JP2015087233A - 信号解析装置および信号解析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミリ波以上の周波数帯の信号に対する解析を安定且つ精度よく行なう。
【解決手段】ローカル信号発生部21は、異波長の第1の連続光Pと第2の連続光Pを合波して受光器25に入射し、その周波数差に等しい周波数のローカル信号SLOを生成する。周波数変換部30は、ローカル信号SLOを用いてミリ波帯以上の被測定信号Sxを中間周波数帯の信号SIFに変換し、これをA/D変換器35でデジタル信号DIFに変換して解析部40解析処理を行なう。誤差要因検出部50は、第1の連続光Pと第2の連続光Pの位相変動または周波数誤差に起因してローカル信号SLOに含まれる位相雑音Δφまたは周波数誤差Δfの少なくとも一方を、解析結果に誤差を与える誤差要因として検出し、その検出結果を受けた補正手段70は、ローカル信号SLOに含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が解析結果に現れないように補正処理を行なう。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気信号のスペクトラムや変調品質などを解析するための技術に関し、特に、ミリ波あるいはそれ以上の周波数帯の信号に対する解析を安定且つ精度よく行なうための技術に関する。
通信の高速化、大容量化に伴い、その使用周波数帯域が年々高くなっており、近年ではミリ波あるいはそれ以上の周波数帯の使用が提案されており、その信号の品質評価を定量的に行なうために、その信号をヘテロダイン方式の周波数変換処理によりデジタル処理可能な周波数帯に変換する必要がある。
この周波数変換処理では、測定対象の信号とローカル信号とをミキサに入力し、その差周波数成分を抽出するが、測定対象の信号の周波数が高いため、ローカル信号の周波数も必然的に高くなり、従来の電気的な信号発生器では対応できなくなってきている。
このような高い周波数帯の信号を測定するには、従来より高調波ミキシングが用いられている。高調波ミキシングは、ローカル信号の高調波と被測定信号との差周波数成分を抽出するもので、ローカル周波数の整数倍付近の高い周波数帯の信号を測定可能である。
しかしながら、高調波ミキシングでは、所望次数以外の高調波と被測定信号との差周波数成分も発生するため、多数の偽信号が発生するという問題があった。
これを解決する技術として、波長が異なる2つのコヒーレント光を受光器に入射させ、その波長差に対応した周波数の電気の信号を受光器から出力させてこれを周波数変換のためのローカル信号として用いることが提案されている。この方式は、高い周波数のローカル信号を生成可能なため、基本波ミキシングで高い周波数の信号を測定可能となる。
この方式には、一つの光源と光変調器を用いる方式と、二つの光源を用いる方式とがある。
図26は前者の方式の例であり、光源1から出射された連続光(コヒーレント光)Pと変調用信号発生器2から出力される正弦波の変調用信号SmとをLiNbO3変調器などからなる光変調器3に与え、連続光Pを変調用信号Smで変調する(非特許文献1参照)。
ここで連続光Pの周波数をfとし、変調用信号Smの周波数をfとすると、変調された光にはf±fの周波数成分が発生する。光変調器3の動作条件によっては変調用信号の2倍の周波数で変調することも可能であり、この場合変調された光はf±2fの周波数成分を持つ。必要に応じて図示しない光フィルタにより周波数fの成分を除去し、変調された光を受光器4に入射すると、各周波数成分間のビート信号(電気信号)が発生する。ビート信号の周波数は前者の場合は2f、後者の場合は4fとなり、低い周波数の変調用信号Smを用いてその2倍、4倍などの高い周波数のローカル信号を得ることができる。また、このローカル信号は、一つの光源から出射された連続光を用いて周波数が異なる2つの連続光を生成し、その差分成分を取り出すことで生成しているので、光源から出射される連続光の周波数fが変化してもローカル信号の周波数には影響を与えない。
このビート信号をローカル信号SLOとして周波数変換部5のミキサ5aに入力することにより、測定対象の信号Sxを、デジタル処理が可能な低い周波数帯(中間周波数帯)の信号SIFに変換することができる。なお、周波数変換部5内で周波数変換処理を複数段行なうことで、デジタル処理が可能な低い周波数帯に変換する場合もある。
このようにして低い周波数帯に変換された信号SIFは、A/D変換器6でデジタル信号DIFに変換され、信号解析のための解析部7に入力されて所定の信号処理を受ける。例えば、スペクトラム解析の場合には、変調用信号Smまたは周波数変換部5内の他の周波数変換処理のローカル信号の周波数掃引中に出力されるデジタル信号DIFの検波処理を行い、スペクトラム波形のデータを求める。また、変調解析の場合には、デジタル信号DIFに対するベースバンド変換処理を前段で行ない、その変換処理で得られたベースバンド信号に対してデータの変調解析処理等を行い、変調品質等を求める。
図27は後者の方式の例であり、第1の光源11から出射された連続光Pと第2の光源12から出射された連続光Pを光合波器13で合波して受光器14に入射する。
この場合、二つの連続光P、Pの周波数をそれぞれf、fとすると、受光器14からは、その差の周波数|f−f|のビート信号が発生する。このビート信号をローカル信号SLOとして周波数変換部5に与えることで、前記同様に周波数変換処理が行なえる。この方式の場合、光源11、12の少なくとも一方の周波数を変えることで、ローカル信号SLOの周波数を可変できる。
大谷 昭仁,"超100GHz帯測定器の研究開発の現状と展望," 2013年電子情報通信学会総合大会講演論文集, CI-2-3, 2013.
M.Kourogi, K. Nakagawa, M. Ohtsu, "Wide-spanoptical frequency comb generator for accurate optical frequency differencemeasurement," IEEE Journal of Quantum Electronics, vol.29, no.10, pp.2693-2701,Oct.1993.
SatoshiTsukamoto, Yuta Ishikawa, and Kazuro Kikuchi, "Optical Homodyne Receiver Comprising Phase and PolarizationDiversities with Digital Signal Processing," ECOC 2006, Mo.4.2.1, 2006.
