JP2015089648A - 乾燥制御システム、乾燥制御方法、乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙のインキ量を考慮して乾燥条件を適正化し省エネルギーを実現できる乾燥制御システム等を提供する。【解決手段】乾燥制御システム1は、オフセット輪転機100における印刷後の用紙10の乾燥を制御するためのものである。乾燥制御システム1では、PC41およびPLC42により、乾燥前の用紙10のインキ量を示すインキ量情報を取得し、乾燥前の用紙10のインキ量を用いて、投入するエネルギー量Eに対するインキの減少量ΔMを示すエネルギー効率Pが最大となるような乾燥条件の目標値を求め、目標値に基づいてオフセット輪転機100の乾燥部30を制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、オフセット輪転機などの乾燥部において乾燥制御を行う乾燥制御システム等に関する。
オフセット輪転機では、印刷部で印刷を行うことによりインキを用紙に転写し、印刷後の用紙を乾燥部に通して乾燥させている。乾燥部では、熱風を印刷物に吹き付けて乾燥を行う。
用紙の乾燥には大量のエネルギーを消費することから、近年省エネルギーへの取り組みが行われている。そのためには、熱風の温度、風速、送風量などの乾燥条件を、印刷品目に応じて適正化することが有効と考えられる。乾燥条件の適正化において重要なパラメータの一つが、用紙に転写されるインキの量であると考えられる。
用紙に転写されるインキ量に関しては、特許文献1に、印刷絵柄から必要なインキ量を予測し、用紙へ印刷を行う際のインキの供給量を制御するものが記載されている。また、特許文献2には、印刷を行う絵柄データを補正し、インキの供給量を制御する装置が記載されている。また、特許文献3には、過去の印刷条件データを基に類似のデータを抽出して読込み、インキ供給量などの印刷条件を定めるものが記載されている。
しかしながら、上記のいずれの従来技術も、用紙のインキ量を制御するものではあるが、用紙のインキ量に応じて乾燥条件を制御し適正化するものではなかった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、用紙のインキ量を考慮して乾燥条件を適正化し省エネルギーを実現できる乾燥制御システム等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための第1の発明は、印刷機における印刷後の用紙の乾燥を制御するための乾燥制御システムであって、乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記用紙の乾燥を行う乾燥部を制御する制御装置を具備することを特徴とする乾燥制御システムである。
本発明では、用紙上のインキ量によって溶剤の蒸発速度が変化することから、乾燥前の初期インキ量をパラメータとして乾燥条件を制御することで印刷品目ごとに乾燥条件を適正化でき、エネルギー消費量を抑えて省エネルギー化できる。また、自動で乾燥条件の適正化が行われるので、オペレータの作業負荷も軽減できる。
前記制御装置は、前記乾燥条件の目標値に基づいて前記乾燥部の送風手段と加熱手段の制御を行うことが望ましい。
これにより、乾燥部で吹き付ける熱風の温度や風速などを制御して乾燥条件の適正化ができる。
これにより、乾燥部で吹き付ける熱風の温度や風速などを制御して乾燥条件の適正化ができる。
前記制御装置は、前記乾燥前の用紙のインキ量および乾燥条件と、乾燥時のインキ量との関係を示す式を用いて、前記乾燥条件下でのインキの減少量を算出し、前記乾燥条件下でのエネルギー投入量に対するインキの減少量を示すエネルギー効率に基づいて、前記乾燥条件の目標値を求めることが望ましい。
本発明では、エネルギー効率を評価基準として乾燥条件の目標値を算出し、乾燥条件の適正化が可能である。
本発明では、エネルギー効率を評価基準として乾燥条件の目標値を算出し、乾燥条件の適正化が可能である。
また、前記乾燥部は、用紙搬送方向の複数の乾燥ユニットから構成され、前記制御装置は、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて用紙搬送方向に沿って1つ目の乾燥ユニットにおける乾燥条件の目標値を求め、2つ目以降の乾燥ユニットにおける乾燥条件の目標値は、前の乾燥ユニットにおいて乾燥を行った後のインキ量を用いて求めることが望ましい。
これにより、複数の乾燥ユニットから構成された乾燥部において、乾燥条件の適正化が可能になる。
