JP2015090601A - 通信装置、通信システム、及び、プログラム - Google Patents

通信装置、通信システム、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すこと。【解決手段】電話回線を介して通信する電話通信部と、検出部と、データ通信部と、制御部と、を備え、制御部は、電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、データ受信処理で受信したデータを記憶装置に記憶させる記憶処理と、検出部を用いて、携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、記憶装置に記憶されているデータを、データ通信部を用いて携帯端末に送信するデータ送信処理(S212)と、を実行する、通信装置。【選択図】図3

Description

電話回線を介して受信したデータを携帯端末で読み出す技術に関する。
従来から、電話の着信があると自動応答して発信者からの用件メッセージを受信し、受信した用件メッセージを、宛先として登録されている電子メールアドレスに電子メールで送信する電話機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−56471号公報
ところで、ユーザは携帯端末で用件メッセージを再生したい場合もある。しかしながら、上述した従来の技術によると、電話機に自身の電子メールアドレスが宛先として登録されていないユーザは携帯端末で用件メッセージを再生できないという制約が生じる。
本明細書では、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すことが可能な技術を開示する。
本明細書によって開示される通信装置は、電話回線を介して通信する電話通信部と、検出部と、データ通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、前記データ受信処理で受信したデータを記憶装置に記憶させる記憶処理と、前記検出部を用いて、携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データを、前記データ通信部を用いて前記携帯端末に送信するデータ送信処理と、を実行する。
上記通信装置によると、携帯端末を検出したと判断した場合に、通信装置が電話回線を介して受信したデータを当該携帯端末に送信する。このため、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すことが可能になる。
また、本明細書によって開示される通信装置は、電話回線を介して通信する電話通信部と、検出部と、データ通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、前記データ受信処理で受信したデータを記憶装置に記憶させる記憶処理と、前記検出部を用いて、携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データを、前記データ通信部を用いて、前記携帯端末がデータを受信可能な外部装置に送信するデータ送信処理と、を実行する。
上記通信装置によると、携帯端末を検出したと判断した場合に、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、当該携帯端末がデータを受信可能な外部装置に送信する。このため、携帯端末は外部装置からデータを受信することにより、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すことが可能になる。
また、前記制御部は、前記制御部は、前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて記憶させ、前記データ送信処理において、前記データと前記データに対応付けられている識別情報とを送信してもよい。
上記通信装置によると、携帯端末のユーザはデータの送信元を示す識別情報を知ることができるので、データの送信元との連絡を取り易くなる。
また、上記通信装置は、出力部を備え、前記制御部は、前記出力部を用いて、前記記憶装置に記憶されているデータを出力する出力処理を実行し、前記データ送信処理において、前記記憶装置に記憶されている前記データのうち未だ前記出力処理によって出力されていないデータを送信してもよい。
既に出力処理によって出力されたことのあるデータはユーザが受信したいと所望する可能性が低いと考えられる。上記通信装置によると、ユーザが受信したいと所望する可能性の高いデータを送信することができ、ユーザの利便性に資する。
また、前記データは音声データであり、前記制御部は、前記データ送信処理において、音声データを再生するのにかかる時間である再生時間が所定時間以上の前記音声データを送信し、再生時間が前記所定時間未満の前記音声データは送信しないようにしてもよい。
再生時間が所定時間未満の音声データは携帯端末に送信する必要性の低い無効な音声データであると推測される。上記通信装置によると、無効な音声データであると推測される音声データが送信されてしまわないようにすることができる。
また、前記検出部は無線通信部であり、前記制御部は、前記判断処理において、携帯端末と前記無線通信部を介して通信可能になった場合に携帯端末を検出したと判断してもよい。
携帯端末と通信装置との無線通信は、携帯端末が無線通信部の通信可能距離内まで接近しないと可能にならない。逆に言うと、通信装置が携帯端末と無線通信部を介して通信可能になった場合は、携帯端末が無線通信部の通信可能距離内にあることになる。従って、通信装置が携帯端末と無線通信部を介して通信可能になった場合は、無線通信部の通信可能距離内で携帯端末を検出したと判断することができる。
また、前記データ通信部の通信速度は、前記無線通信部の通信速度より高速であってもよい。
上記通信装置によると、無線通信部の通信速度より高速のデータ通信部を用いてデータを送信するので、無線通信部を用いてデータを送信する場合に比べて短時間にデータを送信できる。
また、前記制御部は、前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させ、前記データ通信部を用いて前記携帯端末から識別情報リストを受信する識別情報受信処理を実行し、前記データ送信処理において、前記識別情報受信処理で受信した識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報が対応付けられている前記データを送信してもよい。
携帯端末の識別情報リストに識別情報が含まれている送信元から受信したデータは当該携帯端末のユーザとの関連性が高いと考えられる。上記通信装置によると、携帯端末のユーザとの関連性が高いと考えられるデータを携帯端末に送信することができる。
また、前記記憶装置にはユーザ毎に識別情報リストが記憶されており、前記制御部は、前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて記憶させ、前記携帯端末のユーザを示すユーザ情報を取得する取得処理を実行し、前記データ送信処理において、前記ユーザ情報によって示されるユーザの識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報が対応付けられている前記データを送信してもよい。
