JP2015089717A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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小池 孝誌
Takashi Koike
孝誌 小池
寛哲 徳永
Hiroaki Tokunaga
寛哲 徳永
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Abstract

【課題】安定した精度で転舵軸の位置を検出することが可能な車両用操舵装置を提供する。【解決手段】ステアリングホイールの操舵に応じて回転する転舵用モータ13と、転舵用モータ13から伝達する動力で軸方向に移動する転舵軸5とを有し、転舵軸5が軸方向に移動することで左右一対の転舵輪の向きを変化させる車両用操舵装置において、転舵軸5の位置を絶対位置として検出する絶対位置検出器15を設ける。絶対位置検出器15は、転舵軸5の軸方向に沿って軸直角方向に次第に変位する傾斜をもつように転舵軸5の外周に形成されたカム面30と、カム面30に接触した状態で転舵軸5の軸直角方向に移動可能に支持された従動体31と、従動体31をカム面30に押し付けた状態に保持する付勢部材32と、従動体31の変位を検出する変位センサ33とからなる。【選択図】図2

Description

この発明は、主として、ステアリングホイールと転舵輪の間を機械的に切り離した状態で転舵輪の転舵を行なうステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置に関する。
運転者によるステアリングホイールの操舵に応じて車両の転舵輪(一般には前輪)を転舵する車両用操舵装置として、ステアリングホイールの操舵に応じて回転する転舵用モータと、その転舵用モータから伝達する動力で軸方向に移動する転舵軸とを有し、転舵軸が軸方向に移動することで左右一対の転舵輪の向きを変化させるステアバイワイヤ方式のものが知られている(特許文献1、2)。
このステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置は、運転者によるステアリングホイールの操舵角をいったん電気信号に変換し、その電気信号に基づいて転舵用モータを制御するので、例えば、車両の走行速度に応じて転舵輪の動作を変化させることが可能であり、車両の走行安定性や運動性能の向上を可能とするものとして期待されている。
ところで、ステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置では、ステアリングホイールに対して転舵輪が機械的に切り離されているので、ステアリングホイールの操舵角と転舵輪の転舵角とが対応して変化するように転舵用モータを制御するには、ステアリングホイールの操舵角を検出するとともに、転舵軸の位置も検出することが必要となる。
ここで、転舵軸の位置を検出する手段として、例えば、転舵軸を最大のストロークで移動させたときの転舵用モータの回転を1回転未満の回転に減速して伝達する一般的な歯車減速機と、その歯車減速機で減速した回転が入力されるように歯車減速機に接続した回転角度センサとからなる絶対位置検出器を採用することが考えられる。
しかしながら、このような構成の絶対位置検出器を採用すると、歯車減速機の内部のバックラッシによって、転舵軸の位置の検出精度が不安定となる問題がある。
そこで、転舵軸の位置を安定した精度で検出する方法として、差動トランスやリニアポテンショメータを使用する方法も考えられるが、転舵軸の全ストロークにわたって転舵軸の位置を検出するには、長いストロークをもつ差動トランスやリニアポテンショメータを使用する必要があり、設置スペースおよび製造コストの観点から困難である。
特許第4165213号公報 特開2009−292331号公報
この発明が解決しようとする課題は、安定した精度で転舵軸の位置を検出することが可能な車両用操舵装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明では、以下の構成を車両用操舵装置に採用している。
