JP5882931B2 - 多層光導波路構造の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンコアによる光導波路に加え、石英系コアなどのシリコン化合物からなるコアによる光導波路が多層に形成された多層光導波路構造の製造方法に関する。
シリコン基板上に形成されるシリコン光導波路と石英系光導波路とを組み合わせた微小光回路技術は、光通信システムへの応用が期待され、研究開発が行われている。現在、シリコン光導波路とコア径約3μmの石英系光導波路とを、SOI(silicon on insulator)基板の上にモノリシックに集積したデバイスが実現されている(非特許文献1参照)。
小型、高速能動素子がシリコンにより形成され、高性能な受動素子が石英系により形成されることを特徴とし、両者がモノリシック集積された高性能・高集積光通信デバイスが実現される。現状では、石英系AWG(Arrayed-Waveguide-Grating)やシリコン光導波路などの受動素子と、シリコンVOA(Variable optical attenuator)などの能動素子をモノリシック集積したデバイスが報告されている(非特許文献2参照)。
T. Tsuchizawa, K. Yamada, T. Watanabe, S. Park, H. Nishi, R. Kou, H. Shinojima and S. Itabashi, "Monolithic Integration of Silicon-, Germanium-, and Silica-Based Optical Devices for Telecommunication Applications, " IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS, vol.17, pp.516-525, 2011. H. Nishi, T. Tsuchizawa, R. Kou, H. Shinojima, T. Yamada, H. Kimura, Y. Ishikawa, K. Wada, and K. Yamada, "Monolithic integration of a silica AWG and Ge photodiodes on Si photonic platform for one-chip WDM receiver," OPTICS EXPRESS, vol.20, pp.9312-9321, 2012.
ところで、石英系光導波路は、シリコン光導波路に比べて屈折率差が小さい材料から構成されているため、コアサイズおよび曲げ半径の縮小が容易ではなく、光導波路部分や素子部分を小型化することが容易ではない。光通信システムで求められる光部品数が増大している近年の動向より、チップ当たりの光部品数をより増やすことが重要となる。しかしながら、上述したことにより石英系光導波路の小型化が容易ではないため、チップ当たりの光部品数をより増やすこと(集積度を上げること)ができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、シリコン基板上に形成されるシリコン光導波路と石英系光導波路とを組み合わせた微小光回路において、集積度がより高くできるようにすることを目的とする。
本発明が対象とする多層光導波路構造は、基板の上に形成されたSiO2からなる第1クラッド層と、第1クラッド層の上に形成されたシリコンからなるシリコンコアと、シリコンコアを覆って第1クラッド層の上に形成されたシリコン化合物からなる第2クラッド層と、第1クラッド層の上に形成されたシリコン化合物からなる第1シリコン化合物コアと、第2クラッド層および第1シリコン化合物コアを覆い、表面が平坦化されている状態で第1クラッド層の上に形成されたSiO2からなる第3クラッド層と、第3クラッド層の上に形成されたシリコン化合物からなる第2シリコン化合物コアと、第2シリコン化合物コアを覆って第3クラッド層の上に形成されたSiO2からなる第4クラッド層とを少なくとも備える。
上記多層光導波路構造において、シリコン化合物は、シリコン窒化物およびSiO x の少なくとも一方から構成されたものである。
上記多層光導波路構造において、第3クラッド層および第4クラッド層は、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで形成され、第2シリコン化合物コアは、第3クラッド層の上にECRプラズマCVD法によりシリコン化合物からなる第2層を形成してパターニングすることで形成されたものであればよい。
発明に係る多層光導波路構造の製造方法は、基板の上にSiO2からなる第1クラッド層およびシリコンからなるシリコンコアを形成する第1工程と、第1クラッド層の上にシリコン化合物からなる第1層を形成してパターニングすることで、第1クラッド層の上にシリコンコアを覆う第2クラッド層、およびシリコン化合物からなる第1シリコン化合物コアを形成する第2工程と、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2クラッド層および第1シリコン化合物コアを覆う第3クラッド層を第1クラッド層の上に形成する第3工程と、第3クラッド層の表面を化学的機械的研磨により平坦化する第4工程と、平坦化された第3クラッド層の上にECRプラズマCVD法によりシリコン化合物からなる第2層を形成してパターニングすることでシリコン化合物からなる第2シリコン化合物コアを形成する第5工程と、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2シリコン化合物コアを覆う第4クラッド層を第3クラッド層の上に形成する第6工程とを備える。
