JP2015086063A - フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置 - Google Patents

フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 チェンブロックやホイスト等の吊り下げ手段が設けられていない場所でも、フレキシブルコンテナに張りを与え、フレキシブルコンテナ内から粉粒体をスムーズに排出させることができるようにする。【解決手段】 本発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置1は、少なくとも上下二面を開放した略逆円錐台形空間Vを形成するコンテナ載置部3にフレキシブルコンテナ50を載置することにより、フレキシブルコンテナ50の下端部に設けられた排出口55から粉粒体Sを排出させるためのものである。コンテナ載置部3の上側に配設され、フレキシブルコンテナ50に設けられた吊りロープ52を係止して巻き上げるように構成されたコンテナ巻上部6を備えている。【選択図】 図5

Description

本発明は、フレキシブルコンテナから粉粒体(粉体又は/及び粒体)を排出させるためのフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置に関するものである。
第一の従来例としては、特許文献1に記載されたフレキシブルコンテナブレーカを例示する。この装置は、図7に示すように、基台101上で、中央に空間102を形成し、対応して立設された支持脚103;該支持脚103の、同一高さにおいて互に半径方向外方を斜め上方に向けて形成された傾斜部104;対応する傾斜部104により構成された、フレキシブルコンテナの載置部105;からなる。
フレキシブルコンテナ50は、一般に図8に示すように、ゴム引布、樹脂加工布又は帆布等により袋状に形成されたフレキシブルコンテナの本体51に対し、複数の吊りロープ52が設けられてなっている。本体51の上面には、本体51と同一材料で形成された筒状の注入口53が設けられている。注入口53は、それを閉止するための紐状の上開閉具54を有している。また、本体51の下面には、注入口53と同じく筒状に形成された排出口55が設けられている。排出口55は、それを閉止するための紐状の下開閉具56を有している。
このフレキシブルコンテナブレーカの使用方法は次のとおりである。すなわち、内容品の固化したフレキシブルコンテナ50をホイスト121等により載置部105上に載置する。そうするとフレキシブルコンテナ50は載置部105の傾斜部104に接する部分において、自重によって内容品の圧壊が起こり、固化した粉体等が解砕される。そしてフレキシブルコンテナ50は自重により自動的に前記空間102内を下方に沈下する。この場合上記圧壊は上記沈下と共に半径方向内方に又周方向にも伝わって、解砕され、解砕された内容品はフレキシブルコンテナ50内で流動するようになる。このようにしてフレキシブルコンテナ50内の内容品が解砕され、流動化したならば、このフレキシブルコンテナ50をホイスト121等により吊り上げ、内容品を取り出す場所(図示省略)に運び、その場所で下開閉具56を開放し、排出口55から内容品を流出させて、排出させるのである。
また、第二の従来例としては、特許文献2に記載された粉粒状物質の排出装置を例示する。この装置は、図9に示すように、フレキシブルコンテナに充填、密封した粉粒状物質を粉塵の発生、不純物の混入がなく容器に移し替え、排出することを目的とするものであって、上面および少なくとも対称二側面を開放した矩形枠体202aからなるコンテナ本体202と、コンテナ本体202の上面に定置可能な十字状枠体203aにより形成される吊り具203とからなり、コンテナ本体202の底部にはシュート207とバルブ208とからなる排出具206を設け、吊り具203により吊り下げ、コンテナ本体202内に載置可能に収容した粉粒状物質を充填、密封したフレキシブルコンテナ50の排出口55とシュート207とを密に連結する。
吊り具203の載置部210aの下方に位置してコンテナ201の少なくとも対称両側には、吊り具203を昇降させるためのシリンダー機構のような昇降用アクチュエーター228を設置している。これにより、吊り具203を上昇させて吊り下げてあるフレキシブルコンテナ50を上方へ縦長に引き上げることにより、フレキシブルコンテナ50には段部がなくなり、内部に残留あるいは付着している粉粒状物質を全て排出することができるようにしている。
特開平8−113286号公報 特許第4348658号公報