ユーザ情報によって示されるユーザの識別情報リストに識別情報が含まれている送信元から受信したデータは携帯端末のユーザとの関連性が高いと考えられる。上記通信装置によると、携帯端末のユーザとの関連性が高いと考えられるデータを携帯端末に送信することができる。
また、前記制御部は、前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データのリストを、前記データ通信部を用いて前記携帯端末に送信するリスト送信処理と、前記データのリストに含まれている前記データのうち前記携帯端末で選択されたデータを示す選択情報を前記携帯端末から受信する選択受信処理と、を実行し、前記データ送信処理において、前記記憶装置に記憶されている前記データのうち前記選択情報によって示されるデータを送信してもよい。
上記通信装置によると、通信装置に複数のデータが記憶されている場合に、携帯端末に送信するデータを携帯端末のユーザが選択できる。
本明細書によって開示される通信システムは、携帯端末と通信装置とを備える通信システムであって、前記携帯端末は、端末側データ通信部を備え、前記通信装置は、電話回線を介して通信する電話通信部と、検出部と、装置側データ通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、前記検出部を用いて、前記携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記受信処理で受信した前記データを、前記装置側データ通信部を用い、前記端末側データ通信部を介して前記携帯端末に送信するデータ送信処理と、を実行する。
上記通信システムによると、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すことが可能になる。
本明細書によって開示されるプログラムは、端末側データ通信部と、記憶部と、表示部と、制御部と、を備える携帯端末で実行されるプログラムであって、前記記憶部は識別情報リストを記憶し、当該プログラムは、前記制御部に、電話回線を介して受信したデータを記憶している通信装置から、前記端末側データ通信部を用いて、当該通信装置に前記データを送信した送信元を示す識別情報からなる識別情報リストを受信する識別情報受信処理と、前記識別情報受信処理で受信した識別情報リストに含まれている識別情報のうち前記記憶部に記憶されている前記識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報に対応付けられている情報を前記表示部に表示させてユーザから選択を受け付ける選択受付処理と、前記選択受付処理で選択された情報に対応する識別情報を、前記端末側データ通信部を用いて前記通信装置に送信する識別情報送信処理と、前記端末側データ通信部を用いて、前記通信装置から前記データを受信するデータ受信処理と、を実行させる。
上記プログラムによると、携帯端末のユーザはどの送信元から送信されたデータを受信するかを選択できる。その場合に、携帯端末のユーザと関連性が高いデータが選択肢として表示されるから、携帯端末に送信して欲しいデータをユーザが選択し易くなる。
上記の通信装置によると、通信装置が電話回線を介して受信したデータを、通信装置に宛先を登録しなくても携帯端末で読み出すことが可能になる。
実施形態1に係る通信システムの電気的構成を簡略化して示すブロック図。 携帯電話側送受信処理のフローチャート。 複合機側送受信処理のフローチャート。 実施形態2に係る携帯電話側送受信処理のフローチャート。 複合機側送受信処理のフローチャート。 実施形態3に係る選択画面の模式図。 携帯電話側送受信処理のフローチャート。 複合機側送受信処理のフローチャート。
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
(1)通信システム
先ず、図1を参照して、実施形態1に係る通信システム1について説明する。通信システム1は複合機10、及び、携帯電話20を備えて構成されている。複合機10は通信装置の一例である。また、携帯電話20は携帯端末の一例である。
複合機10は、印刷機能、画像読取機能、コピー機能、FAX機能、電話機能、WiFi方式の無線通信機能、NFC方式の無線通信機能などを有している。FAXはファクシミリの略である。NFCはNear Field Communicationの略である。また、WiFiはWireless Fidelityの略である。
携帯電話20は所謂スマートフォンであり、携帯電話網の基地局を介して通話するための携帯電話機能、WiFi方式の無線通信機能、NFC方式の無線通信機能などを有している。
(1−1)複合機の電気的構成
複合機10は、装置側制御部11、表示部12、操作部13、印刷部14、画像読取部15、電話・FAX部16、WiFi通信部17、NFC通信部18、出力部19などを備えている。
装置側制御部11はCPU11A、ROM11B、RAM11C、ASIC11D、EEPROM11Eなどを備えて構成されている。CPU11AはROM11Bに記憶されている制御プログラムを実行することによって複合機10の各部を制御する。ROM11BにはCPU11Aによって実行される制御プログラムや各種のデータなどが記憶されている。RAM11CはCPU11Aが各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。EEPROM11Eは各種のデータを記憶する不揮発性メモリである。RAM11C、及び、EEPROM11Eは記憶装置の一例である。
表示部12は液晶ディスプレイなどの表示装置、表示装置を駆動する駆動回路などを備えて構成されている。
操作部13は表示部12を覆うタッチパネルを備えて構成されている。利用者は表示部12に表示されている操作ボタンをタッチパネルの上からタッチすることによって各種の操作を行うことができる。
印刷部14は印刷用紙などのシートに電子写真方式やインクジェット方式などで画像を印刷する。
画像読取部15はイメージセンサ、原稿台ガラス、原稿カバーなどを備えており、原稿台ガラスに載置されている原稿をイメージセンサによって読み取って画像データを生成する。また、原稿カバーにはADF(Auto Document Feeder)が設けられている。画像読取部15はADFによって複数の原稿を1枚ずつ搬送しながら読み取ることもできる。
電話・FAX部16はNCU(Network Control Unit)、モデム、受話器、オフフック検出部、着信音を鳴らすためのスピーカなどを備えている。オフフック検出部は受話器を持ち上げるオフフック、及び、受話器を元の位置に置くオンフックを検出するための機械的にオン/オフされるスイッチである。
電話・FAX部16には電話回線が接続されており、装置側制御部11は電話・FAX部16を用いて外部の電話機から音声データを受信したり、あるいは外部のFAX装置からFAXデータを受信したりする。装置側制御部11が電話・FAX部16を用いて音声データやFAXデータを受信する処理はデータ受信処理の一例である。
WiFi通信部17は携帯電話20との間でWiFi方式の無線通信を行うためのハードウェアインタフェースである。WiFi方式の無線通信についての説明は後述する。WiFi通信部17はデータ通信部、及び、装置側データ通信部の一例である。
