JP2015083823A - 扇風機用脱臭フィルタおよび脱臭フィルタが取り付けられた扇風機 - Google Patents

Abstract

【課題】扇風機を利用して空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を取り除くことができる扇風機用脱臭フィルタを提供する。【解決手段】扇風機用脱臭フィルタ１０Ａは、空気に含まれる臭いを吸着する活性炭を含む軟質ポリウレタンフォーム１１から作られ、所定面積の前面１４および後面１５と、内周縁部１６および外周縁部１７と、内周縁部１６に囲繞されて扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入する中央開口１８と、前後面１４，１５間に延びる複数の通気路と、通気路につながって前後面に開口する複数の通気口とを有し、中央開口１８が螺子パイプに挿入されるとともに、扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と後ガードをモーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に着脱可能に取り付けられる。【選択図】図１

Description

本発明は、扇風機から送風される空気に含まれる臭気を取り除く扇風機用脱臭フィルタおよび脱臭フィルタが取り付けられた扇風機に関する。

扇風機の回転羽根をガードする後ガードの背面を外方から被覆可能な環状のフィルタ材と、そのフィルタ材を展開状態で保持する環状の枠形状を有したフレームと、そのフレームを羽根ガードに係止する係止部材とを備え、フィルタ材が周方向に向かって複数の部分フィルタ材に分割され、フレームが周方向に向かって複数の部分フレームに分割された扇風機用フィルタが開示されている（特許文献１参照）。この扇風機用フィルタは、扇風機に容易に着脱することができ、フィルタのうちの破損した部分フィルタ材や汚れた部分フィルタ材のみを交換することができる。

特開２００５−２４０６９７号公報

前記特許文献１に開示の扇風機用フィルタは、扇風機を通過する空気に含まれる塵埃を取り除くことはできるが、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を取り除くことはできない。なお、空気に含まれる臭気成分には、アンモニア、トリメチルアミンやトリエチルアミン、トリアルアミン等の窒素含有化合物を主成分とした塩基性臭気成分、硫化水素や硫化メチル、二硫化メチル、メチルメルカプタン等の硫黄含有化合物、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類を主成分とした中性臭気成分、ギ酸や酢酸、プロピオン酸、吉草酸等の低級脂肪酸類を主成分とした酸性臭気成分、トルエンやキシレン、ブタノール、メチルイソブチルケトンが含まれる。

本発明の目的は、扇風機を利用して空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を取り除くことができ、扇風機による送風と同時に清浄な空気を送気することができる扇風機用脱臭フィルタを提供することにある。本発明の他の目的は、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を取り除くことができる脱臭フィルタが取り付けられた扇風機を提供することにある。

前記課題を解決するための本発明にかかる扇風機用脱臭フィルタの特徴は、空気に含まれる臭いを吸着する活性炭を含み、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、内周縁部に囲繞されて扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入する中央開口と、前後面間に延びる複数の通気路と、通気路につながって前後面に開口する複数の通気口とを有し、中央開口が螺子パイプに挿入されるとともに、扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と後ガードをモーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に着脱可能に取り付けられる。

前記扇風機用脱臭フィルタの一例として、扇風機用脱臭フィルタでは、それが扇風機に取り付けられたときに、脱臭フィルタの外周縁部が扇風機の羽根の径方向の寸法を二分する二分線近傍に位置する。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例として、扇風機用脱臭フィルタでは、それが扇風機に取り付けられたときに、脱臭フィルタの外周縁部が扇風機の羽根の径方向先端部と羽根の径方向の寸法を二分する二分線との間の部位の略径方向中央に位置する。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例として、扇風機用脱臭フィルタでは、それが扇風機に取り付けられたときに、脱臭フィルタの外周縁部が扇風機の羽根の径方向先端部の近傍に位置する。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、脱臭フィルタが連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、脱臭フィルタでは、活性炭の粉末が所定のバインダーによって軟質ポリウレタンフォームの壁面に塗布されている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、脱臭フィルタが活性炭の粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または活性炭の粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、軟質ポリウレタンフォームの全域が複数の網目を有する通気性ネットに包被されている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、それら通気路が軟質ポリウレタンフォームの壁面に囲繞されてポリウレタンフォームの内部に画成され、前面と後面との間でポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、内周縁部と外周縁部との間でポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が径方向において部分的に繋がり、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら通気路が厚み向において部分的に繋がっている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、それら通気路の開口面積が厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって不規則に変化し、それら通気口の面積が相違している。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例として、脱臭フィルタの径方向の寸法を二分する二分線と内周縁部との間に延びる内側領域または二分線と外周縁部との間に延びる外側領域のいずれかには、臭いを酸化分解する脱臭触媒が塗布されている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、扇風機用脱臭フィルタが軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを含み、支持フレームが、内周縁部を支持する内周枠と、外周縁部を支持する外周枠と、内周枠と外周枠とに繋がって径方向へ延びる連結枠とを有し、扇風機用脱臭フィルタは、内周枠が後ガードの内周部とガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に着脱可能に取り付けられる。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であってネットの外側に位置し、外周枠がネットを含むポリウレタンフォームの外周縁部を前面と後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であってネットの外側に位置し、外周枠がネットを含むポリウレタンフォームの外周縁部を前面と後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びているとともに、内周枠がネットを含むポリウレタンフォームの内周縁部を前面と後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面に位置し、一方の面とネットとの間に介在している。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、支持フレームが、軟質ポリウレタンフォームの前面の側に位置する第１支持フレームと、ポリウレタンフォームの後面の側に位置する第２支持フレームとから形成され、第１支持フレームが前面とネットとの間に介在し、第２支持フレームが後面とネットとの間に介在している。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、支持フレームが、軟質ポリウレタンフォームの前面の側に位置する第１支持フレームと、ポリウレタンフォームの後面の側に位置する第２支持フレームとから形成され、第１支持フレームの内周枠がポリウレタンフォームの内周縁部において前面から後面に向かって折れ曲がるとともに、第１支持フレームの外周枠がポリウレタンフォームの外周縁部において前面から後面に向かって折れ曲がり、第２支持フレームの内周枠がポリウレタンフォームの内周縁部において後面から前面に向かって折れ曲がるとともに、第２支持フレームの外周枠がポリウレタンフォームの外周縁部において後面から前面に向かって折れ曲がる。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、軟質ポリウレタンフォームの厚み寸法が３〜１０ｍｍの範囲にある。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、軟質ポリウレタンフォームの質量が３０〜６０ｇの範囲にある。

前記扇風機用脱臭フィルタの他の一例としては、軟質ポリウレタンフォームの面速が２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃの範囲にある。

前記課題を解決するための本発明にかかる脱臭フィルタが取り付けられた扇風機の第１の特徴は、脱臭フィルタが、連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、内周縁部に囲繞された中央開口と、前後面間に延びる複数の通気路と、通気路につながって前後面に開口する複数の通気口とを有し、臭気を吸着する活性炭粉末が、所定のバインダーによって前後面および通気路の壁面に固着され、軟質ポリウレタンフォームの全域が、複数の網目を有する通気性ネットに包被され、扇風機では、脱臭フィルタの中央開口が扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入され、脱臭フィルタの内周縁部が扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と後ガードをモーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に固定されていることにある。

前記課題を解決するための本発明にかかる脱臭フィルタが取り付けられた扇風機の第２の特徴は、脱臭フィルタが、空気に含まれる臭いを吸着する活性炭粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または活性炭粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、内周縁部に囲繞された中央開口と、前後面間に延びる複数の通気路と、通気路につながって前後面に開口する複数の通気口とを有し、軟質ポリウレタンフォームの全域が、複数の網目を有する通気性ネットに包被され、扇風機では、脱臭フィルタの中央開口が扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入され、脱臭フィルタの内周縁部が扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と後ガードをモーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に固定されていることにある。

前記第１および第２の特徴を有する扇風機の一例としては、それら通気路が、壁面に囲繞されて軟質ポリウレタンフォームの内部に画成され、前面と後面との間でポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、内周縁部と外周縁部との間でポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている。

前記第１および第２の特徴を有する扇風機の他の一例としては、径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が径方向において部分的に繋がり、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら通気路が厚み向において部分的に繋がっている。

前記第１および第２の特徴を有する扇風機の他の一例としては、それら通気路の開口面積が厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに径方向に向かって不規則に変化し、それら通気口の面積が相違している。

前記第１および第２の特徴を有する扇風機の他の一例としては、扇風機用脱臭フィルタが軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを含み、支持フレームが、内周縁部を支持する内周枠と、外周縁部を支持する外周枠と、内周枠と外周枠とに繋がって径方向へ延びる連結枠とを有し、扇風機では、支持フレームの内周枠が後ガードの内周部とガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に着脱可能に取り付けられる。

本発明にかかる扇風機用脱臭フィルタによれば、それが空気に含まれる臭気成分を吸着する活性炭を含むから、扇風機に進入した空気が脱臭フィルタの通気路を通過するときに、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を活性炭に吸着させることができ、扇風機を通過する空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を確実に取り除くことができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。扇風機用脱臭フィルタは、後ガードから扇風機の羽根に進入する空気の流速が遅く、空気が脱臭フィルタの通気路をゆっくりと通過するから、脱臭フィルタを扇風機の羽根と前ガードとの間に設置する場合と比較し、空気の脱臭フィルタに対する接触時間を長くすることができ、空気に含まれる臭いを活性炭に確実に吸着させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、室内の空気が扇風機の稼働中に脱臭フィルタの通気路を通流した後、再び扇風機に進入して脱臭フィルタの通気路を通流することで、室内の空気が脱臭フィルタによって次第に浄化されるから、扇風機を長時間稼働させることでその脱臭機能を十分に発揮させることができる。

外周縁部が扇風機の羽根の径方向の寸法を二分する二分線近傍に位置する扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の羽根の中心域よりも羽根の外周域において空気の流速が速くなるが、扇風機の羽根の略半分がフィルタの径方向に露出するから、脱臭フィルタが扇風機の羽根に進入する空気の抵抗になることはなく、扇風機の羽根に空気をスムーズに流入させることができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ円滑に送風することができる。扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の羽根の略半分に流入する空気を脱臭フィルタの通気路に通流させることができるとともに、扇風機から送風される空気の略すべてを浄化することができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ送風することができる。

外周縁部が扇風機の羽根の径方向先端部と羽根の径方向の寸法を二分する二分線との間の部位の略径方向中央に位置する扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の羽根の略全域に流入する空気のすべてを脱臭フィルタの通気路に通流させることができるとともに、扇風機から送風される空気の略すべてを浄化することができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ送風することができる。扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の羽根の中心域よりも羽根の外周域において空気の流速が速くなるが、扇風機の羽根の略１／３がフィルタの径方向に露出するから、脱臭フィルタが扇風機の羽根に進入する空気の抵抗になることはなく、扇風機の羽根に空気をスムーズに流入させることができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ円滑に送風することができる。

外周縁部が扇風機の羽根の径方向先端部の近傍に位置する扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の羽根の全域に流入する空気のすべてを脱臭フィルタの通気路に通流させることができ、扇風機から送風される空気の略すべてを浄化することができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ送風することができる。

連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、活性炭の粉末が所定のバインダーによって軟質ポリウレタンフォームの壁面に塗布されている扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の後ガードから羽根に向かって流入する空気がポリウレタンフォームに形成された複数の通気路を通るときに、ポリウレタンフォームの壁面に塗布された活性炭に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭に吸着されるから、扇風機を通過する空気に含まれる不快な臭いを確実に取り除くことができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームの壁面に塗布された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

