JP2015092297A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チリ現象の発生を抑制することが可能なガイド部材を備えた定着装置及びこれを用いる画像形成装置を提供する。【解決手段】転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段30を備えた定着装置24において、転写材を定着手段30に案内するガイド部材31を有し、ガイド部材31は板金製の基材33上に1層以上のコーティング層34,35を有する構成とした。【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に適用されトナーを用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置の定着装置に関する。
現像されたトナー像を転写装置により転写材に転写させ、圧力や熱等を用いる定着装置に転写材を送ってトナー像を定着し、定着された転写材を機外に排出する電子写真方式の画像形成装置が知られている。トナー像が転写された転写材は直接定着装置へは向かわず、定着装置の入口部に設けられたガイド部材によって定着ニップへと導かれ、加熱及び加圧されることによりトナー像を定着される。このガイド部材は、転写装置から定着装置までの間で安定して転写材を搬送することが求められ、ガイド部材の形状及びその表面の電気的特性が重要となる。
上述したガイド部材と転写材との摺擦が強くなると、ガイド部材と転写材との摩擦帯電によって転写材の保持電荷を乱したりすることにより、未定着トナーが飛び散るいわゆるチリ現象という不具合が発生する。これは、低湿環境において抵抗の高い紙種(TPペーパ、マイペーパ等;図33参照)を使用した際に特に発生し易い。つまり、特にガイド部材の先端が摩擦帯電しすぎてしまい帯電電位が高くなると、ガイド部材と定着ローラとの間の電界が強くなり転写材進入時にガイド部材と定着ローラとの間で放電(リーク)が発生し、トナー像が散って搬送チリが発生してしまう。ガイド部材は、経時(100枚程度の通紙時)において摩擦帯電しやすい。また、2C画像(赤、緑、青等の画像)等の付着量が多い場合には転写材の電位とガイド部材との電位差(例えばガイド部材の表面電位0V等)で画像が散ってしまういわゆる2Cチリという不具合現象がある。これは、ガイド部材が板金製で接地されていると0Vであるため、0Vと転写材との電位差で画像が散ってしまうのである。特に転写材との吸着力(接触力)が強い場合にはガイド部材上において画像が乱れ易い。
上述した不具合を解消すべく、通紙及び搬送部材に金属粉体とセラミック粉体との複合被膜や体積抵抗値を制御したフッ素樹脂被膜を形成することにより、通紙及び搬送部材表面の電気的特性を制御して転写材の電気的特性が変化する高低湿環境下で安定した転写材の搬送状態を創出する技術が「特許文献1」、「特許文献2」に開示されている。また、ガイド部材の転写材ガイド部表面に弾性シートと離型・高滑性シートとを積層して設け、転写材がガイド部材の転写材ガイド部に衝突する際の衝撃を緩和して定着画像の画質劣化を防止する技術が「特許文献3」に開示されている。さらに、転写材の搬送路上方にガイド部材を設ける技術が「特許文献4」にそれぞれ開示されている。
しかし上述した技術では、通紙及び搬送部材表面の電気的特性を制御して転写材の摩擦帯電によるトナーのチリを防ぐ目的でガイド部材の基材に塗装を施す場合には、加工工程での基材の加工、焼入、加熱乾燥、冷却、塗装、焼成といった多くの工程を必要とし、さらに多層のコーティングを施す場合には、塗料の種類や塗装時間、塗装速度、角度等の様々な条件を必要とし、狙いの電気的特性や機械的特性を得ることができないという問題点がある。
本発明は上述の問題点を解決し、チリ現象の発生を抑制することが可能なガイド部材を備えた定着装置及びこれを用いる画像形成装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内するガイド部材を有し、前記ガイド部材は板金製の基材上に1層以上のコーティング層を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、さらに前記コーティング層はフッ素樹脂からなることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、さらに前記コーティング層は前記ガイド部材の先端以外の平面部に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材は少なくとも先端から1〜3mmの部位が板金製であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の定着装置において、さらに前記コーティング層はその層厚が46μm以下であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材を有するガイド部材を備え、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材と前記定着手段との間に生じる電界を2.32×10kV/m以下に制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材を有するガイド部材を備え、