JP2015085163A - 眼鏡装用パラメータ測定用撮影装置 - Google Patents

眼鏡装用パラメータ測定用撮影装置 Download PDF

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    • G02C13/005Measuring geometric parameters required to locate ophtalmic lenses in spectacles frames

Abstract

【課題】 被検者の遠方視状態と近方視状態を作り出し、より適正な測定ができる。
【解決手段】 眼鏡装用パラメータを測定するための撮影画像を撮影する眼鏡パラメータ測定用撮影装置であって、被検者を遠方視状態で固視させる遠用固視標と、遠用固視標によって遠方視状態に設定された被検者を撮像する第1の撮像素子とが設けられ、遠用固視標を正面方向から被検眼に導くと共に、被検者からの光を第1の撮像素子に導く第1測定光学系と、被検者を近方視状態で固視させる近用固視標と、近用固視標によって近方視状態に設定された被検者を撮像する第2の撮像素子とが、遠用固視標及び第1の撮像素子とは独立して設けられ、近用固視標を被検眼に導くと共に、被検者からの光を第2の撮像素子に導く第2測定光学系と、を備え、第1測定光学系と第2測定光学系は、それぞれ独立して配置されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、眼鏡作製に用いる眼鏡装用パラメータを測定するための撮影画像を撮影する眼鏡装用パラメータ測定用撮影装置に関する。
眼鏡を作製する際、検査によって得られた処方値に眼鏡を適合させるため、選択された眼鏡フレームと、眼鏡を装用する被検者とに関する眼鏡装用パラメータを測定する。そして、測定された眼鏡装用パラメータを用いて、眼鏡レンズの設計、又は眼鏡レンズの加工及び枠入れ等を行う。
従来の装置は、例えば、眼鏡フレームを装用した状態の被検者の顔を撮像装置によって撮影し、その撮影画像から、例えば、眼鏡フレームに対する眼の位置(アイポジション)を測定する(特許文献1参照)。
従来の装置は、フレーム選択やレンズ選択のツールとしての機能が重視されている面が強く、簡単で自由な姿勢での測定が出来るものが多い。
遠近両用眼鏡を製作する際には、検者は、遠近両用レンズ(累進レンズ)の近用部を視線が通過するかどうかを確認する。また、顔を傾けずに手元を見るという遠近両用レンズ特有の視線の動かし方を体験させる。その方法としては、ミラー法と呼ばれる手法がとられている。ミラー法は、選択したレンズ専用のシールをレンズに付けた印に正確に貼付し、ミラーを持って検者と被検者が対面して確認するという方法である。
特開2007−216049号公報
しかしながら、従来の装置は、被検者が不安定な状態で測定するので、再現性が低く、精度のよい測定が難しい。また、前述したミラー法は、多くの手作業と時間がかかるために、利用頻度が少ない。
以上のように、従来の装置は、適正な遠方視及び近方視の実現において不十分な点があった。
本発明は、上記問題点を鑑み、被検者の遠方視状態と近方視状態を作り出し、より適正な測定が可能な眼鏡パラメータ測定用撮影装置を提供することを技術課題の一つとする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 眼鏡作製に用いる眼鏡装用パラメータを測定するための撮影画像を撮影する眼鏡パラメータ測定用撮影装置であって、被検者を遠方視状態で固視させるための遠用固視標と、前記遠用固視標によって遠方視状態に設定された前記被検者の両眼部、及び前記被検者に装用された眼鏡フレームを撮像するための第1の撮像素子とが設けられ、前記遠用固視標を正面方向から被検眼に導くと共に、前記両眼部を含む前記被検者からの光を前記第1の撮像素子に導く第1測定光学系と、被検者を近方視状態で固視させるための近用固視標と、前記近用固視標によって近方視状態に設定された被検者の両眼部、及び前記被検者に装用された眼鏡フレームを撮像するための第2の撮像素子とが、前記遠用固視標及び前記第1の撮像素子とは独立して設けられ、前記近用固視標を前記被検眼に導くと共に、両眼部を含む前記被検者からの光を前記第2の撮像素子に導く第2測定光学系と、を備え、前記第1測定光学系と前記第2測定光学系は、それぞれ独立して配置されていることを特徴とする。
本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置の概略構成を示す図である。 遠用検査時の光学配置を示す断面図である。 本実施形態の顔支持ユニットの概略構成を示す図である。 本実施形態の顔支持ユニットの動作を説明するための図である。 本実施形態の光学系移動ユニットの概略構成を示す図である。 本実施形態のミラー遮蔽ユニットの概略構成を示す図である。 本実施形態の側方撮像光学系を説明するための概略構成図である。 本実施形態の側方撮像光学系によって撮影された画像の一例を示す図である。 本実施形態の制御系を示すブロック図である。 表示部に表示される画面の一例を示す図である。 近用検査時の光学配置を示す図である。 近用検査における作業距離の変更を説明するための図である。 本実施形態の画像処理方法の一例を示す図である。 本実施形態の画像処理方法の一例を示す図である。 本実施形態の第1変容形態を説明するための図である。 本実施形態の第2変容形態を説明するための図である。 本実施形態の第3変容形態を説明するための図である。 本実施形態の側方撮像光学系の変容形態を説明するための図である。 本実施形態の近用測定光学系の一部を示す図である。 眼鏡装用距離を求める方法を説明するための図である。 近用測定モード時の視線角度の決定方法を説明するための図である。
<概要>
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜21は、本実施形態または変容形態に係る図である。
<光学系>
本装置は、第1測定光学系(例えば、遠用測定光学系200)と、第2測定光学系(例えば、近用測定光学系300)と、側方撮像光学系500と、を主に備える(図2、図7参照)。
第1測定光学系は、眼鏡フレームFを装用した遠方視状態の被検者の正面画像を撮影するために用いられる。第2測定光学系は、眼鏡フレームFを装用し、近方視状態の被検者の正面画像を撮影するために用いられる。本実施形態においては、第1測定光学系と第2測定光学系は、それぞれ独立して配置される。なお、全ての光学部材が独立して配置される必要はなく、一部の光学部材が共用される構成であってもよい。また、本装置は、例えば、被検者に対向して配置される窓(例えば、呈示窓30)であって、第1測定光学系と第2測定光学系の両方の測定光(例えば、固視標光及び撮像光)を通過する窓を備えていてもよい。
<第1測定光学系>
第1測定光学系は、例えば、遠用固視標(例えば、光源220)と、第1の撮像素子210と、を主に備える(図2参照)。遠用固視標は、被検者を遠方視状態で固視させる。第1の撮像素子210は、遠用固視標によって遠方視状態に設定された被検者の両眼部、及び被検者に装用された眼鏡フレームFを撮像する。
第1測定光学系200は、遠用固視標を正面方向から被検眼に導くと共に、両眼部を含む被検者からの光を第1の撮像素子210に導く。第1測定光学系を用いて眼鏡装用パラメータを測定するための光路を第1光路(例えば、光軸L1)とする。ここで、正面方向というのは、必ずしも水平視の方向ではない。水平視の方向から少し傾いた方向でもよい。
また、第1測定光学系は、凹面鏡(例えば、凹面ミラー240)を備えてもよい。凹面鏡は遠用固視標からの光を被検眼Eに向けて反射するとともに、両眼部を含む被検者からの光を第1の撮像素子210に向けて反射する。凹面鏡は、被検眼に対する遠用固視標の見かけの距離が、少なくとも3m以上、より好ましくは10m以上に設定されてもよい。
<第2測定光学系>
第2測定光学系は、例えば、近用固視標(例えば、光源320)と、第2の撮像素子310と、を主に備える(図2参照)。近用固視標は、被検者を近方視状態で固視させる。第2の撮像素子310は、近用固視標によって近方視状態に設定された被検者の両眼部、及び被検者に装用された眼鏡フレームFを撮影する。近用固視標と第2の撮像素子310は、遠用固視標と第1の撮像素子210とは独立して設けられる。
第2測定光学系は、近用固視標を斜め下方向から被検眼Eに導くと共に、両眼部を含む被検者からの光を第2の撮像素子310に導く。第2測定光学系を用いて眼鏡装用パラメータを測定するための光路を第2光路(例えば、図11に示す光軸L2)とする。
なお、本装置1は、遠方視測定でも近方視測定でも常に固視標光源から角膜までの距離と、角膜から絞り314(絞り214)までの光学的な距離が同じである。よって、固視標に誘導された被検眼Eの視線Sと、絞りと瞳孔中心を結ぶ主光線Laとが一致する(図19参照)。その結果、正面画像を用いて、レンズ上の視線が通過する位置を求めるときに補正計算をする必要が必ずしもなくなる。厳密に視線Sと主光線Laが一致する必要はない。補正計算が必要ない程度に略一致すればよい。
<光路切換ユニット>
上記装置1には、さらに、光路切換ユニット400が設けられてもよい(図2参照)。光路切換ユニット400は、例えば、第1光路と、第2光路と、を光学的に切り換える。
光路切換ユニット400は、例えば、光学部材(例えば、反射ミラー410)と、移動機構部430と、駆動部440と、を主に備える。光学部材は、第1光路と、第2光路と、の中に配置可能に設けられる。移動機構部は、駆動部440から受けた駆動力によって、光学部材を移動させる。移動機構部は、例えば、リンク機構、ラック・ピニオン機構、ネジ機構など、種々の伝達機構が利用できる。駆動部440は、例えば、モータなど、種々の駆動ユニットが利用できる。
光路切換ユニット400は、例えば、移動機構部、駆動部440を用いて光学部材を移動させることによって、第1光路と、第2光路と、を光学的に切り換える。
なお、光学部材は、反射光学部材でもよい。反射光学部材は、例えば、被検眼の眼前であって第1測定光学系及び第2測定光学系の共通光路に配置される。駆動部440は、反射光学部材の傾斜角度を変更する。
光路切換ユニット400は、例えば、駆動部440の駆動によって反射光学部材の傾斜角が切り換えられ、第1光路と第2光路とが光学的に切り換えられてもよい。
<視線方向の回旋>
上記装置1には、さらに、回旋ユニット(例えば、光偏向ユニット及び駆動部440)を備えてもよい(図2参照)。回旋ユニットは、光偏向ユニット(例えば、反射ミラー410)を駆動部440によって駆動させることで、被検眼Eの視線方向を上下方向に移動させる。
光偏向ユニットは、例えば、第2測定光学系の光路中に配置され、第2測定光学系の測定光軸である第2測定光軸を上下方向に偏向させる。
なお、偏向ユニットとしては、反射ミラー410に限らない。例えば、プリズムなど、光軸を偏向させることができればよい。
<補正ユニット>
上記装置1には、さらに補正ユニット(例えば、光学系移動ユニット350)が設けられる(図2、図5参照)。補正ユニットは、光偏向ユニットによって第2測定光軸が上下方向に移動される際、第2光路の光路長が等しくなるように、第2測定光学系の少なくとも一部を移動させる。補正ユニットは、例えば、第2移動支基353と、第2駆動部357を主に備える。第1移動支基353は、第2測定光学系の少なくとも一部(例えば、近用固視標及び第2の撮像素子310、凸レンズ340)を保持する。補正ユニットは、例えば、第2駆動部357を駆動させることによって第2移動支基353を移動させる。
<距離可変ユニット>
上記装置1は、さらに、距離可変ユニット(光学系移動ユニット350)が設けられる(図5参照)。距離可変ユニットは、例えば、第2測定光学系の少なくとも一部を移動させ、近用固視標の光学的な呈示距離を変更する。距離可変ユニットは、例えば、第1移動支基352と、第1駆動部356と、を主に備える。第1移動支基352は、例えば、第2測定光学系の少なくとも一部(例えば、近用固視標及び第1の撮像素子210)を保持する。距離可変ユニットは、例えば、第1駆動部356を駆動させることによって、第1移動支基352を移動させる。
第1測定光学系、第2測定光学系の少なくともいずれかは、撮像素子よりも前に配置される絞り214、絞り314を光路中に備えていてもよい。絞り214、絞り314は、例えば、被検眼に対する固視標の光学的な呈示距離と、被検眼に対する絞りの光学的な距離が等しくなるように配置されていてもよい。なお、専用の絞りを配置する必要は必ずしもなく、撮像素子の前に配置されるレンズを絞りとして用いるようにしてもよい。
また、本装置は、以下のような距離可変ユニットを備えていてもよい。その距離可変ユニットは、例えば、呈示距離が変更された場合において、被検眼に対する固視標の光学的な呈示距離と、被検眼に対する絞りの光学的な距離が等しくなるように、被検眼に対する絞りの光学的な距離を変更してもよい。
例えば、前述の距離可変ユニットは、近用固視標の呈示距離が変更された場合において、被検眼に対する近用固視標の光学的な呈示距離と、被検眼に対する絞りの光学的な距離が等しくなるように、前記被検眼に対する絞りの光学的な距離を変更可能であってもよい(図11参照)。
なお、固視標の呈示距離に対応する被検眼に対する絞りの位置制御について、第1測定光学系と第2測定光学系とのが独立して配置されていない装置においても適用可能である。例えば、第1測定光学系と第2測定光学系において同一の撮像素子、同一の固視標が用いられる場合においても適用可能である。
<ミラー遮蔽板>
上記装置1は、さらに、遮蔽部材(例えば、遮蔽板450)が設けられる(図6参照)。遮蔽部材は、例えば、反射光学部材への被検者の顔の映り込みを回避するために、反射光学部材と被検者との間に配置可能とされる。
<顔支持ユニット>
上記装置1は、さらに、固視標投影光学系(例えば、固視標投影光学系200Aまたは固視標投影光学系300A)と、撮像光学系(例えば、撮像光学系200Aまたは撮像光学系200B)と、顔支持ユニット30と、備えてもよい(図2、3参照)。
固視標投影光学系200A,300Aは、被検者を固視させるための固視標を被検眼に導く。撮像光学系200B,300Bは、被検者を撮像するための撮像素子(例えば、撮像素子210,又は撮像素子310)を備え、左右眼を含む被検者からの光を撮像素子210,310に導く。
<調節ユニット>
