JP2015094058A - 接着剤組成物被覆繊維コード、ゴム物品、空気入りタイヤ及びランフラットタイヤ - Google Patents

接着剤組成物被覆繊維コード、ゴム物品、空気入りタイヤ及びランフラットタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】短繊維を接着剤組成物中に高度に分散させた接着剤組成物を被覆した繊維コードであって、被着ゴムとの高い接着性を有し、かつ、高い強度の接着剤層を有する接着剤組成物被覆繊維コード、該繊維コードを用いたゴム物品、並びに該ゴム物品を用いた空気入りタイヤ及びランフラットタイヤを提供する。
【解決手段】繊維径が2〜1000nmであり、セルロースの水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物のカルボキシル基を反応させて半エステル化した多糖類繊維(A)と、ゴムラテックス(C)と、を含む接着剤組成物層で繊維コード(D)を被覆してなる、ことを特徴とする接着剤組成物被覆繊維コード。
【選択図】図1

Description

本発明は、接着剤組成物被覆繊維コード、該繊維コードを用いたゴム物品、並びに該ゴム物品を用いた空気入りタイヤ及びランフラットタイヤに関する。
ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリケトン繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、レーヨン繊維、リヨセル繊維等は、高い初期弾性率や、優れた熱時寸法安定性を有しているため、フィラメント、コード、ケーブル、コード織物、帆布等の形態で、タイヤ、ベルト、空気バネ、ゴムホース等のゴム物品の補強材として極めて有用であり、これらの繊維とゴムとの接着性を改良させるため、種々の接着剤組成物、接着方法、接着剤処理を施した繊維等が提案されている。
しかし、これらのゴム物品の補強材として、ポリエチレンテレフタレート繊維あるいはポリエチレンナフタレート繊維などのポリエステル材料を使用する場合、ポリエステル材料は分子構造的に緻密であり、かつ官能基が少ないために、繊維材料とゴムとを良好に接着させる接着剤組成物が数多く提案されている。
接着剤組成物としては、被着させるゴム材料と樹脂材料を接着させるため、被着ゴム材料を接着させるためのゴムラテックスと、繊維コードなどの樹脂材料を接着させるための熱硬化性縮合物を混合させた組成物が基本的に用いられており、この基本的な組成に、何らかの目的で添加される成分、例えば、接着改質剤、あるいは充填剤などが添加されて使用されている。
近年、上記の接着改質剤、あるいは充填剤として、糸径が1μm以下の超々極細繊維を配合して、タイヤ、タイヤコード向け接着剤組成物、樹脂コーティング材料に応用した事例が報告されている。タイヤに用いられるゴム組成物に配合する事例としては、例えば、特許文献1には、平均径0.5μm未満の短繊維の水分散液とゴムラテックスとを攪拌混合して得られるゴム/短繊維マスターバッチと製造方法、及びこのゴム/短繊維マスターバッチを配合したゴム組成物、及びこのゴム組成物を部材として適用した空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤが開示されており、また例えば、特許文献2で、高分子ナノ繊維とジエン系エラストマーを含むタイヤが開示されている。
また特許文献3においては、空気入りタイヤに用いるゴム補強用繊維コードに用いる、ゴムラテックスと、高圧ホモジナイザーを用いた叩解により平均繊維径を1μm以下としたミクロフィブリル化セルロース短繊維とを混合してなる接着剤組成物が示されており、同接着剤組成物を繊維コードに塗布することで、繊維コードとゴムとの界面に高い剪断接着力を付与することができることが記載されている。
特許第3998692号公報 特開2009−144157号公報 特開2010−275642号公報
しかしながら、ミクロフィブリル化セルロース繊維を接着剤組成物に用いてポリエステル繊維コードを被覆したとしても、この短繊維が塊となりやすく、樹脂材料面の凹凸が大きくなり、コーティング被覆の平滑性が良くないことに起因して、接着力が低下する傾向がある、という問題がみられた。また、該ポリエステル繊維コードとゴムとの接着を行った場合、短繊維の塊がゴムの破壊起点となりやすい、という問題があった。叩解によるミクロフィブリル化によっては、繊維の太さは均一となりにくく、繊維径1μm超の繊維も残存することが、上記の現象の要因と考えられる。
そこで、本発明の目的は、短繊維を接着剤組成物中に高度に分散させた接着剤組成物を被覆した繊維コードであって、被着ゴムとの高い接着性を有し、かつ、高い強度の接着剤層を有する接着剤組成物被覆繊維コード、該繊維コードを用いたゴム物品、並びに該ゴム物品を用いた空気入りタイヤ及びランフラットタイヤを提供することにある。
上記課題を解決するために提供される、本発明に係る接着剤組成物被覆繊維コードは、繊維径が2〜1000nmであり、セルロースの水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物のカルボキシル基を反応させて半エステル化した多糖類繊維(A)と、ゴムラテックス(C)と、を含む接着剤組成物層で繊維コード(D)を被覆してなる、ことを特徴とする。
上記多糖類繊維(A)は、被着ゴムと共加硫接着するためのゴムラテックス(C)を含む接着剤組成物に配合した場合において、繊維の凝集が生じにくく、高度に分散しやすく、該接着剤組成物で繊維コード(D)を被覆した場合に高い接着性を奏する、という利点を有する。これにより、従来、ゴムとの接着性向上が困難であったポリエステル繊維コードにおいて、他の素材の繊維コードと同程度以上の対ゴム接着性を奏することが可能となる。加えて、多糖類繊維(A)が接着剤組成物中に高度に分散することで、接着剤を介した補強効果をも奏し、強度の高い繊維コードを得ることができる。