これにより、複数の乾燥ユニットから構成された乾燥部において、乾燥条件の適正化が可能になる。
第2の発明は、印刷機における印刷後の用紙の乾燥を制御するための乾燥制御方法であって、制御装置が、乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記用紙の乾燥を行う乾燥部を制御することを特徴とする乾燥制御方法である。
第3の発明は、印刷後の用紙を乾燥するための乾燥機であって、乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記乾燥機における乾燥の制御を行う制御装置を具備することを特徴とする乾燥機である。
本発明により、用紙のインキ量を考慮して乾燥条件を適正化し省エネルギーを実現できる乾燥制御システム等を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1.乾燥制御システム1)
本発明の実施形態に係る乾燥制御システム1は、図1に一部を示すオフセット輪転機100(印刷機)の乾燥部30に設けられる。オフセット輪転機100は、ウェブ状の用紙10を給紙部(不図示)から供給して搬送し、印刷部20で印刷を施し、乾燥部30(乾燥機)で印刷後の用紙10を乾燥した後、冷却部(不図示)で冷却し、折機部(不図示)にて用紙10の断裁や折りなどの加工を行うものである。
本発明の実施形態に係る乾燥制御システム1は、図1に一部を示すオフセット輪転機100(印刷機)の乾燥部30に設けられる。オフセット輪転機100は、ウェブ状の用紙10を給紙部(不図示)から供給して搬送し、印刷部20で印刷を施し、乾燥部30(乾燥機)で印刷後の用紙10を乾燥した後、冷却部(不図示)で冷却し、折機部(不図示)にて用紙10の断裁や折りなどの加工を行うものである。
印刷部20では、印刷絵柄に応じた親油性領域が形成された刷版を装着した版胴21にインキを供給し、圧胴22によって用紙10を版胴21に押し付けることで、版胴21に装着された刷版の親油性領域のインキが用紙10に転写され、印刷が行われる。印刷部20では、このような版胴21が印刷を行う色の数だけ設けられ(図の例では4つ)、各版胴21によって各色の印刷絵柄の印刷が行われる。
乾燥部30では、印刷後の用紙10の乾燥を行い、インキ中の溶剤等を蒸発させる。用紙10の乾燥は、用紙搬送方向に複数配置される乾燥ユニット30aのそれぞれで、ノズル31から熱風を吹き付けることにより行われる。ノズル31は用紙搬送方向に沿って用紙10の上下に複数配置され、熱風はダクト33を介して各ノズル31まで送られる。
本実施形態の乾燥制御システム1は、上記のような乾燥部30の各乾燥ユニット30aにおける用紙10の乾燥を制御するものであり、送風ファン34(送風手段)、バーナー35(加熱手段)、PC41、PLC(programmable logic
controller)42等を有する。本発明において、PC41およびPLC42は乾燥部30の各乾燥ユニット30aでの乾燥制御を行う制御装置を構成している。
controller)42等を有する。本発明において、PC41およびPLC42は乾燥部30の各乾燥ユニット30aでの乾燥制御を行う制御装置を構成している。
送風ファン34は、各乾燥ユニット30aのダクト33に空気を搬送する。乾燥時には、送風ファン34を回転させるために電力等のエネルギーが投入される。送風ファン34の回転数や送風面積(空気が流れる流路の面積)を変化させることにより、ノズル31から吹き付けられる熱風の風速や送風量が変化する。熱風の風速や送風量が大きい程、投入されるエネルギー量も大きくなる。
バーナー35は、各乾燥ユニット30aのダクト33を流れる空気を加熱し、熱風とする。乾燥時には、バーナー35で空気を加熱するためにガスや電力等のエネルギーが投入される。バーナー35へのガス供給量等を変化させることにより、ノズル31から吹き付けられる熱風の温度が変化する。熱風の温度が高い程、投入されるエネルギー量も大きくなる。
本実施形態では、送風ファン34およびバーナー35が、乾燥ユニット30aごとに設けられ、これらがPC41、PLC42によって制御される。
PC41は、乾燥前の用紙10のインキ量を示すインキ量情報等を取得し、乾燥前の用紙10のインキ量を用いて、熱風の温度、風速、送風量等の乾燥条件の目標値を求め、この目標値に基づく制御信号をPLC42に出力するものである。PC41は、制御部、記憶部、通信部等を有する一般的なコンピュータで実現できる。
