JP2015097458A - 永久磁石埋め込み型ロータ、その製造方法、及び樹脂封止装置 - Google Patents

永久磁石埋め込み型ロータ、その製造方法、及び樹脂封止装置 Download PDF

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光治 河波
愛斗 鬼澤
Aito Onizawa
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Abstract

【課題】製造工程を簡略化でき、信頼性の高い永久磁石埋め込み型ロータ、その製造方法、及び樹脂封止装置を提供する。【解決手段】永久磁石埋め込み型のロータ10の製造方法であって、ノズル56を、封止用鋼板21の孔部23から挿入し、永久磁石40の一端側の端面40aと鋼板積層体12の一端側の端面12aである段部28に当接させ、永久磁石40の軸方向位置を規制しつつ、磁石挿入孔14と永久磁石40との隙間に樹脂60を充填する。【選択図】図4

Description

本発明は、ロータコアに形成された永久磁石挿入孔に永久磁石を挿通し、樹脂で固着した永久磁石埋め込み型ロータ、その製造方法、及び樹脂封止装置に関する。
従来より、ロータコアに形成された永久磁石挿入孔に永久磁石を挿通し、樹脂で固着した永久磁石埋め込み型ロータが知られている。この永久磁石を樹脂で固着する具体的方法としては、鋼板111を積層したロータコア112の磁石挿入孔113に永久磁石114を挿通し(図6(a))、上型115と下型116を有する樹脂封止装置にダミープレート117、118を介してセットする。そして、下型116の所定位置に設けられたゲート119を介して、磁石挿入孔113の内壁に形成された樹脂溝120へ液状の樹脂121を注入し(図6(b))、この樹脂121を硬化させている(図6(c))。そして、樹脂121を硬化させた後、離型し、ダミープレート117、118を外すことで永久磁石114が固着されたロータコア112が形成される(図6(d))。
しかしながら、図6(d)の拡大図で示すように、樹脂溝120には、ロータコア112の表面に、ダミープレート118内に残存した樹脂122が残るという問題があり、残存した樹脂122を除去する必要があった。ただし、残存した樹脂122を完全に取り除くことは難しく、残存した樹脂122がモータの運転中にエアギャップに噛み込む虞があった。また、残った樹脂を除去する工程はないほうがよい。
これに対し特許文献1では、図7に示すように、ロータコア210の樹脂封止部211に、ロータコア210に接する金型212に形成された樹脂溜め部213から樹脂214を充填するに際し、樹脂溜め部213はロータコア210に当接する金型212の端部まで延在し、金型212が接する側のロータコア210の鉄心片215に、樹脂封止部211に連通する切欠きガイド部216を形成し、切欠きガイド部216を介して樹脂溜め部213から樹脂封止部211に樹脂214を充填している(図7(a))。そして、プランジャ221の下方に残存する樹脂(カル)229を、半径方向外側に押し出すように力を加えることにより、凹み部分を起点として容易に折れ、ロータコア210の表面への樹脂214の突出を防止できることが記載されている(図7(b))。
特開2007‐325368号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、樹脂充填後にプランジャ221の下方に残存する樹脂229を、半径方向外側に押し出すように力を加えて樹脂229を取り除く処理が依然として必要であった。
また、永久磁石218が切欠きガイド部216が形成された鉄心片215に跨って配置されているので、ロータに遠心力が作用した場合に、切欠きガイド部216が形成された鉄心片215の強度を確保する必要があった。さらに、永久磁石218として、一体型の永久磁石の代わりに分割型の永久磁石を用いた場合、樹脂充填時に永久磁石が整列しない虞がある。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造工程を簡略化でき、信頼性の高い永久磁石埋め込み型ロータ、その製造方法、及び樹脂封止装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
