JP2015094446A - 回転装置並びに車両用ステアリング装置 - Google Patents

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Futoshi Kamimura
太司 上村
友紀 杉浦
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Abstract

【課題】ステップスリップ音を防止した回転装置を提供する。【解決手段】内周に円筒形状の第1嵌合面11aを有するハウジングと、第1嵌合面11aに隙間嵌めで嵌合された転がり軸受と、外周に円筒形状の第2嵌合面を有し、第2嵌合面が転がり軸受の内周に締まり嵌めで嵌合された回転軸とからなり、転がり軸受は、円筒形状で内周に外輪側軌道面を形成した外輪71と、外輪71の内周側に配置され、円筒形状で外周に内輪側軌道面を形成した内輪と、外輪側軌道面および内輪側軌道面上を転動する転動体とを有する回転装置において、第1嵌合面11aおよび外輪71間の軸方向の接触幅をb、外輪71の直径をa、第1嵌合面11aおよび外輪71間の静摩擦係数をμとし、a・b/(a・a+b・b)>μの関係が成り立つように、接触長さa、外輪71の外径bを選定した。【選択図】 図3

Description

本発明は、転がり軸受を介して回転軸を回転可能に支持した回転装置に関する。また、この回転装置を適用した車両用ステアリング装置に関する。
回転装置を車両用ステアリング装置に適用したものとして、特許文献1に示すものがある。このものは、ギヤハウジングに一対の転がり軸受を介して出力軸が回転可能に支持され、出力軸の内周に入力軸およびトーションバーが同軸に配置され、出力軸の外周にウォームホイールが嵌合固定されている。
クリープを防止するために、一対の転がり軸受の一方は、外輪がギヤハウジングに締まり嵌めで嵌合され、内輪が出力軸に締まり嵌めで嵌合され、一対の転がり軸受の他方は、内輪が出力軸に締まり嵌めで嵌合されている。
組付け性およびアライメントエラーを吸収するために、一対の転がり軸受の他方は、外輪がギヤハウジングに隙間嵌めで嵌合されている。
特開2012−214208号公報
この隙間によって一対の転がり軸受の他方は、傾きながら軸方向に移動することができる。出力軸を介して一対の転がり軸受の他方にモーメントが作用し、モーメントによる摩擦力と、モーメントによる軸方向の力との関係で、外輪がギヤハウジングに固着したり、固着解放したりしてステップスリップ音が発生する。このステップスリップ音は、傾いた転がり軸受が戻り、外輪の外周がギヤハウジングの内周に当たる時の音である。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ステップスリップ音を防止した回転装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、内周に円筒形状の第1嵌合面を有するハウジングと、前記第1嵌合面に隙間嵌めで嵌合された転がり軸受と、外周に円筒形状の第2嵌合面を有し、前記第2嵌合面が転がり軸受の内周に締まり嵌めで嵌合された回転軸とからなり、前記転がり軸受は、円筒形状で内周に外輪側軌道面を形成した外輪と、前記外輪の内周側に配置され、円筒形状で外周に内輪側軌道面を形成した内輪と、前記外輪側軌道面および前記内輪側軌道面上を転動する転動体とを有する回転装置において、前記第1嵌合面および前記外輪間の軸方向の接触幅をb、前記外輪の外径をa、前記第1嵌合面および前記外輪間の静摩擦係数をμとし、a・b/(a・a+b・b)>μの関係が成り立つように、前記接触長さa、前記外輪の直径bを選定したことを特徴とするものである。
請求項1の構成によれば、外輪およびハウジング間の摩擦力よりも、転がり軸受を軸方向に動かそうとする力の方が常に大きいので、ステップスリップ音を防止した回転装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記第1嵌合面が、前記ハウジングの前記内周に対し内径方向に突出しており、前記第1嵌合面の軸方向の長さが、前記接触長さaと同じであることを特徴とするものである。
請求項2の構成によれば、外輪およびハウジング間の摩擦力よりも、転がり軸受を軸方向に動かそうとする力の方が常に大きいので、ステップスリップ音を防止した回転装置を提供することができる。また、接触長さaに影響されずに最適な転がり軸受を選定できる。
請求項3に記載の発明は、前記回転軸を、他端がインターミディエイトシャフトの一端に回転連結され、一端がトーションバーの他端に回転連結された出力軸に適用し、前記ハウジングを、ウォームホイールを回転可能に支持したギヤハウジングに適用することによって、請求項1または請求項2に記載の回転装置を車両用ステアリング装置に適用したものである。