NFC通信部18は携帯電話20との間でNFC方式の無線通信を行うためのハードウェアインタフェースである。NFC方式の無線通信についての説明は後述する。NFC通信部18は検出部、及び、無線通信部の一例である。
出力部19はスピーカ、アンプなどを備えている。出力部19は電話・FAX部16に着信があった場合に着信音を鳴らしたり後述する留守番電話メッセージを再生したりすることに用いられる。
(1−2)携帯電話の電気的構成
携帯電話20は、端末側制御部21、電話部22、表示部23、操作部24、WiFi通信部25、NFC通信部26などを備えて構成されている。端末側制御部21、表示部23、操作部24、WiFi通信部25、及び、NFC通信部26の構成は複合機10と実質的に同一であるので説明は省略する。WiFi通信部25は端末側データ通信部の一例である。
電話部22は、通話のためのマイク、スピーカ、携帯電話網の基地局と無線通信するためのアンテナ、制御回路などを備えて構成されている。電話部22は基地局から受信した音声信号をスピーカに発音させる処理や、マイクを介して入力された音声信号を基地局に送信する処理などを行う。
端末側制御部21が備えるEEPROM21Eには、複合機10から留守番電話メッセージを受信する処理をCPUに実行させる通信プログラム、留守番電話メッセージを再生する処理をCPUに実行させる音声再生プログラム、電話帳などが記憶されている。電話帳は電話番号や電話番号に対応する名称などが登録されているデータである。電話番号は識別情報の一例である。通信プログラムはプログラムの一例である。また、EEPROM21Eは記憶部の一例である。
(2)WiFi方式の無線通信機能、及び、NFC方式の無線通信機能
次に、前述したWiFi方式の無線通信機能、及び、NFC方式の無線通信機能について説明する。
(2−1)WiFi方式の無線通信機能
WiFiとは、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.11、あるいはそれに準ずる規格に基づいて行われる無線通信のことをいう。
WiFi方式の無線通信機能は、複合機10と携帯電話20との間で大容量のデータを無線によって送受信するために設けられている。具体的には例えば、携帯電話20は複合機10との間でWiFi方式の無線通信を行うことにより、複合機10に印刷ジョブを送信したり、複合機10の画像読取機能によって原稿を読み取って生成された画像データを複合機10から受信したり、複合機10から後述する留守番電話メッセージを受信したりすることができる。
ここで、WiFi方式の無線通信には、図示しないアクセスポイントを介して行われる通常WiFi方式と、アクセスポイントを介さず、二つの無線装置が1対1で通信するWiFiダイレクト方式とがある。本実施形態では複合機10と携帯電話20とがWiFiダイレクト方式によって無線通信する場合を例に説明する。なお、複合機10と携帯電話20とは通常WiFi方式によって無線通信してもよい。
(2−2)NFC方式の無線通信機能
NFCとは、ISO/IEC21481やISO/IEC18092などの国際標準規格に基づいて行われる近距離無線通信のことをいう。なお、NFCは国際標準規格に基づいて行われるものに限定されない。NFC方式の無線通信の通信速度はWiFi方式の無線通信よりも遅いものとする。言い換えると、WiFi方式の無線通信はNFC方式の無線通信より通信速度が速いものとする。
NFC方式の無線通信機能は、WiFiダイレクト方式の無線通信の確立を簡易に行うため、携帯電話20が複合機20に後述する留守番電話メッセージの送信を要求するためなどの目的で設けられている。複合機10の電源がオンである間、複合機10のNFC通信部18は一定の時間間隔でポーリング信号を送信する。複合機10のNFC通信部18と携帯電話20のNFC通信部26との距離が通信可能距離以内となる位置までユーザが携帯電話20を複合機10に接近させると、携帯電話20のNFC通信部26はNFC通信部18の送信するポーリング信号を受信する。
携帯電話20のNFC通信部26はポーリング信号を受信すると複合機10のNFC通信部18にレスポンス信号を送信する。複合機10のNFC通信部18がレスポンス信号を受信することにより、複合機10はNFC通信部18の通信可能距離内で携帯電話20を検出したと判断する。
複合機10は携帯電話20を検出したと判断すると、携帯電話20との間でNFC方式の無線通信を確立する。複合機10の装置側制御部11が、NFC通信部18を用いて、携帯電話20を検出したか否かを判断する処理は判断処理の一例である。
複合機10は、携帯電話20との間でNFC方式の無線通信を確立すると、携帯電話20との間でSSID(Service Set Identifier)、パスワード、IP(Internet Protocol)アドレスなどのWiFiダイレクト方式の無線通信を確立するための情報を交換する。なお、WiFiダイレクト方式の無線通信を確立するための情報はパスワードを含んでいなくてもよい。
そして、複合機10は、その情報を用いて携帯電話20との間でWiFiダイレクト方式の無線通信を確立し、携帯電話20との通信をWiFiダイレクト方式の無線通信に切り替える。
(3)留守番電話メッセージの記憶、及び、送信
複合機10は、電話・FAX部16に着信があったとき、呼び出し音を一定回数鳴らしてもユーザがオフフックしなかった場合は自動でオフフックする。複合機10は、自動でオフフックした場合に、その着信がFAX着信であった場合は、発信元のFAX装置からFAXデータを受信してEEPROM11Eに記憶させる。
一方、複合機10は、自動でオフフックした場合に、その着信が通話着信であった場合は、発信元の電話機から留守番電話メッセージを受信し、受信した留守番電話メッセージを発信元の電話機の電話番号と対応付けてRAM11Cに記憶する。
以降の説明では発信元の電話機の電話番号のことを送信元電話番号という。留守番電話メッセージはデータ、及び、音声データの一例である。また、装置側制御部11が留守番電話メッセージを送信元電話番号と対応付けてRAM11Cに記憶する処理は記憶処理の一例である。
RAM11Cに留守番電話メッセージが記憶されている場合、ユーザは複合機10の出力部19でその留守番電話メッセージを再生することもできるし、WiFiダイレクト方式の無線通信によってその留守番電話メッセージを携帯電話20に送信し、携帯電話20で再生することもできる。CPU11Aが出力部19を用いて留守番電話メッセージを再生する処理は出力処理の一例である。
ここで、実施形態1に係る複合機10は、RAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信するとき、記憶されている全ての留守番電話メッセージを送信するのではなく、以下の条件を全て満たす留守番電話メッセージだけを送信するものとする。
(a)携帯電話20の電話帳に登録されている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージ。
(b)未だ複合機10の出力部19で再生されたことのない未再生の留守番電話メッセージ。
(c)音声データを再生するのにかかる時間である再生時間が2秒以上の留守番電話メッセージ。2秒は所定時間の一例である。なお、ユーザが所定時間を設定できる構成であってもよい。
(4)送受信処理
