JP2015089483A - 可動仏壇 - Google Patents

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Ryuichi Yagi
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Abstract

【課題】仏壇を移動させる際に、傾きにくく、転倒しにくい可動仏壇の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の可動仏壇1は、仏壇本体2およびキャスター8を備え、キャスター8のうち、可動仏壇1の前隅および/または後隅に設けられるキャスター8が、可動仏壇1が載置される床面上を転動する転動輪と、転動輪の進行方向を変化させるための、略鉛直方向に延びる転動輪方向変換軸とを備え、可動仏壇1の前隅と後隅のうちのいずれか一方において、前側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が仏壇本体2の前面21および側面22の外側に配置されるか、または後側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、仏壇本体2の背面および側面22の外側に配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は可動仏壇に関する。さらに詳しくは、可動であるとともに、移動時に倒れにくい仏壇に関する。
仏壇のある家庭においては、通常、リビングや和室などにおいて、所定の場所に仏壇が据えつけられている。しかし、部屋の模様替えや、親戚が集まったときなど、仏壇の場所を移動したいという需要がある。また、日常はリビングに仏壇を設置している場合に、来客時に一時的に別の部屋に仏壇を移動したり、仏壇周りの掃除をする際に仏壇を移動することもある。
移動可能な仏壇としては、特許文献1に示す仏壇が開示されている。この特許文献1の仏壇は、直方体形状の箱型の筐体の底部側にキャスターを備える移送手段が設けられ、仏壇の移送を可能にしている。同様に、特許文献2にも、縦長略箱型状の仏壇の底面にキャスターが設けられた仏壇が開示されており、特許文献1および2のいずれの仏壇もキャスターにより仏壇を動かすことが可能に構成されている。
実用新案登録第3154558号公報 特開2002−291610号公報
しかしながら、特許文献1および2のいずれの仏壇も直方体形状または縦長略箱型状の仏壇の底部、より詳細に説明すると、仏壇の底面のうち、仏壇の垂直方向に延びる側面より内側(仏壇の内部側)の部分にキャスターが取り付けられているため、仏壇を移動する際に、仏壇の側面を押して移動しようとしたときに仏壇が安定せず、仏壇が転倒してしまう可能性がある。特に、仏壇を移動する際に、一人で仏壇を移動しようとする場合や、力のない高齢者が仏壇を移動しようとする場合には、より仏壇が転倒する可能性が高まる。また、畳上や段差のある場所で仏壇を移動しようとする場合にも転倒する可能性が高まる。
仏壇の移動時に仏壇が転倒しなくても、仏壇の接地面(キャスターの車輪の接地面)が仏壇の側面よりも内側にあるため、仏壇の側面を押しながら仏壇を移動させる際に、仏壇がキャスターを支点として傾く可能性があり、仏壇内に位牌や、その他の仏具をのせたまま移動させると、仏壇内の仏具が倒れてしまう可能性が高い。
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みて、仏壇を移動させる際に、傾きにくく、転倒しにくい可動仏壇の提供を目的とする。
本発明の可動仏壇は、仏壇本体、および前記仏壇本体の下方の前側および後側に、直接または間接的に取り付けられるキャスターを備えた可動仏壇であって、前記キャスターのうち、前記可動仏壇の前側および/または後側に設けられるキャスターが、前記可動仏壇が載置される床面上を転動する転動輪と、該転動輪の進行方向を変化させるための、略鉛直方向に延びる転動輪方向変換軸とを備え、前記可動仏壇の前側と後側のうちのいずれか一方において、前側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が前記仏壇本体の外周部の外側に配置されるか、または後側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることを特徴とする。
