JP2015094169A - 土留め構造及びその形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で高い滑動安全率を確保できる土留め構造を提供する。
【解決手段】本発明の土留め構造は、石詰籠を用い、石詰籠は金網パネルに囲まれて構成されており、石詰籠の底面では、金網の網目を通して杭が地盤に打ち込まれていて、杭の上部は地盤から上に突き出しており、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、地震により石詰籠に水平に作用する地震時慣性力Bと、土圧A及び地震時慣性力B以外に石詰籠に水平に作用する力を総合した水平圧力Cと、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから算出される、{D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)となるn本の杭が地盤に打ち込まれている。
【選択図】図3

Description

本発明は、土留め構造及びその形成方法に関し、特に石詰籠を用いた土留め構造及びその形成方法に関するものである。
金網で構成された籠の中に石を詰め込んだふとん籠は、構造が簡単であり低コストであって施工性が良いため、従来から災害時の法面等の応急復旧工事などの排水工として幅広く使用されてきた。また、ふとん籠の耐久性が向上してきたため、近年治山や林道における土留め擁壁として使用されるようになってきている。すなわち、盛り土や斜面の法尻にふとん籠が置かれて土留め擁壁として使用されるようになってきている。
土留め擁壁に使用されるふとん籠は盛り土や斜面の崩壊を防ぐため、比較的大型のものが使用され、径の大きな鉄線により構成される菱形金網や溶接金網によって籠が形成されており、耐久性の向上のために金網の表面に亜鉛めっき等が施されている。
特開2005−171679号公報
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[II]」建設省河川局監修、社団法人日本河川協会編 山海堂、pp.33 「005JSCE木材利用ライブラリー 国内の構造物基礎における木材利用事例と設計方法の変遷」公益社団法人土木学会木材工学特別委員会、土木における木材の利用拡大にかする横断的研究会、2012年3月 「道路土工−擁壁工指針」社団法人日本道路協会 2012 「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編」社団法人日本道路協会 2012
しかしながら、法尻における石詰籠の設置面積に制限があると、設計計算において定められた滑動安全率を満たすことができない場合がある。また、土留め擁壁として長年使用されるようになってくると、使用期間中に大きな地震が発生する可能性が高くなり、常時は定められた滑動安全率を満たしても地震による水平力が加わった場合には定められた滑動安全率を満たさなくなる場合が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で高い滑動安全率を確保できる土留め構造を提供することにある。
本発明の第1の土留め構造は、石詰籠を用いた土留め構造であって、石詰籠は金網パネルに囲まれて構成されており、石詰籠の底面では、金網の網目を通して杭が地盤に打ち込まれていて、杭の上部は地盤から上に突き出しており、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、地震により石詰籠に水平に作用する地震時慣性力Bと、土圧A及び地震時慣性力B以外に石詰籠に水平に作用する力を総合した水平圧力Cと、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから算出される、
{D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)
となるn本の杭が地盤に打ち込まれている構成を有している。ここで最大許容変形抵抗力Eは、地盤から突き出した杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときに、杭が変形して石詰籠の水平移動を阻止できなくなる直前の、杭が変形しない最大の水平方向の抵抗力を意味する。
本発明の第2の土留め構造は、石詰籠を用いた土留め構造であって、石詰籠は金網パネルに囲まれて構成されており、石詰籠の底面では、金網の網目を通して杭が地盤に打ち込まれていて、杭の上部は地盤から上に突き出しており、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、土圧A以外に石詰籠に水平に作用する力(地震時慣性力を除く)を総合した水平圧力C’と、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eと、から算出される、