活性炭の粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または活性炭の粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られた扇風機用脱臭フィルタは、扇風機の後ガードから羽根に向かって流入する空気がポリウレタンフォームに形成された複数の通気路を通るときに、ポリウレタンフォームに混入された活性炭に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭に吸着されるから、扇風機を通過する空気に含まれる不快な臭いを確実に取り除くことができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

軟質ポリウレタンフォームの全域が複数の網目を有する通気性ネットに包被された扇風機用脱臭フィルタは、扇風機に進入した空気が通気性ネットを通過するときに、空気に含まれる塵埃が通気性ネットに捕集され、空気に含まれる塵埃を除去することができるとともに、ポリウレタンフォームへの塵埃の付着を防ぐことができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる塵埃がポリウレタンフォームへ付着することがないから、塵埃がポリウレタンフォームに付着することによる活性炭の臭気吸着機能の低下を防ぐことができ、扇風機を通過する空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を確実に取り除くことができる。

それら通気路が前面と後面との間でポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、内周縁部と外周縁部との間でポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている扇風機用脱臭フィルタは、通気路が前面から後面に向かって直状に延びる場合と比較し、ポリウレタンフォームの内部における通気路の全長を長くすることができるとともに、ポリウレタンフォームの壁面の比表面積を大きくすることができるから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が径方向において部分的に繋がり、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら通気路が厚み向において部分的に繋がっている扇風機用脱臭フィルタは、ポリウレタンフォームの内部における通気路の全長が長くなり、空気が隣接する通気路に進入することで、活性炭に対する空気の接触時間を長くすることができるから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

それら通気路の開口面積が厚み方向に向かって不規則に変化し、径方向に向かって不規則に変化している扇風機用脱臭フィルタは、通気路の開口面積が同一である場合と比較し、通気路を通過する空気が通気路に確実に衝突するから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

臭いを酸化分解する脱臭触媒が脱臭フィルタの径方向の寸法を二分する二分線と内周縁部との間に延びる内側領域または二分線と外周縁部との間に延びる外側領域のいずれかに塗布された扇風機用脱臭フィルタは、脱臭フィルタの内周領域または外側領域のいずれかに塗布された脱臭触媒によって空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が酸化分解されるから、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を活性炭に吸着させることができるのみならず、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解して無臭にすることができ、空気に含まれる不快な臭いを確実に取り除くことができる。

内周縁部を支持する内周枠と外周縁部を支持する外周枠と径方向へ延びる連結枠とを有して軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを備え、内周枠が後ガードの内周部とガード締付ナットとに挟まれた状態で扇風機に取り付けられる扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームの内周枠や外周枠、連結枠によって軟質ポリウレタンフォームが支持され、支持フレームの内周枠を介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に確実に固定することができるから、支持フレームによって脱臭フィルタを扇風機の後ガードと羽根との間に設置することができ、ポリウレタンフォームの通気路に後ガードから羽根に向かって流動する空気をポリウレタンフォームの通気路に確実に流入させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームによって扇風機の稼働中における軟質ポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。

支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であってネットの外側に位置し、外周枠がネットを含むポリウレタンフォームの外周縁部を前面と後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームの外周枠がネットを含む外周縁部を保持するから、軟質ポリウレタンフォームが支持フレームに遊動不能に据え付けられ、支持フレームからのポリウレタンフォームの脱落を防ぐことができ、支持フレームを介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に確実に設置することができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームによって扇風機の稼働中における軟質ポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。

支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であってネットの外側に位置し、外周枠がネットを含むポリウレタンフォームの外周縁部を一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びているとともに、内周枠がネットを含むポリウレタンフォームの内周縁部を一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームの外周枠がネットを含むポリウレタンフォームの外周縁部を保持するとともに、支持フレームの内周枠がネットを含むポリウレタンフォームの内周縁部を保持するから、ポリウレタンフォームが支持フレームに遊動不能に据え付けられ、支持フレームからのポリウレタンフォームの脱落を防ぐことができ、支持フレームを介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に確実に設置することができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームによって扇風機の稼働中における軟質ポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。

支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面に位置し、一方の面とネットとの間に介在している扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームがポリウレタンフォームとネットとの間に位置することで、支持フレームがポリウレタンフォームとネットとに支持されるとともに、支持フレームの内周枠や外周枠、連結枠によってポリウレタンフォームが支持されるから、支持フレームによって扇風機の稼働中におけるポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームの内周枠を介して軟質ポリウレタンフォームを扇風機に確実に固定することができ、支持フレームを介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に設置することができる。

支持フレームが第１および第２支持フレームから形成され、第１支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面とネットとの間に介在し、第２支持フレームがポリウレタンフォームの後面とネットとの間に介在している扇風機用脱臭フィルタは、第１および第２支持フレームがポリウレタンフォームとネットとの間に位置することで、それら支持フレームがポリウレタンフォームとネットとに支持されるとともに、ポリウレタンフォームの前面が第１支持フレームの内周枠や外周枠、連結枠によって支持され、ポリウレタンフォームの後面が第２支持フレームの内周枠や外周枠、連結枠によって支持されるから、第１および第２支持フレームによって扇風機の稼働中におけるポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームの内周枠を介して軟質ポリウレタンフォームを扇風機の螺子パイプに確実に固定することができ、支持フレームを介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に設置することができる。

支持フレームが軟質ポリウレタンフォームの前面の側に位置する第１支持フレームとポリウレタンフォームの後面の側に位置する第２支持フレームとから形成され、第１支持フレームの内周枠がポリウレタンフォームの内周縁部において前面から後面に向かって折れ曲がるとともに、第１支持フレームの外周枠がポリウレタンフォームの外周縁部において前面から後面に向かって折れ曲がり、第２支持フレームの内周枠がポリウレタンフォームの内周縁部において後面から前面に向かって折れ曲がるとともに、第２支持フレームの外周枠がポリウレタンフォームの外周縁部において後面から前面に向かって折れ曲がる扇風機用脱臭フィルタは、第１および第２支持フレームの外周枠が脱臭フィルタの外周縁部を保持するとともに、第１および第２支持フレームの内周枠が脱臭フィルタの内周縁部を保持するから、脱臭フィルタがそれら支持フレームに据え付けられ、支持フレームからの脱臭フィルタの脱落を防ぐことができ、支持フレームを介して脱臭フィルタを扇風機の後ガードと羽根との間に確実に設置することができる。扇風機用脱臭フィルタは、支持フレームによって扇風機の稼働中における脱臭フィルタの不用意な動きを防ぐことができ、脱臭フィルタの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。

軟質ポリウレタンフォームの厚み寸法が３〜１０ｍｍの範囲にある扇風機用脱臭フィルタは、ポリウレタンフォームの厚み寸法を前記範囲にすることで、ポリウレタンフォームの壁面の比表面積を大きくすることができるから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。扇風機用脱臭フィルタは、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭がポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機から送気することができる。

軟質ポリウレタンフォームの質量が３０〜６０ｇの範囲にある扇風機用脱臭フィルタは、ポリウレタンフォームの質量が前記範囲にあり、脱臭フィルタを軽量にすることができるから、脱臭フィルタを扇風機に容易に取り付けることができるとともに、脱臭フィルタを扇風機から容易に取り外すことができ、脱臭フィルタの扇風機への設置作業や交換作業を容易に行うことができる。

軟質ポリウレタンフォームの面速が２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃの範囲にある扇風機用脱臭フィルタは、ポリウレタンフォームの面速が前記範囲にあるから、脱臭フィルタが扇風機の羽根に進入する空気の抵抗になることはなく、扇風機の羽根に空気をスムーズに流入させることができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機の前方へ円滑に送風することができる。また、扇風機に進入した空気がポリウレタンフォームの通気路を瞬時に通過することはなく、ポリウレタンフォームの通気路の壁面に空気を十分に接触させることができ、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

空気に含まれる臭いを吸着する活性炭粉末を所定のバインダーによって壁面に塗布した連続気泡の軟質ポリウレタンフォームから作られた脱臭フィルタが取り付けられた扇風機は、扇風機の後ガードから羽根に向かって流入する空気が脱臭フィルタに形成された複数の通気路を通るときに、ポリウレタンフォームの壁面に塗布された活性炭に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭に吸着されるから、扇風機を通過する空気に含まれる不快な臭いを確実に取り除くことができる。扇風機は、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭フィルタを形成するポリウレタンフォームの壁面に塗布された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、送風と同時に無臭かつ清浄な空気を送気することができる。

空気に含まれる臭いを吸着する活性炭粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または活性炭粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られた脱臭フィルタが取り付けられた扇風機は、扇風機の後ガードから羽根に向かって流入する空気が脱臭フィルタに形成された複数の通気路を通るときに、ポリウレタンフォームに混入された活性炭に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭に吸着されるから、扇風機を通過する空気に含まれる不快な臭いを確実に取り除くことができる。扇風機は、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭フィルタを形成するポリウレタンフォームに混入された活性炭によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、送風と同時に無臭かつ清浄な空気を送気することができる。

それら通気路が脱臭フィルタの前面と後面との間で軟質ポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、脱臭フィルタの内周縁部と外周縁部との間でポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている扇風機は、通気路が脱臭フィルタの前面から後面に向かって直状に延びる場合と比較し、ポリウレタンフォームの内部における通気路の全長を長くすることができるとともに、ポリウレタンフォームの壁面の比表面積を大きくすることができるから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が径方向において部分的に繋がり、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら通気路が厚み向において部分的に繋がっている扇風機は、ポリウレタンフォームの内部における通気路の全長が長くなり、空気が隣接する通気路に進入することで、活性炭に対する空気の接触時間を長くすることができるから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

それら通気路の開口面積が厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに径方向に向かって不規則に変化している扇風機は、通気路の開口面積が同一である場合と比較し、通気路を通過する空気が通気路に確実に衝突するから、活性炭を塗布したポリウレタンフォームや活性炭を混入したポリウレタンフォームの臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

内周縁部を支持する内周枠と外周縁部を支持する外周枠と径方向へ延びる連結枠とを有して軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを備え、支持フレームの内周枠が後ガードの内周部とガード締付ナットとに挟まれた状態で着脱可能に取り付けられる扇風機は、支持フレームの内周枠や外周枠、連結枠によって軟質ポリウレタンフォームが支持され、支持フレームの内周枠を介してポリウレタンフォームを扇風機の後ガードと羽根との間に確実に固定することができるから、支持フレームによって脱臭フィルタを扇風機の後ガードと羽根との間に設置することができ、ポリウレタンフォームの通気路に後ガードから羽根に向かって流動する空気をポリウレタンフォームの通気路に確実に流入させることができる。扇風機は、支持フレームによって扇風機の稼働中における軟質ポリウレタンフォームの不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォームの扇風機の羽根への接触を防ぐことができる。

一例として示す扇風機用脱臭フィルタの斜視図。 軟質ポリウレタンフォームの部分拡大斜視図。 扇風機用脱臭フィルタを扇風機に取り付ける手順を説明する図。 図１の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の側面図。 図１の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の背面斜視図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタの正面図。 図１０の扇風機用脱臭フィルタの背面図。 図１０のＡ−Ａ線矢視断面図。 図１０の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１０の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１０の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の背面斜視図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタの正面図。 図１６の扇風機用脱臭フィルタの背面図。 図１６のＢ−Ｂ線矢視断面図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタの正面図。 図１９の扇風機用脱臭フィルタの背面図。 図１９のＣ−Ｃ線矢視断面図。 図１９の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１９の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図１９の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の背面斜視図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタの正面図。 図２５のＤ−Ｄ線矢視断面図。 他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタの正面図。 図２７の扇風機用脱臭フィルタの背面図。 図２７のＥ−Ｅ線矢視断面図。 図２７の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図２７の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の正面図。 図２７の扇風機用脱臭フィルタを取り付けた扇風機の背面斜視図。 扇風機用脱臭フィルタの脱臭機能の測定手順を説明する図。 図３３から続く扇風機用脱臭フィルタの脱臭機能の測定手順を説明する図。 アンモニアに対する測定結果を示す図。 トリメチルアミンに対する測定結果を示す図。 メチルメルカプタンに対する測定結果を示す図。 硫化水素に対する測定結果を示す図。 酢酸に対する測定結果を示す図。 アセトアルデヒドに対する測定結果を示す図。