また、前記前側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置され、かつ、前記後側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることが好ましい。
また、前記仏壇本体の外周部の外側に、前記仏壇本体の外側へ突出する軸接続部が設けられ、前記軸接続部に、前記転動輪方向変換軸が接続されることが好ましい。
また、前記キャスターが、キャスターカバーにより覆われ、該キャスターカバーが、前記転動輪とともに前記転動輪方向変換軸を中心に回転可能であり、前記キャスターカバーが上方から下方へ向かって傾斜した傾斜面を有し、前記軸接続部が、上方から下方へ向かうにつれて、前記仏壇本体の外側へ向かって、張り出し幅が広がるように形成され、前記軸接続部と前記キャスターカバーの傾斜面とが連続した傾斜面を形成可能であることが好ましい。
また、前記仏壇本体内に須弥壇が設けられ、該須弥壇の天面が前記仏壇本体の前側から後側に向かって後側が低くなるように、水平面に対して1〜5°傾斜していることが好ましい。
また、本発明の可動仏壇は、仏壇本体、および前記仏壇本体の下方の前側および後側に、直接または間接的に取り付けられるキャスターを備えた可動仏壇であって、前記可動仏壇の前側と後側のうちのいずれか一方において、前側キャスターの接地面が前記仏壇本体の外周部の外側になるように前記前側キャスターが配置されるか、または後側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側になるように前記後側キャスターが配置されていることを特徴とする。
また、前記前側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置され、かつ、前記後側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることが好ましい。
また、前記仏壇本体の外周部の外側に、前記仏壇本体の外側へ突出するキャスター接続部が設けられ、前記キャスター接続部に、前記キャスターが接続されることが好ましい。
また、前記キャスターが、キャスターカバーにより覆われ、該キャスターカバーが、前記キャスターとともに回転可能であり、前記キャスターカバーが上方から下方へ向かって傾斜した傾斜面を有し、前記キャスター接続部が、上方から下方へ向かうにつれて、前記仏壇本体の外側へ向かって、張り出し幅が広がるように形成され、前記キャスター接続部と前記キャスターカバーの傾斜面とが連続した傾斜面を形成可能であることが好ましい。
また、前記仏壇本体内に須弥壇が設けられ、該須弥壇の天面が前記仏壇本体の前側から後側に向かって後側が低くなるように、水平面に対して1〜5°傾斜していることが好ましい。
本発明によれば、仏壇を移動させる際に、傾きにくく、転倒しにくい仏壇を提供することができる。
本発明の可動仏壇の一実施形態を示す正面図である。 本発明の可動仏壇を前面側から背面側に向けて切断した断面図である。 図2の断面図において、前面側の扉を開いた状態を示す図である。 本発明の可動仏壇に用いられるキャスターおよび軸接続部の一例を示す図である。 本発明の可動仏壇を天面側から見た模式図である。 本発明の可動仏壇の内部に設けられる須弥壇を説明する図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の可動仏壇を詳細に説明する。
図1は、仏壇の扉が閉じた状態を示す正面図であり、図2は、図1の仏壇を前面側から背面側に向けて切断した断面図である。図1に示されるように、本発明の可動仏壇1は、仏壇本体2を備えている。仏壇本体2は、図1および図2に示されるように、前面21、側面22および背面23を有している。また、本実施形態では、仏壇本体2は天面24、底面25を備え、さらに、仏壇本体2の下部を支持する底部3を有している。底部3は、本実施形態では、仏壇本体2の下側に設けられた矩形枠状の部位を示し、この底部3に後述するキャスターが取り付けられている。しかしながら、底部3は必ずしも設ける必要はなく、仏壇本体2の前面21、側面22、背面23の下部側の部位を底部3の代わりとしてもよい。