ところが、特許文献1の装置では、ホイスト121等の吊り下げ手段でフレキシブルコンテナを吊り下げる必要があり、そのような吊り下げ手段がない場所では使用できないという課題がある。
また、特許文献2の装置では、一対のアクチュエーター228を設ける必要があり、コストが掛かるという課題がある。また、フレキシブルコンテナ50の吊りロープ52を、その上方に設けられた吊り具203に結合する必要があり、身長の低い作業者は、脚立等の台座に乗って作業する必要があり、作業性が悪いという課題もある。
前記課題を解決するために、第1の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置は、
少なくとも上下二面を開放した略逆円錐台形空間を形成するコンテナ載置部にフレキシブルコンテナを載置することにより、フレキシブルコンテナの下端部に設けられた排出口から粉粒体を排出させるためのフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置であって、
前記コンテナ載置部の上側に配設され、フレキシブルコンテナの吊りロープを介してフレキシブルコンテナを巻き上げるように構成されたコンテナ巻上部を備えている。
この構成によれば、前記コンテナ巻上部を備えているので、チェンブロックやホイスト等の吊り下げ手段がない場所でも、フレキシブルコンテナからの粉粒体の排出状況に応じて該フレキシブルコンテナを巻き上げることで、フレキシブルコンテナに張りを与えることができ、フレキシブルコンテナ内から粉粒体をスムーズに排出させることができる。
第2の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第1の発明において、
前記コンテナ巻上部は、平面視で前記コンテナ載置部の略中央を経由するように、該コンテナ載置部の上方に水平に設けられた巻き上げ軸と、該巻き上げ軸の軸方向の両端側をそれぞれ回転自在に前記コンテナ載置部に対して支持する一対の支持部と、該巻き上げ軸に設けられ、前記吊りロープを係止する係止手段と、前記巻き上げ軸を手動で回転させるためのハンドルと、該ハンドルの回転力を前記巻き上げ軸に伝動する動力伝動機構とを備えている態様を例示する。
この構成によれば、フレキシブルコンテナを手動で巻き上げることができ、アクチュエーター等の自動巻き上げ手段を設ける必要がないので、低コストに構成することができる。
第3の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第2の発明において、
前記係止手段は、上端部が前記巻き上げ軸に取り付けられ、下端部に前記吊りロープを係止するように構成された吊り下げ紐である態様を例示する。
吊り下げ紐の下端部を吊りロープに係止する手段としては、特に限定されないが、前記下端部に面ファスナーを設けて前記吊りロープを係止する態様や、前記下端部を前記吊りロープに結び付けることで係止する態様を例示する。
この構成によれば、前記吊り下げ紐を介して前記吊りロープを前記巻き上げ軸に連結するように構成されているので、前記吊り下げ紐を長く(例えば、前記コンテナ載置部に届くように長く)しておけば、低い位置での作業が可能になり、身長の低い作業者でも容易に前記吊りロープの係止作業ができる。
第4の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第3の発明において、
前記巻き上げ軸は、前記コンテナ載置部に載置したフレキシブルコンテナを吊り上げることがない状態で、フレキシブルコンテナの吊りロープの中央部を上方に持ち上げて、少なくとも1周巻き付けることが可能な高さに支持されている態様を例示する。
この構成によれば、前記吊りロープが前記巻き上げ軸に少なくとも1周巻き付いた状態になるまでは、フレキシブルコンテナが吊り上がらないので、前記吊り下げ紐に大きな負荷が掛かることがない。このため前記吊り下げ紐の本体や、該吊り下げ紐の上端部を前記巻き上げ軸に取り付ける手段や、該吊り下げ紐の下端部を前記吊りロープに係止する手段を頑丈に構成する必要がなく、低コストに構成することができる。
第5の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第2〜4のいずれかの発明において、
前記一対の支持部は、一方が前記巻き上げ軸の軸方向の一端側を垂直軸により回動可能に支持し、他方が前記コンテナ載置部に対して着脱可能に構成されている態様を例示する。
この構成によれば、前記コンテナ巻上部を前記一方の支持部を中心に回動させることにより、前記コンテナ載置部の上方の空間を広く開放させることができ、フレキシブルコンテナをコンテナ載置部に載置する際に、その載置のための空間を確保することができる。