一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ａの斜視図である図１等の添付の図面を参照し、本発明にかかる扇風機用脱臭フィルタおよび脱臭フィルタが取り付けられた扇風機の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図２は、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａを形成する軟質ポリウレタンフォームの部分拡大斜視図であり、図３は、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４に取り付ける手順を説明する図である。図４，５は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４の正面図であり、図６は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４の側面図である。図７は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４の背面斜視図である。図４では、前ガード２５および羽根２８の図示を省略している。図１，２では、径方向を矢印Ｘ、厚み方向を矢印Ｙで示し、周り方向を矢印Ｚで示するしをこうを。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａは、扇風機２４（後記する後ガード２７の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。扇風機用脱臭フィルタ１０Ａの一例としては、活性炭の粉末（図示せず）が所定のバインダー（接着剤）によって壁面１２に塗布された軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。

ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末を塗布するには、活性炭粉末とバインダーとの混合塗料をポリウレタンフォーム１１に吹き付け塗装し、その混合塗料を乾燥させる場合、または、活性炭粉末とバインダーとの混合塗料にポリウレタンフォーム１１をドブ付けし、その混合塗料を乾燥させる場合がある。活性炭粉末を塗布したポリウレタンフォーム１１では、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末が積層され、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭の被覆層が形成される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａの他の一例としては、活性炭の粉末を混入したフォーム原料を発泡させた軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させたポリウレタンフォーム１１では、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭が露出する。活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。

ポリウレタンフォーム１１には、トリレンジイソシアネートとポリエーテルポリオール等を原料とするポリエーテル系フォーム、または、トリレンジイソシアネートと分岐ポリエステルポリオール等を原料とするポリエステル系フォームが使用されている。ポリウレタンフォーム１１は、フォーム原料に気泡径の調整等に使用する添加剤を加え、水と発泡助剤とによって発泡が行われる。

活性炭粉末は、約３００〜５０００ｍ²／ｇの比表面積を有し、高い臭気吸着機能（ヨウ素やガス状セシウム等の放射性物質吸着機能を含む）を有する。活性炭粉末は、活性炭を微粉砕して作られており、その平均粒径が５〜１０μｍの範囲にある。活性炭粉末に加工する活性炭は、ヤシガラやおが屑、硬質の木材チップ、木炭、草炭等を原料として作られている。フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、フォーム原料１００重量％に対して活性炭粉末８０〜１８０重量％、好ましくは、フォーム原料１００重量％に対して活性炭粉末１００〜１５０重量％である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）は、平面形状が円形の所定面積の前面１４および平面形状が円形の所定面積の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、内周縁部に囲繞された円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する（図２参照）。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）は、その全域が複数の網目を有する通気性ネット１３（網）に包被されている。

通気性ネット１３には、メッシュ数が１０メッシュ（１００×１００メッシュ）や１２メッシュ（１２０×１２０メッシュ）、２４メッシュ（２４０×２４０メッシュ）、３２メッシュ（３２０×３２０メッシュ）等を使用することができる。通気性ネット１３は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の内周縁部１６から径方向内方へ延びる部分が縫製され、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の外周縁部１７から径方向内方へ延びる部分が縫製されている。なお、それら部分が熱融着（ソニックシールやヒートシール）によって固着されていてもよい。

それら通気路１９は、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に囲繞されてポリウレタンフォーム１１の内部に画成されている。ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末が塗布されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭の被覆層が形成されている。ポリウレタンフォーム１１に活性炭粉末が混入されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭が露出している。

通気路１９は、前面１４と後面１５との間においてポリウレタンフォーム１１の厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、内周縁部１６と外周縁部１７との間においてポリウレタンフォーム１１の径方向へ不規則に曲折しながら延びている。径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路１９は径方向において部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら通気路１９は厚み向において部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。

それら通気路１９の開口面積は、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。それら通気路１９は、その開口面積が大きくなったり、小さくなったりしながら厚み方向と径方向とへ不規則に開口している。また、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が一様ではなく、その面積が相違している。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）は、その厚み寸法が３〜１０ｍｍの範囲、好ましくは４〜６ｍｍの範囲にある。ポリウレタンフォーム１１の厚み寸法が３ｍｍ未満では、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２の比表面積を大きくすることができず、活性炭粉末を塗布したポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入したポリウレタンフォーム１１の臭気吸着機能を向上させることができない。ポリウレタンフォーム１１の厚み寸法が１０ｍｍを超過すると、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の空気抵抗が大きく、脱臭フィルタ１０Ａが扇風機２４の羽根２８に進入する空気の抵抗になり、扇風機２４の羽根２８に空気をスムーズに流入させることができない。

脱臭フィルタ１０Ａは、それを作るポリウレタンフォーム１１の厚み寸法が前記範囲にあるから、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２の比表面積を大きくすることができ、活性炭粉末を塗布したポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入したポリウレタンフォーム１１の臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機２４に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォーム１１に塗布された活性炭やポリウレタンフォーム１１に混入された活性炭に十分に吸着させることができる。また、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）が扇風機２４の羽根２８に進入する空気の抵抗になることはなく、扇風機２４の羽根２８に空気をスムーズに流入させることができる。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）は、その質量が３０〜６０ｇの範囲にある。脱臭フィルタ１０Ａは、ポリウレタンフォーム１１の質量が前記範囲にあり、脱臭フィルタ１０Ａを軽量にすることができるから、脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４に容易に取り付けることができるとともに、脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４から容易に取り外すことができ、脱臭フィルタ１０Ａの扇風機２４への設置作業や交換作業を容易に行うことができる。

脱臭フィルタ１０Ａは、それを作るポリウレタンフォーム１１の面速が２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃの範囲、好ましくは２５〜３５ｃｍ／ｓｅｃの範囲にある。ポリウレタンフォーム１１の面速が２０ｃｍ／ｓｅｃ未満では、空気がポリウレタンフォーム１１をスムーズに通流することができず、脱臭フィルタ１０Ａが扇風機２４の羽根２８に進入する空気の抵抗になり、扇風機２４の羽根２８に空気をスムーズに流入させることができない。ポリウレタンフォーム１１の面速が４０ｃｍ／ｓｅｃを超過すると、扇風機２４に進入した空気がポリウレタンフォームの通気路１９を瞬時に通過し、ポリウレタンフォーム１１の通気路１９の壁面１２に空気を十分に接触させることができず、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができない。

脱臭フィルタ１０Ａは、ポリウレタンフォーム１１の面速が前記範囲にあるから、脱臭フィルタ１０Ａが扇風機２４の羽根２８に進入する空気の抵抗になることはなく、扇風機２４の羽根２８に空気をスムーズに流入させることができ、脱臭フィルタによって臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された清浄な空気を扇風機２４の前方へ円滑に送風することができる。また、扇風機２４に進入した空気がポリウレタンフォーム１１の通気路１９を瞬時に通過することはなく、ポリウレタンフォーム１１の通気路１９の壁面１２に空気を十分に接触させることができ、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォーム１１に塗布された活性炭やポリウレタンフォーム１１に混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

ポリウレタンフォーム１１には、その径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されている場合がある。脱臭触媒には、銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒、活性二酸化マンガン−銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒、酸化銅（酸化銅または亜酸化銅）−銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒、活性二酸化マンガン−銅イオン担持ゼオライト−銅酸化物（酸化銅または亜酸化銅）の脱臭触媒等の既存のそれらを使用することができる。

銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒のポリウレタンフォーム１１への塗布手順の一例は、以下のとおりである。銅イオン担持ゼオライトに水を加えてそれらを湿式混合した後、その水溶液にシリカゾルを混合して脱臭触媒塗料を作る。次に、その脱臭触媒塗料をポリウレタンフォーム１１の内側領域２２または外側領域２３のいずれかに塗布した後、脱臭触媒塗料を乾燥させてポリウレタンフォーム１１の壁面１２（通気路１９）に脱臭触媒の被覆層を形成する。

活性二酸化マンガン−銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒のポリウレタンフォーム１１への塗布手順の一例は、以下のとおりである。活性二酸化マンガンに銅イオン担持ゼオライトを配合し、水を加えてそれらを湿式混合した後、その水溶液にシリカゾルを混合して脱臭触媒塗料を作る。次に、その脱臭触媒塗料をポリウレタンフォーム１１の内側領域２２または外側領域２３のいずれかに塗布した後、脱臭触媒塗料を乾燥させてポリウレタンフォーム１１の壁面１２（通気路１９）に脱臭触媒の被覆層を形成する。

酸化銅（酸化銅または亜酸化銅）−銅イオン担持ゼオライトの脱臭触媒のポリウレタンフォーム１１への塗布手順の一例は、以下のとおりである。酸化銅（酸化銅または亜酸化銅）に銅イオン担持ゼオライトを配合し、水を加えてそれらを湿式混合した後、その水溶液にシリカゾルを混合して脱臭触媒塗料を作る。次に、その脱臭触媒塗料をポリウレタンフォーム１１の内側領域２２または外側領域２３のいずれかに塗布した後、脱臭触媒塗料を乾燥させてポリウレタンフォーム１１の壁面１２（通気路１９）に脱臭触媒の被覆層を形成する。

活性二酸化マンガン−銅イオン担持ゼオライト−銅酸化物（酸化銅または亜酸化銅）の酸化分解性脱臭触媒のポリウレタンフォーム１１への塗布手順の一例は、以下のとおりである。活性二酸化マンガンに銅イオン担持ゼオライトと酸化銅または亜酸化銅とを配合し、水を加えて湿式混合した後、シリカゾルを加えて混合し、酸化分解性脱臭触媒塗料を作る。次に、その脱臭触媒塗料をポリウレタンフォーム１１の内側領域２２または外側領域２３のいずれかに塗布した後、脱臭触媒塗料を乾燥させてポリウレタンフォーム１１の壁面１２（通気路１９）に脱臭触媒の被覆層を形成する。

脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４に取り付ける手順は、以下のとおりである。なお、脱臭フィルタ１０Ａ（後記する脱臭フィルタ１０Ｂ〜１０Ｈを含む）を取り付ける扇風機２４（脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを取り付けた扇風機２４）には、図示のリビング扇風機の他に、壁掛け扇風機、小型扇、ルーバー扇、ボックス扇風機、エアーサーキュレーター、卓上扇風機、クリップ扇風機、工業扇がある。扇風機２４の前ガード２５のクリップ２６を下方へ旋回させて前ガード２５と後ガード２７との係合を解除し、扇風機２４から前ガード２５を取り外すとともに、羽根２８を扇風機２４のモーターシャフト２９に固定するスピンナー３０を時計回り方向へ回転させてモーターシャフト２９の先端部からスピンナー３０を取り外す。次に、モーターシャフト２９の前方へ羽根２８を移動させ、羽根２８の軸孔をモーターシャフト２９から抜き取って羽根２８をモーターシャフト２９から取り外した後、ガード締付ナット３１を反時計回り方向へ回転させ、扇風機２４のモーターケース３２から前方へ延びる螺子パイプ３３とガード締付ナット３１との螺着を解除し、螺子パイプ３３からガード締付ナット３１を取り外す。

