JP2008139490A - 定着前ガイド装置とこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着前ガイド装置16において、定着前ガイド部材160を平板状の金属部材からなる導電体層1602と、当該導電体層1602の片面にガイド面側の表面層としてPFAからなる絶縁体層1601を積層して構成する。さらに導電体層1602を400MΩの高抵抗値を持つ抵抗器166を介して接地し、接地部分から導電体層160側への負電荷の移動を抑制する。
【選択図】図5
Description
図9は、前記両方式を採用したタンデム式のカラーレーザープリンタ1Aの構成を示す模式断面図である。
すなわち、図9に示すような比較的コンパクトな装置構成においては、二次転写領域Xから定着ニップ領域Yまでの搬送路長が、記録媒体Pの長さよりも短い構成となりうる。この場合、一枚の記録媒体Pの上流端部と下流端部が、それぞれ二次転写領域Xと定着ニップ領域Y直前の定着前ガイド装置16A側に同時に接触するタイミングがある(図10を参照)。ここで二次転写ローラ1503には、転写電圧として所定の正電圧(数百〜数千V)が印加されているので、高湿度時の記録媒体Pの抵抗が低い場合には、当該記録媒体Pの二次転写領域Xにかかる部分から定着前ガイド装置16A側の部分に向けて二次転写電流が流れることがある。
また前記抵抗素子の抵抗値としては、50MΩ以上800MΩ以下の範囲にすることもできる。
さらに、前記絶縁体層はフッ素樹脂若しくはシリコーン樹脂の少なくともいずれかで形成でき、前記導電体層はステンレス鋼で形成できる。
さらに本発明は、転写部でトナー画像が転写された記録媒体を定着部に案内するガイド部材を備えた画像形成装置であって、前記ガイド部材は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなり、装置筐体内の温度および/または湿度を検出する検出手段と、前記ガイド本体を抵抗素子を介して接地する第一接地回路と抵抗素子を介さずに直接接地する第二接地回路とに切り換える接地切換手段と、前記検出手段の検出結果が、第一基準範囲にあるときに前記第一の接地回路に切り換え、前記第一基準範囲と異なる第二基準範囲にあるときには前記第二接地回路に切り換えるように前記接地切換手段を制御する制御手段とを備えた構成とした。
また本発明は、転写部でトナー画像が転写された記録媒体を定着部に案内する定着前ガイド装置を備えた画像形成装置であって、前記定着前ガイド装置は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなるガイド部材と、装置筐体内の温度および/または湿度を検出する検出手段と、前記ガイド本体を抵抗素子を介して接地する接地状態とフローティング状態とに切り換える切換手段と、前記検出手段の検出結果が、第一基準範囲にあるときに前記接地状態に切り換え、前記第一基準範囲と異なる第二基準範囲にあるときには前記フローティング状態に切り換えるように前記切換手段を制御する制御手段とを備えるものとした。
また本発明の画像形成装置において、前記転写部から前記定着器の定着ニップ領域までの前記記録媒体の搬送路長は、当該記録媒体の搬送方向長さ以下とすることもできる。
さらに前記抵抗素子の抵抗値は、50MΩ以上800MΩ以下の範囲とすることもできる。
さらに本発明においては、定着前ガイド部材はその絶縁体層において記録媒体と接触し、導電体層と記録媒体との直接接触が回避される構成となっている。ここで、絶縁体層は導電体層よりもトナーの離型性が優れているため、トナーが絶縁体層の表面に溜まりにくい性質を持つ。したがって、トナー画像が転写された導電体層が記録媒体と接触し、記録媒体が前記トナーにより裏汚れを生じるのが効果的に防止される。
<カラーレーザープリンタ1の構成>
図1は本発明の一適用例であるパーソナルコンピュータ(PC)用カラーレーザープリンタ1(以下、単にプリンタ1と称する。)の構成を示す模式断面図である。
プリンタ1は、画像形成装置の一例であり、プリンタ筐体10に制御部13、給紙部14、画像形成部15、定着器16等が内蔵されてなる。
給紙部14は、記録媒体Pを格納する給紙トレー140、仕切板141と、給紙トレー140上部に設けられた繰り出しローラ12で構成される。給紙トレー140における最上面の記録媒体Pは、不図示の付勢手段により繰り出しローラ12周面に押圧されるように配設されている。