請求項3の構成によれば、外輪およびハウジング間の摩擦力よりも、転がり軸受を軸方向に動かそうとする力の方が常に大きいので、ステップスリップ音を防止した車両用ステアリング装置を提供することができる。
本発明によれば、外輪およびハウジング間の摩擦力よりも、転がり軸受を軸方向に動かそうとする力の方が常に大きいので、ステップスリップ音を防止した回転装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における車両用ステアリング装置の側断面図。 本発明の一実施形態における図1の一部拡大図。 本発明の一実施形態における転がり軸受にかかる力の概略図。
本発明の一実施形態を、図1および図2にもとづいて説明する。
図1に示すように車両用ステアリング装置は、ステアリングチューブと、ステアリングチューブに回転可能に支持されたステアリングシャフトと、ステアリングチューブの他端に嵌合固定されたギヤハウジング10と、ギヤハウジング10に回転可能に軸承された入力軸30と、ギヤハウジング10に回転可能に軸承された出力軸32と、一端が入力軸30に回転連結され、他端が出力軸32に回転連結されたトーションバー31と、入力軸30および出力軸32の相対回転を検出するトルクセンサ50と、出力軸32の外周に嵌合固定されたウォームホイール40と、ウォームホイール40と噛合するウォーム43と、ウォーム43を回転駆動する図略の駆動モータとを有する。
ステアリングシャフトの一端には図略のハンドルが回転連結され、出力軸32の他端には図略のインターミディエイトシャフトが回転連結されている。車両用ステアリング装置は、ハンドルの回転をインターミディエイトシャフトに伝える機能を有するとともに、駆動モータでパワーアシストする機能を有する。
ステアリングチューブは、円筒形状のアッパーチューブ20と、円筒形状のロアチューブ21と、アッパーチューブ20の内周に設けられた樹脂シート22からなっている。アッパーチューブ20は、ロアチューブ21より大径で、アッパーチューブ20は、樹脂シート22を介してロアチューブ21に対し軸方向に進退可能に嵌合されている。ロアチューブ21の他端は、ギヤハウジング10に嵌合固定されている。アッパーチューブ20は図略のアッパー側支持機構を介して図略の車両にテレスコ及びチルト可能に支持されている。
ステアリングチューブには、第1転がり軸受60およびニードル軸受65を介してステアリングシャフトが回転可能に軸承されている。ステアリングシャフトは、アッパーチューブ20に第1転がり軸受60を介して回転可能に軸承されるアッパーシャフト25と、ロアチューブ21に遊嵌されるロアシャフト26とからなっている。ロアシャフト26の一端外周はアッパーシャフト25の他端内周にスプライン嵌合され、ロアシャフト26は、アッパーシャフト25に対し軸方向に進退可能にかつ回転伝達可能になっている。アッパーシャフト25の一端には運転手が操作する図略のハンドルが連結され、ロアシャフト26の他端は入力軸30に嵌合固定されている。
ギヤハウジング10は、鋳物で作られ、フロントハウジング11と、フロントハウジング11に図略のボルトを介して連結されたリアハウジング12とからなっている。リアハウジング12は、二股形状の支持ブラケット13と、円盤形状のモータブラケット14とを有する。支持ブラケット13は図略のロア側支持機構を介して図略の車両に旋回可能に支持される。モータブラケット14には、図略の駆動モータが取り付けられる。
ギヤハウジング10に入力軸30と出力軸32が、互いに軸方向にずらして同軸回りに回転可能に軸承されている。入力軸30は、ニードル軸受65を介してフロントハウジング11に回転可能に軸承され、樹脂製滑り軸受36を介して出力軸32に回転可能に軸承されている。出力軸32は、第2転がり軸受70を介してフロントハウジング11に回転可能に軸承され、第3転がり軸受75を介してリアハウジング12に回転可能に軸承されている。
図1および図2に示すように第2転がり軸受70は、転動体として玉を用いた玉軸受である。第2転がり軸受70は、リング状で内周に外輪用軌道面を形成した第2外輪71と、第2外輪71の内周側に配置され、リング状で外周に内輪用軌道面を形成した第2内輪72と、外輪用軌道面および内輪用軌道面を転動する複数の第2玉73と、複数の第2玉73を円周方向に間隔を空けて回転可能に保持する第2保持器74とを有する。
フロントハウジング11の内周には、内径方向に突出した円筒形状の第1嵌合面11aが形成され、第1嵌合面11aの軸方向両側でテーパ面が形成されている。第1嵌合面11aには、第2外輪71が隙間嵌めで嵌合されている。第1嵌合面11aおよび第2外輪71間には、10μm〜20μm程度の隙間を有している。
出力軸32の一端外周には、円筒形状の第2嵌合面が形成され、第2嵌合面の他端側で外径方向に延びる第1段面が形成されている。第2嵌合面には、第2内輪72が締まり嵌めで嵌合されている。第1段面には、第2内輪72の他端面が当接している。
