JP2015091934A - ポリビニルアセタール系樹脂及びポリビニルアセタール系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、ポリビニルブチラール樹脂組成物に紫外線吸収剤としてフェノール化合物を含有させることが開示されている。
なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルを総称するものである。
以下、R1を構成する「(メタ)アクリル酸重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体、又は、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの共重合体」を「(メタ)アクリル重合体」ともいう。
その理由としては、上記式(1)で表される構造単位に含まれるエステル結合が、太陽光に含まれる紫外線による劣化の原因となりにくいために、優れた耐候性を発現できるためである。更に、上記式(1)で表される構造単位に含まれる(メタ)アクリル重合体は、ガラス転移温度を制御しやすく、かつ、架橋構造の導入が容易であるために、耐候性だけでなく、強靭性、接着性といった特性バランスのとれたポリビニルアセタール系樹脂を得ることができる。
上記式(1)で表される構造単位の割合が10重量%未満であると耐候性が悪くなり、60重量%を超えると強靭性が低下する。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂における上記式(1)で表される構造単位の割合の好ましい下限は15重量%であり、好ましい上限は58重量%であり、より好ましい下限は20重量%であり、より好ましい上限は56重量%である。
まず、本発明のポリビニルアセタール系樹脂をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解し、水酸化ナトリウムを加え、40〜80℃で3〜10時間反応させ、加水分解を行う。加水分解により、式(1)中のエステル結合が切断され、(メタ)アクリル重合体が単離する。
次に、得られた反応溶液を純水に滴下し、沈殿物を回収する。なお、(メタ)アクリル重合体は水に溶解するため、上澄みに溶解している。回収した沈殿物を真空オーブンで乾燥し、加水分解反応後の沈殿物の重量を測定する。
上記ポリビニルアセタール系樹脂中の式(1)で表される構造単位の割合(重量%)は、例えば、ポリビニルアセタール系樹脂の重量から加水分解反応後の沈殿物の重量を引いた値を、ポリビニルアセタール系樹脂の重量で除した値の百分率で表すことができる。
なお、「(メタ)アクリル酸重合体」とは、(メタ)アクリル酸の単重合体のほか、複数種の(メタ)アクリル酸の共重合体も含む。同様に、「(メタ)アクリル酸エステル重合体」とは、(メタ)アクリル酸エステルの単重合体のほか、複数種の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体も含む。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルのエステル基に結合する置換基として、炭素数が1〜5の直鎖状の置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル、炭素数が6〜15の直鎖状の置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル、分岐状又は環状の置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル酸グリシジル等を用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸に由来する成分を含有することで、得られるポリビニルアセタール系樹脂の接着性を向上させることができる。
このような場合、上記(メタ)アクリル重合体中に対する(メタ)アクリル酸に由来する成分の含有量は、10重量%以下であることが好ましい。上記(メタ)アクリル重合体に対する(メタ)アクリル酸に由来する成分の含有量を10重量%以下とすることで、優れた耐候性、強靭性、接着性の特性バランスをとることができる。上記(メタ)アクリル酸は、(メタ)アクリル重合体の末端に位置してもよいし、末端に位置しなくてもよい。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する成分を含有することで、得られるポリビニルアセタール系樹脂の機械強度を向上させることができる。
上記(メタ)アクリル重合体に対する水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する成分の含有量は、5〜50重量%であることが好ましく、10〜45重量%であることが更に好ましい。
重量平均分子量が2000未満であると、顕著な耐候性の改善が見られない。これは、詳細は不明であるが、(メタ)アクリル重合体の重量平均分子量が大きいと、太陽光が照射された場合に側鎖運動が制限されるため、主鎖構造が切断され難くなり、その結果、ポリビニルアセタール系樹脂の劣化を抑制すると考えられる。また、重量平均分子量が600000を超えると、可撓性が得られないことがある。
上記(メタ)アクリル重合体の重量平均分子量のより好ましい下限は10000であり、より好ましい上限は575000であり、更に好ましい下限は15000であり、更に好ましい上限は550000である。
まず、上記式(1)で表される構造単位の割合の算出方法で例示した方法と同様の方法で、加水分解を行う。次に、得られた反応溶液を純水に滴下する。(メタ)アクリル重合体は水に溶解するため、上澄みに単離した(メタ)アクリル重合体が溶解した状態となる。その後、上澄み成分に対し、GPC(ゲルパーミエ―ションクロマトグラフィー)測定を行うと、ポリスチレン換算での値として、(メタ)アクリル重合体の重量平均分子量を得ることができる。
上記(メタ)アクリル重合体に架橋構造を形成する方法としては、(メタ)アクリル重合体の構造中に互いに反応する複数の官能基を導入しておき、これらの官能基を架橋させる方法や、(メタ)アクリル重合体の構造中に存在する官能基に対して反応する官能基を2つ以上有する架橋剤を用いて架橋させる方法、過酸化物等の水素引き抜き能を有するラジカル発生剤を用いて(メタ)アクリル重合体を架橋させる方法、電子線照射により架橋させる方法等が挙げられる。
なかでも、良好な生産性が得られることから、(メタ)アクリル重合体の構造中に互いに反応する複数の官能基を導入しておき、これらの官能基を架橋させる方法が好適である。
式(2)中、R2のアルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよい。
上記式(1)〜(4)で表される構造単位以外の変性基を加えることも可能であるが、2重量%を超えると、耐候性が悪くなることがある。
上記式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は、例えば、(1)の割合は上記方法で測定し、一方、(2)〜(4)の割合は、それぞれNMRを用いて測定した各構造単位のモル割合と各構造単位の重量をかけ合わせ、それらの合計重量をポリビニルアセタール系樹脂の重量で除した値の百分率として算出し、最後に、それらを足し合わせることで算出することができる。