第6の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第2〜5のいずれかの発明において、
前記動力伝動機構は、フレキシブルコンテナを巻き上げる方向へのみ回転可能な状態と、同巻き上げる方向及びその逆方向へ回転可能な状態とに切替可能に構成されている態様を例示する。
この構成によれば、前者の状態にすることにより、フレキシブルコンテナの巻き上げ時に前記ハンドルから手を離しても前記巻き上げ軸が逆転することがなく、巻き上げ状態を保持させることができる。また、後者の状態にすることにより、前記巻き上げ軸を逆転させて、フレキシブルコンテナを前記コンテナ巻き上げ部から取り外すことができる。
第7の発明のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置としては、前記第1〜6のいずれかの発明において、
前記コンテナ載置部の上端部は、円環状に形成されており、前記コンテナ巻上部は、該円環状の部位における円周上の任意の位置に取り付け可能に構成されている態様を例示する。
この構成によれば、フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置の設置場所の状態等に応じて前記コンテナ載置部に対する前記コンテナ巻上部の向きを適宜変更することができる。
本発明に係るフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置によれば、チェンブロックやホイスト等の吊り下げ手段が設けられていない場所でも、フレキシブルコンテナに張りを与えることができ、フレキシブルコンテナ内から粉粒体をスムーズに排出させることができるという優れた効果を奏する。
本発明を具体化した一実施形態に係るフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置の斜視図である。 巻き上げ軸が平面視でコンテナ載置部の外側に位置する状態における同粉粒体排出装置の斜視図である。 同粉粒体排出装置の動力伝動機構の構成を示す側断面図である。 同粉粒体排出装置の平面図である。 同粉粒体排出装置の正面図である。 同粉粒体排出装置の使用状態を示す一部破断側面図である。 従来のフレキシブルコンテナブレーカの作用を示す図である。 従来のフレキシブルコンテナの一例を示す斜視図である。 従来の粉粒状物質の排出装置の正面図である。
図1〜図6は本発明を具体化した一実施形態のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置を示している。この粉粒体排出装置1は、フレキシブルコンテナ50から粉粒体Sを排出させるためのものであって、コンテナ載置部3、シュート部4、シャッター部5、及び、コンテナ巻上部6を基台2に装備させてなる。なお、各図において、矢印Fは機体前側を指し示している。また、フレキシブルコンテナ50の構成は、背景技術で説明したもの(図8参照)と同様であるため、同一符号を使用することにより説明を省略する。
基台2は、矩形枠状に形成された上枠2aと、該上枠2aの四隅を支持面に対して支持する4本の支柱2bと、隣接する支柱2b同士における上下方向の途中部を連結する横枠片2cとにより構成されている。後側の支柱2bの下端部には、基台2を後方に傾けたときに接地するように、移動用の車輪2dが回転自在に設けられている。
コンテナ載置部3は、同一高さにおいて互いに半径方向外方が斜め上方へ線状に延びる部位を有する支持部材3aが周方向に列設されることにより、フレキシブルコンテナ50を配置するための、少なくとも上下二面を開放した略逆円錐台形空間Vを形成する。支持部材3aは、金属製の円筒体(又は円柱体)からなっているとともに、該支持部材3aが複数本(本例では8本)、周方向へ等間隔に列設されている。各支持部材3aは、下端部が基台2の上枠2aに支持されており、上端部が、円環体3bに結合されている。円環体3bは、円筒体(又は円柱体)からなっている。このように、コンテナ載置部3の上端部は、円環体3bにより円環状に形成されている。支持部材3aとしては、前記線状に延びる部位としての辺縁部を有する板体を採用してもよい。前記線状に延びる部位の斜め上方への角度を調節可能に構成してもよい。また、前記斜め上方へ延びる部位の形状としては、直線状に限定されず、曲線状にしてもよい。コンテナ載置部3の下端部には、排出口55の周囲を覆うための着脱可能なカバー3cが設けられている。カバー3cは矩形枠状に形成されており、すべての支持部材3aの内側に挿入されている。
シュート部4は、コンテナ載置部3に載置されるフレキシブルコンテナ50の排出口55の下方に配設されており、機体の前斜め下方へ延びる斜面4aを備えており、排出口55から排出された粉粒体Sを機体前方へ送出するように構成されている。