ガード締付ナット３１を螺子パイプ３３から取り外した後、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の後面１５を後ガード２７に対向させた状態で、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の中央開口１８をモーターシャフト２９に挿通するとともに、その中央開口１８を螺子パイプ３３に挿入する。なお、ポリウレタンフォーム１１の中央開口１８の直径は、螺子パイプ３３の直径よりもわずかに大きい。中央開口１８を螺子パイプ３３に挿入すると、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の内周縁部１６が後ガード２７の内周部３４に当接する。

中央開口１８を螺子パイプ３３に挿入した後、螺子パイプ３３においてガード締付ナット３１を時計回り方向へ回転させ、そのガード締付ナット３１を螺子パイプ３３に再び螺着する。ガード締付ナット３１を螺子パイプ３３に螺着すると、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の内周縁部１６がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ａが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図４参照）。

次に、羽根２８の軸孔をモーターシャフト２９に挿通し、スピンナー３０を反時計回り方向へ回転させ、モーターシャフト２９の先端部にスピンナー３０を再び螺着して羽根２８をモーターシャフト２９に固定し、前ガード２５のガードリング３５と後ガード２７のガードリング３６との位置を合わせ、前ガード２５のクリップ２６を上方へ旋回させて前ガード２５と後ガード２７とを係合させる。

脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ａが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図５参照）。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、モーターによってモーターシャフト２９が回転するとともに、羽根２８が回転し、空気が後ガード２７の全域であってガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７の後方から扇風機２４に進入した空気は、通気ネット１３を通過し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の後面１５の通気口２０から通気路１９に進入した後、通気路１９を通ってポリウレタンフォーム１１の前面１４の通気口２０から流出し、再び通気ネット１３を通過して扇風機２４の前方へ送風される。なお、ポリウレタンフォーム１１の内部において通気路１９が厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びているから、通気路１９を通る空気が通気路１９の壁面に確実に接触する。

空気が通気ネット１３を通過するときに、空気に含まれる塵埃がネット１３に捕集され、塵埃が除去された空気がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の通気路１９に進入する。通気路１９に進入した空気は、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分（アンモニア、トリメチルアミンやトリエチルアミン、トリアルアミン等の窒素含有化合物を主成分とした塩基性臭気成分、硫化水素や硫化メチル、二硫化メチル、メチルメルカプタン等の硫黄含有化合物、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類を主成分とした中性臭気成分、ギ酸や酢酸、プロピオン酸、吉草酸等の低級脂肪酸類を主成分とした酸性臭気成分、トルエンやキシレン、ブタノール、メチルイソブチルケトン）やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、フィルタ１０Ａを形成する軟質ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末が塗布され、または、ポリウレタンフォーム１１に活性炭粉末が混入されているから、扇風機２４（前ガード２５と後ガード２７との間）に進入した空気がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の通気路１９を通過するときに空気が通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を活性炭に吸着させることができ（内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を脱臭触媒によって酸化分解することができ）、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を確実に取り除くことができる。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、ポリウレタンフォーム１１の全域が複数の網目を有する通気性ネット１３に包被され、扇風機２４に進入した空気がネット１３を通過するときに、空気に含まれる塵埃がネット１３に捕集されるから、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２への塵埃の付着を防ぐことができ、塵埃がポリウレタンフォーム１１の壁面１２に付着することによる活性炭の臭気吸着機能の低下を防ぐことができる。脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が活性炭（および脱臭触媒）によって除去されるから、それら臭いを除去した清浄な空気を作ることができ、扇風機２４による送風と同時に無臭かつ清浄な空気を扇風機２４から送気することができる。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、それら通気路１９が厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延び、隣接する通気路が厚み方向と径方向とにおいて部分的に繋がっているから、通気路１９が前面１４と後面１５との間で直状に延びる場合と比較し、ポリウレタンフォーム１１の内部における通気路１９の全長を長くすることができるとともに、ポリウレタンフォーム１１の壁面１２の比表面積を大きくすることができるから、活性炭粉末を塗布したポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入したポリウレタンフォーム１１の臭気吸着機能を向上させることができ、扇風機２４に進入した空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭をポリウレタンフォームに塗布された活性炭やポリウレタンフォームに混入された活性炭に十分に吸着させることができる。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、空気が後ガード２７の全域であってガード２７の後方から扇風機２４の羽根２８に進入し、後方後ガード２７から扇風機２４の羽根２８に進入する空気の流速が遅く（羽根２８の後方における空気の流速が遅く）、空気がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の通気路１９をゆっくりと通過するから、脱臭フィルタ１０Ａを扇風機２４の羽根２８と前ガード２５との間に設置する場合と比較し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の壁面１２に対する空気の接触時間を長くすることができ、空気に含まれる臭いを活性炭に確実に吸着させることができる。脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）は、室内の空気が扇風機２４の稼働中にポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の通気路１９を通流した後、再び扇風機２４に進入してポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の通気路１９を通流することで、室内の空気が脱臭フィルタ１０Ａによって次第に浄化されるから、扇風機２４を長時間稼働させることで脱臭フィルタ１０Ａの脱臭機能を十分に発揮させることができる。

図８は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｂを取り付けた扇風機２４の正面図であり、図９は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｃを取り付けた扇風機２４の正面図である。図８に示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｂが図１のそれと異なるところは、脱臭フィルタ１０Ｂの直径および面積が図１の脱臭フィルタ１０Ａのそれらよりも大きく、脱臭フィルタ１０Ｂを扇風機２４に取り付けたときに、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｂ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置する点にある。この脱臭フィルタ１０Ｂのその他の構成は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

図９に示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｃが図１のそれと異なるところは、脱臭フィルタ１０Ｃの直径および面積が図１の脱臭フィルタ１０Ａのそれらよりも大きく、脱臭フィルタ１０Ｃを扇風機２４に取り付けたときに、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｃ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８と羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線２１との間の部位の略径方向中央に位置する点にある。この脱臭フィルタ１０Ｃのその他の構成は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

脱臭フィルタ１０Ｂ（脱臭フィルタ１０Ｂを取り付けた扇風機２４）や脱臭フィルタ１０Ｃ（脱臭フィルタ１０Ｃを取り付けた扇風機２４）は、図１の脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｂ（脱臭フィルタ１０Ｂを取り付けた扇風機２４）や脱臭フィルタ１０Ｃ（脱臭フィルタ１０Ｃを取り付けた扇風機２４）は、フィルタ１０Ｂやフィルタ１０Ｃの面積を図１の脱臭フィルタ１０Ａのそれよりも大きくすることで、脱臭フィルタ１０Ｂや脱臭フィルタ１０Ｃにおける脱臭機能を向上させることができ、脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）と比較し、空気に含まれる臭いを短時間に除去することができる。なお、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７は、扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

図１０は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄの正面図であり、図１１は、図１０の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄの背面図である。図１２は、図１０のＡ−Ａ線矢視断面図であり、図１３，１４は、図１０の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた扇風機２４の正面図である。図１５は、図１０の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた扇風機２４の背面斜視図である。図１３では、前ガード２５および羽根２８の図示を省略している。図１０〜１２では、径方向を矢印Ｘ（図１０，１１のみ）、厚み方向を矢印Ｙ（図１２のみ）で示し、周り方向を矢印Ｚ（図１０，１１のみ）で示す。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄは、図１のそれと同様に、扇風機２４（後ガード２０の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄは、活性炭粉末が所定のバインダーによって壁面１２に塗布され、壁面１２に活性炭の被覆層が形成された図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。または、活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させ、壁面１２に活性炭が露出する図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。

活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。活性炭粉末は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１に使用するそれと同一であり、フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１のそれと同一である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）は、円形の前面１４および円形の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間（ポリウレタンフォーム１１内部）に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）は、その全域が複数の網目を有する図１と同様の通気性ネット１３に包被されている。脱臭フィルタ１０Ｄは、ポリウレタンフォーム１１を支持する支持フレーム３９Ａに着脱可能に設置されている。

ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末が塗布されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭の被覆層が形成され、ポリウレタンフォーム１１に活性炭粉末が混入されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭が露出している。通気路１９は、厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びている。厚み方向と径方向とへ隣接する通気路１９は、厚み方向や径方向おいて部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。それら通気路１９の開口面積は、厚み方向と径方向とに向かって不規則に変化し、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が相違している（図２援用）。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の厚み寸法は、３〜１０ｍｍ（好ましくは４〜６ｍｍ）の範囲にあり、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の質量は、３０〜６０ｇの範囲にある。厚み寸法をその範囲にする理由は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の理由と同一である。ポリウレタンフォーム１１の面速は、２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃ（好ましくは２５〜３５ｃｍ／ｓｅｃ）の範囲にある。面速をその範囲にする理由は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の理由と同一である。

脱臭フィルタ１０Ｄでは、ポリウレタンフォーム１１の径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されていてもよい。脱臭触媒には、図１の脱臭フィルタ１０Ａにおいて説明したそれらと同一のものを使用することができる。

支持フレーム３９Ａは、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の前面１４の側（一方の面）であって通気性ネット１３の外側に位置している。支持フレーム３９Ａは、プラスチック板や金属板から作られ、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持する内周枠４０と、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持する外周枠４１と、内周枠４０と外周枠４１とに繋がってポリウレタンフォーム１１の前面１４において径方向へ直状に延びる連結枠４２とを有する。支持フレーム３９Ａでは、内周枠４０と外周枠４１と連結枠４２とが一体成形されている。なお、図示はしていないが、支持フレーム３９Ａがポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の後面１５の側（一方の面）であって通気性ネット１３の外側に位置していてもよい。

支持フレーム３９Ａの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の前面１４において周り方向へ環状に延びている。支持フレーム３９Ａの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の前面１４において周り方向へ環状に延びる第１外周枠４７と、第１外周枠４７から後面１５の側に向かって折れ曲がり、前面１４と後面１５との間において周り方向へ環状に延びる第２外周枠４８と、第２外周枠４８から後面１５に向かって折れ曲がり、後面１５において周り方向へ環状に延びる第３外周枠４９とを有する。外周枠４１（第１〜第３外周枠４７〜４９）は、通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を前面１４（一方の面）から後面１５（他方の面）に向かって包み込むように延びている。

支持フレーム３９Ａが後面１５の側に位置する場合、内周枠４０と外周枠４１とがポリウレタンフォーム１１の後面１５において周り方向へ環状に延び、連結枠４２がポリウレタンフォーム１１の後面１５において径方向へ直状に延びるとともに、外周枠４１（第１〜第３外周枠４７〜４９）が通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を後面１５（一方の面）から前面１４（他方の面）に向かって包み込むように延びる。

ポリウレタンフォーム１１を支持フレーム３９Ａに設置するには、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持フレーム３９Ａの外周枠４１に嵌入させる。外周縁部１７を外周枠４１に嵌入させると、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の前面１４が内周枠４０に当接下に支持され、外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の前後面１４，１５が外周枠４１に当接下に支持されるとともに、内周縁部１６と外周縁部１７とを除く残余部が連結枠４２に当接下に支持される。ポリウレタンフォーム１１を支持フレーム３９Ａから取り外すには、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持フレーム３９Ａの外周枠４１から抜き取り、外周縁部１７と外周枠４１との嵌合を解除する。

脱臭フィルタ１０Ｄを扇風機２４に取り付ける手順は、図１の脱臭フィルタ１０Ａと同一である。脱臭フィルタ１０Ｄを扇風機２４に取り付けると、支持フレーム３９Ａの内周枠４０がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ｄが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図１３参照）。脱臭フィルタ１０Ｄを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ｄが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図１４参照）。