上記式(2)で表される構造単位の割合が20重量%未満であると靭性が低下することがあり、90重量%を超えると接着性が優れないことがある。
上記式(2)で表される構造単位の割合のより好ましい下限は25重量%、より好ましい上限は85重量%である。
上記式(3)で表される構造単位の割合が5重量%未満であると優れた強度を発現しないことがあり、30重量%を超えると靭性が低下し、脆性が高くなることがある。
上記式(3)で表される構造単位の割合のより好ましい下限は6重量%、より好ましい上限は25重量%である。
上記式(4)で表される構造単位の割合が0.1重量%未満であると靭性が低下し、脆性が高くなることがあり、15重量%を超えると、靭性が高くなりすぎて優れた強度を発現しないことがある。
上記式(4)で表される構造単位の割合のより好ましい下限は0.3重量%、より好ましい上限は10重量%である。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)は、例えば、GPCを用いてポリスチレン換算で測定することができる。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂の重合度が200未満であると、充分な機械強度が得られないことがあり、6000を超えると靭性に劣るものとなることがある。
また、ポリ酢酸ビニルに(メタ)アクリル樹脂又は(メタ)アクリルモノマーを反応させ、結合させた後、けん化、アセタール化反応を行う方法や、ポリビニルアルコールに(メタ)アクリル樹脂又は(メタ)アクリルモノマーを反応させ、結合させた後、アセタール化反応を行う方法を用いてもよい。
なお、本願では、ポリビニルアセタール樹脂と結合していない(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの単重合体又は共重合体を(メタ)アクリル樹脂として、(メタ)アクリル重合体と区別する。
上記ポリビニルアセタール樹脂と(メタ)アクリル樹脂とを反応させる方法としては、例えば、エステル交換反応を挙げることができる。
上記エステル交換反応は、特にカルボキシル基を有する(メタ)アクリル樹脂を用いる場合に採用される。上記エステル交換反応では、ポリビニルアセタール樹脂中の水酸基と(メタ)アクリル樹脂のカルボキシル基とがグラフト結合を形成する。
上記(メタ)アクリルモノマーを重合させる方法としては、特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記ポリビニルアセタール樹脂に(メタ)アクリルモノマー等を混合し、(メタ)アクリルモノマー等を重合させる方法としては、例えば、t−ブチル系有機過酸化物を用いた水素引き抜き法によるグラフト体製造反応等が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂を構成するアセチル基中のカルボニル基に結合するアルキル基の水素が、最も引き抜かれやすい。そのため、水素引き抜き反応により選択的に引き抜かれ、ラジカルを生成する。生成したラジカルにより(メタ)アクリルモノマーが重合して、上記式(1)中のnが1である構造を持つポリビニルアセタール系樹脂を製造することができる。
上記10時間半減期温度が80〜95℃のt−ブチル系有機過酸化物としては、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、又は、2,2−ジ(4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシルプロパン等が挙げられる。
上記ポリビニルアルコールの重合度が200未満であると、得られるポリビニルアセタール樹脂の機械強度が低くなることがあり、6000を超えるとアセタール化反応の際に溶液粘度が異常に高くなってアセタール化反応が困難になることがある。
上記ポリビニルアルコールの重合度のより好ましい下限は800であり、より好ましい上限は5000である。
なかでも、生産性に優れ、得られるリビニルアセタール樹脂の特性バランスがよいことから、ホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒドを含む)、アセトアルデヒド(パラアセトアルデヒドを含む)、ブチルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、又は、ベンズアルデヒドが好適に用いられる。これらのアルデヒドは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度が40モル%未満であると、得られるポリアセタール系樹脂の分子間での水素結合が強く、凝集しやすいため可撓性が低下することがあり、80モル%を超えると、分子間での水素結合が弱くなり凝集力が低下することで、破断強度が低下することがある。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度のより好ましい下限は55モル%であり、より好ましい上限は75モル%である。
なお、本明細書において、アセタール化度とは、ポリビニルアルコールの水酸基数のうち、アルデヒドでアセタール化された水酸基数の割合をいう。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量が20モル%未満であると強度や接着性が低下することがあり、45モル%を超えると柔軟性が低下することがある。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量のより好ましい下限は25モル%、より好ましい上限は40モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル基量が20モル%を超えると、柔軟性が高くなりすぎて、高い強度を発現しないすることがある。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル基量のより好ましい上限は15モル%である。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂を含有するポリビニルアセタール系樹脂組成物も本発明の1つである。
ポリビニルアセタール系樹脂組成物中に、本発明のポリビニルアセタール系樹脂が50重量%以上含まれると、本発明のポリビニルアセタール系樹脂が有する特性を発現することが可能となる。
上記樹脂成分としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル樹脂、ポリイソプレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリオキシメチレン及びポリオキシエチレン等が挙げられる。
((メタ)アクリル樹脂の作製)
温度計、攪拌機、窒素導入管、及び、冷却管を備えた反応容器内に、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸2重量部、及び、メタクリル酸メチル48重量部と、重合溶媒として酢酸エチル50重量部とを加え撹拌した。