次に、複合機10に記憶されている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する送受信処理について説明する。送受信処理は携帯電話20で実行される携帯電話側送受信処理と複合機10で実行される複合機側送受信処理とからなる。
(4−1)携帯電話側送受信処理
先ず、図2を参照して、携帯電話20によって実行される携帯電話側送受信処理について説明する。携帯電話側送受信処理は携帯電話20のCPU21Aが前述した通信プログラムを実行することによって実行される処理である。本処理は携帯電話20と複合機10との間でNFC方式の無線通信が確立されると開始される。
S101では、CPU21AはNFC方式の無線通信によって複合機10に留守番電話メッセージの送信を要求する。
S102では、CPU21Aは複合機10からSSID、パスワード、IPアドレスなどを受信したか否かを判断し、受信した場合(S102:Yes)はS103に進み、受信していない場合(S102:No)は受信するまでS102の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。
S103では、CPU21Aは携帯電話20のSSID、パスワード、IPアドレスなどをNFC方式の無線通信によって携帯電話20に送信する。
S104では、CPU21Aは複合機10との間でWiFiダイレクト方式の無線通信を確立し、複合機10との通信をWiFiダイレクト方式の無線通信に切り替える。
S105では、CPU21Aは複合機10から電話番号リストの送信を要求されたか否かを判断する。電話番号リストとは、携帯電話20の電話帳に登録されている電話番号のリストのことをいう。CPU21Aは、電話番号リストの送信を要求された場合(S105:Yes)はS106に進み、要求されていない場合(S105:No)は要求されるまでS105の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても要求されなかった場合は本処理を終了するものとする。
S106では、CPU21Aは複合機10に電話番号リストを送信する。
S107では、CPU21Aは複合機10からの留守番電話メッセージの受信が完了したか否かを判断し、完了した場合(S107:Yes)は本処理を終了し、完了していない場合(S107:No)は完了するまでS107の判断を繰り返す。携帯電話20がWiFi通信部25を用いて複合機10から留守番電話メッセージを受信する処理はデータ受信処理の一例である。
(4−2)複合機側送受信処理
次に、図3を参照して、複合機10によって実行される複合機側送受信処理について説明する。複合機側送受信処理は複合機10のCPU11Aが制御プログラムを実行することによって実行される処理である。本処理は携帯電話20と複合機10との間でNFC方式の無線通信が確立されると開始される。
S201では、CPU11Aは携帯電話20から留守番電話メッセージの送信を要求されたか否かを判断し、要求された場合はS202に進み、要求されていない場合は要求されるまでS201の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても要求されなかった場合は本処理を終了するものとする。
S202では、CPU11AはRAM11Cに未再生の留守番電話メッセージがあるか否かを判断し、未再生の留守番電話メッセージがある場合(S202:Yes)はS203に進み、ない場合(S202:No)は本処理を終了する。
S203では、CPU11Aは未再生の留守番電話メッセージの中に再生時間が2秒以上の留守番電話メッセージがあるか否かを判断する。具体的には例えば、複合機10は再生時間が2秒相当のデータ量以上の留守番電話メッセージがあるか否かを判断する。複合機10は、ある場合(S203:Yes)はS204に進み、ない場合(S203:No)は本処理を終了する。
S204では、CPU11Aは複合機10のSSID、パスワード、及び、IPアドレスなどをNFC方式の無線通信によって携帯電話20に送信する。
S205では、CPU11Aは携帯電話20からSSID、パスワード、及び、IPアドレスなどを受信したか否かを判断し、受信した場合(S205:Yes)はS206に進み、受信していない場合(S205:No)は受信するまでS205の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。
S206では、CPU11Aは携帯電話20との間でWiFiダイレクト方式の無線通信を確立し、携帯電話20との通信をWiFiダイレクト方式の無線通信に切り替える。
S207では、CPU11Aは携帯電話20に電話番号リストの送信を要求する。
S208では、CPU11Aは携帯電話20から電話番号リストを受信したか否かを判断し、受信した場合(S208:Yes)はS209に進み、受信していない場合(S208:No)は受信するまでS208の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。
S209では、CPU11Aは未再生の留守番電話メッセージのうち再生時間が2秒未満の留守番電話メッセージに対応付けられている送信元電話番号を抽出する。
S210では、CPU11AはS209で抽出した送信元電話番号の中に携帯電話20から受信した電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号があるか否かを判断し、ある場合(S210:Yes)はS211に進み、ない場合(S210:No)は本処理を終了する。
S211では、CPU11AはS209で抽出した送信元電話番号のうち携帯電話20から受信した電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージのデータ形式を携帯電話20で再生可能なデータ形式に変換する。
ここでは携帯電話20はMP3(MPEG Audio Layer−3)形式の音声データを再生可能であり、複合機10は留守番電話メッセージのデータ形式をMP3形式に変換するものとする。以降の説明ではMP3形式の音声データのことを単にMP3データという。
なお、データ形式を変換する処理はある程度時間を要するので、複合機10はS211の処理を開始する前に、変換処理中であることを示すメッセージを携帯電話20に送信し、携帯電話20はそのメッセージを表示部23に表示してユーザに報知してもよい。
S212では、CPU11Aは、WiFi通信部17を用い、携帯電話20のWiFi通信部25を介して、S211で変換したMP3データとそのMP3データの変換元の留守番電話メッセージに対応付けられている送信元電話番号とを携帯電話20に送信する。S212はデータ送信処理の一例である。
なお、複合機10はMP3データを送信した後にそのMP3データのみ、または、そのMP3データとそのMP3データの変換元の留守番電話メッセージとをRAM11Cから削除してもよい。
(5)実施形態の効果
以上説明した複合機10によると、携帯電話20のユーザは、電子メールアドレスのような宛先を複合機10に予め登録しておかなくても、携帯電話20を複合機10のNFC通信部18に近付けると、複合機10が電話回線を介して受信した留守番電話メッセージを携帯電話20で再生することが可能になる。
