JP2015090357A - ラム波式センシングデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】ラム波式センシングデバイス10にて圧力検出感度の低下を抑制する。
【解決手段】ラム波式センシングデバイス10は、ダイアフラム構造体20、およびデバイスチップ30を備える。デバイスチップ30は、ダイアフラム構造体40および1対の櫛歯状電極50a、50bから構成されている。そして、デバイスチップ30の共振周波数の変化を検出することにより、ダイアフラム21を通してダイアフラム44の裏面側に加わる圧力を検出する。ダイアフラム41には、1対の櫛歯状電極50a、50bに対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリット46a、46bが設けられている。スリット46a、46bがラム波伝搬方向に垂直な方向の応力がデバイス領域45に作用することを妨げることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラム波式センシングデバイスに関するものである。
従来、ラム波式センシングデバイスでは、ALN等の圧電材料から構成されたダイアフラムと、ダイアフラム上に配置されている櫛歯状電極とを備え、櫛歯状電極に印加される交流電圧によってダイアフラムに励起されるラム波を利用して、ダイアフラムで受圧される圧力を検出するものがある(特許文献1および非特許文献1参照)。
このものにおいて、ラム波式センシングデバイスを共振器として作用させる。そして、ダイアフラムが圧力を受けると、ダイアフラムがたわみ変形して、櫛歯状電極を構成する1対の櫛歯部の間の間隔が変化する。これに伴い、共振器の共振周波数が変化する。この共振周波数の変化量を検出することにより、ダイアフラム2で受圧される圧力を検出することができる。
特許5138246号明細書 Lamb wave resonant pressure micro-sensor utilizing a thin-film aluminium nitride membrane Author(s):Anderas E, Katardjiev I, Yantchev VSource:JOURNAL OF MICROMECHANICS AND MICROENGINEERING Volume: 21 Issue: 8 Article Number: 085010 DOI: 10.1088/0960-1317/21/8/085010 Published: AUG 2011
本願発明者が、上記ラム波式センシングデバイスについて鋭意検討した結果、以下の問題が生じることがわかった。
図14、図15に、本願発明者が検討したラム波式センシングデバイス1を示す。図14はラム波式センシングデバイス1の上面図であり、図15はラム波式センシングデバイス1の側面図である。
ラム波式センシングデバイス1は、圧電材料から構成されたダイアフラム2と、ダイアフラム2上に配置されている櫛歯状電極3とから構成されている。ラム波式センシングデバイス1が共振器をなすように構成されており、上述のラム波式センシングデバイスと同様に、共振周波数の変化によって応力を検出する。
具体的には、ラム波式センシングデバイス1のダイアフラム2の裏面が圧力P(図15参照)を受圧したとき、ダイアフラム2が撓み変形する。このとき、ダイアフラム2の表面には、径方向および周方向に応力が作用し、ダイアフラム2の中心に対してほぼ同心円状に応力分布が形成される。なお、表面は、ダイアフラム2の厚み方向一方側(図15中上側)に形成されている面であり、裏面は、ダイアフラム2の厚み方向他方側(図15中下側)に形成されている面である。
そして、上記応力は、ラム波の伝搬方向の応力成分P1と、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力成分P2とに分けることができる。したがって、ダイアフラム2が受圧したときの共振周波数変化は、以下の数式(1)(2)のように、櫛歯状電極3の間隔の変化と、ラム波の伝搬方向の応力による音速変化と、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力による音速変化のそれぞれによる共振周波数変化量が合算されたものとなる。
f=v/2L・・・・・(1)
Δf/f=ΔL/L+ΔV1/V+ΔV2/V・・・・・(2)
Lは櫛歯電極の間隔、Vはラム波の音速(伝搬速度)、ΔV1はラム波の伝搬方向の応力による音速変化、ΔV2はラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力による音速変化であり、Δf、ΔLは、それぞれ、f、Lの変化量である。
しかし、ダイアフラム材料、伝搬方向、ラム波モードなどによって、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2による音速変化による共振周波数の変化方向が、ラム波の伝搬方向の応力P1による音速変化と櫛歯電極間隔の変化とによる共振周波数の変化方向とは、逆の関係となる場合がある。この場合、ラム波の伝搬方向に垂直な方向での応力P2による音速変化が、櫛歯状電極3の間隔の変化による共振周波数の変化量と、ラム波の伝搬方向での応力P1による音速変化によっての共振周波数の変化量とを打ち消す方向に働いてしまい、ラム波式センシングデバイス1の圧力検出感度が低下してしまうことがわかった。
具体的には、受圧面に対する反対側のダイアフラム2の表面上の応力は、ダイアフラム2の厚さがある程度以上ある場合、ラム波の伝搬方向の応力P1と、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2とは、ダイアフラム2の全域において、どちらも引張り応力になる。
ラム波の伝搬方向での引張り応力P1によって、櫛歯状電極3の間隔は広がることになり共振周波数は低下する。さらに、ラム波の伝搬方向での引張り応力P1によってラム波の伝搬方向の音速は低くなる方向に変化することによっても、共振周波数は低下する場合がある。一方、ラム波の伝搬方向に垂直な方向での引張り応力P2によってラム波の伝播方向の音速は高くなる方向に変化し、共振周波数が高くなる場合がある。このため、共振周波数変化が打ち消されてしまい、応力検出感度が低下してしまう。
また、ここでは、圧力の検出方法として、ラム波式センシングデバイス1を共振器として用い、共振周波数の変化より圧力を検出する場合を例として説明したが、ラム波式センシングデバイス1をフィルタ素子として用い、遅延時間の変化から圧力を検出する場合においても、同様の問題が生じる。これは、上述の通り、ラム波の伝搬方向での応力P1による音速変化と、ラム波の伝搬方向に垂直な方向での応力P2による音速変化とが互いに逆方向に変化する関係だからである。
本発明は上記点に鑑みて、検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリット(46a、46b)が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうちデバイス領域に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリットが設けられている。このため、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。したがって、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
ここで、第1ダイアフラムの表面は、第1ダイアフラムのうち厚み方向の一方側に形成されている面であり、第1ダイアフラムの裏面は、第1ダイアフラムのうち厚み方向の他方側に形成されている面である。第2ダイアフラムの表面は、第2ダイアフラムのうち厚み方向の一方側に形成されている面であり、第2ダイアフラムの裏面は、第2ダイアフラムのうち厚み方向の他方側に形成されている面である。また、スリットは第1ダイアフラムに形成されている切れ目である。
請求項3に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜および1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、圧縮応力に基づく座屈が引っ張り応力によって解除されて、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域(49a、49b)には、座屈が残っていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域には、座屈が残っている。このため、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力によって第2領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が第2領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項4に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜および1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、圧縮応力に基づく座屈が引っ張り応力によって解除されて、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域(49c、49d)には、座屈が残っていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域には、座屈が残っている。