JP2015088793A - 振動子、発振器、電子機器および移動体 - Google Patents

振動子、発振器、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた機械的強度を有し、かつ、振動等の外力による振動特性の変化を低減し、安定した振動特性を発揮することのできる振動子、発振器、電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】振動子1は、振動素子2と、振動素子2が搭載されているベース51とを有している。振動素子2は、基端部において導電性接着材63を介してベース51に支持され、先端部において金属ワイヤー82を介してベース51に吊られている。金属ワイヤー82の直径は、20μm以上、70μm以下程度である。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動子、発振器、電子機器および移動体に関するものである。
特許文献1には、水晶振動素子と、この水晶振動素子を収容するパッケージとを有する振動子が開示されている。特許文献1の振動子では、水晶振動素子が1つの接着材によってパッケージに片持ち支持されている。そして、このように、水晶振動素子を1つの接着材で片持ち支持することで、熱膨張の影響を受け難く、優れた周波数特性を有する振動子となることが記載されている。しかしながら、水晶振動素子が片持ち支持された構成では、振動子に厚み方向の衝撃(振動)が加わると、その先端部(固定されている側とは反対の端部)が撓み変形し、発振周波数が安定しないという問題がある。発振周波数が安定しないと、位相ノイズが発生し、発振が不安定となる。
また、特許文献2〜4には、それぞれ、水晶振動素子と、この水晶振動子を収容するパッケージとを有する振動子が開示されている。特許文献2〜4の振動子では、水晶振動素子がワイヤーで吊られている。このように、水晶振動素子をワイヤーで吊ることで、振動子に厚み方向の衝撃が加わっても、振動素子が撓み変形し難く、発振周波数が安定すると考えられる。しかしながら、このような構成では、水晶振動子に衝撃が加わると、水晶振動素子が揺れてパッケージにぶつかり、破損してしまうおそれがある。
特開2012−195652号公報 特開2012−4625号公報 特開2005−167472号公報 特開2000−165190号公報
本発明の目的は、優れた機械的強度を有し、かつ、振動等の外力による振動特性の変化を低減し、安定した振動特性を発揮することのできる振動子、発振器、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の振動子は、振動素子と、
前記振動素子が搭載されているベースと、
を含み、
前記振動素子は、
一方の端側において固定部材を介して前記ベースに取り付けられ、
前記一方の端側とは前記振動素子の中心部を間に挟んで反対側に位置する他方の端側においてワイヤーを介して前記ベースに支持されていることを特徴とする。
これにより、振動素子をベースに強固に固定できるので優れた機械的強度を有する振動子となる。加えて、振動素子の撓み変形が低減されるため、振動等の外力による振動特性(発振周波数)の変化を低減でき、安定した振動特性を発揮することのできる振動子となる。
[適用例2]
本適用例の振動子では、前記振動素子は、前記他方の端側において前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、効果的に、振動素子の撓み変形を低減することができる。加えて、振動素子に応力が生じるのを低減することができる。
[適用例3]
本適用例の振動子では、前記振動素子の平面視にて、
前記振動素子は、その中心と前記他方の端と結ぶ直線を前記中心を回転軸として−90°以上+90°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、効果的に、振動素子の撓み変形を低減することができる。
[適用例4]
本適用例の振動子では、前記振動素子の平面視にて、
前記振動素子は、その中心と前記他方の端とを結ぶ直線を前記中心を回転軸として−60°以上+60°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、より効果的に、振動素子の撓み変形を低減することができる。
[適用例5]
本適用例の振動子では、前記振動素子の平面視にて、
前記振動素子は、その中心と前記他方の端とを結ぶ直線を前記中心を回転軸として−15°以上+15°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、さらに効果的に、振動素子の撓み変形を低減することができる。
[適用例6]
本適用例の振動子では、前記振動素子の平面視にて、
前記振動素子は、少なくとも、前記直線上にて前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、安定した姿勢で振動素子を支持することができる。
[適用例7]
本適用例の振動子では、前記振動素子の平面視にて、
前記振動素子は、少なくとも、前記領域内の前記直線に対して線対称となる2箇所を前記ワイヤーによって吊るされていることが好ましい。
これにより、安定した姿勢で振動素子を支持することができる。
[適用例8]
本適用例の振動子では、前記ワイヤーの直径は、20μm以上、70μm以下であることが好ましい。