顔支持ユニット30は、調整ユニット(例えば、左右回転調節部50)を主に備えてもよい(図3参照)。調整ユニットは、撮像光学系によって同時に撮像される被検眼又は眼鏡フレームの左右を、撮像光学系の撮像光軸に対して垂直な関係に配置するために、撮像光学系に対する被検者の左右眼の傾きを調整可能とする。
また、顔支持ユニット30は、当接部31を備えてもよい。当接部31は、被検者の額に当接する。顔支持ユニット30は、被検者の顎が支持されていない状態で被検者の額を支持する額当機構であってもよい。
なお、調整ユニットは、顔支持ユニット30に設けられた中心軸を回転中心として当接部31を左右方向に回転させることによって、被検者の顔の振れを調整可能としてもよい。
なお、顔支持ユニット30は、さらに、第2調整ユニットを備えてもよい。第2調整ユニットは、撮像光学系に対する前後方向における被検者の左右眼の位置を調整可能とする。
<側方撮像光学系>
上記装置1は、撮像光学系(例えば、側方撮像光学系500)と、背景部材(例えば、背景部材580L又は580R)と、を備えてもよい(図7参照)。撮像光学系は、撮像素子(例えば、撮像素子570L又は570R)を主に備える。撮像素子は、眼鏡フレームを装用した被検者の側方画像を撮影する。側方画像は、眼鏡作製に用いる眼鏡装用パラメータを測定するために用いられる。
背景部材は、上記装置1に取り付けられている。背景部材は、撮像素子に対して被検者よりも後方に配置され、被検者の背景として眼鏡フレームとのコントラストを高める。
なお、背景部材は、被検者の背景として眼鏡フレームとのコントラストを高める背景色に施されてもよい。また、背景部材は、黒色よりも明るい背景色を有する背景部材であってもよい。
<画像処理手段>
なお、上記装置1は、さらに、画像処理手段(例えば、制御部700)を備えてもよい。画像処理手段は、側方画像から眼鏡フレームを画像処理によって識別する。
<背景部材を照明する照明光源>
なお、上記装置1は、さらに、照明光源(例えば、調節光源590L、又は590R)をさらに備えてもよい。照明光源は、背景部材を照明する。背景部材は、照明光源からの照明光によって、被検者の背景として眼鏡フレームとのコントラストを高める背景色を形成する。照明光源(例えば、調節光源590L、又は590R)は、背景部材に向けて照明光を照射してもよい。
なお、背景部材は、照明光の反射によって背景色を形成してもよいし、または背景部材に対する背面照射によって背景色を形成してもよい。その背景色は、画像処理手段によって眼鏡フレームFとの識別が可能な背景色であってもよい。
<照度調節手段>
なお、上記装置1は、さらに、照度調節手段(例えば、制御部700)を備えてもよい。照度調節手段は、照明光源によって照明される背景部材の照度を調節する。照度調節手段によって、背景部材の照度を調節されることで、撮像素子は、背景の明るさが異なる側方画像を撮像できる。
照度調節手段は、検者が眼鏡フレームFを視認できなかった場合、背景部材の照度を変更してもよい。もちろん、照度調整手段は、画像処理手段によって眼鏡フレームFが識別できなかった場合に、背景部材の照度を変更してもよい。
なお、画像処理手段は、背景の明るさが異なる少なくとも2枚以上の側方画像から、背景部材と眼鏡フレームFとを識別してもよい。
<実施形態>
以下、本実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、被検者の左右方向をX軸方向、被検者の上下方向をY軸方向、被検者の前後方向をZ軸方向として説明する。図1は本実施形態に係る眼鏡パラメータ測定用撮影装置1の構成を説明するための図である。図2は、遠用測定時における本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1をYZ平面で切ったときの断面図である。
<外観構成>
図1を参照して、本実施形態に係る眼鏡パラメータ測定用撮影装置1の外観の概略構成について説明する。本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、筐体10を備える。筐体10の内部には、後述する種々の測定光学系、駆動系、制御系等が備わる。筐体10の被検者側には呈示窓20が備わる。呈示窓20は、被検者に固視標を呈示する際に、固視光束を通過させる窓である。同じく筐体10の被検者側には顔支持ユニット30が備わる。顔支持ユニット30は、被検者の顔を支持するためのユニットである。顔支持ユニット30についての詳細は後述する。筐体10の検者側には操作ユニット600が備わる。
<操作ユニット>
操作ユニット600は、入力された操作指示に応じた信号を後述する制御部700に出力する。本実施形態の操作ユニット600は、タッチパネル式の表示部610(図2参照)を備える。もちろん、操作ユニット600には、例えば、マウス、ジョイスティック、キーボード等の操作手段の少なくともいずれかを用いてもよい。表示部610は、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1の本体に搭載されたディスプレイであってもよいし、本体に接続されたディスプレイであってもよい。もちろん、タッチパネル式でなくともよい。例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)のディスプレイを用いてもよい。複数のディスプレイが併用されてもよい。表示部610には、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1によって撮影された遠方視及び近方視状態の正面画像又は側方画像を含む各種画像、または測定結果が表示される。
<顔支持ユニット>
顔支持ユニット30は、被検者の顔を支持する。そして、顔支持ユニット30は、後述する測定光学系(例えば、遠用測定光学系200,近用測定光学系300,反射ミラー410等)と被検者との距離を一定にする。また、顔支持ユニット30は、中心軸35aを中心に被検者の左右方向に回転可能であり、被検者の顔の向きを調整することができる。本実施形態においては、被検眼E又は眼鏡フレームFの左右を結ぶ面(線とも解釈されうる)を後述する撮像光学系200B,300Bの撮像光軸に対して垂直な関係に配置する。これによって、被検者の顔の向きが左右方向のいずれかにずれている場合、被検者の顔が正面を向くように、顔支持ユニット30を回転させることができる。
図3は、本実施形態における顔支持ユニット30の概略構成図である。図3(a)は、図1に示す方向D1から見たときの顔支持ユニット30の斜視図である。図3(b)は、図3(a)に示す方向Sから見たときの顔支持ユニット30の斜視図を示す。図4は本実施形態における顔支持ユニット30の動作を説明するための図である。
顔支持ユニット30は、当接部31、回転支基32、移動支基33、保持部34、作動距離調節部40、左右回転調節部50を主に備える。
以下、顔支持ユニット30が主に備える各構成の関係について図3に基づいて説明する。当接部31は、被検者の顔に接触する部分である。本実施形態の当接部31は、装置側から被検者側に向かって広がった形状を有する。例えば、当接部31は、少なくとも2点で額を支持できるように形成されている。なお、当接部31の形状は、直線形状に限定されず、額に沿った曲線形状であってもよい。
当接部31は、左当接部31Lと、右当接部31Rと、を備える。左当接部31Lは額の左側部分を支持し、右当接部31Lは額の右側部分を支持する。左当接部31Lと右当接部31Rは、それぞれ別々の部材であってもよいし、一体的に形成された部材であってもよい。
当接部31によって被検者の顔は支持される。当接部31は回転支基32に固定される。回転支基32は、ピン35によって移動支基33に保持される。回転支基32は、ピン35の中心軸35aを中心として、移動支基33に対して左右方向に回旋可能とされる。また、回転支基32にはピン36によって連結部材32aが連結される。連結部材32aは、ピン36の中心軸36aを中心として、回転支基32に対して左右方向に回旋可能とされる。移動支基33には、雌ネジ部33nが形成された穴33aが備わる。
以下、作動距離調節部40の構成について説明する。作動距離調節部40は、被検者と後述の測定光学系との距離を調節するために当接部31の位置をZ軸方向に調節する。作動距離調節部40は、例えば、Z軸方向に延びるガイド軸に沿って、当接部31をZ軸方向に移動させてもよい。
より詳細には、作動距離調節部40は、調節ノブ41、回転シャフト42、傘歯車43、傘歯車44、回転シャフト45(図3(b)参照)、歯車46、歯車47、送りネジ48を主に備える。
調節ノブ41は、回転シャフト42の一方の端部に連結されている。回転シャフト42は、図示無きすべり軸受けによって保持部34に回転可能に保持される。回転シャフト42のもう一方の端部には傘歯車43が固定されている。傘歯車43は、傘歯車44と噛み合っている。傘歯車44は回転シャフト45(図3(b)参照)の一方の端部に固定されている。回転シャフト45のもう一方の端部には歯車46が固定されている。歯車46は歯車47と噛み合っている。歯車47の中央の穴47aには雌ネジが形成されている。穴47aは、送りネジ48の周囲に形成された雄ネジと噛み合っている。送りネジ48の一方の端部は移動支基33に固定されている。
以下、作動距離調節部40によって顔支持ユニット30を調節するときの動作を、図3及び図4によって説明する。図4(a)は調節ノブ41を回転させた前の状態を示す。図4(b)は調節ノブ41を回転させた後の状態を示す。図4(a)の状態から調節ノブ41が回転されると、回転シャフト42(図3参照)、傘歯車43がともに回転される。そして、傘歯車43が回転されると、傘歯車43に噛み合う傘歯車44が回転される。傘歯車44が回転されると、回転シャフト45、歯車46がともに回転される。歯車46が回転されると、歯車46に噛み合う歯車47が回転される。歯車47が回転されると、穴47aに螺合する送りネジ48は、図4(b)に示すように歯車46の回転軸方向、つまりZ軸方向(作動距離方向)に移動される。送りネジ48が移動されると、送りネジ48に固定される移動支基33も同様にZ軸方向に移動する。そして移動支基33が移動されると、移動支基33に保持される回転支基32、回転支基32に固定される当接部31もZ軸方向に移動する。もちろん、調節ノブ41の回転方向を反対にすると、当接部31の移動する方向も反対になる。このように、顔支持ユニット30は、検者による調節ノブ41への操作に応じて当接部31のZ軸方向(作動距離方向)の位置を調節することができる。
なお、上記の機構の他、例えば、ラック・ピニオン機構またはリンク機構を用いて作動距離方向の位置を調節するようにしてもよい。
以下、左右回転調節部50について図3に基づいて説明する。水平回旋調節部50は、被検者の顔が正面を向くように、当接部31の左右方向の角度を調節する。水平回転調節部50は、顔支持ユニット30に設けられた中心軸35aを回転中心として、当接部31を回転させる。中心軸35aは、例えば、左当接部31Lと、右当接部31Rの間の中心に設けられる。その他、例えば、中心軸35aが額の前に配置されることによって、顔の向きが容易に調整される。
より詳細には、水平回旋調節部50は、調節ノブ51、回転シャフト52、傘歯車53、傘歯車54、回転シャフト55(図3(b)参照)、歯車56、歯車57、回転シャフト58を主に備える。
調節ノブ51は、回転シャフト52の一方の端部に連結されている。回転シャフト52は、図示無きすべり軸受けによって保持部34に回転可能に保持される。回転シャフト52のもう一方の端部には傘歯車53が固定されている。傘歯車53は、傘歯車54と噛み合っている。
傘歯車54は回転シャフト55の一方の端部に固定されている。回転シャフト55のもう一方の端部には歯車56が固定されている。歯車56は歯車57と噛み合っている。歯車57の中央には溝57kを有する穴57aが開いている。回転シャフト58は、凸部58kが形成された領域K(図4参照)と、雄ネジ部58nが形成された領域N(図4参照)を有する。回転シャフト58の領域Kは、凸部58kが溝57kに収まるよう穴57aに摺動可能に保持される。回転シャフト58の領域Nの雄ネジ部58nは、移動支基33の穴33aに形成された雌ネジ部33nと螺合する。回転シャフト58の領域N側の端部は、図示無きすべり軸受けによって連結部材32a連結される。
以下、水平回旋調節部50によって顔支持ユニット30を調節するときの動作を図3及び図4によって、説明する。
図4(a)の状態から調節ノブ51が回転されると、回転シャフト52(図3参照)、傘歯車53がともに回転される。そして、傘歯車53が回転されると、傘歯車53と噛み合う傘歯車54が回転される。傘歯車54が回転されると、回転シャフト55、歯車56がともに回転される。歯車56が回転されると、歯車56と噛み合う歯車57が回転される。歯車57が回転されると、溝57kから凸部58kに回転力が伝達され、回転シャフト58が回転する。回転シャフト58は、穴33aの雌ネジ部33nと螺合している。そのため、回転シャフト58が回転されるとともに雄ネジ部58nが雌ネジ部33nに対して摺動される。また、溝57kに対して凸部58kが摺動される。これによって、回転シャフト58は、図4(c)に示すように、回転シャフト58の回転軸方向、つまりZ軸方向に移動される。回転シャフト58が移動されると、回転シャフト58に連結される連結部材32aも同様にZ軸方向に移動する。連結部材32aが移動されると、それと連結された回転支基32の端部はZ軸方向に移動しようとする。ただし、回転支基32の中央部はピン35によって移動支基33に保持されている。そのため、回転支基32の連結部材側の端部がZ軸方向に移動しようとすると、回転支基32は中心軸35aを中心として左右方向に回旋する。回転支基32が旋回することによって、回転支基32に固定された当接部31も中心軸35aを中心として左右方向に回旋する(図4(a)(c)参照)。もちろん、調節ノブ51の回転方向を反対にすると、当接部31の回旋方向も反対になる。
このように、顔支持ユニット30は、検者による調節ノブ51への操作に応じて、当接部31の左右方向の位置を調節することができる。
なお、上記の機構の他、例えば、ラック・ピニオン機構またはリンク機構を用いて左右方向の角度を調節するようにしてもよい。
なお、顔支持ユニット30は本実施形態の構成に限定されない。本実施形態においては、被検者の額を支持する額当機構として説明したが、被検者のあごでもよいし、頬、鼻などでもよい。被検者の顔を支持する構成であればよい。