本発明において「半エステル化」とは、多塩基酸のカルボキシル基の少なくとも一つを遊離した状態で残存させるエステル化反応を指す。セルロース、特に天然セルロースの水酸基の一部を、多塩基酸無水物と反応させて半エステル化することにより、非結晶性のセルロース繊維を除去することができ、微細繊維化を容易とすることができる。
前記多糖類繊維(A)の含有量は、前記接着剤組成物に対して、1〜50質量%とすることが好ましい。この範囲とすることで、接着剤組成物付与による接着剤組成物層の強化という効果を十分に奏することができ、かつ、被着ゴムと被着物との接着性を十分に維持し得る。
前記多糖類繊維(A)は、多塩基酸半エステル化セルロースを、さらに叩解処理によって微細繊維化させることにより得られることが好ましい。該微細繊維化により、多糖類繊維(A)の分散性をさらに高めることができる。
前記接着剤組成物は、芳香族類をメチレン結合した構造を含有する熱硬化性縮合物(B)を含み、前記熱硬化性縮合物(B)が、レゾルシンとホルムアルデヒドとをレゾール化反応させて得られるレゾール型縮合物、レゾルシンとホルムアルデヒドとをノボラック化反応させて得られるノボラック型縮合物、及びポリイソシアネート化合物からなる群のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
熱硬化性縮合物(B)の配合により、接着剤組成物の繊維材料への接着性をより促進することができる。特に、上記の熱硬化性縮合物を用いることにより、より高い接着効果を奏することができる。
前記ポリイソシアネート化合物は、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはポリエチレンポリフェニルポリイソシアネートと、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤との反応生成物とすることが好ましい。上記反応により、高い接着効果を奏するポリイソシアネート化合物を熱硬化性縮合物として提供することが可能である。
前記ポリイソシアネート化合物の他の形態として、芳香族をメチレン結合した構造を有する有機ポリイソシアネート類(α)と、複数の活性水素を有する化合物(β)と、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤(γ)とを反応させて得られる水性ウレタン化合物(I)を用いてもよい。上記反応においても、高い接着効果を奏するポリイソシアネート化合物を提供することができる。
前記ゴムラテックス(C)は、ジエン構造を含むゴムラテックスとすることが好ましい。特に、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、及びビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックスからなる群のうち少なくとも1つを含むゴムラテックスとすることが好ましい。ゴムラテックスを上記のものとすることで、共加硫接着をより確実に行うことができる。
前記接着剤組成物の線膨張率は、60ppm/℃以下、特に30ppm/℃以下とすることが好ましい。上記多糖類繊維(A)の配合により、接着剤組成物の線膨張率を低下させることができる。線膨張率を60ppm/℃以下とすることで、タイヤ使用時の熱により繊維コードが膨張した場合において、より繊維コードと接着剤組成物との接着性が高くなり得る、という効果を有する。
本発明に係る接着剤組成物被覆繊維コードにおいて、前記繊維コード(D)は、ポリエステル繊維コード(D)であり、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維のうち少なくとも1つからなることが好ましい。ポリエステル繊維コード、特にポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維は、強度が高く、かつ製造コストが低い、という利点を有する。また、本願発明の接着剤組成物被覆繊維コードの接着剤組成物は、ポリエステル繊維コードに対する接着性が顕著に高いため、該繊維コードに好適に使用可能である。
本発明のゴム物品は、上記の接着剤組成物被覆繊維コードを用いたことを特徴とする。また、本発明の空気入りタイヤは、該ゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とし、本発明のランフラットタイヤは、該ゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とする。
本発明によると、短繊維を接着剤組成物中に高度に分散させた接着剤組成物を被覆した繊維コードであって、被着ゴムとの高い接着性を有し、かつ、高い強度の接着剤層を有する接着剤組成物被覆繊維コード、該繊維コードを用いたゴム物品、並びに該ゴム物品を用いた空気入りタイヤ及びランフラットタイヤを提供することができる。
本発明の接着剤組成物被覆繊維コードの一例の断面模式図である。 本発明の空気入りタイヤの、繊維コードのゴムへの走行後接着耐久性の試験方法の一例を示す模式図である。
以下に、本発明の実施形態を例示的に説明する。
<繊維コード>
本発明において、接着剤を被覆する繊維コードとしては、ポリエステル繊維コードを好適に使用できる。ポリエステル繊維コードとしては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維を好適に使用でき、これらを単独で使用しても、混合して使用してもよい。タイヤ用ゴム物品に使用する場合において、一般的な補強用繊維として使用されるコードは、例えば、フィラメントを収束した束コードであり、単フィラメントは、その単糸平均径が1〜1000μm、特に1〜100μmのものが好ましく用いられている。単糸平均径が1μm未満であると、被着材のコードの単フィラメント径が細くなると接着破壊時に、接着剤組成物の耐破壊抗力で接着層部位が破壊するより先に、被着材であるフィラメントが切断してしまう「毛羽立ち破壊」が発生しやすくなる、という問題がある。
ポリエチレン繊維コードは、強度が高く、低コストで製造可能であるという利点を有するものの、ゴムとの接着性が低いという問題があった。しかし、後述の接着剤組成物を表面に被覆することにより、ゴムとの接着性が充分に向上することが見出された。これにより、高強度、低コスト、且つゴムとの接着性が良好な繊維コードを得ることが可能となった。