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材の先端に生じる電位を840V以下とすることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材上にコーティング層を有するガイド部材を有し、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記コーティング層上に生じる電荷量を3.40×10−4C/m以下とすることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材上にコーティング層を有するガイド部材を有し、前記ガイド部材の平面部における前記コーティング層の層厚が20〜50μm以下であることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の定着装置において、さらに前記基材の表面粗さがRz75μm以下であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9または10記載の定着装置において、さらに前記コーティング層が有するピンホールの直径が170μm以下であることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、さらに前記基材が接地されていることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、さらに前記基材が抵抗体を介して接地されていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、さらに前記基材がバリスタを介して接地されていることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項1ないし14の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置であることを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材の先構成及び先端形状、ガイド部材から定着手段までの電界、ガイド部材上での電位、ガイド部材の材質、ガイド部材の先端部におけるコーティング層の層厚、ガイド部材上の電荷量、ガイド部材の平面部におけるコーティング層の層厚、ガイド部材上のコーティング層に形成されるピンホール径をそれぞれ規定することにより、チリ現象の発生を防止して良好な画像形成を継続的に行うことができる。
本発明の一実施形態を採用した画像形成装置の概略正面図である。 本発明の一実施形態における先端チリを示す概略図である。 本発明の一実施形態におけるピンホールチリを説明する概略図である。 本発明の一実施形態におけるピンホールチリを説明する概略図である。 本発明の一実施形態における基材の表面粗さとチリ現象発生率との関係を示す図である。 本発明の一実施形態におけるピンホール径とコーティング層層厚とピンホールチリとの関係を説明する表である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材の先端形状を示す概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材へのフッ素樹脂層の塗布方法を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材のエッジ部における電位と転写材の通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材のエッジ部における電位と電界とチリ現象発生との関係を示す表である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材の配設位置とコーティング層の層厚とチリ現象発生との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材の先端からの位置とコーティング層の層厚とを説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材の先端からの位置とコーティング層の層厚とを説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材のエッジ部における電位と電界とガイド板位置とチリ現象発生との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に用いられるガイド部材の配設位置とコーティング層の層厚とチリ現象発生との関係を示す図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材のコーティング層の層厚と電位と電界とチリ現象発生との関係を示す表である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材のコーティング層の層厚及び加速条件を変化させたときの片面通紙時の画像及び両面通紙時の各面の画像評価結果を示す表である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材の先端層厚電位の測定を説明する概略図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材の先端層厚電位の測定を説明する概略図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材の先端層厚電位の測定を説明する概略図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材の先端層厚電位の測定を説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられる定着手段を示す概略図である。 