴なう演出ボタンコマンドを受信すれば、演出開始フラグをONして(S3224)、傾動モータ143を正転駆動させる(S3225)。その結果、可動役物111は、図4のAからBに示すように、先端部111a側を元部111bの左横方向に倒し始める。
一方、ランプ制御部100は、ステップS3217での判定において、演出ボタン46の押下操作に伴なう演出ボタンコマンドを受信せず(ステップS3217でNO)、待機時間(例えば、5秒)を経過しても受信しなければ、タイムアップとなって(S3218でYES)、準備動作で行った原点位置P1に戻す前の可動役物111の配置を調整後の基準位置P3に復元させるように、すなわち、表示エリア20aを、遊技者の見易い好みの向きに調整操作していた元の基準位置P3に戻すように、遊技者が前回操作していた操作量AM3の有無を確認し(S3219)、操作量AM3があれば(S3219でYES)、準備動作前の基準位置P3に可動役物(装飾体)111を復元させるように回動モータ122を駆動させ(S3220)、操作量AM3に対応するステップ数分、回動モータ122を駆動させて復元駆動を完了させれば(S3221でYES)、回動モータ122の駆動を停止させ(S3222)、準備完了フラグをOFFし(S3223)、処理を終える。
ステップS3219において、遊技者の操作した操作量AM3がなければ(AM3が0であり、原点位置P1が基準位置P3と一致していれば)(S3219でNO)、回動モータ122を駆動させることなく、準備完了フラグをOFFし(S3223)、処理を終える。
なお、ステップS3223において、準備完了フラグをOFFすれば、画像音響制御部95は、図34のBに示す状態から、図35のAに示すように、押下案内G4の表示を消して、可動役物111の演出動作に要する動作と同等時間の経過後、図35のB(図34のCと同様である)に示すように、大当たりの判定結果を示すように、装飾図柄を停止表示することととなる。ちなみに、この時、可動役物111は、ステップS3220〜S3222の処理により、図35のA,Bに示すように、調整後の基準位置P3に復元した状態となっている。
すなわち、この時の装飾体111は、図34のAに示す基準位置P3から、図34のBに示す原点位置P1に回動し、さらに、図35のA,Bに示すように、基準位置P3に回動して、図4〜5のような大きな演出動作ではないものの、P3→P1→P3と小さく往復回動する演出用の動作(演出動作)を行うこととなる。
一方、ランプ制御部100は、ステップS3225において、傾動モータ143を正転駆動させた後、可動役物(装飾体)111が始動位置(傾動開始位置)KFから傾動完了位置KBに配置されて、傾動センサ148が被検知部149に遮光されてON信号を出力すれば(S3226でYES)、図4のAからBに示す状態となって、可動役物111が傾動を完了させることから、傾動モータ143の駆動を停止し(S3227)、Lに1を入れる(S3228)。
そして、ランプ制御部100は、ギミック161を繰り出すために、可動役物111を反転させるように、回動モータ122を反転駆動する(S3229)。その後、回動センサ128のON信号を受信して(S3230でYES)、可動役物(装飾体)111の反転が完了すれば、図4のBから装飾パネル114が可動役物I11の前面側に配置される図5のAに示す状態となって、回動モータ122の駆動を停止し(S3231)、Lに2を入れ(S3232)、ギミック161を繰り出すように、繰出モータ162を正転駆動する(S3233)。
その後、ランプ制御部100は、ギミック161が繰出完了位置LUに配置されたか否かを判定し(S3234)、繰出センサ171のON信号に基づいて、図5のBに示すように、ギミック161が繰出完了位置LUに配置されたことを検出すれば、繰出モータ162の駆動を停止し(S3235)、Lに3を入れて(S3236)、ステップS3237に移行する。
ステップS3237では、ギミック161の繰出完了位置LUへの配置の余韻を遊技者に楽しませるように、停止時間(例えば、3秒)の経過の有無を判定し、停止時間が経過すれば(S3237でYES)、Lに4を入れて(S3238)、可動役物111を演出動作前の状態に戻すように、繰出モータ162を反転駆動する(S3239)。