{D+(n’−1)×E}/(A+C’)<1.5≦(D+n’×E)/(A+C’)
となるn’本の杭が地盤に打ち込まれている構成を有している。
前記滑動抵抗力Dは動摩擦係数を用いて算出してもよい。
前記杭の地盤内の長さは、最大許容変形抵抗力Eを算出する際に半無限長と見なすことができる。
前記杭は鋼材または鉄筋コンクリートからなることが好ましい。さらに前記杭は鋼管であることが好ましい。
本発明の第1の土留め構造の形成方法は、金網パネルに囲まれて構成された石詰籠を用いた土留め構造の形成方法であって、地盤の上に石詰籠の底面部を置く工程と、前記底面部の網目を通してn本の杭を地盤に打ち込む杭打ち工程とを含み、杭打ち工程では、地盤内の存する杭を半無限長とみなすことができ、かつ杭の上部が地盤から上に突き出すように杭を打ち込んでおり、前記nは、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、地震により石詰籠に水平に作用する地震時慣性力Bと、土圧A及び地震時慣性力B以外に石詰籠に水平に作用する力を総合した水平圧力Cと、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから、
{D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)
を満たすように算出されている構成を有している。
本発明の第2の土留め構造の形成方法は、金網パネルに囲まれて構成された石詰籠を用いた土留め構造の形成方法であって、地盤の上に石詰籠の底面部を置く工程と、前記底面部の網目を通してn’本の杭を地盤に打ち込む杭打ち工程とを含み、杭打ち工程では、地盤内の存する杭を半無限長とみなすことができ、かつ杭の上部が地盤から上に突き出すように杭を打ち込んでおり、前記n’は、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、土圧A以外に石詰籠に水平に作用する力(地震時慣性力を除く)を総合した水平圧力C’と、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから、
{D+(n’−1)×E}/(A+C’)<1.5≦(D+n’×E)/(A+C’)
を満たすように算出されている構成を有している。
本発明の土留め構造は、石詰籠が土圧等により滑動してしまうことを、計算により求められた本数の杭によって高い安全率で防止することができる。
石詰籠を用いた土留め構造を示す模式的な断面図である。 石詰籠の構造を表す模式的な図である。 実施形態に係る土留め構造を示す模式的な断面図である。 実施形態1に係る石詰籠に作用する水平方向の力を示した模式的な図である。 実施形態2に係る石詰籠に作用する水平方向の力を示した模式的な図である。 4本の杭の配置を示す図である。
まず本発明に想到するに至った経緯について説明を行う。
ふとん籠は災害時の法面等の応急復旧工事などの排水工として幅広く使用されてきたが、籠を構成する金網の腐食のため、長期間の使用に耐えるいわゆる永久工作物としては使用されてこなかった。しかしながらふとん籠は簡易な構造であるため低コストで施工性がよく、そのため、金網を構成する鉄線の径を大きくするとともに耐腐食性のめっきを表面に施して長期間の使用に耐えられるふとん籠が作成されるようになってきた。
このようなふとん籠を土留めとして用いる際には、構造設計計算を行い、ふとん籠にかかる水平力に対して滑動安全率が1.5以上となるように設計を行う。しかしながら、道路際の斜面や建築物の近くの斜面等においては、ふとん籠を設置する法尻のスペースが不十分なため、滑動安全率が1.5未満となる土留め構造となってしまう場合がある。
また、耐用年数が50年という長期になった時には、その間に1度遭遇する確率が高いレベル2の地震(震度6〜7)にも対応する必要がある。上述のふとん籠のように8m以下の土留め構造においては、平成11年の指針では地震時の安定計算をしなくてもよい、との記載があったが、平成24年にはこの記載が削除されている。これは東日本大震災を受けて地震への対策を強化したためと考えられる。レベル2の地震が発生した際の滑動安全率は1.2以上であることが求められている。
上述のようなふとん籠を土留め構造に用いた際に、常時は滑動安全率が1.5以上であることを満たし、地震時には1.2以上であることを満たすようにすることは、ふとん籠を長期間土留め構造に使用するという新たな使用方法に伴って浮上した新たな課題であり、これまでは検討が行われてこなかった。