これにより、効果的に、振動素子の撓み変形を低減することができる。
[適用例9]
本適用例の発振器は、本適用例の振動子と、
回路と、
を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い発振器が得られる。
[適用例10]
本適用例の電子機器は、本適用例の振動子を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例11]
本適用例の移動体は、本適用例の振動子を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る振動子を示す平面図である。 図1に示す振動子の断面図であり、(a)が図1中のA−A線断面図、(b)が図1中のB−B線断面図である。 ATカット水晶基板と水晶の結晶軸との関係を説明する図である。 図1に示す振動子が有する振動素子の平面図であり、(a)が上面図、(b)が上面側から見た透過図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る振動子を示す平面図である。 シミュレーション結果を示す図である。 金属ワイヤーの効果的な配置を説明するための平面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動子を示す平面図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る振動子を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係る振動子を示す平面図である。 図15に示す振動子の断面図である。 本発明の発振器の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の発振器の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の振動子、発振器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.振動子
まず、本発明の振動子について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子を示す平面図である。図2は、図1に示す振動子の断面図であり、(a)が図1中のA−A線断面図、(b)が図1中のB−B線断面図である。図3は、ATカット水晶基板と水晶の結晶軸との関係を説明する図である。図4は、図1に示す振動子が有する振動素子の平面図であり、(a)が上面図、(b)が上面側から見た透過図である。図5ないし図7は、それぞれ、シミュレーション結果を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中紙面手前側および図2中上側を「上側」と言い、図1中紙面奥側および図3中下側を「下側」と言う。
図1および図2に示すように、振動子1は、振動素子2と、振動素子2を収容しているパッケージ5とを有している。なお、特に限定されないが、本実施形態の振動子1は、駆動周波数が数hz〜200hz程度の低周波振動の振動子に好適に適用することができる。
以下、振動素子2およびパッケージ5について、順次詳細に説明する。
−振動素子−
図1に示すように、振動素子2は、略円形の平面視形状を有する圧電基板3と、圧電基板3の表面に形成された電極4とを有している。ただし、圧電基板3の形状としては円形に限定されず、例えば、矩形であってもよい。また、圧電基板3のサイズとしては特に限定されないが、直径を3mm〜6mm程度、厚みを30μm〜500μm程度とすることができる。
圧電基板3の構成材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料が挙げられる。これらの中でも、圧電基板3の構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。水晶を用いることで、他の材料と比較して優れた周波数温度特性を有する振動素子2が得られる。なお、以下では、圧電基板3を水晶で構成した場合について説明する。
圧電基板3は、水晶基板であるため、図3に示すように、互いに直交する結晶軸X、Y、Zを有している。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ、電気軸、機械軸、光学軸と呼称される。圧電基板3は、XZ面をX軸の回りに所定の角度θ回転させた平面に沿って切り出された「回転Yカット水晶基板」であり、たとえばθ=35°15’だけ回転させた平面に沿って切り出された場合の基板は「ATカット水晶基板」という。このような水晶基板を圧電基板3として用いることで、優れた温度特性を有する振動素子2となる。ただし、圧電基板3としては、厚みすべり振動を励振することができれば、ATカットの水晶基板に限定されず、例えば、BTカットの水晶基板を用いてもよい。
なお、以下では、角度θに対応してX軸まわりに回転したY軸およびZ軸を、Y’軸およびZ’軸とする。すなわち、圧電基板3は、Y’軸方向に厚みを有し、XZ’面方向に広がりを有する。また、以下では、圧電基板3の+X軸側の端を「基端」とし、−X軸側の端を「先端」とする。