その後、ランプ制御部100は、繰出センサ171の信号に基づいて、図5のAに示すように、ギミック161が繰出初期位置LDに配置されたことを検出すれば(S3240でYES)、繰出モータ162の駆動を停止し(S3241)、Lに5を入れて(S3242)、可動役物111を背面位置PBから原点位置(正面位置)P1に戻すように、回動モータ122を正転駆動させ(S3243)、ステップS3244に移行する。
ステップS3244において、ランプ制御部100は、可動役物(装飾体)111が原点位置P1に配置されたか否かを判定し、回動センサ127のON信号を入力して、可動役物111が図4のBに示すような正面位置P1に配置されたことを検出すれば、回動モータ122の駆動を停止し(S3245)、Lに6を入れて(S3246)、可動役物111を傾動完了位置KBから傾動初期位置KFに戻すように、傾動モータ143を反転駆動させて(S3247)、ステップS3248に移行する。
ステップS3248において、ランプ制御部100は、可動役物(装飾体)111が傾動初期位置KFに配置されたか否かを判定し、傾動センサ147のON信号を入力して、可動役物111が図4のAに示すような傾動初期位置KFに配置されたことを検出すれば、傾動モータ143の駆動を停止し(S3249)、Lに7を入れて(S3250)、ステップS3251に移行する。
ステップS3251において、ランプ制御部100は、可動役物111を準備動作で行った原点位置P1に戻す前の配置位置(基準位置)P3に復元させるように、すなわち、表示エリア20aを、遊技者の見易い好みの向きに調整操作していた元の基準位置P3に戻すように、遊技者が前回操作していた操作量AM3の有無を確認し(S3251)、操作量AM3があれば(S3251でYES)、可動役物(装飾体)111を復元させるように回動モータ122を駆動させ(S3252)、操作量AM3に対応するステップ数分、回動モータ122を駆動させて復元駆動を完了させれば(S3253でYES)、回動モータ122の駆動を停止させ(S3254)、準備完了フラグをOFFして(S3255)、演出開始フラグをOFFし(S3256)、Lに0を入れて(S3257)、処理を終える。
ステップS3251において、遊技者の操作した操作量AM3がなければ(AM3=0として、原点位置P1が基準位置P3と一致する場合)(S3251でNO)、回動モータ122を駆動させることなく、ステップS3255に移行する。
なお、このような可動役物111の大当たりの判定結果を示唆する演出動作を実行した後は、既述の図34のCに示すように、第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39bでの大当たり図柄の停止表示に伴なって、大当たりの判定結果を示す同じ数字の装飾図柄を停止表示することとなる。
その後、演出制御部90のオープニングや大当たり演出のコマンドに基づき、画像音響制御部95やランプ制御部100は、所定のオープニング演出や大当たり演出を行い、さらに、メイン制御部60では、遊技者に有利な15Rの大当り遊技を実行することとなる。
(5)実施形態のパチンコ遊技機の遊技例
まず、遊技者が、パチンコ遊技機10の前に着座する。この時、パチンコ遊技機10では、遊技者が着座する前まで、遊技されていなかったことから、メイン制御部60は、特別図柄処理(S206、図9,11参照)において、始動口22,23への入賞が無く、保留もないことから、客待ち設定処理(S407、図11,12参照)をおこない、客待ちコマンドをセットする(S502)。そして、演出制御部90は、客待ちコマンドを受信し(図15,16のS1001,S1112参照)、所定時間経過すれば、客待ち演出開始コマンドをセットし(図18のS1307参照)、画像音響制御部95に客待ち演出開始コマンドを送信する(S1005)。そのため、画像音響制御部95は、図22の客待ち演出処理のステップS2001,S2002を経て、演出開始コマンドを受信し(S2003)、図30に示すような客待ち演出DM1,DM2を第1画像表示部19や第2画像表示部20の表示画面19aや表示エリア20aで表示している。
そして、遊技者が、図30の案内G1により、演出ボタン46を押下操作すれば、画像音響制御部95は、客待ち演出処理(図22参照)のステップS2006,S2010,S2011、さらに、メニュー画面処理(図23参照)のS2101〜S2104に移行し、第1画像表示部19の表示画面19aに図31に示すメニュー画面を表示する。