次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、撹拌しながら反応容器内を80℃に加熱した。30分間後、重合開始剤溶液を上記反応器内に3時間かけて滴下した。重合開始剤溶液は、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈したものを用いた。その後、更に80℃にて3時間反応させ、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体からなる(メタ)アクリル樹脂を得た。
得られた(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は6万であった。
窒素導入管、温度計、及び、冷却管を備えた反応容器に、ポリビニルブチラール(重合度1700、ブチラール化度67.0モル%、水酸基量32.0モル%、アセチル基量1.0モル%)50重量部、得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体50重量部、テトラヒドロフラン100重量部を仕込み、塩酸を1mol/Lとなるように添加した。その後、窒素雰囲気下で70℃まで昇温し、12時間加熱してエステル交換反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合を、JEOL社製、ECX−400を用いてNMR測定を行ったところ、式(1)で表される構造単位の割合は48重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.2重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.6重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.5重量%であった。
GPC(Waters社製、e2695)を用いて測定したところ、数平均分子量(Mn)は6万、重量平均分子量(Mw)は24万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を希釈溶剤(メタノールとトルエンの混合溶剤、メタノールとトルエンの重量比率は1:2)により、固形分が20重量%となるように希釈し、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物に可塑剤としてジオクチルフタレートを2重量%になるように添加し、コーターを用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように基材フィルム上に塗布した。基材フィルムとしては、離型処理したPETフィルムを用いた。その後、80℃で1時間乾燥させ、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
((メタ)アクリル樹脂の作製)
(メタ)アクリルモノマーとして、アクリル酸0.5重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル44重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル4.5重量部、及び、メタクリル酸グリシジル1重量部を加え、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、(メタ)アクリル樹脂を得た。
得られた(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は25万であった。
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量30.2モル%、アセチル基量1.8モル%のポリビニルブチラールを用い、(メタ)アクリル酸エステル共重合体の添加量を30重量部とした以外は、実施例1と同様の方法で、エステル交換反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は36重量%、式(2)で表される構造単位の割合は48.9重量%、式(3)で表される構造単位の割合は13.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は1.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は100重量%であった。
数平均分子量(Mn)は5万であり、重量平均分子量(Mw)は25万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
((メタ)アクリル樹脂の作製)
(メタ)アクリルモノマーとして、アクリル酸1重量部、メタクリル酸2−エチルヘキシル39重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル8重量部、及び、メタクリル酸グリシジル2重量部を加え、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.8重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、(メタ)アクリル樹脂を得た。
重合度3300、ブチラール化度66.0モル%、水酸基量33.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルブチラールを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、エステル交換反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は47重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.8重量%、式(3)で表される構造単位の割合は12.4重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.8重量%であった。
数平均分子量(Mn)は6万であり、重量平均分子量(Mw)は32万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
温度計、攪拌機、窒素導入管、及び、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルアセタール樹脂(重合度1700、ブチラール化度67.0モル%、水酸基量32.0モル%、アセチル基量1.0モル%)25重量部と、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸i−ブチル12.5重量部、及び、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル12.5重量部と、重合溶媒として酢酸エチル100重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルアセタール樹脂を溶解させ、混合溶液を得た。
次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、撹拌しながら反応容器内を85℃に加熱した。30分後、重合開始剤溶液を反応容器内に6時間かけて滴下した。重合開始剤溶液は、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.5重量部を酢酸エチル5重量部で希釈したものを用いた。その後、更に85℃にて6時間、水素引抜き反応を行い、その後、反応液を冷却し、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は46重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.7重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.8重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は98.2重量%であった。