作像ユニット1506Y〜Kは、感光体ドラム1507Y〜Kと、当該感光体ドラム1507Y〜K周面の近辺において、その回転方向に沿って同順に帯電器1508 Y〜K、プリントヘッド1509 Y〜K、現像器1510Y〜K、クリーナー1512 Y〜Kが配設されてなる。感光体ドラム1507 Y〜Kと中間転写ベルト1502を挟んで対向する位置には、一次転写ローラ1511Y〜Kが配置される。
<定着器18の構成>
定着器18は、図2のように、回転自在に軸支して併設された定着ローラ181及び加圧ローラ182と、定着ローラ181の周面を囲繞するように配置された磁束発生手段19、分離爪188、温度センサ186等で構成される。定着ローラ181と加圧ローラ182の間の圧接領域は、約5〜15mmの搬送方向幅の定着ニップ領域Yとなるように、定着ローラ181の外周に加圧ローラを300〜500Nの荷重で加圧して設定される。なお、定着ニップ領域Yの搬送方向幅はこれに限定されず、例えば3〜10mmの範囲等、適宜荷重を変化させて調節することが可能である。
図3(a)(b)は、それぞれ定着ローラ181、加圧ローラ182の各構成を示す部分断面図である。また図6は、定着器18周辺の構成を示す断面図である。
電磁誘導発熱性層1813は、昇温性、離型性の確保の点から、厚さ10〜100μm、望ましくは20〜50μmの無端状ニッケル電鋳材料等、磁界により渦電流を発生する材料をベルト状に形成することで構成される。この他、比較的透磁率μが高く、適当な抵抗率ρを持つ材料(磁性ステンレスのような磁性材料(磁性金属)等)を用いても良い。また、非磁性材料に金属等の導電性材料薄膜を設ける構成の他、樹脂ベース材料に発熱粒子を分散させた構成でもよい。電磁誘導発熱性層1813に樹脂ベース材料を用いることで、定着後の記録媒体の分離性を改善することが可能となる。
弾性層1814の厚みは、例えば10〜800μmが望ましく、100μm〜300μmがより好ましい。弾性層の厚みが10μm未満であると、目的である厚み方向の弾力性を得ることが難しい。また厚みが800μmを超えると、電磁誘導発熱性層1813で発生した熱が最外周に達し難くなり、熱効率の悪化する傾向があるので留意する。
離型層1815は、所定の定着温度において定着ローラ181表面の離型性を高めるものであり。例えばシリコンゴム、フッ素ゴム、PFA、PTFE、FEP、PFEP等のフッ素樹脂が好適材料として挙げられる。当該離型層1815の厚みは5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好適である。また層間接着力を向上させるためにプライマー等による接着処理を行っても良い。なお、必要に応じて前記離型層1815中に導電材、耐摩耗材、良熱伝導材をフィラーとして添加することもできる。
芯金1821は、厚さ3mmのアルミ材料の他、強度が確保できれば鉄、PPS(ポリフェニレンサルファイド)のような耐熱性のモールドのパイプを用いることも可能である。しかし画像形成時における芯金の不要な発熱を抑制するため、電磁誘導加熱されにくい非磁性材料を用いるのが望ましい。
図2に示される磁束発生手段19は、励磁コイル1931、磁性体コア1932、コイルボビン1933、消磁コイル1934からなる。各コイル1931、1934及び温度センサは、前記制御部13内部に格納された磁束発生手段制御回路195及びRFインバータ194に接続され、さらにコイルには電源回路197が別途接続されている。
磁性体コア1932は、コイルボビン1933と同様の断面形状を有する長尺部材であって、定着ローラ181の外周を部分的に覆う形状となっており、磁気回路の効率を上げるためと磁気遮蔽の目的で配設される。磁性体コア1932の材料には、高透磁率且つ低損失の特性を持つ材料が好適である。パーマロイ等の合金材料は、磁性体コア1932内の渦電流損失が高周波で大きくなるため、積層構造としてもよい。また、樹脂材に磁性粉を分散させた部材を用いると、透磁率は比較的低いが形状を自由に設定できるメリットがある。
なお本実施の形態1の他、断面形状において中央にE字状の突起部を持つ磁性体コアを作製し、前記突起部を定着ローラ181に向けて配設すると、電磁誘導発熱性層1813の発熱効率の向上が期待できる。