その後、遊技者が、下キー部54を2回押下操作し、「3D画面調整するよ」を選択し、演出ボタン46を押下操作すれば、画像音響制御部95は、メニュー画面処理のS2105,S2108,S2111,S2122,S2113、さらに、装飾体調整表示処理(図24参照)のS2201〜S2203を経て、図32のAに示すように、第1画像表示部19の表示画面19aに装飾体調整画面GAが表示され、第2画像表示部20の表示エリア20aに調整用演出画像ADが表示される。この時、ランプ制御部100では、装飾体調整動作処理(図26参照)のS3101〜S3108を経て、可動役物(装飾体)111の表示エリア20aの向きを図30,31に示す調整前位置P2から原点位置P1に復帰させており、図32のAに示すように、原点位置P1の配置状態での表示エリア20aに、調整用演出画像ADを表示する。
そして、遊技者は、表示エリア20aを見易い好みの基準位置P3に変更するように、左キー部51を押下操作して、図32のBに示すように、正面位置P1から若干左向きに調整する。その際、画像音響制御部95では、装飾体調整表示処理(図24参照)のS2205,S2206を経て、装飾体調整画面GAのモデルDDと矢印DAをキー操作に追従させ、また、ランプ制御部100では、装飾体調整動作処理(図26参照)のS3109,S3110を経て、調整用演出画像ADを表示している可動役物(装飾体)111自体が回動して表示エリア20aの向きを変える。そして、決定の下キー部54を押下操作すれば、ランプ制御部100では、装飾体調整動作処理(図26参照)のS3111,S3112を経て、以後の基準位置P3が決定され、さらに、装飾体調整動作処理(図26参照)がS3113,S3114を経て終了する。
また、その際、画像音響制御部95では、装飾体調整表示処理(図24参照)のS2207〜S2211を経て、第1画像表示部19の表示画面19aでの装飾体調整画面GAと第2画像表示部20の表示エリア20aでの調整用演出画像ADとの表示が終了し、装飾体調整表示処理が終了する。そのため、画像音響制御部95では、メニュー画面表示処理(図23参照)に戻り、S2101〜S2104を経て、図37に示すように、第1画像表示部19の表示画面19aにメニュー画面を表示する。なお、この時、可動役物(装飾体)111は基準位置P3に配置されている。そして、遊技者が、下キー部54を押下操作して、「戻る」欄を選択して演出ボタン46を押下操作すれば、画像音響制御部95では、メニュー画面表示処理(図23参照)がS2105,S2108,S2111,S2114,S2115を経て終了し、客待ち演出処理(図22参照)のS2001,S2002,S2005を経て、図36に示すように、第1画像表示部19の表示画面19aと第2画像表示部20の表示エリア20aに、客待ち演出DM1,DM2が表示されることとなる。
その後、遊技者が、上皿42aに遊技球を載せ、発射ハンドル43を操作して、遊技球を遊技領域16に打ち込み、始動口22に入賞させれば、メイン制御部60が、始動口22への入賞に伴ない、始動口SW処理(S202、図10参照)、特別図柄処理(S206、図11参照)を実行して、大当たり判定処理(S409、図13参照)、変動パターン選択処理等のS410〜S416の処理を行い、第1特別図柄表示器39aの特別図柄を変動表示させるとともに、変動開始コマンドを受信した演出制御部90が、対応する変動演出パターンで画像音響制御部95やランプ制御部100を制御して、所定の装飾図柄等の演出を第1画像表示部19や第2画像表示部20で表示させ、かつ、スピーカ56から音響を出力させ、ランプ57,58や可動役物装置110を作動させる。
そして、実施形態では、大当たり抽選の判定結果が大当たりとなる場合、その示唆演出として、演出ボタン46の押下操作を条件に、図4,5の演出動作を可動役物111が動作することとなる。換言すれば、その際、図34のA,B、図4,5、図34のCに示す状態に、装飾図柄変動の変動表示や停止表示とともに、可動役物111が演出動作することとなる。なお、この時、可動役物111の配置状態は、図34のAのP3→図34のBのP1,KF→図4のBのP1,KB→図5のA,BのPB,KB→図4のBのP1,KB→図4のAのP1,KF→図34のCのP3となる。
(6)実施形態のパチンコ遊技機の作用・効果・変形例
1.