図4(a)、(b)に示すように、電極4は、圧電基板3の上面の中央部に設けられている略円形の励振電極41と、励振電極41から圧電基板3の上面の基端部まで引き出されている引出配線42と、圧電基板3の下面の中央部に設けられている略円形の励振電極43と、励振電極43から圧電基板3の下面の基端部まで引き出されている引出配線44とを有している。励振電極41、43は、ほぼ同じ形状をなし、圧電基板3を介して対向配置されている。同様に、引出配線42、44も、ほぼ同じ形状をなし、圧電基板3を介して対向配置されている。
励振電極41、43および引出配線42、44としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。これにより、圧電基板3との密着性に優れた電極4が得られる。
また、圧電基板3の上面の先端部には、ボンディングパッド71が形成されている。後述するように、振動素子2の先端部は、金属ワイヤー82によって吊られた状態となっており、ボンディングパッド71は、この金属ワイヤー82と振動素子2との密着性を高めるために設けられる。これにより、振動素子2と金属ワイヤー82との接合強度が高くなり、振動子1の機械的強度が向上する。
ボンディングパッド71の構成としては、圧電基板3に金属ワイヤー82を直接接合した場合と比較して、金属ワイヤー82の接合強度を高くすることができれば特に限定されず、例えば、電極4と同様の構成とすることができる。ボンディングパッド71を電極4と同様の構成とすることで、ボンディングパッド71と電極4とを同一工程で形成することができ、振動子1の製造が簡単となる。
−パッケージ−
図2(a)、(b)に示すように、パッケージ5は、上面に開放する凹部511を有する箱状のベース51と、凹部511の開口を塞いでベース51に接合されている板状のリッド52とを有している。このようなパッケージ5では、凹部511がリッド52によって塞がれることにより収容空間Sが形成され、この収容空間Sに振動素子2が収納されている。収容空間Sは、例えば、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
ベース51の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、リッド52の構成材料としては、特に限定されないが、ベース51の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース51の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース51とリッド52の接合は、特に限定されず、例えば、ろう材、接着剤等を介して接合してもよいし、シームリングを介したシーム溶接等により接合してもよい。
また、ベース51およびリッド52は、それぞれ、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、テンパックスガラス、パイレックスガラス(ただし「パイレックス」は登録商標)等の各種ガラス材料で構成することもできる。これにより、パッケージ5を安価に製造することができる。ベース51およびリッド52をガラス材料で構成した場合、これらを接合する方法として、陽極接合を用いることができる。陽極接合を用いる場合には、ベース51とリッド52との間に、アルミニウムやシリコン等の陽極接合可能な材料で構成されている接合膜を配置すればよい。
図2(b)に示すように、ベース51の凹部511の底面には接続端子611、621が形成され、ベース51の下面には実装端子612、622が形成されている。また、ベース51には底部を貫通する貫通電極613、623が形成されており、貫通電極613によって接続端子611と実装端子612とが電気的に接続され、貫通電極623によって接続端子621と実装端子622とが電気的に接続されている。
接続端子611、621、実装端子612、622および貫通電極613、623としては、それぞれ、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
また、凹部511の底面にはボンディングパッド75が形成されている。ボンディングパッド75は、金属ワイヤー82とベース51との密着性を高めるために設けられる。これにより、金属ワイヤー82の接合強度が高くなる。ボンディングパッド75の構成としては、ベース51に金属ワイヤー82を直接接合した場合と比較して、ベース51と金属ワイヤー82との接合強度を高くすることができれば、特に限定されず、例えば、接続端子611、621や外部端子612、622と同様の構成とすることができる。ボンディングパッド75を接続端子611、621や外部端子621、622と同様の構成とすることにより、ボンディングパッド75を接続端子611、621や外部端子621、622と同一工程で形成することができ、振動子1の製造が簡単となる。
以上、パッケージ5について説明した。
次に、このようなパッケージ5に対して振動素子2がどのように搭載されているかを詳細に説明する。
振動素子2は、その基端部(+X軸側の端部)にて、導電性接着材(固定部材)63によって凹部511の底面に接着・固定されている(取り付けられている)。導電性接着材63は、引出電極44と接続端子611とに接触して設けられており、これにより、励振電極43と接続端子611とが電気的に接続されている。なお、導電性接着材63としては、接着性と導電性を有していれば特に限定されず、例えば、金属フィラー(銀粒子、銅粒子等の金属微粒子)やカーボンファイバー等の導電性粒子を混合したシリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系等の接着材を用いることができる。