図26の光変調器を用いた方式では、光変調器3の周波数帯域によってローカル信号SLOの周波数の可変範囲、即ち、解析装置の測定周波数範囲が制限されるという問題があり、現状では100GHz程度が限界である。
また、図27の方式では、光変調器の帯域による周波数の制限は無いが、二つの光源11、12が互いに独立でその周波数は同期していないため、ローカル信号の周波数確度が低いという問題がある。また、互いに独立な二つの光源の位相雑音がローカル信号に含まれることになり、それによって周波数変換された解析対象信号に位相雑音が発生して信号本来の品質を正しく測定することができないという問題があった。
これを解決するために、二つの光源11、12を、光位相ロックループを用いて同期する方法(非特許文献2)も提案されているが、フィードバックループ制御特有の不安定さや応答遅延時間等の影響で、特に周波数を大きく可変した場合等にロック外れ等が発生しやすく安定動作が困難となる問題があった。
本発明は、上記課題を解決し、ミリ波あるいはそれ以上の周波数帯の信号に対する解析を安定且つ精度よく行なうことができる信号解析装置および信号解析方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の信号解析装置は、
第1の光源(22)から出射された第1の連続光と、第2の光源(23)から前記第1の連続光と異なる波長で出射された第2の連続光とを合波して受光器(25、93、54A)に入射し、該受光器から前記第1の連続光と第2の連続光の周波数差に等しい周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生部(21)と、
解析対象の被測定信号を、前記ローカル信号を用いて中間周波数帯の信号に変換するヘテロダイン方式の周波数変換部(30)と、
前記中間周波数帯の信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(35)と、
前記A/D変換器から出力されるデジタル信号に基づいて前記被測定信号の解析を行なう解析部(40)とを有する信号解析装置において、
前記第1の連続光と第2の連続光の位相変動または設定値に対する周波数誤差に起因して前記ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を、前記解析部の解析結果に誤差を与える誤差要因として検出する誤差要因検出部(50)と、
前記誤差要因検出部によって検出された誤差要因に基づいて前記周波数変換部から前記解析部までの信号処理経路内で補正処理を行い、前記誤差要因による誤差が前記解析部の解析結果に現れないようにする補正手段(70)とを設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2の信号解析装置は、請求項1記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部は、
前記第1の連続光と所定周波数の高周波信号とを受け、前記第1の連続光を中心として前記所定周波数間隔の複数の側帯波を発生させる光側帯波発生器(52)を有し、
前記光側帯波発生器の出力光のうち前記第1の連続光の周波数よりも前記第2の連続光に周波数が近い側帯波と前記第2の連続光とのビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする。
また、本発明の請求項3の信号解析装置は、請求項2記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部は、
前記光側帯波発生器の出力光と前記第2の連続光とを受けて合分波する光合分波手段(53、53′、61、92)と、
前記合分波手段の出力光を受光し、前記光側帯波発生器の出力光のうち前記第1の連続光の周波数よりも前記第2の連続光に周波数が近い側帯波と前記第2の連続光とのビート成分を出力する受光器(54、54A、54B、54A〜54D、93)とを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項4の信号解析装置は、請求項3記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部の前記光側帯波発生器と前記光合分波手段との間に、前記光側帯波発生器の出力光から前記第2の連続光の周波数を含む所定の帯域内の前記側帯波を抽出する光バンドパスフィルタ(60)が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5の信号解析装置は、請求項2〜4記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部の前記光合分波手段に入射される一方の光に前記第1の連続光が含まれるようにし、該光合分波手段の出力光を受ける前記受光器に、前記側帯波と前記第2の連続光とのビート成分を出力させる機能と、前記ローカル信号発生部の前記受光器の機能を持たせたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6の信号解析装置は、請求項2〜5記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部の前記光合分波手段が、単一偏波型の90度光ハイブリッド(53)または両偏波型の90度光ハイブリッド(53′)であることを特徴する。
また、本発明の請求項7の信号解析装置は、請求項1記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部は、
所定周波数の高周波信号を発生する高周波信号発生器(102)と、
前記高周波信号の周波数を逓倍する周波数逓倍器(103)と、
前記周波数逓倍器の出力信号と前記ローカル信号発生部から出力されたローカル信号とを受けてそのビート成分を出力するミキサ(101)とを有し、該ミキサが出力するビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする。
また、本発明の請求項8の信号解析装置は、請求項1記載の信号解析装置において、
前記誤差要因検出部は、
所定周波数の高周波信号を発生する高周波信号発生器(102)と、
前記ローカル信号発生部から出力されたローカル信号と前記高周波信号発生器から出力された高周波信号とを受け該高周波信号の高調波と前記ローカル信号とのビート成分を出力する高調波ミキサ(104)とを有し、該高調波ミキサが出力するビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする。
また、本発明の請求項9の信号解析装置は、請求項1〜8記載の信号解析装置において、
前記補正手段は、前記A/D変換器の出力信号に対し、前記誤差要因検出部で検出された位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方の情報を含む補正用の信号を複素乗算することで、前記解析部に入力される信号に、前記ローカル信号発生部が出力する前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が現れないように補正することを特徴とする。
また、本発明の請求項10の信号解析装置は、請求項1〜8記載の信号解析装置において、
前記A/D変換器と前記解析部との間に、前記中間周波数帯に変換された信号をベースバンド信号に変換するためのベースバンド変換部(80)が設けられ、
前記補正手段は、前記ベースバンド変換部がベースバンド変換に用いるローカル信号に前記誤差要因検出部で検出された位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方の情報を与えることで、該ベースバンド変換部の出力信号に、前記ローカル信号発生部が出力するローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が現れないように補正することを特徴とする。
また、本発明の請求項11の信号解析装置は、請求項1〜8記載の信号解析装置において、
前記周波数変換部は、前記ローカル信号発生部が発生したローカル信号を初段用ローカル信号として受ける初段のミキサ(30a)と、該初段のミキサに続く少なくとも1段の後段のミキサ(30c)と、該後段のミキサに後段用ローカル信号を与える後段用ローカル信号発生器(30d)とを有しており、
前記補正手段は、前記誤差要因検出部で検出された周波数誤差の情報を、前記周波数変換部の前記後段用ローカル信号発生器が出力する後段用ローカル信号に与えることで、前記周波数変換部の出力信号に、前記ローカル信号発生部が出力する前記ローカル信号の周波数誤差が現れないように補正することを特徴とする。
また、本発明の請求項12の信号解析装置は、請求項1〜8記載の信号解析装置において、
前記解析部には、前記被測定信号の周波数を求めてこれを解析結果の一部として出力する周波数出力手段(40a)が設けられており、