実施形態のパチンコ遊技機10では、始動条件の成立(始動口22,23への入賞)により遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行なうか否かを判定する判定手段(メイン制御部60の大当たり判定処理(S409、図13参照))と、
判定手段による判定結果に基づいて、所定の図柄表示手段(第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39b)において図柄(特別図柄)を変動表示させてから当該判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(メイン制御部60)と、
所定の表示面(表示エリア20a)を有する装飾体(可動役物として第2画像表示部20)111と、
遊技者からの所定操作を受け付ける操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)と、
図柄表示制御手段により図柄が変動表示させられていないときに(始動口22,23への入賞やそれらに保留のない客待ち演出処理中のとき、すなわち、客待ち演出時の客待ち演出処理中(図22、特にステップS2006参照)であって、変動開始コマンドの受信のないときに)操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)によって所定操作(演出ボタン46の押下操作によるメニュー画面表示処理(S2011、図23参照)、十字キーボタン50の下キー部54と演出ボタン46との押下操作)が受け付けられると、当該所定操作に応じて、所定の位置P3に装飾体111を動かす変更動作を行わせる変更動作制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)と、
図柄表示制御手段による図柄の変動表示に応じて、所定の演出手段(第1画像表示部19、スピーカ56、ランプ57,58))に遊技演出(装飾図柄変動の演出、発音、点灯等)を行わせる演出制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)と、
を備え、
演出制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)は、
操作受付手段(演出ボタン46)によって所定操作(押下操作)が受け付けられると、判定手段による判定結果を示唆する示唆演出として、装飾体(可動役物111)を動かす動作演出(図4,5の演出動作)を行わせることが可能であり、
変更動作制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)は、
操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)によって所定操作が受け付けられると、当該所定操作に応じて、変更動作(所定の位置P3に装飾体111を動かす回動動作)を行わせ、
変更動作における装飾体(可動役物111)の動きと動作演出(図4,5の演出動作)における装飾体(可動役物111)の動きとは、互いに同じ動き(回動装置120を作動させて、可動役物111を回転軸RC周りで回転させる回動動作であり、例えば、ステップS3103〜S3107とステップS3211〜S3215とにおける原点位置P1へ戻る回動動作)を含んでいる。
このようなパチンコ遊技機10では、遊技者が操作受付手段としての演出ボタン46や十字キーボタン50を所定操作すれば、変更動作制御手段により、装飾体としての可動役物111を動かして所定の位置P3に変更することができて、個々の遊技者に対応して表示面(表示エリア20a)を見易く変更できる。さらに、この遊技機10では、表示面(表示エリア20a)を有した装飾体としての可動役物111が、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段の判定結果を示唆する示唆演出として、演出制御手段により動作し、その際、判定結果を示すための図柄表示制御手段に所定の図柄が変動表示されており、装飾体としての可動役物111の動作演出が有れば、期待を持って判定結果を待つことができて、装飾体としての可動役物111の動く動作演出を視認する遊技者は、楽しく遊技できる。
勿論、変更動作制御手段による装飾体としての可動役物111の変更動作は、図柄表示制御手段により図柄が変動表示させられていないときに(変動開始コマンドの受信のないときに)、遊技者による操作受付手段の所定操作でよって行われて、遊技者は、煩雑でなく、装飾体(可動役物111)の表示面(表示エリア20a)を注目して容易に調整できる。
したがって、実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄が変動表示させられていないとき、遊技者は所望の位置に装飾体(可動役物111)を動かすことができる。
そしてさらに、変更動作における装飾体(可動役物111)の動きと動作演出(図4,5の演出動作)における装飾体(可動役物111)の動きとは、互いに同じ動き(回動装置120を作動させて、可動役物111を回転軸RC周りで回転させる回動動作であり、例えば、ステップS3103〜S3107とステップS3211〜S3215とにおける原点位置P1へ戻る回動動作)を含んでいることから、遊技者が装飾体(可動役物111)を変更動作させる機構(回動装置120)を、装飾体(可動役物111)を動作演出させる機構と共用でき、装飾体(可動役物111)を動作させる機構が複雑になることを抑制可能となる。勿論、動作演出時には、変更動作より大きく動作させることも可能となって(例えば、図4のB、図5のAに示すように、表示エリア20aを背面側に向ける回転動作が可能となって)、動作演出時の装飾体(可動役物111)の動きを見て、遊技者は楽しく遊技できる。
2.