このため、ラム波の伝搬方向の応力によって第2領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力が第2領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項5に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域には、座屈が生じている。このため、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力によって上記領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が上記領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項6に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域には、座屈が生じている。このため、ラム波の伝搬方向の応力によって上記領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力が上記領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項9に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムの表面側に開口部(46a、46b)を通して開口する空所(44a)とを備え第1ダイアフラム構造体(40A)と、第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリット(46a、46b)が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうちデバイス領域に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリットが設けられている。このため、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。したがって、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項11に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜および1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、圧縮応力に基づく座屈が引っ張り応力によって解除されて、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域(49a、49b)には、座屈が残っていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域には、座屈が残っている。このため、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力によって第2領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が第2領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項12に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜および1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、圧縮応力に基づく座屈が引っ張り応力によって解除されて、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域(49c、49d)には、座屈が残っていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1領域以外の第2領域には、座屈が残っている。このため、ラム波の伝搬方向の応力によって第2領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力が第2領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項13に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域には、座屈が生じている。このため、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力によって上記領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力が上記領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
請求項14に記載の発明では、圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、第1ダイアフラムの裏面側に形成されて第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、デバイスチップは、第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、第1ダイアフラムのうち1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対してラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、第1ダイアフラムのうち第1、第2の膜が配置される領域には座屈が生じている。このため、ラム波の伝搬方向の応力によって上記領域の座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力が上記領域に吸収される。したがって、第1ダイアフラムのうちデバイス領域にラム波の伝搬方向の応力が作用することを低減することができる。このため、デバイスチップにおいて圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイスを提供することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態におけるラム波式センシングデバイスの側面図である。 第1実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 第1実施形態におけるラム波式センシングデバイスの製造工程を示す図である 第1実施形態の変形例におけるラム波式センシングデバイスの側面図である。 第1実施形態の変形例におけるラム波式センシングデバイスの製造工程を示す図である。 本発明の第2実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第3実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第4実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第5実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第6実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第7実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第8実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の第9実施形態におけるラム波式センシングデバイスの上面図である。 本発明の課題を説明するための図である。 本発明の課題を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1、図2に本発明のラム波式センシングデバイス10の第1実施形態を示す。
本実施形態のラム波式センシングデバイス10は、ダイアフラム構造体20、およびデバイスチップ30を備える。
ダイアフラム構造体20は、金属材料からなるものであって、ダイアフラム21、および支持部22から構成されている。ダイアフラム21は、薄膜状に形成されている。支持部22は、ダイアフラム21の面方向の周囲に配置されてダイアフラム21をその裏面側から支持する。つまり、支持部22は、ダイアフラム21の周囲をその裏面側から支持することになる。ダイアフラム21の裏面側には、空所24が形成されている。空所24は、ダイアフラム21に対して反対側に開口している。空所24は、支持部22によって囲まれるように形成されている。なお、ダイアフラム21の表面は、ダイアフラム21の厚み方向一方側に形成されている面であり、ダイアフラム21の裏面は、ダイアフラム21の厚み方向他方側に形成されている面である。
デバイスチップ30は、ダイアフラム構造体20のダイアフラム21の表面上に配置されている。デバイスチップ30は、ダイアフラム構造体40および一対の櫛歯状電極50a、50bを備える。ダイアフラム構造体40は、ダイアフラム41、および支持部42から構成されている。ダイアフラム41は、窒化アルミニウム(ALN)等の圧電材料からなる薄膜部材である。
支持部42は、ダイアフラム41の面方向の周囲に配置されてダイアフラム41をその裏面側から支持する。つまり、支持部42は、ダイアフラム41の面方向をその裏面側から支持することになる。ダイアフラム41の裏面側には、空所44が形成されている。空所44は、ダイアフラム41に対して反対側に開口している。空所44は、支持部42によって囲まれるように形成されている。
本実施形態では、ダイアフラム21の厚み寸法は、デバイスチップ30のダイアフラム41よりも厚み寸法が大きくなっている。これにより、デバイスチップ30が直接受圧する場合に比べて、より高い圧力の受圧、測定が可能になる。
一対の櫛歯状電極50a、50bは、ダイアフラム41の表面41a上に配置されている。ダイアフラム41の表面41aは、ダイアフラム41の厚み方向一方側に形成されている面であり、ダイアフラム41の裏面は、ダイアフラム41の厚み方向他方側に形成されている面である。一対の櫛歯状電極50a、50bは、それぞれ櫛歯状に形成されて互いに噛み合うように配置されている。
