JP2015088328A - ガス流路形成部材、その製造方法及び燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池内に配置され、燃料電池内の電解質膜に沿った第1の方向にガスを流すためのガス流路形成部材は、第1の方向と交差する第2の方向に平行に延びるガス流路形成要素を複数備え、各ガス流路形成要素は、第2の方向に沿った断面が波形状であり、各ガス流路形成要素は、第1の方向に連接されている。ガス流路形成部材の第1の方向における端部に位置するガス流路形成要素の少なくとも一部は、第1の方向と第2の方向とで形成される平面において、第2の方向に対して斜めに切断されて形成されている。
【選択図】図6
Description
A1.全体構成:
図1は、燃料電池100の構成を示す概略斜視図である。燃料電池100は、複数のセル10をZ方向に積層し、一対のエンドプレート70F,70Eで挟持したスタック構造を有している。前端側のエンドプレート70Fとセル10との間には、前端側の絶縁板65Fを介して前端側のターミナルプレート60Fが設けられている。後端側のエンドプレート70Eとセル10との間にも、同様に、後端側の絶縁板65Eを介して後端側のターミナルプレート60Eが設けられている。セル10とターミナルプレート60F,60Eと絶縁板65F,65Eとエンドプレート70F,70Eは、それぞれ、略矩形状の外形を有するプレート構造を有しており、長辺がX方向で短辺がY方向に沿うように配置されている。なお、本実施形態では、Y方向は鉛直上向きの方向、Z方向は水平方向、X方向はY方向及びZ方向の両方に垂直な方向である。また、X方向は本願の「第2の方向」に相当し、Y方向は本願の「第1の方向」に相当し、Z方向は本願の「第3の方向」に相当する。
図5は、ガス流路形成部材50の製造方法を示すフローチャートである。ガス流路形成部材50の製造にあたっては、まず、大判のガス流路形成部材50kが用意される(ステップS10)。
次に、本実施形態の効果について説明する。
図7は、ガス流路形成要素の延びる方向とガス流路形成部材の端部とが平行になるようにして切断された、ガス流路形成部材50f、50g、50hを示す図である。図7(a)(b)(c)は、Y方向から端部を見た図(側面視)と、Z方向から端部を見た図(上面視)とを示している。図7の上面視及び側面視の方向は、図3に示す上面視及び側面視の方向に対応している。図7(a)には、ガス流路形成要素51がY方向の3分の2ほどの位置で切断されて形成された端部53fが示されている。図7(b)には、ガス流路形成要素51がY方向の2分の1ほどの位置で切断されて形成された端部53gが示されている。図7(c)には、ガス流路形成要素51とガス流路形成要素51との境界で切断されて形成された端部53hが示されている。
B1.変形例1:
図8は、ガス流路形成部材の端部の変形例を示す図である。図8には、セルの酸化ガス排出孔34t付近を拡大して示している。図8に示すガス流路形成部材は、酸化ガス排出孔34tのそれぞれにおいて同じ形状を有する。図8(a)は波形にカットされた端部53aを備えるセル10a、図8(b)は山形にカットされた端部53bを備えるセル10b、図8(c)は谷型にカットされた端部53cを備えるセル10cを示している。また、図8(d)は半円にカットされた端部53dを備えるセル10d、図8(e)は台形にカットされた端部53eを備えるセル10eを示している。このように、酸化ガス排出孔34tのそれぞれにおいて、X方向と端部53とのなす角が0°以上になるような形状を有していれば、酸化ガス排出孔34tのそれぞれにおいて同様に、良好にガスを流すことができる。よって、1つのセル内でのガスの流れを均一にすることができる。
上述のガス流路形成部材50の製造方法では、パンチ210とダイ220とを備える切断機200により大判のガス流路形成部材50kを切断している。これに対し、ガス流路形成要素51が、ガス流路形成要素51の延びる方向に対して斜めに切断されれば、他の方法により大判のガス流路形成部材50kを切断してもよい。例えば、厚板上に設置されたガス流路形成部材50kに対し、Z方向からプレス型により応力を加えて切断してもよい。また、プレス型でなく、カッター等の刃によってガス流路形成部材50kに対しZ方向から応力を加えて切断してもよい。
上記実施形態では、酸化ガス排出孔34t側の端部53及び酸化ガス供給孔34i側の端部が斜めに切断されたガス流路形成部材50を示している。これに対し、ガス流路形成部材は、酸化ガス排出孔34t側及び酸化ガス供給孔34i側のいずれか一方の端部が、ガス流路形成要素の延びる方向に対して斜めに切断されて形成されていてもよい。また、ガス流路形成要素の延びる方向に対していずれか一方の端部が斜めに切断されて形成される場合には、酸化ガス排出孔34t側における端部が斜めに切断されて形成されてもよい。こうすることで、生成水の排出を促進し、ガスをより良好に流すことができる。