また、実施形態のパチンコ遊技機10では、始動条件の成立(始動口22,23への入賞)により遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行なうか否かを判定する判定手段(メイン制御部60の大当たり判定処理(S409、図13参照))と、
判定手段による判定結果に基づいて、所定の図柄表示手段(第1特別図柄表示器39a若しくは第2特別図柄表示器39b)において図柄(特別図柄)を変動表示させてから当該判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(メイン制御部60)と、
所定の表示面(表示エリア20a)を有する装飾体(可動役物として第2画像表示部20)111と、
遊技者からの所定操作を受け付ける操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)と、
図柄表示制御手段により図柄が変動表示させられていないときに(始動口22,23への入賞やそれらに保留のない客待ち演出処理中のとき、すなわち、客待ち演出時の客待ち演出処理中(図22、特にステップS2006参照)であって、変動開始コマンドの受信のないときに)操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)によって所定操作(演出ボタン46の押下操作によるメニュー画面表示処理(S2011、図23参照)、十字キーボタン50の下キー部54と演出ボタン46との押下操作)が受け付けられると、当該所定操作に応じて、所定の位置P3に装飾体111を動かす変更動作を行わせる変更動作制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)と、
図柄表示制御手段による図柄の変動表示に応じて、所定の演出手段(第1画像表示部19、スピーカ56、ランプ57,58))に遊技演出(装飾図柄変動の演出、発音、点灯等)を行わせる演出制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)と、
を備え、
演出制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)は、
操作受付手段(演出ボタン46)によって所定操作(押下操作)が受け付けられると、特別遊技(大当たり遊技)が行なわれる可能性が高いことを示唆する示唆演出として、装飾体(可動役物111)を動かす動作演出(図4,5の演出動作)を行わせることが可能であり、
変更動作制御手段(演出制御部90、画像音響制御部95、及び、ランプ制御部100)は、
操作受付手段(演出ボタン46や十字キーボタン50)によって所定操作が受け付けられると、当該所定操作に応じて、変更動作(所定の位置P3に装飾体111を動かす回動動作)を行わせ、
動作演出における装飾体(可動役物111)の動きは、変更動作における装飾体の動きと異なる動き(図4の傾動動作)を含んでいる。
このようなパチンコ遊技機10では、遊技者が操作受付手段としての演出ボタン46や十字キーボタン50を所定操作すれば、変更動作制御手段により、装飾体としての可動役物111を動かして所定の位置P3に変更することができて、個々の遊技者に対応して表示面(表示エリア20a)を見易く変更できる。さらに、この遊技機10では、表示面(表示エリア20a)を有した装飾体としての可動役物111が、特別遊技(大当たり遊技)が行なわれる可能性が高いことを示唆する示唆演出として、演出制御手段により動作し、その際、判定結果を示すための図柄表示制御手段に所定の図柄が変動表示されており、装飾体としての可動役物111の動作演出が有れば、期待を持って判定結果を待つことができて、装飾体としての可動役物111の動く動作演出を視認する遊技者は、楽しく遊技できる。
勿論、変更動作制御手段による装飾体としての可動役物111の変更動作は、図柄表示制御手段により図柄が変動表示させられていないときに(変動開始コマンドの受信のないときに)、遊技者による操作受付手段の所定操作でよって行われて、遊技者は、煩雑でなく、装飾体(可動役物111)の表示面(表示エリア20a)を注目して容易に調整できる。
したがって、実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄が変動表示させられていないとき、遊技者は所望の位置に装飾体(可動役物111)を動かすことができる。
そしてさらに、動作演出における装飾体(可動役物111)の動きは、変更動作における装飾体の動きと異なる動き(図4の傾動動作)を含んでおり、遊技者が動かせる範囲を越えて、装飾体としての可動役物111が動作演出時に動くことから、装飾体(可動役物111)の動作演出を視認する遊技者は、楽しく遊技できる。さらに、装飾体111が図4,5に示す動作演出を行う際には、特別遊技(大当たり遊技)が行なわれる可能性が高いことを示唆する示唆演出として、換言すれば、演出手段としての第1画像表示部19の表示画面19aにおいて、装飾図柄の変動時の大当たり期待度の高い状態(リーチ状態)の際、行なわれることから、装飾図柄変動と装飾体111の動作演出(演出動作)とを視認する遊技者は、一層、楽しく遊技できる。
3.
