JP2015088243A - 蓄電パックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持部材に蓄電モジュールを取り付ける際の作業性を確保しつつ、支持部材における所定の位置に精度よく蓄電モジュールを取り付けることができる蓄電パックの製造方法を提供する。【解決手段】蓄電パックの製造方法は、蓄電モジュール10を設置する位置に位置決め部31が設けられている支持部材3Aを準備する準備工程S1と、蓄電モジュールを吊り上げて移動させるための吊上部40を蓄電モジュールに設ける吊上部設置工程S3と、吊上部を介して蓄電モジュールを吊り上げ、位置決め部に蓄電モジュールを配置する配置工程S4と、を含んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、蓄電モジュールを有する蓄電パックに関する。
蓄電モジュールは、複数の蓄電装置が電気的に接続されたものである。このような蓄電モジュールを有する蓄電パックとして、特許文献1には、複数の角型電池(蓄電装置)を並設してなる電池ユニット(蓄電モジュール)と、この電池ユニットの両端面にあって複数の角形電池を並設方向に挟持して固定する一対のエンドプレートと、この一対のエンドプレートを連結する連結具とを備える電池ブロック(蓄電パック)が開示されている。
特開2009−238643号公報
近年、このような蓄電パックでは、小型化が要求されている。小型化が要求される中で蓄電パックを製造するためには、支持部材に蓄電モジュールを取り付ける際の作業性を確保しつつ、支持部材における所定の位置に精度よく蓄電モジュールを取り付けることが重要となる。
そこで、本発明の目的は、支持部材に蓄電モジュールを取り付ける際の作業性を確保しつつ、支持部材における所定の位置に精度よく蓄電モジュールを取り付けることができる蓄電パックの製造方法を提供することにある。
本発明の一側面に係る蓄電パックの製造方法は、蓄電モジュールを有する蓄電パックの製造方法であって、蓄電モジュールを設置する位置に位置決め部が設けられている支持部材を準備する準備工程と、蓄電モジュールを吊り上げて移動させるための吊上部を蓄電モジュールに設ける吊上部設置工程と、吊上部を介して蓄電モジュールを吊り上げ、位置決め部に蓄電モジュールを配置する配置工程と、を含んでいる。
この構成の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュールを支持部材の所定の位置に配置する際に、蓄電モジュールを吊り上げて移動させることができるので、配置時の作業性が向上する。また、蓄電モジュールを位置決め部に配置するだけで、支持部材の所定の位置に蓄電モジュールが配置されるので、支持部材に対して精度よく蓄電モジュールを取り付けることができる。
また、一実施形態において、位置決め部は、凹部としてもよい。
この構成の蓄電パックの製造方法では、支持部材に設けられた凹部に蓄電モジュールを嵌合させるだけの容易な作業で、支持部材の所定の位置に蓄電モジュールを配置することができる。
また、一実施形態において、位置決め部は、支持部材に貼付された熱伝導性の部材であってもよい。
この構成の蓄電パックの製造方法では、支持部材に設けられた熱伝導性の部材に蓄電モジュールを載置するだけの容易な作業で、容易に支持部材の所定の位置に蓄電モジュールを配置することができる。また、この熱伝導性の部材に直接的又は間接的に接触するように蓄電モジュールが配置されるので、蓄電モジュールにおいて発生する熱が支持部材に伝わり易くなる。これにより、蓄電モジュールにおいて発生する熱を放熱し易い構成とすることができる。
また、一実施形態において、吊上部は、蓄電モジュールを載置する載置部材を有していてもよい。
この構成の蓄電パックの製造方法では、吊上部を吊り上げることにより、蓄電モジュールが間接的に吊り上げられる。これにより、蓄電モジュールを直接吊り上げる場合に蓄電モジュールに係る応力をなくすことができる。
また、一実施形態において、配置工程によって位置決め部に蓄電モジュールを配置後、蓄電モジュール及び載置部材を支持部材に固定する固定工程を含んでいてもよい。
この構成の蓄電パックの製造方法では、支持部材の所定の位置に配置された蓄電モジュールを支持部材に固定するので、支持部材の所定の位置に蓄電モジュールを取り付けることができる。
また、一実施形態において、吊上部は、蓄電モジュールに直接取り付けられていてもよい。
この構成の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュールを吊り上げるための吊上部を容易に形成することができる。
本発明によれば、支持部材に蓄電モジュールを取り付ける際の作業性を確保しつつ、支持部材における所定の位置に精度よく蓄電モジュールを取り付けることができる。