なお、他の繊維コード、例えば金属コード、ポリアミドコードにおいては、既知の接着剤組成物を用いた場合と、後述の接着剤組成物を用いた場合とで、その接着性に大きな差異は見られなかった。後述の接着剤組成物は、ポリエチレン繊維コードと組み合わせて使用することにより、特に顕著な接着性向上効果を奏するものである。
ポリエチレン繊維コードは複数のフィラメントを撚り合わせてなるコードの形態で使用されるのが好ましい。そして、このような撚糸コードは、下記式(I):
N1=n1×(0.125×D1/ρ)1/2×10−3 ・・・ (I)
(式中、N1は下撚り係数で、n1は下撚り数(回/10cm)で、D1は下撚り糸の表示デシテックス数(dtex)で、ρは繊維の比重(g/cm)である)
で定義される下撚り係数N1が0.70以下であるのが好ましく、下記式(II):
N2=n2×(0.125×D2/ρ)1/2×10−3 ・・・ (II)
(式中、N2は上撚り係数で、n2は上撚り数(回/10cm)で、D2はコードの総表示デシテックス数(dtex)で、ρは繊維の比重(g/cm)である)
で定義される上撚り係数N2が0.12〜0.90であるのが好ましい。下撚り係数N1が0.70を超えると、コードの弾性率が低くなる。該下撚り係数N1は0.15〜0.60の範囲が更に好ましい。また、上撚り係数N2が0.12未満では、コードがばらけるおそれがあり、一方、0.90を超えると、コードの弾性率が低くなる。該上撚り係数N2は0.18〜0.75の範囲が更に好ましい。
<接着剤組成物>
本発明の接着剤組成物被覆繊維コードに用いられる接着剤組成物は、繊維径が2〜1000nmであり、セルロースの水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物のカルボキシル基を反応させて半エステル化した多糖類繊維(A)と、ゴムラテックス(C)と、を含む接着剤組成物である。該接着剤組成物は、さらに、芳香族類をメチレン結合した構造を含有する熱硬化性縮合物(B)と含むことができる。
(多糖類繊維)
上記接着剤組成物には、超々極細繊維として多糖類繊維が配合される。当業者において、「超々極細繊維」とは、0.01dtex以下の繊維を指す場合があるが、本明細書において、「超々極細繊維」とは、1000nm以下のナノスケールの繊維径を有する繊維を指すものとする。上記超々極細繊維は、多糖類繊維材料を化学的に離解させることにより得られるものである。すなわち、多糖類繊維材料の物理的な叩解等によっては、超々極細繊維を取得することはできない。
多糖類繊維としては、繊維径が2〜1000nmの、セルロースの水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物のカルボキシル基を反応させて半エステル化した多糖類繊維、すなわち、前処理を施したセルロース繊維が使用される。上記多糖類繊維は、規定の化学的処理と比較的弱い分散力により、セルロースを微細繊維化することで製造可能である。すなわち、化学的にセルロースの水酸基の少なくとも一部にカルボキシル基を導入することで、セルロースが化学的に個々の繊維に分散・離解した状態を形成する(このような状態のフィラメントを、以後、「離解フィラメント」と称する)。
ここで原料として使用するセルロースとしては、セルロースI型結晶構造を有する天然セルロースを好適に挙げることができる。
天然セルロース等の原料セルロースから、セルロースの水酸基の少なくとも一部が多塩基酸無水物を半エステル化してカルボキシル基を導入して修飾することで、多塩基酸半エステル化セルロースを調整した後、叩解により離解フィラメントを形成することが好ましい。ここで用いる多塩基酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ジクロロマレイン酸、無水イタコン酸、無水テトラブロモフタル酸、無水ヘット酸、無水トリメット酸、無水ピロメリット酸、等が挙げられる。特に無水マレイン酸は、少量の添加量でセルロースに付与され、カルボキシル基を分散して導入できるので好ましい。
上記多塩基酸無水物をセルロースと反応させる過程では、遊離のカルボキシル基を残して、反応を半エステル化とする。その半エステル化反応の温度範囲は、20〜160℃程度が好ましく、より好ましくは40〜140℃程度で、60〜120℃程度が更に好ましい。温度は高いと一般的に反応速度が速くなり好ましいが、一方で温度が高すぎると一部セルロース繊維の劣化が起こる為、このような温度範囲が好ましい。
また、多塩基酸無水物の乾燥したセルロース原料に対する配合量は、特に、セルロース100重量部に対して1〜130重量部、更に3〜100重量部とすることが好ましい。前記多塩基酸無水物の配合が、セルロース100重量部に対して130重量部より多くなるとセルロース成分の含量が低くなる可能性があり、また1重量部未満の少量では半エステル化セルロースミクロフィブリル間のカルボキシル基が低下し、静電反発力が不足し、後の工程で十分に解繊したナノ繊維が得られない可能性がある。
次に、不飽和多塩基酸付加セルロースを膨潤させるが、膨潤剤は、半エステル化セルロースに含浸、拡散可能な化合物を用い、これらは、水、エチレングリコール、ブチレングリコール、メチルアルコール、エチルアルコールを用いることができるが、これらのうち、工業的に安価で、環境性が好適な、水が好ましい。このようにして膨潤させた不飽和多塩基酸付加セルロースは、汎用の分散機で微細セルロース繊維に解繊させることができるが、好ましくは、高圧ホモジナイザーのような強力で叩解能力のある装置を使用すると、効率的に微細繊維化ができ好ましい。
このように得られた、多塩基酸半エステル化セルロースを解繊すると、その広角X線測定による回折像で、2θ=14〜17°と22〜23°域にピークをもつことから、セルロースI型結晶構造を有するナノ繊維が得られることが分かる。さらに、多塩基酸半エステル化セルロースにカルボキシル基が導入されていることは、水分除去したサンプルの赤外分光スペクトル(FTIR)で酸型のカルボキシル基(−COOH)のカルボニル基による1730cm-1の吸収により確認することができる。
