JP2017067648A - 物理量センサ - Google Patents

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康雄 山本
隆雄 岩城
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Abstract

【課題】電極部のストレスマイグレーションを抑制し、高精度な物理量検出を行うことが可能な物理量センサを提供する。
【解決手段】圧電基板2に対して、伝播路を開口させつつIDT3および電極構造部4aを囲む第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bを形成する。これにより、IDT3や電極構造部4aに加わる応力が緩和される。したがって、IDT3や電極構造部4aにストレスマイグレーションが発生することを抑制することが可能となる。よって、ストレスマイグレーションによるIDT3や電極構造部4aの影響を抑制でき、より高精度な物理量検出を行うことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性表面波素子を用いた物理量センサに関するものである。
従来より、弾性表面波(以下、SAW(Surface Acoustic Wave)という)素子を用いた物理量センサがある(例えば、特許文献1参照)。例えば、SAW素子を用いた物理量センサは、圧電基板の上に、2つの櫛形の電極を組み合わせて構成されたストライプ状の電極(以下、IDT(Inter Digital Transducer)という)と、IDTに対向配置されたストライプ状の反射器を備えた構成とされる。
このように構成される物理量センサでは、IDTの各電極に入力信号を入力し、そのときに圧電基板の表面に発生させられるSAWが反射器で反射された反射波を受け取ったときにIDTから出力される信号を出力信号として、印加された物理量を検出する。すなわち、物理量に基づく歪みによってIDTと反射器との間の距離が変化すると、IDTが発した弾性波が反射波として戻ってくるまでに掛かる時間が変化することから、出力信号が発生させられる時間が変化する。このため、入力信号を入力してから出力信号が発生させられるまでの間の時間間隔である遅延時間に基づいて、発生している物理量を検出することができる。
特開2009−222589号公報
しかしながら、上記した物理量センサでは、平板状の圧電基板の上に備えた電極部に応力が加わって歪みが発生し、それによりストレスマイグレーションが発生する。これにより、高精度な物理量検出が行えなくなる。
本発明は上記点に鑑みて、電極部のストレスマイグレーションを抑制し、高精度な物理量検出を行うことが可能な物理量センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、少なくとも表面が圧電性材料で構成された圧電基板(2)と、圧電基板の表面上において、圧電基板の表面内における一方向に延設された互いに平行な歯を有する2つの櫛形電極(3a、3b)を、2つの櫛形電極それぞれの歯が交互に並ぶように対向して配置することにより構成され、入力信号が入力されると圧電基板の圧電効果に基づいて所定波長の弾性表面波を励起させ、圧電基板に備えられる伝播路に伝播させる入力電極(3)と、伝播路を通じて伝播された弾性表面波を検知し、出力信号を発生させる出力電極(3)と、を有する弾性表面波素子(1)を備え、印加された物理量に応じて伝播路の長さが変化することに基づいて、入力信号と出力信号との間の時間間隔である遅延時間より物理量の検出を行う物理量センサであって、圧電基板に、伝播路を開口させつつ入力電極と出力電極を囲むトレンチ(2a)が形成されていることを特徴としている。
このように、圧電基板に対して、伝播路を開口させつつ入力電極と出力電極を囲むトレンチを形成するようにしている。このため、入力電極や出力電極に加わる応力が緩和される。したがって、入力電極や出力電極にストレスマイグレーションが発生することを抑制することが可能となる。よって、ストレスマイグレーションによる入力電極や出力電極の影響を抑制でき、より高精度な物理量検出を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明では、圧電基板のうち入力電極および出力電極が形成された表面と反対側となる裏面において、入力電極と出力電極と対応する部分が凹んでおり、圧電基板のうち入力電極と出力電極と対応する部分がダイヤフラム構造とされていることを特徴としている。
このように、圧電基板のうち入力電極および出力電極と対応する部分をダイヤフラム構造としても、入力電極および出力電極に加わる応力を緩和することができる。これにより、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明では、圧電基板のうち入力電極および出力電極が形成された表面と反対側となる裏面において、伝播路よりも入力電極側と出力電極側が凹んでおり、圧電基板のうち伝播路よりも入力電極側と出力電極側の部分が伝播路と対応する部分よりも薄くされていることを特徴としている。