数平均分子量(Mn)は1.6万であり、重量平均分子量(Mw)は23万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度3300、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸エチル10重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は26重量%、式(2)で表される構造単位の割合は56.6重量%、式(3)で表される構造単位の割合は16.1重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.8重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.5重量%であった。
数平均分子量(Mn)は10万であり、重量平均分子量(Mw)は34万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸メチル12.5重量部、メタクリル酸i−ブチル10重量部、及び、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2.5重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は45重量%、式(2)で表される構造単位の割合は41.3重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.8重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は98.7重量%であった。
数平均分子量(Mn)は1万であり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度3300、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてメタクリル酸メチル25重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用い、反応時間を10時間とした以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は47重量%、式(2)で表される構造単位の割合は40.2重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.4重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.2重量%であった。
数平均分子量(Mn)は2.6万であり、重量平均分子量(Mw)は28万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度65.0モル%、水酸基量31.0モル%、アセチル基量1.0モル%、カルボキシル基量3.0モル%のカルボキシル基変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてメタクリル酸メチル25重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、反応時間を10時間とした以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は46重量%、式(2)で表される構造単位の割合は38.7重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.4重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は96.8重量%であった。
数平均分子量(Mn)は7万であり、重量平均分子量(Mw)は25万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂組成物の作製)
実施例4で作製したポリビニルアセタール系樹脂5重量部と、重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂3重量部を、エタノール・トルエン混合溶媒(比率1:1)32重量部に溶解し、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物に可塑剤としてジオクチルフタレートを0.8重量部添加し、コーターを用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように基材フィルム上に塗布した。基材フィルムとしては、離型処理したPETフィルムを用いた。その後、80℃で1時間乾燥させ、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
((メタ)アクリル樹脂の作製)
(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸メチル50重量部に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、(メタ)アクリル樹脂を得た。
得られた(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は10万であった。
実施例4で作製したポリビニルアセタール系樹脂5重量部と、上記で作製したポリメタクリル酸メチル1重量部を、エタノール・トルエン混合溶媒(比率1:1)24重量部に溶解し、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物に可塑剤としてジオクチルフタレートを0.6重量部添加し、コーターを用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように基材フィルム上に塗布した。基材フィルムとしては、離型処理したPETフィルムを用いた。その後、80℃で1時間乾燥させ、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸メチル22.5重量部、及び、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2.5重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は47重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.6重量%、式(3)で表される構造単位の割合は12.6重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.8重量%であった。