前記補正手段は、前記誤差要因検出部で検出された周波数誤差の情報で、前記解析部の前記周波数出力手段が出力する周波数を補正することを特徴とする。
また、本発明の請求項13の信号解析方法は、
波長が異なる第1の連続光と第2の連続光とを合波して受光器に入射し、前記第1の連続光と第2の連続光の周波数差に等しいローカル信号を前記受光器から出力させるローカル信号発生段階と、
解析対象の被測定信号を、前記ローカル信号を用いて中間周波数帯の信号に変換するヘテロダイン方式の周波数変換段階と、
前記中間周波数帯の信号をデジタル信号に変換するA/D変換段階と、
前記デジタル信号に基づいて前記被測定信号の解析を行なう解析段階を含む信号解析方法において、
前記第1の連続光と第2の連続光の位相変動または設定値に対する周波数誤差に起因して前記ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を、解析段階の解析結果に誤差を与える誤差要因として検出する誤差要因検出段階と、
前記検出された誤差要因に基づいて前記周波数変換段階から前記解析段階までの信号処理段階内で補正処理を行い、前記誤差要因による誤差が前記解析段階の解析結果に現れないようにする補正段階とを設けたことを特徴とする。
このように、本発明では、波長が異なる第1の連続光と第2の連続光を合波して受光器に入射し、第1の連続光と第2の連続光の周波数差に等しい周波数のローカル信号を受光器から出力させ、そのローカル信号を用いて被測定信号をヘテロダイン方式で中間周波数帯の信号に変換し、この中間周波数帯の信号をデジタル信号に変換して解析を行なう信号解析装置および信号解析方法において、前記第1の連続光と第2の連続光の位相変動または設定値に対する周波数誤差に起因して前記ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を、解析結果に誤差を与える誤差要因として検出し、その検出結果で周波数変換処理から解析処理までの経路で補正を行なうことで、ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が解析結果に現れないようにしている。
このため、二つの光源を用いることによる広帯域特性を維持しながら、フィードバックループ制御のような不安定な動作をすることなく、被測定信号に対する解析を安定且つ精度よく行なうことができる。
本発明の基本構成図 本発明の動作説明図 本発明のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態の動作説明図 実施形態の光側帯波発生器の構成例を示す図 実施形態の単一偏波型の90度光ハイブリッドの構成例を示す図 実施形態のバランス受光器の構成例を示す図 実施形態の演算部の構成例を示す図 数値制御発振器の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態の補正手段の構成例を示す図 実施形態のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態の両偏波型の90度光ハイブリッドの構成例を示す図 実施形態の誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態の動作説明図 実施形態のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態の動作説明図 実施形態のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 実施形態の動作説明図 実施形態のローカル信号発生部と誤差要因検出部の構成例を示す図 従来装置の構成図 従来装置の構成図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した信号解析装置20の基本構成図である。
この信号解析装置20は、ローカル信号発生部21、周波数変換部30、A/D変換器35、解析部40、誤差要因検出部50、補正手段70を有している。
ローカル信号発生部21は、図2の(a)に示すように、第1の光源22および第2の光源23からそれぞれ出射された波長が異なる第1の連続光(コヒーレント光:以下同じ)Pと第2の連続光Pを光合波器24で合波して受光器25に入射し、図2の(b)に示すように、第1の連続光Pと第2の連続光Pの周波数差に等しい周波数のローカル信号SLOを受光器25から周波数変換部30へ出力する。
このローカル信号LOには、第1の連続光Pと第2の連続光Pのそれぞれの位相変動Δφ(t)、Δφ(t)に起因する位相雑音Δφと、それぞれの周波数設定値f、fに対する周波数誤差Δf、Δfに起因する周波数誤差Δfが含まれている。
周波数変換部30は、内部に少なくとも一つのミキサ30aを有し、図2の(c)のように、被測定信号Sxとローカル信号SLOを初段のミキサ30aに与えて混合し、その差の周波数成分を抽出するヘテロダイン方式のものであり、図2の(d)のように、被測定信号Sxをデジタル処理が可能な中間周波数帯の信号SIFに変換して出力する。図2は周波数変換部30において1回の周波数変換を行なう場合を図示している。なお、この周波数変換部30において複数段の周波数変換を行なう場合もある。この場合、周波数変換部30の出力がデジタル処理可能な周波数帯の信号となる。
中間周波数帯に変換された信号SIFには、ローカル信号SLOに含まれる周波数誤差と位相雑音が付加されることになり、その中間周波数帯の信号SIFは、A/D変換器35によってデジタル信号DIFに変換されて補正手段70に入力され、ローカル信号SLOによって付加された周波数誤差と位相雑音の少なくとも一方(この実施例では両方)が補正されて、解析部40に入力される。解析部40は、入力されるデジタル信号DIF′に基づいて被測定信号のスペクトラムや復調データの変調品質等の解析を行なう。
一方、誤差要因検出部50は、第1の連続光Pと第2の連続光Pの位相変動Δφ(t)、Δφ(t)に起因するローカル信号SLOの位相雑音Δφと、それぞれの周波数設定値f、fに対する周波数誤差Δf、Δfに起因するローカル信号SLOの周波数誤差Δfの少なくとも一方(この実施形態では両方)を、解析結果に誤差を与える誤差要因として検出し、その誤差要因が最終的に解析部40の解析結果として現れないように、補正手段70により、周波数変換部30から解析部40までの被測定信号の信号処理経路において補正している。なお、図1では、補正手段70がA/D変換器35と解析部40の間に設けられているが、後述するように、周波数誤差や位相雑音を補正する位置は図1の例に限定されない。
ここで、周波数が極めて高いローカル信号SLOに対する直接的な周波数測定や位相検波は困難であるため、誤差要因検出部50では、第1の連続光Pと第2の連続光Pとを受け、両光の周波数および位相情報を含む光を受光器に与えてそのビート成分を求める光処理方式や、電気のローカル信号SLOを周波数誤差や位相雑音が極めて少ない高周波信号またはその逓倍出力とをミキシングし、そのビート成分を求める電気処理方式を用いている。
図3は、光処理方式を用いた信号解析装置20のローカル信号発生部21と誤差要因検出部50の構成例を示したものであり、ローカル信号発生部21には、第1の連続光Pと第2の連続光Pをそれぞれ分岐する光分波器26、27を設け、光分波器26で分岐された第1の連続光P1aと光分波器27で分岐された第2の連続光P2aとを光合波器24に入射し、その出力光を受光器25に入射してローカル信号SLOを発生させている。ここで、光分波器26、27および光合波器24は、光ファイバカプラで実現してもよく、ハーフミラーのような自由空間光学系で実現してもよい。
また、誤差要因検出部50は、基準信号発生器51、光側帯波発生器52、90度光ハイブリッド53、バランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bおよび演算部56によって構成されている。
基準信号発生器51は、周波数誤差と位相雑音が極めて少ない所定周波数fの基準信号Smを光側帯波発生器52に与える。光側帯波発生器52は、図4の(a)に示しているように、入射される第1の連続光P1bを中心とし、その両側に周波数f間隔の複数の側帯波を発生させて、90度光ハイブリッド53に入射する。
90度光ハイブリッド53はこの実施形態の光合分波手段を構成するものであり、上記光側帯波発生器52の出力光Psと、分岐された第2の連続光P2bを受け、図4の(b)のように、第2の連続光P2bと側帯波との直交ミキシングを行い、第2の連続光P2bと側帯波との合波成分(同相成分=実数部)I(+)、I(-)と、第2の連続光P2bを90度移相した光と側帯波との合波成分(直交成分=虚数部)Q(+)、Q(-)を、それぞれバランス受光器54A、54Bにそれぞれ入射することで、各バランス受光器54A、54Bから、図4の(c)のように、第2の連続光P2bと側帯波のビート成分を出力させる。ここで、通常、バランス受光器54A、54Bの帯域よりもローカル信号の周波数の方が高いため、第1の連続光の周波数よりも第2の連続光に周波数が近い側帯波に対応したビート成分で、且つバランス受光器54A、54Bの帯域内の周波数のビート成分が出力される。
