JP2015083654A - 熱成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定のポリプロピレン系重合体のシートを融解ピーク温度以下の温度で真空圧空成形することで製造可能であり、透明性、剛性に優れた熱成形体を提供する。【解決手段】下記(a)及び(b)を満足する結晶性プロピレン重合体(A)からなるシートを用いて、融解ピーク温度以下で0.2MPa以上の圧空圧力で真空圧空成形することによって得られることを特徴とする熱成形体。(a)オルトジクロロベンゼンを溶媒として使用した昇温溶出分別(TREF)の測定において、40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%以下、かつ、溶出成分量が最も多いときの温度(Tp)が109℃以上116℃以下(b)190℃で測定された、溶融膨張比(SR)が1.40〜1.70【選択図】なし

Description

本発明は、押出シートを用いた熱成形体に関し、さらに詳しくは、特定の条件で製造されたプロピレン系重合体を用いて、透明性と剛性に優れた押出シートを用いた熱成形体に関する。
従来より、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いた包装製品が製造されている。熱可塑性樹脂の中でも、プロピレン系樹脂組成物は、耐熱性、剛性、耐衝撃性、または衛生面に優れていることから、食品等の包装として好適に用いられており、特に、高い耐熱性を必要とする電子レンジでのレンジアップ(加熱)製品、高温充填が必要な製品等に使用範囲が広がってきている。
しかしながら、プロピレン系重合体は、その高い結晶性のために、特にポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートに比較して透明性が著しく劣るという欠点がある。
プロピレン系重合体の透明性を改良する方法として、例えば、プロピレンとα−オレフィンとの共重合を行って結晶性を低下させ透明性を改良する方法が使用される。プロピレンとα−オレフィンとの共重合を行って透明性を改良する方法では、α−オレフィン量を多くするほど透明性が良くなるが、製品の剛性が著しく低下するためα−オレフィンは少量しか使用できず、透明性改良効果はおのずと制限されるという問題点がある。
そこで、プロピレン系重合体にジベンジリデンソルビトール系、有機カルボン酸、有機カルボン酸の金属塩、有機リン酸金属塩等の造核剤を添加配合して透明性を改良する方法が一般に用いられている。特にジベンジリデンソルビトール系の造核剤が最も効果があり、食品、日用品等の包装製品として広く使用されている(特許文献1参照)。
特開平4−339847号公報
一方、熱可塑性樹脂をシート状に押出成形した後、そのシートを再加熱して所望の製品を得る、真空成形、真空圧空成形、固相圧空成形等の熱成形法は、成形し易く生産性が高いことから、大量生産に向く上、多層化製品を得るのも容易なことから、広く普及している。
しかしながら、ポリプロピレンは結晶性樹脂であることから、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートに比べ、押出シートを使用した真空成形、真空圧空成形等の熱成形法の場合は、シートを再加熱して製品とするため、透明性を得にくく、商品として価値のある製品を成形することが難しい。
このように、耐熱性の優れたポリプロピレンシートを用いて、透明性と剛性を兼備した熱成形体の包装製品が求められている。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、特定のポリプロピレン系重合体のシートを融解ピーク温度以下の温度で真空圧空成形することで製造可能であり、透明性、剛性に優れた熱成形体を提供することにある。
本発明の熱成形体は、電子レンジ加熱に耐え得るので、商品価値の高い、食品包装の熱成形製品として、広く用いることができる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の結晶性プロピレン重合体からなるポリプロピレン系シートを、融解ピーク温度以下で真空圧空成形すると、透明性、剛性に優れた熱成形体を得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、下記(a)及び(b)を満足する結晶性プロピレン重合体(A)からなるシートを用いて、融解ピーク温度以下で0.2MPa以上の圧空圧力で真空圧空成形することによって得られることを特徴とする熱成形体である。
(a)オルトジクロロベンゼンを溶媒として使用した昇温溶出分別(TREF)の測定において、40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%以下、かつ、溶出成分量が最も多いときの温度(Tp)が109℃以上116℃以下
(b)190℃で測定された、溶融膨張比(SR)が1.40〜1.70
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、結晶性プロピレン重合体(A)が、さらに下記(c)を満足することを特徴とする熱成形体が提供される。
(c)JIS K7210(230℃、2.16kg荷重)に基づいて測定されたメルトフローレート(MFR)が0.5〜10g/10分
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明において、結晶性プロピレン重合体(A)からなるシートが、下記の一般式(1)で表される造核剤を、結晶性プロピレン重合体(A)100重量部に対し、0.05〜1重量部含有することを特徴とする熱成形体が提供される。