上記多層光導波路構造の製造方法において、第2工程では、第1層の上に窒化シリコンからなる停止層を形成してから、第1層および停止層をパターニングすることで、第2クラッド層および第1シリコン化合物コアの上に停止層が形成された状態とし、第4工程では、第3クラッド層の化学的機械的研磨を停止層で停止させることで平坦化を行えばよい。
上記多層光導波路構造の製造方法において、シリコン化合物は、シリコン窒化物およびSiO x の少なくとも一方から構成す
以上説明したことにより、本発明によれば、シリコン基板上に形成されるシリコン光導波路と石英系光導波路とを組み合わせた微小光回路において、集積度をより高くすることができるようになるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Dは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Eは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Fは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図1Gは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Aは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Eは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Fは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Gは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。 図2Hは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について図1A〜図1Gを用いて説明する。図1A〜図1Gは、本発明の実施の形態1における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。
まず、図1Aに示すように、シリコンからなる基板101の上にSiO2からなる第1クラッド層102およびシリコンからなるシリコンコア103を形成する(第1工程)。例えば、よく知られたSOI基板(silicon on insulator)を用いれば、まず、埋め込み絶縁層より第1クラッド層102を構成することができる。また、SOI基板の表面シリコン層を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで、シリコンコア103が形成できる。第1クラッド層102は、例えば、層厚3μm程度とする。シリコンコア103によりシリコンフォトニックデバイスが構成される。
次に、図1Bに示すように、第1クラッド層102の上にシリコン化合物からなる第1層104を形成する。例えば、SiO2との屈折率差が2.9%となる組成のSiOxから第1層104を構成すればよい。また、第1層104は、例えば、ECRプラズマCVD法によりSiOxを堆積することで形成すればよい。ECRプラズマCVD法によれば、SiOxの堆積時の温度条件を200℃以下とすることができる。
次に、形成した第1層104を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで、図1Cに示すように、第1クラッド層102の上に、シリコンコア103を覆う第2クラッド層105、およびシリコン化合物からなる第1シリコン化合物コア106を形成する(第2工程)。第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106は、高さ(層厚)3μm程度とする。例えば、シリコンコア103を覆う第2クラッド層105の一部により、スポットサイズ変換器(不図示)が構成され、この層におけるシリコン光導波路と石英系光導波路との間を光結合する。なお、光導波路を構成しない領域には、第1層104が残る状態となる。
次に、図1Dに示すように、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106を覆う第3クラッド層107を第1クラッド層102の上に形成する(第3工程)。前述同様に、ECRプラズマCVD法によれば、SiO2の堆積時の温度条件を200℃以下とすることができるので、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を極めて小さくすることができる。