一方、引出電極42と接続端子621とは、導電性を有する金属ワイヤー81を介して電気的に接続されている。金属ワイヤー81は、ワイヤーボンディング法によって形成することができる。本実施形態では、導電性接着材63の上方に位置する領域にて金属ワイヤー81を引出配線42に接合しているため、ワイヤーボンディング時に効率的に超音波をかけることができ、金属ワイヤー81を引出配線42の接合を十分な強度で行うことができる。
また、振動素子2の先端部(−X軸側の端部)は、金属ワイヤー(ワイヤー)82で吊られている。金属ワイヤー82は、ワイヤーボンディング法によって形成することができる。このような金属ワイヤー82は、その一端が圧電基板3上のボンディングパッド71と接合されており、他端がベース51上のボンディングパッド75に接合されている。このように、振動素子2の先端部を金属ワイヤー82で吊ることで、先端部のY軸方向への変位が低減される。そのため、振動子1にY’軸方向の衝撃(振動)Gが加わったときの振動素子2の撓み変形が低減され、発振周波数の変化を低減することができる。これにより、振動子1は、外的振動(例えば地震、周囲の工事現場から発生する振動、近くを通過する大型車により齎される振動等)の影響を受け難く、安定した周波数特性を有するものとなる。
振動素子2と導電性接着材63との接合部V1および振動素子2と金属ワイヤー82との接合部V2は、Y’軸方向からの平面視にて、圧電基板3の中心Oと交わりX軸に平行な直線L1上に位置している。すなわち、接合部V1、V2は、圧電基板3の中心Oを間に挟んでX軸方向に対向配置されている。接合部V1、V2をこのような配置とすることで、導電性接着材63と金属ワイヤー82とで振動素子2を安定して支持することができる。具体的には、振動素子2を左右(直線L1の両側)のバランスがとれた状態で支持することができるため、前述したような衝撃Gが加わった場合に、振動素子2に直線L1まわりの回転モーメントが実質的に発生しない。したがって、振動素子2の撓み変形をより効果的に低減することができる。
さらには、振動素子2の先端部が金属ワイヤー82で吊られた状態では、振動素子2の先端部は、X’軸、Y’軸およびZ’軸の各軸方向の自由度を有する。そのため、振動素子2に応力が残存するのを低減でき、また、パッケージ5の熱膨張等によって生じる内部応力も振動素子2に伝達され難い。したがって、環境温度の影響を受け難く、安定した発振周波数を有する振動子1となる。
また、振動子1では、振動素子2の基端部を支持する導電性接着材63と、先端部を支持する金属ワイヤー82とのバネ力をほぼ等価に設定することが好ましい。言い換えると、導電性接着材63が振動素子2を下側へ引っ張る力と、金属ワイヤー82が振動素子2を上側へ引っ張る力とをほぼ等しくすることが好ましい。これにより、振動素子2内に応力が発生することをより効果的に低減することができる。
金属ワイヤー82の直径としては、特に限定されず、金属ワイヤー82の材質や振動素子2の質量等によっても異なるが、20μm以上、70μm以下程度であることが好ましく、55μm以上、65μm以下程度であることがより好ましい。これにより、金属ワイヤー82によって振動素子2を適度な力で吊ることができ、上記効果をより向上させることができる。
以上、振動素子1の構成について詳細に説明した。
−シミュレーション−
次に、振動子1の効果を確認するために行ったシミュレーション結果を説明する。このシミュレーションは、従来型の振動子としてのSAM−1と、振動子1としてのSAM−2、SAM−3とを比較することで行った。
SAM−1は、直径が8mm、厚みが0.167mmのATカット水晶基板からなる圧電基板3を用い、圧電基板3の基端部(+X軸側の端部)をポリイミド系接着材である導電性接着材63で固定した構成となっている。なお、導電性接着材63のヤング率は4.0×10MPaである。SAM−2は、SAM−1の構成に加えて、圧電基板3の先端部(−X軸側の端部)をAuで構成された金属ワイヤー82でベースに吊った構成としている。金属ワイヤー82の接合部V2は、平面視で直線L1上に位置している。なお、金属ワイヤー82の直径は26μmである。一方、SAM−3は、金属ワイヤー82の直径を60μmとした以外はSAM−2と同様の構成である。
このようなSAM−1、SAM−2、SAM−3の各々に対してY’軸方向に0.0〜0.1MPa相当の振動を与えたときの圧電基板3の応力分布を図5〜図7に示す。図5がSAM−1のシミュレーション結果を示し、図6がSAM−2のシミュレーション結果を示し、図7がSAM−3のシミュレーション結果を示している。また、図5〜図7では、それぞれ、右側が基端で左側が先端となる。
これら結果から分かるように、SAM−2およびSAM−3の方が、SAM−1よりも圧電基板3の撓みが小さく、応力分布の幅が小さい。したがって、振動子1によって上述の効果が発揮されていることが明らかである。さらには、SAM−2とSAM−3とを比べた場合、SAM−3の方が圧電基板3の中央領域(励振電極41、43を形成する振動領域)における応力分布がより均一となっている。前述したような撓み変形による発振周波数の変化は、特に振動領域の撓み変形が効いてくるため、SAM−3の方がSAM−2よりも外力による発振周波数の変化が小さく、より優れた周波数特性を発揮することができると言える。