なお、図８に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置してもよく、図９に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の外周縁部１７が羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間の部位の径方向中央に位置してもよい。ただし、外周縁部１７は、径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、空気が後ガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７から扇風機２４に進入した空気は、通気ネット１３を通過するときに、それに含まれる塵埃がネット１３に捕集される。塵埃が除去されて通気路１９に進入した空気は、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された無臭かつ清浄な空気が扇風機２４から送気される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｄ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｄ（脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた扇風機２４）は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｄ（脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム３９Ａの外周枠４１が通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を保持するから、ポリウレタンフォーム１１が支持フレーム３９Ａに遊動不能に据え付けられ、支持フレーム３９Ａからのポリウレタンフォーム１１の脱落を防ぐことができ、支持フレーム３９Ａの内周枠４０を介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に確実に設置することができる。脱臭フィルタ１０Ｄ（脱臭フィルタ１０Ｄを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム３９Ａによって扇風機２４の稼働中におけるポリウレタンフォーム１１の不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォーム１１の扇風機２４の羽根２８への接触を防ぐことができる。

図１６は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅの正面図であり、図１７は、図１６の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅの背面図である。図１８は、図１６のＢ−Ｂ線矢視断面図である。図１６〜１８では、径方向を矢印Ｘ（図１６，１７のみ）、厚み方向を矢印Ｙ（図１８のみ）で示し、周り方向を矢印Ｚ（図１６，１７のみ）で示す。扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅは、図１のそれと同様に、扇風機２４（後ガード２０の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅは、活性炭粉末が所定のバインダーによって壁面１２に塗布され、壁面１２に活性炭の被覆層が形成された図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。または、活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させ、壁面１２に活性炭が露出する図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。

活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。活性炭粉末は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１に使用するそれと同一であり、フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１のそれと同一である。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の厚み寸法や質量、ポリウレタンフォーム１１の面速は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）のそれらと同一である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）は、円形の前面１４および円形の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間（ポリウレタンフォーム１１内部）に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）は、その全域が複数の網目を有する図１と同様の通気性ネット１３に包被されている。脱臭フィルタ１０Ｅは、ポリウレタンフォーム１１を支持する支持フレーム４３に着脱可能に設置されている。

通気路１９は、厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びている。厚み方向と径方向とへ隣接する通気路１９は、厚み方向や径方向おいて部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。それら通気路１９の開口面積は、厚み方向と径方向とに向かって不規則に変化し、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が相違している（図２援用）。

脱臭フィルタ１０Ｅでは、ポリウレタンフォーム１１の径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されていてもよい。脱臭触媒には、図１の脱臭フィルタ１０Ａにおいて説明したそれらと同一のものを使用することができる。

支持フレーム４３は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の前面１４の側（一方の面）であって通気性ネット１３の外側に位置している。支持フレーム４３は、プラスチック板や金属板から作られ、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持する内周枠４０と、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持する外周枠４１と、内周枠４０と外周枠４１とに繋がって径方向へ直状に延びる連結枠４２とを有する。支持フレーム４３では、内周枠４０と外周枠４１と連結枠４２とが一体成形されている。なお、図示はしていないが、支持フレーム４３がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の後面１５の側（一方の面）であって通気性ネット１３の外側に位置していてもよい。

支持フレーム４３の内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の前面１４において周り方向へ環状に延びる第１内周枠５０と、第１内周枠５０から後面１５の側に向かって折れ曲がり、前面１４と後面１５との間において周り方向へ環状に延びる第２内周枠５１と、第２内周枠５１から後面１５に向かって折れ曲がり、後面１５において周り方向へ環状に延びる第３内周枠５２とを有する。内周枠４０（第１〜第３内周枠５０〜５２）は、通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を前面１４（一方の面）から後面１５（他方の面）に向かって包み込むように延びている。

支持フレーム３９Ｂの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の前面１４において周り方向へ環状に延びる第１外周枠４７と、第１外周枠４７から後面１５の側に向かって折れ曲がり、前面１４と後面１５との間において周り方向へ環状に延びる第２外周枠４８と、第２外周枠４８から後面１５に向かって折れ曲がり、後面１５において周り方向へ環状に延びる第３外周枠４９とを有する。外周枠４１（第１〜第３外周枠４７〜４９）は、通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を前面１４（一方の面）から後面１５（他方の面）に向かって包み込むように延びている。

支持フレーム４３が後面１５の側に位置する場合、内周枠４０と外周枠４１とがポリウレタンフォーム１１の後面１５において周り方向へ環状に延びるとともに、連結枠４２がポリウレタンフォーム１１の後面１５において径方向へ直状に延びる。さらに、内周枠４０（第１〜第３内周枠５０〜５２）が通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を後面１５（一方の面）から前面１４（他方の面）に向かって包み込むように延びるとともに、外周枠４１（第１〜第３外周枠４７〜４９）が通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を後面１５（一方の面）から前面１４（他方の面）に向かって包み込むように延びる。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）を支持フレーム４３に設置するには、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持フレーム４３の内周枠４０に嵌入させるとともに、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持フレーム４３の外周枠４１に嵌入させる。内周縁部１６を内周枠４０に嵌入させ、外周縁部１７を外周枠４１に嵌入させると、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の前後面１４，１５が内周枠４０に当接下に支持され、外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の前後面１４，１５が外周枠４１に当接下に支持されるとともに、内周縁部１６と外周縁部１７とを除く残余部が連結枠４２に当接下に支持される。

ポリウレタンフォーム１１を支持フレーム４３から取り外すには、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持フレーム４３の内周枠４０から抜き取り、内周縁部１６と内周枠４０との嵌合を解除するとともに、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持フレーム３９Ｂの外周枠４１から抜き取り、外周縁部１７と外周枠４１との嵌合を解除する。

脱臭フィルタ１０Ｅを扇風機２４に取り付ける手順は、図１の脱臭フィルタ１０Ａと同一である。脱臭フィルタ１０Ｅを扇風機２４に取り付けると、支持フレーム４３の内周枠４０がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ｅが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図１３援用）。脱臭フィルタ１０Ｅを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ｅが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図１４援用）。

なお、図８に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置してもよく、図９に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の外周縁部１７が羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間の部位の径方向中央に位置してもよい。ただし、外周縁部１７は、径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ｅを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、空気が後ガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７から扇風機２４に進入した空気は、通気ネット１３を通過するときに、それに含まれる塵埃がネット１３に捕集される。塵埃が除去されて通気路１９に進入した空気は、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された無臭かつ清浄な空気が扇風機２４から送気される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｅ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅ（脱臭フィルタ１０Ｅを取り付けた扇風機２４）は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｅ（脱臭フィルタ１０Ｅを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４３の内周枠４０が通気性ネット１３を含むポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を保持するとともに、外周枠４１がネット１４を含むポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を保持するから、ポリウレタンフォーム１１が支持フレーム４３に遊動不能に据え付けられ、支持フレーム４３からのポリウレタンフォーム１１の脱落を防ぐことができ、支持フレーム４３の内周枠４０を介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に確実に設置することができる。扇風機用脱臭フィルタ１０Ｅ（脱臭フィルタ１０Ｅを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４３によって扇風機２４の稼働中におけるポリウレタンフォーム１１の不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォーム１１の扇風機２４の羽根２８への接触を防ぐことができる。

図１９は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆの正面図であり、図２０は、図１９の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆの背面図である。図２１は、図１９のＣ−Ｃ線矢視断面図であり、図２２，２３は、図１９の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた扇風機２４の正面図である。図２４は、図１９の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた扇風機２４の背面斜視図である。図２２では、前ガード２５および羽根２８の図示を省略している。図１９〜２１では、径方向を矢印Ｘ（図１９，２０のみ）、厚み方向を矢印Ｙ（図２１のみ）で示し、周り方向を矢印Ｚ（図１９，２０のみ）で示す。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆは、図１のそれと同様に、扇風機２４（後ガード２０の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。脱臭フィルタ１０Ｆは、活性炭粉末が所定のバインダーによって壁面１２に塗布され、壁面１２に活性炭の被覆層が形成された図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。または、活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させ、壁面１２に活性炭が露出する図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。

活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。活性炭粉末は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１に使用するそれと同一であり、フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１のそれと同一である。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の厚み寸法や質量、ポリウレタンフォーム１１の面速は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）のそれらと同一である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）は、円形の前面１４および円形の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間（ポリウレタンフォーム１１内部）に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）は、その全域が複数の網目を有する図１と同様の通気性ネット１３に包被されている。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）と通気性ネット１３との間には、ポリウレタンフォーム１１を支持する支持フレーム４４が介在している。

通気路１９は、厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びている。厚み方向と径方向とへ隣接する通気路１９は、厚み方向や径方向おいて部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。それら通気路１９の開口面積は、厚み方向と径方向とに向かって不規則に変化し、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が相違している（図２援用）。

脱臭フィルタ１０Ｆでは、ポリウレタンフォーム１１の径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されていてもよい。脱臭触媒には、図１の脱臭フィルタ１０Ａにおいて説明したそれらと同一のものを使用することができる。

支持フレーム４４は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の前面１４の側に位置する第１支持フレーム４４Ａと、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の後面１５の側に位置する第２支持フレーム４４Ｂとから形成されている。第１支持フレーム４４Ａは、前面１４と通気性ネット１３との間に介在し、第２支持フレーム４４Ｂは、後面１５とネット１３との間に介在している。

第１および第２支持フレーム４４Ａ，４４Ｂは、プラスチック板や金属板から作られ、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持する内周枠４０と、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持する外周枠４１と、内周枠４０と外周枠４１とに繋がって径方向へ直状に延びる連結枠４２とを有する。第１支持フレーム４４Ａの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６の前面１４において周り方向へ環状に延び、第１支持フレーム４４Ａの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７の前面１４において周り方向へ環状に延びている。第２支持フレーム４４Ｂの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６の後面１５において周り方向へ環状に延び、第２支持フレーム４４Ｂの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７の後面１５において周り方向へ環状に延びている。それら支持フレーム４４Ａ，４４Ｂでは、内周枠４０と外周枠４１と連結枠４２とが一体成形されている。

脱臭フィルタ１０Ｆでは、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の前後面１４，１５がそれら支持フレーム４４Ａ，４４Ｂの内周枠４０に当接下に支持され、外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の前後面１４，１５がそれら支持フレーム４４Ａ，４４Ｂの外周枠４１に当接下に支持されるとともに、内周縁部１６と外周縁部１７とを除く残余部がそれら支持フレーム４４Ａ，４４Ｂの連結枠４２に当接下に支持される。

脱臭フィルタ１０Ｆを扇風機２４に取り付ける手順は、図１の脱臭フィルタ１０Ａと同一である。脱臭フィルタ１０Ｆを扇風機２４に取り付けると、第１支持フレーム４４Ａの内周枠４０がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ｆが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図２２参照）。脱臭フィルタ１０Ｆを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ｆが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図２３参照）。

なお、図８に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置してもよく、図９に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の外周縁部１７が羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間の部位の径方向中央に位置してもよい。ただし、外周縁部１７は、径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、空気が後ガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７から扇風機２４に進入した空気は、通気ネット１３を通過するときに、それに含まれる塵埃がネット１３に捕集される。塵埃が除去されて通気路１９に進入した空気は、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された無臭かつ清浄な空気が扇風機２４から送気される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｆ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｆ（脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた扇風機２４）は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｆ（脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた扇風機２４）は、第１および第２支持フレーム４４Ａ，４４Ｂがポリウレタンフォーム１１と通気性ネット１３との間に位置することで、それら支持フレーム４４Ａ，４４Ｂがポリウレタンフォーム１１とネット１３とに支持されるとともに、ポリウレタンフォーム１１の前面１４が第１支持フレーム４４Ａの内周枠４０や外周枠４１、連結枠４２によって支持され、ポリウレタンフォーム１１の後面１５が第２支持フレーム４４Ｂの内周枠４０や外周枠４１、連結枠４２によって支持されるから、第１および第２支持フレーム４４Ａ，４４Ｂによって扇風機２４の稼働中におけるポリウレタンフォーム１１の不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォーム１１の扇風機２４の羽根２８への接触を防ぐことができる。脱臭フィルタ１０Ｆ（脱臭フィルタ１０Ｆを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４４Ａの内周枠４０を介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４の螺子パイプ３３に確実に固定することができ、支持フレーム４４Ａを介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に設置することができる。