従来から、水平方向の力に対抗する手段として杭が使用されており、特許文献1にはその例が開示されている。しかしながら、このような杭の使用は、構造計算を行った上でのものではなく、杭が存在する方が強度が高められるからという安全面での定性的な考えから行われているもので、杭による定量的な強度対策の検討は行われていなかった。また、ふとん籠に用いる杭は、非特許文献1に記載されているように木杭であるので、水平方向の力に抗する力は弱く、数年で腐るため長期間の使用には耐えない。さらに、非特許文献2に示されているように土木工事においては木杭は垂直の支持にのみ適用されており水平力を負担する材料としては適さない。
このような状況において、本願発明者らは上記の新たな課題を解決するために種々の検討を行い、本願発明を想到するに至った。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
実施形態1に係る土留め構造を図1に示す。本実施形態の土留め構造は、水平な地盤100の上に第1の石詰籠50aが載せられ、第1の石詰籠50aの上に第2の石詰籠50bが載せられ、第2の石詰籠50bの上に第3の石詰籠50cが載せられて形成されている。3つの石詰籠50a,50b,50cが積み重ねられている空間は斜面200を掘削して形成された空間であり、上に載せられた石詰籠50b,50cは下の石詰籠50a,50bよりも斜面側(背面側)に近い位置に配置されており、全体として3段の階段状となっている。3つの石詰籠50a,50b,50cの背面側は埋め戻し地盤210である。
3つの石詰籠50a,50b,50cは同じ構造、大きさのものであり、金網からなる直方体形状の籠の中に中詰め材である石(割栗石やコンクリート破砕物など)が詰められて構成されている。本実施形態では金網は溶接金網であり、金網の表面は耐腐食性のめっき処理(例えば亜鉛めっき処理)が施されている。
石詰籠50a,50b,50cの部品を展開した構造を図2に示す。図2では上蓋である上面金網を省略している。石詰籠50a,50b,50cの正面52と底面54と背面53は、1つの金網パネルを曲げて形成された一体の構成物である。この一体の構成物である折り曲げ金網パネル56の開放された側方に側面金網パネル57,57が連結される。連結は、コイル51によって行われる。正面52と底面54と背面53が折り曲げ金網パネル56として一体であって自立するので、現場での組み立て時間を短くできる。
なお、斜面下端線に沿って複数の石詰籠50a,50b,50cを並べて長尺の土留め構造とする際には、隣り合う2つの石詰籠が両者の間の側面金網パネル57を共有して1つだけにしたり、側面金網パネル57の代わりに枠体だけの補強部材(中枠)に代替してもよい。
本実施形態の土留め構造は、図3に示すように各石詰籠50a,50b,50cの底面54を貫いて杭20a,20b,20cが水平な地盤100に打ち込まれており、杭20a,20b,20cの頭部(上部)は水平な地盤100から上に突き出していて石詰籠50a,50b,50c内に存している。そして、最下段の石詰籠50aには1つの籠あたりna本の杭20aが設置されており、2段目の石詰籠50bには1つの籠あたりnb本の杭20bが設置されており、最上段の石詰籠50cには1つの籠あたりnc本の杭20cが設置されている。杭20a,20b,20cは亜鉛めっき鋼管であり、単管と呼ばれている一般構造用炭素鋼鋼管の表面に亜鉛めっきを施したものである。これらの杭20a,20b,20cの本数について図4を用いて説明する。
図4では説明を簡単にするため、石詰籠50を1つにしている。石詰籠50が土留め構造として長年に渡って使用されるためには、石詰籠50に作用する力によって石詰籠50が転倒すること及び滑動することがないようにしなければならない。そのため土留め構造を設計するにあたって、石詰籠50を転倒させようとする力と石詰籠50を転倒させないようとする力、及び石詰籠50を滑動させようとする力と石詰籠50を滑動させないようとする力とをそれぞれ計算して転倒安全率及び滑動安全率を算出する。一般的には石詰籠は斜面側へもたれかかるように複数段を積み上げる状態にするため、転倒安全率は通常の石詰籠であれば比較的に大きな値となっており対策をとる必要がない場合が通常である。しかし、滑動安全率に関しては、地震時に大きな水平力が作用するために不十分な値になってしまうことがある。石詰籠50を大きくして重くすれば十分な滑動安全率の値を確保できる場合もあるが、コストが増大してしまう。また、土留め構造の設置のためのスペースが十分とれなくて、石詰籠50の大きさが制限されて十分な滑動安全率を確保できない場合もある。
本実施形態において滑動安全率を算出するには、図4に示す水平方向の5つの力を用いている。石詰籠50を滑動させようとする力としては、石詰籠50の背面53側の土壌から石詰籠50に作用する土圧Aと、地震により土壌から石詰籠50に水平に作用する地震時慣性力Bと、土圧A及び地震時慣性力B以外に石詰籠50に水平に作用する力(例えば風荷重や、斜面200の上方に設置された道路のガードレールに車両が衝突した際の衝撃力など)を総合した水平圧力Cとがある。