なお、ポリイミド系接着材に替えてシリコーン系接着材を用いた場合も、上記と同様の結果となった。シリコーン系接着材のヤング率は6.0×10MPaである。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態に係る振動子を示す平面図である。図9は、シミュレーション結果を示す図である。図10は、金属ワイヤーの効果的な配置を説明するための平面図である。
以下、第2実施形態の振動子について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の振動子は、圧電素子の先端部を吊る金属ワイヤーの数が異なること以外は、前述した第1実施形態の振動子と同様である。なお、図8では、前述した実施形態の振動子と同様の構成には同一符号を付してある。
図8に示すように、本実施形態の振動子1では、振動素子2の先端部が3本の金属ワイヤー82、83、84で吊られている。金属ワイヤー82の配置は、前述した第1実施形態と同様である。金属ワイヤー83は、Y’軸方向から見た平面視にて、直線L1を中心を回転軸として+15°回転させた直線L11上に位置する部位を吊っており、金属ワイヤー84は、直線L1を中心Oを回転軸として−15°回転させた直線L12上に位置する部位を吊っている。また、圧電素子2の金属ワイヤー83との接合部V3と金属ワイヤー84との接合部V4とは、平面視にて、直線L1に対して線対称となるように位置している。さらには、接合部V2、V3、V4は、それぞれ、平面視にて、中心Oと同心的な同一円の円周上に位置している。
なお、金属ワイヤー83、84の直径としては、特に限定されず、金属ワイヤー82と同様に、20μm以上、70μm以下であることが好ましく、55μm以上、65μm以下であることがより好ましい。
このように、振動素子2の先端部を3本の金属ワイヤー82、83、84で吊ることによって、衝撃Gが加わった時の振動素子2の撓み変形をより効果的に低減することができる。特に、本実施形態のように、接合部V3、V4を直線L1に対して線対称に配置することで、振動素子2をバランスがとれた状態で支持することができるため、衝撃Gが加わった場合に、振動素子2に直線L1まわりの回転モーメントが実質的に発生しない。したがって、振動素子2の撓み変形をより効果的に低減することができる。
−シミュレーション−
次に、本実施形態の振動子1の効果を確認するために行ったシミュレーション結果を説明する。このシミュレーションは、本実施形態の振動子1としてのSAM−4を従来の振動子としてのSAM−1と比較することで行った。
SAM−4は、SAM−3の構成に加えて、圧電基板3の先端部をAuで構成されている金属ワイヤー83、84でベースに吊った構成としている。金属ワイヤー83の接合部V3は、平面視で直線L11上に位置し、金属ワイヤー84の接合部V4は、平面視で直線L12上に位置している。なお、金属ワイヤー83、84の直径は、金属ワイヤー82と同じく60μmである。
このようなSAM−4に対して、SAM−1と同様にY’軸方向に0.0〜0.1MPa相当の振動を与えたときの圧電基板3の応力分布を図9に示す。この結果から分かるように、SAM−4の方が、SAM−1よりも圧電基板3の撓みが小さく、応力分布の幅が小さい。したがって、本実施形態の振動子1によって上述の効果が発揮されていることが明らかである。
なお、ポリイミド系接着材に替えてシリコーン系接着材を用いた場合も、上記と同様の結果となった。シリコーン系接着材のヤング率は6.0×10MPaである。
以上のような第2実施形態の振動子によっても、前述した第1実施形態の振動子と同様の効果を発揮することができる。
本実施形態の振動子1では、直線L1上に接合部V2が位置し、直線L11上に接合部V3が位置し、直線L12上に接合部V4が位置しているが、各接合部V2、V3、V4の位置はこれに限定されない。ただし、図10に示すように、圧電基板3の中心Oと先端とを結ぶ直線L2を中心Oを回転軸として−90°以上、+90°以下回転させた範囲に含まれる領域を領域S1とし、直線L2を中心Oを回転軸として−60°以上、+60°以下回転させた範囲に含まれる領域を領域S2とし、直線L2を中心Oを回転軸として−15°以上、+15°以下回転させた範囲に含まれる領域を領域S3としたとき、接合部V2、V3、V4は、それぞれ、領域S1内に位置していることが好ましく、領域S2内に位置していることがより好ましく、領域S3内に位置していることがさらに好ましい。これにより、上述した効果を効果的に発揮することができる。このことは、後述する第3実施形態でも同様である。
また、本実施形態の振動子1では、3本の金属ワイヤー82、83、84によって振動素子2の先端部を吊っているが、金属ワイヤーの数としては、これに限定されない。例えば、金属ワイヤー82を省略してもよいし、金属ワイヤー82、83、84に加えて1本以上の金属ワイヤーを追加してもよい。このことは、後述する第3実施形態でも同様である。
<第3実施形態>
図11は、本発明の第3実施形態に係る振動子を示す平面図である。図12および図13は、それぞれ、シミュレーション結果を示す図である。