本発明の一実施形態の変形例に用いられる定着手段を示す概略図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材から定着手段への電界を説明する概略図である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材に生じたピンホールを示す拡大写真である。 本発明の一実施形態におけるガイド部材に生じたピンホールを示す拡大写真である。 本発明の一実施形態におけるピンホールがない状態のガイド部材を示す写真である。 本発明の一実施形態におけるピンホールチリを示す写真である。 各紙種における表面抵抗率とチリ現象発生との関係を示すグラフである。
図1は、本発明の一実施形態を適用したフルカラーの画像形成が可能な画像形成装置を示している。この画像形成装置1は、装置本体3の内部に黄色(イエロ)画像を形成する作像装置2Y、赤色(マゼンタ)画像を形成する作像装置2M、青色(シアン)画像を形成する作像装置2C、黒色(ブラック)画像を形成する作像装置2Kを有しており、各作像装置2Y,2M,2C,2Kは装置本体3に設けられた画像形成ステーションに対してそれぞれ着脱自在に構成されている。各作像装置2Y,2M,2C,2Kの下方には、各作像装置2Y,2M,2C,2Kに対してレーザ光を照射する光学ユニット4が配設されている。
各作像装置2Y,2M,2C,2Kはそれぞれ同様に構成され、感光体ドラム5、及び感光体ドラム5の周囲に配設された帯電装置6、クリーニング装置7、現像装置8等をそれぞれ有しており、装置本体3に対してそれぞれ感光体ドラム5の軸方向に着脱される。各作像装置2Y,2M,2C,2Kの上方には、黄色トナーを貯容したトナーボトル29Y、赤色トナーを貯容したトナーボトル29M、青色トナーを貯容したトナーボトル29C、黒色トナーを貯容したトナーボトル29Kが配設されており、各トナーボトル29Y,29M,29C,29K内の各色トナーはそれぞれ対応する現像装置8に供給される。
各作像装置2Y,2M,2C,2Kの上方には中間転写ユニット9が配設されている。中間転写ユニット9は、中間転写体である転写ベルト10、転写ベルト10を走行可能に支持する4個のローラ11,12,13,14、各感光体ドラム5の表面に形成された各色のトナー像を転写ベルト10に転写させる各作像装置2Y,2M,2C,2Kに対応して設けられた4個の1次転写ローラ15、転写ベルト10上に転写されたトナー像を転写材に転写させる2次転写ローラ16等を有している。2次転写ローラ16は、図示しない接離機構により転写ベルト10に対して接離自在となるように構成されている。上述の構成のうち、転写ベルト10、ローラ11、2次転写ローラ16によって転写手段17が構成されている。なお、転写手段17としては上述した構成の他、2軸の転写ユニット9を有する構成、転写ベルト10に代えて転写ローラを用いる構成、2次転写ローラ16に代えて転写ベルトを用いる構成等、周知の構成を採用可能である。
転写ベルト10は、ベース層を伸びの少ない材質で構成し、ベース層の表面を平滑性の良好な材質によって覆ったコート層とし、ベース層にコート層を重ねて形成した多層構造を呈している。ベース層の材質としては、例えばフッ素樹脂、PVDシート、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。表面を構成するコート層の材質としては、平滑性の良好な例えばフッ素系樹脂等が挙げられる。また、図示してはいないが転写ベルト10の縁部には寄り止めとして機能する寄り止めガイドが設けられている。寄り止めガイドは、転写ベルト10が走行するときに転写材の幅方向に転写ベルト10が偏倚することを防止するために配設されており、その材質としてはウレタンゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料が用いられる。
光学ユニット4の下方には給紙ユニット18が配設されている。給紙ユニット18は複数の給紙トレイ19、手差しトレイ20、レジストローラ対21等を有しており、各給紙トレイ19は貯容する転写材をレジストローラ対21に向けて給紙する給紙ローラ22を、手差しトレイ20は載置された転写材をレジストローラ対21に向けて給紙する給紙ローラ23をそれぞれ有している。
中間転写ユニット9の右上方には定着装置24が配設されている。定着装置24は、内部に熱源を有する定着ローラ25及び定着ローラ25に圧接された加圧ローラ26を有する定着手段30を有しており、転写手段17によって転写材上に転写されたトナー像を熱と圧力とによって定着させる。定着装置24には後述するガイド部材が設けられている。