PLC42は、PC41からの制御信号に応じて、各乾燥ユニット30aの送風ファン34やバーナー35を制御し、各乾燥ユニット30aでの乾燥条件を上記目標値に制御するものである。
本実施形態では、PC41が、乾燥前の用紙10のインキ量情報として、印刷部20におけるインキキーの開度を取得する。インキキーは版胴21ごとに複数設けられ、版胴21へのインキ供給量を調整するものである。インキキーの開度を増減することでインキ供給量が増減し、インキキーの開度が大きい程版胴21へのインキ供給量は多くなる。その結果、用紙10へ転写するインキ量も大きくなる。本実施形態では、例えば、全てのインキキーの開度の平均値を取得し、所定の係数を掛けて乾燥前の用紙10のインキ量を求めることができる。
なお、用紙10のインキ量情報は、インキキーの他、印刷部20の制御コンピュータ(不図示)に記憶される、版胴21に印刷絵柄を形成するための絵柄データから取得することもできる。この場合、濃色の絵柄の形成部分でインキ量が大きく、淡色の絵柄の形成部分でインキ量が小さくなる。
(2.インキ50の乾燥過程)
図2は、インキ50の乾燥過程を示す図である。図2(a)に示すように、用紙10に転写されたインキ50内には、大きく、顔料などの樹脂粒子51と、有機溶剤等の溶剤52が存在しており、乾燥を行うと図2(b)に示すように溶剤52が蒸発してインキ量が減少する。
図2は、インキ50の乾燥過程を示す図である。図2(a)に示すように、用紙10に転写されたインキ50内には、大きく、顔料などの樹脂粒子51と、有機溶剤等の溶剤52が存在しており、乾燥を行うと図2(b)に示すように溶剤52が蒸発してインキ量が減少する。
本実施形態のような熱風による乾燥時には、熱風がインキ50の表面を加熱し、図2(a)の矢印bに示すように溶剤52が表面から蒸発する。これとともに、インキ50内の溶剤52が矢印aに示すようにインキ50の表面へと移動する。一般的に、熱風の温度が高い程溶剤52の蒸発速度は大きくなる。
蒸発速度は、インキ50の上方空間60にある蒸発後の溶剤52にも影響される。上方空間60で溶剤52が滞留すると蒸発が起こりにくくなり、蒸発速度が低下する。一方、熱風の風速や送風量が大きく、蒸発後の溶剤52が迅速に除去されると、蒸発速度は大きくなる。
蒸発速度は、インキ50中の溶剤52の種類によっても変化し、溶剤52の蒸気圧が大きい程蒸発速度も大きい。さらに、蒸発速度はインキ50中の溶剤52の量によっても影響を受ける。例えば、乾燥が進行するとインキ50の表面が徐々に硬化して皮膜を形成し、インキ50中の溶剤52の移動を阻害して蒸発速度を低下させる。乾燥中は熱風による加熱と溶剤52による溶解によって上記の硬化が抑制されるが、溶剤52の量が少ないと抑制効果が小さくなり蒸発速度が低下する。従って、乾燥前の用紙10のインキ量やインキ種類(溶剤の種類や濃度に対応する)が異なると、蒸発速度が変化することになる。以降、乾燥前の用紙10のインキ量を初期インキ量ということがある。
以上より、乾燥開始からの時間t(以降乾燥時間tという)における乾燥時のインキ量M(t)は、下式(1)のように、初期インキ量とインキ種類、および、熱風の温度、風速、送風量等の乾燥条件をパラメータとする関係式で表すことができる。
M(t)=f(初期インキ量、インキ種類、熱風温度、熱風風速、熱風送風量、t)…(1)
M(t)=f(初期インキ量、インキ種類、熱風温度、熱風風速、熱風送風量、t)…(1)
なお、式(1)として用いる実際の関係式については、上記のような乾燥過程を踏まえて様々な定式化が可能であるが、その一例として堀内浩平、平井宏明、千葉俊昭「フィルム塗工の乾燥シミュレータ」日立化成テクニカルレポート,No.43, 2004-7, p35-40がある。これは、一次元非定常拡散方程式や一次元非定常熱伝導方程式を用いて乾燥過程における溶剤の蒸発と移動を溶剤の物性値や乾燥機モデルごとにシミュレーションし、所定時点における溶剤の残留量を算出可能としたものである。ただし、これに限ることはなく、上記のパラメータを変えつつ実際に用紙の乾燥を行った実験結果から式(1)を定式化することも可能である。
(3.乾燥条件の適正化)
本実施形態では、上記の式(1)を用いてエネルギー効率の良い乾燥条件を求め、乾燥条件の適正化を行う。
本実施形態では、上記の式(1)を用いてエネルギー効率の良い乾燥条件を求め、乾燥条件の適正化を行う。
この際、PC41は、所定の熱風温度、熱風風速、熱風送風量の乾燥条件下で、乾燥時間Tの間に減少するインキ量ΔMを、式(1)を用いて算出する。なお、式(1)のインキ種類はPC41に予め入力されるものとし、初期インキ量は前記したようにインキ量情報から算出したものを用いる。