具体的には、櫛歯状電極50aは、それぞれ平行に延びる複数の櫛歯部51aと、複数の櫛歯部51aの一端側に接続されている支持部52aとを備える。櫛歯状電極50bは、それぞれ平行に延びる複数の櫛歯部51bと、複数の櫛歯部51aの他端側に接続されている支持部52bとを備える。複数の櫛歯部51a、51bが互いに噛み合うように形成されている。複数の櫛歯部51a、51bの延出方向は互いに平行になっている。
本実施形態では、一対の櫛歯状電極50a、50bの間に交流電圧を印加されることにより、後述するように、ラム波がダイアフラム41に励起されてダイアフラム41を一定方向に伝搬する。ラム波の伝搬方向は、複数の櫛歯部51a、51bが並ぶ方向(すなわち、複数の櫛歯部51a、51bの延出方向に垂直な方向)である。
一対の櫛歯状電極50a、50bには、それぞれ引き出し配線70a、70bは接続されている。引き出し配線70aは、櫛歯状電極50aに対してラム波の伝搬方向に垂直な方向一方側(図示右側)に配置されている。引き出し配線70aは、櫛歯状電極50a側からラム波の伝搬方向の一方側(図2中上側)に延びるように配置されている。引き出し配線70bは、櫛歯状電極50bに対してラム波の伝搬方向に垂直な方向他方側(図示左側)に配置されている。引き出し配線70bは、櫛歯状電極50b側からラム波の伝搬方向の他方側(図2中下側)に延びるように配置されている。
本実施形態では、ダイアフラム41には、スリット46a、46bが設けられている。スリット46a、46bは、ラム波の伝搬方向に垂直な方向からデバイス領域45を挟むように配置されている。デバイス領域45は、ダイアフラム41のうち櫛歯状電極50a、50bが搭載される領域である。スリット46aは、デバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の一方側(図中右側)に配置されている。スリット46bは、デバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の他方側(図中左側)に配置されている。スリット46a、46bは、ラム波の伝搬方向に延出し、かつダイアフラム41のうち表面41aおよび裏面の間が貫通するように形成されている切れ目である。
次に、本実施形態のラム波式センシングデバイス10の製造方法について図3を参照して説明する。
まず、第1の工程で、シリコンからなる基板60の表面上に蒸着やスパッタリング等の方法で圧電膜61を形成する(図3(a)参照)。圧電膜61は、圧電材料から薄膜状に形成されているものである。
次の第2の工程で、フォトリソグラフィによって圧電膜61をパターンニングして圧電膜61にスリット46a、46bを形成する(図3(b)参照)。
例えば、圧電膜61の表面にフォトレジスト62を塗布する。この塗布されたフォトレジスト62のうち所定領域を露光する。そして、フォトレジスト62および圧電膜61をエッチングする。このため、フォトレジスト62のうち露光箇所と圧電膜61のうち露光箇所に対応する領域とがそれぞれ溶解されてスリット46a、46bが圧電膜61に形成される。
なお、本実施形態のエッチングとしては、エッチャント(腐食剤)として塩素系ガスを使用するドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。
次の第3の工程で、圧電膜61の表面上のフォトレジスト62を除去して、アルミニウム(AL)、銅(Cu)、Au(金)等の導電性金属からなる電極層51を圧電膜61の表面に形成する(図3(c)参照)。
次の第4の工程で、フォトリソグラフィによって電極層51をパターンニングして圧電膜61上に一対の櫛歯状電極50a、50bを形成する(図3(d)参照)。
図3(d)では、電極層51のエッチング後に、櫛歯状電極50a、50bの上側にフォトレジスト63が残留した状態を示している。
なお、電極層51のパターンニングにおいても、エッチングとしては、ドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。エッチング材(エッチャント)としては、電極層51の材料に適したものを用いる。
次の第5の工程で、一対の櫛歯状電極50a、50bおよび圧電膜61の上側に支持部材64を固定する(図3(e)参照)。
具体的には、櫛歯状電極50a、50bの上側に残留したフォトレジスト63を除去する。さらに圧電膜61の上側にフォトレジスト65を塗布する。この塗布されたフォトレジスト65の上側に支持材66を配置する。このとき、フォトレジスト65が櫛歯状電極50a、50bおよび圧電膜61と支持材66との間を接合することになる。
次の第6の工程で、基板60においてデバイス領域45に該当する裏面の部位をエッチングにより除去する。このことにより、基板60のうちデバイス領域45に該当する部位において裏面側に開口する空所44が形成されている。つまり、ダイアフラム41裏面側において空所44を囲むように支持部42が形成されることになる。これに加えて、フォトレジスト65および支持材66を除去する。これにより、デバイスチップ30が完成することになる(図3(f)参照)。その後、デバイスチップ30をダイアフラム構造体20のダイアフラム21の表面側に固定する。このことにより、ラム波式センシングデバイス10が完成する。
次に、本実施形態の作動について説明する。
本実施形態のデバイスチップ30は、上述の課題の欄で説明したラム波式センシングデバイス1と同様の原理により、デバイスチップ30を共振器として作動させて、ダイアフラム41が受けた圧力を検出するものである。
具体的には、一対の櫛歯状電極50a、50bに測定装置(図示省略)を接続して、測定装置から櫛歯状電極50a、50bの間に交流電圧を出力するとともに、測定装置が、デバイスチップ30の共振周波数の変化を検出することにより、ダイアフラム41が受けた圧力を検出する。
ここで、測定装置から櫛歯状電極50a、50bの間に交流電圧を出力することに伴って、ダイアフラム21にラム波が励起してこのラム波がダイアフラム21を一方向に伝搬する。
そして、デバイスチップ30がダイアフラム構造体20のダイアフラム21を介して図1中矢印Pの如く圧力を受圧すると、ダイアフラム41に等方的に応力が作用する。このとき、スリット46a、46bがラム波伝搬方向に垂直な方向から応力がデバイス領域45に作用することを妨げることができる。
以上説明した本実施形態によれば、ラム波式センシングデバイス10は、ダイアフラム構造体20、およびデバイスチップ30を備える。ダイアフラム構造体20は、ダイアフラム21と、ダイアフラム21の周囲をその裏面側から支える支持部22とを備える。デバイスチップ30は、ダイアフラム構造体40および1対の櫛歯状電極50a、50bから構成されている。ダイアフラム構造体40は、圧電材料から構成されているダイアフラム41と、ダイアフラム41の周囲をその裏面側から支える支持部42とを備える。1対の櫛歯状電極50a、50bは、ダイアフラム41の表面41a上にて噛みあうように配置されている。1対の櫛歯状電極50a、50bの間に印加される交流電圧によってラム波がダイアフラム41を一方向に伝搬するようになっている。1対の櫛歯状電極に接続される測定装置がデバイスチップ30の共振周波数の変化を検出することにより、ダイアフラム21を通してダイアフラム44の裏面側に加わる圧力を検出する。ダイアフラム41には、1対の櫛歯状電極50a、50bに対してラム波の伝搬方向に垂直な方向にそれぞれスリット46a、46bが設けられている。
したがって、スリット46a、46bがラム波伝搬方向に垂直な方向の応力がデバイス領域45に作用することを妨げることができる。このため、圧力検出感度の低下の原因である、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減することができる。したがって、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。これにより、圧力検出感度の低下を抑制するようにしたラム波式センシングデバイス10を提供することができる。
本実施形態では、ダイアフラム構造体20の表面側にデバイスチップ30が配置されている。このため、ダイアフラム構造体20を用いなく、デバイスチップ30で圧力を検出する場合に比べて、高い圧力を検出することができる。この場合、ダイアフラム構造体20のダイアフラム21の厚み寸法を検出対象の圧力レンジに合わせて調整することにより、圧力を適切に検出することができる。
なお、特開2010−169607号公報では、SAWチップをダイアフラムに接着する際に接着面を部分的とすることを提案している。この方法は、ラム波式センシングデバイスにも適用できるが、接着面積の低下は信頼性の低下につながる。また接着面を局所に限定するためには工程が複雑になりコスト増加につながる。これに対して、本実施形態のラム波式センシングデバイス10では、このような問題が生じない。
(変形例)
上記第1実施形態では、デバイスチップ30において、ダイアフラム41に対して反対側に開口する空所44を備えるダイアフラム構造体40を用いた例について説明したが、これに代えて、本変形例では、デバイスチップ30において空所44aをスリット46a、46bを通してダイアフラム41の表面41a側に開口するダイアフラム構造体40Aを用いる例について説明する。
図4に本変形例のラム波式センシングデバイス10の側面図を示す。本変形例のラム波式センシングデバイス10は、ダイアフラム構造体20、およびデバイスチップ30を備える。図4において、図1と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