Figure 2015083654
[但し、式中、nは、0〜2の整数であり、R〜Rは、同一または異なって、それぞれ水素原子もしくは炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基、炭素数が1〜20のアルコキシ基、カルボニル基、ハロゲン基またはフェニル基であり、Rは、炭素数が1〜20のアルキル基である。]
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、結晶性プロピレン重合体(A)が、エチレン含量0.1〜0.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体であることを特徴とする熱成形体が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、結晶性プロピレン重合体(A)が、2段以上の多段重合により製造され、最後段の反応槽で製造される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRb)とそれより前段の反応槽で重合される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRa)との比MFRa/MFRbが、4〜55又は0.2〜0.01である結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする熱成形体が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、結晶性プロピレン重合体(A)が、チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体触媒成分(a)と、有機アルミニウム成分(b)からなるプロピレン重合用触媒により得られる結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする熱成形体が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、結晶性プロピレン重合体(A)は、さらに重合時に、Si−OR結合(但し、Rは炭素数1〜8の炭化水素基である。)を2つ以上含有する有機ケイ素化合物を、供給して製造される結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする熱成形体が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第6または第7の発明において、固体触媒成分(a)が、下記の(i)、(ii)、(iii)及び(iv)を接触させて得られることを特徴とする熱成形体が提供される。
(i)チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
(ii)Si−OR結合を2つ以上含有する有機ケイ素化合物(ただし、Rは炭素数1から8の炭化水素基である。)
(iii)ビニルシラン化合物
(iv)周期律I〜III族金属の有機金属化合物
本発明の熱成形体は、透明性と剛性を兼ね備え、電子レンジ等の加熱にも耐え得るので、商品価値の高い熱成形製品として、食品、洗剤、医療用品等の各種分野の包装製品として広く用いることができる。
[結晶性プロピレン重合体]
本発明で用いられる結晶性プロピレン重合体(A)は、オルトジクロロベンゼンを溶媒として使用した昇温溶出分別(TREF)の測定において、40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%以下であり、2.5重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下である。
さらに溶出成分量が最も多くなる時の温度が109℃から116℃の範囲であり、110℃から115℃の範囲が好ましく、より好ましくは111℃から114℃の範囲である。40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%以下、かつ、溶出成分量が最も多くなる時の温度が109℃以上であると、熱成形体の剛性が優れる。
又、溶出成分量が最も多くなる時の温度が116.0℃以下であると、熱成形体の透明性が優れる。
なお、本発明で使用した昇温溶出分別(TREF)による溶出成分の測定法の詳細は、以下のとおりである。
試料を140℃でオルトジクロロベンゼンに溶解し溶液とする。これを140℃のTREFカラムに導入した後、8℃/分の降温速度で100℃まで冷却し、引き続き4℃/分の降温速度で40℃まで冷却後、10分間保持する。その後、溶媒であるオルトジクロロベンゼンを1ml/分の流速でカラムに流し、次に昇温速度100℃/時間にてカラムを140℃までリニアに昇温し、溶出曲線を得る。
カラムサイズ:直径4.3mmφ×150mm
カラム充填剤:100μm表面不活性処理ガラスビーズ
溶媒:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:5mg/ml
試料注入量:0.1ml
溶媒流速:1ml/分
検出器:波長固定型赤外検出器、FOXBORO社製、MIRAN、1A
測定波長:3.42μm
溶融膨張比(SR)はメルトインデクサーを使用して、L/D=10mm/1mmのオリフィスを用い、押出量を0.1g/分として押し出された溶融ストランドの直径とオリフィス直径(1mm)との比である。