図２５は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｇの正面図であり、図２６は、図２５のＤ−Ｄ線矢視断面図である。図２５，２６では、径方向を矢印Ｘ（図２５のみ）、厚み方向を矢印Ｙ（図２６のみ）で示し、周り方向を矢印Ｚ（図２５のみ）で示す。扇風機用脱臭フィルタ１０Ｇは、図１のそれと同様に、扇風機２４（後ガード２０の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。脱臭フィルタ１０Ｇは、活性炭粉末が所定のバインダーによって壁面１２に塗布され、壁面１２に活性炭の被覆層が形成された図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。または、活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させ、壁面１２に活性炭が露出する図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。

活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。活性炭粉末は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１に使用するそれと同一であり、フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１のそれと同一である。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の厚み寸法や質量、ポリウレタンフォーム１１の面速は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）のそれらと同一である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）は、円形の前面１４および円形の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間（ポリウレタンフォーム１１内部）に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）は、その全域が複数の網目を有する図１と同様の通気性ネット１３に包被されている。ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）と通気性ネット１３との間には、ポリウレタンフォーム１１を支持する支持フレーム４５が介在している。

通気路１９は、厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びている。厚み方向と径方向とへ隣接する通気路１９は、厚み方向や径方向おいて部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。それら通気路１９の開口面積は、厚み方向と径方向とに向かって不規則に変化し、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が相違している（図２援用）。

脱臭フィルタ１０Ｇでは、ポリウレタンフォーム１１の径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されていてもよい。脱臭触媒には、図１の脱臭フィルタ１０Ａにおいて説明したそれらと同一のものを使用することができる。

支持フレーム４５は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の前面１４（一方の面）の側に位置し、前面１４と通気性ネット１３との間に介在している。支持フレーム４５は、プラスチック板や金属板から作られ、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持する内周枠４０と、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持する外周枠４１と、内周枠４０と外周枠４１とに繋がってポリウレタンフォーム１１の前面１４において径方向へ直状に延びる連結枠４２とを有する。支持フレーム４５の内周枠４０と外周枠４１とは、ポリウレタンフォーム１１の前面１４において周り方向へ環状に延びている。支持フレーム４５では、内周枠４０と外周枠４１と連結枠４２とが一体成形されている。

なお、図示はしていないが、支持フレーム４５がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の後面１５（一方の面）の側に位置し、後面１５と通気性ネット１３との間に介在していてもよい。支持フレーム４５が後面１５と通気性ネット１３との間に介在する場合、内周枠４０と外周枠４１とがポリウレタンフォーム１１の後面１５において周り方向へ環状に延び、連結枠４２がポリウレタンフォーム１１の後面１５において径方向へ直状に延びる。

脱臭フィルタ１０Ｇでは、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の前面１４が支持フレーム４５の内周枠４０に当接下に支持され、外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の前面１４が支持フレーム４５の外周枠４１に当接下に支持されるとともに、内周縁部１６と外周縁部１７とを除く残余部が支持フレーム４５の連結枠４２に当接下に支持される。

脱臭フィルタ１０Ｇを扇風機２４に取り付ける手順は、図１の脱臭フィルタ１０Ａと同一である。脱臭フィルタ１０Ｇを扇風機２４に取り付けると、第１支持フレーム４４Ａの内周枠４０がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ｇが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図２２援用）。脱臭フィルタ１０Ｇを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ｇが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図２３援用）。

なお、図８に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置してもよく、図９に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の外周縁部１７が羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間の部位の径方向中央に位置してもよい。ただし、外周縁部１７は、径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ｇを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、空気が後ガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７から扇風機２４に進入した空気は、通気ネット１３を通過するときに、それに含まれる塵埃がネット１３に捕集される。塵埃が除去されて通気路１９に進入した空気は、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された無臭かつ清浄な空気が扇風機２４から送気される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｇ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｇ（脱臭フィルタ１０Ｇを取り付けた扇風機２４）は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｇ（脱臭フィルタ１０Ｇを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４５がポリウレタンフォーム１１と通気性ネット１３との間に位置することで、支持フレーム４５がポリウレタンフォーム１１とネット１３とに支持されるとともに、支持フレーム４５の内周枠４０や外周枠４１、連結枠４２によってポリウレタンフォーム１１が支持されるから、支持フレーム４５によって扇風機２４の稼働中におけるポリウレタンフォーム１１の不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォーム１１の扇風機２４の羽根２８への接触を防ぐことができる。脱臭フィルタ１０Ｇ（脱臭フィルタ１０Ｇを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４５の内周枠４０を介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４に確実に固定することができ、支持フレーム４５を介してポリウレタンフォーム１１を扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に設置することができる。

図２７は、他の一例として示す扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈの正面図であり、図２８は、図２７の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈの背面図である。図２９は、図２７のＥ−Ｅ線矢視断面図であり、図３０、３１は、図２７の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた扇風機２４の正面図である。図３２は、図２７の扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた扇風機２４の背面斜視図である。図３０では、前ガード２５および羽根２８の図示を省略している。図２７〜２９では、径方向を矢印Ｘ（図２７，２８のみ）、厚み方向を矢印Ｙ（図２９のみ）で示し、周り方向を矢印Ｚ（図２７，２８のみ）で示す。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈは、図１のそれと同様に、扇風機２４（後ガード２０の直前）に着脱可能に取り付けられ、扇風機２４を通過する空気に含まれる臭いの除去に好適に使用される。扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈは、活性炭粉末が所定のバインダーによって壁面１２に塗布され、壁面１２に活性炭の被覆層が形成された図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。または、活性炭粉末を混入したフォーム原料を発泡させ、壁面１２に活性炭が露出する図１の脱臭フィルタ１０Ａと同様の軟質ポリウレタンフォーム１１から作られている。

活性炭粉末を塗布した軟質ポリウレタンフォーム１１や活性炭粉末を混入した軟質ポリウレタンフォーム１１は、連続気泡を有するとともに所定の厚みを有し、弾性変形可能かつ可撓性を有する。活性炭粉末は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１に使用するそれと同一であり、フォーム原料に対する活性炭粉末の混合割合は、図１の脱臭フィルタ１０Ａのポリウレタンフォーム１１のそれと同一である。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）は、円形の前面１４および円形の後面１５と、周り方向へ環状に延びる内周縁部１６および周り方向へ環状に延びる外周縁部１７と、円形の中央開口１８と、前後面１５，１６間（ポリウレタンフォーム１１内部）に存在する複数の通気路１９と、通気路１９につながって前後面１５，１６に開口する複数の通気口２０とを有する。脱臭フィルタ１０Ｈは、ポリウレタンフォーム１１を支持する支持フレーム３９Ｂに着脱可能に設置されている。

ポリウレタンフォーム１１の壁面１２に活性炭粉末が塗布されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭の被覆層が形成され、ポリウレタンフォーム１１に活性炭粉末が混入されている場合、通気路１９を画成する壁面１２に活性炭が露出している。通気路１９は、厚み方向と径方向とへ不規則に曲折しながら延びている。厚み方向と径方向とへ隣接する通気路１９は、厚み方向や径方向おいて部分的に繋がり、一方の通気路１９と他方の通気路１９とが互いに連通している。それら通気路１９の開口面積は、厚み方向と径方向とに向かって不規則に変化し、通気路１９に繋がるそれら通気口２０は、その面積が相違している（図２援用）。

ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の厚み寸法は、３〜１０ｍｍ（好ましくは４〜６ｍｍ）の範囲にあり、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の質量は、３０〜６０ｇの範囲にある。厚み寸法をその範囲にする理由は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の理由と同一である。ポリウレタンフォーム１１の面速は、２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃ（好ましくは２５〜３５ｃｍ／ｓｅｃ）の範囲にある。面速をその範囲にする理由は、図１のポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ａ）の理由と同一である。

脱臭フィルタ１０Ｆでは、ポリウレタンフォーム１１の径方向の寸法を二分する二分線２１と内周縁部１６との間に延びる内側領域２２または二分線２１と外周縁部１７との間に延びる外側領域２３のいずれかに、臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭を酸化分解する脱臭触媒が塗布されていてもよい。脱臭触媒には、図１の脱臭フィルタ１０Ａにおいて説明したそれらと同一のものを使用することができる。

支持フレーム４６は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の前面１４の側に位置する第１支持フレーム４６Ａと、ポリウレタンフォーム１１の後面１５の側に位置する第２支持フレーム４６Ｂとから形成されている。第１および第２支持フレーム４６Ａ，４６Ｂは、プラスチック板や金属板から作られ、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を支持する内周枠４０と、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を支持する外周枠４１と、内周枠４０と外周枠４１とに繋がって径方向へ直状に延びる連結枠４２とを有する。

第１支持フレーム４６Ａの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６の前面１４において周り方向へ環状に延びる第１内周枠５０と、第１内周枠５０から後面１５の側に向かって折れ曲がり、前面１４と後面１５との間において周り方向へ環状に延びる第２内周枠５１とを有する。第１支持フレーム４６Ａの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を前面１４から後面１５に向かって包み込むように延びている。

第１支持フレーム４６Ａの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７の前面１４において周り方向へ環状に延びる第１外周枠４７と、第１外周枠４７から後面１５の側に向かって折れ曲がり、前面１４と後面１５との間において周り方向へ環状に延びる第２外周枠４８とを有する。第１支持フレーム４６Ａの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を前面１４から後面１５に向かって包み込むように延びている。

第２支持フレーム４６Ｂの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６の後面１５において周り方向へ環状に延びる第１内周枠５０と、第１内周枠５０から前面１４の側に向かって折れ曲がり、後面１５と前面１４との間において周り方向へ環状に延びる第２内周枠５１とを有する。第２支持フレーム４６Ｂの内周枠４０は、ポリウレタンフォーム１１の内周縁部１６を後面１５から前面１４に向かって包み込むように延びている。

第２支持フレーム４６Ｂの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７の後面１５において周り方向へ環状に延びる第１外周枠４７と、第１外周枠４７から前面１４の側に向かって折れ曲がり、後面１５と前面１４との間において周り方向へ環状に延びる第２外周枠４８とを有する。第２支持フレーム４６Ｂの外周枠４１は、ポリウレタンフォーム１１の外周縁部１７を後面１５から前面１４に向かって包み込むように延びている。支持フレーム４６では、第１支持フレーム４６Ａの内周枠４０と第２支持フレーム４６Ｂの内周枠４０との互いに当接する部分が固着され、第１支持フレーム４６Ａの外周枠４１と第２支持フレーム４６Ｂの外周枠４１との互いに当接する部分が固着されている。

脱臭フィルタ１０Ｈでは、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の前面１４が第１支持フレーム４６Ａの内周枠４０に当接下に支持され、内周縁部１６においてポリウレタンフォーム１１の後面１５が第２支持フレーム４６Ａの内周枠４０に当接下に支持される。外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の前面１４が第１支持フレーム４６Ａの外周枠４１に当接下に支持され、外周縁部１７においてポリウレタンフォーム１１の後面１５が第２支持フレーム４６Ｂの外周枠４１に当接下に支持されるとともに、内周縁部１６と外周縁部１７とを除く残余部が第１および第２支持フレーム４６Ａ，４６Ｂの連結枠４２に当接下に支持される。