このように、圧電基板のうち伝播路よりも入力電極側と出力電極側の部分を伝播路と対応する部分よりも薄くした構造としても、入力電極および出力電極に加わる応力を緩和することができる。これにより、請求項1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSAW素子1を有する物理量センサの上面レイアウト図である。 図1のII−II断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるSAW素子1を有する物理量センサの上面レイアウト図である。 図3のIV−IV断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるSAW素子1を有する物理量センサの上面レイアウト図である。 図5のVI−VI断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1および図2を用いて説明する。まず、本実施形態のSAW素子1の構成について説明する。ここでは、トルク検出を行うトルクセンサにSAW素子1を適用する場合を例に挙げて説明するが、SAW素子1を圧力センサなどの他の物理量を検出するセンサとして用いることもできる。
SAW素子1は、図1および図2に示すように圧電基板2の表面上にIDT3と反射器4の少なくとも一部を構成する電極構造部4aを備えた構成とされている。図2では、SAW素子1の構成要素として圧電基板2やIDT3および反射器4のみを図示してあるが、SiO2、GeO2、BeF2等の温特抑制膜やSiN、AlN等の防湿膜などでIDT3や電極構造部4aを含めた圧電基板2の表面を被覆しても良い。その場合、温特抑制膜や防湿膜のうち電極構造部4aの上に、電極構造部4aの形状に対応する凸形状部が構成されることがあるが、それらの凸形状部も反射器4の一部を構成することとなる。
また、SAW素子1は、外部の装置として、制御装置5に接続されており、この制御装置5によって制御されることでトルク検出を行っている。
圧電基板2は、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)等の圧電性材料で形成された平板状の基板である。本実施形態では、圧電基板2に、第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bを形成してある。第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bは、IDT3や電極構造部4aに加えられる応力を緩和するための応力緩和トレンチである。圧電基板2のうち、IDT3と電極構造部4aとの間の部分を伝播路として、第1トレンチ2aは、IDT3のうちの伝播路側を開口させると共に伝播路以外の周囲を囲むように配置されている。また、第2トレンチ2bは、電極構造部4aのうちの伝播路側を開口させると共に伝播路以外の周囲を囲むように配置されている。第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bの深さについては応力緩和効果が得られれば任意であり、例えば圧電基板2を貫通するように設けられていても良い。
IDT3は、入力信号に基づいてSAWを発生させる入力電極に相当するものである。IDT3は、図1に示すように、対向する2つの櫛形電極3a、3bの各歯が互いに平行かつ交互に並ぶように配置されており、例えばアルミニウム(Al)、金(Au)、銅(Cu)などの電極材料によって構成されている。各櫛形電極の歯は互いに平行に並べられ、本実施形態の場合は、IDT3を構成する櫛形電極3a、3bの歯のピッチを例えばλ/2で一定としているが、各歯のピッチについては任意に設定可能である。なお、λは本実施形態において使用するSAWの波長である。
各櫛形電極3a、3bはそれぞれ制御装置5と接続するための配線や端子に接続されており、これらを通じて制御装置5からの入力信号の入力や、制御装置5への出力信号の出力が為される。そして、制御装置5から入力信号が入力されることに基づき、IDT3は、各櫛形電極3a、3bの間に発生する電位差および圧電基板2の圧電効果による励起によりSAWを発生させ、伝播路および反射器4側に伝播させる。
反射器4は、IDT3から伝播されるSAWの伝播方向に対して垂直に延設された複数の突起状構造部によって構成されるもので、伝播されてきたSAWを反射し、反射波を発生させてIDT3側に伝える。本実施形態では、IDT3の櫛形電極3a、3bを構成する電極材料によって構成した電極構造部4aによって反射器4を構成しており、温特抑制膜や防湿膜が形成される場合には、これらの表面に形成された凸形状部によっても反射器4の一部が構成される。