数平均分子量(Mn)は6万であり、重量平均分子量(Mw)は35万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度67.0モル%、水酸基量32.0モル%、アセチル基量1.0モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸メチル22.5重量部、及び、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2.5重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は46重量%、式(2)で表される構造単位の割合は40.8重量%、式(3)で表される構造単位の割合は12.1重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.6重量%であった。
数平均分子量(Mn)は5万であり、重量平均分子量(Mw)は33万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸2重量部、メタクリル酸i−ブチル19重量部、及び、メタクリル酸グリシジル4重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は47重量%、式(2)で表される構造単位の割合は40.4重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.5重量%であった。
数平均分子量(Mn)は8万であり、重量平均分子量(Mw)は48万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度65.0モル%、水酸基量33.6モル%、アセチル基量1.4モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、メタクリル酸2重量部、メタクリル酸i−ブチル19重量部、及び、メタクリル酸グリシジル4重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は46重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.7重量%、式(3)で表される構造単位の割合は12.7重量%、式(4)で表される構造単位の割合は1.0重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.4重量%であった。
数平均分子量(Mn)は4万であり、重量平均分子量(Mw)は32万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸2−ヒドロキシエチル9重量部、アクリル酸エチル6.6重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル8.4重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は58重量%、式(2)で表される構造単位の割合は32.0重量%、式(3)で表される構造単位の割合は9.1重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.4重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.5重量%であった。
数平均分子量(Mn)は10万であり、重量平均分子量(Mw)は78万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度67.0モル%、水酸基量32.0モル%、アセチル基量1.0モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸2−ヒドロキシエチル9重量部、アクリル酸エチル6.6重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル8.4重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は56重量%、式(2)で表される構造単位の割合は33.3重量%、式(3)で表される構造単位の割合は9.8重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.7重量%であった。
数平均分子量(Mn)は10万であり、重量平均分子量(Mw)は82万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度2500、ブチラール化度66.0モル%、水酸基量30.8モル%、アセチル基量1.2モル%、スルホン酸ベンズアセタール化度2.0モル%のスルホン酸変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸2−ヒドロキシエチル9重量部、アクリル酸エチル6.6重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル8.4重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は55重量%、式(2)で表される構造単位の割合は32.8重量%、式(3)で表される構造単位の割合は9.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は98.0重量%であった。
数平均分子量(Mn)は7万であり、重量平均分子量(Mw)は79万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸3重量部、メタクリル酸グリシジル3重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9重量部、アクリル酸エチル3重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル6重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は55重量%、式(2)で表される構造単位の割合は34.3重量%、式(3)で表される構造単位の割合は9.6重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.6重量%であった。
数平均分子量(Mn)は8万であり、重量平均分子量(Mw)は90万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度65.0モル%、水酸基量33.5モル%、アセチル基量1.5モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸3重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9重量部、アクリル酸エチル6重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル6重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は54重量%、式(2)で表される構造単位の割合は34.0重量%、式(3)で表される構造単位の割合は10.8重量%、式(4)で表される構造単位の割合は1.0重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.8重量%であった。