ステアリングホイールの操舵に応じて回転する転舵用モータと、その転舵用モータから伝達する動力で軸方向に移動する転舵軸とを有し、前記転舵軸が軸方向に移動することで左右一対の転舵輪の向きを変化させる車両用操舵装置において、
前記転舵軸の位置を絶対位置として検出する絶対位置検出器を設け、
その絶対位置検出器は、前記転舵軸の軸方向に沿って軸直角方向に次第に変位する傾斜をもつように前記転舵軸の外周に形成されたカム面と、そのカム面に接触した状態で前記転舵軸の軸直角方向に移動可能に支持された従動体と、その従動体を前記カム面に押し付けた状態に保持する付勢部材と、前記従動体の変位を検出する変位センサとからなることを特徴とする車両用操舵装置。
このようにすると、転舵軸が軸方向に移動したとき、従動体がカム面に押されて転舵軸の軸直角方向に次第に変位する。このとき、従動体の位置は、転舵軸の位置に対応して変化するので、変位センサで検出される従動体の位置に基づいて、転舵軸の位置を検出することが可能である。また、従動体がカム面の傾斜に沿って変位するとき、従動体は付勢部材でカム面に押し付けられた状態に保持されているので、従動体とカム面の間にガタが生じない。したがって、安定した精度をもって転舵軸の位置を検出することが可能である。
前記変位センサとしては、例えば、光学式のセンサを採用することも可能であるが、前記従動体に固定された磁石と、前記従動体の変位に応じて前記磁石からの距離が変化するように設けられた磁気センサとからなる磁気式のものを採用すると好ましい。このようにすると、磁気センサは光学式のセンサに比べて耐環境性に優れるため、変位センサの検出精度の安定性を確保することができる。
更に、前記磁石と前記磁気センサの間を仕切るように配置され、非磁性材料からなる隔離部材を設けると好ましい。このようにすると、転舵軸の潤滑剤等が磁気センサに付着するのを隔離部材によって防止することができるので、磁気センサが故障しにくくなり、変位センサの信頼性を高めることができる。
前記隔離部材としては、樹脂フィルムを採用することができる。このようにすると、非磁性金属からなる隔離部材を採用するよりも、容易に隔離部材の厚みを薄くすることができ、前記磁石と前記磁気センサを極めて近い位置まで近づけることが可能となる。
この発明の車両用操舵装置は、従動体がカム面の傾斜に沿って変位するとき、従動体が付勢部材でカム面に押し付けられた状態に保持されているので、従動体とカム面の間にガタが生じない。したがって、安定した精度をもって転舵軸の位置を検出することが可能である。
この発明の実施形態にかかる車両用操舵装置を示す概略図 図1の転舵アクチュエータを示す断面図 図2に示す絶対位置検出器の近傍の拡大断面図 図3に示す絶対位置検出器の変形例を示す拡大断面図 図3に示す絶対位置検出器の他の変形例を示す拡大断面図
図1に、この発明の実施形態にかかる車両用操舵装置を示す。この車両用操舵装置は、運転者によるステアリングホイール1の操舵角を電気信号に変換し、その電気信号に基づいて転舵アクチュエータ2を駆動することにより転舵輪3の向きを変化させるステアバイワイヤ方式のものである。
車両用操舵装置は、運転者により操舵されるステアリングホイール1と、車両の挙動に応じてステアリングホイール1に操舵反力を与える反力アクチュエータ4と、ステアリングホイール1の操舵角に応じて左右一対の転舵輪3(図では左右一対の前輪)の向きが変わるように転舵軸5を動かす転舵アクチュエータ2と、ステアリングホイール1と転舵アクチュエータ2の間で回転の伝達と遮断を切り替えるバックアップクラッチ6とを有する。
反力アクチュエータ4は、ステアリングホイール1と一体に回転するようにステアリングホイール1に接続した操舵軸7と、操舵軸7の回転角に基づいてステアリングホイール1の操舵角を検出する操舵角検出器8と、ステアリングホイール1に付与する操舵反力の元になる回転トルクを発生する反力モータ9と、反力モータ9で発生する回転トルクを増幅して操舵軸7に伝達する減速機10と、ステアリングホイール1から操舵軸7に入力される回転をバックアップクラッチ6に伝達する操舵側連結軸11とを有する。
