JP2015087510A - 光モジュールの作製方法 - Google Patents

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泰 土澤
英隆 西
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英隆 西
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Abstract

【課題】シリコン導波路と石英系導波路とをモノリシック集積した特性のよい光モジュールが、容易に作製できる方法を提供する。【解決手段】予め用意してあるSOI(Silicon on Insulator)基板の表面シリコン層306を、第1クラッド層の表面に貼り付け、この後、シリコンからなる基板部304、および埋め込み絶縁層305を除去して表面シリコン層306を露出させ、シリコンコアを形成する。【選択図】図3B

Description

本発明は、光通信分野において使用される、光導波路素子から構成される光モジュールおよびその製造方法に関するものである。
通信網の高速大容量化を支える光通信技術においては、波長多重伝送が重要な技術となっている。このような波長多重伝送の技術としては、例えば、波長多重伝送技術と伝送パス管理技術とを組み合わせたROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer)技術が挙げられる。ROADM技術を適用した光通信網の構築には、アレイ導波路回折格子(AWG)による波長合分波器と、波長チャネル毎に設けられた可変光減衰器(VOA)とが、1つの光回路チップに集積されたVMUXと呼ばれる光デバイスが用いられている。
現在のVMUXは、コアおよびクラッドが石英系材料からなる石英系光導波路を基に構成されている。石英系光導波路素子は、光回路として広く使用されており、低損失、高信頼性などの優れた特徴を有する(非特許文献1参照)。しかし、石英系光導波路を基に構成されるVMUXは、VOAとして、熱光学効果を原理とする位相シフタを備えるマッハツェンダー干渉計を用いているため、光の減衰動作に数ミリ秒の時間を要し、高速動作には対応できない。また、このようなVMUXは、素子単体のサイズが大きくチャネル数が多くなるとデバイスサイズが大きくなり、加えて消費電力も大きくなるという問題をもっている。
上述の問題に対し、素子サイズが小さく高速動作可能で消費電力が小さいシリコン光導波路型のVOAを用いる検討が進められている。1例として、図4に、最近開発されたシリコン細線光導波路型VOAと石英系AWGからなる光モジュールの光学顕微鏡写真を示す。この光モジュールは、シリコン細線光導波路を用いて作製したキャリア注入型可変光減衰器(VOA)402と、石英系光導波路を用いて作製したアレイ導波路回折格子(AWG)403とを備える。シリコン細線光導波路によって構成された領域404、および、領域は石英系光導波路によって構成された領域405を備える。
AWG403の各出力ポートは、各々対応するチャネルのSSC401aを介し、VOA402を構成するシリコン細線光導波路に接続されている。この構成では、SSC401aによって光導波路のモードフィールド径は縮小される。これにより、AWG403によって分波され各出力ポートの光信号は、対応するチャネルのVOA402の入力ポートに入力され、各チャネルの光信号の強度調整をチャネル毎に独立に行うことができる。
VOA402の各出力ポートは、各々対応するチャネルのSSC401bを介して石英系光導波路(不図示)に接続される。この構成では、SSC401bによって導波路のモードフィールド径は拡大される。また、各チャネルの石英系光導波路は、各々デバイス外部の光ファイバーと結合され、出力信号が得られる構成になっている。
上述したAWGとVOAを集積した光モジュールの作製について、簡単に説明する。まず、市販のシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板を準備する。このSOI基板は、支持体となるシリコン基板部の上に、厚さ3μmの埋め込み絶縁層を介して層厚200nm程度の表面シリコン層を備えている。
次に、リソグラフィー技術およびエッチング技術により、SOI基板の表面シリコン層をパターニングし、SSC401a,SSC401bのシリコンコア、およびVOA402のシリコンコアを形成し、さらにイオン注入と電極作製を行い、VOA402を作製する。
続いて、SOI基板の埋め込み絶縁層(アンダークラッド)の上に、プラズマCVD法によって、石英系光導波路から構成されるAWG403のコアとなる石英系膜を堆積する。次に、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により、上記石英系膜をパターニングし、AWG403の石英系光導波路コアを作製する。
以上のようにして各コアを形成した後、酸化シリコン(SiO2)膜を堆積してオーバークラッドを形成すれば、光モジュールが完成する。このように、市販のSOI基板を用いることで、小型で高速動作するシリコン光導波路と石英系光導波路とからなる光モジュールが実現できるようになった。実際、この光モジュールは分波されたチャネル毎に数ナノ秒の高速で強度調整できることが確認されている。
H. Nishi, T. Tsuchizawa, T. Watanabe, H. Shinojima, S. Park, R. Kou, K. Yamada and S. Itabashi, "Monolithic integration of a silica-based arrayed waveguide grating filter and silicon variable optical attenuators based on p-i-n carrier-injection structures", Appl. Phys. Express, vol.3, 102203, 2010.