上記のように得られた多糖類繊維は、繊維径が2nm未満となると繊維自体の強度を保つことができない。一方、繊維径が1000nm超であると、本発明の効果を十分に奏することができない。
前記多糖類繊維(A)は、接着剤組成物中1〜50質量%となるよう配合することが好ましい。1質量%未満では配合による効果を得ることができない。また50質量%以上であると接着剤組成物でのセルロース繊維(A)の比率が多くなりすぎ、相対的に接着剤組成物中のゴムラテックス(C)あるいは熱硬化性縮合物(B)の成分量が少なくなり、被着繊維材料やゴム材料への初期の接着が低下する。更に好ましくは、前記セルロース繊維(A)の配合量は、前記接着剤組成物中1〜40質量%であることが好ましい。特に好ましくは10〜15質量%である。特に好ましい範囲においては、上記効果の上に、さらに、繊維の切断が起こりにくく、かつ、繊維材料の疲労を軽減し得る、いう効果を奏し得る。
(熱硬化性縮合物)
上記接着剤組成物には、さらに芳香族類をメチレン結合した構造を含有する熱硬化性縮合物(B)を配合してもよい。熱硬化性縮合物(B)は、繊維材料への接着性を促進する配合成分として有用である。これらは、天然物由来のフェノール樹脂類あるいは、フェニル環あるいはメラミン環などの六員環芳香族類をホルムアルデヒド類で縮合させることにより得られる、芳香族をメチレン結合させて構造を含有する熱硬化性縮合物である。具体的には、フェノール樹脂、置換フェノール樹脂、メラミン系樹脂、ポリメチレンポリフェニル構造を含むブロックドイソシアネート類、ポリメチレンポリフェニル構造を含むエポキシ類などの、フェノール環あるいはメラミン環化合物をアルデヒド類でメチレン結合して、縮合あるいは共縮合することで得られる縮合物、あるいは、天然物のフェノール樹脂類としてのオイルシェール等の乾留により得られる多価フェノール混合物(アルキレース)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。なお本発明においては、天然物のフェノール樹脂についても、フェノールとホルムアルデヒド縮合反応により得られる縮合物であれば、本発明の熱硬化性縮合物に含まれるものとする。特に好ましくは、熱硬化性縮合物(B)が、レゾルシンとホルムアルデヒドとをレゾール化反応させて得られるレゾール型縮合物、レゾルシンとホルムアルデヒドとをノボラック化反応させて得られるノボラック型縮合物などのフェノール樹脂類、ポリイソシアネート化合物、の一群から選ばれる化合物を、一種、又は複数種を含むことが好ましい。
前記熱硬化性縮合物(B)の配合量は、後述のゴムラテックス(C)100質量部に対し、10〜300質量部であることが好ましい。ゴムラテックス(C)100質量部に対して熱硬化性縮合物(B)が10質量部未満であると、被着する繊維材料に熱硬化性縮合物が接着する相互作用が充分に得られにくく、また300質量部超になると、被着するゴム材料とゴムラテックス(C)の共加硫による接着力が低くなりやすい。特に、38〜110質量部が好ましい。なおこれらの熱硬化性縮合物を2つ以上の種類で含ませるときには、ゴムラテックス存在下でレゾルシンとホルムアルデヒドを反応させて得られるレゾール型縮合物を用いるときは、前記熱硬化性縮合物(B)の配合量は、前記ゴムラテックス(C)100質量部に対し、4〜35質量部とすることが好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはポリエチレンポリフェニルポリイソシアネートと、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤との反応生成物が好適に例示できる。特に、ポリイソシアネート化合物は、芳香族をメチレン結合した構造を有する有機ポリイソシアネート類(α)と、複数の活性水素を有する化合物(β)と、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤(γ)とを反応させて得られる水性ウレタン化合物(I)であることが好ましい。
(ゴムラテックス)
本発明においては、被着ゴムと被着繊維とを一浴処理で接着させるのに好適な接着剤組成物被覆繊維コードを提供するため、被着ゴムと共加硫接着するためのゴムラテックス(C)を、接着剤組成物に含ませる。本発明では一般的に接着剤組成物に用いられる、ジエン構造を含むゴムラテックスを用いて、被着ゴム材料と硫黄により共加硫反応で接着させることが好ましい。
本発明で使用するゴムラテックス(C)は、前述の通り、従来から使用されている「ジエン構造を含むゴムラテックス」であれば特に限定されないが、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン重合体ゴムラテックス、あるいは、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックスを含むものを使用することが好ましい。
(その他の成分)
本発明で使用される接着剤組成物は、上記セルロース繊維、熱硬化性縮合物及びゴムラテックスの他に、必要に応じて他の成分を含有させることができる。好適な成分としては、脂肪族エポキシド化合物が挙げられ、接着剤組成物の架橋剤として含有させることが好ましい。脂肪族エポキシド化合物としては、脂肪酸のグリシジルエステル類、脂肪族(多価)アルコールのグリシジルエーテル類、環状脂肪族エポキシド化合物類などが挙げられる。このエポキシド化合物は、特に可撓性エポキシド樹脂である、長鎖脂肪酸のグリシジルエステルや多価アルコールのグリシジルエーテルなどが好ましく用いられる。
前記脂肪族エポキシド化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を含む化合物であることが好ましい。また、前記2個以上のエポキシ基を含む化合物が、多価アルコール類とエピクロルヒドリンの反応生成物であることが好ましい。特に好ましくは、1分子中にエポキシ基が4個以上である。この理由は前記のとおり、脂肪族エポキシド化合物は接着剤組成物へ架橋剤成分として使用し、接着剤組成物の高温領域での応力によるクリープやフローを抑制するためであるが、エポキシ基が多官能であるほどこの抑制効果が高く、高温での接着力が高くなるため好ましい。