第3転がり軸受75は、転動体として玉を用いた玉軸受である。第3転がり軸受75は、リング状で内周に外輪用軌道面を形成した第3外輪76と、第3外輪76の内周側に配置され、リング状で外周に内輪用軌道面を形成した第3内輪77と、外輪用軌道面および内輪用軌道面を転動する複数の第3玉78と、複数の第3玉78を円周方向に間隔を空けて回転可能に保持する第3保持器79とを有する。
リアハウジング12の内周には、円筒形状の第3嵌合面が形成され、第3嵌合面の他端側で内径方向に延びる第2段面が形成されている。第3嵌合面には、第3外輪76が締まり嵌めで嵌合されている。第2段面には、第3外輪76の他端面が当接している。第3外輪76の一端面に当接する止め輪37は、リアハウジング12に形成された環状溝に嵌め込まれている。第2段面および止め輪37によって、リアハウジング12に対する第3外輪76の軸方向の抜けを防止できる。
出力軸32の中央外周には、円筒形状の第4嵌合面が形成され、第4嵌合面の一端側で外径方向に延びる第3段面が形成されている。第4嵌合面には、第3内輪77が締まり嵌めで嵌合されている。第4段面には、第3内輪77の一端面が当接している。第3内輪77の他端面に当接する止めナット38は、出力軸32の外周に螺合されている。第4段面および止めナット38によって、出力軸32に対する第3内輪77の軸方向の抜けを防止できる。
図1に示すようにトーションバー31の一端は、入力軸30の内周に圧入嵌合され、トーションバー31の他端は、出力軸32の内周に嵌合されている。出力軸32の他端およびトーションバー31の他端に連結ピン33が打ち込まれ、出力軸32およびトーションバー31は、連結ピン33を介して回転連結されている。
トルクセンサ50は、入力軸30の外周に圧入嵌合された樹脂製のカラー55と、カラー55に保持されたマグネット54と、出力軸32の外周に圧入嵌合された鉄製のカラー53と、カラー53に圧入嵌合された樹脂製の中継部材52と、フロントハウジング11に設けられた集中部材51とからなっている。中継部材52には、一対のコアが埋設され、集中部材51には、一対の集中リングが埋設されている。入力軸30および出力軸32間の相対回転量を、マグネット54の磁力が一対のコアを介して一対の集中リングで捉えられることによって検出している。入力軸30および出力軸32間の相対回転量の増加につれて、トーションバー31の捩れトルクが増加するので、トルクセンサ50によってトルクを検出することができる。
出力軸32にはウォームホイール40が嵌合固定され、このウォームホイール40に図略のウォーム43が噛合している。ウォーム43は、図略の一対の転がり軸受を介してリアハウジング12に回転可能に軸承されている。ウォーム43は、図略の駆動モータの駆動軸が回転連結され、駆動モータの回転がウォーム43、ウォームホイール40を介して出力軸32に伝えられるようになっている。駆動モータの回転力は、トルクセンサ50で検出されたトルクの増加に応じて増加するようになっている。
支持ブラケット13は図略のロア側支持機構を介して図略の車両に旋回可能に支持される。アッパーチューブ20は図略のアッパー側支持機構を介して図略の車両にテレスコ及びチルト可能に支持されている。
次に上述した構成にもとづいて、入力軸30および出力軸32の組付け動作を説明する。
図1に示すように出力軸32の外周に、ウォームホイール40が締まり嵌めで嵌合される。出力軸32の第2嵌合面に第2内輪72が締まり嵌めで嵌合され、第1段面には第2内輪72の他端面が当接する。さらに、出力軸32の第2嵌合面に、樹脂製の中継部材52を保持したカラー53が圧入嵌合される。出力軸32の一端内周に、樹脂製滑り軸受36の外周が嵌め込まれる。こうして、ウォームホイール40、第2転がり軸受70、中継部品52、樹脂製滑り軸受36を取り付けた出力軸32の組付け品が作られる。
リアハウジング12の第3嵌合面に第3外輪76が締まり嵌めで嵌合され、第2段面に第3外輪76の他端面が当接する。リアハウジング12の環状溝に止め輪37が嵌め込まれ、止め輪37に第3外輪76の一端面が当接する。第2段面および止め輪37によって、リアハウジング12に対する第3外輪76の軸方向の抜けを防止できる。こうして、第3転がり軸受75を取り付けたリアハウジング12の組付け品が作られる。
リアハウジング12の組付け品に、出力軸32の組付け品を組付ける。出力軸32の第4嵌合面に、第3内輪77が締まり嵌めで嵌合され、第4段面に第3内輪77の一端面が当接する。出力軸32の外周に止めナット38が螺合され、止めナット38に第3内輪77の他端面が当接する。第4段面および止めナット38によって、出力軸32に対する第3内輪77の軸方向の抜けを防止できる。こうして、出力軸32の組付け品を取り付けたリアハウジング12の大組付け品が作られる。