しかしながら、上述したシリコン光導波路と石英系光導波路とからなる光モジュールは、作製プロセスの制約により、以下のような問題があった。シリコン光導波路素子は、市販されているSOI基板を用いて作製されるが、シリコン光導波路素子と石英系光導波路素子をモノリシック集積する場合、SOI基板の埋め込み絶縁層が、シリコン光導波路と石英系光導波路との両方の下部クラッド層になる。
シリコン光導波路は、SiO2との比屈折率差が大きく光閉じ込めの強いシリコンコアを用いた光導波路である。このようなシリコン光導波路は、クラッド層厚が1μm以上であれば、導波路特性は下部クラッド層の層厚に影響を受けない。これに対し、石英系光導波路は、比屈折率差が小さく光閉じ込めが弱いため、下部クラッド層が薄いと、SOI基板の支持体となるシリコン基板部に光が漏れて損失となる。この損失の大きさは、比屈折率差の値によっても変化する。
上述した構成では、低損失な石英系光導波路素子を実現するためには、比屈折率差とともに下部クラッド層の層厚が重要なパラメータとなる。ところが、市販のSOI基板では、埋め込み絶縁層の層厚は限定され、自由に変えられない。このため、SOI基板の上では、石英系光導波路素子の構造設計が制限され、伝搬損失を小さくできないという問題があった。また、埋め込み絶縁層の厚さが3μmを越えるSOI基板は入手できないため、比屈折率差が3%より小さい光導波路では、基板への光の漏れが大きいため、断面が大きなコアは使えない。このため、光ファイバーとのカップリング損失が低減できないという問題も生じていた。
このように、従来では、シリコン光導波路と石英系光導波路とをモノリシック集積した特性のよい光モジュールが、容易に作製することができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、シリコン光導波路と石英系光導波路とをモノリシック集積した特性のよい光モジュールが、容易に作製できるようにすることを目的とする。
本発明に係る光モジュールの作製方法は、シリコンからなる基板部と基板部の上に埋め込み絶縁層を介して表面シリコン層を備えるSOI基板を用意する第1工程と、シリコン基板の主表面を熱酸化して埋め込み絶縁層より厚い第1クラッド層を形成する第2工程と、第1クラッド層の表面にSOI基板の表面シリコン層を貼り付ける第3工程と、基板部を除去する第4工程と、埋め込み絶縁層を除去して表面シリコン層を露出させる第5工程と、表面シリコン層をパターニングし、第1クラッド層の上にシリコンコアを形成する第6工程と、シリコンコアを形成した第1クラッド層の上に、SiO2より屈折率の高い石英系材料からなる石英系膜を形成する第7工程と、石英系膜をパターニングすることで、シリコンコアより大きな断面形状の石英系コアをシリコンコアに接続して形成する第8工程と、石英系膜,石英系コア,および第1クラッド層の上に第2クラッド層を形成する第9工程とを備える。
上記光モジュールの作製方法において、シリコンコアは、先端に近づくほど細くなるテーパコア部を備え、石英コアは、シリコンコアのテーパコア部が開始する箇所よりシリコンコアを覆って形成され、第8工程では、石英系コアを、シリコンコアのテーパコア部が開始する箇所よりシリコンコアを覆って形成し、スポットサイズ変換部とするようにしてもよい。
上記光モジュールの作製方法において、石英系膜は、SiO2より酸素の組成比が少ないSiOxまたは酸窒化シリコンから構成されていればよい。なお、SOI基板は、市販されているものである。
以上説明したことにより、本発明によれば、シリコン光導波路と石英系光導波路とをモノリシック集積した特性のよい光モジュールが、容易に作製できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、光モジュールの構成を示す平面図である。 図2は、光モジュールの構成を示す断面図である。 図3Aは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Cは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Dは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Eは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Fは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Gは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す平面図である。 