すなわち、画像形成時には外部より接続された装置(例えばPC)から制御部13中の画像信号処理部に画像信号が入力される。画像信号処理部では、当該画像信号をYMCK各色に色変換したデジタル画像信号を作成する。作成された当該デジタル画像信号は各作像ユニット1506 Y〜Kに送られる。各作像ユニット1506 Y〜Kでは、前記デジタル画像信号に基づきプリントヘッド部1509 Y〜Kを適宜発光させ、帯電器1508 Y〜Kにより帯電された感光体ドラム1507 Y〜Kの表面を露光する。これにより各感光体ドラム1507 Y〜K の表面には、YMCK各色いずれかの静電潜像が形成される。各感光体ドラム1507 Y〜Kの静電潜像は、各現像器1510 Y〜Kによりそれぞれ現像されてトナー画像となる。各色のトナー画像は、各一次転写ローラ1511 Y〜Kの作用により、紙面A方向に周回走行される中間転写ベルト1502 表面の所定位置に順次重ね合わせて一次転写される。
<定着前ガイド装置16について>
図4は定着前ガイド部材16の組立前の状態を示す切欠断面図である。
定着前ガイド装置16は、定着前ガイド部材160、絶縁カラー163、導電ビス165、抵抗器166等から構成される。
絶縁体層1601は絶縁体材料で構成されるが、トナーに対して良好な離型性を有する材料、例えば各種フッ素樹脂、シリコーン樹脂等で構成するのが好適である。フッ素樹脂を用いる場合の主な材料としてはテトラフルオロエチレン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等があるが、トナー離型性を確保する点ではPFAが好適である。
定着前ガイド部材160は、プリンタ筐体10側に設けられた接地フレーム17に対し、所定の角度で傾斜されつつ、絶縁ワッシャー164A、164Bで挟設された状態でビス孔1641A、1631、1641B、171に導電ビス165を通した後、螺合される。このとき、絶縁体層1601が記録媒体P(図1を参照)との接触面となる。導電ビス165は良好な導電性を持つ材料からなる。導電ビス165と絶縁ワッシャー164Aとの間、及び絶縁ワッシャー164 Aとガイド部材160との間には、それぞれ抵抗器166のいずれかの配線リード1661、1662が共締めされる。これにより、導電体層1602は抵抗器166を介して接地フレーム17に接続され、プリンタ筐体10側において接地される。このような接続回路構造を採るため、ガイド部材のビス孔周縁部には、予め絶縁カラー163を配しておき、導電ビス165と絶縁する。
この変形例は、基本的には実施の形態1と同様の構成であるが、導電体層1602がフローティング状態に設定されている点のみが異なる。
なお、従来では記録媒体Pに紙を用いる場合、製紙工程で発生する「紙の目」が搬送効率に影響を及ぼす場合がある。すなわち、搬送方向に対して紙の目が横目となる場合、記録媒体Pは搬送方向に直交する方向に折れ曲がり易い。この場合、記録媒体Pは定着前ガイド部材160で吸着されると、その吸着方向に容易に折れ曲がり、搬送に悪影響を生じうる(図10を参照)。
[実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2に係るプリンタについて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
本実施の形態2のプリンタの特徴は、定着前ガイド部材160に別途定着前ガイド制御システム167を組み合わせ、当該システム167により定着前ガイド部材160の導電体層1602を環境条件に合わせて接地状態にし、或いは所定の抵抗を介して接地状態とするように、導電体層1602の電位を駆動中に細やかに切り換え制御できる構成とした点にある。
環境センサーZは、温度と湿度の少なくともいずれかを検出する検出手段の一例であり、ここではシングルチップ上に静電容量式相対湿度センサー(測定範囲0〜100%RH)と、バンドギャップ式温度センサー(測定範囲−40℃〜120℃)を集積化してなる公知のデジタル温湿度センサーを用いている。その検出信号は、インターフェースI/O1674を介してCPU1672に監視される。当該プリンタにおいて環境センサーZは図1に示すように、二次転写領域Xの直下付近に配置される。
アクチュエータ1676はソレノイドであり、ソレノイド軸1676aの出退動作が前記モータ1675と同様にCPU1672によって制御されている。