軸方向に開口する磁石挿入孔(例えば、後述の実施形態における磁石挿入孔14)を有する鋼板(例えば、後述の実施形態における電磁鋼板11)を積層して鋼板積層体(例えば、後述の実施形態における鋼板積層体12)を形成し、該鋼板積層体の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面12a)に軸方向に開口する孔部(例えば、後述の実施形態における孔部23)を有する封止用鋼板(例えば、後述の実施形態における封止用鋼板21)を積層してロータコア(例えば、後述の実施形態におけるロータコア片31)を形成する第1工程と、
前記磁石挿入孔に永久磁石(例えば、後述の実施形態における永久磁石40)を挿通する第2工程と、
前記磁石挿入孔と前記永久磁石との隙間に樹脂(例えば、後述の実施形態における樹脂60)を充填し前記永久磁石を固着する第3工程と、を備える永久磁石埋め込み型ロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ10)の製造方法であって、
前記第3工程では、樹脂充填ノズル(例えば、後述の実施形態におけるノズル56)を、前記封止用鋼板の孔部から挿入し、前記永久磁石の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面40a)と前記鋼板積層体の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における段部28)に当接させ、前記永久磁石の軸方向位置を規制しつつ、前記磁石挿入孔と前記永久磁石との隙間に前記樹脂を充填することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記磁石挿入孔に前記永久磁石を固着した前記ロータコアを軸方向に積み重ねて1つのロータコア(例えば、後述の実施形態におけるロータコア30)を形成する第4工程と、を有し、
前記第4工程では、前記積層するロータコアを周方向に回転させながら積み重ねることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、
軸方向に開口する磁石挿入孔(例えば、後述の実施形態における磁石挿入孔14)を有する鋼板(例えば、後述の実施形態における電磁鋼板11)が積層された鋼板積層体(例えば、後述の実施形態における鋼板積層体12)と、該鋼板積層体の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面12a)に設けられ、軸方向に開口する孔部(例えば、後述の実施形態における孔部23)を有する封止用鋼板(例えば、後述の実施形態における封止用鋼板21)と、からなるロータコア(例えば、後述の実施形態におけるロータコア片31)と、
前記磁石挿入孔に挿入され、樹脂により固着された永久磁石(例えば、後述の実施形態における永久磁石40)と、を有するロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ10)であって、
前記鋼板は、前記磁石挿入孔の内壁(例えば、後述の実施形態における外径側内壁面14a)に樹脂溝(例えば、後述の実施形態における樹脂溝16)が設けられ、
前記封止用鋼板の孔部は、前記磁石挿入孔と同形状の磁石挿入孔投影部(例えば、後述の実施形態における磁石挿入孔投影部25)と前記樹脂溝よりも大きく開口した樹脂注入部(例えば、後述の実施形態における樹脂注入部27)と、を有し、
前記永久磁石の前記一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面40a)は、前記鋼板積層体の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面12a)と一致しており、
前記樹脂注入部には、前記封止用鋼板の一端側の端面(例えば、後述の実施形態における端面21a)よりも窪んだ凹部(例えば、後述の実施形態における凹部29)が形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3の構成に加えて、