石詰籠50を滑動させないようとする力としては、まず石詰籠50と地盤100との間の摩擦力が挙げられ、摩擦力の最大値に相当するのが、石詰籠50に水平に力を作用させて石詰籠50が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dである。滑動させないようとする力のもう一つは、n本の杭20がある場合に、1本の杭20の上部に石詰籠50から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eのn倍の力である。なお、杭20は水平な地盤100の中に十分に深く打ち込まれており、杭20のうち水平な地盤100内に存している部分の長さは半無限長とみなすことができる。最大許容変形抵抗力Eは1本の杭20が負担できる最大曲げモーメントに相当する。
レベル2の地震が生じた際の滑動安全率は1.2以上であることが求められている。また、滑動安全率は、石詰籠50を滑動させないようとする力を石詰籠50を滑動させようとする力で除して求められるので、杭の本数nは、
{D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)
という式(式1)から求められる。杭20の数を増やすと、杭20自身のコストと、地盤100への打ち込み回数及び杭20が増えることによる石詰めのやりにくさという工事上のコストが増えるため、式1で求められる必要最小限の本数nとすることが好ましい。
ここで、土圧Aは例えば試行くさび法やクーロンの主働土圧係数等を用いて求めればよい。地震時慣性力Bは、非特許文献3に従った設計水平震度等を用いて計算を行う。水平圧力Cは石詰籠の設置計画に応じて、例えば風荷重や、斜面の上方に設置された道路のガードレールに車両が衝突した際の衝撃力、盛土内埋め込まれた物体による地震時の慣性力などを適切に評価した付加荷重とすればよい。
滑動抵抗力D及び最大許容変形抵抗力Eは、土圧A+地震時慣性力B+水平圧力Cにより石詰籠50が動き始めた際に杭20によってその動きが止められることが想定されるので、Dの算出においては動摩擦係数を用いる。通常の構造計算では静止摩擦係数を用いるが、実際の地震時の石詰籠50の挙動を想定すると動摩擦係数を用いた方がより正確であり、またより安全サイドに計算を行うことができる。またEの算出においては、非特許文献4を参照にして、地震時を考慮するため地盤反力係数は2とする。なお、杭20は主として石詰籠50の中の石から水平力を受けることになる。
図4では石詰籠50が一つの場合を例示しているが、複数段積み上げた場合は石詰籠同士の間の滑動について検討するとともに、土留め構造の一体性を確保するために、石詰籠同士の重ね幅を籠幅の50%以上とする。
本実施形態の土留め構造は次のように形成する。
まず、設置する地盤や背面となる斜面の土壌サンプルを採取し土質試験を行ってA,Eを計算し、さらに石詰籠50の大きさや段数等を変えるシミュレーションをしながら、B,C,D,nを計算して土留めの全体構造を決定する。
工事においては、まず最下段の石詰籠50aを設置する水平の地盤100を確保する。水平の地盤100は通常は斜面の下部を掘削して形成するが、盛り土の保護を行う場合は盛り土の法尻なる部分の地盤を整地して形成する。
次に水平の地盤100の上に石詰籠50aを設置する。石詰籠50aは、まず折り曲げ金網パネル56の底面54部分を水平の地盤100の上に置いて、そこに側面金網パネル57,57をコイル51で結合させて形成する。
そして底面54の金網の網目を通して杭20aをn本、水平な地盤100に打ち込む。杭20aは地盤100内に存する部分が半無限長とみなされる長さとなるまで打ち込み、上部は地盤100の上に突き出していて石詰籠50a内に存するようにする。なお、杭20aを先に打ち込んでから折り曲げ金網パネル56を置いてもよいし、折り曲げ金網パネル56を水平な地盤100上に置いて杭20aを打ち込んでから側面金網パネル57,57を連結する順番であってもよい。石詰籠50aを斜面下端線に沿って複数並べて長尺の土留め構造を形成する場合は、複数の折り曲げ金網パネル56を斜面下端線に沿って並べ、隣り合う折り曲げ金網パネル56の間は1枚の側面金網パネル57又は枠部分のみの中枠を設置し結合させる。それから内部に石を詰める。
石を詰め終わったら上面金網パネルを蓋として載せて、正面52、背面53,側面金網パネル57と連結させる。そして背面53の後ろ側の空間を土砂で上面の高さまで埋める。
次に石詰籠50aの上に折り曲げ金網パネル56を、背面53の位置を斜面200の方により近づけて配置する。背面側の底面54部分は下側の石詰籠50aからはみ出しているので、そこの網目を通して杭20bを水平な地盤100に、地盤100内の杭20bの長さが半無限長とみなされる長さとなるように打ち込む。打ち込んだ後の杭20b上部は石詰籠50bの内部に存している。