かかるポリエポキシド化合物は、水に溶解、または乳化により水に分散させて使用できる。乳化液とするには、例えば、かかるポリエポキシド化合物をそのまま水に溶解するか、あるいは必要に応じて少量の溶媒に溶解したものを、公知の乳化剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物等を用いて水に乳化できる。
その他、本発明で使用される接着剤組成物には、溶媒、可塑剤、増量剤、酸化防止剤等を添加してもよい。上記溶媒としては、特に制限はなく、水の他、各種アルコール、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、メチルエチルケトン等の有機溶媒を使用することができ、これら溶媒は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
(線膨張率)
本発明で使用される接着剤組成物は、その線膨張率が60ppm/℃以下、特に30ppm/℃であることが好ましい。接着剤組成物に超々極細繊維が含まれると、接着剤組成物層の線膨張率が小さくなる。これにより、例えば、タイヤ使用時の熱により被着する繊維材料と接着剤組成物が熱で膨張するが、繊維コードを被覆して包む接着剤組成物の線膨張率が少なくなるほど、繊維に対してコードを包む接着剤組成物の締め付けが大きくなるために好ましい。本発明において、線膨張率は、フィルムサンプルを熱応力歪測定装置分析装置(例えば、セイコー電子工業(株)製TMA/SS150C)により測定したもの、あるいは、フィルムサンプルに代えて、繊維コード等の断面方向の切片から、接着剤組成物をサンプル採取し、顕微鏡ホットステージ(例えば、メトラー・トレド社DSCセンサー付き顕微鏡加熱冷却ステージFP84HT、及び温度制御コントローラー)などを装着した顕微鏡下で、採取サンプル長径を測定して、線膨張率を測定することもできる。
<接着剤組成物被覆繊維コード>
本発明の接着剤組成物被覆繊維コードは、上記接着剤組成物を、上記繊維コードにコーティングすることで調製される。図1に示すように、本発明の接着剤組成物被覆繊維コード1は、繊維コード2を接着剤組成物層3で被覆してなる。
接着加工においては、一液形態で接着加工可能であるとエネルギーおよびコスト面で優れる。また接着処理による接着剤組成物の付着量が厚くなるとタイヤ転動下での接着耐久性が低下する傾向がある。この理由は、被着する繊維材料の界面の接着剤組成物は、繊維材料の剛性が高いため歪による応力を負担することにより比較的に変形小さくなるが、界面から離れるに従って歪による変形が大きくなるためである。被着ゴム材料に比べて接着剤組成物は熱硬化性縮合物を多く含むため、硬くもろいことにより繰り返し歪下での接着疲労が大きくなりやすい。以上より、図1に示す接着剤組成物層3の平均厚さは50μm以下が好ましく、特に5〜20μmが好ましい。
繊維の表面を接着剤層で被覆する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、接着剤組成物に繊維を浸漬させる方法、接着剤組成物を繊維表面に塗布する方法、接着剤組成物を繊維に吹き付ける方法等が挙げられる。また、本発明の接着剤被覆繊維コードが二層以上の接着剤層を有する場合には、このような被覆処理を繰り返し行えばよい。更に、この被覆処理に際し、使用する接着剤組成物の粘度が高い場合には、接着剤組成物を単独で使用するのではなく、接着剤組成物と溶媒とを含む接着剤液を使用すればよい。なお、接着剤液には、接着剤組成物を構成する成分が溶媒中に完全に又は部分的に溶解した溶液、接着剤組成物を構成する成分が溶媒中に分布している分散液等が含まれる。
なお、上記溶媒としては、特に制限はなく、水の他、各種アルコール、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、メチルエチルケトン等の有機溶媒を使用することができ、これら溶媒は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。また、かかる溶媒が水であれば、環境的にも好ましい。
繊維コード上に付与した接着剤組成物を乾燥させた後に行う熱処理は、コードのポリマーのガラス転移温度以上、好ましくは、該ポリマーの〔融解温度−70℃〕以上、〔融解温度−20℃〕以下の温度で施すのが好ましい。ポリマーのガラス転移温度未満では、ポリマーの分子運動性が悪く、接着剤組成物のうちの、接着/粘着付与樹脂とポリマーとが十分な相互作用を行えないため、接着剤組成物とコードの結合力が得られないためである。また、ポリマーの〔融解温度−20℃〕を越える温度では繊維材料や接着剤組成物中のゴムラテックスが劣化傾向にある。
このようにして得られた繊維コードを未加硫ゴムに埋設し加硫することによって該コードとゴムを強固に接着させることができる。
<ゴム物品>
次に、本発明のゴム物品、空気入りタイヤ及びランフラットタイヤについて説明する。本発明のゴム物品は、上述の接着剤組成物被覆繊維コード、好ましくはゴム補強用繊維コードを用いたことを特徴とする。該接着剤組成物被覆繊維コードは、繊維に対する補強効果や、被着ゴムと被着物との接着力が改善されているため、本発明のゴム物品は耐久性に優れる。また、本発明のゴム物品としては、特に制限はなく、タイヤ、ベルト、空気バネ、ホース等が挙げられる。なお、本発明のゴム物品は、例えば、常法に従って、上述の接着剤組成物被覆繊維コードをゴムに貼り合わせたり、上述の接着剤組成物被覆繊維コードをコーティングゴムで被覆することで得られる。
<空気入りタイヤ>
本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とし、上記タイヤ部材としては、例えば、カーカスプライ、ベルト層、ベルト補強層、フリッパー等のベルト周り補強層等が挙げられる。なお、本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム物品を用いる以外特に制限はなく、常法に従って製造することができる。