また、本実施形態の顔支持ユニット30は、検者が調節ノブ41,51を操作することによって、当接部31の位置を調節するものと説明したがこれに限らない。顔支持ユニット30は、モータ等の駆動部を有し、ボタンの操作等によって、電動で当接部31の位置を調節してもよい。また、センサや画像処理等で顔の傾きを検出し、自動で当接部31の位置を調節してもよい。
以上のように、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、被検者の顔の向く方向を左右方向に回旋可能な顔支持ユニット30を備える。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る眼鏡パラメータ測定用撮影装置1の内部の概略構成について説明する。本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、照明光学系100、遠用測定光学系200、近用測定光学系300、光路切換ユニット400と、側方撮像光学系500、制御部700とを主に備える。
<照明光学系>
図1に戻り、照明光学系100について説明する。照明光学系100は、4つの光源110R,110L,111R,11Lを主に備える。照明光学系100は、光源110R,110L,111R,111Lによって、被検者の顔を照明する。光源110Rは被検者顔面の右上方に配置され、光源110Lは被検者顔面の左上方に配置される。光源111Rは、被検者顔面の右下方に配置され、光源111Lは、被検者顔面の左下方に配置される。4つの光源110R,110L,111R,111Lは、四方向から被検者の顔面を照明する。もちろん、照明光学系100は上記の構成に限らない。光源の数はいくつでもよく、配置も任意でよい。照明光学系100は、光源によって被検者の顔を照明することができればよい。例えば、照明光学系100は、顔支持ユニット30の下部、呈示窓20の上部に設けられてもよい。
なお、本実施形態の照明光学系においては、赤外光源を用いる。赤外光源と、後述する赤外フィルタ等を用いることによって、外乱光(室内の照明、可視光など)の影響を抑えることができる。ただし、赤外光源でなくともよく、可視光源を用いてもよい。
<遠用測定光学系>
図2に基づいて、遠用測定光学系(以下、第1測定光学系ともいう)200について説明する。遠用測定光学系200は、眼鏡フレームFに対する遠方視状態における被検眼Eの眼位置を測定するための光学系である。遠用測定光学系200は、第1の固視標投影光学系200Aと第1の撮像光学系200Bに分けられる。なお、遠用測定光学系200の測定光軸を光軸L1とする。
固視標投影光学系200Aは、被検者を遠方視状態で固視させるための遠用固視標を被検眼Eに投影する。固視標投影光学系200Aは、光源220、ハーフミラー230、凹面ミラー240を主に備える。光源220は、被検眼Eに投影される遠用固視標として用いられる。凹面ミラー240は、光源220から出射される固視標光束を所定の呈示距離になるように反射する。
光源220からの出射された固視標光束は、ハーフミラー230によって反射され、光軸L1と同軸とされる。ハーフミラー230によって反射された固視標光束は、凹面ミラー240によって反射される。凹面ミラー240に反射された固視標光束は、後述する反射ミラー410によって反射され、呈示窓20を通過する。そして、固視標光束は正面方向から被検眼Eに入射される。
凹面ミラー240は、固視標が遠用の呈示距離になるように固視標光束を反射する。このため、被検者から見た固視標は、被検眼Eから光源220までの実際の距離よりも遠くに見える。本実施形態においては、人間の常用視線を考慮し、遠用固視標までの見かけの距離が15mになるように設定される。ここで、人間の常用視線とは、例えば、人間が遠方を見るときの視線は、水平視の方向から5度程度下を向いている。そして、10〜20m前方の地面を見ている。従って、遠用固視標までの見かけの距離は10m以上に設定されることが好ましい。
なお、遠用固視標までの見かけの距離は、15mに限らない。例えば、少なくとも3m以上に設定されればよい。
撮像光学系200Bは、遠方視状態における被検者の顔を正面方向から撮影する。なお、被検者の顔を撮影するとは、被検者の顔全体を撮影しなくともよい。少なくとも被検者の両眼部、及び被検者に装用された眼鏡フレームを撮影できればよい。撮像光学系200Bは、撮像素子210、撮像レンズ212、絞り214、赤外フィルタ216、ハーフミラー230、凹面ミラー240を主に備える。
被検者の顔を照明する照明光学系100からの照明光は、呈示窓20を通過し、反射ミラー410によって反射される。反射ミラー410によって反射された反射光は凹面ミラー240によって反射される。この反射光は、ハーフミラー230を通り、赤外フィルタ216を通過する。赤外フィルタ216を通過した赤外光は、絞り214を通過し、撮像レンズ212によって収束された後、撮像素子210の上に像を結ぶ。撮像素子210は、光を検出し、そのときの検出信号を制御部700に出力する。なお、本実施形態において、角膜頂点と撮像素子210とは共役な位置関係に配置される。また、光源220から角膜頂点までの光学的な距離と、角膜頂点から絞り214までの光学的な距離が等しくなるように配置される。後述する近用測定光学系についても同様に配置される。
なお、凹面ミラー240によって反射された光束を撮像素子210で撮像する場合、撮像された画像の周辺部が歪んで見える場合がある。これは、凹面ミラー240が、周辺部ほど傾斜の大きい形状になっているからである。この場合、制御部700は、凹面ミラー240の形状を考慮して、取得された画像の歪みを画像処理によって補正してもよい。
また、傾斜した反射ミラー410によって反射された光束を撮像素子210で撮像する場合、撮像された画像が台形に歪んで見える場合がある。この場合、制御部700は、反射ミラー410の傾斜角を考慮して、撮像された画像の歪みを画像処理によって補正してもよい。もちろん、反射ミラー410の傾斜角が変更されるたびに、補正量を変更するようにしてもよい。
なお、赤外フィルタ216とハーフミラー230は、図示無きコールドミラーで代用してもよい。コールドミラーとは、例えば、赤外光を透過し可視光を反射する光学薄膜をつけた鏡である。後述する近用測定光学系についてもコールドミラーを用いることができる。
なお、凹面ミラー240の代わりに、コリメータレンズや、凸レンズ等を用いる構成でもよい。
<近用測定光学系>
近用測定光学系(以下、第2測定光学系ともいう)300は、近方視状態における被検眼Eの眼位置を測定するための光学系である。近用測定光学系300は、第2の固視標投影光学系300Aと第2の撮像光学系300Bに分けられる。
固視標投影光学系300Aは、被検者を近方視状態に固視させるための近用固視標を被検眼Eに投影する。固視標投影光学系300Aは、光源320、ハーフミラー330、凸レンズ340を主に備える。光源320は、被検眼Eに投影される固視標として用いられる。
光源320からの出射された固視標光束は、ハーフミラー330によって反射され、光軸L2と同軸とされる。ハーフミラー330によって反射された固視標光束は、凸レンズ340を通過し、収束される。その後、固視標光束は、後述の反射ミラー410によって反射され、呈示窓20を通過して被検眼Eに入射する。
撮像光学系300Bは、近方視状態における被検者の顔を正面方向から撮影する。撮像光学系300Bは、撮像素子310、撮像レンズ312、絞り314、赤外フィルタ316、ハーフミラー330、凸レンズ340を主に備える。
被検者の顔を照明する照明光学系100からの照明光は、呈示窓20を通過し、反射ミラー410によって反射される。反射ミラー410によって反射された反射光は凸レンズを通過し、収束される。収束されたこの光束は、ハーフミラー330を通り、赤外フィルタ316を通過する。赤外フィルタ316を通過した赤外光は、絞り314を通過し、撮像レンズ312によって収束された後、撮像素子310の上に像を結ぶ。撮像素子310は、光を検出し、そのときの検出信号を制御部700に出力する。
<光学系移動ユニット>
図5を参照して光学系移動ユニット350について説明する。光学系移動ユニット350は、近用測定光学系300を移動可能に保持する。光学系移動ユニット350は、近用測定のときに、後述する反射ミラー410の角度の変更にともなって、近用測定光学系300の全体を移動させることができる。
ところで、後述する光路切換ユニット400によって反射ミラー410の角度が変更されると、固視標投影光学系300Aの光路(視標の呈示距離)、及び第2の撮像光学系300Bの光路が変化してしまう。そこで、本実施形態の光学系移動ユニット350は、反射ミラー410の角度の変更にともなって、近用測定光学系300の全体を移動させる。これによって、反射ミラー410の角度が変更された場合であっても、近用視標の呈示距離が維持される。また、第2の撮像光学系300Bの被検眼Eに対するフォーカス状態が維持される。
また、光学系移動ユニット350は、近用固視標の呈示距離を調節するための凸レンズ340と、近用固視標を投影するための光源320を別々に移動させる。これによって、光学系移動ユニット350は、凸レンズ340と光源320の相対的な距離を変化させ、近用固視標の呈示距離を変更する。
光学系移動ユニット350は、保持部351、第1移動支基352、第2移動支基353、第1送りネジ354、第2送りネジ355、第1駆動部356、第2駆動部357、を主に備える。
保持部351は、第1移動支基352と第2移動支基353を一体的に摺動可能に保持する。第1移動支基352には、撮像素子310、撮像レンズ312(図2参照)、ハーフミラー330(図2参照)等が固定される。第2移動支基353には凸レンズ340、第1駆動部356が固定される。また、第2移動支基353は第1移動支基352を摺動可能に保持する。第1移動支基352は、第2移動支基353に設けられるスライド軸353aに沿ってスライド(摺動)する。スライド軸353aは第1移動支基352と第2移動支基353の相対距離を変更できる方向に延びる。第2移動支基353は第1移動支基352と一体的に、保持部351に備わるスライド軸351aに沿ってスライド(摺動)する。スライド軸351aは、第1移動支基352と一体的に移動する第2移動支基353と、反射ミラーとの相対距離が変更できる方向に延びている。
第1送りネジ354の上端は第2移動支基353の軸受け353bによって保持される。第1送りネジ354の下端は第1駆動部356の回転シャフト356sに連結される。第1移動支基352に固定されたナット352aは第1送りネジ354と螺合している。第1駆動部356が駆動されると、回転シャフト356aとともに第1送りネジ354が回転される。ナット352aは、螺合する第1送りネジ354の回転によって、スライド軸353aの延びる方向に移動される。第1移動支基352はナット352aとともにスライド軸353aの延びる方向に移動される。これによって、第1移動支基352に固定された撮像素子310、撮像レンズ312、絞り314、赤外フィルタ316、ハーフミラー330、光源320等は、スライド軸353aの延びる方向に移動される。
第2送りネジ355の上端は保持部351の軸受け351bに保持される。第2送りネジ355の下端は第2駆動部357の回転シャフト357sに連結される。第2移動支基353に固定されたナット353cは第2送りネジ355と螺合している。第2駆動部357が駆動されると、回転シャフト357aとともに第2送りネジ355が回転される。ナット353cは、螺合する第2送りネジ346の回転によって、スライド軸351aの延びる方向に移動される。第2移動支基353は、ナット353cとともにスライド軸351aの延びる方向に移動される。これによって、第2移動支基353に固定された凸レンズ430は、スライド軸351aの延びる方向に移動される。
上記のように、光学系移動ユニット350は、第2測定光学系300の少なくとも一部を移動させる補正ユニットとして機能する。なお、本実施形態においては、第2測定光学系300の一部として、撮像素子310、撮像レンズ312、絞り314、赤外フィルタ316、光源320、ハーフミラー330を移動させる。
<光路切換ユニット>
図2に戻って、光路切換ユニット400について説明する。光路切換ユニットは遠用測定光学系200と、近用測定光学系300の光路を切り換える。
また、光路切り換えユニット400は、近用測定時における被検者の視線方向を変化させることができる。
光路切換ユニット400は、反射ミラー410、ミラー保持部420、リンク機構部430、駆動部440を主に備える。
反射ミラー410は、ミラー保持部420によって被検者の眼前に保持される。ミラー保持部420の上部は、筐体10に固定された回転シャフト425に保持される。ミラー保持部420は、回転シャフト425の回転軸L3を中心に回旋可能とされる。このとき、ミラー保持部420は、反射ミラー410と一体的に回旋される。反射ミラー410は、遠用測定光学系200または近用測定光学系300から出射される視標光束を被検眼Eに向けて反射させる。リンク機構部430の一端は、ミラー保持部420の裏面と連結され、他端は駆動部440の回転シャフト440sと連結される。
後述する制御部700によって駆動部440が駆動されると、駆動部440の駆動力は回転シャフト440sによってリンク機構部430に伝達される。そして、この駆動力はさらにリンク機構部430によってミラー保持部420に伝達される。
ミラー保持部420は、リンク機構部430から伝達された駆動力によって回転シャフト425を中心に回転される。また、ミラー保持部420は、反射ミラー410と一体的に回転される。反射ミラー410が回転されることによって、視標光束の光路が変更され、被検眼Eに投影される固視標の呈示位置が変更される。固視標の呈示位置が変更されることで、被検者の視線方向が変更される。このように、光路切換ユニット400は、反射ミラー410を回旋させることで固視標の呈示位置を変化させ、被検者の視線方向を変化させる。
ここで、被検者のZ軸方向と反射ミラー410の反射面との角度をミラー傾斜角度θとする。本実施形態においては、例えば、反射ミラー410は、ミラー傾斜角度θを40°から80°までの範囲の中で変えることができる。反射ミラー410の角度を可変とすることで、近方視状態において、Z軸方向(0°)から下方に50°まで被検者の視線方向を旋回させることができる。これによって、例えば、累進レンズの適正を、累進帯長を考慮して確認できる。なお、累進帯長とは、例えば、累進レンズにおいて遠用度数測定位置と近用度数測定位置の間で連続的に屈折力が変化する累進帯の長さをいう。