図3Hは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Iは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図3Jは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す平面図である。 図3Kは、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について説明する各工程の状態を示す断面図である。 図4は、最近開発されたシリコン細線光導波路型VOAと石英系AWGからなる光モジュールの構成を示す光学顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。はじめに、本発明の光モジュールの作製方法により作製する光モジュールの構成例について図1および図2を用いて説明する。図1は、光モジュールの構成を示す平面図であり、図2は、光モジュールの構成を示す断面図である。図2の(a)は、図1のaa’線の断面を示し、(b)は、図1のbb’線の断面を示し、(c)は、図1のcc’線の断面を示している。
この光モジュールは、シリコン細線光導波路素子111,スポットサイズ変換部112,および石英系光導波路素子113を備える。
シリコン細線光導波路素子111は、断面の幅や高さなどの寸法がサブミクロンオーダのシリコンコア103から構成された光導波路の部分である。石英系光導波路素子113は、断面の幅や高さなどの寸法が数ミクロンオーダの石英系コア141から構成された光導波路の部分である。これら2つの光導波路を低損失で接続するため、スポットサイズ変換部112において、モードフィールドサイズ変換を行う。
シリコン細線光導波路素子111は、図2の(a)に示すように、シリコン基板101上に形成された下部クラッド層(第1クラッド層)102と、下部クラッド層102上に形成されたシリコンコア103と、シリコンコア103を覆う石英系膜104と、石英系膜104を覆う上部クラッド層(第2クラッド層)105とから構成される。石英系膜104は、SiO2より屈折率の高い石英系材料から構成されている。石英系膜104は、例えば、化学量論組成のSiO2より酸素の組成比が少ない酸化シリコン(SiOx)から構成されている。また、下部クラッド層102および上部クラッド層105は、酸化シリコン(SiO2)から構成されている。シリコン細線光導波路素子111では、石英系膜104も、クラッドとして機能する。
スポットサイズ変換部112は、図2の(b)に示すように、シリコン基板101上に形成された下部クラッド層102と、光導波方向に(図2の紙面に垂直な方向)にテーパー状に形成されたテーパコア部131と、テーパコア部131を覆う石英系コア141と、石英系コア141を覆う上部クラッド層105とから構成される。テーパコア部131は、先端132に近づくほど細くなる構成とされている。ここで、テーパコア部131は、シリコンコア103に連続して一体に形成されている。テーパコア部131は、シリコンコア103の先端領域に形成されている。また、石英系コア141は、石英系膜104より連続して形成され、石英系膜104と同じに、SiO2より屈折率の高い石英系材料(SiOx)から構成されている。
石英系光導波路素子113は、図2の(c)に示すように、シリコン基板101上に形成された下部クラッド層102と、下部クラッド層102上に形成された石英系コア141と、石英系コア141を覆う上部クラッド層105とから構成される。
ここで、シリコン細線光導波路素子111,スポットサイズ変換部112,および石英系光導波路素子113は、次に示すように、各層を共通としている。まず、シリコン基板101,下部クラッド層102が、各領域に共通している。また、シリコン細線光導波路素子111の石英系膜104と、スポットサイズ変換部112および石英系光導波路素子113の石英系コア141が、共通の層から構成されている。