ここで、第3クラッド層107の堆積時の厚さは、後述する平坦化における研削研磨量(平坦化マージン厚)および、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106の上部に残す層間のクラッド層の厚さを考慮して形成しておく。
次に、第3クラッド層107を化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)により研削研磨し、図1Eに示すように、第3クラッド層107の表面を平坦化する(第4工程)。
ここで、平坦化マージン厚は、CMP加工プロセス精度を考慮し、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106などによる凹凸の段差の1.5倍以上の厚さとすればよい。前述したように、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106の高さを3μmとした場合、平坦化マージン厚は4.5μm以上とすればよい。これに、所望とする層間のクラッド層を加えた厚さを、第3クラッド層107の堆積時の厚さとすればよい。なお、CMP平坦化プロセスにおける研磨量は、予め確認した研磨レートから必要な研磨時間を算出することで制御すればよい。
ここで、第3クラッド層107を介した下の層の光導波路と上の層の光導波路との間の光信号のやり取りは、例えば、方向性結合器のような光結合器を構成して行えばよい。このような方向性結合器を形成する箇所においては、効率的な結合に最適な層間のクラッド層厚を設定すればよい。
次に、図1Fに示すように、平坦化された第3クラッド層107の上に、ECRプラズマCVD法によりシリコン化合物からなる第2層を形成してパターニングすることでシリコン化合物からなる第2シリコン化合物コア108を形成する(第5工程)。例えば、SiO2との屈折率差が2.9%となる組成のSiOxから第2層を構成すればよい。次に、図1Gに示すように、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2シリコン化合物コア108を覆う第4クラッド層109を第3クラッド層107の上に形成する(第6工程)。
このように、第2シリコン化合物コア108および第4クラッド層109の材料となるシリコン化合物(SiOx)およびSiO2の堆積を、ECRプラズマCVD法により行うことで、200℃以下の低温での処理とすることができ、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を極めて小さくすることができる。
以上に説明したように、実施の形態1によれば、コア材およびクラッド材となるシリコン化合物やSiO2の堆積をECRプラズマCVD法により行うようにしたので、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を小さくすることができるようになる。高温の熱履歴が加わった光導波路では、屈折率が変化してしまうが、上述した実施の形態1によれば、このような下層の光導波路における屈折率の変化を抑制した状態で、多層光導波路構造が構成できるようになる。
また、多層光導波路構造を形成する場合、下層に形成してあるコアなどの存在により、層間のクラッド層の表面に大きな凹凸(段差)が形成されることになるが、実施の形態1によれば、CMPにより研削研磨して平坦化するようにしたので、段差を解消した状態で多層光導波路構造が形成できるようになる。これらのことにより、シリコン基板上に形成されるシリコン光導波路と石英系光導波路とを組み合わせた微小光回路において、集積度をより高くできるようになる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図2A〜図2Hを用いて説明する。図2A〜図2Hは、本発明の実施の形態2における多層光導波路構造の製造方法を説明するための各工程における状態を模式的に示す断面図である。
まず、シリコンからなる基板101の上にSiO2からなる第1クラッド層102およびシリコンからなるシリコンコア103を形成する(第1工程)。シリコンコア103によりシリコンフォトニックデバイスが構成される。例えば、よく知られたSOI基板を用いれば、埋め込み絶縁層より第1クラッド層102を構成し、表面シリコン層を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで、シリコンコア103が形成できる。第1クラッド層102は、例えば、層厚3μm程度とする。
次に、図2Aに示すように、第1クラッド層102の上にシリコン化合物からなる第1層104を形成する。例えば、SiO2との屈折率差が2.9%となる組成のSiOxから第1層104を構成すればよい。また、第1層104は、例えば、ECRプラズマCVD法によりSiOxを堆積することで形成すればよい。ECRプラズマCVD法によれば、SiOxの堆積時の温度条件を200℃以下とすることができる。加えて、実施の形態2では、第1層104の上に窒化シリコンからなる停止層201を形成する。