<ミラー遮蔽ユニット>
ところで、遠方視状態または近用の水平視状態を測定するときは、反射ミラー410の全体を用いる。一方、近用の下方視状態を測定するときは、反射ミラー410の下部領域を用いることが多い。近用の下方視状態を測定するときは反射ミラー410の角度が鉛直に近づく。すると、被検者の顔または首などが反射ミラー410の上部領域に写り込み、被検者が測定に集中できない可能性がある。
そこで、本実施形態の光路切り換えユニット400には、ミラー遮蔽ユニット450が備えられる。ミラー遮蔽ユニット450は、近用の下方視状態を測定するとき、遮蔽部(例えば、後述する遮蔽板452)によって反射ミラー410の上方領域を遮蔽する。これによって、被検者の顔または首などが反射ミラー410に写り込むことを防ぐことができる。
本実施形態の光路切換ユニット400には、ミラー遮蔽ユニット450が備わる。
図6は、本実施形態のミラー遮蔽ユニット450を説明するための図である。図6(a)は、ミラー遮蔽ユニット450を被検者側から見たときの概略図である。図6(b)は、ミラー遮蔽ユニット450を被検者の反対側から見たときの概略斜視図である。
遮蔽ユニット450は、保持部451、遮蔽板452、ラック452a,452b、シャフト453、ピニオン454a,454b、ピニオン455、弧状ラック456、ロック部457を主に備える。遮蔽板保持部451はミラー保持部420に固定される。なお、遮蔽板保持部451とミラー保持部420は一体であってもよい。
遮蔽板保持部451は、遮蔽板452を摺動可能に保持するスライド溝451aを備える。遮蔽板452は反射ミラー410の上部を遮蔽できるようにスライド溝451aに収められる。ラック452a,452bは遮蔽板452の背面(被検者側)に固定される。
シャフト453は遮蔽板保持部451に回転可能に保持される。ピニオン454a,454bは、シャフト453に固定され、それぞれラック452a(図6(b)参照),452bと噛み合う。ピニオン455は、シャフト453に固定され、弧状ラック456と噛み合う。弧状ラック456は筐体10に固定される。
ロック部457は支基457a、回転部材457b、ローラ457c、連結ピン457d、バネ457e、爪457fを主に備える。ロック部457は、遮蔽板452を固定することで、重力によって遮蔽板452が下方にスライドすることを防ぐ。支基457aは遮蔽板保持部451に固定される。回転部材457bの一方の端部にはローラ457cが回転可能に取り付けられる。回転部材457bのもう一方の端部は、ピン457dによって支基457aに回転可能に取り付けられる。回転部材457bには爪457fが固定される。爪457fは、ラック452aの歯に引っかかることで、遮蔽板452を固定する。回転部材457bは、バネ457eによって、爪457fがラック452aの歯に引っかかる方向に付勢される。
光路切換えユニット400によって、反射ミラー410がZ軸方向に対して40°から55°に旋回されると、ピニオン455は弧状ラック456の方向に円弧上の軌跡を描いて移動する。そして、ピニオン455が弧状ラック456に噛み合い始める。このとき、回転部材457bに取り付けられたローラ457cは、弧状ラック456の側面に接触する。そして、回転部材457bはバネ457eで付勢された方向とは反対方向に回転される。すると、回転部材457bに固定された爪457fがラック452aら外れる。これによって、ラック452aの固定が解除され、ラック452aが固定されている遮蔽板452がスライド可能とされる。
光路切換えユニット400によって、反射ミラー410がZ軸方向に対して55°から80°まで下方に回旋されるとき、ピニオン455は弧状ラック456と噛み合うことによって回転される。ピニオン455が回転されると、シャフト453及びピニオン454a,454bはともに回転される。ピニオン454a,454bが回転されることによって、ラック452aに駆動力が伝達される。従って、ラック452aが固定されている遮蔽板452に駆動力が伝達される。遮蔽板452は伝達された駆動力によって、遮蔽板保持部451のスライド溝451aに沿って下方に摺動される。
このように、反射ミラー410がZ軸方向に対して55°から80°まで回旋されるとき、遮蔽板452は徐々に下方に移動される。反射ミラー410がZ軸方向に対して80°の位置まで回旋されるとき、遮蔽板452は、反射ミラー410の上部領域を遮蔽する。
このように、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、被検者と対面する反射部材(反射ミラー410)の一部を遮蔽するための遮蔽部材(例えば、遮蔽板452)を備えている。または、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、近用測定時に、被検者と対面する反射部材(例えば、反射ミラー410)の一部を遮蔽するための遮蔽ユニット(例えば、ミラー遮蔽ユニット450)を備える。
なお、ミラー遮蔽ユニット450は、上記の構成に限らない。例えば、遮蔽板452として反射ミラー410の被検者側にディスプレイが備えられてもよい。この場合、例えば、制御部700は、ディスプレイにマスク表示をすることによって、近用測定時に反射ミラー410の上部領域を遮蔽してもよい。
<側方撮像光学系>
図7を用いて側方撮像光学系500の概略構成を説明する。側方撮像光学系500は、被検者を側方から撮影することによって被検者の側方画像を取得する。本実施形態の側方撮像光学系500は、被検者の左側に配置される左方撮像光学系500Lと、被検者の右側に配置される右方撮像光学系500Rに大別される。左方撮像光学系500Lは被検者を左側方から撮影する。右方撮像光学系500Rは、被検者を右側方から撮影する。
左方撮像光学系500L及び右方撮像光学系500Rの概略構成について説明する。図7に示すように、左方撮像光学系500Lは、筐体510L、撮影窓520L、ハーフミラー530L、赤外フィルタ540L、絞り550L、撮像レンズ560L、撮像素子570L、背景部材580L、調節光源590Lを主に備える。
同様に、右方撮像光学系500Rは、筐体510R、撮影窓520R、ハーフミラー530R、赤外フィルタ540R、絞り550R、撮像レンズ560R、撮像素子570R、背景部材580R、調節光源590Rを主に備える。なお、説明の便宜上、赤外フィルタ540L(540R)、絞り550L(550R)、撮像レンズ560L(560R)、撮像素子570L(570R)をまとめて、撮像部575L(575R)と呼ぶ。
筐体510L,510Rは、それぞれ左方撮像光学系500L、右方撮像光学系500Rを覆う。そして、筐体510L,筐体510Rは、外乱光または衝撃等から側方撮像光学系500を保護する保護部材として機能する。筐体510L,510Rは、筐体10の左右に固定される。筐体510L,510Rの被検者側には、撮影窓520L,撮影窓520Rが備わり、光が通過できるようになっている。筐体510L,筐体510Rは、撮影窓520L,520Rが呈示窓20よりも被検者側に飛び出すように配置される。
赤外フィルタ540L,540Rは可視光を吸収し、赤外光を通過させる。撮像素子570L,570Rには、赤外フィルタ540L,540Rを通過した赤外光が受光される。
背景部材580Lは、右方撮像光学系500Rによって撮影される側方画像の背景となる。同様に、背景部材580Rは、左方撮像光学系500Lによって撮影される側方画像の背景となる。背景部材580L,580Rとしては、例えば、反射部材、または通過した光を拡散させる拡散部材などが利用できる。
一般的に、光の反射特性は眼鏡フレームFの材質によって様々である。背景部材580L,580Rには、調節光源590L,590Rの光に対する反射率が眼鏡フレームFに比べて大きい部材を用いるとよい。これによって、眼鏡フレームFと背景画像のコントラストが大きくなる。なお、本実施形態の背景部材580L,580Rは、白板(白色の板)を使用する。
なお、背景部材580L,580Rは、例えば、装置本体の側方部に取り付けられる。より詳細には、被検者の左右側方であって、装置本体の側方部に配置されてもよい。また、顔支持ユニット30の側方部に取り付けられる。より詳細には、被検者の左右側方であって、顔支持ユニット30の側方部であってもよい。また、背景部材580L,580Rは、装置本体に対して着脱可能であっても良い。また、背景部材580L,580Rは、移動アーム等によって装置本体に対して移動可能に取り付けられてもよい。
背景部材580L,580Rが装置に取り付けられていることによって、部屋の色または外乱光の影響等に関係なく、前記眼鏡フレームFのコントラストを高めることができる。
調節光源590L,調節光源590Rは、それぞれ背景部材580L,背景部材580Rを照明し、側方画像の背景を明るくする。なお、側方画像の背景を明るくする光源は複数あってもよい。
なお、本実施形態における調節光源590L,590Rには、赤外光源が用いられる。赤外光源と赤外フィルタを用いることによって、撮像レンズ等が外乱光によって照明され、側方画像に写ることを防ぐことができる。しかし、必ずしも赤外光源を用いる必要はない。可視光源等を用いてもよい。この場合、赤外フィルタは不要となる。
本実施形態において、被検者の側方画像を撮影するときの側方撮像光学系500の機能を説明する。ここでは、左方撮像光学系500Lを例として説明する。まず、照明光学系100からの照明光束は、被検者の顔と眼鏡フレームFに反射される。反射された照明光束は、撮影窓520Lから筐体510Lの内部に入射する。その後、照明光束は、ハーフミラー530Lによって反射される。ハーフミラー530Lによって反射された反射光束は、赤外フィルタ540Lを通過する。赤外フィルタ540Lを通過した赤外光は、絞り550Lを通過した後、撮像レンズ560Lによって集光され、撮像素子570Lの撮像面上に像を結ぶ。撮像素子570Lは、検出した撮像画像を制御部700に送信する。このようにして、撮像素子570L,570Rは、被検者の左右の側方画像を撮像する。
続いて、側方画像に写る背景について説明する。以下の説明では、例として、左方撮像光学系500Lによって撮影された側方画像の背景の場合について説明する。前述のように、左方撮像光学系500Lによって撮影される側方画像の背景には背景部材580Rが写る。
背景を明るくして側方画像を撮影する場合、制御部700は、調節光源590Rを点灯することによって背景部材580Rを照明する。調節光源590Rの照明光束は、背景部材580Rによって反射される。背景部材580Rによって反射された照明光束は、ハーフミラー530R、呈示窓520Rを通過する。そして、被検者の前方を通過し、ハーフミラー530Lによって反射される。反射された光束は、撮像レンズ560Lによって撮像素子570Lの撮像面に集光される。
このようにして、撮像素子570Lには、被検者の顔及び眼鏡フレームF、背景部材580Rが撮影される。同様に、撮像素子570Rには、被検者の側方及び背景部材580Lが撮影される。
なお、本実施形態において、側方画像の背景として写り込むのは、例えば、次の2つが挙げられる。1つはハーフミラー530L,530Rによって反射される赤外フィルタ540L,540R、絞り550L,550R、撮像レンズ560L,560R、撮像素子570L,570R等を備える撮像部575L,575Rである。もう一つは、ハーフミラーを透過して写る背景部材580L,580Rである。このうち、撮像部575L,575Rは、照明されていないため、側方画像に暗い背景として写りこむ。背景部材580L,580Rはそれぞれ調節光源590L,590Rによって照明されているため、側方画像に明るく写り込む。従って、照明された背景部材580L,580Rは撮影部に比べて鮮明に側方画像に写り込む。
なお、調節光源590L,調節光源590Rを消灯した場合、撮影される側方画像の背景は暗くなる。上記のように、制御部700は、調節光源590L,調節光源590Rの光量を制御することによって、側方画像の背景の明るさを調節することができる。
図8は、背景の明るさを調節したときの側方画像の様子を示す。図8(a)は、調節光源590L,590Rを消灯させて撮影したときの側方画像を示す。図8(b)は、調節光源590L,590Rを点灯させて撮影したときの側方画像を示す。図8に示すように、調節光源590L,590Rを点灯させて、側方画像の背景を明るくすることによって、背景と眼鏡フレームFとのコントラスト差が大きくなる。したがって、背景と眼鏡フレームFとの境界を識別することが容易となる。
<制御部>
図9は本実施形態の制御系を示すブロック図である。制御部700は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を備える。制御部700のCPUは、眼鏡装用パラメータ装置1の制御を司る。RAMは、各種情報を一時的に記憶する。制御部700のROMには、眼鏡装用パラメータ装置1の動作を制御するための各種プログラム、初期値等が記憶されている。
制御部700には、不揮発性メモリ(以下、メモリに省略する)720、操作ユニット600、照明光学系の光源110L,110R,111L,110R、光源220、光源230、撮像素子210,310,570L,570R、調節光源590L,590R、第1駆動部356、第2駆動部357、駆動部440、等が電気的に接続されている。メモリ720は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、および、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1に着脱可能に装着されるUSBメモリ等をメモリ720として使用することができる。メモリ720には、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1による遠方視画像又は近方視画像、側方画像の撮影を制御するための撮影制御プログラム、遠方視画像又は近方視画像、側方画像を処理する画像処理プログラムが記憶されている。また、メモリ720には、撮影された遠方視画像又は近方視画像、側方画像の撮影位置の情報等、撮影に関する各種情報が記憶される。操作ユニット600には、検者による各種操作指示が入力される。