また、スポットサイズ変換部112のテーパコア部131は、上述したように、スポットサイズ変換部112内において、石英系光導波路素子113の方向に向かって幅が漸次細くなるようにテーパー状に形成されている。テーパコア部131は、光導波方向に長さが300μm程度に形成され、石英系光導波路素子113内には形成されない。従って、石英系光導波路素子113においては、シリコン層(シリコンコア)がない構造となっている。
ここで、各構成要素の寸法と屈折率について例示する。まず、下部クラッド層102は、層厚15μm,屈折率が1.45である。ここで、下部クラッド層102の層厚は、石英系コア141による石英系光導波路素子113を伝搬する光が、シリコン基板101に漏洩して損失が増えない状態とすることが重要である。下部クラッド層102の層厚は、15μmに限るものではなく、石英系光導波路素子113の屈折率構造によって適宜に設定すればよい。
シリコンコア103およびテーパコア部131は、屈折率が3.48である。また、シリコンコア103およびテーパコア部131は、厚さ(高さ)が200nmである。また、シリコンコア103の幅は400nmである。テーパコア部131は、シリコンコア103に接続する開始部分の幅は、400nmであるが、先端132に近づくほど細くなり、先端132では、幅80nmとなっている。
石英系膜104および石英系コア141は、屈折率が1.49であり、厚さ(高さ)が5μmである。また、石英系コア141は、幅が5μmである。上部クラッド層105は、層厚10μmであり、屈折率は1.47である。
なお、この例では、石英系膜104および石英系コア141を構成する石英系材料として、化学量論組成のSiO2より酸素の組成比が少ない酸化シリコン(SiOx)を用いているが、屈折率を調整した酸窒化シリコン(SiON)から構成することも可能である。ただし、シリコン細線光導波路素子111および石英系光導波路素子113が、シングルモード条件を満たすように、形状および屈折率が調整されていることが望ましい。
次に、上述した光モジュールを例に、本発明の実施の形態における光モジュールの作製方法について、図3A〜図3Kを用いて説明する。まず、図3Aに示すように、シリコン基板301の主表面を、よく知られた熱酸化法により熱酸化して第1クラッド層302を形成する(第2工程)。ここで、第1クラッド層302は、石英系コアの各クラッドとしても用いることになる。このため、石英系コアによる石英系光導波路の屈折率構造に適した厚さに形成する。
例えば、シングルモードファイバーと低損失で結合するために、石英系光導波路を比屈折率差1%で設計した場合、伝搬する光の下部クラッド(第1クラッド層302)への広がりを考慮し、第1クラッド層302は、層厚15μm以上に形成すればよい。熱酸化法によれば、第1クラッド層302の層厚は、熱酸化時間を調整することで変えることができる。なお、上記熱酸化では、シリコン基板301の裏面にも酸化膜303が形成される。
次に、図3Bに示すように、予め用意してあるSOI(Silicon on Insulator)基板の表面シリコン層306を、第1クラッド層302の表面に貼り付ける(第3工程)。貼り合わせ方法としては、例えば、第1クラッド層302の表面、および表面シリコン層306の表面を、CMPや洗浄によって清浄処理し、これら表面同士を接合するいわゆるウエハ直接接合技術を用いることができる。なお、図3B〜図3Kでは、酸化膜303を省略して図示していない。
SOI基板は、シリコンからなる基板部304と、基板部304の上に埋め込み絶縁層305を介して表面シリコン層306を備え、市販されている。この市販されているSOI基板を、予め購入して用意しておく(第1工程)。市販されているSOI基板は、埋め込み絶縁層305の層厚は限定され、自由に変えられないが、表面シリコン層306は、結晶品質が高く、また、ウエハ(基板)全域にわたって層厚などが均一に形成されている。ここで、表面シリコン層306は、シリコンコアを形成する層である。このため、入手したSOI基板の表面シリコン層306が、上記目的に合致する層厚より厚い場合、エッチングや研磨などにより、予め表面シリコン層306の層厚を調整してから、上記貼り合わせを行う。