転舵軸5は、その両端がナックルアーム12を介して転舵輪3に連結され、転舵軸5が軸方向に移動すると、これに連動して左右一対の転舵輪3の向きが変化するようになっている。ここで、転舵軸5が軸方向の一方のストローク端から他方のストローク端まで移動するとき(すなわち転舵輪3を左右いずれかの側に最大の転舵角で転舵した状態から反対側に最大の転舵角で転舵した状態になるまで転舵軸5を軸方向に移動させたとき)、転舵軸5は、130mm程度軸方向に移動する。
バックアップクラッチ6は、図示しないコイルに通電したときに正逆両方向の回転の伝達をいずれも遮断し、コイルへの通電を停止したときに正逆両方向の回転をいずれも伝達する電磁クラッチである。このバックアップクラッチ6は、正常時は、ステアリングホイール1と転舵輪3の間を機械的に切り離した切り離し状態に保持し、異常時は、ステアリングホイール1と転舵輪3の間を機械的に接続した締結状態に切り替えられる。
図2に示すように、転舵アクチュエータ2は、転舵用モータ13と、転舵用モータ13から伝達する動力で軸方向に移動する転舵軸5と、転舵用モータ13から伝達する回転を転舵軸5の軸方向移動に変換する運動変換機構14と、転舵軸5の位置を絶対位置として検出する絶対位置検出器15と、転舵用モータ13の回転量を検出する回転検出器16と、バックアップクラッチ6を介して操舵側連結軸11に連結された転舵側連結軸17とを有する。
転舵用モータ13は、ステアリングホイール1の操舵に応じて回転するように制御される。すなわち、操舵角検出器8で検出されるステアリングホイール1の操舵角に対応して転舵輪3の転舵角が変化するように転舵用モータ13は回転する。転舵用モータ13のモータ軸18には、転舵用モータ13の回転量を検出する回転検出器16が取り付けられている。回転検出器16は、モータ軸18が連続的に回転するときに一定角度ごとに出力信号が周期的に変化するセンサであり、例えば、レゾルバである。レゾルバは、モータ軸18と一体に回転するロータ16aと、ロータ16aを囲むように設けられた環状のステータ16bとからなる。ステータ16bは、転舵アクチュエータ2のケース19に固定されている。
運動変換機構14は、転舵用モータ13の回転が入力されるボールナット20と、ボールナット20にボール21を介してねじ係合するねじ軸22とからなるボールねじ機構である。ねじ軸22は、転舵軸5に一体に形成されている。転舵用モータ13のモータ軸18には、駆動ギヤ23が固定されている。駆動ギヤ23は、ボールナット20に固定された従動ギヤ24と噛み合っており、この噛み合いによって、転舵用モータ13の回転がボールナット20に入力されるようになっている。
ボールナット20は、軸方向に移動しないように保持されるとともに、軸受27で回転可能に支持されている。一方、ねじ軸22は、回転しないように回り止めされるとともに、軸方向に移動可能に支持されている。そのため、転舵用モータ13の回転がボールナット20に入力されると、そのボールナット20の回転に応じてねじ軸22が軸方向に移動し、このねじ軸22と一体に転舵軸5も軸方向に移動する。
絶対位置検出器15は、転舵軸5の位置を絶対位置として検出する。すなわち、絶対位置検出器15は、現在までの転舵軸5の移動量の積算値に基づく相対位置(例えば、回転検出器16で検出される転舵用モータ13の回転積算量に相当する分の距離を、予め設定した転舵軸5の基準位置に対して加算または減算した位置)を転舵軸5の位置として検出するのではなく、現在の出力値のみに基づいて転舵軸5の位置を検出する検出器である。
転舵側連結軸17には第1傘歯車25が固定され、この第1傘歯車25に噛み合う第2傘歯車26がモータ軸18に固定されている。
図3に示すように、絶対位置検出器15は、転舵軸5の軸方向に沿って軸直角方向に次第に変位する傾斜をもつように転舵軸5の外周に形成されたカム面30と、そのカム面30に接触した状態で転舵軸5の軸直角方向に移動可能に支持された従動ピン31と、その従動ピン31をカム面30に押し付けた状態に保持する付勢部材32と、従動ピン31の変位を検出する変位センサ33とからなる。