本変形例のデバイスチップ30は、ダイアフラム構造体40Aおよび一対の櫛歯状電極50a、50bを備える。ダイアフラム構造体40Aは、空所40aを備える。ダイアフラム構造体40Aの空所44aは、裏面側に開口するように形成されていない。ダイアフラム構造体40Aのうち空所44aに対して表面41a側には、ダイアフラム41が形成される。ダイアフラム構造体40Aのうちダイアフラム41以外の部分は、ダイアフラム41を支持する支持部25を構成する。つまり、ダイアフラム構造体40Aのうちダイアフラム41の裏面側でダイアフラム41と支持部25との間に空所44aが形成されている。ダイアフラム41の表面41a側には、上記第1実施形態と同様に、開口部としてのスリット46a、46bが設けられている。スリット46a、46bは、空所44aに連通している。このことにより、空所44aは、スリット46a、46bを通してダイアフラム41の表面41a側に開口することになる。
次に、本変形例のラム波式センシングデバイス10の製造方法について図5を参照して説明する。
まず、第1の工程では、上記第1実施形態と同様に、基板60の表面上に圧電膜61を形成する(図5(a)参照)。
次の第2の工程で、蒸着やスパッタリング等の方法で電極層51を圧電膜61の表面に形成する(図5(b)参照)。電極層51は、アルミニウム(AL)、銅(Cu)、Au(金)等の導電性金属からなるものである。
次の第3の工程で、フォトリソグラフィによって電極層51をパターンニングして圧電膜61上に一対の櫛歯状電極50a、50bを形成する(図5(c)参照)。
図5(c)では、電極層51のエッチング後に、櫛歯状電極50a、50bの上側にフォトレジスト63が残留した状態を示している。なお、電極層51のパターンニングにおいても、エッチングとしては、ドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。エッチャントとしては、電極層51の材料に適したものを用いる。
次の第4の工程において、上記第3の工程(図5(c)参照)で櫛歯状電極50a、50bの上側に残留したフォトレジスト63を除去する。これに加えて、圧電膜61および一対の櫛歯状電極50a、50bを覆うようにフォトレジスト64を塗布する。さらに、フォトリソグラフィによってフォトレジスト64をパターンニングしてフォトレジスト64にスリット47a、47bを形成する(図5(d)参照)。
次の第5の工程において、圧電膜61をエッチングしてスリット46a、46bを形成する(図5(e)参照)。スリット46aは、スリット47aに連通し、かつスリット46bは、スリット47bに連通している。エッチングとしては、エッチャント(腐食剤)として塩素系ガスを使用するドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。エッチャントとしては、圧電膜61の材料に適したものを用いる。
次の第6の工程において、ドライエッチングにより基板60に空所44aを形成する。
具体的には、エッチャント(腐食剤)としてXeF2ガスをスリット47a、46aおよびスリット47b、46bを通して基板60の内部に供給する。つまり、基板60に対してその表面側からエッチャントを供給してエッチングする。このとき、スリット46a、46bは、基板60の内部にエッチャントを供給するためにエッチングウィンドウを構成する。このように基板60の内部に供給されるエッチャントによって空所44aが形成される(図5(f)参照)。
次の第7の工程において、フォトレジスト64を除去する。これにより、デバイスチップ30が完成することになる(図5(g)参照)。その後、デバイスチップ30をダイアフラム構造体20のダイアフラム21の表面側に固定する。このことにより、ラム波式センシングデバイス10が完成する。
以上のように構成される本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、デバイスチップ30を共振器として作動させて、ダイアフラム41が受けた圧力を検出するものである。
具体的には、一対の櫛歯状電極50a、50bに測定装置(図示省略)を接続して、測定装置から櫛歯状電極50a、50bの間に交流電圧を出力する。これに伴って、ダイアフラム21にラム波が励起してこのラム波がダイアフラム21を伝搬する。
このとき、測定装置によってデバイスチップ30の共振周波数の変化を検出することにより、ダイアフラム41が受けた圧力を検出する。ここで、デバイスチップ30がダイアフラム構造体20のダイアフラム21を介して図4中矢印Pの如く圧力を受圧すると、ダイアフラム41の表面41aに等方的に応力が作用する。このとき、スリット46a、46bがラム波伝搬方向に垂直な方向から応力がデバイス領域45に作用することを妨げることができる。このため、圧力検出感度の低下の原因である、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減することができる。したがって、上記第1実施形態と同様に、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
上記変形例では、スリット46a、46bをエッチングウィンドウとして用いた例について説明したが、スリット46a、46bだけは不十分な場合、スリット46a、46b以外にエッチングウィンドウを別に設けてもよい。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、ダイアフラム41のスリット46a、46bによってラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアフラム41のうち座屈した領域によってラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減する例について説明する。
本実施形態のラム波式センシングデバイス10では、デバイスチップ30においてダイアフラム41のスリット46a、46bに代えて引張り応力膜80a、80bが設けられている。図6に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態のダイアフラム41は、圧縮応力が作用する圧電膜から構成されている。なお、圧電膜に圧縮応力を持たせることは、スパッタリング等により圧電膜を形成する際の成膜条件を調整することにより、可能である。
引張り応力膜80a、80bは、ダイアフラム41のうち表面41aに配置されている。引張り応力膜80a、80bは、ダイアフラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向(図6中上下方向)の両側に配置されている。デバイス領域45は、ダイアフラム41のうち一対の櫛歯状電極50a、50bが配置される領域である。引張り応力膜80a、80bは、引張り応力が作用する薄膜であって、LPCVD(Low Pressure CVD)法により成膜されるSi3N4を用いることができる。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が長方形である。当該長方形は、ラム波の伝搬方向(図中上下方向)に延びる辺を短辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向(図中左右方向)に延びる辺を長辺としている。
本実施形態では、引き出し配線70a、70bは、それぞれラム波の伝搬方向(図中左右方向)に垂直な方向に延びるように配置されている。
このように構成される本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41に引張り応力膜80a、80bによってラム波の伝搬方向のみに引張り応力が付加される。このことにより、ダイアフラム41のうち、引張り応力膜80a、80bおよび一対の櫛歯状電極50a、50bが配置されている領域48(図中一点鎖線で囲まれる領域)では、座屈が解除されて、領域48以外の領域49a、49bではそれぞれ座屈が残る。ダイアフラム41のうち領域49aは、領域48に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の一方側(図中左側)の領域である。ダイアフラム41のうち領域49bは、領域48に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の他方側(図中右側)の領域である。
これにより、ダイアフラム41では、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2によって領域49a、49bの座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2が領域49a、49bに吸収される。したがって、上記第1実施形態と同様に、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減することができる。したがって、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を短辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を長辺とする長方形である。このため、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を長辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を短辺とする長方形になる場合に比べて、ダイアフラム41のうち領域49a、49bが占める割合が大きくなる。したがって、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2を領域49a、49bで確実に吸収するといった効果を得られる。
本実施形態では、長辺の長さと短辺の長さとの比率(=長辺の長さ/短辺の長さ)を大きくするほど、ダイアフラム41のうち領域49a、49bが占める割合が大きくなり、上記効果が大きくなる。