上述した画像形成装置1における画像形成動作を説明する。先ず、1色目の作像装置2Yにおいて感光体ドラム5が帯電装置6によって一様に帯電された後、光学ユニット4から照射されたレーザ光によって感光体ドラム5の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置8によって顕像化され、感光体ドラム5の表面に黄色のトナー像が形成される。感光体ドラム5の表面に形成された黄色のトナー像は、1次転写ローラ15により転写ベルト10に1次転写される。1次転写後の感光体ドラム5はクリーニング装置7によってクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。クリーニング装置7によって回収された残留トナーは、作像装置2Yの取り出し方向に配設された図示しない廃トナー回収ボトル内に貯容される。この廃トナー回収ボトルは、満杯時に交換可能となるように装置本体3に対して着脱可能に構成されている。
作像装置2Yと同様の画像形成工程が作像装置2M,2C,2Kにおいてもそれぞれ行われ、各作像装置2M,2C,2Kに設けられた各感光体ドラム5の表面には各色のトナー像がそれぞれ形成される。形成された各トナー像は、黄色、赤色、青色、黒色の順にそれぞれ重ねられて転写ベルト10の同一箇所に1次転写される。
一方、給紙ユニット18からは各給紙トレイ19の何れかまたは手差しトレイ20から転写材が1枚分離給送され、この転写材はレジストローラ対21によって所定のタイミングを取られた後に転写ベルト10上の1次転写画像と合致するタイミングで転写手段17に送られる。転写手段17に送られた転写材は、2次転写ローラ16によって転写ベルト10上の1次転写画像を一括して2次転写され、その表面にフルカラーのトナー像を転写される。フルカラーのトナー像が転写された転写材は定着装置24に送られ、定着装置24の定着手段30によってトナー像を定着された後、排出ローラ対27によって各作像装置2Y,2M,2C,2Kの上方に設けられた排紙トレイ28上に排出される。
ここで、本発明の特徴部であるガイド部材について説明する。ガイド部材31は、図1に示すように転写手段17と定着装置24との間であって、転写手段17によってトナー像が転写された転写材を定着手段30に案内すべく、定着装置24の入口側に設けられている。本実施形態では転写紙を縦搬送する構成を採用しているが、転写紙を横搬送する構成であってもよい。また、本実施形態では中間転写システムを採用しているが、直接転写システムを採用してもよい。さらに本実施形態では図1に示すようにガイド部材31の転写材搬送方向上流側に転写ガイド板32を設けているが、ガイド部材31と転写ガイド板32とを一体とし、1つのガイド部材によって転写の出口ガイドと定着の入口ガイドとを兼用する構成としてもよい。また、以下の説明ではガイド部材として凸形状のものを説明するが、凸部を有していないフラット形状のガイド部材でもよい。
先ず、上述したガイド部材31を用いることにより発生する、「発明が解決しようとする課題」の欄に示したチリ現象について説明する。このチリ現象において、図2に示すように転写材進行方向側に向かってトナーが散ることで発生する現象が前チリである。転写材がガイド部材先端に強く当たることによりガイド部材が摩擦帯電し、ガイド部材先端部におけるコーティング層の層厚が厚い場合(例えば最大で140μm程度)には、下式のように表面電位は膜厚に比例することから表面電位が高くなる。
V=Qd/(εS)・・・(式1)
V:ガイド部材上表面電位 d:ガイド部材コーティング層厚 ε:比誘電率 Q:ガイド部材上の電荷量
表面電位が高くなるとガイド部材31から定着手段30に向かう進行方向前側への電界が発生し、この電界の影響により転写材上のトナーが前方に散る前チリ(搬送チリ)が発生する。ここで、定着ローラ25の表面電位は0V〜400Vであり、ガイド部材31の表面電位よりも低く、ガイド部材31と定着ローラ25との間での電位差が大となり、高い電界が発生している。また、本実施形態におけるプロセス線速は230mm/sec、2次転写電流は単色モード(Bk等)で34μA、カラーモードで50μAである。
また、「背景技術」の欄にも記載したように、2C画像等の付着量が多い場合には2Cチリという不具合現象が発生し易く、これは付着量が多くなると電界や接触力の影響を受け易くなるためである。転写材は、ガイド部材31とガイド部材31の平面部(先端部から1〜3mmを除く)において最初に接触するため、接触した時点での電界等の影響を最初に受け易い。前チリが経時で転写材により帯電されたガイド部材先端部の電位上昇(転写材が擦ることでガイド部材の電位が上昇する)による影響を受けたチリ現象であるのに対し、2Cチリは接触した瞬間での接触力や電界の影響を受けたチリ現象であるため、前チリが経時で発生するのに対し2Cチリは1枚目から発生する。
ガイド部材31がステンレス製であり接地された状態等では、電位を有する転写材が0Vであるガイド部材に接触することでチリ現象が発生し易く、特に付着量が多い場合等に発生し易い。これは、0Vであるガイド部材31に転写材が接触することにより急激な電界の乱れが生じるためである。従って、ガイド部材31の平面部(先端部から1〜3mmを除く)ではステンレス+接地の構成ではなく、ある程度の表面電位の維持が可能なコーティング層を設ける必要があり、その最低層厚は20μm程度である必要がある。