以下、第3実施形態の振動子について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の振動子は、圧電素子の先端部を吊るための金属ワイヤーの数が異なること以外は、前述した第1実施形態の振動子と同様である。なお、図11では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図11に示すように、本実施形態の振動子1では、振動素子2の先端部が3本の金属ワイヤー82、83、84で吊られている。金属ワイヤー82の配置は、前述した第1実施形態と同様である。また、金属ワイヤー83は、平面視にて、直線L1を中心Oを回転軸として+60°回転させた直線L13上に位置する部位を吊っており、金属ワイヤー84は、直線L1を中心Oを回転軸として−60°回転させた直線L14上に位置する部位を吊っている。また、圧電素子2の金属ワイヤー83、84との接合部V3、V4は、平面視にて、直線L1に対して線対称となるように位置している。また、接合部V2、V3、V4は、それぞれ、平面視にて、中心Oと同心的な同一円の円周上に位置している。
金属ワイヤー83、84の直径としては、特に限定されず、金属ワイヤー82と同様に、20μm以上、70μm以下であることが好ましく、55μm以上、65μm以下であることがより好ましい。
このように、振動素子2の先端部を3本の金属ワイヤー82、83、84で吊ることによって、衝撃Gが加わった時の振動素子2の撓み変形をより効果的に低減することができる。
特に、本実施形態のように、接合部V3、V4を直線L1に対して線対称に配置することで、振動素子2をバランスがとれた状態で支持することができるため、衝撃Gが加わった場合に、振動素子2に直線L1まわりの回転モーメントが実質的に発生しない。したがって、振動素子2の撓み変形をより効果的に低減することができる。特に、金属ワイヤー82、83、84を60°間隔で配置することで、振動素子2の先端部を広く支持することができ、より安定した状態で支持することができる。
−シミュレーション−
次に、本実施形態の振動子1の効果を確認するために行ったシミュレーション結果を説明する。このシミュレーションは、本実施形態の振動子1としてのSAM−5、SAM−6をSAM−1と比較することで行った。
SAM−5は、SAM−2と同様の構成とし、さらに、圧電基板3の先端部をAuで構成されている金属ワイヤー83、84でベースに吊った構成としている。金属ワイヤー83の接合部V3は、平面視で直線L13上に位置し、金属ワイヤー84の接合部V4は、平面視で直線L14上に位置している。金属ワイヤー83、84の直径は、金属ワイヤー82と同じく26μmである。一方、SAM−6は、金属ワイヤー82、83、84の直径をそれぞれ60μmとした以外はSAM−5と同様の構成である。
このようなSAM−5およびSAM−6に対して、SAM−1と同様にY’軸方向に0.0〜0.1MPa相当の振動を与えたときの圧電基板3の応力分布を図12および図13に示す。図12がSAM−5のシミュレーション結果を示し、図13がSAM−6のシミュレーション結果を示す。この結果から分かるように、SAM−5およびSAM−6の方が、SAM−1よりも圧電基板3の撓みが小さく、応力分布の幅が小さい。したがって、本実施形態の振動子1によって上述の効果が発揮されていることが明らかである。さらには、SAM−5とSAM−6とを比べた場合、金属ワイヤー82、83、84の直径が太いSAM−6の方が圧電基板3の中央領域における応力分布がより均一である。したがって、SAM−6の方がSAM−5よりも外力による発振周波数の変化が小さく、より優れた周波数特性を発揮することができると言える。
なお、ポリイミド系接着材に替えてシリコーン系接着材を用いた場合も、上記と同様の結果となった。シリコーン系接着材のヤング率は6.0×10MPaである。
以上のような第3実施形態の振動子によっても、前述した第1実施形態の振動子と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図14は、本発明の第4実施形態に係る振動子を示す平面図である。
以下、第4実施形態の振動子について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の振動子は、金属ワイヤー81が省略されていること以外は、前述した第1実施形態の振動子と同様である。なお、図14では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図14に示すように、本実施形態の振動子1では、振動素子2の引出配線42が圧電基板3の上面の先端部へ引き出されている。そして、振動素子2の先端部は、金属ワイヤー82によって吊るされている。ここで、金属ワイヤー82は、その一端が引出配線42に接合されており、他端が接続端子621に接続されている。このような構成によれば、金属ワイヤー82によって、振動素子2の先端部をベース51に吊ることができるとともに、引出配線42と接続端子621との電気的な接続を行うことができる。また、引出配線42がボンディングパッド71を兼ね、接続端子621がボンディングパッド75を兼ねるため、ボンディングパッド71、75を省略することができる。そのため、振動子1の構成の簡易化および小型化を図ることができる。
以上のような第4実施形態の振動子によっても、前述した第1実施形態の振動子と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
図15は、本発明の第5実施形態に係る振動子を示す平面図である。図16は、図15に示す振動子の断面図である。