<装置の動作>
以上のような構成を備える眼鏡パラメータ測定用撮影装置1において、遠近測定モードによって測定を行う際の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1の制御動作について説明する。遠近測定モードは、例えば、遠近累進眼鏡または中近累進眼鏡を作製するためのパラメータを測定するモードである。
検者は操作ユニット600に入力し、遠近測定モードに設定する。遠近測定モードに設定された場合、制御部700は、まず、遠用測定モードにて遠用測定を開始する。制御部700は、駆動部440の駆動を制御することによって、光学切換ユニット400の反射ミラー410の角度θを、遠用測定モードに対応する角度(例えば、被検者の視線が水平方向を向くように、Z軸方向に対して40°)に設定する(図2参照)。なお、遠用測定モードに対応する角度は、装置の設計によって異なる。遠用測定モードに対応する角度に傾斜された反射ミラー410によって、光源220からの固視標光束は、被検眼Eに対して水平に投光される。
検者は、作業距離などを操作ユニット600に入力する。累進帯長またはインセットが決まっていれば、同様に入力する。インセットとは、例えば、レンズの遠用アイポジションに対する近用アイポジションの内寄せ量である。なお、アイポジションとは、視線とレンズ面との交点を示すこととする。
検者は、眼鏡フレームFを装用するよう被検者に指示する。検者は、顔支持ユニット30の当接部31に額を当てるように被検者に指示する。次に、検者は、固視標を注視するように被検者に指示する。
被検者が固視標を注視する様子は撮像光学系200B及び側方撮像光学系500によって撮像される。制御部700は撮像光学系200B及び側方撮像光学系500からの検出信号に基づいて、被検眼E及び被検者の正面及び側方から撮影した顔の画像を表示部610に表示する。
<アライメント>
検者はアライメントを行い、被検者の顔が装置1に対して所定位置に配置されるようにする。例えば、被検眼Eまたは眼鏡フレームFを表示部610上の所定位置に表示されるように、被検者と装置1の位置が調節される。
本実施形態において、制御部700は、表示部610に表示した正面画像及び側方画像にそれぞれ基準線V,Hを表示する(図10参照)。基準線Vは、縦方向の基準を示し、基準線Hは横方向の基準を示す。基準線Vと基準線Hの交点は、画像の中心を示す。
例えば、検者は、表示部610に表示された基準線V,Hに対する被検眼または眼鏡フレームFの位置を観察し、アライメントを調整する。
例えば、装置1と被検者の相対的な高さを調節する際は、基準線Hに対する被検眼または眼鏡フレームの位置を観察する。そして、例えば、装置1を載せた電動台をY方向に移動させて高さを調節する。なお、装置1に上下移動機構が備わり、手動あるいは電動で高さ調節を行ってもよい。
また、例えば、被検者の顔の左右方向における振れ角を調節する際は、左右の側方画像を観察する。そして、左右の側方画像に表示された基準線Vと、被検眼Eまたは眼鏡フレームFとの位置関係が、左右対称的になるようにアライメント調整を行う。
検者は、調節ノブ51を操作して顔支持ユニット30を調節し、被検者の顔の左右方向におけるずれ、すなわち振れを調整する。
また、例えば、顔支持ユニット30の調節ノブ41を操作することによって、被検眼Eと装置1との相対的な作動距離を調節する。これによって、撮像光学系200Bと撮像光学系300Bに対する作動距離方向のアライメント調整を行うことができる。
このようにしてアライメント調整が完了すると、検者は、表示部610に表示された図示無き撮影ボタンをタッチする。撮影ボタンがタッチされると、操作ユニット600は制御部700に信号を出力する。制御部700は、検者の操作による操作ユニット600からの出力信号を受け付けると、撮像素子210,撮像素子570L,撮像素子570Rによって、遠方視状態の被検者の正面画像及び側方画像を撮影する。
制御部700は、撮像素子210及び撮像素子570L,570Rによって撮像された画像を解析する。これによって、眼鏡フレームに対する被検眼Eの眼鏡装用パラメータを求める。眼鏡装用パラメータとしては、例えば、瞳孔間距離PD、アイポジション高さ、前傾角α、眼鏡装用距離VDなどが測定される。前傾角αは、補正計算等に用いることができる。眼鏡装用パラメータの求め方は後述する。
制御部700は、遠用測定が終了すると、近用測定を行うために測定モードを近用測定モードに設定する。
近用測定モードに設定された場合、制御部700は、駆動部440(図2参照)の駆動を制御することによって、反射ミラー410の角度θを、近用測定モードに対応する角度(例えば、Z軸方向に対して55°〜80°)に設定する(図11(a)参照)。なお、反射ミラー410の角度θは、累進レンズの累進帯長によって決定される。つまり、眼鏡に用いる累進レンズの累進帯長に対応した視線角度になるように、反射ミラー410の角度θが制御される。視線角度と角度θの関係は、装置の設計によって異なる。
なお、累進レンズの種類または累進帯長が未選択の場合は、正面画像を見ながらフレームに被検眼Eが収まるように、反射ミラー410及び撮像素子310,光源320を移動させ、視線方向を変更する。
続いて、制御部700は、光源220(図2参照)の発光を止め、光源320の発光を開始させる。反射ミラー410の角度θが変更されたことによって、被検者から光源220の固視標は確認できなくなり、光源320の固視標が見えるようになる。検者は光源320からの固視標を観察するように被検者に指示する。
被検者が固視標を注視する様子は撮像光学系300Bの撮像素子310によって撮像される。制御部700は撮像光学系からの検出信号に基づいて、被検者の顔の画像を表示部610に表示する。なお、固視標(光源320)の移動によって、被検者の顔が動いた場合は、表示部610に表示された被検者の画像を観察しながら、再度アライメントを行う。
検者は、表示部610に表示された図示無き撮影ボタンをタッチする。撮影ボタンがタッチされると、操作ユニット600は制御部700に信号を出力する。制御部700は撮像素子310,撮像素子570L,570R(図7参照)によって、近方視状態の被検者の正面画像及び側方画像を撮影する。制御部700は、撮影された画像を解析することで、眼鏡フレームに対する被検眼Eの眼鏡装用パラメータを求める。
近用測定によって撮影された画像からは、例えば、近用の瞳孔間距離PD、レンズ上の視線移動量、前傾角αなどの眼鏡装用パラメータを求める。視線移動量とは、遠用アイポジションから近用アイポジションまでの距離である。なお、近用測定で測定された前傾角αは、補正計算等に用いる。パラメータの求め方は後述する。
以上のように、遠近測定モードでは、遠用測定及び近用測定を行い、遠用及び近用の瞳孔間距離PD、遠用アイポジション高さ、視線移動量、遠用の前傾角、遠用のVD等が測定される。
上記のように、近用検査においては、光路切換ユニット400及び、光学系移動ユニット350によって被検眼Eの視線方向を所定範囲内で変更可能である。図11(a)に示すように、例えば、角度θが55°にされた場合、固視標光束は光路L2の状態では、被検者は水平視で近用距離を固視した状態になる。角度θと視線方向の関係は装置1の設計によって異なる。
この状態から反射ミラー410の角度を変更することによって、図11(b)に示すように、固視光束は光路L2´を通って被検眼Eに入射する。これによって、被検者の視線方向を変化させることができる。
図12は近用測定時における作業距離(ワーキングディスタンス)の変更方法を説明するための図である。図12に示すように、光学系移動ユニット350によって凸レンズ340と凸レンズ340を除く固視標投影光学系300Aの距離を変更することができる。これによって固視標の呈示距離を変更することができる。本実施形態において固視標の呈示距離は25cmから50cmまで変更可能とされる。
<画像処理によるパラメータ測定方法>
以下、取得した画像を用いて、眼鏡を製作するために必要な眼鏡装用パラメータを計測・演算するための方法を簡単に説明する。なお、眼鏡の製作とは、例えば、装用状態に合わせた光学仕様を満たす眼鏡レンズを製作すること、またはレンズを加工して枠入れすることなどを示す。操作者は、操作ユニット600によって測定モードを選択する。制御部700は操作ユニット600からの入力信号を受け付け、選択された測定モードの測定プログラムをメモリ720から読み出し、起動させる。
例えば、瞳孔間距離測定モードが選択されると、図10(a)に例示するような、被検者の顔を撮影した正面画像及び側方画像が表示部610に表示される。
検者は、例えば、正面画像上の左右眼の瞳孔中心をタッチパネル、またはマウス等のポインティングデバイスによって指定することで、遠方視または近方視における瞳孔間距離PDを求める。または、画像処理によって自動で瞳孔を検出することで、遠方視または近方視における瞳孔間距離PDを求めてもよい。なお、本実施形態においては、ブリッジ中心(左右のリムの中心)から左右それぞれの瞳孔までの距離である片眼瞳孔間距離を求めることができる。
また、アイポジション高さを測定することができる。例えば、正面画像上の左右眼の瞳孔中心、及びフレームFのリムの下端をポインティングデバイスによって選択する。すると、制御部700は、選択されたリムの下端の高さから、左右それぞれの瞳孔までの距離をアイポジション高さとして求める。
もちろん、画像処理によってアイポジション高さを自動で検出するものとしてもよい。例えば、画像処理によって瞳孔とフレームFを検出する。そして、瞳孔の位置と、瞳孔から下方向に延びる直線がフレームFと交わる位置と、の距離をアイポジション高さとして求めてもよい。また、画像処理等によってフレーム枠中心から瞳孔までの高さを検出することもできる。
なお、本実施形態においては、レンズ上における視線移動量を求めることができる。視線移動量は、累進レンズを用いた眼鏡の作製に用いられる眼鏡装用パラメータの一つである。例えば、視線移動量は、遠用アイポジション高さと近用アイポジション高さの差として求めることができる。
また、例えば、瞳孔間距離PDと同様に、眼鏡装用距離VDを測定することもできる。この場合、検者は、タッチパネル、マウス等のポインティングデバイスによって側方画像上の角膜頂点位置及びフレームの位置を指定することで、遠方視または近方視における左右の眼鏡装用距離VDを測定してもよい。
算出された眼鏡装用距離VDは、眼鏡フレームのフィッティングに用いてもよい。フィッティングとは、例えば、被検者の顔の形状に合うように、眼鏡フレームを変形させることである。
一般的な眼鏡装用距離VDは12mmとされる。前述の方法で算出された眼鏡装用距離VDが12mmでない場合、検者は眼鏡装用距離が12mmになるように眼鏡フレームのフィッティングを行う。例えば、算出された眼鏡装用距離VDを参考に図示無き鼻当てを曲げる。
また、眼鏡装用距離VDが左右で異なる場合は、左右の眼鏡装用距離VDが等しくなるようにフィッティングを行うことができる。
また、側方画像から求められた眼鏡装用距離VDは、カスタムレンズの作成に用いられてもよい。例えば、眼鏡装用距離VDが10mmのときに、所望の度数が得られるカスタムレンズ等を作成することができる。
以上のように、側方画像から求められた眼鏡装用距離VDは、眼鏡フレームのフィッティングを行う際の参考情報となる。
なお、以上に説明した眼鏡装用パラメータの算出方法は、遠近どちらの測定でも利用可能である。
また、被検者の顔を撮影した側方画像から、装用時のフレーム前傾角αを求めることもできる。例えば、検者は、側方画像に写された眼鏡フレームのリム上の2点をポインティングデバイスによって指定する。制御部700は、この2点を通る直線が鉛直方向に対して傾く角度をフレーム前傾角αとして求めてもよい。
<側方画像の撮影方法>
なお、以下の方法によって撮影された側方画像を用いて、フレーム前傾角αを求めることもできる。側方画像を撮影する方法の一つとして、例えば、制御部700は、調節光源590L,590R(図7参照)の光量を変化させる。そして、背景の明るさが異なる側方画像を少なくとも2枚撮影し、光量を変化させて撮影した少なくとも2枚の画像の差分から背景領域を検出する。なお、以下の説明において、調節光源590L,590Rは両方とも点灯させるものとして説明するが、どちらか一方だけ点灯させてもよい。
本実施形態においては、制御部700は、調節光源590L,590Rを点灯した状態で、被検者の側方画像を撮影する。このとき、背景部材580L,580Rは調節光源590L,590R、によって照明され、撮影される側方画像の背景は明るくなる。その後、制御部700は、調節光源590L,590Rを消灯した状態で被検者の側方画像を撮影する。このとき、背景部材580L,580Rは照明されないため、撮影される側方画像の背景は暗くなる。なお、調節光源590L,590Rを点灯させる場合と消灯させる場合とでは、どちらから先に撮影しても構わない。
制御部700は、撮影した側方画像から眼鏡フレームFを求める。以下、背景の明るさが異なる少なくとも2枚の側方画像を用いて、眼鏡フレームFを検出するときの画像処理方法及び手順を簡単に説明する。
まず、予め、被検者の顔を振れ角度が0度になるようにしておく。本実施形態においては、顔支持ユニット30によって振れ角度を0度にする。その状態で、調節光源590L,590Rを点灯させた場合と消灯させた場合とで、それぞれ側方画像を撮影する。すると、図8に示すように、背景の明るい画像と背景の暗い画像として撮影される。
<フレーム下端検出>
続いて、前述の撮影結果の少なくとも一方を用いて、フレームFの下端を検出する。ここでは、調節光源590Rが点灯している場合の側方画像で検出する例を示す。
本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1では、光源110R,110L,111R,111L(図1参照)で被検者を照射するため、側方画像において、肌領域の輝度が高くなる。そこで、高輝度部を抽出することで肌領域を検出し、その肌領域においてU字(凹)状態となっている部分をフレームFの下端とする。このように、本実施形態におけるフレーム下端検出では、眼鏡フレームの形状ではなく被検者の顔の輪郭に着目する。
なお、本眼鏡パラメータ測定用撮影装置1では、顔支持ユニット30によって顔が固定されるため、おおよそ顔半分となる座標は決まっている。そこで、処理の単純化及び高速化のために、顔下半分の領域に対して処理を行ってもよい。