前記永久磁石は、軸方向に分割されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の永久磁石埋め込み型ロータの製造方法に使用される樹脂封止装置であって、
前記樹脂充填ノズル(例えば、後述の実施形態におけるノズル56)は、前記封止用鋼板の孔部を封止する封止プレート(例えば、後述の実施形態における上封止プレート51)に一体的に突設されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1又は2に記載の永久磁石埋め込み型ロータの製造方法に使用される樹脂封止装置であって、
前記樹脂充填ノズルは、前記封止用鋼板の孔部を封止する封止プレート(例えば、後述の実施形態における上封止プレート51)に摺動可能に挿通し、注入口と反対側の端部にフランジ(例えば、後述の実施形態におけるフランジ58)を有し、
該フランジと該封止プレートとの間に付勢部材(例えば、後述の実施形態における付勢部材59)が設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、磁石挿入孔と永久磁石との隙間に樹脂を充填し永久磁石を固着する第3工程において、樹脂充填ノズルを、封止用鋼板の孔部から挿入し、永久磁石の一端側の端面と鋼板積層体の一端側の端面に当接させ、永久磁石の軸方向位置を規制しつつ、磁石挿入孔と永久磁石との隙間に樹脂を充填するので、残存樹脂がロータコアから突出することがなく、残存樹脂を除去する工程を省略し、製造方法を簡略化することができる。
また、樹脂充填ノズルを、永久磁石の一端側の端面と鋼板積層体の一端側の端面に当接させた状態で樹脂を注入することで樹脂充填時における永久磁石の位置決めを行うことができる。さらに、永久磁石は鋼板積層体から突出しないので、遠心力の影響を考慮せずに封止用鋼板を設計することができる。
請求項2の発明によれば、ロータコアを回転させながら積層する、いわゆる転積により、積層するロータコアの歪み、磁気特性を均一化することができる。この場合、残存樹脂がロータコアから突出することがないので、積層するロータコア間に隙間が発生するのを防止できる。
請求項3の発明によれば、樹脂注入部には、前記封止用鋼板の一端側の端面よりも窪んだ凹部が形成され、残存樹脂がロータコアから突出することがないので、残存樹脂を除去する工程を省略し、製造方法を簡略化することができる。また、永久磁石の一端側の端面と鋼板積層体の一端側の端面が一致し、永久磁石が鋼板積層体から突出しないので、遠心力の影響を考慮せずに封止用鋼板を設計することができる。
請求項4の発明によれば、永久磁石が分割磁石であっても、永久磁石間のずれが抑制される。
請求項5の発明によれば、永久磁石の位置決めと封止用鋼板の孔部の封止を容易に行うことができる。
請求項6の発明によれば、付勢部材により樹脂充填ノズルの寸法公差を吸収することができ、確実に封止用鋼板の孔部の封止と樹脂充填ノズルで永久磁石の位置規制を行うことができる。
ロータコアの部分拡大斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 (a)は、電磁鋼板の部分拡大図であり、(b)は、封止用鋼板の部分拡大図である。 樹脂の充填方法を説明する説明図である。 樹脂封止装置の変形例に係るノズルの概略図である。 従来の樹脂の充填方法を説明する説明図である。 特許文献1に記載の樹脂の充填方法を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、ロータコアの部分拡大斜視図であり、図2は、図1のA−A線断面図であり、図3(a)は、電磁鋼板の部分拡大図であり、図3(b)は、封止用鋼板の部分拡大図である。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本実施形態のロータ10は、ロータコア30と、ロータコア30に埋め込まれた永久磁石40と、から構成される、いわゆる永久磁石埋め込み型ロータである。ロータコア30は、1つのロータコア片31から構成されるものでもよく、複数のロータコア片31が積み重ねられたものでもよい。以下の説明では、4つのロータコア片31から1つのロータコア30が構成されるものとして説明する。