<ランフラットタイヤ>
本発明のランフラットタイヤは、上述のゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とする。タイヤの内圧が低下した状態でのランフラット走行では、タイヤの変形が大きく発熱が進むため、特に歪み応力が集中する場所では繊維コードが熱変形するほどの高温に達し、これにより繊維コードとゴムとの接着が不十分となるおそれがある。したがって、ランフラットタイヤにおいて、本発明の接着剤組成物、繊維コード、ゴム物品を使用する利点は大きいといえる。ランフラットタイヤにおいて、上記のゴム物品を適用可能なタイヤ部材としては、例えば、カーカスプライ、ベルト層、ベルト補強層、フリッパー等のベルト周り補強層等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中の固形分濃度は、JIS K 6833−1994「接着剤の一般試験方法」における不揮発分の測定方法に準拠して測定した。また、セルロース繊維(A)の平均径は、繊維を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、同一の測定深度の横断面内で無作為に抽出した100本以上の繊維の単糸直径を測定することで求めた。なお、測定は少なくとも10箇所以上で行い、合計100本以上の単糸直径を測定した。
(繊維A−1)
超高圧ホモジナイザー処理による強力な機械的剪断力を加えミクロフィブリル化したセルロース繊維である、ダイセル化学社商品セリッシュFD−100を、2質量%濃度に水希釈して用いた(比較例)。
(繊維A−3)
乾燥質量で200g相当分のセルロースパウダー(日本製紙株式会社、KCフロックW−300G)と、無水マレイン酸粉末20gを秤量して、混合容量0.5Lの加圧ニーダー(株式会社モリヤマ社製ML500)で、125℃45分間混練することで、無水マレイン酸を半エステル化したセルロースを得た。含まれる未反応の無水マレイン酸をアセトン抽出した後に乾燥し、半エステル化セルロース粉末209.3gを得た。この半エステル化セルロース粉末に水を加え、3質量%の懸濁液とし、高圧ホモジナイザーとして、(株)スギノマシン製作所社製の「スターバースト」を用い、乳白色のセルロース系微分散液を得た。この水分散液に水を加えて2質量%に調整した繊維A−3を得た。また分散体をグリッド上にキャストしてTEM観察を行ない、最大繊維径が55nm、数平均繊維径が9nmであり、また繊維A−3を、乾燥させて得られたフイルムの広角X線回折像から、セルロースI型結晶構造を有するセルロースからなり、反射モードの赤外吸光スペクトルでカルボニル基が存在することを確認した。
(繊維A−4)
繊維A−4は、繊維A−3の無水マレイン酸20gの代わりに無水コハク酸を20g用いるほかは繊維A−3の半エステル化反応とアセトン抽出の手順に準拠して、コハク酸半エステル化セルロースの粉末を211g得た。この半エステル化セルロース粉末に水を加え、約3質量%の懸濁液とし、高圧ホモジナイザーとして、(株)スギノマシン製作所社製の「スターバースト」を用い、乳白色のセルロース系微分散液を得た。この水分散液に水を加えて2質量%に調整した繊維A−4を得た。また分散体をグリッド上にキャストしてTEM観察を行ない、最大繊維径が45nm、数平均繊維径が10nmであり、また繊維A−4を、乾燥させて得られたフイルムの広角X線回折像から、セルロースI型結晶構造を有するセルロースからなり、反射モードの赤外吸光スペクトルでカルボニル基が存在することを確認した。
(熱硬化性縮合物B−2)
温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた反応装置に、レゾルシンを100質量部、水を16.3質量部仕込み、室温で溶解後、110℃で撹拌しながら37%ホルマリン97.7質量部を0.5時間かけて滴下し、更に6.0時間撹拌を続けた後、90℃まで冷却したところで、反応を抑止するため、pH調整剤として1Nのアンモニア溶液1.3質量部を加えてpHを約4に調整し、室温まで冷却し、反適宜水添加することにより、濃度30質量%のノボラック型縮合物液を熱硬化性縮合物B−2として得た。
(熱硬化性縮合物B−3)
ポリメチレンポリフェニルの分子構造を含む熱反応型水性ウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製「エラストロンBN77」(濃度31質量%))を水性ウレタン化合物として用い、水を添加し、固形分濃度が30質量%の水溶液を調製した(B−3)。
(熱硬化性縮合物B−4)
メチレンジフェニルの分子構造を含むブロックドイソシアネート基含有芳香族化合物として、第一工業製薬(株)製「エラストロンBN69」(濃度40質量%)を用い、水を添加し、固形分濃度が30質量%の水溶液を調製した(B−4)。
(ゴムラテックスC−1)
ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR0655、JSR(株)製、固形分濃度41%、pH実測値=10.7)をゴムラテックスC−1として用いた。
(ゴムラテックスC−2)
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR2108、JSR(株)製、固形分濃度40%、pH実測値=10.6)をゴムラテックスC−2として用いた。
(接着剤液の調製)
まず、レゾール型レゾルシンホルムアルデヒド縮合物(B−1)を調製するため、水69.5重量部、レゾルシン10.58重量部、37%ホルムアルデヒド液8.89重量部、10%水酸化ナトリウム水溶液1.4重量部を、この順に、よく攪拌しながら配合した混合物を調製した。この混合物を室温で8時間熟成して、レゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物液を得た。次に、このレゾルシン−ホルムアルデヒド縮合物液に、表1に示す重量部の水、ゴムラテックスC−1、ゴムラテックスC−2を表1に示す料で添加して、室温で24時間静置した後に、その他の熱硬化性縮合物(B−2、B−3、あるいはB−4)、及び、セルロース繊維(A)を添加した。