可変抵抗器1663は公知のロータリ型であり、抵抗体を露出させた複数の固定抵抗器の間にスライダ(不図示)を円周状にスライドさせることで、その抵抗値を50MΩ以上800MΩ以下の範囲で調節できる。可変抵抗器1663の回転量調節にはモータ1675が用いられている。これにより、可変抵抗器1663の抵抗値はモータ1675を介し、CPU1672によって制御される。CPU1672は制御プログラムに基づき、前記抵抗値として、予め設定された幾つかの抵抗値R1、R2、・・・、Rnのいずれかに段階的且つ選択的に調節することができる。
サブ基準範囲N1(温度18℃超22℃以下/湿度20%超35%以下);抵抗値R1
サブ基準範囲N2(温度22℃超26℃以下/湿度35%超50%以下);抵抗値R2
サブ基準範囲N3(温度26℃超30℃以下/湿度50%超70%以下);抵抗値R3
サブ基準範囲N4(温度30℃超/湿度70%超);抵抗値R4
スイッチ1673は例えばトグルスイッチであって、図7(a)に示すように、定着前ガイド部材160の導電体層1602に接続されたリード線1666を接地線1664、或いは可変抵抗器1663が別個の接地線に介挿されてなる抵抗接地線1665に選択的に接続する。これにより、接地線1664が接続された第一の接地回路、又は抵抗接地線1665が接続された第二の接地回路のいずれかが形成される。当該スイッチ1673にはアクチュエータ1676のソレノイド軸1676aが連結されており、当該ソレノイド軸1676aの出退に合わせてスイッチ1673が連動し、リード線1666中で接地線1664、抵抗接地線1665への接続が切り換わるようになっている。これによりスイッチ1673の切り換え動作は、アクチュエータ1676を介してCPU1672により制御される。
当該プリンタに主電源が投入されると、通常状態ではアース効果の確保のため、CPU1672は導電体層1602に接続されたリード線1666を接地状態に維持する。
そして、ユーザーにより画像形成処理の実行(1ジョブ)が選択されると、CPU1672は環境センサーZの検出信号を監視し(S1)、環境条件がLL環境にあるか否かを判断する(S2)。ここでLL環境の判断基準は、一例として温度18℃以下且つ湿度20%以下の範囲内に設定できる。環境センサーZの検出信号の値がLL環境に対応した数値範囲であれば(S2でYES)、CPU1672はアクチュエータ1676を制御し、前記第一接地回路を形成すべく、スイッチ1673によりリード線1666中で接地線1664を接続して、導電体層1602を接地状態に設定する(S3)。LL環境では記録媒体Pの用紙抵抗が十分に高く、当該記録媒体中への二次転写電流の流れ込みは非常に小さい。したがってこの場合は、記録媒体Pと定着前ガイド部材160とは静電吸着を起こすことなく、トナー画像を転写された記録媒体Pが定着前ガイド部材160によって良好に定着器18側へガイドされる。
なお本実施の形態2では、定着前ガイド部材160の導電体層1602に接続されたリード線1666に対し、二股に配設された接地線1664または抵抗接地線1665との接続をスイッチ1673により切り換える構成を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。
このような構成によっても、実施の形態2と同様の効果が奏される。さらに、CPU1672は制御プログラムに基づき、専ら可変抵抗器1663の抵抗値をモーター1675で調節すればよく、スイッチは不要となるので、比較的簡単な構成で本発明を実現できるメリットもある。
また前記第二接地回路では、1663等の抵抗器を用いず、S4及びS5の制御の代わりにスイッチ1673により導電体層1602をフローティング状態に制御する構成にしてもよい。すなわち、リード線1666において接地線1664とスイッチ1673のみを設け、当該スイッチ1673によりCPU1672が接地線1664の接続・遮断を切り換える構成とする。このような制御によっても、接地側から導電体層1602へ不要な電荷の移動を防止でき、本実施の形態2と同様の効果が奏される。但しこの場合、プリンタは導電体層1602を接地するか(第一モード)、フローティング状態に設定するか(第二モード)の択一的制御がなされる構成となる点に留意する。
[性能測定実験]
本発明の定着前ガイド装置の性能を確認すべく、各種実験を行った。
記録媒体Pと接触するガイド部材の表面層のトナー汚れに関する特性について、前記表面層を絶縁体層又は導電体層のいずれかに設定して調査した。絶縁体層はフッ素コート層、導電体層は金属層(SUS層)とした。さらに、フッ素コート層については厚みを段階的に変化させ、当該膜厚が記録媒体Pのトナー汚れに及ぼす効果についても調査した。
