JP2015096928A - 偏光板保護用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートより屈折率が0.02以上高い樹脂組成物とを含有するフィルムであり、当該樹脂組成物の含有量が10〜80重量%であり、フィルム面内の複屈折率Δn(下記式(1)により定義される)が0.060以上であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルム。
複屈折率Δn=(nx−ny) …(1)
(上記式(1)において、nxは、フィルムの面内方向において屈折率が最大になる遅相軸方向xにおける屈折率を表し、nyは、フィルム面内方向において前記遅相軸方向xと直交する方向yにおける屈折率を表す)
【選択図】 なし
Description
(上記式(1)において、nxは、フィルムの面内方向において屈折率が最大になる遅相軸方向xにおける屈折率を表し、nyは、フィルム面内方向において前記遅相軸方向xと直交する方向yにおける屈折率を表す)
株式会社島津製作所製、精密屈折計KPR−2000を用いて各々の樹脂の屈折率の測定を行なった。
複屈折率Δnは以下の式で定義される。
複屈折率Δn=(nx−ny) …(1)
(上記式(1)において、nxは、フィルムの面内方向において屈折率が最大になる遅相軸方向xにおける屈折率を表し、nyは、フィルムの面内方向において前記遅相軸方向xと直交する方向yにおける屈折率を表す)
株式会社アタゴ社製のアッベ式屈折計を用い、フィルム面内方向の屈折率が最大になる遅相軸方向xにおける屈折率nxと、遅相軸方向xと直交する方向yにおける屈折率nyを測定し、上記の式(1)より複屈折率Δnを算出した。尚、測定はナトリウムD線を用い、23℃で行った。
ポリビニルアルコール(PVA)フィルム((株)クラレ製、重合度2400)を用いて、第1浴(ヨウ素、KI水溶液−30℃)で3倍延伸後、第2浴(ホウ酸、KI水溶液−55℃)中でトータル延伸倍率を6倍まで延伸して偏光子を得た。その後、PVA系接着剤を用いて、両面に厚さ40μmのTACフィルムを貼り合わせ、片側TACフィルムの上に粘着剤を介してポリエステルフィルムを偏光板の吸収軸との成す角が45°となる様に貼り付け偏光板を作製した。当該偏光板をポリエステルフィルムが視認側の外側になるように、蛍光体方式の白色発光ダイオードをバックライト光源に用いた液晶パネルに実装し、視認性を確認した。
◎:光干渉色がなく、良好である
○:光干渉色が少しあるが、問題ない
×:光干渉色が強く、偏光板として使用できない
◎:フィルムの生産性も良好で、加工時の取り扱い性も良好である
○:フィルムの生産性、加工時の取り扱い性ともに問題ない
×:フィルムの生産性、加工時の取り扱い性のいずれか、または両方が悪く、生産または加工には適さない
視認性、生産性、取扱い性を総合的に評価し、偏光板用フィルムとして最も優れているものを◎、優れているものを○、許容できるものを△、不十分なものを×とした。△以上を合格とする。
◎:光干渉色がなく、加工適正も良好で偏光板として問題ない
○:光干渉色、加工適正のいずれかが若干劣るが、偏光板としては使用できる
△:光干渉色、加工適正のいずれかが劣るが、偏光板として許容できるレベルである
×:光干渉色、加工適正のいずれかが劣り、偏光板としては使用できない
(ポリエステルAの製造方法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。
上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径3.2μmの非晶質シリカを6000ppm添加し、ポリエステルBを作成した。
(ポリエスエルCの製造方法)
ポリエステルAの製造方法においてジカルボン酸原料を変更することでポリエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエステルCを得た。得られたポリエチレン−2,6−ナフタレートの屈折率は1.64であった。
上記ポリエステルA、B、Cをそれぞれ85%、5%、10%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に2.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.3倍延伸、180℃で10秒間の熱処理を行い、製膜機にてロールを巻き取り、厚さ50μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を下記表1に示す。
実施例1において、90℃にて縦方向に1.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.2倍延伸してフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ75%、5%、20%の割合で混合した原料を用いる以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例3において、90℃にて縦方向に1.8倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.3倍延伸してフィルムを得る以外は実施例3と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例3において、90℃にて縦方向に1.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.2倍延伸してフィルムを得る以外は実施例3と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例3において、フィルムの厚さを75μmとする以外は実施例3と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ45%、5%、50%の割合で混合した原料を用いて、120℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.3倍延伸、150℃で10秒間の熱処理を行い、フィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例7において、120℃にて縦方向に2.0倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.4倍延伸してフィルムを得る以外は実施例7と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例7において、120℃にて縦方向に1.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.2倍延伸してフィルムを得る以外は実施例7と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ15%、5%、80%の割合で混合した原料を用いて、130℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に5.2倍延伸、150℃で10秒間の熱処理を行い、フィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例10において、130℃にて縦方向に2.0倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に5.4倍延伸してフィルムを得る以外は実施例10と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例10において、130℃にて縦方向に1.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に5.3倍延伸してフィルムを得る以外は実施例10と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例10において、130℃にて縦方向に1.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に6.0倍延伸してフィルムを得る以外は実施例10と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例10において、フィルムの厚さを23μmとする以外は実施例10と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、Bをそれぞれ95%、5%の割合で混合した原料を用いて、90℃にて縦方向に1.1倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.0倍延伸してフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ5%、5%、90%の割合で混合した原料を用いて、130℃にて縦方向に2.5倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に5.2倍延伸、150℃で10秒間の熱処理を行いフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ75%、5%、20%の割合で混合した原料を用いて、90℃にて縦方向に3.0倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て120℃で横方向に5.2倍延伸してフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ15%、5%、80%の割合で混合した原料を用いて、130℃にて縦方向に3.0倍延伸した後、更にテンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に4.5倍延伸、150℃で10秒間の熱処理を行い、フィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
Claims (2)
- ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートより屈折率が0.02以上高い樹脂組成物とを含有するフィルムであり、当該樹脂組成物の含有量が10〜80重量%であり、フィルム面内の複屈折率Δn(下記式(1)により定義される)が0.060以上であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルム。
複屈折率Δn=(nx−ny) …(1)
(上記式(1)において、nxは、フィルムの面内方向において屈折率が最大になる遅相軸方向xにおける屈折率を表し、nyは、フィルム面内方向において前記遅相軸方向xと直交する方向yにおける屈折率を表す) - 樹脂組成物がポリエチレン−2,6−ナフタレートである請求項1に記載の偏光板保護用ポリエステルフィルム。
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