入力軸30の内周にトーションバー31の一端が圧入嵌合され、入力軸30の外周にマグネット54を保持したカラー55が圧入嵌合される。こうして、トーションバー31、マグネット54を取り付けた入力軸30の組付け品が作られる。
フロントハウジング11の内周に、ニードル軸受65の外周が締まり嵌めで嵌合される。こうして、ニードル軸受65を取り付けたフロントハウジング11の組付け品が作られる。
リアハウジング12の大組付け品に、入力軸30の組付け品を組付ける。トーションバー31の他端外周が出力軸32の内周に嵌合され、入力軸30の他端外周が、樹脂製滑り軸受36の内周に嵌合される。出力軸32の他端およびトーションバー31の他端に連結ピン33が打ち込まれ、出力軸32およびトーションバー31は、連結ピン33を介して回転連結されている。こうして、入力軸30の組付け品を取り付けたリアハウジング12の大々組付け品が作られる。
リアハウジング12の大々組付け品に、フロントハウジング11の組付け品を取付ける。第2外輪71の外周が第1嵌合面11aに隙間嵌めで嵌合され、入力軸30の外周がニードル軸受65のニードルに隙間嵌めで嵌合される。フロントハウジング11にリアハウジング12が図略のボルトを介して連結される。こうして、中継部材52の内周側にマグネット54が配置されるとともに、フロントハウジング11およびリアハウジング12が一体化され、ギヤハウジング10が構成される。
続いて、車両用ステアリング装置の使用状況を説明する。
図略のハンドルが操作されると、図1に示すようにアッパーシャフト25が回転し、アッパーシャフト25の回転は、ロアシャフト26、入力軸30、トーションバー31、出力軸32を介して図略のインターミディエイトシャフトに伝えられる。路面抵抗は、インターミディエイトシャフトを介して出力軸32に伝えられる。ハンドルの操作と路面抵抗によって、トーションバー31が捩られ、入力軸30および出力軸32間に相対回転が発生し、相対回転量、すなわちトルクがトルクセンサ50によって検出される。
トルクセンサ50の信号は図略の制御装置に入力され、トルクに応じた出力信号が制御装置から図略の駆動モータに印加される。駆動モータの回転は、ウォーム43、ウォームホイール40を介して出力軸32に伝えられる。駆動モータは、トルクに応じた回転力を発生し、ハンドル操作をパワーアシストする。
続いて、第2転がり軸受70および第3転がり軸受75への力のかかり方を説明する。
駆動モータの回転力によって、図1に示すようにウォーム43およびウォームホイール40間に噛み合い力が発生する。噛み合い力によって、ウォームホイール40の径方向の荷重が出力軸32に作用する。径方向の荷重によって、出力軸32に第3転がり軸受75回りのモーメントが発生するとともに、出力軸32に第2転がり軸受70回りのモーメントが発生する。
図2に示すように第3転がり軸受75は、リアハウジング12の第3嵌合面に第3外輪76が締まり嵌めで嵌合され、出力軸32の第4嵌合面に第3内輪77が締まり嵌めで嵌合されているので、出力軸32に第3転がり軸受75回りのモーメントが発生しても、リアハウジング12に対する第3転がり軸受75の軸方向の移動は発生せず、出力軸32に対する第3転がり軸受75の軸方向の移動は発生しない。
第2転がり軸受70は、フロントハウジング11の第1嵌合面11aに第2外輪71が隙間嵌めで嵌合され、出力軸32の第2嵌合面に第2内輪72が締まり嵌めで嵌合されているので、出力軸32に第2転がり軸受70回りのモーメントが発生し、フロントハウジング11に対する第2転がり軸受70の軸方向の移動は発生しても、出力軸32に対する第2転がり軸受70の軸方向の移動は発生しない。
フロントハウジング11の第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の摩擦力よりも、フロントハウジング11に対する第2転がり軸受70の軸方向の力が常に上回っていれば、フロントハウジング11の第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間にステップスリップ音が発生しない。
これから、フロントハウジング11の第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間にステップスリップ音が発生しないための条件を見いだす。
図3に示すように第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の接触幅をb、第2外輪71の外径をa、第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の角度をα、第2外輪71の対角線および第2外輪71の径方向間の角度をθとする。