次に、形成した第1層104および停止層201を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで、図2Bに示すように、第1クラッド層102の上に、シリコンコア103を覆う第2クラッド層105、およびシリコン化合物からなる第1シリコン化合物コア106を形成する(第2工程)。実施の形態2では、第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106の上に、停止層201が形成された状態となる。なお、光導波路を構成しない領域には、第1層104の部分が残る状態となる。
第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106は、高さ(層厚)3μm程度とする。例えば、シリコンコア103を覆う第2クラッド層105の一部により、スポットサイズ変換器(不図示)が構成され、この層におけるシリコン光導波路と石英系光導波路との間を光結合する。
次に、図2Cに示すように、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106を覆う第3クラッド層107を第1クラッド層102の上に形成する(第3工程)。ECRプラズマCVD法によれば、SiO2の堆積時の温度条件を200℃以下とすることができるので、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を極めて小さくすることができる。
ここで、実施の形態2における第3クラッド層107の堆積時の厚さは、後述する平坦化における研削研磨量(平坦化マージン厚)を考慮して形成しておく。
次に、第3クラッド層107を化学的機械的研磨(CMP)により研削研磨し、図2Dに示すように、第3クラッド層107の表面を平坦化する(第4工程)。実施の形態2では、停止層201が形成されているため、研磨レートが、基板101の面内でばらついたとしても、早く削れる部分は停止層201表面で研磨の進行が停止される。このため、基板全域において、停止層201が露出するまで十分な研磨を行うことで、基板全域における研磨レート差による膜厚ばらつきを抑えることができる状態で、平坦化が行える。
実施の形態2では、厚さ方向に停止層201の形成位置まで研磨するので、第3クラッド層107の堆積時の厚さは、平坦化マージン厚程度とすればよい。平坦化マージン厚は、CMP加工プロセス精度を考慮し、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106などによる凹凸の段差の1.5倍以上の厚さとすればよい。前述したように、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106の高さを3μmとした場合、平坦化マージン厚は4.5μm以上とすればよい。
次に、停止層201を除去する。窒化シリコンから停止層201を構成した場合、屈折率が高いために、周囲の光導波路のモードプロファイルに影響を与えることになる。このため、停止層201は除去する。例えば、リン酸を用いたウエットエッチングによれば、窒化シリコンを選択的に除去することができる。また、SiO2および窒化シリコンのエッチングレートが同じ条件となるドライエッチングによりエッチバックすることで、停止層201を除去してもよい。この場合、図2Eに示すように、第2クラッド層105,第1シリコン化合物コア106,第1層104,およびこの段階で残っている第3クラッド層107が、同じ厚さの状態となる。
なお、停止層をSiOxと同等の屈折率を有する有機性高分子膜などから構成する場合、除去する必要はなく、第2クラッド層105および第1シリコン化合物コア106の一部として用いることができる。
次に、図2Fに示すように、所望の厚さの層間クラッド層202を形成する。第3クラッド層107と同様に、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、層間クラッド層202を形成する。既に形成されている第3クラッド層107に層間クラッド層202を追加して、全体で第3クラッド層107と考えることができる。実施の形態2では、層間クラッド層202を形成する段階では、下地(下面)が平坦な状態となっており、上述した堆積プロセスによれば、基板全域の分布を極めて均一にすることが容易であり、基板101の全域で均一な層間クラッド層202(第3クラッド層107)を平坦に形成することができる。
ここで、第3クラッド層107(層間クラッド層202)を介した下の層の光導波路と上の層の光導波路との間の光信号のやり取りは、例えば、方向性結合器のような光結合器を構成して行えばよい。このような方向性結合器を形成する箇所においては、効率的な結合に最適な層間のクラッド層厚を設定すればよい。
次に、図2Gに示すように、平坦に形成された層間クラッド層202(平坦化された第3クラッド層107)の上に、ECRプラズマCVD法によりシリコン化合物からなる第2層を形成してパターニングすることでシリコン化合物からなる第2シリコン化合物コア108を形成する(第5工程)。例えば、SiO2との屈折率差が2.9%となる組成のSiOxから第2層を構成すればよい。次に、図2Hに示すように、ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、第2シリコン化合物コア108を覆う第4クラッド層109を第3クラッド層107の上に形成する(第6工程)。