図1及び図2に示すように、ロータコア片31は、複数枚の電磁鋼板11が積層された鋼板積層体12と、この鋼板積層体12の一端側の端面12aに積層された複数枚の封止用鋼板21と、から構成される。
鋼板積層体12を構成する電磁鋼板11は、図3に示すように、その中央部に不図示の軸挿通孔を有するとともに、その外周部に磁極部42を構成する3つの磁石挿入孔14が円周方向に等間隔で複数形成された略円環形状を有する。
1つの磁極部42を構成する3つの磁石挿入孔14は、中央部に位置する磁石挿入孔14に対し、両側に位置する2つの磁石挿入孔14がV字形状に外径側に開くように配置される。磁石挿入孔14は、軸方向に開口し、それぞれ独立したものとなっている。
磁石挿入孔14には、外径側内壁面14aの中央部に外径側に窪むように樹脂溝16が形成されている。磁石挿入孔14には、永久磁石40が配置され、樹脂溝16は、樹脂充填時に樹脂60の通り道となる。
封止用鋼板21は、図3(b)に示すように、電磁鋼板11と略等しい外観形状を有し、軸方向に開口する孔部23が設けられている。孔部23は、電磁鋼板11に形成された磁石挿入孔14と同形状の磁石挿入孔投影部25と樹脂溝16よりも大きく開口した樹脂注入部27とからなり、それぞれ電磁鋼板11の磁石挿入孔14と樹脂溝16と対応する位置に形成されている。磁石挿入孔投影部25には、永久磁石40が配置されず樹脂60が充填される。樹脂注入部27には、樹脂充填時に後述する樹脂封止装置のノズル56が配置される。
ロータコア片31は、電磁鋼板11が積層された鋼板積層体12の一端側の端面12aに複数枚の封止用鋼板21を積層することで、軸方向において一端側に磁石挿入孔投影部25が開口し、他端側に磁石挿入孔14が開口し、同形状の磁石挿入孔投影部25と磁石挿入孔14とが内部で連通している。また、ロータコア片31には、軸方向において一端側に樹脂注入部27が開口し、他端側に樹脂溝16が開口し、樹脂注入部27と樹脂溝16とが内部で連通している。樹脂注入部27が樹脂溝16よりも大きな開口を有することで、樹脂注入部27と樹脂溝16との連通部には、鋼板積層体12の最上層に位置する封止用鋼板21の、樹脂溝16を囲う領域の一部が、樹脂注入部27内に露出し段部28を呈している。
なお、封止用鋼板21は、電磁鋼板11と同様に磁性材料からなることが好ましく、同一素材から構成されることが好ましい。また、封止用鋼板21は、電磁鋼板11と略同等の板厚を有することが好ましい。言い換えると、封止用鋼板21は、電磁鋼板11の樹脂溝16を大きくくり抜くことで樹脂注入部27を形成したものとすることができる。また、鋼板積層体12の積層枚数は、特に限定されものではなく適宜選択され得るが、鋼板積層体12の一端側の端面12aが、磁石挿入孔14に挿通された永久磁石40の一端側の端面40aと一致するように設定される。封止用鋼板21は、一枚でも複数枚を積層したものでもよいが、後述する樹脂封止装置のノズル56の突出長さと一致するようになっている。
ロータコア片31の磁石挿入孔14は、それぞれ挿入される永久磁石40よりも僅かに大きく形成されており、1つの磁極部42を構成する3つ磁石挿入孔14には、磁化方向が同じ永久磁石40が配置される。周方向で隣り合う磁極部42には、この永久磁石40と磁化方向が異なる永久磁石40が配置されることで、周方向で交互に磁極が反転するようになっている。なお、永久磁石40は、一体型の永久磁石でもよく、本実施例のように軸方向に分割された分割型の永久磁石であってもよい。
このように、ロータ10は、鋼板積層体12の一端側の端面に複数枚の封止用鋼板21を積層することでロータコア片31が形成され(第1工程)、ロータコア片31の磁石挿入孔14に永久磁石40が挿通される(第2工程)。続いて、ロータコア片31の磁石挿入孔14に永久磁石40を固着する工程(第3工程)について説明する。
永久磁石40が挿通されたロータコア片31は、樹脂封止装置にセットされる。具体的には、図4(a)に示すように、各磁石挿入孔14に永久磁石40が挿通されたロータコア片31が、上下封止プレート51,52を介して樹脂封止装置の上型54と下型55の間に配置される。このとき、封止用鋼板21と接する、鋼板積層体12の一端側の端面12aが、磁石挿入孔14に挿通された永久磁石40の一端側の端面40aに一致している。