次に、ピンホールチリについて説明する。図3に厚いコーティング層を有するガイド部材31を、図4に薄いコーティング層を有するガイド部材31をそれぞれ示す。コーティング層が厚い場合にはコーティング層の表面電位が高くなり、表面電位が高い状態でコーティング層にピンホール(欠損穴部;基材まで貫通していることが多い)が存在する(図29,30参照;図31はピンホールなし)と基材とコーティング層との間の電界が強くなり、結果としてピンホール部でのチリ現象(図32参照)が発生する。また、コーティング層の電位が高く基材の表面粗さが粗い場合には、基材表面の粗い部分が避雷針のように働き電荷のリークが集中する役割を果たし、チリ現象が発生する。この基材の表面粗さとチリ現象(ピンホールチリ、2Cチリ、後端チリ)発生率との関係を調査した結果を図5に示す。図5に示すように、基材の表面粗さが十点平均粗さRz75μm以下であればチリ現象の発生率が0であることが判明した。このことから、基材の表面粗さはRz75μm以下である必要がある。
一方、コーティング層が薄い場合には、コーティング層が厚い場合に比してコーティング層の表面電位は低く、図4に示すように基材とコーティング層との間の電界は弱い。従って、基材にまで貫通するピンホールがあったとしてもチリ現象は発生しない。また、ピンホール直径の大きさ及びコーティング層の層厚を変化させた際のチリ発生率の関係を調査した。調査結果を示す図6から明らかなように、ピンホールの直径を170μm以下、コーティング層の層厚を40μm以下であればチリ現象が発生しないことが判明した。
以下にガイド部材31の具体例を説明する。ガイド部材31は、図7に示すように、アルミニウム、ステンレス、鉄等の板金製の基材33の上面に絶縁性のコーティング層35を接着させる目的で絶縁性のコーティング層34を塗装することにより、基材33とは異なる性質、例えばフッ素樹脂等の特性である電気的絶縁性、非粘着性、耐酸性、摺動性、腐食防止等の特性を付与することができ、異なる性質を有する表面を積層することができる。この例において、基材33としては防食の目的から表面に亜鉛めっきを施した新日鉄製クロメートフリー電気亜鉛めっき鋼板を用いた。またコーティング層34としては、導電性、塗装性、コーティング層35との密着性を考慮し、無機系のものを塗装してもよい。
図8、図9に示すように基材33は接地されており、上述した電界、電位、電荷量を満たすことによりチリ現象の発生を防止することができる。ガイド部材31としては、上述の電界、電位、電荷量を満たせるのであれば、図10に示すように抵抗体36(あるいはバリスタ)等を介して接地する構成としてもよい。
基材33の上に形成するコーティング層としては少なくとも1層以上が必要であり、本実施形態では四フッ化エチレン樹脂を用いて2層のフッ素樹脂層であるコーティング層34,35を形成している。各コーティング層34,35は、先端部を除く平面部の層厚を、コーティング層34では10〜20μm、コーティング層35では20〜30μm程度に形成し、合計で50μm以下となるように形成している。フッ素樹脂層の抵抗は、絶縁性の抵抗である四フッ化エチレン樹脂で板金の上にコーティング層を形成することで、ガイド部材31としての抵抗を中抵抗〜高抵抗領域の抵抗とすることができるという利点があり、これに対して先端部の層厚は薄くする必要がある。本実施形態ではコーティング層34,35の2層を有する構成を示したが、層厚が薄く電位が低くなり上述した電界、電位、電荷量を得ることができれば1層であってもよい。しかし、先端部の電位を凸部(図11参照)以外の平面部よりも低くすることが重要である。
本実施形態に使用するコート液は、各コーティング層34,35共に三井デュポンフロロケミカル製のテフロン(登録商標)をモデュファイ(変性)して使用している。特にコーティング層34には基材33と接着させることも必要であるため、接着成分を追加してモデュファイしている。しかし、所定の電位と層厚とが保てるのであれば、他のフッ素樹脂を用いてもよい。
次に、各コーティング層33,34の機能について説明する。フッ素樹脂塗料は、機能で分類するとプライマ(下塗り、本実施形態ではコーティング層34)とトップコート(上塗り、本実施形態ではコーティング層35)の2つに分けられる。プライマの成分は接着成分とフッ素樹脂からなり、基材33とトップコートとを接着する役割を果たす。一方、トップコートはフッ素樹脂そのものからなり、フッ素樹脂の優れた特性を基材33に付与する。
フッ素樹脂層の塗布方法は、図12に示すように任意の書き出し位置から矢印Cで示す経路で塗布し、書き出し位置x、超過距離y、ピッチ等は任意に設定可能である。ただしコーティング層の表面に亀裂が生じないように塗布する必要がある。また、コーティング層の乾燥時に発生するボイド等にも注意を要し、表面にピンホールのような欠陥が生じないように塗布速度を管理する必要もある。例えば、塗布速度50mm/sec〜100mm/sec、塗装ガンと基材33との距離30〜120mm、エア圧0.1〜0,4MPa等に設定すればよい。また、クラックやボイド等の発生がなく基材33との接着に問題がなければ1層塗りであってもよい。ガイド板31の加工工程は、基材33の加工、空焼き、1層塗装、乾燥、2層塗装、乾燥、焼成の順に行う。焼成温度は使用するフッ素樹脂により異なるが、概ね200〜300℃に設定して焼成する。