なお、90度光ハイブリッド53の出力光I(+)、I(-)、Q(+)、Q(-)の符号(+)、(-)は、強度が等しく合波の際の光位相が互いに反転した成分を示しており、ビート成分の位相が互いに反転しているため、バランス受光器54A、54Bに入射することで、ビート成分の振幅が2倍となり、雑音成分の振幅は√2倍となることと、それぞれの入射光の振幅雑音分がキャンセルされることから高S/Nの出力を得ることができる。
これらの受光器出力I、Qは、A/D変換器55A、55Bによってデジタル信号Di、Dqに変換されて演算部56に入力される。
演算部56では、入力されるデジタル信号Di、Dqに基づいて、第1の連続光Pと第2の連続光Pの位相変動や周波数誤差に起因するローカル信号SLOの位相雑音Δφや周波数誤差Δfを求める。
この演算部56で得られた位相雑音と周波数誤差の情報は、図1に示したように、A/D変換器35と解析部40の間に設けられた補正手段70に与えられ、デジタル信号DIFに対する補正処理が行なわれて解析部40に送られる。解析部40は、補正手段70によって補正されたデジタル信号DIF′に対するスペクトラム解析や変調解析やデータ復調等の処理を行なう。
次に、上記構成の信号解析装置20の動作を、数式を用いて説明する。第1の連続光Pの波長(設定値)をλ、第2の連続光の波長(設定値)をλとすると、第1の連続光Pの光周波数(設定値)f、第2の連続光Pの光周波数(設定値)f、受光器25から出力されるローカル信号SLOの周波数(設定値)fLOは、以下のように表される。
=c/λ ……(1)
=c/λ ……(2)
LO=f−f ……(3)
ここでcは光速、f>fである。例えばλ=1550nm、λ=1555nmの場合、fLO≒622GHzとなる。
また、第1の連続光Pの設定値に対する光周波数誤差をΔf、位相雑音をφ(t) 、第2の連続光Pの設定値に対する光周波数誤差をΔf、位相雑音をφ(t) とすると、実際の第1の連続光Pの光電界e(t) と第2の連続光Pの光電界e(t) は、
(t)=E・exp[j{2π(f+Δf)t+φ(t)}] ……(4)
(t)=E・exp[j{2π(f+Δf)t+φ(t)}] ……(5)
で表される。ここで、E、Eは、それぞれ第1および第2の連続光の電界振幅(定数)である。
+Δf>f+Δfの場合、ローカル信号の電圧eLO(t) は、
LO(t)=ELO・exp[j{2π(f−f+Δf−Δf)t
+φ(t)−φ(t)}] ……(6)
=ELO・exp[j{2π(fLO+Δf−Δf)t
+φ(t)−φ(t)}] ……(7)
となり、ローカル信号にはΔf−Δfの周波数誤差とφ(t)−φ(t)の位相雑音が発生する。ここで、ELOは、ローカル信号の電圧振幅(定数)である。
2つの光源の位相雑音は同じ大きさでも通常互いに無相関のため、ローカル信号の位相雑音の大きさは通常1つの光源の位相雑音の√2倍になる。
周波数変換部30の初段のミキサ30aに入力される被測定信号SxをeRF(t) 、被測定信号Sxの周波数をfRF、位相をφRF(t) とすると、fRF>fLOの場合、ミキサから出力される中間周波信号eIF(t) は次のようになる。
RF(t)=ERF exp[j{2πfRFt+φRF(t)}] ……(8)
IF(t)=ηERF exp[j{2π(fRF−fLO−Δf+Δf)t
+φRF(t)−φ(t)+φ(t)}] ……(9)
=ηERF exp[j{2π(fIF−Δf+Δf)t
+φRF(t)−φ(t)+φ(t)}] ……(10)
ここで、中間周波数はfIF=fRF−fLO、ηはミキサの変換効率、ERFは被測定信号の電圧振幅である。
従って、中間周波信号(最終的には解析装置の解析結果)には、Δf−Δf(=−Δf)周波数誤差と、φ(t)−φ(t)(=−Δφ)の位相雑音が発生する。
一方、光側帯波発生器52の出力の光電界をe(t) 、光側帯波発生器52の変調周波数(側帯波の周波数間隔)をf、I側とQ側のバランス受光器の出力(ビート成分)をebi(t) 、ebq(t) とすると、
(t)
i=−nΣmi exp[j{2π(f+Δf+if)t+φ(t)+φmi}]
……(11)
(t)
=ebi(t) +jebq(t) ……(12)
i=−nΣηmi exp[j{2π(f+Δf+if−f−Δf)t
+φ(t)+φmi−φ(t)}] ……(13)
ここで、記号i=−nΣは、i=−n〜nまでの総和、iは側帯波の次数(整数)、nは側帯波の最大次数(自然数)、Emiは各側帯波の電界振幅、φmiは各側帯波の位相(固定値)、ηは変換効率である。また、光側帯波発生器52の変調周波数fは基準周波数に同期し、その周波数誤差と位相雑音は光源の周波数誤差と位相雑音よりも十分小さいため無視している。
光側帯波発生器52の出力には周波数f間隔で多数の側帯波が存在し、それら側帯波と第2の連続光Pとのビート成分も多数生じるが、バランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bの帯域内の周波数のビート成分のみがデジタル信号に変換される。ここで、通常、バランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bの帯域よりもローカル信号の周波数の方が高いため、第1の連続光の周波数よりも第2の連続光に周波数が近い側帯波に対応したビート成分で、且つバランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bの帯域内の周波数のビート成分がデジタル信号に変換される。必要に応じて周波数帯域を制限するローパスフィルタを追加しても良い。
また、光合分波手段として90度光ハイブリッド53を用いて直交ミキシングすることで、第2の連続光Pに対する同相成分Iと直交成分Qが得られ、正の周波数と負の周波数を区別して検出することが出来る。
例えば、第2の連続光に最も周波数が近い側帯波に対応するビート成分を選択する。選択したビート成分をeb1(t) とすると、
b1(t)
=ηmi1 exp[j{2π(f+Δf+i−f−Δf)t
+φ(t)+φmi1−φ(t)}] ……(14)
となる。ここで、iは選択した側帯波の次数(整数) である。fは基準周波数に同期した変調周波数のため正確に既知である。したがって、例えば光源の光周波数をf≒fの付近から掃引しながらバランス受光器54A、54Bの出力に現れるビート成分の数をカウントすることにより、側帯波の次数iを知ることが出来る。または、基準信号発生器51から光側帯波発生器52に与えられる基準信号に周波数変調または位相変調をかけ、ビート成分eb1(t)の周波数変調または位相変調の変調度を測定することによって、側帯波の次数iを知ることができる。fとfは誤差を含まない光周波数、すなわち光周波数の設定値なので当然既知である。
よって、ビート成分eb1(t)の周波数fb1を求めると、
b1=f+Δf+i−f−Δf ……(15)
となり、周波数誤差Δf−Δfは、
Δf−Δf=fb1−f+f−i ……(16)
で求めることができる。
つまり、ビート成分の周波数fb1を正確に測定すれば、その他の値f、f、iは、前記したように既知となるので、ローカル信号SLOの周波数誤差Δf−Δfがわかる。
また、式(14)で示すビート成分eb1(t) に、前記ビート成分の周波数fb1を用いた式、exp[−j{2πfb1t}]を乗算してその低域成分を求めると、
b1(t) exp[−j{2πfb1t}]
=ηmi1 exp[j{φ(t) +φmi1 −φ(t)}] ……(17)
となり、この出力を位相検波することで、位相の情報としてφ(t) +φmi1 −φ(t)を得ることが出来る。
このように得られた補正に必要な周波数誤差や位相雑音の情報が補正手段70に与えられる。補正手段70では、例えば、中間周波信号eIF(t) に対して、周波数誤差と位相雑音の情報を含んだ補正信号H、
H=exp[j{2π(Δf−Δf)t+φ(t)+φmi1−φ(t)}]……(18)
を乗算する。
この乗算で得られる中間周波信号eIF(t)′は、
IF(t)′
=eIF(t) exp[j{2π(Δf−Δf)t+φ(t)+φmi1−φ(t)}
……(19)
=ηERF exp[j{2πfIFt+φRF(t)+φmi1} ……(20)
となり、二つの光源の周波数誤差と位相雑音がキャンセルされる。なお、実際の補正は、デジタル信号列DIFに対する複素乗算で行なう。