次いで、PC41は、乾燥時間Tの間に上記乾燥条件下で投入されるエネルギー量Eを下式(2)によって算出し、投入されるエネルギー量Eに対して減少するインキ量ΔMを示すエネルギー効率Pを下式(3)によって算出する。
E=g(熱風温度、熱風風速、熱風送風量)・T…(2)
P=ΔM/E…(3)
E=g(熱風温度、熱風風速、熱風送風量)・T…(2)
P=ΔM/E…(3)
PC41は、上記の乾燥条件を変えつつ、各乾燥条件におけるエネルギー効率Pを式(3)によって算出する。そして、エネルギー効率Pが最大となるような乾燥条件を目標値として求める。
ここで、式(2)のエネルギー量E、もしくはインキ量ΔMの値には下限値を設けておき、下限値未満となるような乾燥条件は除外することが望ましい。これにより、エネルギー量Eが極めて小さいことによりエネルギー効率Pが大きくなるような乾燥条件を除外できる。
なお、乾燥時間Tは、例えば乾燥ユニット30aの用紙搬送方向の長さを用紙10の搬送速度で割って求められる。また、熱風の温度、風速、送風量等の乾燥条件を予めいくつか設定してPC41に入力しておき、これらの中から上記の手順により乾燥条件の目標値を選択するようにしてもよい。
(4.乾燥制御方法)
次に、乾燥制御システム1による乾燥制御方法について図3を参照して説明する。図3は乾燥制御方法の手順について示すフローチャートである。
次に、乾燥制御システム1による乾燥制御方法について図3を参照して説明する。図3は乾燥制御方法の手順について示すフローチャートである。
本実施形態では、PC41に印刷に使用するインキ種類を入力し、オフセット輪転機100を稼働する。印刷部20での用紙10への印刷や乾燥部30での用紙10の乾燥等を開始すると、PC41は、乾燥前の用紙10のインキ量を示すインキ量情報として、印刷部20からインキキーの開度を取得する(S1)。
そして、PC41は、インキキーの開度から算出した乾燥前の用紙10のインキ量を初期インキ量M0として用い、乾燥ユニット30aの乾燥条件の目標値を求める(S2)。
本実施形態では、乾燥ユニット30aが用紙搬送方向に複数あるので、例えばS2では、図4に示すように、まず用紙搬送方向に沿って1つ目の乾燥ユニット30aについて、初期インキ量M0とインキ種類を用い、前記のようにして乾燥条件の目標値を求める。なお、1つ目の乾燥ユニット30aでの乾燥時間をT1とする。
2つ目の乾燥ユニット30aについては、前の乾燥ユニット30aにおいて上記の目標値で乾燥を行った後のインキ量M1(=M0−ΔM0)を初期インキ量とし、これとインキ種類を用い、前記のようにして乾燥条件の目標値を求める。なお、2つ目の乾燥ユニット30aでの乾燥時間をT2とする。
3つ目の乾燥ユニット30aについても同様にして、前の乾燥ユニット30aにおいて上記の目標値で乾燥を行った後のインキ量M2(=M1−ΔM1)を初期インキ量とし、これとインキ種類を用い、前記のようにして乾燥条件の目標値を求める。なお、3つ目の乾燥ユニット30aでの乾燥時間をT3とする。また、3つ目の乾燥ユニット30aでの乾燥後のインキ量は、上記の目標値で乾燥を行うことによりM3(=M2−ΔM2)となる。
PC41は、このようにして各乾燥ユニット30aの乾燥条件の目標値を求め、これらの目標値に応じた制御信号をPLC42に出力する。PLC42は、この信号に応じて各乾燥ユニット30aの送風ファン34の回転数、送風面積やバーナー35でのガス供給量等を制御し、熱風の温度、風速、送風量等を乾燥条件の目標値とする(S3)。
以上説明したように、本実施形態では、用紙10上のインキ量によって溶剤の蒸発速度が変化することから、乾燥前の初期インキ量をパラメータとして乾燥条件を制御することで印刷品目ごとに乾燥条件を適正化でき、エネルギー消費量を抑えて省エネルギー化できる。また、自動で乾燥条件の適正化が行われるので、オペレータの作業負荷も軽減できる。
また、本実施形態では、エネルギー効率Pを評価基準として乾燥条件の目標値を算出し、乾燥条件の適正化が可能である。さらに、算出した乾燥条件の目標値に基づいて乾燥部30の送風ファン34とバーナー35の制御を行うので、乾燥部30で吹き付ける熱風の温度や風速などを制御して乾燥条件の適正化ができる。
また本実施形態では、前記のようにして複数の乾燥ユニット30aの乾燥条件の目標値を算出できるから、複数の乾燥ユニット30aから構成された乾燥部30において、乾燥条件の適正化が可能になる。