Figure 2015094058
Figure 2015094058
(接着剤被覆繊維)
タイヤ用ポリエステル繊維コード(コード構造1670dtex/2、平均繊維径25μmの単フィラメントを束ねた1670dtex原糸を2本撚りで撚糸したコード)に、上記で製造した接着剤液を浸漬し、次いで、該タイヤ用ポリエステル繊維コードに付着した接着剤液中の溶媒を乾燥し、加熱による接着処理を施すことで、図1に示す構造のタイヤ用接着剤組成物被覆ポリエステル繊維コードを得た。ここで、乾燥処理条件は、ドライ温度140℃、ドライ時間75秒であり、加熱による接着処理条件は、ホット温度240℃、ホット時間が150秒とした。また、第二接着処理においてコードを被覆するために用いた接着剤組成物の平均付着率が5%程度(付着最大厚さ約40μm程度)となるよう、バキューム吸引等で調整した。
本接着剤組成物のダマ付性の他の評価として、A−1、A−3の繊維を含む接着剤組成物液、及び繊維を含まない接着剤組成物を、それぞれ10質量%になるように水で薄め、縦10cm×横10cmのトレー容器に1mLを入れて、ドライ温度140℃、ドライ時間75秒で乾燥させ、加熱による接着処理条件として、ホット温度240℃、ホット時間150秒で処理した。次いで常温に冷却し、トレー容器の底に張り付いている箇所を、トレー容器ごと切断して、切断した膜断面で50断面を観察し、膜厚をレーザー顕微鏡で測定した。最大膜厚を表2に示す。これにより、おなじ接着剤組成物において、ミクロフィブリル化繊維を配合したものは最大膜厚が50μm以上となるムラ付が発生するのに対し、超々極細繊維を配合したものは、ムラ付きが少なくなることが明らかとなった。
Figure 2015094058
上記接着処理が施された、表1に示すタイヤ用ポリエステル繊維コードについて、下記の方法で、コードの接着剤組成物の付着性、初期接着性、タイヤ耐久性能、及び接着剤フイルムの線膨張率を評価した。結果を表1に示す。
(1)タイヤコードの表面付着形態
タイヤコード表面のムラ付きの有無を目視で評価し、その結果を表1に「〇」「×」で示した。
(2)初期接着性
天然ゴム80質量部、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム20質量部、カーボンブラック35質量部、ステアリン酸2質量部、石油系軟化剤[新日本石油(株)製2号スピンドル油]10質量部、パインタール4質量部、亜鉛華4質量部、N-フェニル-β-ナフチルアミン1.5質量部、2−ベンゾチアジルジスルフィド0.75質量部、ジフェニルグアニジン0.75質量部及び硫黄2.3質量部からなる配合の未加硫状態のゴム組成物に、第二接着処理が施されたタイヤ用繊維コードを埋め込み、これを試験片として、160℃で20分間、20kgf/cmの加圧下で加硫した。得られた加硫物を室温まで冷却し、該加硫物からコードを掘り起こし、30cm/分の速度でコードを加硫物から剥離する時の抗力を25±1℃の室温雰囲気温度にて測定した。なお、このときの抗力を初期接着力とした。また、剥離後のコードについて、ゴムの付着状態を観察し、表3に示す基準に従ってランク付けを行った。
(3)タイヤ耐久接着性能
タイヤ耐久性能を、次に示す2つの条件下で評価した。
第一に、パンク走行など、繊維コードの接着組成物層への熱や歪入力がシビアとなる条件である、ランフラット走行性能でのタイヤ接着性評価を行った。第二に、JATMA規格100%の荷重条件で走行させて、走行タイヤから繊維コードを含むサンプルを掘り起こし、加硫物から剥離させて、剥離後のコードについて、ゴムの付着状態を観察した。
(空気入りタイヤ)
上記初期接着性の評価方法にて調製されたゴム組成物で接着処理が施されたタイヤ用繊維コードを埋め込み、これをカーカスプライに用い、サイズ:205/55R16の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って作製した。JATMA YEAR BOOK−2007規格の適用リム(標準リム)に、得られたタイヤをリム組みし、25±2℃の室内にて内圧を200kPaに調整してから、24時間放置した後、タイヤの空気圧の再調整を行い、JATMA規格の100%の荷重(荷重620kgf、空気圧200kPa)をタイヤに付加し、速度60km/時で5万kmの距離を直径約3mのドラム上にて連続走行させることで、比較例及び実施例の繊維コードを用いた空気入りタイヤに「市街地走行に近い走行条件であるがより高い荷重負荷の条件」で走行時の熱劣化と疲労を入力した。各タイヤのショルダー部より、繊維コードを含むテスト用のサンプルピースを切り出して、このサンプルピースから掘り起こした繊維コードを30cm/分の速度でコードを加硫物から剥離させ、剥離後のコードについて、ゴムの付着状態を観察し、表3に示す基準に従ってランク付けを行った。なお本特許では、図3に示すように、繊維コードを含むテスト用のサンプルピースの作製は繊維コードのコード軸方向に沿って、コード表面から約0.1〜0.7mm程度のゴムが残るようにゴムを切り出しで試験片を作成し、掘り起こした繊維コードを、引張試験機で試験片から剥離し、この剥離後のコードのゴム付着状態を観察した。特許において、走行後のタイヤで、ゴムからコード1本を引張剥離して、その引張剥離面のゴム付着状態の観察できる方法であれば、テスト用のサンプルピースの形態や作製方法は、特に制限されない。
(ランフラットタイヤ)