次に、基板部304を除去する(第4工程)。まず、基板部304の裏面側より、機械加工などにより研削し、図3Cに示すように、20μm程度まで薄くした基板部304aとする。続いて、20μm程度と薄くした基板部304aを、水酸化カリウム液によるエッチング液を用いてエッチング除去し、図3Dに示すように、埋め込み絶縁層305を露出させる。水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液を用いることで、埋め込み絶縁層305はエッチングされず、シリコンからなる基板部304aを選択的にエッチング除去することができる。
次に、埋め込み絶縁層305を除去し、図3Eに示すように、表面シリコン層306を露出させる(第5工程)。例えば、エッチング液としてHF液を用いることで、表面シリコン層306をエッチングすることなく、埋め込み絶縁層305を選択的にエッチング除去することができる。このような選択的なウエットエッチングによれは、表面シリコン層306に損傷を与えることなく、埋め込み絶縁層305が除去できる。
次に、表面シリコン層306をパターニングすることで、図3F,図3Gに示すように、先端364に近づくほど細くなる先細りのテーパコア部362を備えるシリコンコア361を、第1クラッド層302の上に形成する(第6工程)。例えば、シリコンコア361は、平面視の幅が400nmとされ、テーパコア部362は、シリコンコア361より開始する開始部363の平面視の幅が400nmとされ、先端364の平面視の幅が80nmとされていればよい。これらは、よく知られたリソグラフィー技術により形成したマスクパターンをマスクとし、よく知られたエッチング技術により表面シリコン層306をエッチングすることで形成すればよい。
次に、図3Hに示すように、シリコンコア361を形成した第1クラッド層302の上に、化学量論組成のSiO2より屈折率の高い石英系材料からなる石英系膜307を形成する(第7工程)。例えば、化学量論組成のSiO2より酸素の組成比が少ないSiOxから石英系膜307を構成すればよい。このような石英系膜307は、例えば、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマCVD法により上記SiOxを堆積することで形成すればよい。ECRプラズマCVD法によれば、200℃以下の低温条件でSiOxが堆積でき、かつ、膜質のよい石英系膜307が形成できる。このため、酸化などによりシリコンコア361,テーパコア部362の厚さや寸法などを変化させることなく、石英系膜307が形成できる。
次に、石英系膜307をパターニングすることで、図3I,図3Jに示すように、シリコンコア361のテーパコア部362が開始する箇所より石英系コア371を形成する(第8工程)。よく知られたリソグラフィー技術により形成したマスクパターンをマスクとし、よく知られたエッチング技術により石英系膜307をエッチングすることで、石英系コア371を形成すればよい。
ここで、石英系コア371は、シリコンコア361より大きな断面形状に形成する。また、テーパコア部362では、石英系コア371によりテーパコア部362が覆われる状態とする。この構成により、テーパコア部362の領域がスポットサイズ変換部312となる。また、石英系膜307で覆われたシリコンコア361の部分は、シリコン細線光導波路素子311となる。また、スポットサイズ変換部312に続き、シリコンによるコアがない状態の石英系コア371の部分が、石英系光導波路素子313となる。
次に、図3Kに示すように、石英系膜307,石英系コア371,および第1クラッド層302の上に第2クラッド層308を形成する(第9工程)。例えば、プラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2クラッド層308を形成すればよい。これらのことにより、シリコン細線光導波路素子311,スポットサイズ変換部312,および石英系光導波路素子313を備える光モジュールが得られる。なお、シリコン細線光導波路素子311では、石英系膜307も、クラッドとして機能する。
以上に説明したように、本発明では、まず、市販されているSOI基板の表面シリコン層に、他のシリコン基板の表面に熱酸化により形成した厚い酸化シリコン層を貼り付けた貼り合わせ基板を形成した。この貼り合わせ基板を用い、シリコンコアを形成するための均質なシリコン層は、SOI基板の表面シリコン層を利用し、同時に搭載する石英系光導波路のための厚いクラッド層は、シリコン基板の表面に熱酸化により形成した熱酸化酸化シリコン層を利用するようにした。熱酸化により形成する熱酸化シリコン層は、熱酸化の条件により、厚さが自由に制御できる。