さらに、フッ素コート層の厚みを増すと、これに比例してトナー汚れが減少することが確認された。フッ素コート層の厚みは、当該実験結果から、20μm又は30μmでも十分良好な結果が得られると考えられる。
記録媒体Pと定着前ガイド部材との静電吸着の有無について、定着前ガイド部材の電位及び環境条件との関係を中心に調査した。
定着前ガイド部材の電位は接地、高抵抗(400MΩ)を介した接地、フローティング状態のいずれかに設定し、各状態でHH環境若しくはLL環境における静電吸着の有無を確認した。
一方、HH環境において、導電体層が接地されている場合には、静電吸着の発生が確認された。HH環境ではLL環境と違い、用紙抵抗が低くなるので、二次転写電流が記録媒体P定着前ガイド部材160側の記録媒体Pの部分に流れ込み見やすくなる。そのため定着前ガイド部材160側の記録媒体Pの部分に流れ込んだ正電荷に対し、接地側から負電荷が定着前ガイド部材160側に移動した結果、記録媒体Pと定着前ガイド部材とが静電吸着されたものと考えられる。
<トナーの飛び散りの有無評価>
次に、定着前ガイド部材の表面層の持つ電気特性と、記録媒体P上のトナーの飛び散りとの関係について調査した。評価は6段階の数値で表し、6が最も飛び散り量が少ない程度を表す。ここではプリンタにおいて連続的に画像形成動作を行い、一面目(片面複写)及び二面目(両面複写)を行った場合の記録媒体P上のトナーの飛び散り具合を調べた。
<トナーの飛び散り有無評価>
次に、定着前ガイド部材の表面層における導電性の違いと、記録媒体Pへのトナーの飛び散りとの関係について調査した。表面層としては導電体層として金属層を用い、又は絶縁体層としてフッ素コート層を用いた。評価は表3と同じ6段階で表し、6が最も飛び散り量が少ない程度を表す。プリンタにおいて連続的に画像形成動作を行い、一面目(片面複写)及び二面目(両面複写)を行った場合の記録媒体P上のトナーの飛び散り具合を調べた。
[その他の事項]
上記各実施の形態では、本発明をカラーレーザープリンタに適用した構成を例示したが、本発明は当然ながらこれ以外の画像形成装置、例えばモノクロ/カラー複写機、プリンタ、FAX等に適用することができる。
上記各実施の形態では、記録媒体Pとして主に用紙を用いる構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、用紙以外の記録媒体(例えばOHPシート等の樹脂フィルム)を用いることも可能である。
なお、本実施の形態2のCPUに接続されるセンサーとして環境センサーZのみを例示したが、例えば記録媒体の抵抗値を測定するための公知のマイクロウェーブ式水分計を接続し、当該記録媒体中の水分量を導電体層の接地/抵抗接地制御の基準値として利用してもよい。
X 二次転写領域
Y 定着ニップ領域
Z 環境センサー
1 カラーレーザープリンタ
10 プリンタ筐体
11 サクションデッキ
12 繰り出しローラ
13 制御部
14 給紙部
15 画像形成部
16 定着前ガイド装置
17 接地フレーム
18 定着器
160 定着前ガイド部材
163 絶縁カラー
164A、164B 絶縁ワッシャー
165 導電ビス
166 抵抗器
167 定着前ガイド制御システム
181 定着ローラ
182 加圧ローラ
1503 二次転写ローラ
1504 従動ローラ
1521 駆動ローラ
1601 絶縁体層
1602 導電体層
1663 可変抵抗器
1664 接地線
1665 抵抗接地線
1666 リード線
1671 メモリ
1672 CPU
1673 スイッチ
Claims (15)
- 転写部でトナー画像が転写された記録媒体を、前記転写部から定着器の定着ニップ領域へ案内するガイド部材を備えた定着前ガイド装置であって、
前記ガイド部材は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなり、前記導電体層がフローティング状態にされ又は抵抗素子を介して接地されている
ことを特徴とする定着ガイド装置。 - 前記転写部から前記定着ニップ領域までの搬送路の長さは、当該記録媒体の長さ以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の定着前ガイド装置。 - 前記抵抗素子の抵抗値は、50MΩ以上800MΩ以下の範囲である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着前ガイド装置。 - 前記絶縁体層はフッ素樹脂若しくはシリコーン樹脂の少なくともいずれかで形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着前ガイド装置。 - 前記導電体層はステンレス鋼で形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着前ガイド装置。 - 記録媒体にトナー画像を転写する転写部と、トナー画像を記録媒体に定着する定着器とを備える画像形成装置であって、