上記実施形態では、ガス流路形成部材50の端部53とX方向とのなす角が、0°より大きい。これに対し、端部53とX方向とのなす角は、ガス流路形成要素51を少なくとも1つ跨ぐ角度であってもよい。このようにすれば、端部53における波の振幅を、より不均一にすることができる。具体的には、ガス流路形成部材50のX方向と平行な方向への幅をWxとし、ガス流路形成要素51のY方向と平行な方向への幅(ピッチ)をWyとすると、ガス流路形成部材50の端部53とX方向とのなす角θがtanθ≧Wy/Wxを満たすようにすればよい。例えば、幅Wxは約239.34mmであり、ピッチWyは約0.55mmである場合には、ガス流路形成部材50の端部53とX方向とのなす角θが、0.13°以上となるようにすればよい。こうすることにより、より良好にガスを流すことができる。また、ガス流路形成部材50の端部53がガス流路形成要素51のY方向の幅(ピッチ)の整数倍を跨ぐ角であれば、端部53における波の振幅をよりいっそう不均一にすることができる。具体的には、ガス流路形成部材50の端部53とX方向とのなす角θが、tanθ=nWy/Wx(nは1以上の整数)を満たすようにすればよい。例えば、幅Wxは約239.34mmであり、ピッチWyは約0.55mmである場合には、ガス流路形成部材50の端部53とX方向とのなす角θが、0.13°(n=1)となるようにすればよい。こうすることにより、ガス流れ方向(Y方向)により良好にガスを流すことができる。
上述のガス流路形成部材50は、向かい合う角の合計が180°ではない平行四辺形である。これに対し、ガス流路形成要素51の延びる方向に対して端部53が斜めに切断されて形成されていれば、ガス流路形成部材50は長方形であってもよく、台形であってもよい。また、ガス流路形成部材50のY方向における端部53の少なくとも一部が、ガス流路形成要素51の延びる方向(X方向)に対して斜めに切断されて形成されていれば、上記境界以外の位置でX方向に対して平行に端部を切断する場合に比べて、ガスの流れを良好にすることができる。
11…MEGA
20…アノード側セパレータ
22i、32i、42i、72i…燃料ガス供給孔
22t、32t、42t、72t…燃料ガス排出孔
24i、34i、44i、74i…酸化ガス供給孔
24t、34t、44t、74t…酸化ガス排出孔
26i、36i、46i、76i…冷却水供給孔
26t、36t、46t、76t…冷却水排出孔
30…カソード側セパレータ
38…シールゴム
40…接着シール
48…接着ゴム
50、50f、50g、50h…ガス流路形成部材
50k…大判のガス流路形成部材
50p…破線部分
51…ガス流路形成要素
53、53a、53b、53c、53d、53e、53f、53g、53h…ガス流路形成部材の端部
60E、60F…ターミナルプレート
65E、65F…絶縁板
70、70E、70F…エンドプレート
100…燃料電池
200…切断機
210…パンチ
213…切断面
220…ダイ
Claims (5)
- 燃料電池内に配置され、前記燃料電池内の電解質膜に沿った第1の方向にガスを流すためのガス流路形成部材であって、
前記第1の方向と交差する第2の方向に平行に延びるガス流路形成要素を複数備え、
前記各ガス流路形成要素は、前記第2の方向に沿った断面が波形状であり、
前記各ガス流路形成要素は、前記第1の方向に連接されており、
前記ガス流路形成部材の前記第1の方向における端部に位置するガス流路形成要素の少なくとも一部は、前記第1の方向と前記第2の方向とで形成される平面において、前記第2の方向に対して斜めに切断されて形成されている、
ガス流路形成部材。 - 請求項1に記載のガス流路形成部材であって、
前記端部は、前記燃料電池から酸化ガスを排出する側の端部である、ガス流路形成部材。 - 請求項1又は請求項2に記載のガス流路形成部材であって、
前記各ガス流路形成要素は、隣合う前記ガス流路形成要素同士の波形状の断面の位相が異なるように、前記第1の方向に連接されている、ガス流路形成部材。 - 燃料電池内に配置され、前記燃料電池内の電解質膜に沿った第1の方向にガスを流すためのガス流路形成部材の製造方法であって、
前記第1の方向と交差する第2の方向に平行に延びるガス流路形成要素を複数備え、
前記各ガス流路形成要素は、前記第2の方向に沿った断面が波形状であり、
前記各ガス流路形成要素は、前記第1の方向に連接されたガス流路形成部材を用意する工程と、
前記用意されたガス流路形成部材を切断機により前記第1の方向と前記第2の方向とで形成される平面に対して交差する方向である第3の方向から応力を加えて所定の形状に切断する工程と、を備え、
前記切断する工程では、前記ガス流路形成部材の前記第1の方向における端部に位置するガス流路形成要素の少なくとも一部を、前記平面において、前記第2の方向に対して斜めに切断する、
ガス流路形成部材の製造方法。 - 複数のセルが積層された燃料電池であって、
前記セルは、電解質膜を備える膜電極接合体と、前記膜電極接合体と向かい合って配置されたセパレータと、前記膜電極接合体と前記セパレータとの間に配置され、前記電解質膜に沿った第1の方向にガスを流すためのガス流路形成部材と、を有し、
前記ガス流路形成部材は、
前記第1の方向と交差する第2の方向に平行に延びるガス流路形成要素を複数備え、
前記各ガス流路形成要素は、前記第2の方向に沿った断面が波形状であり、
前記各ガス流路形成要素は、前記第1の方向に連接されており、
前記ガス流路形成部材の前記第1の方向における端部に位置するガス流路形成要素の少なくとも一部は、前記第1の方向と前記第2の方向とで形成される平面において、前記第2の方向に対して斜めに切断されて形成されている、燃料電池。
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2013
- 2013-10-30 JP JP2013225644A patent/JP6079565B2/ja active Active
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