更に、複合機10によると、留守番電話メッセージとその留守番電話メッセージに対応付けられている送信元電話番号とを携帯電話20に送信する。これにより携帯電話20のユーザは留守番電話メッセージの送信元との連絡を取り易くなる。
更に、複合機10によると、RAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージのうち未再生の留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する。RAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージのうち既に出力部19で再生されたことのある留守番電話メッセージはユーザが受信したいと所望する可能性が低いと考えられる。複合機10によると、未再生の留守番電話メッセージを送信するので、携帯電話20のユーザが受信したいと所望する可能性の高い留守番電話メッセージを送信することができ、ユーザの利便性に資する。
更に、複合機10によると、再生時間が2秒以上の留守番電話メッセージを送信する一方、再生時間が2秒未満の留守番電話メッセージは送信しない。一般に再生時間が2秒未満の留守番電話メッセージは携帯電話20に送信する必要性の低い無効な留守番電話メッセージであると推測される。複合機10によると、無効な留守番電話メッセージであると推測される留守番電話メッセージが携帯電話20に送信されてしまわないようにすることができる。
更に、複合機10によると、携帯電話20とNFC通信部18を介して通信可能になった場合に携帯電話20を検出したと判断する。携帯電話20と複合機10とのNFC方式の無線通信は、携帯電話20がNFC通信部18の通信可能距離内まで接近しないと通信可能にならない。逆に言うと、複合機10が携帯電話20とNFC通信部18を介して通信可能になった場合は、携帯電話20がNFC通信部18の通信可能距離内にあることになる。従って、複合機10が携帯電話20とNFC通信部18を介して通信可能になった場合は、NFC通信部18の通信可能距離内で携帯電話20を検出したと判断することができる。
更に、複合機10によると、NFC通信部18の通信速度より高速のWiFi通信部17を用いて留守番電話メッセージを送信するので、NFC通信部18を用いて送信する場合に比べて短時間に送信できる。
更に、複合機10によると、携帯電話20から電話番号リストを受信し、受信した電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する。携帯電話20の電話番号リストに含まれている電話番号と一致する電話番号の送信元から受信した留守番電話メッセージは当該携帯電話20のユーザとの関連性が高いと考えられる。複合機10によると、携帯電話20のユーザとの関連性が高いと考えられる留守番電話メッセージを携帯電話20に送信することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図4ないし図5によって説明する。
前述した実施形態1では携帯電話20から電話番号リストを受信し、受信した電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する場合を例に説明した。
これに対し、実施形態2に係る複合機10にはユーザ毎に電話番号リストが記憶されている。複合機10はRAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信するとき、複合機10に記憶されているユーザ毎の電話番号リストのうち複合機10に認証情報を入力したユーザの電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する。
(1)認証情報
先ず、認証情報について説明する。実施形態2では、ユーザは画像読取機能やコピー機能などを利用するとき、あるいは複合機10に記憶されている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信するとき、予め複合機10に認証情報を入力して複合機10にログインする。
認証情報はユーザを一意に識別できる情報であればよく、例えばユーザIDであってもよいし、ユーザIDとパスワードとの組み合わせであってもよいし、パスワードだけでもよい。パスワードだけの場合は予め複合機10のEEPROM11EにユーザIDとパスワードとが対応付けられて記憶されているものとする。このため複合機10はパスワードだけでもユーザを一意に識別することができる。認証情報はユーザ情報の一例である。
認証情報の入力は、複合機10の操作部13を操作することによって行ってもよいし、NFC方式の無線通信によって行ってもよい。ここではNFC方式の無線通信によって行うものとする。具体的には、ユーザが複合機10のNFC通信部18に携帯電話20を接近させると、携帯電話20と複合機10との間でNFC方式の無線通信が確立され、携帯電話20に記憶されている認証情報がNFC方式の無線通信によって複合機10に送信される。複合機10が携帯電話20からNFC方式の無線通信によって認証情報を受信する処理は取得処理の一例である。
複合機10は認証情報が入力されると、入力された認証情報を用いて認証を行い、認証に成功した場合は複合機10を利用可能なログイン状態にするとともに、携帯電話20との無線通信をWiFiダイレクト方式の無線通信に切り替える。一方、複合機10は、認証に失敗した場合は複合機10の利用を許可しないとともに、WiFiダイレクト方式の無線通信への切り替えも行わない。このため認証に失敗した場合は複合機10から携帯電話20への留守番電話メッセージの送信も行われない。
(2)ユーザ毎の電話番号リスト
次に、ユーザ毎の電話番号リストについて説明する。各ユーザは予め自分専用の電話番号リストを複合機10のEEPROM11Eに記憶させておくことができる。認証に成功したユーザは、例えば複合機10から外部の電話機に電話をかけるとき、操作部13を操作して複合機10に電話番号リストの表示を指示する。複合機10は電話番号リストの表示を指示されると、現在ログインしているユーザの電話番号リストを表示する。ユーザは表示された自分専用の電話番号リストの中から目的の電話番号を選択することができる。
(3)携帯電話側送受信処理
次に、図4を参照して、実施形態2に係る携帯電話側送受信処理について説明する。ここでは実施形態1に係る携帯電話側送受信処理と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
S100では、CPU21AはNFC方式の無線通信によって複合機10に認証情報を送信する。
なお、実施形態2に係る携帯電話側送受信処理では実施形態1に係る携帯電話側送受信処理のS105及びS106は実行されない。
(4)複合機側送受信処理
次に、図5を参照して、実施形態2に係る複合機側送受信処理について説明する。ここでは実施形態1に係る複合機側送受信処理と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
S301では、CPU11Aは携帯電話20から認証情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(S301:Yes)はS201に進み、受信していない場合(S301:No)は受信するまでS301の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。