なお、本明細書における「仏壇本体」とは、仏具を収納または載置することができ、仏様を祀る祭壇を有するものであればよく、図1および図2に示す実施形態のような、前面21、側面22および背面23を有し、前面21に扉を有する略直方体形状の仏壇本体だけでなく、仏具を収容する略直方体形状の筐体を有し、当該仏具を収容する筐体の天面に須弥壇が載置され、須弥壇自体が仏壇本体を構成する板材などにより覆われていないものなども含む。また、仏壇本体2は、図示した実施形態では、前面21、側面22および背面23などの板材により覆われているが、図中の前面21、側面22および背面23に対応する箇所に板材を設けずに、天面24と底面25とを、四隅または中央に設けた柱により連結したような仏壇本体2であってもよい。また、仏壇本体2の上または下側に別の筐体などが一体的に接続されたものも含まれる。仏壇本体2の基本的な形状は、図1および図2に示されるように、略直方体形状であるが、略直方体形状である必要はなく、たとえば、水平方向の切断面が六角形など、矩形以外の多角形形状となるようなものであってもよいし、表面に湾曲面を有し、全体的に丸みを帯びた楕円形または円形のものであってもよい。また、仏壇本体2の表面に複数の凹凸があるものであってもよい。
本実施形態において、仏壇本体2の前面21は、仏壇本体2の正面側の部位であり、通常は扉として構成されている。なお、請求項における仏壇本体2の「前側」とは、仏壇本体2の前で祀るときに向かい合う正面側のことをいい、「後側」とは、仏壇本体2の前側の反対側の部位(本実施形態では、背面23側)をいう。本実施形態では、扉として構成された前面21は、図1〜図3に示されるように、3枚の扉、すなわち、上扉21a、中段扉21bおよび下扉21cとを備えている。上扉21aは、図2に示されるように、ヒンジ部4を中心に回転するように構成されている。図1および図2に示される上扉21aが閉じた状態から、ヒンジ部4を中心として上扉21aを手前上方向に回転させ、上扉21aが水平な状態まで回転したのち、上扉収容部21d(図2参照)内へと上扉21aを水平に移動させて、上扉21aを収容する(図3参照)。
中段扉21bは、回転軸5を中心として回転可能に構成されている。図1および図2に示される中段扉21bが閉じた状態から、回転軸5を中心として中段扉21bを手前下方向に回転させる。中段扉21bを水平状態になると、中段扉21bが水平状態で保持され、中段扉21bが膳として機能する(図3参照)。
下扉21cは、上扉21aと同様に、図2に示されるように、ヒンジ部6を中心に回転するように構成されている。図1および図2に示される状態から、ヒンジ部6を中心として下扉21cを手前上方向に回転させ、下扉21cが水平な状態まで回転したのち、下扉収容部21e内へと下扉21cを水平に移動させて、水平扉21cを収容する(図3参照)。
本実施形態では、上述したように3枚の上扉21a、中段扉21b、下扉21cが仏壇本体2の前面21に設けられたものを例示したが、仏壇本体2の前面21は図示した形状に限られず、2枚の扉を観音開きで開放するように構成されていてもよく、また、扉の枚数、開放方向なども、特に限定されるものではない。
仏壇本体2の上扉21aおよび中段扉21bにより閉鎖される内部空間には、図2および図3に示されるように、三段の須弥壇7a、7b、7cが設けられている。各須弥壇7a、7b、7cの上には、御本尊、位牌や五具足等の仏具が配置される。仏壇本体2の下扉21cを開いた内部には、棚板7dが設けられ、仏壇本体2の下側にも仏具を収容可能としている。須弥壇7a、7b、7cについては後述するが、須弥壇の枚数や、棚板の枚数、配置場所などの仏壇本体2の内部構造は、図示した形状に限定されることはない。
仏壇本体2の前面21の両側部からは、仏壇本体2の後側に向かって2つの側面22が延びている。2つの側面22は仏壇の後側の端部が、背面23により連結されている。なお、本実施形態では、仏壇本体2の前側(前面21)が、上扉21a、中段扉21b、下扉21cなど、扉により覆われたものを示しているが、仏壇本体2の前面21に扉が設けられず、前面21側の開口部としたものも本発明に含まれる。同様に、仏壇として仏具を配置することができるものであれば、上述したように、側面22または背面23を開口部としても構わない(側面22または背面23の部位において、側板、背板が設けられていない)。また、たとえば前面21に扉が設けられず、開口部とされる場合は、扉が設けられたときの扉の表面と同一の仮想的な平面を前面21とすることができる。