次に、2値化を行い、高輝度部を抽出する。例えば、図13(a)に示す画像の2値化を行い、図13(b)に示すような画像を取得する。
そして、2値化結果に対して、U字(凹)状態になっている箇所を探し、その座標をフレームFの下端Bとする(図13(b)参照)。
<フレーム上端検出>
調節光源590L,590R(図7参照)の点灯状態と消灯状態の画像の差分から背景を検出し、そこからフレーム上端を求める。このように、本実施形態におけるフレーム上端検出では、眼鏡フレームFを直接検出するのではなく、背景領域を検出することで、フレームFを間接的に求める。以下、画像処理の一例を簡単に説明する。なお、下記処理例では、顔上半分に対して処理を行うとする。
まず、差分画像の生成を行う。撮影部で取得した調節光源590L,590Rの点灯状態の画像と、消灯状態の画像の差分画像を生成する。座標(x,y)の点灯状態の画像の輝度をA(x,y)、消灯状態の画像の輝度をB(x,y)とする。すると、差分画像の座標(x,y)の輝度Y(x,y)は次式で与えられる。
例えば、このとき取得された差分画像の一例を図14(a)に示す。
次に、得られた差分画像に対して2値化を行い、背景画像を抽出する。このときに抽出された背景画像の一例を図14(b)に示す。
続いて、取得された背景画像に対し、例えば、高輝度部の輪郭が逆U字または逆L字となる点をフレーム上端Uとする。
<前傾角算出部>
本実施形態において、フレーム下端、上端の2点を結んだ線を眼鏡のレンズ面と仮定する。本眼鏡パラメータ測定用撮影装置1においては、被検者の顔を固定するため、フレーム下端B、フレーム上端Uの2点座標から得たレンズ面より、フレーム前傾角αが求められる。
以上のように、側方画像からフレームFを直接検出しなくてもよい。背景領域を検出することで、フレームFを間接的に求めてもよい。背景領域に比べ、眼鏡フレームFは光の反射特性や形状が様々であるため、検出するための処理が複雑になる。従って、背景領域の検出によってフレームFを検出することで、処理を簡単にすることができる。
なお、本実施形態においては、調節光源590L,590Rを点灯状態と消灯状態の2つの状態で差分を取っている。しかしながら、光量の異なる2つの状態(例えば、調節光源590L(または590R)の出力を変更した状態)の差分を取ってもよい。また、本実施形態では、2枚以上の画像の差分を取ってもよいし、光量の異なる2つ以上の状態における画像の差分を取ってもよい。
なお、本実施形態においては、背景の明るさが異なる2つの側方画像の差分を取るものとしたが、これに限らない。例えば、差分を取らずにフレームまたは肌領域、背景領域を検出してもよい。
以上の説明のように、本実施形態では、遠方視測定と近方視測定とで、測定光学系(例えば、遠用測定光学系200,近用測定光学系300)が別々に設けられる。これによって、簡単に遠方視測定と近方視測定を切り換えることができる。従って、遠方視と近方視で切り換えるときに、撮像素子または固視標などを大きく移動させることなく、スムーズに測定できる。なお、上記例においては、反射ミラー410の角度を変更することによって、遠方視と近方視とがスムーズに切り換えられる。
また、測定光学系が別に配置された場合、遠用測定と近用測定とを切り換えるときの切り換え時間が短く、測定時間を短くできる。これによって、被検者は、長い時間同じ姿勢を維持する必要がなくなる。また、遠用測定と近用測定を切り換える間に被検者の姿勢が崩れることを抑えることができる。
また、本実施形態において、遠用測定光学系200は固定されている。そして、近用測定光学系300は、固視標の呈示距離を変更する等のために光学系移動ユニット350によって移動可能に設けられている。
遠方視測定と近方視測定で光学系が一つであると、固視標の呈示距離を変えるために、光学系を移動させる距離が大きくなる。また、光学系が大きくなってしまい、装置が大型化してしまう。また、光学系が大きくなることで、光学系が重くなり、光学系を移動して遠近を切り換える時間が増え、短時間で遠近を切り換えることが難しい。
また、本実施形態において、遠方視測定でも近方視測定でも常に固視標光源から角膜までの距離と、角膜から絞り314(絞り214)までの光学的な距離が同じである。よって、固視標に誘導された被検眼Eの視線Sと、絞り314(絞り214)と瞳孔中心を結ぶ主光線Laとが一致する(図19参照)。その結果、正面画像を用いて、レンズ上の視線が通過する位置を求めるときに補正計算をする必要が必ずしもなくなる。
また、目線が撮像素子の位置に合った状態で撮影される。従って、検者は、被検者が適正に固視状態であるかどうか判断することができる。
つまり、画像に写った被検者の視線が合っていれば、固視できており、合っていなければ固視できていないことがわかる。
なお、前述のように、視標の呈示距離の変更に応じて、角膜から視標までの光学的な距離と、角膜から絞りまでの光学的な距離とを等しくするような制御の適用は、遠用測定光学系200と、近用測定光学系300とが独立して配置された構成に限定されない。例えば、遠用測定と近用測定の両方で同一の固視標と撮像素子を用いる場合であっても、上記制御の適用は可能である。
なお、選択した累進レンズに応じた近用フィッティングポイントの位置を表示させておけば、その累進レンズが測定に用いている眼鏡フレームFに適しているかどうか確認することができる。
例えば、図10(a)に示すように、制御部700は、遠用測定光学系200によって撮影した遠用測定時の正面画像に、近用フィッティングポイントNFPを表示させる。近用フィッティングポイントNFPを表示させるには、まず、正面画像の瞳孔位置から遠用アイポジションの位置を測定する。そして、測定された遠用アイポジションの位置に対し、選択した累進レンズの累進帯長及び内寄せ量だけずれた位置に近用フィッティングポイントNFPの位置を表示させる。
近用フィッティングポイントNFPが画像の眼鏡フレームFのリムより内側に表示されれば、選択した累進レンズは、眼鏡フレームFに適合することが確認できる。逆に、近用フィッティングポイントNFPが画像の眼鏡フレームFのリムより外側に表示されれば、選択した累進レンズは、眼鏡フレームFに適合しないことが確認できる。
また、被検眼Eの瞳孔位置と近用フィッティングポイントNFPの位置を確認することで、被検者が正しい見方をしているかどうか確認できる。
例えば、図10(b)に示すように、制御部700は、近用測定光学系300によって撮影された近用測定時の正面画像に、近用フィッティングポイントNFPを表示させる。近用フィッティングポイントNFPを表示させるには、制御部700は、遠用測定時の正面画像に表示した近用フィッティングポイントNFPの位置に基づき、近用測定時の正面画像に近用フィッティングポイントNFPを表すべき位置を算出する。このとき、制御部700は、被検者が下方視するときの視線角度及び眼鏡の前傾角α等から、遠用測定時と近用測定時のそれぞれ正面画像の対応関係を算出し、近用フィッティングポイントNFPの表示位置を計算する。
検者は、近用測定時の正面画像を観察し、被検者の瞳孔の位置と近用フィッティングポイントNFPを示すマークの位置を確認する。瞳孔と近用フィッティングポイントNFPが重なって表示される場合、被検者の視線が近用フィッティングポイントNFPを通っていることがわかるので、検者は、被検者が正しい見方をしていることが観察できる。
なお、被検者の瞳孔と近用フィッティングポイントNFPとが重なって表示されず、ずれて表示される可能性もある。このとき、検者はこのずれ具合を確認し、被検者の視線が近用フィッティングポイントNFPを通過するように、眼鏡フレームFのフィッティング行ってもよい。このように、本装置1は、眼鏡のフィッティングを行うための参考情報を測定するために用いられてもよい。
ただし、フィッティングが難しい場合がある。例えば、眼鏡フレームFの種類によっては、鼻当てが眼鏡フレームのリムと一体化し、フィッティングできないことがある。また、レンズのフィッティングポイントと被検者のアイポジションが大きくずれている場合、フィッティングし切れないことがある。
以上のように、フィッティングが難しい場合には、検者は、本装置1によって眼鏡装用パラメータを測定し、累進帯長の選択、またはレンズの設計値を算出し、それに基づいてレンズを設計してもよい。
なお、本実施形態では、遠用測定と近用測定とを切り換えるだけでなく、近用測定時に、反射ミラー410を回旋させることによって、被検者の視線方向を回旋させることができる。これによって、遠方視状態だけでなく、選択した累進レンズの累進帯長に応じた近方視状態を再現することができる。従って、累進眼鏡の遠方視、近方視のそれぞれでの眼位置を測定することができる。そして、被検者にとって、より適した累進レンズを選択できる。
本実施形態では、反射ミラー410の回旋に合わせ、光源320と凸レンズ340との距離が光学系移動ユニット350によって調節される。例えば、反射ミラー410の回旋によって固視標の呈示距離が変化した場合、その変化を相殺するように光学系移動ユニット350の駆動が制御される。
これによって、反射ミラー410が回旋しても、固視標の呈示距離を一定に保つことができる。つまり、固視標の呈示距離を一定とした状態で、被検者の視線方向を回旋させることができる。従って、累進帯長の違いによる視線方向をシミュレートして被検者に見せることできる。
以上のように、被検者の視線方向または固視標の呈示距離が変更可能とされることで、眼鏡の使用状況に合わせた設定で眼位置を測定することができる。これによって、より正確な眼鏡レンズの選択が可能となる。
なお、本実施形態のような顔支持ユニット30によって当接部31を回旋させることで、左右方向に関する被検顔の向きを調整することができる。これによって、顔支持ユニット30に支持された被検顔の向く方向が正面方向からずれていても、当接部31を回旋させることで、ずれを調節することができる。
なお、計算によって顔の左右方向のずれを補正しようとすると、フレーム形状の測定及び複雑な補正計算が必要になる。そのため、本実施形態のように、顔支持ユニット30によって、顔のずれを直接合わせ込むことで、フレーム形状の測定及び複雑な補正計算が不要になる。
以上のように、被検者の顔を固定する手法として、額当てを用いて額を固定することによって、顎台(顎当て)を用いた顎の固定に対し、左右方向のずれを精度良く調整することができる。すなわち、顔の位置(例えば、フレームFの位置や被検眼Eの位置等)を調整する際、顎は、フレームFや被検眼Eに対して一定の位置関係で維持しづらい(顔に対して顎が移動するため)。これに対し、額は、フレームF、被検眼Eに対して、一定の位置関係を維持しやすい(顔に対して額が移動しない)。このため、額の位置を調整することによって、フレームFと被検眼Eの位置がスムーズに調整される。
また、顎台を用いた調整において、被検者の顔の形状(例えば、顎の形状等)に応じて、顔の向きを正面方向に調整できない場合が生じる。これに対して、額当てを用いる構成によって、顎の形状の影響を受けることなく、顔の向きを正面方向にあわせやすくなる。すなわち、顎台を用いた調整は、顎の形状によって、フレームF又は被検眼Eに対して、顎が突き出す状態で顔が維持される可能性がある。この場合、顔の向きは、正面方向ではなくなる。
また、顎台での調整において、顔の形状(例えば、顔の長さ等)に応じて、フレームFの位置又は被検眼の位置を所定の高さに調整するための調整動作や構成等が必要となる。これに対し、額当てを用いる構成によって高さ方向の調整動作が容易となる。すなわち、フレームFや被検眼Eから顎までの距離が離れているために、顔のずれ調整の際に、顔の長さの影響を考慮する必要があるのに対して、額当てでの調整の場合には、フレームFや被検眼Eから額までの距離が近いため、顔の長さの影響が受けづらい。このため、顔のずれ調整が容易に行える。
また、累進レンズを用いた眼鏡によって適切な近用視力を得るには、顔を傾けずに視線だけを下方に動かす必要がある。しかしながら、一般的に、視線を下げると無意識に顎を回旋させて(引っ込ませて)、顔を傾けてしまう人が多い。
従って、被検者が顎を回旋することなく、近用固視標を確認することができているのか確認するためには、顎を回旋できるようにした状態で測定できる構成が好ましい。例えば、額当てを用いる構成であれば、顎を回旋することが可能である。
以上のように、本実施形態の側方撮像光学系500は、例えば、背景部材580L,580Rを備える。背景部材580L,580Rによって、側方撮像光学系500によって撮影された側方画像の背景が明るくなる。これによって、例えば、照明光学系100の照明光に対して反射率の小さい材質のフレームであっても、側方画像上の眼鏡フレームを目視で確認すること容易になる。したがって、眼鏡フレームの位置を確認しながら、額当てを調節することなどが容易になる。
また、側方画像の背景とフレームFとのコントラストが大きくなることによって、フレームFを検出することが容易になる。
また、本実施形態の側方撮像光学系500は、調節光源590L,590Rを備え、背景部材580L,580Rの照明輝度を調節できるものとした。これによって、フレームの照明光源に対する反射率を考慮して背景の明暗を調節することができる。例えば、被検者が照明光源に対する反射率の小さいフレームを装用している場合、制御部700は、照明590L,590Rを点灯し、背景を明るくする。また、例えば、被検者が照明光源に対する反射率の大きいフレームを装用している場合、制御部700は、照明590L,590Rを消灯し、側方画像の背景を暗くする。このように、照明光学系100の照明光に対して反射率の小さい材質のフレームに限らず、照明光学系100の照明光に対して反射率の大きい材質のフレームについても背景の輝度を調節することによって、フレームと背景のコントラストを大きくすることができる。
なお、制御部700は、調節光源590L,590Rの輝度を大きくして撮影する第1撮影モードと、第1撮影モードよりも輝度を小さくして撮影する第2撮影モードを切り換えてもよい。この場合、例えば、制御部700は、検者の入力による操作ユニットからの出力信号に基づいて、第1モードと第2モードを切り換えてもよい。例えば、検者は、第2撮影モードで撮影された被検者の画像を目視し、眼鏡フレームFと背景との識別が難しい場合は、操作ユニット600の図示無き撮影モード切換ボタンを押す。すると制御部700は、撮影モードを第1撮影モードに切り換えて撮影を行う。同様に、第1撮影モードで撮影された被検者の画像からは、眼鏡フレームFと背景との識別が難しい場合、撮影モードを第2撮影モードに切り換えてもよい。