S302では、CPU11Aは受信した認証情報を用いた認証に成功したか否かを判断する。ここで、認証情報を用いた認証は送受信処理とは別の処理によって行われるものとし、CPU11Aは当該別の処理による認証結果を参照するものとする。CPU11Aは、認証に成功した場合(S302:Yes)はS202に進み、認証に失敗した場合(S302:No)は本処理を終了する。
S303では、CPU11Aは認証情報によって示されるユーザの電話番号リストがEEPROM11Eに記憶されているか否かを判断し、記憶されている場合(S303:Yes)はS209に進み、記憶されていない場合(S303:No)は本処理を終了する。
S304では、CPU11AはS209で抽出した送信元電話番号の中に認証情報によって示されるユーザの電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号があるか否かを判断し、ある場合(S304:Yes)はS305に進み、ない場合(S304:No)は本処理を終了する。
S305では、CPU11AはS209で抽出した送信元電話番号のうち認証情報によって示されるユーザの電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージをMP3データに変換する。
(5)実施形態の効果
以上説明した複合機10によると、複合機10に記憶されているユーザ毎の電話番号リストのうち携帯電話20のユーザの電話番号リストに含まれている電話番号と一致する送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する。携帯電話20のユーザの電話番号リストに含まれている電話番号と一致する電話番号の送信元から受信した留守番電話メッセージは携帯電話20のユーザとの関連性が高いと考えられる。このため複合機10によると、携帯電話20のユーザとの関連性が高いと考えられる留守番電話メッセージを携帯電話20に送信することができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3を図6ないし図8によって説明する。
実施形態3では、携帯電話20に送信する留守番電話メッセージを携帯電話20のユーザが選択することができる。具体的には、実施形態3に係る複合機10は、RAM11Cに記憶されている未再生の留守番電話メッセージであって再生時間が2秒以上の留守番電話メッセージに対応付けられている送信元電話番号からなる送信元電話番号リストを携帯電話20に送信する。
携帯電話20は、複合機10から送信元電話番号リストを受信すると、受信した送信元電話番号リストの中から留守番電話メッセージを受信する送信元電話番号の選択をユーザから受け付け、ユーザによって選択された送信元電話番号を示す選択情報を複合機10に送信する。複合機10は、携帯電話20から選択情報を受信すると、その選択情報によって示される送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する。
(1)選択画面
先ず、図6を参照して、携帯電話20の表示部23に表示される選択画面40について説明する。選択画面40は携帯電話20が複合機10から受信した送信元電話番号リストの中から留守番電話メッセージを受信する送信元電話番号をユーザが選択するための画面である。
選択画面40にはチェックボックス41、発信者名42、及び、送信元電話番号43が一覧表示される。
送信元電話番号43は複合機10から受信した送信元電話番号リストに含まれている送信元電話番号のうち携帯電話20の電話帳に登録されている電話番号と一致する送信元電話番号である。送信元電話番号リストに含まれている送信元電話番号であっても携帯電話20の電話帳に登録されている電話番号と一致しない送信元電話番号は選択画面40に表示されない。
チェックボックス41は送信元電話番号を選択するためのものである。ユーザは送信元電話番号を選択する場合はその送信元電話番号に対応するチェックボックス41をオンにする。
発信者名42は複合機10から送信されたものではなく、携帯電話20の電話帳に登録されているものである。具体的には、携帯電話20は各送信元電話番号について携帯電話20の電話帳からその送信元電話番号と一致する電話番号に対応する名称を読み出し、読み出した名称を発信者名としてその送信元電話番号に対応させて選択画面40に表示する。
発信者名42及び送信元電話番号43は携帯電話20の記憶部に記憶されている電話番号リストに含まれている電話番号と一致する電話番号に対応付けられている情報の一例である。なお、発信者名42は表示しないようにしてもよい。その場合は送信元電話番号43が電話番号に対応付けられている情報の一例である。
(2)携帯電話側送受信処理
次に、図7を参照して、実施形態3に係る携帯電話側送受信処理について説明する。ここでは実施形態1に係る携帯電話側送受信処理と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
S401では、CPU21Aは複合機10から送信元電話番号リストを受信したか否かを判断し、受信した場合(S401:Yes)はS402に進み、受信していない場合(S401:No)は受信するまでS401の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。携帯電話20が複合機10から送信元電話番号リストを受信する処理は識別情報受信処理の一例である。
S402では、CPU21Aは選択画面40を表示してユーザから送信元電話番号の選択を受け付ける。S402は選択受付処理の一例である。
S403では、CPU21Aは、WiFi通信部25を用い、WiFi通信部17を介して、S402でユーザが選択した送信元電話番号を示す選択情報を複合機10に送信する。S403は識別情報送信処理の一例である。
(3)複合機側送受信処理
次に、図8を参照して、実施形態3に係る複合機側送受信処理について説明する。ここでは実施形態1に係る複合機側送受信処理と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
S501では、CPU11Aは、WiFi通信部17を用い、WiFi通信部25を介して、S209で抽出した送信元電話番号からなる送信元電話番号リストを携帯電話20に送信する。送信元電話番号リストは、記憶装置に記憶されているデータのリスト、及び、送信元を示す識別情報からなる識別情報リストの一例である。
S502では、CPU11Aは携帯電話20から選択情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(S502:Yes)はS503に進み、受信していない場合は(S502:No)は受信するまでS502の判断を繰り返す。なお、一定時間が経過しても受信しなかった場合は本処理を終了するものとする。複合機10が携帯電話20から選択情報を受信する処理は選択受信処理の一例である。
S503では、CPU11Aは携帯電話20から受信した選択情報によって示される送信元電話番号が対応付けられている留守番電話メッセージをMP3データに変換する。
(4)実施形態の効果
以上説明した実施形態3に係る複合機10によると、携帯電話20に送信する留守番電話メッセージを携帯電話20のユーザが選択できる。