シャッター部5は、シュート部4の出口側において、粉粒体Sの送出方向へ突出し、かつ、粉粒体Sの供給先の床面(本例では、図6に示すように播種機の粉粒体コンベア40の搬送面40a)から上方に離間するように平面視コ字状に形成された囲い部5aを備えている。囲い部5aの内側(又は外側)には、該囲い部5aに対して上下位置調節可能に支持されており、平面視コ字状に形成されたシャッター5bが設けられている。このように構成している理由は、囲い部5aを設けることなくシュート部4の出口側にシャッター5bを直接設けると、シャッター5b付近の粉粒体Sが、その直上にあるフレキシブルコンテナ50の排出口55から排出される粉粒体Sが降りかかって押し固められてしまい、シャッター5bを開けてもスムーズに粉粒体Sが排出されなくなることがあるからである。本例の構成によれば、シャッター5b付近の粉粒体Sは、囲い部5aの内側にあり、フレキシブルコンテナ50の排出口55から排出される粉粒体Sが直接降りかからないので、押し固められ難く、シャッター5bを開けたときに、スムーズに粉粒体Sが排出される。
コンテナ巻上部6は、コンテナ載置部3の上側に配設され、フレキシブルコンテナ50の吊りロープ52を介してフレキシブルコンテナ50を巻き上げるように構成されている。具体的には、本例のコンテナ巻上部6は、図4に示すように、平面視でコンテナ載置部3の略中央を経由するように、該コンテナ載置部3の上方に水平に設けられた巻き上げ軸6aと、該巻き上げ軸6aの軸方向の両端側をそれぞれ回転自在にコンテナ載置部3に対して支持する一対の支持部6b,6cと、該巻き上げ軸6aに設けられ、吊りロープ52を係止する係止手段としての吊り下げ紐7と、巻き上げ軸6aを手動で回転させるためのハンドル8と、該ハンドル8の回転力を巻き上げ軸6aに伝動する動力伝動機構9とを備えている。本例では、ハンドル8及び動力伝動機構9は一方の支持部6bの側方に取り付けられている。
巻き上げ軸6aは、コンテナ載置部3に載置したフレキシブルコンテナ50を吊り上げることがない状態で、フレキシブルコンテナ50の吊りロープ52の中央部を上方に持ち上げて、少なくとも1周巻き付けることが可能な高さに支持されている。巻き上げ軸6aの中央には、吊り下げ紐7を結合するための係止部材10が設けられている。この係止部材10により巻き上げ軸6aの中央部に係止穴10aが形成されている。
一対の支持部の内、一方の支持部6bが巻き上げ軸6aの軸方向の一端側を垂直軸6d(図4及び図5参照)により回動可能に支持し、他方の支持部6cがコンテナ載置部3に対して着脱可能に構成されている。各支持部6b,6cは、下側が三又に分かれており、3点でコンテナ載置部3に結合するようになっている。一方の支持部6bは、コンテナ載置部3の円環体3bに対してネジ等を用いた固定手段11により固定されている。他方の支持部6cは、円環体3bに対して係脱可能に構成されたロック爪12(図5参照)により、着脱容易に構成されている。一対の支持部6b,6cは、コンテナ載置部3の上端部の円環状の部位としての円環体3bに対し、その円周上の任意の位置に取り付け可能に構成されている。
吊り下げ紐7は、上端部が巻き上げ軸6aに取り付けられ、下端部に吊りロープ52を係止するように構成されている。本例の吊り下げ紐7は、その両端に互いに係合する面ファスナー7aが設けられており、巻き上げ軸6aの係止穴10aに通され、全体がループを形成するように結合されている。この面ファスナー7aにより、吊り下げ紐7は吊りロープ52に対して容易に着脱できるようになっている。
動力伝動機構9は、図3に示すように、本例では巻き上げ軸6a及びハンドル8の回転軸8aにそれぞれ取り付けられた一対のスプロケット13,14と、両スプロケット13,14に巻き掛けられたチェーン15とにより構成されたチェーン伝動機構16となっている。ハンドル8の回転軸8aには、ラチェット機構17が設けられており、このラチェット機構17を介してハンドル8の回転力が伝動されるように構成されることにより、フレキシブルコンテナ50を巻き上げる方向(図3における二点鎖線の矢印方向)へのみ回転可能な状態(図3中、ラチェット機構17を実線で示す状態)と、同巻き上げる方向及びその逆方向へ回転可能な状態(図3中、ラチェット機構17を二点鎖線で示す状態)とに切替可能に構成されている。この動力伝動機構9は、支持部6bの下部に回転自在に設けられたハンドル8の回転を、該支持部6bの上部に支持された巻き上げ軸6aに伝動するように構成されている。
次に、本例の粉粒体排出装置1の使用方法例について図4を適宜参照しながら説明する。