以下、第5実施形態の振動子について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第5実施形態の振動子は、振動素子の先端部を支持する金属ワイヤーの構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の振動子と同様である。なお、図15および図16では、それぞれ、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図15および図16に示すように、本実施形態の振動子1では、金属ワイヤー82の両端がベース51に接合されており、金属ワイヤー82がU字状に湾曲した形状となっている。そして、この金属ワイヤー82の頂部に振動素子2の先端部が載置されている。すなわち、金属ワイヤー82は、振動素子2の先端部を下側から支えている。振動素子2は、金属ワイヤー82に接合されておらず、摺動可能となっている。そのため、振動素子2の先端部は、X’軸、Y’軸およびZ’軸の各軸方向の自由度を有している。
以上のような第5実施形態の振動子によっても、前述した第1実施形態の振動子と同様の効果を発揮することができる。
2.発振器
次に、本発明の振動子を適用した発振器について説明する。
<第1実施形態>
図17は、本発明の発振器の第1実施形態を示す断面図である。
図17に示すように、発振器100は、前述した振動子1と、回路素子110と、加熱素子120と、これらを収容するパッケージ130とを有している。
パッケージ130は、上面に開放する凹部141を有する箱状のベース140と、凹部141の開口を塞いでベース140に接合されている板状のリッド150とを有している。そして、パッケージ130の内部空間SSに、振動子1と回路素子110と加熱素子120とが気密的に収容されている。パッケージ130の内部空間SSは、例えば、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
なお、ベース140およびリッド150の構成材料としては、例えば、前述したベース51およびリッド52と同様の材料を用いることができる。
凹部141の底面には支持柱161を介して架台162が固定されている。そして、支持柱161によって形成された架台162と凹部141の底面との間のスペースに回路素子110が配置されている。回路素子110は、導電性接着材等によって凹部141の底面に固定されている。回路素子110は、振動子1を発振させる発振回路や、加熱素子120の温度制御を行う制御回路などを備えている。
回路素子110は、凹部141の底面に形成されている複数の内部端子171に金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)172を介して電気的に接続されている。複数の内部端子171には、振動子1に電気的に接続されているものや、加熱素子120に電気的に接続されているものや、パッケージ130の下面に形成されている外部端子173に接続されているものが含まれている。
また、架台162からは接続板163が立設しており、この接続板163に振動子1が載置・固定されている。また、接続板163によって形成された振動子1と架台162との間のスペースには加熱素子120が配置されている。振動子1の下面には金属層である熱伝導層121が設けられており、加熱素子120は、この熱伝導層121に樹脂接着剤などによって固定されている。これにより、加熱素子120から発生する熱が効率よく振動子1に伝わる。加熱素子120としては、熱を発生させることができれば特に限定されず、例えば、パワートランジスターを用いることができる。加熱素子120は、振動子1の下面に設けられている接続端子174に金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)175を介して電気的に接続されている。接続端子174は、図示しない配線を介して所定の内部端子171に電気的に接続されている。
このような構成の発振器100によれば、加熱素子120で発生させた熱によって振動子1(振動素子2)を所定の恒温状態に保つことが可能となる。そのため、使用環境の温度変化による周波数の変動を低減することができる。
<第2実施形態>
図18は、本発明の発振器の第2実施形態を示す断面図である。
以下、第2実施形態の発振器について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の発振器は、振動子が上下反転して配置されていること、支持柱および架台が省略されていること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。なお、図17では前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図18に示すように、ベース140の凹部141の底面からは接続板163が立設しており、この接続板163に振動子1が載置・固定されている。振動子1は、リッド52が下側に位置するように上下逆さまの姿勢で接続板163に固定されている。そして、接続板163によって形成された振動子1と凹部141の底面との間のスペースに回路素子110が配置されている。
以上のような第2実施形態の発振器によっても、前述した第1実施形態の発振器と同様の効果を発揮することができる。
3.電子機器
次に、本発明の振動子を適用した電子機器について説明する。
図19は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図20は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