本実施形態に示したガイド部材31では板金製の基材33上にフッ素樹脂からなるコーティング層34,35を設けており、「特許文献2」に開示されたモールド樹脂の上にフッ素樹脂を被膜したものとはその構成が異なり、「特許文献2」に開示された構成では経時(100枚以上)において電荷が溜まり帯電されてしまうという問題点がある。また、「特許文献2」の段落番号「0018」には「保持力が強まる。」という記載があり、さらに「表面の電荷を弊害なく緩和させることができる」旨の記載があるが、これは転写紙1枚の場合であって例えば100枚以上の転写紙が通紙された場合にはガイド板はモールド樹脂のために帯電されてしまう。これに対して本実施形態で示したガイド部材31では板金+フッ素樹脂の構成であるため、経時(例えば100以上)での通紙時においてもガイド部材31が帯電することはなく、安定した帯電状態に制御させることが可能である。また、「特許文献4」に開示された案内部材は転写紙搬送路の上側にあり、本実施形態で示した転写紙搬送経路の下側に設けられた(転写紙が接触しながら搬送される)ガイド部材31とは構成が異なっている。
図13は、転写材の通紙枚数とガイド部材31のエッジ部における電位との関係を調査した実験結果を示している。図13に示すように、エッジ部における電位が2kVまで上昇するとチリ現象が発生した。また、160枚ほど通紙しても600Vまでしか上昇しない状態であればチリ現象は発生しなかった。このことから、ガイド部材31のエッジ部における電位を600V以下とすることによりチリ現象は発生しないことが判明した。さらに実験を継続してチリ現象が発生しない範囲を絞ったところ、図14に示す結果が得られた。図14に示すように、最終的にはガイド部材31のエッジ部における電位を844V以下とすることによりチリ現象は発生しないことが判明した。
図14におけるガイド部材31の先端と定着手段30との距離は3.64mmであり、このときの電界は844V/3.64mm=2.32×10kV/mとなり、少なくとも電界が2.32×10kV/m以下であればチリ現象は発生しない。一方、ガイド部材31のエッジ部における電位が951Vのときの電界は951V/3.64mm=2.61×10kV/mとなり、このレベルの電界となるとチリ現象が発生する。
また、図14の最下段に記載したようにガイド部材31の位置を上記条件よりも3mm下げてガイド部材31の先端と定着手段30との距離を6.04mmとすると、3.31×10kV/mの電界でもチリ現象の発生は△レベル(ラインからのはみ出しが1mm程度)のチリが20枚中1〜2枚発生し、完璧とは言えなかった。この条件においてチリが完全に発生しない電界は、図18に示すように少なくとも2.32×10kV/m以下とする必要がある。さらにガイド部材31の保持電荷量は、ガイド部材31上の電位−840V、真空誘電率8.85×10−12、フッ素樹脂の比誘電率2.1、層厚46μmのときにコーティング層35上の帯電量Q=εε0・S・V/dから、3.40×10−4C/m以下であれば異常放電は発生しない。
ガイド部材31のエッジ部におけるコーティング層の層厚は、図15に示すようにガイド部材31の先端部の位置「5」(図12に示す丸5で示す位置;端部から2〜3mm付近)における層厚が50μm以上の場合にチリ現象が発生している。図15に示すように位置「5」における層厚が46μm以下であればチリ現象は発生しない。図15における凸部は図12におけるガイド部材31の凸部を、凹部は図12におけるガイド部材31の凹部をそれぞれ示している。コーティング層の層厚が46μm以下である範囲は、図16に符号bで示す範囲あるいは図17に符号xで示す範囲である1〜3mm程度の範囲である必要がある。また、図16に符号cで示す部位あるいは図17に符号t2で示す部位にはコーティングをしてもしなくてもよく、コーティングをしない状態で実機にて通紙実験を実施した結果、特に大きな問題は発生しなかった。
上述したようにガイド部材31のエッジ部におけるコーティング層の層厚は46μm以下とする構成が望ましいが、エッジ部(ガイド部材31の定着手段側先端部)のみであれば層厚が0μmであるコーティング層を有さない構成としてもよい。つまり、電位が上昇しないのであれば塗装しない構成のガイド部材を用いてもよく、エッジ部におけるコーティング層の層厚は0〜46μmでよい。エッジ部の層厚が0μmのときのチリのデータを図19に示す。このとき層厚が0μmである範囲は、先端エッジ部から3〜4mm程度(図16に符号bで示す範囲あるいは図17に符号xで示す範囲が3〜4mmであるサンプルを使用した)である。
図20は、図13に示した実験よりもさらに詳細な実験を行った結果を示している。この実験は、コーティング層の層厚、電位、電界、チリ現象の発生の有無を調査しており、各条件とも160枚通紙後のデータである。図20に示す結果から、電界が2.32×10kV/m以下、ガイド部材31の表面電位が844V以下、コーティング層の層厚が46μm以下であればチリ現象が発生しないことが判明した。このときのガイド部材31におけるコーティング層の層厚分布は、図16に示すようにフラットな分布であっても図17に示すように先端に近付くに連れて薄くなるように傾斜した分布であってもよい。
図21は、ガイド部材31のコーティング層の層厚を40μmとした場合と80μとした場合との比較試験結果及び機械側の条件としてチリ現象が発生し易い加速条件としたときのデータを示しており、条件として片面通紙時の画像、両面通紙時の1面、2面の画像評価結果を示している。9種類のチャートを通紙し、各チャート20枚ずつ通紙した中で、○は良好、×は図2に示した程度のチリが5〜10枚程度発生、△は図2に示したようなラインから1mm程度はみ出たほとんど軽微な程度のチリが1〜2枚程度発生していることを示している。図21に示す結果から明らかなように、デフォルト条件であればチャートAの両面時に1箇所のみ△が見られたが、他のチャートでは問題ない状況であった(なお、各チャートについては敢えて記載しないが、チャートAはライン画像のみのチャートであり、チリ現象に対しては加速条件的なチャートである)。