また、本実施形態では、反射器4は、複数の電極構造部4aが等間隔に平行に並べられ、IDT3の各櫛形電極3a、3bの歯と対向して配置されている。各電極構造部4aのピッチは、例えばIDT3を構成する櫛形電極の歯のピッチと同じとされている。なお、櫛形電極3aの各歯と櫛形電極3bの各歯の間の間隔は、上記したように、λ/2とされている。
制御装置5は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路などで構成されるものであり、IDT3に対して入力信号を入力すると共に、IDT3の出力信号の基づいて物理量としてトルク検出を行う。具体的には、制御装置5は、IDT3への入力信号、例えば各櫛形電極3a、3bの間にパルス状の電位差を発生させる信号を入力することで、圧電効果に基づいてSAWを発生させる。これにより、反射器4から反射波が伝播され、その反射波に基づいて圧電効果によりIDT3の各櫛形電極3a、3bの間に電位差あるいは電荷が発生することから、制御装置5は、それを検出することで反射波が返って来たタイミングを検出する。そして、制御装置5は、SAWを発生させてから反射波が返って来るまでの間を遅延時間として、この遅延時間の測定を行う。印加されるトルクによってIDT3と反射器4との間の距離が変化し、この距離の変化によって遅延時間が変化することから、遅延時間を測定することで、トルクを検出することができる。
このような構造により、本実施形態にかかるSAW素子1が構成されている。このように構成されるSAW素子1は、例えば、図2に示すように、ガラスなどの応力が伝達されやすい硬い材料で構成された接合材11を介して検出対象12に貼り付けられ、検出対象12に加わる物理量、例えばトルクや圧力などを検出するものとして用いられる。例えば、SAW素子1は、車両のエンジンにおけるクランク軸を検出対象12として、クランク軸に取り付けられることでトルクセンサとして用いられ、クランク軸に掛かるトルクに基づいて圧電基板2が変形することを利用して、トルク検出を行う。
つぎに、SAW素子1の動作について説明する。
まず、制御装置5がIDT3の2つの櫛形電極3a、3bに対して入力信号を入力、例えば櫛形電極3a、3b間に電位差を発生させると、櫛形電極3a、3bを通して圧電基板2に電位差が発生する。これにより、圧電基板2のうちIDT3が形成された部分の表面において、圧電効果によるSAWが発生する。
そして、SAWは圧電基板2の表面のうちIDT3と反射器4との間の伝播路を通じて伝播され、反射器4に到達する。その後、反射器4で反射されて、反射波としてIDT3に返って来る。この反射波によって、圧電基板2のうちのIDT3が形成された部分の表面が変形し、これに基づいてIDT3の櫛形電極3a、3b間に圧電効果による電位差が発生する。
この電位差が出力信号として制御装置5に出力され、制御装置5は、IDT3に入力信号を入力してから、IDT3より出力信号が出力されるまでの遅延時間を測定する。
SAW素子1がこのような動作をしているときに、圧電基板2が検出対象12に加わる物理量、例えばクランク軸に加わるトルクに基づいて歪むと、SAWの伝播路の長さが変化する。このため、SAWがIDT3から反射器4で反射してIDT3に戻ってくるまでの遅延時間が変化する。この遅延時間の測定結果に基づいて、制御装置5は、ROM等の記憶領域に記憶された遅延時間とトルクとの関係をもとに、測定した遅延時間からトルクを検出する。
そして、このような物理量検出を行う際に、IDT3や電極構造部4aに対しても応力が加わり得る。しかしながら、本実施形態では、圧電基板2に対して、応力緩和トレンチとして第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bを形成していることから、IDT3や電極構造部4aに加わる応力が緩和される。したがって、IDT3や電極構造部4aにストレスマイグレーションが発生することを抑制することが可能となる。
なお、このように構成される本実施形態のSAW素子1の製造方法については基本的にには従来と同様であり、第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bの形成工程を追加するのみで良い。第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bの形成工程については、例えばフォトエッチングによって行われる。この形成工程は、IDT3および電極構造部4aの形成工程の前後いずれに行っても良いし、温特抑制膜や防湿膜を形成した後に、これらを貫通しつつ圧電基板2に形成されるように行っても良い。