本実施形態では、ダイアフラム41のスリット46a、46bが設けられていない。このため、引き出し配線70a、70bの配置の自由度が大きくなり、引き出し配線70a、70bの幅方向の寸法を大きくしやすい。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減する例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ラム波の伝搬方向の応力P1がデバイス領域45に作用することを低減する例について説明する。
図7に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。本実施形態と上記第2実施形態とでは、主に、引張り応力膜80a、80bの配置が相違する。このため、引張り応力膜80a、80bの配置以外の説明については簡素化する。
本実施形態では、引張り応力膜80a、80bは、ダイアフラム41のうち表面41aに配置されている。引張り応力膜80a、80bは、ダイアフラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の(図6中左右方向)の両側に配置されている。
このように構成される本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41に引張り応力膜80a、80bによってラム波の伝搬方向に垂直な方向のみに引張り応力が付加される。このことにより、ダイアフラム41のうち、引張り応力膜80a、80bおよび一対の櫛歯状電極50a、50bが配置されている領域48(図中一点鎖線で囲まれる領域)では、座屈が解除されて、領域48以外の領域49c、49dではそれぞれ座屈が残る。ダイアフラム41のうち領域49cは、領域48に対してラム波の伝搬方向の一方側(図中上側)の領域である。ダイアフラム41のうち領域49dは、領域48に対してラム波の伝搬方向の他方側(図中下側)の領域である。
これにより、ダイアフラム41では、ラム波の伝搬方向の応力P1によって領域49c、49dの座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力P1が領域49c、49dに吸収される。したがって、ラム波の伝搬方向の応力P1がデバイス領域45に作用することを低減することができる。
ここで、ラム波の伝搬方向に垂直な方向での応力P2による音速変化が、櫛歯状電極3の間隔の変化による共振周波数の変化量と、ラム波の伝搬方向での応力P1による音速変化によっての共振周波数の変化量とを打ち消すことが、圧力検出感度の低下の原因である、
したがって、上述の如く、ラム波の伝搬方向の応力P1がデバイス領域45に作用することを低減することにより、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を長辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を短辺とする長方形である。このため、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を短辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を長辺とする長方形になる場合に比べて、ダイアフラム41のうち領域49c、49dが占める割合が大きくなる。したがって、ラム波の伝搬方向の応力P1を領域49c、49dで確実に吸収するといった効果を得られる。
(第4実施形態)
上記第2実施形態では、ダイアフラム41として圧縮応力が作用するものを用いた例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアフラム41として引張り応力が作用するものを用いた例について説明する。
図8に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41は、圧縮応力が作用する圧電膜ではなく、引張り応力が作用する圧電膜から構成されている。本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41の表面41aには、引張り応力膜80a、80bに代えて、圧縮応力膜80c、80dが配置されている。本実施形態では、ダイアフラム41および圧縮応力膜80c、80dを除く他の構成は、上記第3実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
一対の櫛歯状電極50a、50bは、ダイアフラム41の表面41aのうち中央部に配置されている。圧縮応力膜80cは、ダイアフラム41の表面41aのうち一対の櫛歯状電極50a、50bが配置されるデバイス領域45に対してラム波伝搬方向に垂直な方向の一方側(図中左側)に配置されている。圧縮応力膜80dは、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波伝搬方向に垂直な方向の他方側(図中右側)に配置されている。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状は、ラム波の伝搬方向(図中上下方向)に延びる辺を短辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向(図中左右方向)に延びる辺を長辺とする長方形である。
このように構成される本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41に圧縮応力膜80c、80dによってラム波の伝搬方向のみに圧縮応力が付加される。このことにより、ダイアフラム41のうち圧縮応力膜80c、80dが配置される領域49a、49bには、圧縮応力膜80c、80dの圧縮応力によって座屈が与えられる。ダイアフラム41のうち領域49a、49b以外の領域49gでは、座屈が生じていない。
これにより、上記第2実施形態と同様、ダイアフラム41では、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2によって領域49a、49bの座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2が領域49a、49bに吸収される。したがって、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2がデバイス領域45に作用することを低減することができる。このため、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を短辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を長辺とする長方形である。このため、ダイアフラム41のうち領域49a、49bが占める割合が大きくなる。したがって、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2を領域49a、49bで確実に吸収するといった効果を得られる。
(第5実施形態)
上記第3実施形態では、ダイアフラム41として圧縮応力が作用するものを用いた例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアフラム41として引張り応力が作用するものを用いた例について説明する。
図9に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41は、圧縮応力が作用する圧電膜ではなく、引張り応力が作用する圧電膜から構成されている。本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41の表面41aには、引張り応力膜80a、80bに代えて、圧縮応力膜80c、80dが配置されている。本実施形態では、ダイアフラム41および圧縮応力膜80c、80dを除く他の構成は、上記第3実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
一対の櫛歯状電極50a、50bは、ダイアフラム41の表面41aのうち中央部に配置されている。圧縮応力膜80cは、ダイアフラム41の表面のうち一対の櫛歯状電極50a、50bが配置されるデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の一方側(図中上側)に配置されている。圧縮応力膜80dは、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の他方側(図中下側)に配置されている。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状は、ラム波の伝搬方向(図中上下方向)に延びる辺を長辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向(図中左右方向)に延びる辺を短辺とする長方形である。
このように構成される本実施形態のデバイスチップ30では、ダイアフラム41に圧縮応力膜80c、80dによってラム波の伝搬方向のみに圧縮応力が付加される。このことにより、ダイアフラム41のうち圧縮応力膜80c、80dが配置される領域49c、49dには、圧縮応力膜80c、80dの圧縮応力によって座屈が与えられる。ダイアフラム41のうち領域49c、49d以外の領域49gでは、座屈が生じていない。
これにより、上記第3実施形態と同様、ダイアフラム41では、ラム波の伝搬方向の応力P1によって領域49c、49dの座屈量が増加、或いは減少して、ラム波の伝搬方向の応力P1が領域49c、49dに吸収される。したがって、ラム波の伝搬方向の応力P1がデバイス領域45に作用することを低減することができる。したがって、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