このようにして補正手段70で補正されたデジタル信号列DIF′を受けた解析部40では、例えばその周波数スペクトラムを求めて図示しない表示器にそのスペクトラム波形を表示する。また、補正された中間周波数帯のデジタル信号列に対してその前段でベースバンド変換処理を行い、そのベースバント信号に変換した信号から変調解析処理を行い、その変調品質を測定する。いずれの場合でも、解析対象の信号は、ローカル信号の位相雑音や周波数誤差の影響がキャンセルされているから、被測定信号そのものの品質を正確に表しており、精度の高い信号解析が行なえる。
なお、上記位相雑音に関する計算結果に固定の位相φmi1が付加されているが、そもそもスペクトラム解析や変調解析等では、被測定信号の絶対位相は測定できないため、固定位相の付加は全く問題無い。
上記説明では、第2の連続光に最も周波数が近い側帯波を選択したが、これに限られるものではなく、第2の連続光に対するビート成分がバランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bの帯域内に入る任意の側帯波を選択することができる。
また、2つの光源の光周波数の大小関係や被測定信号とローカル信号の周波数の大小関係が本説明と異なる場合でも、数式の負号が異なるだけで上記説明と同様に光源の周波数誤差と位相雑音をキャンセルする効果を得ることが出来る。
なお、広帯域のスペクトラム解析を行なう場合には、解析部40の制御により、第1の光源22または第2の光源23の少なくとも一方の出力光の周波数を連続的に可変させローカル周波数を掃引し、その掃引中に補正手段70により補正された信号に対する検波処理を行う。この掃引中は、側帯波に対応するビート周波数が、バランス受光器54A、54B、A/D変換器55A、55Bの帯域内になるように、必要に応じて随時側帯波を選択する。
次に、上記図3に示した構成例の実施形態の要部の具体的な構成例を説明する。
図5の(a)、(b)に、光側帯波発生器52の構成例を示す。
図5の(a)の構成例は、第1の連続光P1bを受ける光位相変調器52aの入射側と出射側にハーフミラー52b、52cを所定間隔で配置し、基準周波数frに同期した周波数fの高周波信号Smを高周波信号発生器52dで発生させて光位相変調器52aに入力することで、図4の(a)に示したように、第1の連続光P1bの周波数fを中心とし、その両側に周波数f間隔の側帯波を発生させる。ここで、ハーフミラー52b、52cの間隔の2倍は、多数の側帯波発生のために、周波数fの波長の整数倍に設定されている。換言すれば、ハーフミラー52b、52cで構成されるファブリペロー共振器のフリースペクトルレンジの整数倍と周波数fが等しくなるように設定されている。
また、図5の(b)の構成例は、スーパーコンティニウム型のものであり、第1の連続光P1bを受ける光強度変調器52eに対し、基準周波数frに同期した同期した周波数fのパルス信号Pmをパルス発生器52fで発生させて入力することでパルス変調をかけ、その光パルスを光増幅器52gで増幅し、パルス圧縮器52hで圧縮してから、高非線形ファイバや非線形光学結晶などの光非線形媒体52iに入力することで、周波数f間隔の側帯波を発生させる。
図6は、光側帯波発生器52の出力光Psと第2の連続光P2bとを受けて直交復調する90度光ハイブリッド53の原理的な構成図である。この90度光ハイブリッド53は、信号光S(光側帯波発生器52の出力光Ps)とローカル光LO(第2の連続光P2b)をそれぞれ光分波器53a、53bで2分岐し、それぞれの一方の分岐光Sa、LOaを光合分波器53cに入力し、他方の分岐光LObの位相を90度移相器53dにより90度移相し、その移相された光LOb′と分岐光Sbとを光合分波器53eに入力し、ローカル光LOに対する信号光Sの同相成分(実数部)I(+)、I(-)と、直交成分(虚数部)Q(+)、Q(-)を出力する。なお、この構成例は、入力光の偏波が単一である(単一偏波型)ことを前提とするものである。
図7の(a)、(b)は、バランス受光器54A、54Bの構成例を示している。図7の(a)の構成では、対をなす(+)側入力光と(-)側入力光とをそれぞれフォトダイオード155a、155bで受光し、その出力電流を電流電圧変換器(例えばトランスインピーダンスアンプ)156a、156bで電圧信号に変換してその変換電圧を減算器157で減算することで、振幅雑音が除去された高S/Nの同相成分信号や直交成分信号を得ている。また、図7の(b)のように、二つのフォトダイオード155a、155bを直列に接続し、その接続点に電流電圧変換器156を接続する構成でも、図7の(a)の構成と同等の出力を得ることができる。
図8の(a)は演算部56の構成例を示すものであり、ビート成分の信号Di、Dqを離散フーリエ変換器56aに与えて複素フーリエ変換を行い、周波数検出手段56bによりビート成分の周波数fb1を求め、その周波数情報から前記式(16)により、ローカル信号SLOの周波数誤差Δfを求める。
この周波数誤差Δfは、側帯波を生成するための変調信号Smの周波数誤差が連続光に比べて格段に小さいため、間接的に第1の連続光Pと第2の連続光Pの差周波数の誤差Δf−Δfを表している。そして、ビート周波数fb1を数値制御発振器56cに与えてその負の周波数に等しい周波数で互いに位相が90度ずれた正弦波を生成し、入力信号Di、Dqとともに複素乗算手段56dに与え、前記式(17)の複素乗算を行い、その演算結果から低域通過フィルタ56eにより低周波成分を抽出し、その出力を位相検波手段56fで位相検波することで、位相雑音Δφを求めることができる。
そしてこのようにして得られた周波数誤差Δfと位相雑音Δφを含む前記式(18)の補正信号を用いて補正処理を行なうことになる。
なお、図8の(b)は、図8の(a)の位相検波器56fを省略して、位相雑音を複素数IΔφ、QΔφで出力する場合の構成例である。
また、図8の(c)は、デジタルPLL構成の演算部56であり、初期周波数検出手段56b′で検出されたビート周波数fb1の初期周波数と、検出された位相雑音に対して係数乗算器56gで帰還係数を乗じた結果を加算器56hで加算し、その加算結果を受けた側帯波次数判定部56iにより側帯波の次数を判定するとともに周波数誤差の情報を出力し、その周波数誤差に対応した2相のローカル信号を数値制御発振器56cから出力させる構成となっており、周波数変動に追従しつつ、その誤差と位相雑音を検出することができる。
図8の(a)〜(c)で用いた数値制御発振器56cおよび後述する補正手段70やベースバンド変換部80で用いる数値制御発振器71、81は、図9に示すように構成されている。
即ち、加算器71aは、レジスタ71bの出力データと外部から入力される周波数データfncoとを加算し、その加算結果をレジスタ71bに入力する。レジスタ71bは、所定の周波数のクロック信号に同期して入力されたデータを取り込み、クロック周期の間そのデータを保持する。したがってレジスタ71bの出力はクロック入力毎に周波数データが累積され、その累積値が位相に相当するデータとなる。位相2πでレジスタ71bの値が一周するようにスケーリングしておくと、連続的に動作可能である。加算器71cは外部から入力される位相データφncoとレジスタ71bの出力データとを加算し、その加算結果を三角関数発生器71dに入力する。三角関数発生器71dは入力される位相θに対してcosθとsinθの値を出力する。以上の構成により、exp[j{2πfnco t+φnco}]の複素正弦波信号が得られる。ここで、外部から入力される周波数データfncoが時間的に変化する場合は、exp[j{2πΣfnco(t) Δt+φnco}]の複素信号が得られる(Δtはクロック周期)。
図10は、補正手段70の構成例を示している。この補正手段70は、検出した周波数誤差分Δfに等しい周波数で、検出した位相雑音Δφを含む互いに90度位相が異なる2相のローカル信号(補正信号H)を数値制御発振器71で生成して複素乗算器72に与えることで、中間周波数帯の入力信号DIFに対する補正信号Hの複素乗算を行い、周波数誤差と位相雑音がキャンセルされた中間周波数帯の複素信号DIF′を生成する。なお、複素信号DIF′を図示しない帯域通過フィルタに入力して正の周波数成分のみを抽出し、中間周波数帯の実数の信号DIF″に変換することも可能である。
なお、A/D変換器35と解析部40の間に、中間周波数帯の信号をベースバンド信号に変換するベースバンド変換部を有している解析装置の場合には、そのベースバンド変換部のローカル信号に対して、検出した周波数誤差と位相雑音を含ませることで、補正処理が行なえる。
即ち、図11に示すベースバンド変換部80のように、所定の中間周波数(−fIF)で互いに位相が90度異なる2相のローカル信号SLOa、SLObを出力するための数値制御発振器81と、そのローカル信号SLOa、SLObと入力信号DIFとの複素乗算を行なう複素乗算器82と、その複素乗算器82の出力から低域のベースバンド成分を抽出する低域通過フィルタ83とで構成されている場合に、補正手段70として、ローカル信号SLOa、SLObの周波数を、所定の中間周波数(−fIF)に対して検出した周波数誤差Δf分シフトさせるための加算器73で構成するとともに、検出した位相誤差Δφを数値制御発振器81の位相制御端子に与えることで、前記同様に補正処理がなされたベースバンド信号Bi、Bqを得ることができる。