SR=(溶融ストランドの直径)/(オリフィス直径)
結晶性プロピレン重合体(A)は、190℃で測定された溶融膨張比(SR)が1.40〜1.70の範囲のものであり、1.42〜1.65が好ましく、1.43〜1.60がさらに好ましい。溶融膨張比(SR)が1.40以上であると熱成形体の透明性が向上し、また1.70以下であると押出シートの肉厚制御性が容易である。
また、結晶性プロピレン重合体(A)は、JIS K7210(230℃、2.16kg荷重)に基づいて測定されたメルトフローレート(MFR)が0.5〜10g/10分の範囲のものが好ましく、0.7〜8g/10分がより好ましく、1〜6g/10分がさらに好ましい。
メルトフローレートが0.5g/10分以上であると流れ性の向上が、成形加工性の向上をもたらし、また10g/10分以下であると押出シート成形及び熱成形時のドローダウンが抑制される。
このような結晶性プロピレン重合体(A)は、プロピレン単独重合体及び/又はプロピレン含量が99.0重量%以上のプロピレンとオレフィンとのランダム共重合体が用いられる。オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1等を用いることができる。中でもプロピレン単独重合体又はプロピレンとエチレンとのランダム共重合体または、これらのブレンド物が好ましい。特にエチレン含量0.1〜0.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体が、透明性および剛性のバランスに優れる熱成形体が得られるので、好ましい。
本発明で用いられる結晶性プロピレン重合体(A)は、2段以上の多段重合により製造され、最後段の反応槽で製造される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRb)とそれより前段の反応槽で重合される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRa)との比MFRa/MFRbが、4〜55又は0.2〜0.01である結晶性プロピレン重合体であることが好ましい。
MFRa/MFRbは、4〜55又は0.2〜0.01であることが好ましいが、5〜45又は0.15〜0.02がより好ましく、6〜40又は0.1〜0.03がさらに好ましい。
MFRa/MFRbが4以上又は0.2以下であると、熱成形体の透明性が優れる。MFRa/MFRbが55以下又は0.01以上であると、MFRの差が最適であり熱成形体とした場合に低MFR部分が分散せずゲル状の異物(所謂フィッシュアイ)となることが抑制される。
ここで、それぞれの反応槽のMFRは、周知のとおり、各反応槽における水素濃度を調整することによって制御することができる。
又、結晶性プロピレン重合体(A)は、プロピレン−エチレンランダム共重合体が好ましいが、多段の反応槽のどちらかがプロピレン単独重合体であってもよい。
[ポリプロピレン組成物]
本発明においては、結晶性プロピレン重合体(A)には、造核剤を配合することが好ましい。その好ましい配合量は、結晶性プロピレン重合体(A)100重量部に対し、造核剤0.05〜1重量部である。0.1〜1重量部がより好ましく、0.1〜0.8重量部がさらに好ましく、0.15〜0.6重量部が特に好ましい。造核剤の配合量が0.05重量部以上であると透明性の改良効果が十分であり、1重量部以下であると費用対前記効果(コスト・パフォーマンス)の点から有利である。なお、これら造核剤は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
造核剤としては、芳香族カルボン酸金属塩、芳香族リン酸金属塩、ソルビトール系誘導体、アミン系化合物等が用いられる。これらの造核剤の中では金属塩については、正塩はもちろんのこと、一塩基性塩、二塩基性塩等の塩基性塩もなんら制限なく用いることができる。これらの造核剤の中ではp−t−ブチル安息香酸アルミニウム、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)アルミニウム、p−メチル−ベンジリデンソルビトール、p−エチル−ベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、下記化学式(1)で表される造核剤が挙げられるが、本発明においては、下記化学式(1)で表される造核剤が好ましい。
Figure 2015083654
[但し、式中、nは、0〜2の整数であり、R〜Rは、同一または異なって、それぞれ水素原子もしくは炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基、炭素数が1〜20のアルコキシ基、カルボニル基、ハロゲン基またはフェニル基であり、Rは、炭素数が1〜20のアルキル基である。]
造核剤は、市販のものを使用できる。例えば、アデカ社製の商品名アデカスタブNA−11やNA−21、新日本理化社製の商品名ゲルオールMD、ミリケン社の商品名ミラッドNX3988やミラッドNX8000Jなどが挙げられるが、ミラッドNX8000Jが最も好ましい。