カム面30は、転舵軸5の軸方向の一端側から他端側に向かって次第に深くなるように形成されており、その軸方向の長さは、転舵軸5を軸方向の一方のストローク端から他方のストローク端まで移動させたときの移動量(この実施形態では130mm程度)よりも長く形成されている。また、カム面30の傾斜の大きさは、転舵軸5が軸方向の一方のストローク端から他方のストローク端まで移動するときにカム面30の傾斜に沿って移動する従動ピン31の移動量(例えば10mm程度)が、転舵軸5の軸方向の移動量(この実施形態では130mm程度)よりも小さくなる(好ましくは10分の1以下になる)ように設定されている。すなわち、カム面30は、転舵軸5が軸方向に移動したとき、その転舵軸5の移動量を一定の割合(好ましくは10分の1以下)で縮小して従動ピン31に伝達するようになっている。
従動ピン31は、転舵軸5の軸方向に移動しないように転舵アクチュエータ2のケース19に固定された滑り軸受34で、転舵軸5の外周のカム面30に向けて進退可能に支持されている。従動ピン31の前端には、カム面30に転がり接触するように回転可能に支持されたローラ35が設けられている。従動ピン31の外周には、付勢部材32の一端を受けるばね座36が固定されている。付勢部材32の他端は滑り軸受34で支持されている。付勢部材32は、例えば、転舵軸5の軸直角方向に伸縮するように配置された圧縮コイルばねである。
本実施形態のように従動ピン31の前端にローラ35を設ける場合、従動ピン31の長手方向(進退方向)を中心とした回転を拘束する手段(図示せず。例えば、従動ピン31の外周に形成された長手方向の溝と、その溝に係合するように滑り軸受34に設けられた突起など)を設けることにより、ローラ35の回転方向とカム面30の延在方向が常に一致するようにすると好ましい。このようにすると、従動ピン31の動作が極めて安定したものとなる。
変位センサ33は、従動ピン31の後端に固定された永久磁石33aと、従動ピン31の変位に応じて永久磁石33aからの距離が変化するように設けられた磁気センサ33bとからなる。磁気センサ33bは、永久磁石33aと対向するように配置され、転舵軸5の軸直角方向に移動しないように固定されている。転舵アクチュエータ2のケース19には、従動ピン31の後端を囲むように円筒穴37が形成され、この円筒穴37の転舵軸5から遠い側の端部に蓋38が固定されている。磁気センサ33bは、例えばホールICである。磁気センサ33bは、蓋38に固定したプリント基板39に実装されている。
この変位センサ33は、従動ピン31が転舵軸5の軸直角方向に変位すると、従動ピン31の後端の永久磁石33aが従動ピン31と一体に移動することによって、磁気センサ33bを貫く磁束密度が変化する。そのため、磁気センサ33bで検出される磁束密度に基づいて、従動ピン31の位置を検出することができる。
この車両用操舵装置は、転舵用モータ13が回転し、転舵軸5が軸方向に移動したとき、従動ピン31がカム面30に押されて転舵軸5の軸直角方向に変位する。このとき、従動ピン31の位置は、転舵軸5の位置に対応して変化するので、変位センサ33で検出される従動ピン31の位置に基づいて、転舵軸5の位置を検出することが可能である。
そして、この車両用操舵装置は、電源が入っているときは、ステアリングホイール1と転舵輪3の間を機械的に切り離した状態で、操舵角検出器8で検出されるステアリングホイール1の操舵角と、転舵輪3の転舵角とが対応して変化するように転舵用モータ13を制御する。このとき、上述の絶対位置検出器15で検出される転舵軸5の位置を利用して、転舵用モータ13の制御を行なう。
上記の車両用操舵装置は、従動ピン31がカム面30の傾斜に沿って変位するとき、従動ピン31が付勢部材32でカム面30に押し付けられた状態に保持されているので、従動ピン31とカム面30の間にガタが生じない。したがって、安定した精度をもって転舵軸5の位置を検出することが可能である。