脱臭フィルタ１０Ｈを扇風機２４に取り付ける手順は、図１の脱臭フィルタ１０Ａと同一である。脱臭フィルタ１０Ｈを扇風機２４に取り付けると、第１支持フレーム４６Ａの内周枠４０がガード締付ナット３１と後ガード２７の内周部３４とに挟まれ、脱臭フィルタ１０Ｈが扇風機２４のモーターケース３２に固定される（図３０参照）。脱臭フィルタ１０Ｈを扇風機２４に取り付けると、脱臭フィルタ１０Ｈが後ガード２７と羽根２８との間に位置し、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置する（図３１参照）。

なお、図８に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向先端部３８に位置してもよく、図９に示すように、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の外周縁部１７が羽根２８の径方向先端部３８と二分線３７との間の部位の径方向中央に位置してもよい。ただし、外周縁部１７は、径方向先端部３８と二分線３７との間に位置していればよい。

扇風機２４に脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた後、扇風機２４のスイッチをＯＮにすると、空気が後ガード２７の後方から扇風機２４に進入する。後ガード２７から扇風機２４に進入した空気は、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の通気路１９に進入しつつ、厚み方向や径方向に曲折しつつ延びる通気路１９の壁面１２に接触し、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が通気路１９に形成された活性炭粉末の被覆層や通気路１９に露出する活性炭粉末に吸着される。臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が除去された無臭かつ清浄な空気が扇風機２４から送気される。なお、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の内側領域２２または外側領域２３に脱臭触媒が塗布されている場合、空気に含まれる臭気成分やたばこ臭、ノネナール臭が脱臭触媒によって酸化分解される。

扇風機用脱臭フィルタ１０Ｈ（脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた扇風機２４）は、図１の扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ（脱臭フィルタ１０Ａを取り付けた扇風機２４）が有する効果に加え、以下の効果を有する。脱臭フィルタ１０Ｈ（脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた扇風機２４）は、第１および第２支持フレーム４６Ａ，４６Ｂの外周枠４１がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の外周縁部１７を保持するとともに、第１および第２支持フレーム４６Ａ，４６Ｂの内周枠４０がポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の内周縁部１６を保持するから、脱臭フィルタ１０Ｈがそれら支持フレーム４６Ａ，４６Ｂに据え付けられ、支持フレーム４６Ａ，４６Ｂからの脱臭フィルタ１０Ｈの脱落を防ぐことができ、支持フレーム４６Ａ，４６Ｂを介して脱臭フィルタ１０Ｈを扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に確実に設置することができる。脱臭フィルタ１０Ｈ（脱臭フィルタ１０Ｈを取り付けた扇風機２４）は、支持フレーム４６Ａ，４６Ｂによって扇風機２４の稼働中におけるポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の不用意な動きを防ぐことができ、ポリウレタンフォーム１１（脱臭フィルタ１０Ｈ）の扇風機２４の羽根２８への接触を防ぐことができる。

図３３は、それら扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈの脱臭機能の測定手順を説明する図であり、図３４は、図３３から続く扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈの脱臭機能の測定手順を説明する図である。各脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈに対して臭気ガスの脱臭機能（臭気吸着機能）の測定を行った。なお、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、脱臭フィルタ１０Ａ→脱臭フィルタ１０Ｂ→脱臭フィルタ１０Ｃ→脱臭フィルタ１０Ｄ→脱臭フィルタ１０Ｅ→脱臭フィルタ１０Ｆ→脱臭フィルタ１０Ｇ→脱臭フィルタ１０Ｈの順で脱臭機能を測定した（ガス検知管法）。

脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、その外周縁部１７が扇風機２４の羽根２８の径方向の寸法を二分する二分線３７の近傍に位置するものを使用した。脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈには、脱臭触媒が塗布されていないものを使用した。測定に使用した測定ボックス６０は、透明なアクリルによって作られた６面体（立方体）であり、各辺の長さＬ１，Ｌ２，Ｌ３が１ｍであってその体積が１ｍ３である。第１測定として脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４を使用し、第２測定として脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置していない扇風機２４を使用した。さらに、第３測定として扇風機２４を使用しない空測定を行った。

ガス検知管法による第１測定では、各脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを扇風機２４の後ガード２７と羽根２８との間に設置した後、各脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４と攪拌ファン（図示せず）とを図３３，３４に示す測定ボックス６０の内部に収容した。次に、攪拌ファンを稼働させ、設定したガス濃度となるように、測定ボックス６０の内部にガス検知管６１（株式会社ガステック製）を使用して測定用臭気ガス（アンモニアガス、トリメチルアミンガス、メチルメルカプタンガス、硫化水素ガス、酢酸ガス、アセトアルデヒドガス）を注入した。脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４を稼働させ（風量：微風）、経過時間毎に測定ボックス６０の内部のガス濃度をガス検知管６２（光明理化学工業株式会社製）を使用して測定した。

ガス検知管法による第２測定では、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置していない扇風機２４（扇風機２４のみ）と攪拌ファン（図示せず）とを測定ボックス６０の内部に収容した。次に、攪拌ファンを稼働させ、設定したガス濃度となるように、測定ボックス６０の内部にガス検知管６１（株式会社ガステック製または光明理化学工業株式会社製）を使用して測定用臭気ガス（アンモニアガス、トリメチルアミンガス、メチルメルカプタンガス、硫化水素ガス、酢酸ガス、アセトアルデヒドガス）を注入した。扇風機２４を稼働させ（風量：微風）、経過時間毎に測定ボックス６０の内部のガス濃度をガス検知管６１を使用して測定した。

第３測定では、扇風機２４を測定ボックス６０の内部に収容せず、攪拌ファン（図示せず）のみを測定ボックス６０の内部に収容した。次に、攪拌ファンを稼働させ、設定したガス濃度となるように、測定ボックス６０の内部にガス検知管６１を使用して測定用臭気ガス（アンモニアガス、トリメチルアミンガス、メチルメルカプタンガス、硫化水素ガス、酢酸ガス、アセトアルデヒドガス）を注入した。経過時間毎に測定ボックス６０の内部のガス濃度をガス検知管６１を使用して測定した。

図３５は、アンモニアに対する測定結果を示す図である。測定用のアンモニアガスには、アンモニア水（２８％、特級）（小宗化学薬品株式会社）から発生させたアンモニアガスを使用した。アンモニアに対する測定条件は、アンモニア（初期ガス濃度：約３０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（１ppm）未満になった時点で終了）である。

図３５に示すように、経過時間０分において第１〜第３測定ではアンモニアガスの濃度が３０ppmであったが、１時間経過後において第１測定ではアンモニアガスの濃度が１８ppmに低下し、３時間経過後において第１測定ではアンモニアガスの濃度が１５ppmに低下し、６時間経過後において第１測定ではアンモニアガスの濃度が１２ppmに低下した。第１測定では、６時間経過後にアンモニアガスの濃度が初期ガス濃度の約１／３に減少したのに比較し、第２および第３測定では、アンモニアガスの濃度の大きな低下は見られなかった。

図３５から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、アンモニアガスの濃度を確実に低減させることができ、アンモニア臭（し尿臭やたばこ臭）を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれるし尿臭やたばこ臭を確実に除去することができる。

図３６は、トリメチルアミンに対する測定結果を示す図である。測定用のトリメチルアミンガスには、トリメチルアミン水溶液（２８％）（東京化成工業株式会社）から発生させたトリメチルアミンガスを使用した。トリメチルアミンに対する測定条件は、トリメチルアミン（初期ガス濃度：約２０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（１ppm）未満になった時点で終了）である。

図３６に示すように、経過時間０分において、第１〜第３測定ではトリメチルアミンガスの濃度が２０ppmであったが、３０分経過後において第１測定ではトリメチルアミンガスの濃度が３ppmに低下し、１時間経過後において第１測定ではトリメチルアミンガスの濃度が２ppmに低下し、３時間経過後において第１測定ではトリメチルアミンガスの濃度が１ppmに低下した。第１測定では、３時間経過後にトリメチルアミンガスの濃度が初期ガス濃度の１／２０に減少したのに比較し、第２および第３測定では、トリメチルアミンガスの濃度の大きな低下は見られなかった。

図３６から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、トリメチルアミンガスの濃度を確実に低減させることができ、トリメチルアミンガス臭（魚の腐敗臭）を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれる魚の腐敗臭（生ゴミの腐敗臭）を確実に除去することができる。

図３７は、メチルメルカプタンに対する測定結果を示す図である。測定用のメチルメルカプタンガスには、メチルメルカプタンナトリウム水溶液（１５％）（小宗化学薬品株式会社）から発生させたメチルメルカプタンガスを使用した。メチルメルカプタンに対する測定条件は、メチルメルカプタン（初期ガス濃度：約４．０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（０．１ppm）未満になった時点で終了）である。

図３７に示すように、経過時間０分において、第１〜第３測定ではメチルメルカプタンガスの濃度が４．０ppmであったが、１０分経過後において第１測定ではメチルメルカプタンガスの濃度が＜０．１ppmに低下した（測定値が定量下限未満になったので、測定をその時点で終了）。これに対し、第２および第３測定では、メチルメルカプタンガスの濃度の低下は見られなかった。図３７から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、メチルメルカプタンガスの濃度を短時間に確実に低減させることができ、メチルメルカプタンガス臭（タマネギの腐敗臭）を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれるタマネギの腐敗臭（生ゴミの腐敗臭）を確実に除去することができる。

図３８は、硫化水素に対する測定結果を示す図である。測定用の硫化水素ガスには、硫化鉄（II）（硫化水素発生用）（小宗化学薬品株式会社）に稀釈酸を加えて発生させた硫化水素ガスを使用した。硫化水素に対する測定条件は、硫化水素（初期ガス濃度：約４．０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（０．１ppm）未満になった時点で終了）である。

図３８に示すように、経過時間０分において、第１〜第３測定では硫化水素ガスの濃度が４．０ppmであったが、１０分経過後において第１測定では硫化水素ガスの濃度が＜０．１ppmに低下した（測定値が定量下限未満になったので、測定をその時点で終了）。これに対し、第２および第３測定では、硫化水素ガスの濃度の低下は見られなかった。図３８から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、硫化水素ガスの濃度を短時間に確実に低減させることができ、硫化水素ガス臭（卵の腐敗臭）を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれる卵の腐敗臭（生ゴミの腐敗臭）を確実に除去することができる。

図３９は、酢酸に対する測定結果を示す図である。測定用の酢酸ガスには、酢酸（特級）（小宗化学薬品株式会社）から発生させた酢酸ガスを使用した。酢酸に対する測定条件は、酢酸（初期ガス濃度：約５０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（１ppm）未満になった時点で終了）である。

図３９に示すように、経過時間０分において、第１〜第３測定では硫化水素ガスの濃度が５０ppmであったが、１０分経過後において第１測定では硫化水素ガスの濃度が＜１ppmに低下した（測定値が定量下限未満になったので、測定をその時点で終了）。これに対し、第２および第３測定では、硫化水素ガスの濃度の低下は見られなかった。図３９から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、酢酸ガスの濃度を短時間に確実に低減させることができ、酢酸ガス臭を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれる酢酸臭（生ゴミの腐敗臭）を確実に除去することができる。