このように、シリコン光導波路および石英系光導波路に共通のクラッドの厚さを自由に制御できるようにしたので、本発明によれば、用いる基板の構造によって制限を受けることがなく、シリコン光導波路と石英系光導波路とをモノリシック集積した光モジュールが、機能性能の向上および低損失動作が両立する状態で、容易に作製できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
例えば、前述した実施の形態では、シリコンコアは、先端に近づくほど細くなるテーパコア部を備え、石英コアは、シリコンコアのテーパコア部が開始する箇所よりシリコンコアを覆って形成され、石英コアを形成する工程では、石英系コアを、シリコンコアのテーパコア部が開始する箇所よりシリコンコアを覆って形成し、この領域をスポットサイズ変換部とするようにしたが、これに限るものではない。
本発明の趣旨は、シリコン光導波路と石英系光導波路とをモノリシック集積するところにあり、シリコンコアと石英コアとは、接続されて配置されていればよく、シリコンコアと石英コアとが、オーバーラップしている必要はなく、また、シリコンコアがテーパ形状となっている必要もない。また、シリコンコアが先端に行くほど太くなる形状としてもよい。ここで、接続とは、シリコンコアと石英コアとが、光結合可能な状態であることを示している。従って、接続する領域において、シリコンコアの端部と石英コアの端部とが、当接している必要はなく、光結合が可能な範囲で離間していてもよい。ただし、両者の結合効率などを考慮すれば、前述したように、スポットサイズ変換部を構成した方がよい。
301…シリコン基板、302…第1クラッド層、303…酸化膜、304…基板部、304a…基板部、305…埋め込み絶縁層、306…表面シリコン層、307…石英系膜、308…第2クラッド層、311…シリコン細線光導波路素子、312…スポットサイズ変換部、313…石英系光導波路素子、361…シリコンコア、362…テーパコア部、363…開始部、364…先端、371…石英系コア。

Claims (4)

  1. シリコンからなる基板部と前記基板部の上に埋め込み絶縁層を介して表面シリコン層を備えるSOI基板を用意する第1工程と、
    シリコン基板の主表面を熱酸化して前記埋め込み絶縁層より厚い第1クラッド層を形成する第2工程と、
    前記第1クラッド層の表面に前記SOI基板の表面シリコン層を貼り付ける第3工程と、
    前記基板部を除去する第4工程と、
    前記埋め込み絶縁層を除去して前記表面シリコン層を露出させる第5工程と、
    前記表面シリコン層をパターニングし、前記第1クラッド層の上にシリコンコアを形成する第6工程と、
    前記シリコンコアを形成した前記第1クラッド層の上に、SiO2より屈折率の高い石英系材料からなる石英系膜を形成する第7工程と、
    前記石英系膜をパターニングすることで、前記シリコンコアより大きな断面形状の石英系コアを前記シリコンコアに接続して形成する第8工程と、
    前記石英系膜,前記石英系コア,および前記第1クラッド層の上に第2クラッド層を形成する第9工程と
    を備えることを特徴とする光モジュールの作製方法。
  2. 請求項1記載の光モジュールの作製方法において、
    前記シリコンコアは、先端に近づくほど細くなるテーパコア部を備え、
    前記石英コアは、前記シリコンコアの前記テーパコア部が開始する箇所より前記シリコンコアを覆って形成され、
    前記第8工程では、前記石英系コアを、前記シリコンコアの前記テーパコア部が開始する箇所より前記シリコンコアを覆って形成し、スポットサイズ変換部とする
    ことを特徴とする光モジュールの作製方法。
  3. 請求項1または2記載の光モジュールの作製方法において、
    前記石英系膜は、SiO2より酸素の組成比が少ないSiOxまたは酸窒化シリコンから構成されていることを特徴とする光モジュールの作製方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光モジュールの作製方法において、
    前記SOI基板は、市販されているものであることを特徴とする光モジュールの作製方法。
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