本実施形態では、ダイアフラム41のうち厚み方向(つまり、紙面手前側)から視た形状が、ラム波の伝搬方向に延びる辺を長辺とし、ラム波の伝搬方向に垂直な方向に延びる辺を短辺とする長方形である。このため、ダイアフラム41のうち領域49c、49dが占める割合が大きくなる。したがって、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2を領域49c、49dで確実に吸収するといった効果を得られる。
(第6実施形態)
上記第2実施形態では、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体40として、空所44がダイアフラム41に対して反対側に開口しているダイアフラム構造体を用いた例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、次のような構造のダイアフラム構造体を用いてデバイスチップ30を構成する。
すなわち、本実施形態では、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体として、上記第1実施形態の変形例におけるダイアフラム構造体40A(図4参照)と同様に空所44aが開口部を通してダイアフラム41の表面41a側に開口したダイアフラム構造体を用いる。本実施形態では、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体以外の構成は、上記第1実施形態の変形例と同様であるため、その説明を省略する。
図10に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態においてデバイスチップ30には、ダイアフラム41の表面41a側に開口するエッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dが設けられている。
エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dは、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体の内部に空所44a(図10中省略)を形成する際にダイアフラム構造体の内部にエッチャントを供給する開口部である。このため、空所44aは、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを通してダイアフラム41の表面41a側に開口する。エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dは、ダイアフラム41のうち、領域48以外の領域49a、49bに開口する。領域48は、ダイアフラム41のうち引張り応力膜80a、80bおよび一対の櫛歯状電極50a、50bが配置されている領域である。これにより、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の領域を除いた領域に、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置されている。
以上説明した本実施形態では、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dの開口部は、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の領域を除いた領域に配置されている。
例えば、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dの開口部は、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に配置すると、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dがラム波伝搬方向の応力をデバイス領域45に作用することを妨げることになる。したがって、デバイスチップ30において圧力検出感度が低下する。
これに対して、本実施形態では、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dの開口部は、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の領域を除いた領域に配置されている。したがって、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dがラム波伝搬方向の応力をデバイス領域45に作用することを妨げることはない。よって、デバイスチップ30において圧力検出感度が低下することを未然に防ぐことができる。
(第7実施形態)
上記第2実施形態では、ダイアグラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の両側に引張り応力膜80a、80bを配置した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアグラム41のうちデバイス領域45を除く領域に引張り応力膜を配置してもよい。
図11に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30には、図6の引張り応力膜80a、80bに代えて引張り応力膜80cが設けられている。引張り応力膜80cは、ダイアグラム41のうちデバイス領域45を囲むように形成されている。
例えば、ダイアグラム41を構成する圧電薄膜の応力制御は必ずしも容易でない場合がある。圧電薄膜の圧電特性などの必要な特性を優先した場合、膜応力を(弱い)引っ張りにすることは必ずしも容易ではない場合がある。圧電薄膜の膜応力が圧縮応力にならざるを得なかった場合、図11のように引張り応力膜80cをダイアグラム41に付加することでダイアグラム41の座屈を解消することができる。そして、スリット46a、46bを設けることで、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力成分P2がデバイス領域45に作用することを避けることができる。つまり、横音弾性効果を避けることができる。
ここで、引張り応力膜80aをデバイス領域45にまで付加すると、ラム波の伝搬特性が劣化する場合がある。図11のように引張り応力膜80cをデバイス領域45の周辺領域に付加するだけで十分に座屈を避けることができる。
(第8実施形態)
上記第7実施形態では、ダイアグラム41のうちデバイス領域45を除く領域に引張り応力膜80cを配置した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアグラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の両側に引張り応力膜80a、80bを配置してもよい。
図12に本実施形態におけるラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態のラム波式センシングデバイス10と上記第7実施形態のラム波式センシングデバイス10とは、引張り応力膜の配置が異なるだけで、その他の構成は、同一であるため、その説明は省略する。
(第9実施形態)
上記第1〜第8の実施形態では、ダイアフラム41の裏面に受けた圧力に応じてデバイスチップ30の共振周波数が変化することで圧力を検出した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、ダイアフラム41の裏面に受けた圧力に応じてラム波の伝搬経路も変化することを利用して圧力を検出する例について説明する。
図13に本実施形態のラム波式センシングデバイス10のデバイスチップ30の上面図を示す。
本実施形態では、デバイスチップ30をフィルタ素子として機能させるために、デバイスチップ30には、一対の櫛歯状電極50a、50bに加えて、一対の櫛歯状電極50c、50dが設けられている。一対の櫛歯状電極50a、50bと一対の櫛歯状電極50c、50dとは、ダイアフラム41の表面41aのうち引張り応力膜80a、80bの間に配置されている。一対の櫛歯状電極50a、50bと一対の櫛歯状電極50c、50dとは互いにラム波の伝搬方向が一致するように配置されている。引張り応力膜80a、80bは、一対の櫛歯状電極50a、50bおよび一対の櫛歯状電極50c、50dに対してラム波の伝搬方向両側に配置されている。
なお、一対の櫛歯状電極50a、50bと一対の櫛歯状電極50c、50dとは同一のものであるが、説明の便宜上、区別をつけるために、互いに相違する符号を付けている。
このように構成される本実施形態では、一対の櫛歯状電極50a、50bを、ラム波を送信する送信側の櫛歯状電極として機能させる。一対の櫛歯状電極50c、50dを、ラム波を受信する受信側の櫛歯状電極として機能させる。
ここで、ダイアフラム41の裏面に受けた圧力に応じてラム波の伝搬経路も変化するため、一対の櫛歯状電極50a、50bから一対の櫛歯状電極50c、50dに伝搬するラム波の伝搬時間(すなわち、遅延時間)が変化する。そこで、ラム波の伝搬時間の変化によってダイアフラム41の裏面に受けた圧力を検出することができる。
この場合、共振周波数の変化で圧力を検出する場合と同様にラム波の伝搬路長の変化とラム波の伝搬方向での引張り応力P1の変化とラム波の伝搬方向に垂直な方向での引張り応力P2の変化とが起因して、ラム波の伝搬時間の変化が打ち消される場合がある。
そこで、上記第2実施形態と同様に引張り応力膜80a、80bを設けて、ダイアフラム41のうち領域49a、49bに座屈を残して、ラム波の伝搬方向に垂直な方向の応力P2を領域49a、49bに吸収される。したがって、デバイスチップ30において圧力検出感度の低下を抑制することができる。
(他の実施形態)
上記第1、2実施形態では、ダイアフラム41に2つのスリット46a、46bを設けた例について説明したが、これに代えて、スリット46a、46bのうち一方をダイアフラム41に設けてもよい。つまり、ダイアフラム41のうちデバイス領域45のうちラム波の伝搬方向に垂直な方向一方側にだけ、スリットを設けてもよい。