以上説明したように、本実施形態のSAW素子1では、圧電基板2に対して、伝播路を開口させつつIDT3および電極構造部4aを囲む第1トレンチ2aおよび第2トレンチ2bを形成するようにしている。このため、IDT3や電極構造部4aに加わる応力が緩和される。したがって、IDT3や電極構造部4aにストレスマイグレーションが発生することを抑制することが可能となる。よって、ストレスマイグレーションによるIDT3や電極構造部4aの影響を抑制でき、より高精度な物理量検出を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して応力緩和構造を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3および図4を参照して、本実施形態にかかるSAW素子1について説明する。図3および図4に示すように、本実施形態のSAW素子1では、圧電基板2のうちIDT3や電極構造部4aが形成された表面と反対側となる裏面側において、IDT3と対応する部分および電極構造部4aと対応する部分が凹んだ凹部2c、2dを設けている。これにより、圧電基板2のうちIDT3や電極構造部4aと対応する部分を、伝播路が形成される部分よりも薄くされたダイヤフラム構造とし、ダイヤフラムの上にIDT3や電極構造部4aが形成されるようにしている。
このように、圧電基板2のうちIDT3や電極構造部4aと対応する部分をダイヤフラム構造としても、IDT3や電極構造部4aに加わる応力を緩和することができる。したがって、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第1実施形態に対して応力緩和構造を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5および図6を参照して、本実施形態にかかるSAW素子1について説明する。図5および図6に示すように、本実施形態のSAW素子1では、圧電基板2の裏面のうち伝播路と対応する部分よりもIDT3側および電極構造部4a側の部分が凹まされた凹部2e、2fとされている。つまり、圧電基板2のうち伝播路と対応する部分と比較して、それよりもIDT3側および電極構造部4a側の部分が薄くなるようにしている。そして、圧電基板2のうち伝播路と対応する部分が接合材11を介して検出対象12に接合されるようにし、IDT3や電極構造部4aが検出対象12から浮かされた構造とされている。
このように、圧電基板2のうち伝播路と対応する部分と比較して、それよりもIDT3側や電極構造部4a側の部分が薄くなるようにしても、IDT3や電極構造部4aに加わる応力を緩和することができる。したがって、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、圧電基板2として、全部が圧電性材料で構成されたものを例に挙げて説明したが、少なくともSAWが伝播される表面が圧電性材料で構成されていれば良い。
また、上記各実施形態で説明したIDT3や反射器4の上面レイアウトは一例であり、他のレイアウトであっても良い。すなわち、IDT3については発生させたSAWを一方向に向けて伝播できる構造であれば良く、反射器4についても、伝播してきたSAWをIDT3側に向けて反射できる構造であれば良い。
また、上記各実施形態では、IDT3から伝播されたSAWを反射器4で反射させると共に、その反射波をIDT3に返し、反射してきたSAWをIDT3で検知して、物理量に対応する出力を発生させる構成としている。これにより、IDT3と反射器4との間によって構成される伝播路でSAWを往復させることで遅延時間を長くでき、より物理量の検知精度を高めることが可能になる。また、1つのIDT3によって、入力信号に基づいてSAWを発生させる入力電極とSAWを検知して物理量に対応する遅延時間を含む出力信号を発生させる出力電極としての役割を果たすことが可能になる。しかしながら、この構造はSAW素子1の構成の一例を示したに過ぎない。例えば、反射器4を備えることなく、反射器4の部分に出力電極を備え、入力電極(IDT3)から伝播路を通じて伝播されてきたSAWを入力電極に対して伝播路と反対側に配置された出力電極によって検知する構成であっても良い。
1 SAW素子
2 圧電基板
2a 第1トレンチ
2b 第2トレンチ
3 IDT
4 反射器
5 制御装置

Claims (6)

  1. 少なくとも表面が圧電性材料で構成された圧電基板(2)と、
    前記圧電基板の表面上において、前記圧電基板の表面内における一方向に延設された互いに平行な歯を有する2つの櫛形電極(3a、3b)を、前記2つの櫛形電極それぞれの歯が交互に並ぶように対向して配置することにより構成され、入力信号が入力されると前記圧電基板の圧電効果に基づいて所定波長の弾性表面波を励起させ、前記圧電基板に備えられる伝播路に伝播させる入力電極(3)と、