(1)ロック爪12を解除することにより他方の支持部6cをコンテナ載置部3から離脱させ、一方の支持部6bを中心に巻き上げ軸6aを回動させ、該巻き上げ軸6aが平面視でコンテナ載置部3の外側に位置するようにする(図4に二点鎖線で示す状態)。
(2)コンテナ載置部3に、例えばフォークリフトを用いてフレキシブルコンテナ50を載置する。
(3)巻き上げ軸6aを元の位置に戻し、ロック爪12により他方の支持部6cをロックする(図4に実線で示す状態)。
(4)コンテナ巻上部6の吊り下げ紐7に吊りロープ52を係止する(図5参照)。
(5)動力伝動機構9のラチェット機構17を作動させるように切り替えるとともに、ハンドル8を回して吊り下げ紐7を介して吊りロープ52を巻き上げ、吊りロープ52に軽くテンションが掛かった状態にする。
(6)フレキシブルコンテナ50の排出口55を開き、粉粒体Sの排出を開始する。このとき、シャッター部5のシャッター5bの開度を適宜調節する(図6参照)。
(7)粉粒体Sの排出の進行に応じて、コンテナ巻上部6によりフレキシブルコンテナ50を少しずつ吊り上げ、本体51の張りを維持させながら、フレキシブルコンテナ50内の粉粒体Sを排出させて行く。
以上のように構成された本例のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置1によれば、コンテナ巻上部6を備えているので、チェンブロックやホイスト等の吊り下げ手段が設けられていない場所でも、フレキシブルコンテナ50からの粉粒体Sの排出状況に応じて該フレキシブルコンテナ50を巻き上げることで、フレキシブルコンテナ50に張りを与えることができ、フレキシブルコンテナ50内から粉粒体Sをスムーズに排出させることができる。
また、コンテナ巻上部6は、巻き上げ軸6a、一対の支持部6b,6c、係止手段としての吊り下げ紐7、ハンドル8及び動力伝動機構9を備えているので、フレキシブルコンテナ50を手動で巻き上げることができ、アクチュエーター等の自動巻き上げ手段を設ける必要がないので、低コストに構成することができる。
また、係止手段としての吊り下げ紐7は、上端部が巻き上げ軸6aに取り付けられ、下端部に吊りロープ52を係止するように構成されている。この構成によれば、吊り下げ紐7を介して吊りロープ52を巻き上げ軸6aに連結するように構成されているので、吊り下げ紐7を長く(例えば、コンテナ載置部3に届くように長く)しておけば、低い位置での作業が可能になり、身長の低い作業者でも容易に吊りロープ52の係止作業ができる。
また、巻き上げ軸6aは、コンテナ載置部3に載置したフレキシブルコンテナ50を吊り上げることがない状態で、フレキシブルコンテナ50の吊りロープ52の中央部を上方に持ち上げて、少なくとも1周巻き付けることが可能な高さに支持されている。この構成によれば、吊りロープ52が巻き上げ軸6aに少なくとも1周巻き付いた状態になるまでは、フレキシブルコンテナ50が吊り上がらないので、吊り下げ紐7に大きな負荷が掛かることがない。このため吊り下げ紐7の本体や、該吊り下げ紐7の上端部を巻き上げ軸6aに取り付ける手段や、該吊り下げ紐7の下端部を吊りロープ52に係止する手段を頑丈に構成する必要がなく、低コストに構成することができる。
また、前記一対の支持部は、一方の支持部6bが巻き上げ軸6aの軸方向の一端側を垂直軸6dにより回動可能に支持し、他方の支持部6cがコンテナ載置部3に対して着脱可能に構成されている。この構成によれば、コンテナ巻上部6を一方の支持部6bを中心に回動させることにより、コンテナ載置部3の上方の空間を広く開放させることができ、フレキシブルコンテナ50をコンテナ載置部3に載置する際に、その載置のための空間を確保することができる。
また、動力伝動機構9は、ラチェット機構17を介してハンドル8の回転力が伝動されるように構成されることにより、フレキシブルコンテナ50を巻き上げる方向へのみ回転可能な状態と、同巻き上げる方向及びその逆方向へ回転可能な状態とに切替可能に構成されている。この構成によれば、ラチェット機構17を作動させることにより、フレキシブルコンテナ50の巻き上げ時にハンドル8から手を離しても巻き上げ軸6aが逆転することがなく、巻き上げ状態を保持させることができる。また、ラチェット機構17を解除することにより、巻き上げ軸6aを逆転させて、フレキシブルコンテナ50をコンテナ巻上部6から取り外すことができる。