一実施形態に係る蓄電パックの製造方法に用いられる蓄電モジュールを示す斜視図である。 一実施形態に係る蓄電パックの製造方法によって製造される蓄電パックを示す斜視図である。 一実施形態に係る蓄電パックの製造方法における各工程を示すフローチャートである。 図2の蓄電パックの底板を示す斜視図である。 熱伝導シートが貼付された蓄電モジュールと、蓄電モジュールに設置される治具の一部を示す斜視図である。 治具が設置された状態の蓄電モジュールを示す斜視図である。 蓄電モジュールが吊り上げられる状態を示した斜視図である。 図2に示す蓄電パックのVIII-VIII線における断面図である。 他の一実施形態に係る蓄電パックの製造方法に用いられる底板を示す斜視図である。 他の一実施形態に係る蓄電パックの製造方法に用いられる治具を示す斜視図である。
以下、図面を参照して一実施形態に係る蓄電パックの製造方法について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
最初に、一実施形態に係る蓄電パックの製造方法に用いられる蓄電モジュール10及び一実施形態に係る蓄電パックの製造方法によって製造される蓄電パック1について説明する。蓄電モジュール10は、複数の蓄電装置11が電気的に接続されたものである。蓄電装置11は、たとえばリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。なお、蓄電装置11としては、二次電池に限られず、たとえば電気二重層キャパシタなどを用いてもよい。
図1は、一実施形態に係る蓄電パックの製造方法に用いられる蓄電モジュール10を示す斜視図である。図1に示されるように、蓄電モジュール10は、複数の蓄電装置11と、バスバー21と、拘束具23と、を備えている。
蓄電装置11は、例えば、電解液が充填されたケース13内に負極とセパレータと正極とを積層してなる電極組立体(図示せず)を収容することによって構成されている。バスバー21は、蓄電装置11同士を直列に接続するための接続部材であり、蓄電装置11における端子に接続される。拘束具23は、複数の並設された蓄電装置11を一体化するための拘束部材である。拘束具23は、複数の蓄電装置11を並設方向から挟み込む一対の金属プレート25と、蓄電装置11の側方に配置されると共に2つの金属プレート25を連結する棒状の連結部材27と、複数の蓄電装置11を金属プレート25によって挟み込んだ状態で金属プレート25に連結部材27を固定するためのボルト29と、を有している。
図2は、一実施形態に係る蓄電パックの製造方法によって製造される蓄電パック1を示す斜視図である。なお、図2以降の図面では、拘束具23の図示を省略し、蓄電モジュール10を簡略化して示す。蓄電パック1は、複数の上記蓄電モジュール10が接続部材(図示せず)によって電気的に接続されており、複数の蓄電モジュール10は、筐体3内に格納されている。筐体3は、底板(支持部材)3Aと、底板3Aから立設する側板3Bと、底板3Aと側板3Bとで構成された有底筒状の箱体の開口部を覆う蓋板3Cとを含んで構成されており、互いにネジなどの固定部材によって固定されている。蓄電モジュール10は、熱伝導性の部材(TIM:Thermal Interface Material)を介して底板3Aに接触している。以下、複数の蓄電モジュール10が筐体3内に格納されている蓄電パック1の製造方法について、主に図3〜図8を用いて説明する。
図3は、一実施形態に係る蓄電パックの製造方法における各工程を示すフローチャートである。図3に示すように、一実施形態に係る蓄電パック1の製造方法は、底板準備工程(準備工程)S1と、熱伝導シート貼付工程S2と、治具設置工程(吊上部設置工程)S3と、蓄電モジュール配置工程(配置工程)S4と、吊上部取外工程S5と、蓄電モジュール固定工程S6と、を含んでいる。
蓄電パック1の製造方法では、まず、図4に示すような、蓄電モジュール10(図1参照)を設置する位置に位置決め部31が設けられている底板3Aが準備される(底板準備工程S1)。底板3Aは、例えば、鉄、鋼材又はアルミニウムなどの材料により形成されている。本実施形態では、底板3Aの位置決め部31として複数の凹部が形成されている。
次に、図5に示すように、蓄電モジュール10の放熱面10Aに、熱伝導シート51が貼付される(熱伝導シート貼付工程S2)。熱伝導シート貼付工程S2は、蓄電モジュール配置工程S4よりも前に設けられていればよい。熱伝導シート51の例には、シリコンシートなどが含まれる。
次に、蓄電モジュール10を吊り上げて移動させるための治具(吊上部)40が蓄電モジュール10に設けられる(治具設置工程S3)。治具40は、載置板(載置部材)41と係止部43とからなる。具体的には、図6に示すように、載置板41の上に熱伝導シート51が貼付された蓄電モジュール10が載置される。載置板41の材料の例には、鉄、鋼材又はアルミニウムなどが含まれる。本実施形態の載置板41は、矩形状に形成されている。次に、載置板41の上に、後の蓄電モジュール配置工程S4において吊上装置70と係止する柱状の係止部43が設置される。載置板41と係止部43とは、ボルトなどによる締結により互いが固定される。本実施形態では、載置板41の四隅のそれぞれに係止部43が設置される。係止部43は、鉄、鋼材又はアルミニウムなどの材料により形成される。