実施形態のパチンコ遊技機10では、装飾体111が図4,5に示す演出動作を行う際、演出手段としての第1画像表示部19の表示画面19aにおいて、装飾図柄の変動時、大当たり期待度の高い状態(リーチ状態)としており、その表示画面19aの前側で、装飾体111が横切るように演出動作することから、装飾図柄変動と装飾体111の演出動作とを視認する遊技者は、一層、楽しく遊技できる。
なお、この場合には、図柄表示手段として、装飾図柄を表示する第1画像表示部19としてもよく、その場合の図柄表示制御手段は、演出制御部90と画像音響制御部95とが対応することとなる。
また、実施形態の装飾体111の演出動作は、回動軸RC周りの回動、先端部111aを下方に回転させる傾動動作(遊技盤15に沿った回動動作とも言える)を含んで構成されているが、装飾体の演出動作は、実施形態の動作に限らず、上下方向の往復移動、左右方向の往復移動、遊技面と直交するような前後移動や回動等、それらのいずれか一つ、あるいは、それらの複合的な動作であってもよい。
4.
実施形態のパチンコ遊技機10では、装飾体111の表示面20aを変更動作する際、装飾体調整表示処理(S2113、図24参照)において、第1画像表示部19の表示画面19aに、表示面20aの向きをモデルDD、矢印DA、及び、目盛りDSで表した装飾体調整画面GAを表示させ、そして、操作受付手段の十字キーボタン50の操作時、その変更動作に対応するように装飾体調整画面GAのモデルDDや矢印DAを追従させて、調整した操作量を可視化しており、どの程度の操作受付手段の操作で、どの程度調整できるかを把握しやすく、装飾体111の表示面20aの変更動作が容易となる。
5.
実施形態のパチンコ遊技機10では、装飾体111の表示面20aを変更動作する際、装飾体調整動作処理(S3001、図26参照)のステップS3102〜S3107に示すように、装飾体111を原点位置P1に復帰させて、その原点位置P1から変更動作することから、変更動作の調整を既に行った経験のある遊技者であれば、自分の好みの基準位置P3への操作量AM3を理解しており、容易に変更動作を行える。
6.
実施形態のパチンコ遊技機10では、可動役物111が図4のA,Bから図5のA,Bに示す演出動作を行う際、ギミック161の繰出に支障がないように、可動役物演出処理(S3002、図27〜30参照)のステップS3211〜S3215に示すように、可動役物111を原点位置P1に復帰させて行い、そして、演出動作後、ステップS3251〜S3254に示すように、遊技者の好みの基準位置P3に復元させている。そのため、大きな演出動作を行う装飾体111であっても、演出動作を支障なく行え、かつ、演出動作後には、遊技者の見易い角度に復元できて、遊技者の操作を行わずに、円滑に表示面20aを目視することができる。
7.
実施形態では、装飾体として可動役物111を例示し、その表示面として可動役物111に設けた第2画像表示部20の表示エリア20aを例示したが、装飾体として、単に、3D画像でなく、2D画像を表示できる画像表示部としたり、あるいは、フィギュアやギミックでもよく、それらの装飾体の遊技者が注目する画像や静止している意匠を施された立体部位や平面部位を表示面として、その向きを遊技者の見易いように、変更動作するように構成してもよい。
但し、左右の目の視差を利用する場合を含めて、視野角のある3D画像あるいは2D画像を表示する画像表示部の場合には、特に、その表示面(表示画面、表示エリア)の向きの角度により、その表示面を遊技者が見易かったり見難かったりするケースが多いことから、画像表示部の表示画面(表示エリア)を表示面とする装飾体に、本願発明は好適に適用することができる。
8.
実施形態では、遊技機として、パチンコ遊技機10を例示したが、所定の遊技をおこなっていない状態時に、所定の表示面を有した装飾体の変更動作を行えれば、パチスロ遊技機等に本発明を適用してもよい。