出力軸32に第2転がり軸受70回りのモーメントが発生すると、フロントハウジング11の第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の隙間分だけ、第2転がり軸受70が傾き、第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の接触箇所で垂直抗力Nが発生する。
垂直抗力Nは、対角線方向の力と、対角線に垂直な力に分解できる。対角線に垂直な力は、N・sin(θ−α)で表すことができる。対角線に垂直な力は、第1嵌合面11aと平行な力と、第1嵌合面11aと垂直な力に分解できる。第1嵌合面11aと平行な力は、N・sin(θ−α)・cos(θ−α)で表すことができる。フロントハウジング11の第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の隙間は非常に小さいので、角度αは、角度θに比べて非常に小さく、第1嵌合面11aと平行な力は、近似してN・sinθ・cosθで表すことができる。
第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の静摩擦係数をμとすると、第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の静摩擦力は、μ・Nで表すことができる。
N・sinθ・cosθが、μ・Nより上回っていれば、フロントハウジング11の第1嵌合面11aに第2外輪71間にステップスリップ音が発生しない。すなわち、次式で表すことができる。
N・sinθ・cosθ>μ・N
両側のNを省略し、
sinθ・cosθ>μ
sinθ、cosθをa、bに置き換えて、
a・b/(a・a+b・b)>μ
a・b/(a・a+b・b)>μを満たすようなa、bを選定すれば、第1嵌合面11aに対して第2外輪71が常に軸方向に移動する。言い換えれば、第1嵌合面11aおよび第2外輪71の外周間の静摩擦力によって、第1嵌合面11aに対する第2外輪71の軸方向に移動が停止し、軸方向に移動の力が摩擦力より上回って初めて、第1嵌合面11aに対して第2外輪71が軸方向に移動し、第2外輪71が回転して第1嵌合面11aに対して第2外輪71の外周が衝突するステップスリップ音が発生しない。
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
上述した実施形態は、第1嵌合面11aの軸方向の長さを、第1嵌合面11aおよび第2外輪71間の接触幅bとした。他の実施形態として、第1嵌合面11aが、フロントハウジング11の内周に対し内径方向の突出していなく、同一の径であれば、第2外輪71の軸方向の幅が、第1嵌合面11aおよび第2外輪71間の接触幅bとなる。
上述した実施形態は、第1嵌合面11aの軸方向の長さを、第1嵌合面11aおよび第2外輪71間の接触幅bとした。他の実施形態として、第1嵌合面11aが、フロントハウジング11の内周に対し内径方向の突出していなく、第2外輪71の外周の一部が外径方向に突出して被嵌合面を形成すれば、被嵌合面の軸方向の長さが、第1嵌合面11aおよび第2外輪71間の接触幅bとなる。
11:フロントハウジング(ハウジング)、11a:第1嵌合面、12:リアハウジング(ハウジング)、32:出力軸(回転軸)、70:第2転がり軸受(転がり軸受)、71:第2外輪(外輪)、第2内輪72(内輪)、73:第2玉(転動体)

Claims (3)

  1. 内周に円筒形状の第1嵌合面を有するハウジングと、前記第1嵌合面に隙間嵌めで嵌合された転がり軸受と、外周に円筒形状の第2嵌合面を有し、前記第2嵌合面が転がり軸受の内周に締まり嵌めで嵌合された回転軸とからなり、前記転がり軸受は、円筒形状で内周に外輪側軌道面を形成した外輪と、前記外輪の内周側に配置され、円筒形状で外周に内輪側軌道面を形成した内輪と、前記外輪側軌道面および前記内輪側軌道面上を転動する転動体とを有する回転装置において、
    前記第1嵌合面および前記外輪間の軸方向の接触幅をb、前記外輪の直径をa、前記第1嵌合面および前記外輪間の静摩擦係数をμとし、
    a・b/(a・a+b・b)>μの関係が成り立つように、前記接触長さa、前記外輪の外径bを選定したことを特徴とする回転装置。
  2. 前記第1嵌合面は、前記ハウジングの前記内周に対し内径方向に突出しており、前記第1嵌合面の軸方向の長さが、前記接触幅bと同じであることを特徴とする請求項1に記載の回転装置。
  3. 前記回転軸を、他端がインターミディエイトシャフトの一端に回転連結され、一端がトーションバーの他端に回転連結された出力軸に適用し、前記ハウジングを、ウォームホイールを回転可能に支持したギヤハウジングに適用することによって、請求項1または請求項2に記載の回転装置を適用した車両用ステアリング装置。
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