本発明の可動仏壇1は、仏壇を移動させるために、図1〜図3に示されるように、仏壇本体2の下方の前側および後側に、直接または間接的に取り付けられるキャスター8を有している。キャスター8は、仏壇本体2の前側および後側に設けられ、可動仏壇1が転倒しないように支持することができるものであれば、キャスター8の個数は限定されず、図示したように4つのキャスターを設けてもよいし、4つより多く設けられても構わない。このキャスター8は、図4に示されるように、可動仏壇1が載置される床面上を転動する転動輪8aと、転動輪8aの進行方向を変化させるための、略鉛直方向に延びる転動輪方向変換軸8bを備えている。本実施形態では、転動輪方向変換軸8bは、外周に雄ネジを有したボルト状に形成されている。本実施形態のキャスター8は、転動輪8aが水平方向に延びる回転軸8c周りに回転して床面上を転動して移動でき、鉛直方向に延びる転動輪方向変換軸8bを中心として転動輪8aが回転可能であり、可動仏壇1の方向変換が可能である。具体的には、転動輪方向変換軸8bと転動輪取付部8dの上部とは、転がり軸受により旋回可能に取り付けられているため、キャスター8は、軸接続部9に対して転動輪方向変換軸8bを中心として回転する。キャスター8は、図4に示された形状に限定されることはなく、方向の変換が可能であり、床面上を転動できるものであれば、車輪状のものなど、他の形状であっても構わない。
そして、本発明の可動仏壇1では、転動輪方向変換軸8bの軸心が、可動仏壇1の前側と後側のうちのいずれか一方において、前側キャスター8F(図2参照)が仏壇本体の外周部の外側に配置されるか、または後側キャスター8R(図2参照)が、仏壇本体2の外周部の外側に配置されている。本実施形態では、前側キャスター8Fが、仏壇本体2の前面21および側面22の外側に配置され、かつ、後側キャスター8Rが、仏壇本体2の背面23および側面22の外側に配置されている。なお、本明細書における「仏壇本体2の外周部」とは、仏壇本体2の垂直方向の側周部をいい、本実施形態のような略直方体形状の仏壇本体2の場合は、前面21、側面22、背面23が仏壇本体2の外周部となり、水平方向の断面が楕円形や円形の仏壇本体の場合には、仏壇本体の側周の湾曲面が仏壇本体の外周部となる。また、天面24と底面25とが柱により接続されている場合など、図中の前面21、側面22、背面23の位置に扉や、側板、背板などが設けられていない場合は、図中の天面24と底面25に対応する部材の外周部を結んだ垂直方向の仮想的な面が仏壇本体2の外周部となる。なお、仏壇は表面に模様や飾り等をつけるために細かい凹凸が形成されることがあるが、そのような表面に形成された凹凸は、後述する本発明の効果に特に影響はないため、本発明の効果を得る際に影響のない範囲である限り、凹凸を除いた場合の平らな外周表面を外周部とする。また、「外周部の外側」とは、上述した外周部に対して水平方向で外側をいう。
図5に示される模式図に示すように、従来の可動式の仏壇は、キャスターが箱型形状の仏壇の底面の下面に取り付けられている(図5において2点鎖線により参照符号Cで示している)。このように、従来の可動式の仏壇は、仏壇の外周の内側にキャスターが設けられているため、数人で仏壇を移動させる分には問題ない場合もあるが、部屋から部屋へある程度長い距離移動させる場合や、一人で移動させる場合に仏壇の外周部を押して移動させるときに、倒れてしまう可能性がある。このような構成から、一人暮らしの高齢者などにとっては、従来の仏壇を移動させるのは非常に困難である。一方、本発明の場合、図5において実線で示すように、可動式仏壇1のキャスター8(前側キャスター8F、後側キャスター8R)の転動輪方向変換軸8bの軸心が仏壇本体2の外周部(前面21、側面22、背面23)よりも外側、すなわち、仏壇本体2を仏壇本体2の上方から投影した場合の仏壇本体2の外側表面より外側に形成されている。したがって、可動仏壇1を移動させる際に、仏壇本体2の側方、たとえば前面21、側面22、背面23のいずれかが押圧された場合であっても、仏壇本体2が倒れる方向に傾こうとしても、仏壇本体2の外周部よりも外側に配置されたキャスター8が可動仏壇1がキャスター8を支点として傾くことを防ぎ、仏壇の転倒を防止することができる。