また、コンテナ載置部3の上端部は、円環体3bにより円環状に形成されており、コンテナ巻上部6は、該円環状の部位における円周上の任意の位置に取り付け可能に構成されている。この構成によれば、フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置1の設置場所の状態等に応じてコンテナ載置部3に対するコンテナ巻上部6の向きを適宜変更することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)動力伝動機構9を他の公知の伝動機構(ギヤ伝動機構等)に変更すること。
(2)吊り下げ紐7の下端部を吊りロープ52に係止する手段を適宜変更すること。例えば、面ファスナー7aを設けることに代えて、前記下端部を吊りロープ52に結び付けることで係止する手段にすること。
(3)巻き上げ軸6aの高さを、フレキシブルコンテナ50に応じて適宜調節可能に構成すること。
1 フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置
2 基台
2a 上枠
2b 支柱
2c 横枠片
2d 車輪
3 コンテナ載置部
3a 支持部材
3b 円環体
3c カバー
4 シュート部
4a 斜面
5 シャッター部
5a 囲い部
5b シャッター
6 コンテナ巻上部
6a 巻き上げ軸
6b 一方の支持部
6c 他方の支持部
6d 垂直軸
7 吊り下げ紐
7a 面ファスナー
8 ハンドル
8a 回転軸
9 動力伝動機構
10 係止部材
10a 係止穴
11 固定手段
12 ロック爪
13 スプロケット
14 スプロケット
15 チェーン
16 チェーン伝動機構
17 ラチェット機構
40 粉粒体コンベア
40a 搬送面
50 フレキシブルコンテナ
51 本体
52 吊りロープ
53 注入口
54 上開閉具
55 排出口
56 下開閉具
F 機体前側
V 略逆円錐台形空間
S 粉粒体

Claims (7)

  1. 少なくとも上下二面を開放した略逆円錐台形空間を形成するコンテナ載置部にフレキシブルコンテナを載置することにより、フレキシブルコンテナの下端部に設けられた排出口から粉粒体を排出させるためのフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置であって、
    前記コンテナ載置部の上側に配設され、フレキシブルコンテナの吊りロープを介してフレキシブルコンテナを巻き上げるように構成されたコンテナ巻上部を備えている
    フレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  2. 前記コンテナ巻上部は、平面視で前記コンテナ載置部の略中央を経由するように、該コンテナ載置部の上方に水平に設けられた巻き上げ軸と、該巻き上げ軸の軸方向の両端側をそれぞれ回転自在に前記コンテナ載置部に対して支持する一対の支持部と、該巻き上げ軸に設けられ、前記吊りロープを係止する係止手段と、前記巻き上げ軸を手動で回転させるためのハンドルと、該ハンドルの回転力を前記巻き上げ軸に伝動する動力伝動機構とを備えている請求項1記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  3. 前記係止手段は、上端部が前記巻き上げ軸に取り付けられ、下端部に前記吊りロープを係止する吊り下げ紐である請求項2記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  4. 前記巻き上げ軸は、前記コンテナ載置部に載置したフレキシブルコンテナを吊り上げることがない状態で、フレキシブルコンテナの吊りロープの中央部を上方に持ち上げて、少なくとも1周巻き付けることが可能な高さに支持されている請求項3記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  5. 前記一対の支持部は、一方が前記巻き上げ軸の軸方向の一端側を垂直軸により回動可能に支持し、他方が前記コンテナ載置部に対して着脱可能に構成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  6. 前記動力伝動機構は、フレキシブルコンテナを巻き上げる方向へのみ回転可能な状態と、同巻き上げる方向及びその逆方向へ回転可能な状態とに切替可能に構成されている請求項2〜5のいずれか一項に記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
  7. 前記コンテナ載置部の上端部は、円環状に形成されており、前記コンテナ巻上部は、該円環状の部位における円周上の任意の位置に取り付け可能に構成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキシブルコンテナ用粉粒体排出装置。
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