上記実験において、コーティング層の層厚は渦電流式の膜厚計(ケット化学社製LZ−200)を使用して測定している。測定時には板金のガイド部材の厚みを加味して計測器の校正を行っている。例えばガイド部材先端部では板金の厚みが薄く平面部では厚いため、それぞれの厚みに応じて校正して測定している。
先端層厚電位の測定は、図22、図23、図24、図25に示すように、ガイド部材の先端部から2〜3mmの位置に5mm角プローブ(測定器)を設置してトレック表面電位計により電位を測定した。測定器として5mm角プローブを用いているのでガイド部材の先端エッジ部における微小な電位を測定でき、また通常のプローブとは異なり定着手段近傍の領域まで測定可能である。
本実施形態に用いられる定着手段30を図26に、また定着手段30に代えて用いられ定着ベルトを用いる定着手段37を図27にそれぞれ示す。定着手段30において定着ローラ25は非導電体であり表面層に発泡シリコーンゴムを使用している。加圧ローラ26はローラ材質の中間層(ゴム層)に非導電体であるシリコーンゴムを有し、表面層には導電体であるPFAチューブを有しており、表面抵抗率は10台以下に構成されている。定着手段37において定着ベルトはその表面材質がPFAであり、ゴム層である中間層の材質はシリコーンゴム、基材にはポリイミドを使用している。
上述の構成より定着ローラ25は非導電系でありその表面電位は0〜−数百(400程度)V程度の範囲内にある。加圧ローラ26は導電タイプであるためその表面電位はほぼ0V付近である。以上のような電位であることから、上述したようにガイド部材31の電位が高い場合には、図28に示すようにガイド部材31から定着ローラ25側への電界が生じている。
上述した構成により、本発明によればガイド部材の先構成及び先端形状、ガイド部材から定着手段までの電界、ガイド部材上での電位、ガイド部材の材質、ガイド部材の先端部におけるコーティング層の層厚、ガイド部材上の電荷量、ガイド部材の平面部におけるコーティング層の層厚、ガイド部材上のコーティング層に形成されるピンホール径をそれぞれ規定することにより、チリ現象の発生を防止して良好な画像形成を継続的に行うことができる。
上記実施形態では、画像形成装置としてカラー複写装置を用いた例を示したが、本発明が適用可能な画像形成装置はこれに限定されず、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、これらの複合機等の他の画像形成装置にも本発明は適用可能である。
1 画像形成装置
24 定着装置
30,37 定着手段
31 ガイド部材
33 基材
34,35 コーティング層
36 抵抗体
特開平4−16442号公報 特開2008−152126号公報 特開2007−133046号公報 特開平8−152794号公報
請求項1記載の発明は、転写手段により転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、前記転写材を前記定着手段に案内するガイド部材を有し、前記ガイド部材は板金製の基材上に1層以上のコーティング層を有し、該コーティング層はその厚みが前記転写手段側から前記定着手段側に向けて徐々に薄く形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材と前記定着手段との間に生じる電界を2.32×10 kV/m以下とすることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材の先端に生じる電位を840V以下とすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記コーティング層上に生じる電荷量を3.40×10 −4 Cm 以下とすることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材の平面部における前記コーティング層の層厚が20〜50μmであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一つに記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材はその前記定着側端部が凸形状となるように形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一つに記載の定着装置において、さらに前記ガイド部材は少なくとも先端から1〜3mmの部位が板金製であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の定着装置において、さらに前記コーティング層はその層厚が46μm以下であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一つに記載の定着装置を有する画像形成装置であることを特徴とする。