この効果は前側または後側のいずれかにおいて、キャスター8の転動輪方向変換軸8bの軸心が仏壇の外周部よりも外側に設けられていれば得られるが、前側および後側の両側とすることにより、あらゆる移動方向で仏壇の転倒を防止することができる。したがって、従来、ある部屋から別の部屋まで仏壇を一人で移動しようとするような発想はそもそも存在しなかったが、一人でも仏壇を移動させることができるようになり、一人で仏壇を移動させる際に生じる、仏壇の側方からの力が仏壇に加わっても、仏壇が転倒しにくい。さらに、仏壇が傾きにくく構成されているため、仏壇の外側表面を押圧したときに、移動の途中で仏壇が傾斜して停止してしまうことがなく、仏壇をスムーズに移動させることが可能である。
なお、上述した効果は、仏壇の転動輪方向変換軸8bの軸心が仏壇本体2の前面21および側面22、および/または、背面23および側面22の外側にある場合(以下、「仏壇本体の前面21および側面22、および/または、背面23および側面22の外側」を単に仏壇本体の外側という)だけでなく、キャスター8の接地面が仏壇本体2の外側にある場合であっても同様である。図1〜図3に示した実施形態では、全てのキャスター8が転動輪方向変換軸8bを有し、図示された4つのキャスター8が全て方向変換できるものとして示しているが、必ずしも全てのキャスター8が転動輪方向変換軸8bを有している必要はなく、キャスター8が4つある場合には、そのうちの少なくとも2つが転動輪方向変換軸8bを有したキャスター8を用いて、他の2つは、転動輪方向変換軸8bを有しない車輪状のキャスターであってもよい。たとえば、仏壇本体2の前面21側のキャスター8Fを前輪とした場合に、前輪を、転動輪方向変換軸8bを有するキャスター8とし、後輪側(仏壇本体2の背面23側のキャスター8R)を、方向変換しない車輪とすることにより、前輪による方向変換に後輪が追随して移動して、可動仏壇1を自由に移動させることができる。この場合、上述したように、前輪側、後輪側のキャスターのいずれか一方が仏壇本体2の外周部よりも外側にあればよく、他方を仏壇本体2の内側に設けても構わない。また、可動仏壇1の設置時に目立たずに、かつ、移動する際には可動仏壇1の押し引き移動がしやすいように、仏壇本体2の背面23側に把持部(図示せず)を設けてもよいし、仏壇本体2の前面21や側面22に把持部を設けてもよい。把持部は取っ手状のものであってもよいし、仏壇本体2の前面21、側面22、背面23など、仏壇本体2の外周部に設けた凹部であってもよい。
本実施形態の可動仏壇1は、転動輪方向変換軸8bを仏壇本体2に取り付けるために、仏壇本体2の前面21および側面22の交差部位、および/または仏壇本体2の背面23および側面22の交差部位から、仏壇本体2の外側へ突出する軸接続部9が設けられ、軸接続部9に、転動輪方向変換軸8bが接続されている。軸接続部9は、キャスター8を仏壇本体2に接続するために介装される部位であり、仏壇本体2にネジなどの公知の固定手段により固定される。本明細書において、「軸接続部」というときは、転動輪方向変換軸8bが接続される部位であり、「キャスター接続部」というときは、転動輪方向変換軸8bを有するキャスター8や、キャスター自体が方向変換せずに1つの水平な回転軸を中心に回転する車輪状のキャスター、ボールキャスターを含む、キャスター全般の接続部位をいう。
本実施形態では、図4に示されるように、軸接続部9は、上方から下方へ向かうにつれて、仏壇本体2の外側へ向かって、張り出し幅が広がるように形成されている。本実施形態の軸接続部9は、外部から転動輪方向変換軸8bと軸接続部9との間の接続部位が外部から見えないように転動輪方向変換軸8bが取り付けられる。具体的には、軸接続部9は、軸接続部9に形成された接続凹部9aが形成され、転動輪方向変換軸8bの雄ネジと、接続凹部9aに形成された雌ネジとが螺合することによりキャスター8が取り付けられる。また、軸接続部9の形状(またはキャスター接続部の形状)は、キャスター8の転動輪方向変換軸8bの軸心が仏壇本体2の外側に位置し、または、キャスター8の接地面が仏壇本体2の外側に位置するように、転動輪方向変換軸8bを取り付けることができるものであれば、仏壇本体2の上方から下方に亘って同一の断面を有する柱状の部材であってもよく、図4に示される形状以外の形状であってもよい。