このように、第2シリコン化合物コア108および第4クラッド層109の材料となるシリコン化合物(SiOx)およびSiO2の堆積を、ECRプラズマCVD法により行うことで、200℃以下の低温での処理とすることができ、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を極めて小さくすることができる。
以上に説明したように、実施の形態2によれば、コア材およびクラッド材となるシリコン化合物やSiO2の堆積をECRプラズマCVD法により行うようにしたので、既に形成されている下層の光導波路への熱履歴の影響を小さくすることができるようになる。高温の熱履歴が加わった光導波路では、屈折率が変化してしまうが、上述した実施の形態2によれば、このような下層の光導波路における屈折率の変化を抑制した状態で、多層光導波路構造が構成できるようになる。
また、多層光導波路構造を形成する場合、下層に形成してあるコアなどの存在により、層間のクラッド層の表面に大きな凹凸(段差)が形成されることになるが、実施の形態2によれば、CMPにより研削研磨して平坦化するようにしたので、段差を解消した状態で多層光導波路構造が形成できるようになる。これらのことにより、シリコン基板上に形成されるシリコン光導波路と石英系光導波路とを組み合わせた微小光回路において、集積度をより高くできるようになる。
以上に説明したように、本発明では、シリコンフォトニックデバイスが形成されるシリコン基板上に、多層に積層された石英系光導波路が、シリコン系光導波路とモノリシック集積される点である。1層目におけるシリコン光導波路−石英系光導波路間は、スポットサイズ変換器により接続され、各層の石英系光導波路間は、方向性結合器などで結合される。また、各層を構成する材料をECRプラズマCVD法による低温成膜技術により形成しているので、多層の光導波路構造を形成する過程における熱履歴の影響が低減できるようになる。また、CMPにより、層間のクラッド層を平坦化している。
これらの結果、本発明によれば、小型、高速、低消費電力といった特徴を有するシリコンフォトニックデバイスが形成されるシリコン基板上に、多層に積層された高性能・高集積石英系光導波路デバイスが形成できるようになる。1つのチップ当たりの光部品集積数を飛躍的に増大させることが可能となり、通信応用においては、今後の大規模光通信システム集積向けた高性能ワンチップ集積デバイスの実現が可能となる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、SiO2との屈折率差が2.9%となる組成のSiOx(シリコン酸化物)をシリコン化合物コアの材料として用いるようにしたが、これに限るものではなく、積層されている各光導波路層のいずれかのシリコン化合物コアが窒化シリコン(シリコン窒化物)から構成されていてもよい。
また、上述では、2層までの多層構造を例に説明したが、これに限るものではなく、ECRプラズマCVD法による成膜、およびCMPによる平坦化を繰り返すことで、3層以上の多層構造としてもよい。
101…基板、102…第1クラッド層、103…シリコンコア、104…第1層、105…第2クラッド層、106…第1シリコン化合物コア、107…第3クラッド層、108…第2シリコン化合物コア、109…第4クラッド層。

Claims (2)

  1. 基板の上にSiO2からなる第1クラッド層およびシリコンからなるシリコンコアを形成する第1工程と、
    前記第1クラッド層の上にシリコン化合物からなる第1層を形成してパターニングすることで、前記第1クラッド層の上に前記シリコンコアを覆う第2クラッド層、およびシリコン化合物からなる第1シリコン化合物コアを形成する第2工程と、
    ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、前記第2クラッド層および前記第1シリコン化合物コアを覆う第3クラッド層を前記第1クラッド層の上に形成する第3工程と、
    前記第3クラッド層の表面を化学的機械的研磨により平坦化する第4工程と、
    平坦化された前記第3クラッド層の上にECRプラズマCVD法によりシリコン化合物からなる第2層を形成してパターニングすることでシリコン化合物からなる第2シリコン化合物コアを形成する第5工程と、
    ECRプラズマCVD法によりSiO2を堆積することで、前記第2シリコン化合物コアを覆う第4クラッド層を前記第3クラッド層の上に形成する第6工程と
    を備え
    前記シリコン化合物は、シリコン窒化物およびSiO x の少なくとも一方から構成されたものであることを特徴とする多層光導波路構造の製造方法。
  2. 請求項1記載の多層光導波路構造の製造方法において、
    前記第2工程では、前記第1層の上に窒化シリコンからなる停止層を形成してから、前記第1層および前記停止層をパターニングすることで、前記第2クラッド層および前記第1シリコン化合物コアの上に停止層が形成された状態とし、
    前記第4工程では、前記第3クラッド層の化学的機械的研磨を前記停止層で停止させることで平坦化を行う
    ことを特徴とする多層光導波路構造の製造方法。
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