また、図12のように、ベースバンド変換部80では補正処理は行なわず、そのベースバンドに変換された信号Bi、Bqに対して、図10に示した補正手段70と同様の補正処理(ただし中間周波数帯でなくベースバンド帯での補正)を行なうことで、前記同様に周波数誤差と位相雑音が補正されたベースバンド信号Bi′、Bq′を得ることもできる。
また、上記実施形態では、周波数誤差Δfと位相雑音Δφの情報を含む補正信号による複素乗算で補正を行なっていたが、周波数誤差の補正と位相雑音の補正を別の信号処理部で行なうこともできる。
例えば、図12の構成において点線で示しているように、ベースバンド変換部80の数値制御発振器81に対して位相雑音の補正を行ってもよい。逆に、ベースバンド変換部80の数値制御発振器81に対して周波数誤差の補正を行い、ベースバンド信号Bi、Bqに対して位相雑音の補正を行なってもよい。この場合、位相雑音補正手段は、複素乗算手段と三角関数発生器で構成することができる。
また、図13に示す補正手段70のように、ベースバンド変換部80の出力Bi、Bqに対して、位相雑音Δφを位相角とし互いに直交する三角関数(例えばsinΔφとcosΔφ)を三角関数発生器75で生成して複素乗算器72で乗算することで、位相誤差のみを補正したベースバンド信号Bi′、Bq′を得て解析部40に与えてもよい。
この場合、解析部40では位相雑音が補正されたベースバンド信号に対する解析処理が行なわれるので、位相に関する解析結果については正確である。ここで、例えば解析部40に、入力されたべースバンド信号Bi′、Bq′に基づいて被測定信号の周波数fRFを求めてこれを解析結果の一部として出力する周波数出力手段40aが設けられている場合には、補正手段70の加算器76により、周波数出力手段40aの出力周波数fRFを周波数誤差Δf分補正(加算補正)してfRF′にする。また、被測定信号のスペクトルを測定する場合には、スペクトルを周波数軸上でΔf分シフトすればよい。
また、図14に示すように、周波数変換部30が複数段(図では2段の例を示す)のヘテロダイン変換処理を行なっている場合には、後段(初段以外の何段目でもよい)のミキサ30cに与える後段用ローカル信号を生成する後段用ローカル信号発生器30dに対する周波数設定情報として、規定のローカル周波数fLO2に、検出した周波数誤差Δfを加算器77で減算(下側ヘテロダインの場合)して与えることで、その周波数誤差を補正することができる(上側ヘテロダインの場合には加算補正する)。そして、この周波数誤差が補正された中間周波数帯SIFの信号に対し、例えばベースバンド変換部80がある場合には、前記同様にベースバンド変換部80における数値制御発振器81に対する位相雑音Δφの補正を行なう。この場合、位相雑音Δφの補正処理を、中間周波数帯の信号に対して行なう図10の構成、ベースバンド変換された信号に対して行なう図12の構成を採用してもよい。
なお、図8の(b)に示したように、誤差要因検出部50で位相雑音を複素データIΔφ、QΔφで得ている場合には、図15のように、その位相雑音の複素データIΔφ、QΔφを複素乗算器78に与えることで位相雑音の補正を行なうことができる。
前記実施形態の誤差要因検出部50では、光合分波手段として単一偏波の入力光に対する直交ミキシングを行なう単一偏波型の90度光ハイブリッド53を用いていたが、入力光の偏波状態によらずにローカル信号の周波数誤差や位相雑音を検出できるようにする場合には、図16のように、x偏波とy偏波それぞれについての同相成分と直交成分を出力する両偏波型の90度光ハイブリッド53′と、その両偏波型の90度光ハイブリッド53′が出力する4組の出力光をそれぞれ受光する4組のバランス受光器54A〜54Dを用いることで対応できる。
両偏波型の90度光ハイブリッド53′は、図17に基本構成を示すように、信号光S(光側帯波発生器52の出力光Ps)とローカル光LO(第2の連続光P2b)をそれぞれ偏波分離器53f、53gに入射して、それぞれをx偏波成分とy偏波成分に分け、信号光Sとローカル光LOのx偏波成分Xs、XLO同士を90度光ハイブリッド53hに入力し、信号光Sとローカル光LOのy偏波成分Ys、YLO同士を90度光ハイブリッド53iに入力して、各偏波毎の同相成分(実数部)と直交成分(虚数部)とを出力する。
なお、前記単一偏波型の90度光ハイブリッド53および両偏波型の90度光ハイブリッド53′の実際の構造は周知であって、ここではその詳細は省略するが、両偏波型の90度光ハイブリッド53′については例えば非特許文献3に記載された構成で実現することができ、単一偏波型の90度光ハイブリッド53については、非特許文献3の構成の半分で実現することができる。
この両偏波型の90度光ハイブリッド53′を用いる場合、最大比合成法やCMA (Constant Modulus Algorithm)による適応フィルタを用いることにより、光側帯波発生器52からの光の偏波が不定の場合においても上記と同様に周波数fb1を求めることが出来る。
例えば、最大比合成法を用いる場合、x偏波のI成分とQ成分のバランス受光器出力ebxi(t)、ebxq(t)と、y偏波のI成分とQ成分のバランス受光器出力ebyi(t)、ebyq(t)より、
bx(t)=ebxi(t)+jebxq(t) ……(21)
by(t)=ebyi(t)+jebyq(t) ……(22)
r=(1/T)∫{ebx(t)/eby(t)}dt ……(23)
(t)=rbx(t)+eby(t) ……(24)
の演算処理により、偏波に依存しないe(t)を求めることが出来る。ここで、式(23)の記号∫は所定の時間Tの定積分を表し、式(24)のrは、rの複素共役を表す。
また、前記実施形態では、光側帯波発生器52の出力を光合分波手段としての単一偏波型の90度光ハイブリッド53または両偏波型の90度光ハイブリッド53′に直接入射していたが、誤差要因検出の処理としては、第2の連続光と、第1の連続光の周波数誤差と位相雑音を含む側帯波のうち第2の連続光に近い側帯波とのビート成分が必要であり、それ以外の側帯波や第1の連続光成分は不要である。
したがって、上記図3や図16の実施形態において、光側帯波発生器52と90度光ハイブリッド53、53′との間に、第2の連続光の周波数を含む所定の帯域内の側帯波を選択的に抽出する光バンドパスフィルタを設けることで、不要な側帯波によるビート成分が現れないようにすることができる。
また、前記実施形態では、90度光ハイブリッド53、53′からそれぞれ対をなして出力されるペア光をバランス受光器で受けることで振幅雑音が除去されたビート成分を得るようにしていたが、この振幅雑音の影響が無視できる場合には、そのペア光の一方のみを単一の受光素子(フォトダイオード)からなる受光器で受光してビート成分を得ることもできる。
また、誤差要因検出部50の光合分波手段としては、上記のような90度光ハイブリッド53、53′を用いずに、例えば光ファイバカプラやハーフミラーのような単純な光合分波器を用いることもできる。
図18は、その構成例を示すものであり、図19の(a)に示す光側帯波発生器52の出力光Psを光バンドパスフィルタ(光BPF)60に入力して、図19の(b)のように第2の連続光P2bの周波数を含む所定の帯域内の側帯波成分Ps′を選択的に抽出し、その抽出した側帯波成分Ps′と、第2の連続光P2bとを例えば光ファイバカプラやハーフミラーのような光合分波器61に入射して、両光の分波成分同士を合波してバランス受光器54に入力する。
この構成の場合、例えば図19の(c)のように、光バンドパスフィルタ60で抽出された側帯波成分S1〜S4と第2の連続光P2bとの合波成分がバランス受光器54に入力され、図19の(d)のように第2の連続光P2bより周波数が高い側帯波成分S3、S4に対応するビート成分S3′、S4′がその差の周波数位置に現れ、第2の連続光P2bより周波数が低い側帯波成分S1、S2に対応するビート成分S1′、S2′が周波数0で折り返された周波数位置に現れることになる。これらビート成分のうち例えば最も低い周波数のビート成分を選択してその周波数情報と位相情報を求めることで、前記同様の補正処理が行なえる。
この構成例では、光合分波手段として、光ファイバカプラやハーフミラーのような光合分波器61を用い、ビート成分をI、Qの複素数要素で得ていないために、2つの側帯波に対応するビート成分(例えばS2′とS3′)が重なって分離できなくなる場合や、ビート成分の周波数が0に非常に近い場合に位相雑音成分が周波数0で折り返されて重なってしまう場合など、周波数関係によっては周波数誤差と位相雑音を検出できなくなる場合がある。また、側帯波(例えばS3)と第2の連続光P2bの周波数の大小関係を識別できないので、別の方法で周波数の大小関係を識別する必要がある。この周波数の大小関係を識別する方法として、連続光PまたはPの周波数または光側帯波発生器52に入力する周波数fを僅かに変化させてビート周波数の変化を観測する方法や、連続光PまたはPの周波数または光側帯波発生器52に入力する周波数fに変調をかけてビート周波数に表れる変調成分の極性を判別する方法がある。