なお、制御部700は、自動で撮影モードを切り換えてもよい。例えば、制御部700は、第1撮影モードで撮影した側方画像を解析する。そしてフレームFと肌領域または背景領域との境界の検出が難しい場合に、撮影モードを第2撮影モードに自動で切り換えるようにしてもよい。もちろん、制御部700は、始めに第2撮影モードで撮影した側方画像を解析し、第1モードに自動で切り換えるようにしてもよい。
<差分画像について>
また、本実施形態において、制御部700は、側方撮像光学系500によって被検者の側方画像を撮影するときに、調節光源590L,590Rを点灯しているときの側方画像と、消灯しているときの側方画像を少なくとも1枚ずつ撮影する。そして、撮影した両方の画像の差分をとることによって、側方画像の背景領域を検出する。検出した背景領域の形状からフレームの上端を検出するようにしてもよい。
この方法を用いると、外乱の影響を抑えることができる。また、検者は、表示部610に表示された撮影画像を確認して、調節光源590L,590Rを点灯させるか、消灯させるかを判断する手間が省ける。
以上のように、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、少なくとも2枚以上の背景の明るさが異なる側方画像を撮影し、撮影した少なくとも2枚以上の側方画像から、背景部材と眼鏡フレームFとを識別する。
<変容形態>
本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置の第3変容形態について図15を用いて説明する。図15は第1変容形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置をX方向から見たときの断面図である。図15において、実施形態と同一番号を付与した構成については、実施形態と同様の機能を果たすものとし、説明は省略する。
本変容形態の光路切換ユニット401は2つの反射ミラー411,412、ミラー挿脱ユニット490を主に備える。ミラー挿脱ユニット490は、第1挿脱ユニット491と、第2挿脱ユニット492を主に備える。第1挿脱ユニット491は図示無き駆動部を有し、反射ミラー411を測定光路中に挿脱する。第2挿脱ユニット492は、図示無き駆動部を有し、反射ミラー412を測定光路中に挿脱する。
本変容形態においては、ミラー挿脱ユニット490によって、2つの反射ミラー411,412を測定光路中に挿脱する。これによって、遠用測定光路と近用測定光路とで測定光路を切換える。例えば、遠用測定時には、図15(a)に示すように、反射ミラー411が測定光路中にZ軸方向に対して40°程度傾斜した方向に挿入され、反射ミラー412は、測定光路外に退避される。反射ミラー411によって、遠用測定光学系200の測定光路が形成され、遠用測定が可能される。同様に、近用測定時には、図15(b)に示すように、反射ミラー412が測定光路中にZ軸方向に対して55°〜80°程度傾斜した方向に挿入され、反射ミラー411は、測定光路の外に退避される。これによって近用測定が可能とされる。
以上のように、一つの反射ミラーの角度を変えることに限らず、2つ以上のミラーを挿脱することによって遠用測定光路と近用測定光路を切換えてもよい。このような方法であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
もちろん、挿脱するミラーの角度を可変とし、被検者の視線方向を変更できる構成であってもよい。
なお、第2変容形態として、例えば、近用測定用光学系300を遠用測定用光学系200の光路中に挿脱することによって、測定光学系を切換えるようにしてもよい。図16は、第2変容形態における光学系の概略を説明するための図である。なお、以下の説明において、構成の異なる部分について主に説明する。実施形態と同様の構成を用いる部分についての説明は省略する。なお、図16において、実施形態と同一番号を付与した構成については、実施形態と同様の機能を果たすものとし、説明は省略する。
第2変容形態は、実施形態における遠用測定用光学系200、光路切換えユニット400の構成が主に異なる。
第2変容形態の遠用測定用光学系202は、凹面ミラー240によって視標光束を反射させ、反射ミラー410を介すことなく被検眼Eに視標を投影できるように配置される(図16(a)参照)。なお、凹面ミラー240によって、視標光束の呈示距離は、常用視線距離15mとされる。
第2変容形態の光路切換えユニット402は、反射ミラー413と、ミラー挿脱ユニット493を備える。ミラー挿脱ユニット493は、第1変容形態のミラー挿脱ユニット490と同様のミラー挿脱機構を持つ。ミラー挿脱ユニット493は、反射ミラー413を遠用測定用光学系202の光路上に挿脱する。遠用測定光学系202の光路中に挿入された反射ミラー413は、遠用測定用の光路を遮断する(図16(b)参照)。また、反射ミラー413は、近用測定用光学系300の測定光路を形成させる。
このように、一つの反射ミラー413がミラー挿脱ユニット493によって測定光路中に挿脱されることによって、遠用測定用光学系202と近用測定用光学系300の光路を切換えるようにしてもよい。このような方法であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置の第3変容形態について図17を用いて説明する。第3変容形態は、第2変容形態において説明した遠用測定用光学系202を備える。なお、以下の説明では、第2変容形態と異なる部分について主に説明する。第2変容形態と同様の構成については同一符号を付し、説明を省略する。
第3変容形態は、遠用測定用光学系202の測定光路中に、近用測定用光学系300を挿脱することによって、遠用測定用光学系202と近用測定用光学系300の光路を切換える。例えば、第3実施形態の光路切換えユニット403は、保持部423、光学系挿脱ユニット494を主に備える。保持部423は、近用測定用光学系300及び光学系移動ユニット350を保持する。光学系挿脱ユニット494は、保持部423に保持された近用測定用光学系300を遠用測定用光学系202の光路中に挿脱する。光学系挿脱ユニット494は、例えば、図示無き駆動部、送りネジ、保持部423に固定されたナット等を備え、保持部423を移動させる。
このように、光学系挿脱ユニット494によって近用測定光学系300が遠用測定用光学系202の光路中に挿脱されることによって、遠用測定用光学系202と近用測定用光学系300の光路を切換えるようにしてもよい。このような方法であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
背景部材の変容形態について図18を用いて説明する。本実施形態において、背景部材580L,580Rとして、白板等を用いるものとして説明したが、これに限らない。例えば、背景部材580L,580Rとして拡散板を用いてもよい。拡散板とは、通過する光を拡散させて、輝度のばらつきを緩和させる部材のことである。
この場合、例えば、背景部材580L,580Rを図18(a)に例示するよう配置させる。したがって、背景部材580L,580Rはそれぞれ撮像部575L,575Rの被検者側に配置される。また、背景部材580L,580Rは、それぞれ撮像部575L,575Rの測定光路を囲むように配置される。
そして、調節光源590L,590Rは、背景部材580L,580Rを背後から照明する。調節光源590L,590Rからの照明光は、背景部材580L,580Rによって拡散され、撮像部575L,575Rの周辺を明るくする。
例えば、撮像素子570Lによって被検者の側方画像を撮像するとき、調節光源590Rの照明光が背景部材580Rによって拡散される。そして、拡散された照明光がハーフミラー530Rによって反射され、被検者の側方画像の背景に写りこむ。拡散された照明光によって、側方画像の背景が明るくなる。撮像素子570Rの場合も同様である。
このように、撮像部575,575Rより外側を背景部材として明るい背景色を施してもよい。これによって、側方画像の背景を明るくでき、照明光学系100の照明光に対して反射率の小さい材質のフレームを自動で検出し易くなる。もちろん、調節光源590L,590Rを消灯すれば、照明光学系100の照明光に対して反射率の大きい材質のフレームも検出し易くなる。
以上のことから、本変容形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、光拡散部材と、光拡散部材を照明する照明光源(例えば、調節光源590L,590Rなど)と、を備え、照明光源からの照明光が光拡散部材によって拡散することで、撮像光学系(例えば、側方撮像光学系500など)によって撮影される画像の背景を明るくすることができる。なお、図18(a)の例において、ハーフミラー530L,530Rはハーフミラーでなくともよい。
また、背景部材の構成は本実施形態に限定されない。例えば、図18(b)に示すような構成が考えられる。図18(b)の例では、撮像素子570L,570Rの撮像光路中にハーフミラー531L,531Rが配置される。そして、撮像光路外には背景部材580L,580Rとして拡散板が設けられる。また、背景部材580L,580Rを照射する調節光源590L,590Rが設けられる。
このような構成を備える眼鏡パラメータ測定用撮影装置1で撮影された側方画像の背景について、左側方画像を例にして説明する。背景を明るくして左側方画像を撮影する場合、制御部700は、光源590Rを点灯させる。光源590Rからの光束は背景部材580Rを通過し、拡散される。拡散された光束は、ハーフミラー531Rによって反射される。その後、光束は、反射ミラー530R、反射ミラー530Lによって反射される。そして、反射された光束は、ハーフミラー531L、赤外フィルタ540L、絞り550L、撮像レンズ560Lを通過し、撮像素子570Lの撮像面に集光される。
撮像素子570Lは、背景部材580Rによって拡散された調節光源590Rからの光束を受光する。これによって、受光素子570Lは、背景が明るい状態の左側方画像を撮影する。逆に、調節光源590Rを消灯する、または輝度を低くした場合、撮像素子570Lには、背景の光が届かない。従って、撮像素子570Lは背景が暗い状態の左側方画像を撮影する。なお、撮像素子570Rによって右側方画像を撮影する場合も同様に説明できる。
このような変容形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1においても、側方画像の背景の明るさを調節することができる。
また、背景部材の別の変容形態として、図18(c)に示すような構成も考えられる。図18(c)に示す変容形態においては、背景部材として黒板581L,581R及び白板582L,582Rを備える。また、白板582L,582Rを駆動させる駆動部583L,583Rを備える。駆動部583L,583Rは、黒板581L,581Rとハーフミラー530L,530Rの間に白板582L,582Rを挿脱することができる。
このような構成の場合、側方画像の背景を明るくして撮影するときは、制御部700は、駆動部583L,583Rを制御し、白板582L,582Rを挿入する。すると、側方画像の背景に白板582L,582Rが写り込んで背景が明るくなる。逆に、側方画像の背景を暗くして撮影するとき、制御部700は、白板582L,582Rを退去させる。これによって側方画像の背景に黒板581L,581Rが写り込んで、背景が暗くなる。
なお、本変容形態の説明においては、背景部材として黒板と白板を用いるとしたが、これに限らず、他の光学部材であってもよい。また、板は何枚用いてもよい。
以上のように、本変容形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、側方画像に写り込む背景部材(例えば、背景部材582L,582R)を撮像光路中に挿脱する挿脱手段(例えば、駆動部583L,583R)を備え、背景部材を撮像光路中に挿脱することによって、背景画像の明るさを調節してもよい。
なお、本実施形態の説明では、背景部材580L,580Rと調節光源590L,590Rを備え、撮影する側方画像の背景を明るくするものとしたが、これに限らない。例えば、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、背景部材580L,580Rの代わりに図示無き液晶ディスプレイを備えてもよい。制御部700は、液晶ディスプレイの輝度を制御することによって、撮影する側方画像の背景の明るさを調節してもよい。
上記のように、例えば、本実施形態の眼鏡装用パラメータ撮影装置1は、眼鏡フレームFを装用した被検者の側方画像を撮影する際に、(例えば、背景部材580L,580R)を照明するための光源(例えば、調節光源590L,590R)を高輝度状態と低輝度状態とで切り換えるための輝度切換手段(例えば、制御部700)を備える。
なお、本実施形態の眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、赤外光源、赤外フィルタ等を用いて赤外撮影をするものと説明したが、これに限らない。RGBカメラ等を用いてカラー撮影をしてもよい。
カラー撮影をする場合、上記の方法とは異なる画像解析方法を用いることできる。例えば、撮影した側方画像からフレーム下端を検出するときに、肌色の領域を取り出すことで顔の輪郭を取得する方法を用いることができる。顔の輪郭を取得することによって、前述のようにフレームFの下端を検出することができる。
また、フレーム上端を検出する別の解析方法として、背景部材580L,580Rとして既知の色の板または壁など用い、背景部材の色情報に基づいて側方画像の背景領域を検出してもよい。
また、別の解析方法として、背景を既知の色で照明し、その照明の色情報に基づいて側方画像の背景領域を検出してもよい。
以上のように、眼鏡パラメータ測定用撮影装置1は、カラー撮影可能な撮像素子(例えば撮像素子570L,570R)を備え、既知の色情報(例えば、被検者の肌の色、背景部材580L,580Rの色、調節光源590L,590Rの色)に基づいて、撮像素子によって撮影された側方画像中の眼鏡フレームFを検出するフレーム検出手段(例えば、制御部700)を備えてもよい。
<累進帯長に基づいた視線角度の取得>