しかしながら、本発明が上記の実施形態に限ることはない。例えば、本実施形態ではオフセット輪転機100の乾燥部30に乾燥制御システム1を適用する例を説明したが、グラビア印刷機にも印刷後の用紙に熱風を吹き付けて乾燥する乾燥部が設けられるので、本実施形態と同様の方法により乾燥条件の目標値を定め、乾燥部の制御を行うことができる。
また、本実施形態では熱風の温度や風速、送風量を乾燥条件としているが、例えば熱風温度は一定値としてPC41に入力し、熱風の風速や送風量の制御を行うことも可能である。この場合、PC41は、熱風温度を一定値とした条件下で、式(1)〜式(3)によってエネルギー効率Pを算出し、前記と同様にして熱風の風速や送風量などの目標値を求めることができる。
さらに、乾燥条件の算出方法も前記したものに限らない。例えば、乾燥時間Tの間に減少するインキ量ΔMが所定の下限値以上となる乾燥条件を候補とし、その中で投入するエネルギー量Eが最も小さくなるような乾燥条件を目標値として求めることも可能である。
また、乾燥条件も前記したものに限らない。例えば乾燥時間Tも熱風温度等と同様、乾燥条件に含めることが可能である。乾燥時間Tは、各乾燥ユニット30a内の用紙10の搬送速度を調整することにより、制御することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1;乾燥制御システム
10;用紙
20;印刷部
30;乾燥部
31;ノズル
33;ダクト
34;送風ファン
35;バーナー
41;PC
42;PLC
100;オフセット輪転機
10;用紙
20;印刷部
30;乾燥部
31;ノズル
33;ダクト
34;送風ファン
35;バーナー
41;PC
42;PLC
100;オフセット輪転機
Claims (6)
- 印刷機における印刷後の用紙の乾燥を制御するための乾燥制御システムであって、
乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記用紙の乾燥を行う乾燥部を制御する制御装置を具備することを特徴とする乾燥制御システム。 - 前記制御装置は、前記乾燥条件の目標値に基づいて前記乾燥部の送風手段と加熱手段の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の乾燥制御システム。
- 前記制御装置は、
前記乾燥前の用紙のインキ量および乾燥条件と、乾燥時のインキ量との関係を示す式を用いて、前記乾燥条件下でのインキの減少量を算出し、
前記乾燥条件下でのエネルギー投入量に対するインキの減少量を示すエネルギー効率に基づいて、前記乾燥条件の目標値を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の乾燥制御システム。 - 前記乾燥部は、用紙搬送方向の複数の乾燥ユニットから構成され、
前記制御装置は、
前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて用紙搬送方向に沿って1つ目の乾燥ユニットにおける乾燥条件の目標値を求め、
2つ目以降の乾燥ユニットにおける乾燥条件の目標値は、前の乾燥ユニットにおいて乾燥を行った後のインキ量を用いて求めることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の乾燥制御システム。 - 印刷機における印刷後の用紙の乾燥を制御するための乾燥制御方法であって、
制御装置が、乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記用紙の乾燥を行う乾燥部を制御することを特徴とする乾燥制御方法。 - 印刷後の用紙を乾燥するための乾燥機であって、
乾燥前の用紙のインキ量を示すインキ量情報を取得して、前記乾燥前の用紙のインキ量を用いて乾燥条件の目標値を求め、前記目標値に基づいて、前記乾燥機における乾燥の制御を行う制御装置を具備することを特徴とする乾燥機。
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CN112874197A (zh) * | 2019-11-29 | 2021-06-01 | 海德堡印刷机械股份公司 | 用于在使用热力学模型的情况下干燥承印基底的方法 |
CN114905846A (zh) * | 2022-06-01 | 2022-08-16 | 杭州富阳正大彩印有限公司 | 一种古籍用高仿古印刷设备 |
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2013
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