次に、吊上装置70によって治具40を介して蓄電モジュール10を吊り上げて移動させることにより、位置決め部31(図4参照)に蓄電モジュール10が配置される(蓄電モジュール配置工程S4)。図7に示すように、本実施形態では、蓄電モジュール10は、吊上装置70によって吊り上げられる。そして、蓄電モジュール10は、治具設置工程S3において設置された載置板41を残したまま位置決め部31としての凹部に嵌合される。すなわち、蓄電モジュール10は、載置板41と一体的に底板3Aに設けられた位置決め部31としての凹部に嵌合される。その後、蓄電モジュール10に設置された治具40のうち係止部43が取り外される(吊上部取外工程S5)。
次に、位置決め部31に配置された蓄電モジュール10及び載置板41が底板3Aに固定される(蓄電モジュール固定工程S6)。図8に示すように、本実施形態では、蓄電モジュール10を蓄電装置11(図1参照)の並設方向から挟み込みこむ固定部材61をボルト63などで底板3Aに締結することにより、蓄電モジュール10が底板3Aに固定される。
次に、底板3Aに側板3Bが固定され、側板3Bに蓋板3Cが固定される。側板3B及び蓋板3Cは、鉄、鋼材又はアルミニウムなどにより形成される。底板3Aと側板3Bとの固定及び側板3Bと蓋板3Cとの固定は、ボルト(図示せず)などによって行われる。以上、底板準備工程S1〜蓄電モジュール固定工程S6を経ることにより、図2に示すような蓄電パック1が製造される。
上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10を底板3Aの所定の位置に配置する際に、蓄電モジュール10を吊り上げて移動させることができるので、配置時の作業性が向上する。また、蓄電モジュール10を位置決め部31に配置するだけで、底板3Aの所定の位置に蓄電モジュール10が配置されるので、底板3Aに対して精度よく蓄電モジュール10を取り付けることができる。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、底板3Aに設けられた位置決め部31としての凹部に蓄電モジュール10の一部及び載置板41を嵌合させるだけで、容易に底板3Aの所定の位置に蓄電モジュール10を配置することができる。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10が熱伝導性の部材である熱伝導シート51を介して底板3Aに接するように配置されるので、蓄電モジュール10において発生する熱が底板3Aに伝わり易くなる。これにより、蓄電モジュール10において発生する熱を放熱し易い構成とすることができる。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、治具設置工程S3において設置された載置板41と蓄電モジュール10とが底板3Aに固定される。これにより、底板3Aに蓄電モジュール10を取り付ける際に、蓄電モジュール10から載置板41を取り外す手間を省くことができる。なお、載置板41を蓄電モジュール10から取り外してから、蓄電モジュール10を底板3Aに取り付けてもよい。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、吊上装置70に対し治具40の係止部43を係止させることにより、蓄電モジュール10を間接的に吊り上げている。これにより、蓄電モジュール10を直接吊り上げる場合に蓄電モジュール10に係る応力をなくすことができる。
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、位置決め部31として凹部が形成されている底板3Aを支持部材として用いる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、他の一実施形態に係る蓄電パックの製造方法では、図9に示すように、位置決め部31として熱伝導シート131が貼付されている底板3Aを支持部材として用いてもよい。この場合、熱伝導シート51の大きさは、蓄電モジュール10の放熱面10Aの大きさと略等しいことが望ましい。この場合であっても、蓄電モジュール10を熱伝導シート131上に配置するだけで、容易に底板3Aの所定の位置に蓄電モジュール10を配置することができる。