数平均分子量(Mn)は8万であり、重量平均分子量(Mw)は83万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度800、ブチラール化度65.0モル%、水酸基量33.9モル%、アセチル基量1.1モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてアクリル酸3重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9重量部、アクリル酸エチル6重量部、アクリル酸ベンジル6重量部、アクリル酸n−ブチル6重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部を酢酸エチル5重量部で希釈した重合開始剤溶液を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は55重量%、式(2)で表される構造単位の割合は33.2重量%、式(3)で表される構造単位の割合は10.7重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.7重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.6重量%であった。
数平均分子量(Mn)は9万であり、重量平均分子量(Mw)は72万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂組成物の作製)
(メタ)アクリルモノマーを添加せず、ポリビニルアセタール樹脂(重合度1700、ブチラール化度67.0モル%、水酸基量32.0モル%、アセチル基量1.0モル%)25重量部を、溶剤(メタノールとトルエンの混合溶剤、メタノールとトルエンの重量比率は1:1)により、固形分20が重量%となるように希釈し、ポリビニルアセタール樹脂組成物を得た。
式(1)で表される構造単位の割合は0重量%、式(2)で表される構造単位の割合は76.1重量%、式(3)で表される構造単位の割合は22.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は1.4重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は100重量%であった。
数平均分子量(Mn)は10万であり、重量平均分子量(Mw)は27万であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール樹脂単独からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール樹脂と(メタ)アクリル樹脂との混合樹脂溶液の作製)
ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量30.8モル%、アセチル基量1.2モル%)25重量部と、(メタ)アクリル酸エステルとしてポリメチルメタクリレート(重量平均分子量8万)25重量部とを、重量比1:1で混合した。その後、エタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)を添加し、固形分が20重量%となるようにポリビニルアセタール樹脂と(メタ)アクリル樹脂との混合樹脂溶液を作製した。
式(1)で表される構造単位の割合は0重量%、式(2)で表される構造単位の割合は38.6重量%、式(3)で表される構造単位の割合は10.8重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.8量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は50.2重量%あった。
数平均分子量(Mn)は5万であり、重量平均分子量(Mw)は16万であった。
得られた混合樹脂溶液を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール樹脂と(メタ)アクリル樹脂との混合樹脂溶液からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール樹脂の作製)
重合度800、ケン化度99モル%であるポリビニルアルコール100重量部を純水1000重量部に加え、90℃で2時間攪拌し、ポリビニルアルコールを溶解させた。得られた溶液を40℃に冷却し、濃度35重量%の塩酸80重量部を添加した後、液温を更に4℃に下げて、アルデヒドとしてクロトンアルデヒド70重量部を添加し、液温を4℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。その後、液温を30℃とし3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の白色粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂の組成をJEOL社製、ECX−400を用いてNMR測定を行ったところ、アセタール化度は67モル%、水酸基量は31モル%、アセチル基量は1モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとしてメタクリル酸メチル25重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用い、重合開始剤溶液の滴下時間を3時間とし、反応時間を3時間とした以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
式(1)で表される構造単位の割合は0重量%、式(2)で表される構造単位の割合は42.4重量%、式(3)で表される構造単位の割合は7.2重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.5重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は50.1重量%であった。
数平均分子量(Mn)は2.8万であり、重量平均分子量(Mw)は18万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
温度計、攪拌機、窒素導入管、及び、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量30.8モル%、アセチル基量1.2モル%)20重量部と、酢酸エチル80重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に2−イソシアネートエチルメタクリレート0.6重量部とトリメチルアミン1重量部を加え、反応容器内を撹拌しながら75℃で10時間反応させた。
次に、この反応液に、(メタ)アクリルモノマーとしてメタクリル酸メチル20重量部を加え、重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下した。重合開始剤溶液は、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部を酢酸エチル16重量部で希釈したものを用いた。その後、更に75℃にて3時間反応させ、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