基材33の上に形成するコーティング層としては少なくとも1層以上が必要であり、本実施形態では四フッ化エチレン樹脂を用いて2層のフッ素樹脂層であるコーティング層34,35を形成している。各コーティング層34,35は、先端部を除く平面部の層厚を、コーティング層34では10〜20μm、コーティング層35では20〜30μm程度に形成し、合計で50μm以下となるように形成している。フッ素樹脂層の抵抗は、絶縁性の抵抗である四フッ化エチレン樹脂で板金の上にコーティング層を形成することで、ガイド部材31としての抵抗を中抵抗〜高抵抗領域の抵抗とすることができるという利点があり、これに対して先端部の層厚は薄くする必要がある。本実施形態ではコーティング層34,35の2層を有する構成を示したが、層厚が薄く電位が低くなり上述した電界、電位、電荷量を得ることができれば1層であってもよい。しかし、先端部の電位を凸部31a(図11参照)以外の平面部よりも低くすることが重要である。

Claims (15)

  1. 転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、
    前記転写材を前記定着手段に案内するガイド部材を有し、前記ガイド部材は板金製の基材上に1層以上のコーティング層を有することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記コーティング層はフッ素樹脂からなることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2記載の定着装置において、
    前記コーティング層は前記ガイド部材の先端以外の平面部に設けられていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3記載の定着装置において、
    前記ガイド部材は少なくとも先端から1〜3mmの部位が板金製であることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の定着装置において、
    前記コーティング層はその層厚が46μm以下であることを特徴とする定着装置。
  6. 転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、
    前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材を有するガイド部材を備え、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材と前記定着手段との間に生じる電界を2.32×10kV/m以下に制御することを特徴とする定着装置。
  7. 転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、
    前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材を有するガイド部材を備え、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記ガイド部材の先端に生じる電位を840V以下とすることを特徴とする定着装置。
  8. 転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、
    前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材上にコーティング層を有するガイド部材を有し、前記ガイド部材と前記転写材との摩擦帯電により前記コーティング層上に生じる電荷量を3.40×10−4C/m以下とすることを特徴とする定着装置。
  9. 転写材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を備えた定着装置において、
    前記転写材を前記定着手段に案内する板金製の基材上にコーティング層を有するガイド部材を有し、前記ガイド部材の平面部における前記コーティング層の層厚が20〜50μm以下であることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項9記載の定着装置において、
    前記基材の表面粗さがRz75μm以下であることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項9または10記載の定着装置において、
    前記コーティング層が有するピンホールの直径が170μm以下であることを特徴とする定着装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、
    前記基材が接地されていることを特徴とする定着装置。
  13. 請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、
    前記基材が抵抗体を介して接地されていることを特徴とする定着装置。
  14. 請求項1ないし11の何れか1つに記載の定着装置において、
    前記基材がバリスタを介して接地されていることを特徴とする定着装置。
  15. 請求項1ないし14の何れか1つに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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