また、本実施形態では、軸接続部9は、仏壇本体2の前面21側では、仏壇本体2の天面側から見たときに、仏壇本体2から斜め前方に前面21と側面22に対してほぼ同じ角度で傾斜して延び、仏壇本体2の背面23側では、斜め後方に、仏壇本体2から斜め後方に背面23と側面22に対してほぼ同じ角度で傾斜して延びている。しかしながら、軸接続部9の延びる方向や、張り出し幅(仏壇本体2から外側表面から外側に向かっての突出長さ)は本発明の目的を達成できる範囲であれば、特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、キャスター8は、キャスターカバー8eにより覆われ、キャスターカバー8eが、転動輪8aとともに転動輪方向変換軸8bを中心に回転可能であり、キャスターカバー8eが上方から下方へ向かって傾斜した傾斜面8fを有している。さらに、軸接続部9とキャスターカバー8eの傾斜面8fとが連続した傾斜面を形成可能に構成されている。このように構成することにより、可動仏壇1の移動が完了した後、キャスターカバー8eを手動で動かすことにより、キャスターカバー8eと軸接続部9とが、連続した1つの傾斜面を形成することができる。したがって、可動仏壇1と人が接触したり、地震などの揺れにより倒れる方向に力が加わっても、連続したキャスターカバー8eと軸接続部9とにより、可動仏壇1が転倒する方向に加わる力を支持して、可動仏壇1の転倒を防止することができるとともに、仏壇本体2の下方において、連続した傾斜面により末広がりの土台のような形で、仏壇本体2と一体化して、仏壇本来の外観を損なうことなく、仏壇にキャスターが付いていても違和感がない。なお、「傾斜面」は、図示したように、湾曲した面により形成されてもよいし、平面的な傾斜面としてもよい。
本実施形態では、キャスターカバー8eは、全体として底部が開放した靴状の形状を呈している。靴状のキャスターカバー8eは、内部にキャスター8の転動輪8aを収容する収容空間を有している。キャスターカバー8eの底部は開放し、転動輪8aの下部が突出している。キャスターカバー8eは、傾斜面8fの下端が床面から2〜15mm程度であることが好ましい。キャスターカバー8eの上部側は、キャスターカバー8eに収容されたキャスター8の転動輪方向変換軸8bが上方へ突出できるように開口部(図示せず)を有しており、その開口部にキャスター8の転動輪取付部8dの上部側がはめ込まれて、キャスターカバー8eとキャスター8とが接続される。
また、本実施形態の可動仏壇1は、移動可能であるため、仏壇本体2の内部に仏具が載置された状態で移動される場合がある。具体的には仏壇本体2には、上述したように、須弥壇7a、7b、7cが設けられており、この須弥壇7a、7b、7cの上に御本尊、位牌や五具足等の仏具が載置される。このような場合に、移動中に仏具が前方に倒れてしまうと、仏壇本体2の扉を開けたときに仏具が落下してしまう危険性がある。仏具が前方に倒れてしまう場合、落ちた仏具に傷がついたり、仏具が破損してしまう可能性もある。そして、仏具が仏壇本体2の前面21側から落ちないようにするために、扉が開かないように移動の都度固定するのも煩雑である。そこで、本実施形態では、須弥壇7a、7b、7cの天面が仏壇本体2の前面21側から背面23側に向かって背面23側が低くなるように、水平面に対して1〜5°、好ましくは2〜3°傾斜させている。この傾斜により、仏壇本体2内に載置された仏具が前方に落ちることを防止することができ、可動仏壇1の移動をスムーズに進めることができ、扉を固定する等の作業が必要なくなる。なお、本明細書において、「須弥壇」という場合は、本実施形態における棚板7dのような、三段の須弥壇7a、7b、7c以外に仏具が載置される他の部位も含む概念である。
なお、本明細書において「仏壇」とは、都市型仏壇だけでなく、伝統的な仏壇も含まれる。また、本実施形態では、軸接続部(キャスター接続部)およびキャスターは、底部3を介して予め仏壇本体2に取り付けられたものを示したが、軸接続部およびキャスターは、既存の仏壇に後付けで取り付けても構わない。
1 可動仏壇
2 仏壇本体
21 前面
21a 上扉
21b 中段扉
21c 下扉
21d 上扉収容部
21e 下扉収容部
22 側面
23 背面
24 天面
25 底面
3 底部
4 ヒンジ部
5 回転軸
6 ヒンジ部
7a、7b、7c 須弥壇
7d 棚板