続いて、樹脂封止装置の上型54と一体的に移動可能に形成された上封止プレート51を封止用鋼板21の一端側の端面21aに当接させるとともに、上封止プレート51に一体的に突設されたノズル56を各樹脂注入部27にセットし、ノズル56の先端面57を、永久磁石40の一端側の端面40aと、樹脂注入部27内に露出する段部28に押し当てる。
これにより、封止用鋼板21の樹脂注入部27及び磁石挿入孔投影部25が上封止プレート51によって封止され、鋼板積層体12の一端側の端面12aである段部28に対し永久磁石40がノズル56で位置決めされる。この状態で、図4(b)に示すように、樹脂封止装置のノズル56から樹脂60を注入することで、樹脂溝16から磁石挿入孔14と永久磁石40との隙間に樹脂60が充填される。これにより、磁石挿入孔14と永久磁石40との隙間と、磁石挿入孔投影部25と、ノズル56が挿入された部分以外の樹脂注入部27に樹脂60が充填され、ロータコア片31に永久磁石40が固着される。
樹脂60を充填後、樹脂封止装置の上下型54,55及び上下封止プレート51,52を離し、永久磁石40が埋め込まれたロータコア片31をクリーニングすることで永久磁石40が埋め込まれたロータコア片31が製造される。ロータコア片31の樹脂注入部27には、最上層の封止用鋼板21と略面一に樹脂60が充填されており、樹脂封止装置のノズル56が挿入されていた位置に、封止用鋼板21の一端側の端面21aよりも窪んだ凹部29が形成される。
このように、ノズル56を、封止用鋼板21の樹脂注入部27から挿入し、永久磁石40の一端側の端面40aと鋼板積層体12の一端側の端面12aである段部28に当接させ、永久磁石40の軸方向位置を規制しつつ、磁石挿入孔14と永久磁石40との隙間に樹脂60を充填するので、残存樹脂がロータコア片31から突出することがなく、残存樹脂を除去する工程を省略し、製造方法を簡略化することができる。また、ノズル56を、永久磁石40の一端側の端面40aと鋼板積層体12の一端側の端面12aである段部28に当接させた状態で樹脂60を注入することで樹脂充填時における永久磁石40の位置決めを行うことができる。さらに、永久磁石40は鋼板積層体12から突出しないので、遠心力の影響を考慮せずに封止用鋼板21を設計することができる。
また、得られたロータコア片31を軸方向に積み重ねることで1つのロータコア30が製造される(第4工程)。この際、ロータコア片31を周方向に回転させながら積層、いわゆる転積により、積層するロータコア片31の歪み、磁気特性を均一化することができる。この場合でも、残存樹脂がロータコア片31から突出することがないので、積層するロータコア片31間に隙間が発生するのを防止できる。
図5は、樹脂封止装置の変形例に係るノズル56の概略図である。
本変形例に係る樹脂封止装置は、上型54と一体的に移動可能に形成された上封止プレート51とノズル56が別体に形成され、ノズル56が上封止プレート51に摺動可能に挿通している。また、ノズル56は注入口と反対側の端部にフランジ58を有し、フランジ58と上封止プレート51との間にバネや油圧プストン等の付勢部材59が設けられている。
この樹脂封止装置によれば、樹脂封止装置の上型54と一体的に移動可能に形成された上封止プレート51を封止用鋼板21の一端側の端面21aに当接させるとともに、ノズル56の先端面57を、永久磁石40の一端側の端面40aと、鋼板積層体12の一端側の端面12aである段部28に押し当て際に、付勢部材59によりノズル56の寸法公差を吸収することができ、確実にノズル56で永久磁石40の位置規制を行うことができる。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、樹脂溝16は、磁石挿入孔14の内壁に形成されている限り、外径側内壁面14aに設けられている必要はなく、内径側内壁面に設けてもよい。
また、樹脂封止装置の上型54と上封止プレート51は一体的に移動可能である必要はなく、別々に移動させてもよい。
また、複数のロータコア片31から1つのロータコア30が構成される場合、全てのロータコア片31に封止用鋼板21が設けられている必要はなく、例えば、最上部に位置するロータコア片31に封止用鋼板21が設けられていなくてもよい。
10 ロータ
11 電磁鋼板