また、本発明に使用する結晶性プロピレン重合体(A)には、酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、ブロッキング防止剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、着色剤など、通常ポリプロピレンに用いることのできる各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤およびチオ系酸化防止剤などが例示でき、中和剤としては、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなどの高級脂肪酸塩類やハイドロタルサイト類が例示でき、光安定剤および紫外線吸収剤としては、ヒンダードアミン類、ニッケル錯化合物、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類などが例示できる。
結晶性プロピレン重合体(A)は、そのまま単独で使用することも、また、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶性プロピレン重合体(A)とは異なる別のポリプロピレンや、ポリエチレン、各種エラストマー、石油樹脂のような別のポリマーを添加して使用することも出来る。
本発明で用いられる結晶性プロピレン重合体(A)は、必要に応じて前述の造核剤、各種添加剤、別のポリマーのそれぞれ所定量を配合したポリプロピレン組成物として、結晶性プロピレン重合体のシートの製造に供することもでき、本発明の好ましい形態である。ポリプロピレン組成物は、これら配合成分を、ヘンシェルミキサー(商品名)、スーパーミキサー、Vブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、一軸又は二軸の押出機等の混合機又は溶融混練機にて混合又は溶融混練することによって調製することができる。
[結晶性プロピレン重合体の製造方法]
本発明で用いられる結晶性プロピレン重合体(A)は、2段以上の多段重合により得られることが好ましい。
上記重合に用いられる触媒としては、チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体触媒成分(a)と、有機アルミニウム成分(b)からなるプロピレン重合用触媒が好ましい。また、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び電子供与体を必須成分とする固体触媒成分(a)と、有機アルミニウム成分(b)とから形成されるチーグラー・ナッタ触媒が、上記重合に用いられることがより好ましい。
さらに、固体触媒成分(a)は下記の(i)、(ii)、(iii)及び(iv)を接触させて得られるものを使用するのが好ましい。
(i)チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
(ii)Si−OR結合(ただし、Rは炭素数1から8の炭化水素基である。)を2つ以上含有する有機ケイ素化合物
(iii)ビニルシラン化合物
(iv)周期律I〜III族金属の有機金属化合物
<成分(i)>
成分(i)は、チタン、マグネシウム及びハロゲンを含有する原料固体成分である。これらチタン(Ti)−マグネシウム(Mg)−ハロゲンの三元素(三成分)はいずれも必須成分として含有するものである。ここで、「必須成分として含有する」ということは、挙示の三成分のほかに合目的的な他元素を含んでもよいこと、これらの元素はそれぞれが合目的的な任意の化合物として存在してもよいこと、ならびにこれら元素は相互に結合したものとして存在してもよいこと、を示すものである。チタン、マグネシウムおよびハロゲンを含む原料固体成分そのものは公知のものである。例えば、特開昭53−45688号、同54−3894号、同54−31092号、同54−39483号、同54−94591号、同54−118484号、同54−131589号、同55−75411号、同55−90510号、同55−90511号、同55−90511号、同55−127405号、同55−147507号、同55−155003号、同56−18609号、同56−70005号、同56−72001号、同56−86905号、同56−90807号、同56−155206号、同57−92007号、同57−121003号、同58−5309号、同58−5310号、同58−5311号、同58−8706号、同58−27732号、同58−32604号、同58−32605号、同58−67703号、同58−117206号、同58−127708号、同58−183708号、同58−183709号、同59−149905号、同59−149906号、同60−130607号、同61−55104号、同61−204204号、同62−508号、同62−15209号、同62−20507号、同62−184005号、同62−236805号、同63−199207号、同63−264607号、同63−264608号、特開平1−79203号、同1−139601号、同1−215806号、同7−258328号、同7−269125号、同11−21309号、各公報等に記載のものが使用される。
また、これらのものをタングステンやモリブテン化合物で処理したものなども挙げられる。
成分(i)のマグネシウム源となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムハライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムのカルボン酸塩等が挙げられる。これらのうちで好ましいのはマグネシウムハライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライドである。