図21は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の振動素子を備える電子機器は、図19のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図20の携帯電話機、図21のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
4.移動体
次に、本発明の振動子を適用した移動体について説明する。
図22は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。自動車1500には振動子1が搭載されている。振動子1は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の振動子、発振器、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、発振器として、振動子と、回路素子(発振回路)と、加熱素子とを有する構成について説明したが、発振器としては、振動子と、回路素子(発振回路)とを有していればよく、加熱素子は省略してもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子の外形を構成する圧電基板がフラットな形状をなしているが、圧電基板の形状としては、これに限定されず、所謂「メサ型」や「逆メサ型」であってもよい。
1……振動子 2……振動素子 3……圧電基板 4……電極 41、43……励振電極 42、44……引出配線 5……パッケージ 51……ベース 52……リッド 63……導電性接着材 71、75……ボンディングパッド 81、82、83、84……金属ワイヤー 511……凹部 611、621……接続端子 612、622……実装端子 613、623……貫通電極 100……発振器 110……回路素子 120……加熱素子 121……熱伝導層 130……パッケージ 140……ベース 141……凹部 150……リッド 161……支持柱 162……架台 163……接続板 171……内部端子 173……外部端子 174……接続端子 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1108……表示部 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1208……表示部 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1310……表示部 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター 1500……自動車 O……中心 S……収容空間 SS……内部空間 V1、V2、V3、V4……接合部 θ……角度 L1、L11、L12、L13、L14……直線

Claims (11)

  1. 振動素子と、
    前記振動素子が搭載されているベースと、
    を含み、
    前記振動素子は、
    一方の端側において固定部材を介して前記ベースに取り付けられ、
    前記一方の端側とは前記振動素子の中心部を間に挟んで反対側に位置する他方の端側においてワイヤーを介して前記ベースに支持されていることを特徴とする振動子。
  2. 前記振動素子は、前記他方の端側において前記ワイヤーによって吊るされている請求項1に記載の振動子。
  3. 前記振動素子の平面視にて、
    前記振動素子は、その中心と前記他方の端と結ぶ直線を前記中心を回転軸として−90°以上+90°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされている請求項2に記載の振動子。
  4. 前記振動素子の平面視にて、
    前記振動素子は、その中心と前記他方の端とを結ぶ直線を前記中心を回転軸として−60°以上+60°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされている請求項2に記載の振動子。
  5. 前記振動素子の平面視にて、
    前記振動素子は、その中心と前記他方の端とを結ぶ直線を前記中心を回転軸として−15°以上+15°以下回転させた範囲に含まれる領域内にて前記ワイヤーによって吊るされている請求項2に記載の振動子。
  6. 前記振動素子の平面視にて、
    前記振動素子は、少なくとも、前記直線上にて前記ワイヤーによって吊るされている請求項3ないし5のいずれか1項に記載の振動子。
  7. 前記振動素子の平面視にて、
    前記振動素子は、少なくとも、前記領域内の前記直線に対して線対称となる2箇所を前記ワイヤーによって吊るされている請求項3ないし6のいずれか1項に記載の振動子。
  8. 前記ワイヤーの直径は、20μm以上、70μm以下である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動子。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子と、
    回路と、
    を備えていることを特徴とする発振器。
  10. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子を備えていることを特徴とする移動体。
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