上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10の放熱面10Aに熱伝導シート51を介して間接的に接する状態で取り付けられる載置板41と、載置板41に固定されると共に蓄電モジュール10を吊り下げ係止するための係止部43と、を有している治具40を用いる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、他の一実施形態に係る蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10の上面10B(放熱面10Aとは反対側の面)に、蓄電モジュール10を吊り上げて移動させるための吊上部140を設けてもよいし、また、図1に示すような拘束具23の一部に、蓄電モジュールを吊り上げて移動させるための吊上部を設けてもよい。また、更に他の一実施形態に係る蓄電パックの製造方法では、蓄電装置各々を収容するケース(電池ホルダ)に蓄電モジュールを吊り上げて移動させるための吊上部を一体的に形成してもよい。
上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、板状の底板3Aに蓄電モジュール10を配置する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施形態に係る蓄電パックの製造方法は、蓋がない有底筒状の筐体の底板に蓄電モジュールを配置するような場合にも適用が可能である。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、底板3Aに4個の蓄電モジュール10が配置される例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施形態に係る蓄電パックの製造方法は、底板3A(支持部材)に対して蓄電モジュール10を1個だけ(単数)配置するような場合や、また、4個以外の複数個を配置するような場合にも適用することができる。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、位置決め部31としての凹部に載置板41と蓄電モジュール10の一部とが嵌合される構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、位置決め部31としての凹部には、載置板41のみが嵌合される構成であってもよい。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10を吊り上げて移動させるための吊上部が、柱状の係止部43を有する治具40として構成されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、吸盤などが設けられた吸着部として構成されてもよい。
また、上記実施形態の蓄電パックの製造方法では、蓄電モジュール10が吊上装置70によって吊り上げられる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施形態に係る蓄電パックの製造方法は、人の手によって吊り上げられるような場合にも適用することができる。
1…蓄電パック、3…筐体、3A…底板(支持部材)、3B…側板、3C…蓋板、10…蓄電モジュール、10A…放熱面、10B…上面、11…蓄電装置、21…バスバー、23…拘束具、31…位置決め部、40…治具(吊上部)、41…載置板(載置部材)、43…係止部、51…熱伝導シート、61…固定部材、63…ボルト、70…吊上装置、131…熱伝導シート(熱伝導性の部材)、140…吊上部、S1…底板準備工程(準備工程)、S2…熱伝導シート貼付工程、S3…治具設置工程(吊上部設置工程)、S4…蓄電モジュール配置工程(配置工程)、S5…吊上部取外工程、S6…蓄電モジュール固定工程(固定工程)。

Claims (6)

  1. 蓄電モジュールを有する蓄電パックの製造方法であって、
    前記蓄電モジュールを設置する位置に位置決め部が設けられている支持部材を準備する準備工程と、
    前記蓄電モジュールを吊り上げて移動させるための吊上部を前記蓄電モジュールに設ける吊上部設置工程と、
    前記吊上部を介して蓄電モジュールを吊り上げ、前記位置決め部に前記蓄電モジュールを配置する配置工程と、
    を含んでいる、蓄電パックの製造方法。
  2. 前記位置決め部は、凹部である、
    請求項1に記載の蓄電パックの製造方法。
  3. 前記位置決め部は、前記支持部材に貼付された熱伝導性の部材である、
    請求項1に記載の蓄電パックの製造方法。
  4. 前記吊上部は、前記蓄電モジュールを載置する載置部材を有している、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の蓄電パックの製造方法。
  5. 前記配置工程によって前記位置決め部に前記蓄電モジュールを配置後、前記蓄電モジュール及び前記載置部材を前記支持部材に固定する固定工程を含む、請求項4に記載の蓄電パックの製造方法。
  6. 前記吊上部は、前記蓄電モジュールに直接取り付けられている、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の蓄電パックの製造方法。
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