式(1)で表される構造単位の割合は0重量%、式(2)で表される構造単位の割合は37.5重量%、式(3)で表される構造単位の割合は10.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は1.0重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は49.0重量%であった。
数平均分子量(Mn)は8万であり、重量平均分子量(Mw)は25万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂に可塑剤としてジオクチルフタレートを2重量%になるように添加し、実施例1と同様の方法で、フィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度1700、ブチラール化度65.6モル%、水酸基量33.6モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーとして、アクリル酸イソボルニル12.5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル12.5重量部、及び、アクリル酸エチル40重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用い、反応時間を10時間とした以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は72重量%、式(2)で表される構造単位の割合は20.4重量%、式(3)で表される構造単位の割合は6.5重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.3重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は99.2重量%であった。
数平均分子量(Mn)は12万であり、重量平均分子量(Mw)は38万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、可塑剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
(ポリビニルアセタール系樹脂の作製)
重合度3300、ブチラール化度68.0モル%、水酸基量31.2モル%、アセチル基量0.8モル%のポリビニルアセタール樹脂を用い、(メタ)アクリルモノマーの代わりにスチレンモノマー25重量部を加えた以外は、実施例4と同様の方法で混合溶液を得た。
次に、重合開始剤として1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.1重量部を酢酸エチル5重量部で希釈して得られた重合開始剤溶液を用い、反応時間を10時間とした以外は、実施例4と同様の方法で、水素引抜き反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。
また、実施例1と同様の方法で、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
式(1)で表される構造単位の割合は0重量%、式(2)で表される構造単位の割合は39.5重量%、式(3)で表される構造単位の割合は11.2重量%、式(4)で表される構造単位の割合は0.6重量%であり、式(1)〜(4)で表される構造単位の割合の合計は51.3重量%であった。
数平均分子量(Mn)は11万であり、重量平均分子量(Mw)は36万であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物を得た。更に、得られたポリビニルアセタール系樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で、ポリビニルアセタール系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
実施例及び比較例で得られたポリビニルアセタール系樹脂、フィルムの組成及び性能を以下の方法で評価した。結果を表1及び表2に示した。
得られたフィルム0.5重量部をテトラヒドロフラン10重量部に溶解し、水酸化ナトリウム0.1重量部を加え、60℃で3時間反応させた。
得られた溶液を純水に滴下し、上澄みを回収した。GPC(Waters社製、e2695)を用いて、上澄みに含まれる(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量を測定することで、式(1)中のR1[(メタ)アクリル重合体]の重量平均分子量とした。
上記「(メタ)アクリル重合体の重量平均分子量評価」と同様の方法で加水分解反応を行い、加水分解後の反応溶液を純水に滴下し、沈殿物を回収した。回収した沈殿物を真空オーブンで乾燥し、加水分解反応後の沈殿物の重量を測定した。
ポリビニルアセタール系樹脂中の式(1)で表される構造単位の割合は、下記式(6)により算出した。
(加水分解反応前のフィルム重量−加水分解反応後の沈殿物の重量)/加水分解反応前のフィルム重量 (6)
JEOL社製、ECX−400を用いてポリビニルアセタール系樹脂のNMR測定を行い、式(2)〜(4)で表される各構造単位の重量を換算した。算出した値を、ポリビニルアセタール系樹脂の重量で除すことにより式(2)〜(4)で表される各構造単位の各割合を算出した。
得られたフィルムを基材フィルムから剥離し、5cm×1cmにカットして試料とした。
キセノンウェザーメーター(スガ試験機社製、SX75)を用い、ブラックパネル温度63℃、雨なしの条件で、試料に対してキセノン光を照射した。
キセノン光を0時間(キセノン光照射前)、500時間、1000時間照射した試料について、引張試験機(島津社製、AG−IS)を用いて、速度100mm/分の条件で、破断強度(N/m)及び引張伸度(%)をそれぞれ測定した。
上述の「強度試験」と同条件で、試料に対してキセノン光を照射した。
照射時間が0時間(照射前)、500時間、1000時間時の試料を、直径3mmのワンホールパンチにて打ち抜き、5×24×80mmのサイズのガラス板2枚で十字にはさみ、めがねクリップを用いて固定した。それを真空乾燥オーブンに入れ、真空にした後、160℃に昇温し、30分間加熱真空乾燥した。30分後、オーブンから出し、室温に戻るのを待った。室温に戻ったのを確認し、めがねクリップを素早く外した。それをサンプルとし、引張試験機(オリエンテック社製、UTA−500)を用いて、圧縮モードにて速度5mm/minの条件で試験し、接着力(N/cm2)を測定した。
上記「強度試験」と同条件で、試料に対してキセノン光を照射した。
照射時間が500時間、750時間、1000時間時の試料のヘーズメーター(東京電色社製、全自動ヘーズメーター「TC−HIIIDPK」)を、プラスチックの工学的特性試験法JIS K 7105に基づいて測定し、照射前との差を評価した。
Claims (5)
- 重合度が200〜6000であり、式(1)中のR1の重量平均分子量が2000〜600000であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアセタール系樹脂。
- 請求項1、2又は3記載のポリビニルアセタール系樹脂を含有することを特徴とするポリビニルアセタール系樹脂組成物。
- 請求項1、2又は3記載のポリビニルアセタール系樹脂を50重量%以上含有することを特徴とするポリビニルアセタール系樹脂組成物。
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