上記ゴム組成物で接着処理が施されたタイヤ用繊維コードを埋め込み、これをカーカスプライに用い、サイズ:225/55R17のタイヤを常法に従って作製した。JATMA YEAR BOOK−2007規格の適用リム(標準リム)に、得られたタイヤをリム組みし、このタイヤに空気圧:230kPaを封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き、内圧を大気圧として、荷重5.19kN(530kg)、速度89km/h、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。比較例6の繊維コードを用いたランフラットタイヤの故障発生までの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障発生までの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。評価結果を表1に示す。なお、この試験においてタイヤの故障とは、タイヤショルダー部からサイド部に位置するカーカスプライ近傍で発生したセパレーションを指す。そして、セパレーションが発生した箇所のコードについて、ゴムの付着状態を観察し、表3に示す基準に従ってランク付けを行った。
Figure 2015094058
各接着剤組成物の線膨張率は、60℃〜180℃間の線膨張率を、熱応力歪測定装置分析装置(セイコー電子工業(株)製TMA/SS150C)を用いて5℃/分の加熱速度、空気雰囲気で測定した。テストサンプルのサイズを20mm(長)×5mm(幅)とし、まず室温〜200℃の温度範囲内でファーストランを行なって熱処理を行い、その後室温まで冷却し、セカンドランを行なった結果から、次式により線膨張率を計算した。
線膨張率=(180℃時点の長さ−60℃時点の長さ)/60℃時点の長さ×100−100
表1に示すように、本発明の接着剤組成物被覆繊維コードを用いた空気入りタイヤ、ランフラットタイヤにおいては、繊維コードのゴム付きにおいて、比較例と比して良好な結果を示したことから、本発明の接着剤組成物被覆繊維コードは、被着ゴムとの良好な接着性を有することが分かった。また、本発明の接着剤組成物被覆繊維コードを用いた空気入りタイヤ、ランフラットタイヤにおいては、すぐれた走行時耐久性を示し、これにより、接着剤組成物被覆繊維コードによる十分な補強効果が得られることが分かった。
本発明は、空気入りタイヤ及びランフラットタイヤの製造の分野で利用可能である。また、本発明の接着剤組成物被覆繊維コードは、ゴムと繊維材料との接着を要する全ての分野において、利用可能である。
1…接着剤組成物被覆繊維コード、2…繊維コード、3…接着剤組成物層。

Claims (12)

  1. 繊維径が2〜1000nmであり、セルロースの水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物のカルボキシル基を反応させて半エステル化した多糖類繊維(A)と、ゴムラテックス(C)と、を含む接着剤組成物層で繊維コード(D)を被覆してなる、ことを特徴とする接着剤組成物被覆繊維コード。
  2. 前記多糖類繊維(A)の含有量が、前記接着剤組成物に対して1〜50質量%である、請求項1記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  3. 前記多糖類繊維(A)が、多塩基酸半エステル化セルロースを、さらに叩解処理によって微細繊維化させることにより得られる、請求項1または2に記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  4. 前記接着剤組成物が、芳香族類をメチレン結合した構造を含有する熱硬化性縮合物(B)を含み、前記熱硬化性縮合物(B)が、レゾルシンとホルムアルデヒドとをレゾール化反応させて得られるレゾール型縮合物、レゾルシンとホルムアルデヒドとをノボラック化反応させて得られるノボラック型縮合物、及びポリイソシアネート化合物からなる群のうち少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  5. 前記ポリイソシアネート化合物が、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはポリエチレンポリフェニルポリイソシアネートと、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤との反応生成物である、請求項4記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  6. 前記ポリイソシアネート化合物が、芳香族をメチレン結合した構造を有する有機ポリイソシアネート類(α)と、複数の活性水素を有する化合物(β)と、イソシアネート基の熱解離性ブロック化剤(γ)とを反応させて得られる水性ウレタン化合物(I)であることを特徴とする請求項4記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  7. 前記ゴムラテックス(C)が、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、及びビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックスからなる群のうち少なくとも1つを含むゴムラテックスである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  8. 前記接着剤組成物の線膨張率が60ppm/℃以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  9. 前記繊維コード(D)が、ポリエステル繊維コードであり、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維のうち少なくとも1つからなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の接着剤組成物被覆繊維コード。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の繊維コードを用いたことを特徴とするゴム物品。
  11. 請求項10に記載のゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  12. 請求項11に記載のゴム物品をタイヤ部材に用いたことを特徴とするランフラットタイヤ。
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