図４０は、アセトアルデヒドに対する測定結果を示す図である。測定用のアセトアルデヒドガスには、アセトアルデヒド（一級）（和光純薬工業株式会社）から発生させたアセトアルデヒドガスを使用した。アセトアルデヒドに対する測定条件は、アセトアルデヒド（初期ガス濃度：約２０ppm）、温度条件（室温）、測定時間（０分、１０分、３０分、１時間、３時間、６時間、ただし、測定値が定量下限（１ppm）未満になった時点で終了）である。

図４０に示すように、経過時間０分において第１〜第３測定ではアセトアルデヒドガスの濃度が２０ppmであったが、１時間経過後において第１測定ではアセトアルデヒドガスの濃度が９ppmに低下し、３時間経過後において第１測定ではアセトアルデヒドガスの濃度が８ppmに低下し、６時間経過後において第１測定ではアセトアルデヒドガスの濃度が６ppmに低下した。第１測定では、６時間経過後にアンモニアガスの濃度が初期ガス濃度の約１／３に減少したのに比較し、第２および第３測定では、アンモニアガスの濃度の変化は見られなかった。

図４０から明らかなように、脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈを設置した扇風機２４では、アセトアルデヒドガスの濃度を確実に低減させることができ、アセトアルデヒド臭（刺激的な青ぐさい臭い）を有効に除去する効果があることが分かった。したがって、扇風機用脱臭フィルタ１０Ａ〜１０Ｈは、それらを扇風機２４に設置することで、空気に含まれるアセトアルデヒド臭を確実に除去することができる。

１０Ａ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｂ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｃ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｄ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｅ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｆ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｇ 扇風機用脱臭フィルタ
１０Ｈ 扇風機用脱臭フィルタ
１１ 軟質ポリウレタンフォーム
１２ 壁面
１３ 通気性ネット
１４ 前面
１５ 後面
１６ 内周縁部
１７ 外周縁部
１８ 中央開口
１９ 通気路
２０ 通気口
２１ 二分線
２２ 内側領域
２３ 外側領域
２４ 扇風機
２５ 前ガード
２６ クリップ
２７ 後ガード
２８ 羽根
２９ モーターシャフト
３０ スピンナー
３１ ガード締付ナット
３２ モーターケース
３３ 螺子パイプ
３４ 内周部
３５ ガードリング
３６ ガードリング
３７ 二分線
３８ 径方向先端部
３９Ａ 支持フレーム
３９Ｂ 支持フレーム
４０ 内周枠
４１ 外周枠
４２ 連結枠
４３ 支持フレーム
４４Ａ 第１支持フレーム
４４Ｂ 第２支持フレーム
４５ 支持フレーム
４６Ａ，Ｂ 支持フレーム
４７ 第１外周枠
４８ 第２外周枠
４９ 第３外周枠
５０ 第１内周枠
５１ 第２内周枠
５２ 第３内周枠

Claims (26)

1. 空気に含まれる臭いを吸着する活性炭を含み、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、前記内周縁部に囲繞されて扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入する中央開口と、前記前後面間に延びる複数の通気路と、前記通気路につながって前記前後面に開口する複数の通気口とを有し、前記中央開口が前記螺子パイプに挿入されるとともに、前記扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と前記後ガードを前記モーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で該扇風機に着脱可能に取り付けられる扇風機用脱臭フィルタ。
2. 前記扇風機用脱臭フィルタでは、それが前記扇風機に取り付けられたときに、前記脱臭フィルタの外周縁部が前記扇風機の羽根の径方向の寸法を二分する二分線近傍に位置する請求項１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
3. 前記扇風機用脱臭フィルタでは、それが前記扇風機に取り付けられたときに、前記脱臭フィルタの外周縁部が前記扇風機の羽根の径方向先端部と該羽根の径方向の寸法を二分する二分線との間の部位の略径方向中央に位置する請求項１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
4. 前記扇風機用脱臭フィルタでは、それが前記扇風機に取り付けられたときに、前記脱臭フィルタの外周縁部が前記扇風機の羽根の径方向先端部の近傍に位置する請求項１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
5. 前記脱臭フィルタが、連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、前記脱臭フィルタでは、前記活性炭の粉末が所定のバインダーによって前記軟質ポリウレタンフォームの壁面に塗布されている請求項１ないし請求項４いずれかに記載の扇風機用脱臭フィルタ。
6. 前記脱臭フィルタが、前記活性炭の粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または該活性炭の粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られている請求項１ないし請求項５いずれかに記載の扇風機用脱臭フィルタ。
7. 前記軟質ポリウレタンフォームの全域が、複数の網目を有する通気性ネットに包被されている請求項５または請求項６に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
8. それら通気路が、前記軟質ポリウレタンフォームの壁面に囲繞されて該ポリウレタンフォームの内部に画成され、前記前面と前記後面との間で前記ポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、前記内周縁部と前記外周縁部との間で前記ポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている請求項５ないし請求項７いずれかに記載の扇風機用脱臭フィルタ。
9. 前記径方向へ隣接して前記厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が、前記径方向において部分的に繋がり、前記厚み方向へ隣接して前記径方向へ曲折して延びるそれら通気路が、前記厚み向において部分的に繋がっている請求項８に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
10. それら通気路の開口面積が、前記厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、前記径方向に向かって不規則に変化し、それら通気口の面積が、相違している請求項８または請求項９に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
11. 前記脱臭フィルタの径方向の寸法を二分する二分線と前記内周縁部との間に延びる内側領域または前記二分線と前記外周縁部との間に延びる外側領域のいずれかには、臭いを酸化分解する脱臭触媒が塗布されている請求項１ないし請求項１０いずれかに記載の扇風機用脱臭フィルタ。
12. 前記扇風機用脱臭フィルタが、前記軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを含み、前記支持フレームが、前記内周縁部を支持する内周枠と、前記外周縁部を支持する外周枠と、前記内周枠と前記外周枠とに繋がって径方向へ延びる連結枠とを有し、前記扇風機用脱臭フィルタは、前記内周枠が前記後ガードの内周部と前記ガード締付ナットとに挟まれた状態で前記扇風機に着脱可能に取り付けられる請求項４ないし請求項１１いずれかに記載の扇風機用脱臭フィルタ。
13. 前記支持フレームが、前記軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であって前記ネットの外側に位置し、前記外周枠が、前記ネットを含む前記ポリウレタンフォームの外周縁部を前記前面と前記後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている請求項１１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
14. 前記支持フレームが、前記軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面であって前記ネットの外側に位置し、前記外周枠が、前記ネットを含む前記ポリウレタンフォームの外周縁部を前記前面と前記後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びているとともに、前記内周枠が、前記ネットを含む前記ポリウレタンフォームの内周縁部を前記前面と前記後面とのうちのいずれか一方の面から他方の面に向かって包み込むように延びている請求項１１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
15. 前記支持フレームが、前記軟質ポリウレタンフォームの前面と後面とのうちのいずれか一方の面に位置し、前記一方の面と前記ネットとの間に介在している請求項１１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
16. 前記支持フレームが、前記軟質ポリウレタンフォームの前面の側に位置する第１支持フレームと、前記ポリウレタンフォームの後面の側に位置する第２支持フレームとから形成され、前記第１支持フレームが、前記前面と前記ネットとの間に介在し、前記第２支持フレームが、前記後面と前記ネットとの間に介在している請求項１１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
17. 前記支持フレームが、前記軟質ポリウレタンフォームの前面の側に位置する第１支持フレームと、前記ポリウレタンフォームの後面の側に位置する第２支持フレームとから形成され、前記第１支持フレームの内周枠が、前記ポリウレタンフォームの内周縁部において前記前面から前記後面に向かって折れ曲がるとともに、前記第１支持フレームの外周枠が、前記ポリウレタンフォームの外周縁部において前記前面から前記後面に向かって折れ曲がり、前記第２支持フレームの内周枠が、前記ポリウレタンフォームの内周縁部において前記後面から前記前面に向かって折れ曲がるとともに、前記第２支持フレームの外周枠が、前記ポリウレタンフォームの外周縁部において前記後面から前記前面に向かって折れ曲がる請求項１１に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
18. 前記軟質ポリウレタンフォームの厚み寸法が、３〜１０ｍｍの範囲にある請求項５ないし請求項１７に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
19. 前記軟質ポリウレタンフォームの質量が、３０〜６０ｇの範囲にある請求項５ないし請求項１８に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
20. 前記軟質ポリウレタンフォームの面速が、２０〜４０ｃｍ／ｓｅｃの範囲にある請求項５ないし請求項１９に記載の扇風機用脱臭フィルタ。
21. 空気に含まれる臭気を除去する脱臭フィルタが着脱可能に取り付けられた扇風機において、
    前記脱臭フィルタが、連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、前記内周縁部に囲繞された中央開口と、前記前後面間に延びる複数の通気路と、前記通気路につながって前記前後面に開口する複数の通気口とを有し、臭気を吸着する活性炭粉末が、所定のバインダーによって前記前後面および前記通気路の壁面に固着され、前記軟質ポリウレタンフォームの全域が、複数の網目を有する通気性ネットに包被され
    前記扇風機では、前記脱臭フィルタの中央開口が前記扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入され、前記脱臭フィルタの内周縁部が前記扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と前記後ガードを前記モーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で該扇風機に固定されていることを特徴とする扇風機。
22. 空気に含まれる臭気を除去する脱臭フィルタが着脱可能に取り付けられた扇風機において、
    前記脱臭フィルタが、空気に含まれる臭いを吸着する活性炭粉末を混入したポリエーテル系フォーム原料または前記活性炭粉末を混入したポリエステル系フォーム原料を発泡させた連続気泡を有する軟質ポリウレタンフォームから作られ、所定面積の前面および後面と、内周縁部および外周縁部と、前記内周縁部に囲繞された中央開口と、前記前後面間に延びる複数の通気路と、前記通気路につながって前記前後面に開口する複数の通気口とを有し、前記軟質ポリウレタンフォームの全域が、複数の網目を有する通気性ネットに包被され、
    前記扇風機では、前記脱臭フィルタの中央開口が前記扇風機のモーターケースから前方へ延びる螺子パイプに挿脱可能に挿入され、前記脱臭フィルタの内周縁部が前記扇風機の羽根の後方に取り付けられた後ガードの内周部と前記後ガードを前記モーターケースに固定するガード締付ナットとに挟まれた状態で該扇風機に固定されていることを特徴とする扇風機。
23. それら通気路が、前記壁面に囲繞されて前記軟質ポリウレタンフォームの内部に画成され、前記前面と前記後面との間で前記ポリウレタンフォームの厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、前記内周縁部と前記外周縁部との間で前記ポリウレタンフォームの径方向へ不規則に曲折しながら延びている請求項２１または請求項２２に記載の扇風機。
24. 前記径方向へ隣接して前記厚み方向へ曲折して延びるそれら通気路が、前記径方向において部分的に繋がり、前記厚み方向へ隣接して前記径方向へ曲折して延びるそれら通気路が、前記厚み向において部分的に繋がっている請求項２３に記載の扇風機。
25. それら通気路の開口面積が、前記厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、前記径方向に向かって不規則に変化し、それら通気口の面積が、相違している請求項２３または請求項２４に記載の扇風機。
26. 前記扇風機用脱臭フィルタが、前記軟質ポリウレタンフォームを支持する支持フレームを含み、前記支持フレームが、前記内周縁部を支持する内周枠と、前記外周縁部を支持する外周枠と、前記内周枠と前記外周枠とに繋がって径方向へ延びる連結枠とを有し、前記扇風機では、前記支持フレームの内周枠が前記後ガードの内周部と前記ガード締付ナットとに挟まれた状態で前記扇風機に着脱可能に取り付けられる請求項２１ないし請求項２５いずれかに記載の扇風機。

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