それから1段目と同様に、側面金網パネル57を折り曲げ金網パネル56に連結して、石を詰め込み、上面金網パネルを載せて連結して2段目の石詰籠50bとする。そして背面53の後ろ側の空間を土砂で上面の高さまで埋める。
3段目の石詰籠50cは、2段目の石詰籠50bと同様にして石詰籠50bの上に設置する。そして背面53の後ろ側の空間を土砂で埋めて斜面200に続く法面として土留め構造ができあがる。
本実施形態の土留め構造は、地震時の滑動安全率が1.2以上となるように適切な本数の杭を打つという簡単な手段で確実に滑動安全率を大きく確保することができる。これにより地震時の斜面の崩壊を確実に防ぐことが出来て、斜面の上方に設置される道路や建物及び斜面の下の道路や建物を地震から保護できる。特に盛り土の経年劣化が想定される場合に、経年劣化に合わせた構造計算を行って杭本数を決定すれば、長年にわたって地震に対する耐久性が確保される土留め構造を形成できる。
(実施形態2)
実施形態2に係る土留め構造は、地震についての構造計算が不要である用途・場所に用いられるものである。本実施形態においては、図5に示すように地震時慣性力Bを考慮せずに滑動安全率を計算する。この場合は滑動安全率が1.5以上であることが求められているので、背面側の土壌から石詰籠に作用する土圧Aと、土圧A以外に石詰籠に水平に作用する力(地震時慣性力を除く)を総合した水平圧力C’と、石詰籠に水平に力を作用させて石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の杭の上部に石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eと、から算出される、
{D+(n’−1)×E}/(A+C’)<1.5≦(D+n’×E)/(A+C’)
という式(式2)により杭の本数n’が求められる。
実施形態2においては、杭の本数n’を算出する式が実施形態1と異なっているだけで、それ以外の石詰籠の構造や土留め構造の形成方法などは同じであるので説明を省略する。
本実施形態の土留め構造は、常時の滑動安全率が1.5以上となるように適切な本数の杭を打つという簡単な手段で確実に滑動安全率を大きく確保することができる。これにより常時の斜面の崩壊を確実に防ぐことが出来て、斜面の上方に設置される道路や建物及び斜面の下の道路や建物を保護できる。特に盛り土の経年劣化が想定される場合に、経年劣化に合わせた構造計算を行って杭本数を決定すれば、長年にわたって常時の耐久性が確保される土留め構造を形成できる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
杭は亜鉛めっき鋼管に限定されない。鉄筋コンクリート製の杭や、H形鋼等を杭としてもよい。また、杭の太さや長さも特に限定されず、目的によって適宜選択すればよい。例えば径を大きくすると杭1本あたりの最大許容変形抵抗力Eが大きくなるので、杭の本数を少なくすることができる。単管を杭として用いると、入手しやすく安価であり且つ軽量で工事がしやすくコストを抑えられるので好ましい。
石詰籠が置かれる空間は、すべてが斜面を掘削して形成した空間である必要はなく、例えば元から水平な地盤の上に石詰籠を置いてその背面側に盛り土を形成して斜面としてもよい。金網は溶接金網以外に菱形金網等を用いてもよく、複数種類の金網を組み合わせて石詰籠を構成してもよい。石詰籠の形状、大きさは特に限定されず、積み上げる段数も限定されず、石詰籠の積み上げ方も階段状に限定されない。また、各段の石詰籠の大きさや形状がそれぞれ同じであっても異なっていても構わない。
複数の石詰籠を積み重ねて土留め構造とする場合において、上下の石詰籠同士をU字ボルト等で結合する場合は、複数段の全体を一体構造として計算を行うが、水平力が作用した際の結合部材のせん断に対する結合条件も考慮する。
1つの石詰籠の中に複数本の杭を設置する場合の杭の配置は特に限定されない。ただし、隣り合う杭の間の距離(杭の外面間距離)は杭の直径の2.5倍以上とする必要があり、中詰め材としての石の直径の2倍程度以上の距離があることが好ましい。例えば1つの石詰籠の中に4本の杭を打つ場合、正面52や背面53に沿って3本まで、それに直交する方向には2本まで打てるとすると、図6(a)(b)に示すような配置が考えられる。設計の計算上はどちらも同じ数値となるが、正面52に沿って並ぶ杭が多い配置とする方が滑動を抑制する上で好ましいので、(b)の配置の方が好ましい。
実施形態1では3段に積み上げられたすべての石詰籠に杭を設置しているが、構造計算の結果杭が不要(n=0)と判明すれば、その段の石詰籠には杭を設置する必要はない。
以上説明したように、本発明に係る土留め構造は、簡単な構造で石詰籠の滑動を確実に防止でき、法尻の保護構造等として有用である。
20 杭