これに対し、光バンドパスフィルタ60とともに前記した図3、図5のように光合分波手段として光の直交ミキサである90度光ハイブリッド53、53′を用いた場合には、図19の(e)のように、負の周波数側のビート成分を認識することができるため、2つの側帯波に対応したビート成分が重なったり、周波数ゼロで折り返されたりすることが無く、周波数関係によらず、常に周波数誤差や位相雑音の検出が可能である。
また、図19の(e)のように側帯波(例えばS3)と第2の連続光P2bの周波数の大小関係を周波数軸上で識別できるので、容易に周波数誤差と位相雑音を検出することが出来る。
また、前記実施形態では、ローカル信号発生部21の受光器25と、誤差要因検出部50において周波数差および位相雑音を検出するために用いる受光器(バランス受光器54、54A〜54D)とが独立していたが、これを共用化することもできる。
その場合、誤差要因検出部50の光合分波手段(90度光ハイブッリド53や光合分波器61)に入射される一方の光に第1の連続光Pの成分が含まれ、第1の連続光Pの周波数の付近の側帯波が含まれないようにし、その光合分波手段の出力光を受ける受光器に、前記側帯波と第2の連続光Pとのビート成分を出力させる機能と、第1の連続光Pと第2の連続光Pの周波数差に等しいローカル信号を出力するための前記ローカル信号発生部21の受光器25の機能を持たせる。
その一例を図20に示す。図20の構成例では、第1の光源22から出力された第1の連続光Pを光分波器26で2分岐し、その一方P1aを光合波器91に入力し、他方P1bを光側帯波発生器52に入力して、図21の(a)に示すように第1の連続光Pを中心として周波数f間隔の側帯波を発生させる。
光側帯波発生器52の出力光Psは、光バンドパスフィルタ60に入力され、その側帯波成分のうち、図21の(b)のように、第2の連続光Pの光周波数を含む所定の帯域内の側帯波成分Ps′が抽出されて光合波器91に入力され、第1の連続光P1aと合波され、前記同様に光ファイバカプラまたはハーフミラーのような光合分波器92の一方の入力端子に入力する。この光合分波器92の他方の入力端子には、図21の(c)のように第2の光源23から出力された第2の連続光Pが入力されており、それらの両入力光が合波されてバランス受光器93に入力される。
このため、バランス受光器93の出力には、図21の(d)に示すように、第1の連続光P1aと第2の連続光Pとのビート成分(fLO+Δf−Δf)が高周波成分HFとして含まれるとともに、第2の連続光Pと各側帯波成分とのビート成分が低周波成分LFとして含まれ、それらが図示しないフィルタで分離され、第1の連続光P1aと第2の連続光Pとのビート成分がローカル信号SLOとしてバランス受光器93の高周波出力端子から周波数変換部30に出力され、第2の連続光Pと各側帯波成分とのビート成分が、周波数誤差や位相雑音を求めるための信号としてバランス受光器93の低周波出力端子からA/D変換器55を介して演算部56に出力される。なお、この場合、前記図18の構成と同様に低周波側のビート成分のスペクトルは周波数0で折り返されるため、前記図18の場合と同様に周波数関係の制限がある。
演算部56では、前記同様に、周波数誤差および位相雑音が検出されて、その検出値により補正処理がなされることになる。
この構成の場合、光合波器91、光合分波器92、バランス受光器93は、ローカル信号発生部21と誤差要因検出部50で共用していることになる。
また、図22に別の構成例を示す。この構成例では、図20の構成例の光合分波器92とバランス受光器93の代わりに、前述の90度光ハイブリッド53とバランス受光器54A、54Bを用い、一方のバランス受光器54Aからは、図21の(e)に示しているように、高周波出力端子(HF)から第1の連続光P1aと第2の連続光Pとのビート成分(fLO+Δf−Δf)をローカル信号SLOとして出力させるとともに、低周波出力端子(LF)から第2の連続光Pと側帯波成分とのビートの同相成分Iを出力させ、他方のバランス受光器54Bからは、低周波出力端子から第2の連続光Pと側帯波成分とのビートの直交成分Qを出力させている。
この構成例では、負の周波数のビートを認識することができるため、図3の場合と同様に、周波数関係によらずに周波数誤差と位相雑音の検出が可能である。図22の構成の場合、バランス受光器54Bの高周波出力端子からローカル信号SLOを出力してもよい。
上記各実施形態はローカル信号発生部21の第1の連続光と第2の連続光を受けて、ローカル信号の周波数誤差と位相雑音を求める光処理方式の例であったが、次に電気処理方式の例を示す。図23は電気処理方式の構成例であり、受光器25から出力されるローカル信号SLOを分波器29で分波して、その一方を周波数変換部30に与え、他方を誤差要因検出部50のミキサ101のローカル入力端子に与える。
一方、基準信号発生器51から出力された基準信号にロックした周波数fの高周波信号を高周波信号発生器102で生成して周波数逓倍器103に与え、図24の(a)のように周波数fの整数倍の高調波成分を発生させる。高周波信号の周波数fおよび周波数逓倍器103の逓倍次数は、その逓倍出力の周波数ifが、ローカル信号の周波数(fLO+Δf−Δf)に近く(その差がA/D変換器55の入力信号帯域に入る程度)なるように設定されている。周波数逓倍器103の出力は、ミキサ101のRF入力端子に入力される。したがって、ミキサ101のIF出力端子からは、図24の(b)のように位相と周波数が安定な逓倍出力ifとローカル信号SLOとのビート成分(差の周波数成分)が得られ、その出力信号がA/D変換器55でデジタル信号に変換されて演算部56に入力し、前記同様にローカル信号SLOの周波数誤差と位相雑音が検出されることになる。
この構成の場合、周波数逓倍器103の出力信号e(t) は、
(t)=i=1Σmi exp[j{2πift+φmi}] ……(25)
となる。ここで、記号i=1Σはi=1〜nまでの総和、iは高調波の次数、nは高調波の最大次数、Emiは各高調波の振幅、φmiは、各高調波の位相である。
ローカル信号SLOの周波数に近い逓倍次数をiとすると、下側ヘテロダインの場合にミキサ101から出力されるビート成分eIF(t)′は、
IF(t)′
=η′Emi1exp[j{2π(i−fLO−Δf+Δf)t
+φmi1−φ(t)+φ(t)}] ……(26)
となる。ここで、η′は、ミキサ101の変換効率である。
ここで、i>fLO+Δf−Δfとする。fを高くして|Δf−Δf|<f/2にすると、fLO/fからiを推定することが出来る。そしてビート成分eIF(t)′の周波数と位相を求めることにより、Δf−Δfおよびφ(t)−φ(t)−φmi1を求めることが出来る。従って、上記同様にローカル信号生成のために用いる二つの光源に起因した周波数誤差と位相雑音をキャンセルすることが出来る。
図25は、電気処理方式の別の構成例を示している。この構成例は、図23の構成のミキサ101の代わりに高調波ミキサ104を用いるとともに周波数逓倍器103を省略した構成となっている。
即ち、受光器25から出力されるローカル信号SLOを分波器29で分波して、その一方を周波数変換部30に与え、他方を誤差要因検出部50の高調波ミキサ104のRF入力端子に与える。一方、基準信号発生器51から出力された基準信号にロックした周波数fの高周波信号を高周波信号発生器102で生成して高調波ミキサ104のローカル入力端子に入力する。したがって、高調波ミキサ104のIF出力端子からは、周波数fの高周波信号の高調波(周波数i・f)とローカル信号(周波数fLO+Δf−Δf)とのビート(差の周波数成分)が得られ、その出力信号がA/D変換器55でデジタル信号に変換されて演算部56に入力される。
この場合も、位相と周波数が安定な周波数fの高周波信号の高調波とローカル信号との差の周波数成分が得られ、その差の周波数成分からローカル信号の周波数誤差や位相雑音を検出することができる。
図23と図25の構成例では、ミキサ101または高調波ミキサ104から出力される信号のスペクトルは周波数0で折り返されるため、前記図18の場合と同様に周波数関係の制限がある。
また、前記した各実施例のA/D変換器35やA/D変換器55、55A〜55Dは、基準信号発生器51から出力される基準信号に同期したクロック信号に基づいてA/D変換することによって、より正確にローカル信号の周波数誤差と位相雑音を検出すると共に、より正確に被測定信号を解析することが出来る。
前記説明でローカル信号発生部21と誤差要因検出部50の構成例と、補正手段70の構成例を示したが、その組合せは任意である。