8 キャスター
8a 転動輪
8b 転動輪方向変換軸
8c 回転軸
8d 転動輪取付部
8f 傾斜面
8e キャスターカバー
8F 前側キャスター
8R 後側キャスター
9 軸接続部
9a 接続凹部

Claims (10)

  1. 仏壇本体、および
    前記仏壇本体の下方の前側および後側に、直接または間接的に取り付けられるキャスター
    を備えた可動仏壇であって、
    前記キャスターのうち、前記可動仏壇の前側および/または後側に設けられるキャスターが、前記可動仏壇が載置される床面上を転動する転動輪と、該転動輪の進行方向を変化させるための、略鉛直方向に延びる転動輪方向変換軸とを備え、
    前記可動仏壇の前側と後側のうちのいずれか一方において、前側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が前記仏壇本体の外周部の外側に配置されるか、または後側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることを特徴とする可動仏壇。
  2. 前記前側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置され、かつ、前記後側キャスターの転動輪方向変換軸の軸心が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の可動仏壇。
  3. 前記仏壇本体の外周部の外側に、前記仏壇本体の外側へ突出する軸接続部が設けられ、
    前記軸接続部に、前記転動輪方向変換軸が接続される請求項1または2記載の可動仏壇。
  4. 前記キャスターが、キャスターカバーにより覆われ、該キャスターカバーが、前記転動輪とともに前記転動輪方向変換軸を中心に回転可能であり、前記キャスターカバーが上方から下方へ向かって傾斜した傾斜面を有し、
    前記軸接続部が、上方から下方へ向かうにつれて、前記仏壇本体の外側へ向かって、張り出し幅が広がるように形成され、
    前記軸接続部と前記キャスターカバーの傾斜面とが連続した傾斜面を形成可能であることを特徴とする請求項3記載の可動仏壇。
  5. 前記仏壇本体内に須弥壇が設けられ、該須弥壇の天面が前記仏壇本体の前側から後側に向かって後側が低くなるように、水平面に対して1〜5°傾斜している請求項1〜4のいずれか1項に記載の可動仏壇。
  6. 仏壇本体、および
    前記仏壇本体の下方の前側および後側に、直接または間接的に取り付けられるキャスター
    を備えた可動仏壇であって、
    前記可動仏壇の前側と後側のうちのいずれか一方において、前側キャスターの接地面が前記仏壇本体の外周部の外側になるように前記前側キャスターが配置されるか、または後側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側になるように前記後側キャスターが配置されていることを特徴とする可動仏壇。
  7. 前記前側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置され、かつ、前記後側キャスターの接地面が、前記仏壇本体の外周部の外側に配置されていることを特徴とする請求項6記載の可動仏壇。
  8. 前記仏壇本体の外周部の外側に、前記仏壇本体の外側へ突出するキャスター接続部が設けられ、
    前記キャスター接続部に、前記キャスターが接続される請求項6または7記載の可動仏壇。
  9. 前記キャスターが、キャスターカバーにより覆われ、該キャスターカバーが、前記キャスターとともに回転可能であり、前記キャスターカバーが上方から下方へ向かって傾斜した傾斜面を有し、
    前記キャスター接続部が、上方から下方へ向かうにつれて、前記仏壇本体の外側へ向かって、張り出し幅が広がるように形成され、
    前記キャスター接続部と前記キャスターカバーの傾斜面とが連続した傾斜面を形成可能であることを特徴とする請求項8記載の可動仏壇。
  10. 前記仏壇本体内に須弥壇が設けられ、該須弥壇の天面が前記仏壇本体の前側から後側に向かって後側が低くなるように、水平面に対して1〜5°傾斜している請求項6〜9のいずれか1項に記載の可動仏壇。
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