前記転写部から前記定着器までの記録媒体搬送路上に、請求項1〜5のいずれかに記載の定着前ガイド装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 転写部でトナー画像が転写された記録媒体を定着部に案内するガイド部材を備えた画像形成装置であって、
前記ガイド部材は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなり、
装置筐体内の温度および/または湿度を検出する検出手段と、
前記ガイド本体を抵抗素子を介して接地する第一接地回路と抵抗素子を介さずに直接接地する第二接地回路とに切り換える接地切換手段と、
前記検出手段の検出結果が、第一基準範囲にあるときに前記第一の接地回路に切り換え、前記第一基準範囲と異なる第二基準範囲にあるときには前記第二接地回路に切り換えるように前記接地切換手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 転写部でトナー画像が転写された記録媒体を定着部に案内するガイド部材を備えた画像形成装置であって、
ガイド部材は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなるガイド部材と、装置筐体内の温度および/または湿度を検出する検出手段と、
前記ガイド本体を抵抗素子を介して接地する接地回路と、
前記検出手段の検出結果が、第一基準範囲にあるときに前記抵抗素子の抵抗値を0に制御し、前記第一の範囲と異なる第二基準範囲にあるときには0を超える一定の抵抗値に制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第二基準範囲は、さらに複数のサブ基準範囲で区画され、
前記制御部は、前記検出手段の検出信号が前記複数のサブ基準範囲のいずれに対応するかを判断し、前記抵抗素子の抵抗値を調節する構成である
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 転写部でトナー画像が転写された記録媒体を定着部に案内する定着前ガイド装置を備えた画像形成装置であって、
前記定着前ガイド装置は、導電体層からなるガイド本体のガイド面側に絶縁体層が積層されてなるガイド部材と、装置筐体内の温度および/または湿度を検出する検出手段と、
前記ガイド本体を抵抗素子を介して接地する接地状態とフローティング状態とに切り換える切換手段と、
前記検出手段の検出結果が、第一基準範囲にあるときに前記接地状態に切り換え、前記第一基準範囲と異なる第二基準範囲にあるときには前記フローティング状態に切り換えるように前記切換手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記抵抗素子の抵抗値は、50MΩ以上800MΩ以下の範囲である
ことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第一基準範囲は、温度18℃以下かつ湿度20%以下の範囲であり、第二基準範囲は、前記第一基準範囲以外の範囲である
ことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記転写部から前記定着器の定着ニップ領域までの前記記録媒体の搬送路長は、当該記録媒体の搬送方向長さ以下である
ことを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記絶縁体層はフッ素樹脂若しくはシリコーン樹脂の少なくともいずれかで構成されている
ことを特徴とする請求項7〜13のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記導電体層はステンレス鋼で構成されている
ことを特徴とする請求項7〜14のいずれかに記載の画像形成装置。
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