すなわち、転舵軸5の位置を検出する手段として、例えば、転舵軸5を最大のストロークで移動させたときの転舵用モータ13の回転を1回転未満の回転に減速して伝達する一般的な歯車減速機と、その歯車減速機で減速した回転が入力されるように歯車減速機に接続した回転角度センサとからなる絶対位置検出器を採用することが考えられるが、このような構成の絶対位置検出器を採用すると、歯車減速機の内部のバックラッシによって、転舵軸5の位置の検出精度が不安定となる問題がある。これに対し、上記実施形態では、転舵軸5の軸方向の位置を、転舵軸5に形成されたカム面30に沿って移動する従動ピン31の位置に変換し、その従動ピン31の位置に基づいて転舵軸5の軸方向位置を検出可能としている。そして、従動ピン31は、付勢部材32で常時カム面30に押し付けた状態に保持されているので、従動ピン31とカム面30の間に、歯車減速機の内部のバックラッシのようなガタが生じず、安定した精度をもって転舵軸5の位置を検出することが可能である。
変位センサ33としては、例えば、光学式のセンサを採用することも可能であるが、上記実施形態のように、従動ピン31に固定された永久磁石33aと、従動ピン31の変位に応じて磁石からの距離が変化するように設けられた磁気センサ33bとからなる磁気式のものを採用すると好ましい。このようにすると、磁気センサ33bは光学式のセンサに比べて耐環境性に優れるため、変位センサ33の検出精度の安定性を確保することができる。
ところで、従動ピン31とカム面30の接触部や、従動ピン31と滑り軸受34の接触部は、通常、接触の摩擦を減らすためにグリース等の潤滑剤が塗布される。この潤滑剤が、円筒穴37に入って磁気センサ33bやプリント基板39に付着してしまうと、磁気センサ33bやプリント基板39が故障する可能性が生じる。そこで、図4や図5に示すように、上記実施形態の変形例である絶対位置検出器15を採用すると、磁気センサ33bやプリント基板39の故障に対する信頼性を高めることが可能となる。
図4に基づいて、上記実施形態の絶対位置検出器15の変形例を説明する。以下、上記実施形態に対応する部分は同一の符号を付して説明を省略する。
ケース19の円筒穴37の中に、永久磁石33aと磁気センサ33bの間を仕切る隔離部材40が設けられている。隔離部材40は、ケース19の円筒穴37の内周に嵌合する円筒部40aと、円筒部40aの一端を塞ぐように形成された仕切り板40bとからなる。この隔離部材40は、プリント基板39の全体を覆っている。円筒部40aと仕切り板40bは、非磁性材料(例えば樹脂)で一体に成形されている。隔離部材40は、円筒穴37の内周に形成された段差41で支持され、これにより、仕切り板40bと磁気センサ33bの距離が一定に保持されている。
このように、非磁性材料からなる隔離部材40によって永久磁石33aと磁気センサ33bの間を仕切ると、転舵軸5の潤滑剤等が磁気センサ33bに付着するのを隔離部材40によって防止することができるので、磁気センサ33bが故障しにくくなり、変位センサ33の信頼性を高めることができる。
図5に基づいて、上記実施形態の絶対位置検出器15の他の変形例を説明する。
ケース19の円筒穴37の中に、永久磁石33aと磁気センサ33bの間を仕切る隔離部材40が設けられている。隔離部材40は、膜厚が1mm以下(好ましくは0.2mm以下)とされた樹脂フィルムである。隔離部材40は、環状の2つの挟持部材42,43で表裏から挟持されている。一方の挟持部材42は、他方の挟持部材43を嵌合保持する嵌合筒部42aを有する。このように、一方の挟持部材42で他方の挟持部材43を嵌合保持することにより、形崩れしやすいフィルム状の隔離部材40の取り付けの作業性を高めることができる。挟持部材43は、円筒穴37の内周に形成された段差41で支持され、これにより、隔離部材40と磁気センサ33bの距離が一定に保持されている。挟持部材42と隔離部材40の間に、ゴム等の弾性部材からなる環状のシール部材(図示せず)を挿入してもよい。これにより、隔離部材40の外周部の密閉性を高めることができる。