以下に、図20、図21を用いて、累進帯長、眼鏡装用距離VD、フレーム前傾角αを用いて近方視状態での視線方向の角度を取得する方法の一例を説明する。
なお、制御部700は、検者の入力等に基づいて、眼鏡レンズの累進帯長を取得してもよい。
例えば、検者は、表示部610に表示された図示無き累進帯長選択ボタンを操作する。累進帯長選択ボタンが操作されると、表示610に、予め設定された複数の累進帯長の値が表示される。検者は、表示部610に表示された複数の累進帯長の値の中から眼鏡に用いるレンズの累進帯長を選択し、入力する。このように、制御部700は、予め設定された複数の累進帯長の値の内、検者に選択された値を累進帯長として取得してもよい。
まず、遠用測定モードにおいて、検者は、被検者の眼鏡装用距離VDを測定する。例えば、図20に示すように、被検者の側方画像に眼鏡装用距離VDを測定するためのマークMが表示される。検者は、マークMの水平方向の長さを、角膜頂点からレンズ面までの距離と等しくなるように調整する。例えば、制御部700は、マークMの水平方向の長さから、眼鏡装用距離VDを求めてもよい。また、制御部700は、前述のように遠用測定にて撮影された被検者の側方画像から眼鏡装用距離VDを画像処理によって算出してもよい。
また、制御部700は、前述のように遠用測定にて撮影された被検者の側方画像からフレーム前傾角αを算出する。あるいは、制御部700は、前述のように、検者によって指定されたフレーム上の2点の位置からフレーム前傾角αを求めてもよい。
その後、遠用測定が完了すると、検者は、表示部に表示された近用測定ボタンを操作し、近用測定モードに切り換える。
測定モードが近用測定モードに切り換わると、制御部700は、被検者の視線方向を眼鏡レンズの累進帯長に対応した近方視状態に切り換える。そのため、制御部700は、以下に説明する計算を行い、累進レンズに対応した被検者の近用視線Neの視線角度γを求める。視線角度γは、選択した累進レンズの累進帯長、及び眼鏡装用距離VD(遠用測定値)、フレーム前傾角α等によって決定される。
図21を用いて、視線角度γの算出方法を説明する。図21において、視線角度γは、距離X1と距離lを用いると、下記に示す式(2)のように表すことができる。
ここで、距離X1及び距離lは、下記に示す式(3)のように表すことができる。
ここで、距離X2は、下記に示す式(4)のように表すことができる。
なお、距離Lは、累進帯長と近用測定ポイント円の半径を加算した距離である。累進帯長は、選択された累進帯長の長さが用いられる。近用測定ポイント円は、例えば、累進レンズの近用度数を測定する領域を示す。近用測定ポイント円は、例えば、近用フィッティングポイントを中心とした円で示される。近用測定ポイント円の半径は、レンズの製造元によって異なるが、およそ半径3mmの円である。また、回旋半径Rは、任意の数値に設定されてもよい。本実施例において、眼球の回旋半径Rは、例えば、R=13mmに設定される。
以上のように、制御部700は、遠用測定モードで測定した眼鏡装用距離VD及びフレーム前傾角αを用いてレンズの累進帯長に応じた視線角度γを算出することができる。そして、制御部700は、被検眼に対し、算出した視線角度γの方向から視標を投影する。制御部700は、反射ミラー410の角度θを制御し、視線角度γの方向から近用固視標の視標光束を投影する。つまり、近用固視標の視標光束が、眼鏡レンズの近用フィッティングポイントを通過して被検眼に投影されるように、制御部700は、反射ミラー410の角度θを制御する。これによって、被検者が近用固視標を観察した場合、被検眼の視線は近用フィッティングポイントを通る。
このように、固定累進眼鏡を作成時、被検眼の視線が累進レンズの近用フィッティングポイントを通るように固視標を呈示することが可能となる。また、被検者の視線が近用フィッティングポイントを通るように固視標を呈示することによって、被検者に視線角度γの体験を行ってもらうことが出来る。
また、検者は、累進レンズの近用フィッティングポイントを実際に視線が通るか確認することが可能となる。
なお、以上に説明した場合とは異なり、累進レンズが選択されていない場合もあり得る。累進レンズが未選択の場合は、正面カメラ画像を見ながらフレームに眼が収まるように撮像素子310、及び固視灯320を移動させる。例えば、累進帯長をカスタム出来るレンズで眼鏡を作る場合、累進帯長を変更して被検者の見え方のシミュレーションを行うことができる。したがって、検者は、適切なレイアウトに近用フィッティングポイントを配置することができる。
なお、被検眼の視線角度γを算出するために、遠用フィッティングポイントから近用フィッティングポイントまでの長さ(Progressive Length、以下、プログレッシブレングスと呼ぶ)を用いてもよい。このプログレッシブレングスは、前述したが、累進帯長と近用測定ポイント円の半径を加算した距離Lのことである。
以上の説明においては、選択された累進帯長等を用いて被検眼の視線角度γを算出するものとしたが、例えば、累進帯長の代わりに選択されたプログレッシブレングスを用いて視線角度γを取得してもよい。プログレッシブレングスを用いて被検眼の視線角度γを取得することは、累進帯長を用いて被検眼の視線角度γを取得することと同様である。
以上のように、本装置1は、累進帯長取得部(例えば、制御部700)と、眼鏡装用距離取得部(例えば、制御部700)と、フレーム前傾角取得部(例えば、制御部700)と、角度算出部(例えば、制御部700)とを備えてもよい。
累進帯長取得部は、眼鏡レンズの累進帯長を取得する。例えば、累進帯長取得部は、前述のように、複数の累進帯長の値から検者によって選択された累進帯長を取得してもよい。また、例えば、累進帯長取得部は、累進レンズの度数情報を取得する図示無きレンズ測定装置の度数情報から累進レンズの累進帯長を取得してもよい。
眼鏡装用距離取得部は、被検者の角膜頂点と眼鏡レンズの裏面からの距離である眼鏡装用距離VDを取得する。眼鏡装用距離取得部は、例えば、被検者の側方画像を画像処理することによって眼鏡装用距離VDを取得してもよい。また、眼鏡装用距離取得部は、前述のように、被検者の側方画像に対して被検者が入力した2点間の距離から眼鏡装用距離VDを取得してもよい。また、眼鏡装用距離取得部は、予め記憶部等に記憶された一定の数値を読み込むことで、眼鏡装用距離VDをしてもよい。
フレーム前傾角取得部は、被検者の装用する眼鏡のフレーム前傾角αを取得する。フレーム前傾角取得部は、例えば、被検者の側方画像を画像処理することによって、フレーム前傾角αを取得してもよい。また、フレーム前傾角取得部は、被検者の側方画像に対して被検者が入力した2点を通る直線の傾きからフレーム前傾角αを取得してもよい。また、フレーム前傾角取得部は、予め記憶部等に記憶された一定の数値を読み込むことで、フレーム前傾角を取得してもよい。
角度算出部は、眼鏡装用距離と、フレーム前傾角と、累進帯長と、に基づいて近方視状態での被検眼の視線角度γを算出する。なお、角度算出部は、眼鏡装用距離及びフレーム前傾角、累進帯長の近似値を用いて視線角度γを算出してもよい。
制御部700は、算出された視線角度γに応じて回旋ユニット(例えば、反射ミラー410および駆動部440)を制御する。
1 眼鏡パラメータ測定用撮影装置
20 呈示窓
30 顔支持ユニット
200 遠用測定光学系
300 近用測定光学系
400 光路切換ユニット
500 側方撮像光学系
580L,580R 背景部材
600 操作ユニット
700 制御部

Claims (13)

  1. 眼鏡作製に用いる眼鏡装用パラメータを測定するための撮影画像を撮影する眼鏡パラメータ測定用撮影装置であって、
    被検者を遠方視状態で固視させるための遠用固視標と、前記遠用固視標によって遠方視状態に設定された前記被検者の両眼部、及び前記被検者に装用された眼鏡フレームを撮像するための第1の撮像素子とが設けられ、前記遠用固視標を正面方向から被検眼に導くと共に、前記両眼部を含む前記被検者からの光を前記第1の撮像素子に導く第1測定光学系と、
    被検者を近方視状態で固視させるための近用固視標と、前記近用固視標によって近方視状態に設定された被検者の両眼部、及び前記被検者に装用された眼鏡フレームを撮像するための第2の撮像素子とが、前記遠用固視標及び前記第1の撮像素子とは独立して設けられ、前記近用固視標を前記被検眼に導くと共に、両眼部を含む前記被検者からの光を前記第2の撮像素子に導く第2測定光学系と、
    を備え、
    前記第1測定光学系と前記第2測定光学系は、それぞれ独立して配置されていることを特徴とする眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  2. 前記第1測定光学系を用いて前記眼鏡装用パラメータを測定するための第1光路と、前記第2測定光学系を用いて前記眼鏡装用パラメータを測定するための第2光路と、を光学的に切り換える光路切換ユニット、をさらに備える請求項1の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  3. 前記第2測定光学系の光路中に配置され、前記第2測定光学系の測定光軸である第2測定光軸を上下方向に偏向させる光偏向ユニットを備え、被検眼の視線方向を上下方向に移動させるための回旋ユニットを備えることを特徴とする請求項1又は2の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  4. 請求項3の眼鏡パラメータ測定用撮影装置であって、
    前記第2測定光学系は、前記光偏向ユニットによって第2測定光軸が上下方向に移動される際、前記第2測定光学系を用いて前記眼鏡装用パラメータを測定するための第2光路の光路長が一定となるように、第2測定光学系の少なくとも一部を移動させる補正ユニットを備えることを特徴とする眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  5. 前記第2測定光学系は、被検眼に対する前記近用固視標の光学的な呈示距離を変更するために、第2測定光学系の少なくとも一部を移動させる距離可変ユニットを備える請求項1〜4の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  6. 前記第1測定光学系は、前記遠用固視標からの光を被検眼に向けて反射すると共に、両眼部を含む前記被検者からの光を前記第1の撮像素子に向けて反射する凹面鏡を備え、
    前記被検眼に対する前記遠用固視標の呈示距離が、少なくとも3m以上、より好ましくは10m以上に設定されていることを特徴とする請求項1〜5の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  7. 光路切換ユニットは、被検眼の眼前であって、前記第1測定光学系及び前記第2測定光学系の共通光路に配置される反射光学部材と、反射光学部材の傾斜角度を変更するための駆動部と、を有し、
    前記駆動部の駆動によって前記反射光学部材の傾斜角度が切り換えられることによって前記第1光路と前記第2光路とが光学的に切り換えられる請求項2〜6の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  8. 前記反射光学部材への被検者の顔の映り込みを回避するために、前記反射光学部材と、被検者との間に配置可能な遮光部材を備える請求項7の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  9. 前記第2測定光学系は、前記第2の撮像素子よりも前に配置される絞りを備え、
    前記距離可変ユニットは、さらに、前記呈示距離が変更された場合において、前記被検眼に対する前記近用固視標の光学的な呈示距離と、前記被検眼に対する前記絞りの光学的な距離が等しくなるように、前記被検眼に対する前記絞りの光学的な距離を変更可能であることを特徴とする請求項5〜8の眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  10. 被検者に対向して配置され、前記第1測定光学系と前記第2測定光学系の固視標光及び撮像光を通過する窓を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  11. 被検者の両眼部及び前記被検者に装用された眼鏡フレームを絞りを介して撮像する撮像素子を備える測定光学系と、
    前記被検者を固視させるための固視標を備える固視標呈示光学系と、を備え、
    眼鏡作製に用いる眼鏡装用パラメータを測定するための撮影画像を撮影する眼鏡パラメータ測定用撮影装置であって、
    前記絞りは、前記測定光学系の光路中であって、前記被検眼に対する前記固視標の光学的な呈示距離と、前記被検眼に対する前記絞りの光学的な距離が等しくなるように配置されていることを特徴とする眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  12. 前記固視標呈示光学系は、前記被検者に対する前記固視標の呈示距離を変更可能な固視標呈示光学系であって、
    前記呈示距離が変更された場合において、前記被検眼に対する前記固視標の光学的な呈示距離と、前記被検眼に対する前記絞りの光学的な距離が等しくなるように、前記被検眼に対する前記絞りの光学的な距離を変更する距離可変ユニットを備えることを特徴とする眼鏡パラメータ測定用撮影装置。
  13. 眼鏡レンズの累進帯長を取得する累進帯長取得手段と、
    被検者の角膜頂点と眼鏡レンズの裏面からの距離である眼鏡装用距離を取得する眼鏡装用距離取得手段と、
    被検者の装用する眼鏡のフレーム前傾角を取得するフレーム前傾角取得手段と、
    前記累進帯長取得手段によって取得された前記眼鏡レンズの累進帯長と、前記眼鏡装用距離取得手段によって取得された前記被検者の眼鏡装用距離と、前記フレーム前傾角取得手段によって取得された前記眼鏡のフレーム前傾角と、に基づいて、近方視状態での前記被検眼の視線方向の角度を算出する角度算出手段と、
    前記角度算出手段によって算出された前記近方視状態での前記被検眼の視線方向の角度に応じて前記回旋ユニットを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする請求項3の眼鏡装用パラメータ測定用撮影装置。
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