更に、実施形態3に係る携帯電話20によると、携帯電話20のユーザと関連性が高い留守番電話メッセージに対応付けられている送信元電話番号だけが選択肢として表示されるので、携帯電話20に送信して欲しい留守番電話メッセージをユーザが選択し易くなる。
<他の実施形態>
上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではRAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージのうち未再生の留守番電話メッセージだけを携帯電話20に送信する場合を例に説明した。これに対し、再生済みの留守番電話メッセージも送信するようにしてもよい。
(2)上記実施形態ではRAM11Cに記憶されている留守番電話メッセージのうち再生時間が2秒以上の留守番電話メッセージだけを携帯電話20に送信する場合を例に説明した。これに対し、2秒未満の留守番電話メッセージも送信するようにしてもよい。
(3)上記実施形態1では複合機10は留守番電話メッセージを送信元電話番号と対応付けてRAM11Cに記憶する場合を例に説明した。これに対し、留守番電話メッセージを送信元電話番号と対応付けずに記憶してもよい。その場合は未再生の留守番電話メッセージのうち再生時間が2秒以上である全ての留守番電話メッセージを携帯電話20に送信すればよい。なお、その場合はS212において携帯電話20には送信元電話番号は送信されないことになる。
(4)上記実施形態2ではユーザ情報として認証情報を例に説明した。しかしながら、ユーザ情報は認証情報に限られない。例えば複合機10はログインしなくても各機能を利用できるものであってもよい。その場合に、携帯電話20のユーザは、認証の目的ではなく、複合機10が携帯電話20のユーザを識別できるようにするために、複合機10にユーザIDを入力してもよい。
(5)上記実施形態では検出部としてNFC通信部18を例に説明した。これに対し、検出部はNFC通信部18に限られない。例えば複合機10から検出光を出射し、携帯電話20を近付けると携帯電話20によってその光が反射され、複合機10は反射された光を光学センサによって受光した場合に携帯電話20を検出したと判断してもよい。
(6)上記実施形態では複合機10は留守番電話メッセージをRAM11Cに記憶する場合を例に説明した。これに対し、複合機10は留守番電話メッセージを外部のファイルサーバに記憶させてもよい。この場合は外部のファイルサーバが記憶装置の一例である。
この場合、複合機10は携帯電話20に留守番電話メッセージそのものを送信するのではなく、外部のファイルサーバに記憶されている留守番電話メッセージへのリンクを携帯電話20に送信してもよい。そして、携帯電話20のユーザは携帯電話20を操作してリンク先にアクセスすることによってファイルサーバから留守番電話メッセージをダウンロードしてもよい。
(7)上記実施形態では複合機10はWiFiダイレクト方式の無線通信によって携帯電話20に留守番電話メッセージを送信する場合を例に説明した。これに対し、複合機10はLAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信ネットワークを介して通信するためのネットワークインタフェース部を備え、携帯電話20がデータを受信可能な外部装置に通信ネットワークを介して留守番電話メッセージを送信してもよい。
携帯電話20がデータを受信可能な外部装置とは、例えばデータを記憶するサービスを提供するクラウドサーバである。携帯電話20は外部装置から留守番電話メッセージをダウンロードすることにより、複合機10が電話回線を介して受信した留守番電話メッセージを、複合機10に宛先を登録しなくても受信することが可能になる。この場合はネットワークインタフェース部がデータ通信部の一例である。
なお、携帯電話20がデータを受信可能な外部装置は電子メールサーバであってもよい。例えば複合機10は携帯電話20からNFC方式の無線通信またはWiFiダイレクト方式の無線通信によって電子メールアドレスを取得し、その電子メールアドレスを宛先として設定した電子メールに留守番電話メッセージを添付して電子メールサーバに送信してもよい。この場合、携帯電話20は予め複合機10に電子メールアドレスを登録しておかなくても留守番電話メッセージを電子メールによって受信することが可能になる。
(8)上記実施形態で複合機10が行っている処理の一部は携帯電話20によって行われてもよい。例えば、実施形態1において複合機10がS202で行っている未再生の判断は、携帯電話20によって行われてもよい。具体的には例えば、複合機10は記憶されている全ての留守番電話メッセージの送信元電話番号を携帯電話20に送信し、未再生であるか否かを携帯電話20が判断してもよい。
また、例えば、複合機10がS210で行っている携帯電話20の電話帳に登録されている電話番号と一致するか否かの判断は、携帯電話20によって行われてもよい。具体的には例えば、複合機10は記憶されている全ての留守番電話メッセージの送信元電話番号を携帯電話20に送信し、一致するか否かを携帯電話20が判断してもよい。
実施形態2において複合機10がS304で行っているユーザの電話番号リストに登録されている電話番号と一致するか否かの判断についても同様であり、複合機10は記憶されている全ての留守番電話メッセージの送信元電話番号と携帯電話20のユーザの電話番号リストとを携帯電話20に送信し、一致するか否かを携帯電話20が判断してもよい。
(9)上記実施形態では識別情報として電話番号を例に説明した。これに対し、識別情報は送信元を一意に特定できる情報であれば電話番号に限られない。例えば識別情報は送信元の電話番号に対応付けられている名称であってもよいし、何らかの番号であってもよい。
(10)上記実施形態では複合機10の出力部19で未再生の留守番電話メッセージを携帯電話20に送信する場合を例に説明した。これに対し、複合機10の出力部19で未再生であり、且つ、未だ携帯電話20に送信されたことのない留守番電話メッセージを送信するようにしてもよい。既に携帯電話20に送信されたことのある留守番電話メッセージは携帯電話20のユーザが受信したいと所望する可能性が低いと考えられるからである。
(11)上記実施形態ではデータとして留守番電話メッセージ、すなわち音声データを例に説明した。これに対し、データはFAXデータであってもよい。この場合は印刷部14が出力部の一例である。
(12)上記実施形態では通信装置として複合機10を例に説明した。これに対し、通信装置は単機能のFAX装置であってもよいし、FAX機能を備えない電話機であってもよい。
(13)上記実施形態では携帯端末として携帯電話20を例に説明した。これに対し、携帯端末はノート型のパーソナルコンピュータやタブレット端末などであってもよい。
(14)上記実施形態ではCPU11Aによって各処理が実行される場合を例に説明した。これに対し、これらの処理の一部はASIC11Dによって実行されてもよい。また、装置側制御部11はASIC11Dを備えていなくてもよい。また、装置側制御部11は複数のCPUを備え、上述した処理を複数のCPUによって分担して実行してもよい。端末側制御部21についても同様である。
1・・・通信システム、10・・・複合機、11A・・・装置側制御部、11C・・・RAM、11E・・・EEPROM、16・・・電話・FAX部、17・・・WiFI通信部、18・・・NFC通信部、20・・・携帯電話、21・・・端末側制御部、21E・・・EEPROM、23・・・表示部、25・・・WiFi通信部、26・・・NFC通信部、40・・・選択画面