このように、非磁性材料からなる隔離部材40によって永久磁石33aと磁気センサ33bの間を仕切ると、転舵軸5の潤滑剤等が磁気センサ33bに付着するのを隔離部材40によって防止することができるので、磁気センサ33bが故障しにくくなり、変位センサ33の信頼性を高めることができる。また、隔離部材40として樹脂フィルムを採用すると、例えば、非磁性金属からなる隔離部材40を採用するよりも、容易に隔離部材40の厚みを薄くすることができる。そのため、磁石と磁気センサ33bを極めて近い位置まで近づけることが可能である。
上記実施形態では、従動ピン31の前端にローラ35を設けたが、ローラ35にかえて、従動ピン31の前端に摩擦抵抗の少ない摺動部材(例えばフッ素樹脂を用いた部材)を設けてもよい。
上記実施形態では、転舵用モータ13から伝達する回転を転舵軸5の軸方向移動に変換する運動変換機構14として、ボールねじ機構を採用した車両用操舵装置を例に挙げて説明したが、ボールねじ機構にかえて、ボール21を介さない滑りねじ機構を採用してもよい。また、ボールねじ機構にかえて、転舵用モータ13の回転が入力されるピニオンと、そのピニオンに噛み合うように転舵軸5に一体に形成されたラックとからなるラックピニオン機構を採用することも可能である。この場合、転舵用モータ13とラックピニオン機構の間には、転舵用モータ13の回転を減速してラックピニオン機構に伝達する減速装置を組み込むことができる。
また、上記実施形態では、ステアリングホイール1と転舵輪3の間を機械的に切り離した切り離し状態と、ステアリングホイール1と転舵輪3の間を機械的に接続した状態とを切り替え可能なバックアップクラッチ6を設けた車両用操舵装置を例に挙げて説明したが、この発明は、バックアップクラッチ6が存在しない車両用操舵装置(すなわち、常時、ステアリングホイール1と転舵輪3の間が切り離されているもの)に適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ステアリングホイール
3 転舵輪
5 転舵軸
13 転舵用モータ
15 絶対位置検出器
30 カム面
31 従動ピン
32 付勢部材
33 変位センサ
33a 永久磁石
33b 磁気センサ
35 ローラ
40 隔離部材

Claims (5)

  1. ステアリングホイール(1)の操舵に応じて回転する転舵用モータ(13)と、その転舵用モータ(13)から伝達する動力で軸方向に移動する転舵軸(5)とを有し、前記転舵軸(5)が軸方向に移動することで左右一対の転舵輪(3)の向きを変化させる車両用操舵装置において、
    前記転舵軸(5)の位置を絶対位置として検出する絶対位置検出器(15)を設け、
    その絶対位置検出器(15)は、前記転舵軸(5)の軸方向に沿って軸直角方向に次第に変位する傾斜をもつように前記転舵軸(5)の外周に形成されたカム面(30)と、そのカム面(30)に接触した状態で前記転舵軸(5)の軸直角方向に移動可能に支持された従動体(31)と、その従動体(31)を前記カム面(30)に押し付けた状態に保持する付勢部材(32)と、前記従動体(31)の変位を検出する変位センサ(33)とからなることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記従動体(31)は、前記カム面(30)に転がり接触するように回転可能に支持されたローラ(35)を有する請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記変位センサ(33)は、前記従動体(31)に固定された磁石(33a)と、前記従動体(31)の変位に応じて前記磁石(33a)からの距離が変化するように設けられた磁気センサ(33b)とからなる請求項1または2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記磁石(33a)と前記磁気センサ(33b)の間を仕切るように配置され、非磁性材料からなる隔離部材(40)を設けた請求項1から3のいずれかに記載の車両用操舵装置。
  5. 前記隔離部材(40)が、樹脂フィルムである請求項4に記載の車両用操舵装置。
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