12 鋼板積層体
12a 端面(鋼板積層体の一端側の端面)
14 磁石挿入孔
14a 外径側内壁面(磁石挿入孔の内壁)
21 封止用鋼板
21a 端面(鋼板積層体の一端側の端面)
23 孔部
25 磁石挿入孔投影部
27 樹脂注入部
28 段部
29 凹部
30 ロータコア
31 ロータコア片(ロータコア)
40 永久磁石
40a 端面(永久磁石の一端側の端面)
56 ノズル(樹脂充填ノズル)
51 上封止プレート(封止プレート)
58 フランジ
59 付勢部材
60 樹脂

Claims (6)

  1. 軸方向に開口する磁石挿入孔を有する鋼板を積層して鋼板積層体を形成し、該鋼板積層体の一端側の端面に軸方向に開口する孔部を有する封止用鋼板を積層してロータコアを形成する第1工程と、
    前記磁石挿入孔に永久磁石を挿通する第2工程と、
    前記磁石挿入孔と前記永久磁石との隙間に樹脂を充填し前記永久磁石を固着する第3工程と、を備える永久磁石埋め込み型ロータの製造方法であって、
    前記第3工程では、樹脂充填ノズルを、前記封止用鋼板の孔部から挿入し、前記永久磁石の一端側の端面と前記鋼板積層体の一端側の端面に当接させ、前記永久磁石の軸方向位置を規制しつつ、前記磁石挿入孔と前記永久磁石との隙間に前記樹脂を充填することを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータの製造方法。
  2. 前記磁石挿入孔に前記永久磁石を固着した前記ロータコアを軸方向に積み重ねて1つのロータコアを形成する第4工程と、を有し、
    前記第4工程では、前記積層するロータコアを周方向に回転させながら積み重ねることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータの製造方法。
  3. 軸方向に開口する磁石挿入孔を有する鋼板が積層された鋼板積層体と、該鋼板積層体の一端側の端面に設けられ、軸方向に開口する孔部を有する封止用鋼板と、からなるロータコアと、
    前記磁石挿入孔に挿入され、樹脂により固着された永久磁石と、を有するロータであって、
    前記鋼板は、前記磁石挿入孔の内壁に樹脂溝が設けられ、
    前記封止用鋼板の孔部は、前記磁石挿入孔と同形状の磁石挿入孔投影部と前記樹脂溝よりも大きく開口した樹脂注入部と、を有し、
    前記永久磁石の前記一端側の端面は、前記鋼板積層体の一端側の端面と一致しており、
    前記樹脂注入部には、前記封止用鋼板の一端側の端面よりも窪んだ凹部が形成されていることを特徴とするロータ。
  4. 前記永久磁石は、軸方向に分割されていることを特徴とする請求項3に記載のロータ。
  5. 請求項1又は2に記載の永久磁石埋め込み型ロータの製造方法に使用される樹脂封止装置であって、
    前記樹脂充填ノズルは、前記封止用鋼板の孔部を封止する封止プレートに一体的に突設されていることを特徴とする樹脂封止装置。
  6. 請求項1又は2に記載の永久磁石埋め込み型ロータの製造方法に使用される樹脂封止装置であって、
    前記樹脂充填ノズルは、前記封止用鋼板の孔部を封止する封止プレートに摺動可能に挿通し、注入口と反対側の端部にフランジを有し、
    該フランジと該封止プレートとの間に付勢部材が設けられていることを特徴とする樹脂封止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017022886A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社三井ハイテック 永久磁石固定方法、金型、及び電機子
JP2017103836A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電動機のロータおよびその製造方法
JP2017163757A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ロータおよびロータの製造方法
CN108306431A (zh) * 2017-01-11 2018-07-20 丰田自动车株式会社 旋转电机转子

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