上記第1実施形態の変形例では、ダイアフラム構造体20およびデバイスチップ30から構成されるラム波式センシングデバイス10を用いた例について説明したが、これに代えて、ダイアフラム構造体20を用いることなく、デバイスチップ30だけでラム波式センシングデバイス10を構成してもよい。
これは、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体40Aでは、ダイアフラム41は圧力を支持部25を通して裏面側から受ける。このため、ダイアフラム41に圧力Pが直接印加することがなくなり、ダイアフラム41に比べて厚みが大きい支持部25がダイアフラム21と同様な作用をするからである。
上記第1実施形態の変形例では、デバイスチップ30としては、ダイアフラム41の裏面側から加わる圧力を検出する場合に限らず、ダイアフラム41の表面41a側から加わる圧力を検出してもよい。上記第1実施形態の変形例の場合、ダイアフラム41の表面41aにはスリット46a、46bが開いているため、ダイアフラム41の表面41a側から圧力を印加しても、ダイアフラム41にその圧力は印加されない。かつ、支持部25やダイアフラム21が圧力を受けて変形するため、ダイアフラム41としては、裏面側(図4中下側)から圧力が印加される場合と同様にセンシング動作をする。
同様に、上記第1の実施形態では、デバイスチップ30としては、ダイアフラム41の裏面側から加わる圧力を検出する場合に限らず、ダイアフラム41の表面41a側から加わる圧力を検出してもよい。これは、上記第1の実施形態では、ダイアフラム41の表面41aにはスリット46a、46bが開いているため、ダイアフラム41の表面41a側から圧力を印加しても、上記第1実施形態の変形例の場合と同様に作動するからである。
上記第2、3、4、5、7、8、9の実施形態では、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体として、裏面側に開口する空所24を有するダイアフラム構造体40を用いた例について説明したが、これに代えて、デバイスチップ30を構成するダイアフラム構造体としては、上記変形例と同様、ダイアフラム41の表面41a側に開口部を通して開口する空所44aを有するダイアフラム構造体40Aを用いてもよい。
このように上記第2、3、4、5、7、8、9の実施形態において、ダイアフラム41の表面41a側に開口部を通して開口する空所44aを有するダイアフラム構造体40Aを用いた場合には、デバイスチップ30をダイアフラム構造体20に搭載してラム波式センシングデバイス10を構成してもよい。或いは、ダイアフラム構造体20を採用することなく、デバイスチップ30だけでラム波式センシングデバイス10を構成してもよい。
上記第2、3の実施形態では、ダイアフラム41の表面41a側に引張り応力膜80a、80bを配置した例について説明したが、これに代えて、ダイアフラム41の裏面側に引張り応力膜80a、80bを配置してもよい。
上記第4、5の実施形態では、ダイアフラム41の表面41a側に引張り応力膜80c、80dを配置した例について説明したが、これに代えて、ダイアフラム41の裏面側に引張り応力膜80c、80dを配置してもよい。
上記第6実施形態では、引張り応力膜80a、80bをデバイス領域45に対してラム波伝搬方向の両側に配置したデバイスチップ30において、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の領域を除いた領域に、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置した例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、上記第3実施形態と同様、引張り応力膜80a、80bをデバイス領域45に対してラム波伝搬方向に垂直方向の両側に配置したデバイスチップ30において、ダイアフラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の領域を除いた領域に、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置する。例えば、ダイアフラム41の表面41aのうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に、エッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置する。
さらに、上記第4の実施形態において、上記第1の実施形態の変形例と同様に、ダイアフラム41の表面41a側に開口部を通して開口する空所44aを有するダイアフラム構造体40Aを用いてデバイスチップ30を構成する場合には、上記第6実施形態と同様に、ダイアフラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の領域を除いた他の領域に、開口部としてのエッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置してもよい。
上記第5の実施形態において、上記第1の実施形態の変形例と同様にダイアフラム41の表面41a側に開口部を通して開口する空所44aを有するダイアフラム構造体40Aを用いてデバイスチップ30を構成する場合に、ダイアフラム41のうちデバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の領域を除いた他の領域に、開口部としてのエッチングウィンドウ90a、90b、90c、90dを配置してもよい。
上記第9実施形態では、一対の櫛歯状電極50a、50bを送信側の櫛歯状電極として機能させる一方、一対の櫛歯状電極50c、50dを、ラム波を受信する受信側の櫛歯状電極として機能させる例について説明したが、これに代えて、一対の櫛歯状電極50a、50bから送信されるラム波を一対の櫛歯状電極50c、50dによって反射させ、この反射されるラム波を一対の櫛歯状電極50a、50bによって受信させる反射遅延デバイスを構成してもよい。
上記第9実施形態では、上記第2実施形態におけるラム波式センシングデバイス10の形態を共振器型からフィルタ型に変形した例について説明したが、同様の変形を上記第2実施形態以外の全ての各実施形態に適用してもよい。
例えば、上記第9実施形態において、次の(1)、(2)、(3)、(4)のようにしてもよい。
(1)ダイアフラム41に、引張り応力膜80a、80bではなく、上記第1実施形態のスリット46a、46bを構成する。
(2)ダイアフラム41において、上記第3実施形態と同様に、デバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に引張り応力膜80a、80bを配置する。
(3)上記第4実施形態と同様に、引張り応力が作用する圧電膜からダイアフラム41を構成し、ダイアフラム41において、デバイス領域45に対してラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に圧縮応力膜80c、80dを配置する。
(4)上記第5実施形態と同様に、引張り応力が作用する圧電膜からダイアフラム41を構成し、ダイアフラム41において、デバイス領域45に対してラム波の伝搬方向の両側に圧縮応力膜80c、80dを配置する。
上記第1〜9実施形態では、ラム波式センシングデバイス10に加わる圧力を検出した例について説明したが、これに代えて、ラム波式センシングデバイス10に加わる荷重を検出してもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
10 ラム波式センシングデバイス
20 ダイアフラム構造体
30 デバイスチップ
40 ダイアフラム構造体
41 ダイアフラム
45 デバイス領域
50a、50b 櫛歯状電極
70a、70b 引き出し配線
46a、46b スリット
80a、80b 引張り応力膜
80c、80d 圧縮応力膜

Claims (19)

  1. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、前記第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
    前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリット(46a、46b)が設けられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  2. 前記第1ダイアフラムは、圧縮応力を有するものであり、
    前記第1ダイアフラムの前記1対の櫛歯状電極を搭載する領域(45)以外の他の領域に配置されて引っ張り応力を有する膜(80a、80b、80c)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記他の領域では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されていることを特徴とする請求項1記載のラム波式センシングデバイス。
  3. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、前記第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