    前記伝播路を通じて伝播された前記弾性表面波を検知し、出力信号を発生させる出力電極(3)と、を有する弾性表面波素子(1)を備え、
    印加された物理量に応じて前記伝播路の長さが変化することに基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の時間間隔である遅延時間より前記物理量の検出を行う物理量センサであって、
    前記圧電基板に、前記伝播路を開口させつつ前記入力電極と前記出力電極を囲むトレンチ(2a)が形成されていることを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記伝播路を挟んで前記入力電極と反対側に反射器(4)が配置され、該反射器で反射された前記弾性表面波が前記伝播路を通じて前記入力電極に返され、前記入力電極を前記出力電極として前記弾性表面波を検知し、前記出力信号を発生させており、
    前記トレンチは、前記出力電極としても機能する前記入力電極を囲む第1トレンチ(2a)であり、
    さらに、前記圧電基板に、前記伝播路を開口させつつ前記反射器を囲む第2トレンチ(2b)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
  3. 少なくとも表面が圧電性材料で構成された圧電基板(2)と、
    前記圧電基板の表面上において、前記圧電基板の表面内における一方向に延設された互いに平行な歯を有する2つの櫛形電極(3a、3b)を、前記2つの櫛形電極それぞれの歯が交互に並ぶように対向して配置することにより構成され、入力信号が入力されると前記圧電基板の圧電効果に基づいて所定波長の弾性表面波を励起させ、前記圧電基板に備えられる伝播路に伝播させる入力電極(3)と、
    前記伝播路を通じて伝播された前記弾性表面波を検知し、出力信号を発生させる出力電極(3)と、を有する弾性表面波素子(1)を備え、
    印加された物理量に応じて前記伝播路の長さが変化することに基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の時間間隔である遅延時間より前記物理量の検出を行う物理量センサであって、
    前記圧電基板のうち前記入力電極および前記出力電極が形成された表面と反対側となる裏面において、前記入力電極と前記出力電極と対応する部分が凹んでおり、前記圧電基板のうち前記入力電極と前記出力電極と対応する部分がダイヤフラム構造とされていることを特徴とする物理量センサ。
  4. 前記伝播路を挟んで前記入力電極と反対側に反射器(4)が配置され、該反射器で反射された前記弾性表面波が前記伝播路を通じて前記入力電極に返され、前記入力電極を前記出力電極として前記弾性表面波を検知し、前記出力信号を発生させており、
    前記圧電基板のうち前記出力電極としても機能する前記入力電極と対応する部分および前記反射器と対応する部分が前記ダイヤフラム構造とされていることを特徴とする請求項3に記載の物理量センサ。
  5. 少なくとも表面が圧電性材料で構成された圧電基板(2)と、
    前記圧電基板の表面上において、前記圧電基板の表面内における一方向に延設された互いに平行な歯を有する2つの櫛形電極(3a、3b)を、前記2つの櫛形電極それぞれの歯が交互に並ぶように対向して配置することにより構成され、入力信号が入力されると前記圧電基板の圧電効果に基づいて所定波長の弾性表面波を励起させ、前記圧電基板に備えられる伝播路に伝播させる入力電極(3)と、
    前記伝播路を通じて伝播された前記弾性表面波を検知し、出力信号を発生させる出力電極(3)と、を有する弾性表面波素子(1)を備え、
    印加された物理量に応じて前記伝播路の長さが変化することに基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の時間間隔である遅延時間より前記物理量の検出を行う物理量センサであって、
    前記圧電基板のうち前記入力電極および前記出力電極が形成された表面と反対側となる裏面において、前記伝播路よりも前記入力電極側と前記出力電極側が凹んでおり、前記圧電基板のうち前記伝播路よりも前記入力電極側と前記出力電極側の部分が前記伝播路と対応する部分よりも薄くされていることを特徴とする物理量センサ。
  6. 前記伝播路を挟んで前記入力電極と反対側に反射器(4)が配置され、該反射器で反射された前記弾性表面波が前記伝播路を通じて前記入力電極に返され、前記入力電極を前記出力電極として前記弾性表面波を検知し、前記出力信号を発生させており、
    前記圧電基板のうち前記伝播路と対応する部分と比較して、前記伝播路よりも前記出力電極としても機能する前記入力電極側および前記反射器側の部分が薄くされていることを特徴とする請求項5に記載の物理量センサ。
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