また、上記実施形態では、誤差要因として位相雑音と周波数誤差の両方求める場合について説明したが、定常的な周波数誤差が問題とならないような解析の場合、位相雑音のみを検出してその補正を行なってもよく、逆に、周波数誤差のみを検出して補正してもよい。
20……信号解析装置、21……ローカル信号発生部、22……第1の光源、23……第2の光源、24……光合波器、25……受光器、30……周波数変換部、35……A/D変換器、40……解析部、50……誤差要因検出部、52……光側帯波発生器、53、53′……90度光ハイブリッド、54、54A〜54D、93……バランス受光器、55、55A〜55D……A/D変換器、56……演算部、60……光バンドパスフィルタ、61、92……光合分波器、70……補正手段、80……ベースバンド変換部、92……光合分波器

Claims (13)

  1. 第1の光源(22)から出射された第1の連続光と、第2の光源(23)から前記第1の連続光と異なる波長で出射された第2の連続光とを合波して受光器(25、93、54A)に入射し、該受光器から前記第1の連続光と第2の連続光の周波数差に等しい周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生部(21)と、
    解析対象の被測定信号を、前記ローカル信号を用いて中間周波数帯の信号に変換するヘテロダイン方式の周波数変換部(30)と、
    前記中間周波数帯の信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(35)と、
    前記A/D変換器から出力されるデジタル信号に基づいて前記被測定信号の解析を行なう解析部(40)とを有する信号解析装置において、
    前記第1の連続光と第2の連続光の位相変動または設定値に対する周波数誤差に起因して前記ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を、前記解析部の解析結果に誤差を与える誤差要因として検出する誤差要因検出部(50)と、
    前記誤差要因検出部によって検出された誤差要因に基づいて前記周波数変換部から前記解析部までの信号処理経路内で補正処理を行い、前記誤差要因による誤差が前記解析部の解析結果に現れないようにする補正手段(70)とを設けたことを特徴とする信号解析装置。
  2. 前記誤差要因検出部は、
    前記第1の連続光と所定周波数の高周波信号とを受け、前記第1の連続光を中心として前記所定周波数間隔の複数の側帯波を発生させる光側帯波発生器(52)を有し、
    前記光側帯波発生器の出力光のうち前記第1の連続光の周波数よりも前記第2の連続光に周波数が近い側帯波と前記第2の連続光とのビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする請求項1記載の信号解析装置。
  3. 前記誤差要因検出部は、
    前記光側帯波発生器の出力光と前記第2の連続光とを受けて合分波する光合分波手段(53、53′、61、92)と、
    前記合分波手段の出力光を受光し、前記光側帯波発生器の出力光のうち前記第1の連続光の周波数よりも前記第2の連続光に周波数が近い側帯波と前記第2の連続光とのビート成分を出力する受光器(54、54A、54B、54A〜54D、93)とを有することを特徴とする請求項2記載の信号解析装置。
  4. 前記誤差要因検出部の前記光側帯波発生器と前記光合分波手段との間に、前記光側帯波発生器の出力光から前記第2の連続光の周波数を含む所定の帯域内の前記側帯波を抽出する光バンドパスフィルタ(60)が設けられていることを特徴とする請求項3記載の信号解析装置。
  5. 前記誤差要因検出部の前記光合分波手段に入射される一方の光に前記第1の連続光が含まれるようにし、該光合分波手段の出力光を受ける前記受光器に、前記側帯波と前記第2の連続光とのビート成分を出力させる機能と、前記ローカル信号発生部の前記受光器の機能を持たせたことを特徴とする請求項2〜4記載の信号解析装置。
  6. 前記誤差要因検出部の前記光合分波手段が、単一偏波型の90度光ハイブリッド(53)または両偏波型の90度光ハイブリッド(53′)であることを特徴する請求項2〜5記載の信号解析装置。
  7. 前記誤差要因検出部は、
    所定周波数の高周波信号を発生する高周波信号発生器(102)と、
    前記高周波信号の周波数を逓倍する周波数逓倍器(103)と、
    前記周波数逓倍器の出力信号と前記ローカル信号発生部から出力されたローカル信号とを受けてそのビート成分を出力するミキサ(101)とを有し、該ミキサが出力するビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする請求項1記載の信号解析装置。
  8. 前記誤差要因検出部は、
    所定周波数の高周波信号を発生する高周波信号発生器(102)と、
    前記ローカル信号発生部から出力されたローカル信号と前記高周波信号発生器から出力された高周波信号とを受け該高周波信号の高調波と前記ローカル信号とのビート成分を出力する高調波ミキサ(104)とを有し、該高調波ミキサが出力するビート成分に基づいて、前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を検出することを特徴とする請求項1記載の信号解析装置。
  9. 前記補正手段は、前記A/D変換器の出力信号に対し、前記誤差要因検出部で検出された位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方の情報を含む補正用の信号を複素乗算することで、前記解析部に入力される信号に、前記ローカル信号発生部が出力する前記ローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が現れないように補正することを特徴とする請求項1〜8記載の信号解析装置。
  10. 前記A/D変換器と前記解析部との間に、前記中間周波数帯に変換された信号をベースバンド信号に変換するためのベースバンド変換部(80)が設けられ、
    前記補正手段は、前記ベースバンド変換部がベースバンド変換に用いるローカル信号に前記誤差要因検出部で検出された位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方の情報を与えることで、該ベースバンド変換部の出力信号に、前記ローカル信号発生部が出力するローカル信号の位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方が現れないように補正することを特徴とする請求項1〜8記載の信号解析装置。
  11. 前記周波数変換部は、前記ローカル信号発生部が発生したローカル信号を初段用ローカル信号として受ける初段のミキサ(30a)と、該初段のミキサに続く少なくとも1段の後段のミキサ(30c)と、該後段のミキサに後段用ローカル信号を与える後段用ローカル信号発生器(30d)とを有しており、
    前記補正手段は、前記誤差要因検出部で検出された周波数誤差の情報を、前記周波数変換部の前記後段用ローカル信号発生器が出力する後段用ローカル信号に与えることで、前記周波数変換部の出力信号に、前記ローカル信号発生部が出力する前記ローカル信号の周波数誤差が現れないように補正することを特徴とする請求項1〜8記載の信号解析装置。
  12. 前記解析部には、前記被測定信号の周波数を求めてこれを解析結果の一部として出力する周波数出力手段(40a)が設けられており、
    前記補正手段は、前記誤差要因検出部で検出された周波数誤差の情報で、前記解析部の前記周波数出力手段が出力する周波数を補正することを特徴とする請求項1〜8記載の信号解析装置。
  13. 波長が異なる第1の連続光と第2の連続光とを合波して受光器に入射し、前記第1の連続光と第2の連続光の周波数差に等しいローカル信号を前記受光器から出力させるローカル信号発生段階と、
    解析対象の被測定信号を、前記ローカル信号を用いて中間周波数帯の信号に変換するヘテロダイン方式の周波数変換段階と、
    前記中間周波数帯の信号をデジタル信号に変換するA/D変換段階と、
    前記デジタル信号に基づいて前記被測定信号の解析を行なう解析段階を含む信号解析方法において、
    前記第1の連続光と第2の連続光の位相変動または設定値に対する周波数誤差に起因して前記ローカル信号に含まれる位相雑音または周波数誤差の少なくとも一方を、解析段階の解析結果に誤差を与える誤差要因として検出する誤差要因検出段階と、
    前記検出された誤差要因に基づいて前記周波数変換段階から前記解析段階までの信号処理段階内で補正処理を行い、前記誤差要因による誤差が前記解析段階の解析結果に現れないようにする補正段階とを設けたことを特徴とする信号解析方法。
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