    前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜および前記1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されて、前記第1ダイアフラムのうち前記第1領域以外の第2領域(49a、49b)には、座屈が残っていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  4. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、前記第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
    前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜および前記1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されて、前記第1ダイアフラムのうち前記第1領域以外の第2領域(49c、49d)には、座屈が残っていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  5. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、前記第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
    前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、前記圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  6. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムに対して反対側に開口する空所(44)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(42)とを備える第1ダイアフラム構造体(40)と、前記第1ダイアフラムの表面側にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)と、
    前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)とを備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第2ダイアフラムを通して加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、前記圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  7. 前記第1ダイアフラムは、その厚み方向から視て長方形に形成されており、
    前記ラム波の伝搬方向に平行である両辺がそれぞれ短辺になるように前記第1ダイアフラムが形成されていることを特徴とする請求項3または5に記載のラム波式センシングデバイス。
  8. 前記第1ダイアフラムは、その厚み方向から視て長方形に形成されており、
    前記ラム波の伝搬方向に平行である両辺がそれぞれ長辺になるように前記第1ダイアフラムが形成されていることを特徴とする請求項4または6に記載のラム波式センシングデバイス。
  9. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムの表面側に開口部(46a、46b)を通して開口する空所(44a)とを備え第1ダイアフラム構造体(40A)と、前記第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向にスリット(46a、46b)が設けられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  10. 前記第1ダイアフラムは、圧縮応力を有するものであり、
    前記第1ダイアフラムの前記1対の櫛歯状電極を搭載する領域以外の他の領域に配置されて引っ張り応力を有する膜(80a、80b、80c)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記他の領域では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されていることを特徴とする請求項9に記載のラム波式センシングデバイス。
  11. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、前記第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜および前記1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されて、前記第1ダイアフラムのうち前記第1領域以外の第2領域(49a、49b)には、座屈が残っていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  12. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、前記第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、圧縮応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ引っ張り応力が作用する第1、第2の膜(80a、80b)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜および前記1対の櫛歯状電極が配置される第1領域(48)では、前記圧縮応力に基づく座屈が前記引っ張り応力によって解除されて、前記第1ダイアフラムのうち前記第1領域以外の第2領域(49c、49d)には、座屈が残っていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  13. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、前記第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、前記圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  14. 圧電材料から構成されている第1ダイアフラム(41)と、前記第1ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(25)と、前記第1ダイアフラムの裏面側に形成されて前記第1ダイアフラムの表面側に開口部(90a、90b、90c、90d)を通して開口する空所(44a)とを備える第1ダイアフラム構造体(40A)と、前記第1ダイアフラムの表面上にて噛みあうように配置されている1対の櫛歯状電極(50a、50b)とを備えるデバイスチップ(30)を備え、
    前記1対の櫛歯状電極の間に印加される交流電圧によってラム波が前記第1ダイアフラムを一方向に伝搬するようになっており、
    前記デバイスチップは、前記第1ダイアフラムに加わる力を検出するようになっており、
    前記第1ダイアフラムは、引張り応力が作用するものであり、
    前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向の両側に配置されて、かつ圧縮応力が作用する第1、第2の膜(80c、80d)を備え、
    前記第1ダイアフラムのうち前記第1、第2の膜が配置される領域(49a、49b)には、前記圧縮応力によって座屈が与えられていることを特徴とするラム波式センシングデバイス。
  15. 前記ダイアフラムは、その厚み方向から視て長方形に形成されており、
    前記ラム波の伝搬方向に平行である両辺がそれぞれ短辺になるように前記ダイアフラムが形成されていることを特徴とする請求項11または13に記載のラム波式センシングデバイス。
  16. 前記ダイアフラムは、その厚み方向から視て長方形に形成されており、
    前記ラム波の伝搬方向に平行である両辺がそれぞれ長辺になるように前記ダイアフラムが形成されていることを特徴とする請求項12または14に記載のラム波式センシングデバイス。
  17. 前記第1ダイアフラムの表面側から前記第1ダイアフラム構造の内部にエッチャントを供給するための前記開口部としてのエッチングウィンドウ(90a、90b、90c、90d)が前記第1ダイアフラムに開口しており、
    前記空所は、前記エッチングウィンドウを通して供給されるエッチャントを用いて前記第1ダイアフラム構造を構成する部材をエッチングすることにより、形成されたものであり、
    前記エッチングウィンドウは、前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向両側の領域以外の他の領域に配置されていることを特徴とする請求項11または13に記載のラム波式センシングデバイス。
  18. 前記第1ダイアフラムの表面側から前記第1ダイアフラム構造の内部にエッチャントを供給するための前記開口部としてのエッチングウィンドウ(90a、90b、90c、90d)が前記第1ダイアフラムに開口しており、
    前記空所は、前記エッチングウィンドウを通して供給されるエッチャントを用いて前記第1ダイアフラム構造を構成する部材をエッチングすることにより、形成されたものであり、
    前記エッチングウィンドウは、前記第1ダイアフラムのうち前記1対の櫛歯状電極が配置されるデバイス領域(45)に対して前記ラム波の伝搬方向に垂直な方向両側の領域以外の他の領域に配置されていることを特徴とする請求項12または14に記載のラム波式センシングデバイス。
  19. 前記デバイスチップを表面側に搭載してなる第2ダイアフラム(21)と、前記第2ダイアフラムの周囲をその裏面側から支える支持部(22)とを備える第2ダイアフラム構造体(20)を備えることを特徴とする請求項9ないし18のいずれか1つに記載のラム波式センシングデバイス。
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