Claims (12)

  1. 電話回線を介して通信する電話通信部と、
    検出部と、
    データ通信部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、
    前記データ受信処理で受信したデータを記憶装置に記憶させる記憶処理と、
    前記検出部を用いて、携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データを、前記データ通信部を用いて前記携帯端末に送信するデータ送信処理と、
    を実行する、通信装置。
  2. 電話回線を介して通信する電話通信部と、
    検出部と、
    データ通信部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、
    前記データ受信処理で受信したデータを記憶装置に記憶させる記憶処理と、
    前記検出部を用いて、携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データを、前記データ通信部を用いて、前記携帯端末がデータを受信可能な外部装置に送信するデータ送信処理と、
    を実行する、通信装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、
    前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて記憶させ、
    前記データ送信処理において、前記データと前記データに対応付けられている識別情報とを送信する、通信装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の通信装置であって、
    出力部を備え、
    前記制御部は、
    前記出力部を用いて、前記記憶装置に記憶されているデータを出力する出力処理を実行し、
    前記データ送信処理において、前記記憶装置に記憶されている前記データのうち未だ前記出力処理によって出力されていないデータを送信する、通信装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の通信装置であって、
    前記データは音声データであり、
    前記制御部は、前記データ送信処理において、音声データを再生するのにかかる時間である再生時間が所定時間以上の前記音声データを送信し、再生時間が前記所定時間未満の前記音声データは送信しない、通信装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の通信装置であって、
    前記検出部は無線通信部であり、
    前記制御部は、前記判断処理において、携帯端末と前記無線通信部を介して通信可能になった場合に携帯端末を検出したと判断する、通信装置。
  7. 請求項6に記載の通信装置であって、
    前記データ通信部の通信速度は、前記無線通信部の通信速度より高速である、通信装置。
  8. 請求項1又は請求項2に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、
    前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させ、
    前記データ通信部を用いて前記携帯端末から識別情報リストを受信する識別情報受信処理を実行し、
    前記データ送信処理において、前記識別情報受信処理で受信した識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報が対応付けられている前記データを送信する、通信装置。
  9. 請求項1又は請求項2に記載の通信装置であって、
    前記記憶装置にはユーザ毎に識別情報リストが記憶されており、
    前記制御部は、
    前記記憶処理において、前記データ受信処理で受信したデータを、当該データの送信元を示す識別情報と対応付けて記憶させ、
    前記携帯端末のユーザを示すユーザ情報を取得する取得処理を実行し、
    前記データ送信処理において、前記ユーザ情報によって示されるユーザの識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報が対応付けられている前記データを送信する、通信装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、
    前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記記憶装置に記憶されている前記データのリストを、前記データ通信部を用いて前記携帯端末に送信するリスト送信処理と、
    前記データのリストに含まれている前記データのうち前記携帯端末で選択されたデータを示す選択情報を前記携帯端末から受信する選択受信処理と、
    を実行し、
    前記データ送信処理において、前記記憶装置に記憶されている前記データのうち前記選択情報によって示されるデータを送信する、通信装置。
  11. 携帯端末と通信装置とを備える通信システムであって、
    前記携帯端末は、
    端末側データ通信部を備え、
    前記通信装置は、
    電話回線を介して通信する電話通信部と、
    検出部と、
    装置側データ通信部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記電話通信部を用いてデータを受信するデータ受信処理と、
    前記検出部を用いて、前記携帯端末を検出したか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理で携帯端末を検出したと判断した場合に、前記受信処理で受信した前記データを、前記装置側データ通信部を用い、前記端末側データ通信部を介して前記携帯端末に送信するデータ送信処理と、
    を実行する、通信システム。
  12. 端末側データ通信部と、
    記憶部と、
    表示部と、
    制御部と、
    を備える携帯端末で実行されるプログラムであって、
    前記記憶部は識別情報リストを記憶し、
    当該プログラムは、前記制御部に、
    電話回線を介して受信したデータを記憶している通信装置から、前記端末側データ通信部を用いて、当該通信装置に前記データを送信した送信元を示す識別情報からなる識別情報リストを受信する識別情報受信処理と、
    前記識別情報受信処理で受信した識別情報リストに含まれている識別情報のうち前記記憶部に記憶されている前記識別情報リストに含まれている識別情報と一致する識別情報に対応付けられている情報を前記表示部に表示させてユーザから選択を受け付ける選択受付処理と、
    前記選択受付処理で選択された情報に対応する識別情報を、前記端末側データ通信部を用いて前記通信装置に送信する識別情報送信処理と、
    前記端末側データ通信部を用いて、前記通信装置から前記データを受信するデータ受信処理と、
    を実行させるプログラム。
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