20a,20b,20c 杭
50 石詰籠
50a,50b,50c 石詰籠
100 地盤

Claims (8)

  1. 石詰籠を用いた土留め構造であって、
    前記石詰籠は金網パネルに囲まれて構成されており、
    前記石詰籠の底面では、金網の網目を通して杭が地盤に打ち込まれていて、前記杭の上部は地盤から上に突き出しており、
    背面側の土壌から前記石詰籠に作用する土圧Aと、地震により前記石詰籠に水平に作用する地震時慣性力Bと、前記土圧A及び前記地震時慣性力B以外に前記石詰籠に水平に作用する力を総合した水平圧力Cと、前記石詰籠に水平に力を作用させて前記石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の前記杭の上部に前記石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから算出される、
    {D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)
    となるn本の前記杭が地盤に打ち込まれている、土留め構造。
  2. 石詰籠を用いた土留め構造であって、
    前記石詰籠は金網パネルに囲まれて構成されており、
    前記石詰籠の底面では、金網の網目を通して杭が地盤に打ち込まれていて、前記杭の上部は地盤から上に突き出しており、
    背面側の土壌から前記石詰籠に作用する土圧Aと、前記土圧A以外に前記石詰籠に水平に作用する力(地震時慣性力を除く)を総合した水平圧力C’と、前記石詰籠に水平に力を作用させて前記石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の前記杭の上部に前記石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eと、から算出される、
    {D+(n’−1)×E}/(A+C’)<1.5≦(D+n’×E)/(A+C’)
    となるn’本の前記杭が地盤に打ち込まれている、土留め構造。
  3. 前記滑動抵抗力Dは動摩擦係数を用いて算出する、請求項1または2に記載されている土留め構造。
  4. 前記杭の地盤内の長さは、前記最大許容変形抵抗力Eを算出する際に半無限長と見なすことができる、請求項1から3のいずれか一つに記載されている土留め構造。
  5. 前記杭は鋼材または鉄筋コンクリートからなる、請求項1から4のいずれか一つに記載されている土留め構造。
  6. 前記杭は鋼管である、請求項5に記載されている土留め構造。
  7. 金網パネルに囲まれて構成された石詰籠を用いた土留め構造の形成方法であって、
    地盤の上に石詰籠の底面部を置く工程と、
    前記底面部の網目を通してn本の杭を地盤に打ち込む杭打ち工程と
    を含み、
    前記杭打ち工程では、地盤内の存する前記杭を半無限長とみなすことができ、かつ前記杭の上部が地盤から上に突き出すように前記杭を打ち込んでおり、
    前記nは、背面側の土壌から前記石詰籠に作用する土圧Aと、地震により前記石詰籠に水平に作用する地震時慣性力Bと、前記土圧A及び前記地震時慣性力B以外に前記石詰籠に水平に作用する力を総合した水平圧力Cと、前記石詰籠に水平に力を作用させて前記石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の前記杭の上部に前記石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから、
    {D+(n−1)×E}/(A+B+C)<1.2≦(D+n×E)/(A+B+C)
    を満たすように算出されている、土留め構造の形成方法。
  8. 金網パネルに囲まれて構成された石詰籠を用いた土留め構造の形成方法であって、
    地盤の上に石詰籠の底面部を置く工程と、
    前記底面部の網目を通してn’本の杭を地盤に打ち込む杭打ち工程と
    を含み、
    前記杭打ち工程では、地盤内の存する前記杭が半無限長とみなすことができ、かつ前記杭の上部が地盤から上に突き出すように前記杭を打ち込んでおり、
    前記n’は、背面側の土壌から前記石詰籠に作用する土圧Aと、前記土圧A以外に前記石詰籠に水平に作用する力(地震時慣性力を除く)を総合した水平圧力C’と、前記石詰籠に水平に力を作用させて前記石詰籠が滑動しはじめる際の力である滑動抵抗力Dと、1本の前記杭の上部に前記石詰籠から水平に力を作用させたときの最大許容変形抵抗力Eとから、
    {D+(n’−1)×E}/(A+C’)<1.5≦(D+n’×E)/(A+C’)
    を満たすように算出されている、土留め構造の形成方法。
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