また、成分(i)のチタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR4−q(ここで、Rは、炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、qは0≦q≦4である。)で表される化合物が挙げられる。具体例としては、TiCl、TiBr、Ti(OC)Cl、Ti(OCCl、Ti(OCCl、Ti(O−i−C)Cl、Ti(O−n−C)Cl、Ti(O−n−CCl、Ti(OC)Br、Ti(OC)(O−n−CCl、Ti(O−n−CCl、Ti(OC)Cl、Ti(O−i−CCl、Ti(OC11)Cl、Ti(OC13)Cl、Ti(OC、Ti(O−n−C、Ti(O−n−C、Ti(O−i−C、Ti(O−n−C13、Ti(O−n−C17、Ti(OCHCH(C)C等が挙げられる。
また、TiX’(ここで、X’はハロゲンである。)に後述する電子供与体を反応させた分子化合物をチタン源として用いることもできる。そのような分子化合物の具体例としては、TiCl・CHCOC、TiCl・CHCO、TiCl・CNO、TiCl・CHCOCl、TiCl・CCOCl、TiCl・CCO、TiCl・ClCOC、TiCl・CO等が挙げられる。
また、TiCl(TiClを水素で還元したもの、アルミニウム金属で還元したもの、または有機金属化合物で還元したもの等を含む)、TiBr、Ti(OC)Cl、TiCl、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド等のチタン化合物の使用も可能である。
上記したこれらのチタン化合物の中でもTiCl、Ti(OC、Ti(OC)Cl等が、特に好ましい。
成分(i)のハロゲンは、上述のマグネシウム及び(又は)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通であるが、他のハロゲン源、例えばAlCl等のアルミニウムのハロゲン化物、BCl等のホウ素のハロゲン化物、SiCl等のケイ素のハロゲン化物、PCl、PCl等のリンのハロゲン化物、WCl等のタングステンのハロゲン化物、MoCl等のモリブデンのハロゲン化物といった公知のハロゲン化剤から供給することもできる。固体触媒成分(a)中に含まれるハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素又はこれらの混合物であってもよく、特に塩素が好ましい。
また、原料固体成分(i)の製造に利用できる電子供与体(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸類のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子供与体、スルホン酸エステルのような含硫黄電子供与体などを例示することができる。
より具体的には、(イ)メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1〜18のアルコール類、(ロ)フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、ナフトールなどのアルキル基を有してよい炭素数6〜25のフェノール類、(ハ)アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノンなどの炭素数3〜15のケトン類、(ニ)アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類、
(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロへキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、γ−ブチロラクトン、α−バレロラクトン、クマリン、フタリドなどの有機酸モノエステル、または、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、コハク酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、炭酸エチレン、ノルボルナンジエニル−1,2−ジメチルカルボキシラート、シクロプロパン−1,2−ジカルボン酸−n−ヘキシル、1,1−シクロブタンジカルボン酸ジエチルなどの有機酸多価エステルの炭素数2〜20の有機酸エステル類、
(ヘ)ケイ酸エチル、ケイ酸ブチルなどのケイ酸エステルのような無機酸エステル類、(ト)アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素数2〜15の酸ハライド類、(チ)メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−t−ブチル−2−メチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−t−ブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジフェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジメチル−1,3−ジエトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジエトキシプロパンなどの炭素数2〜20のエーテル類、
(リ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類、(ヌ)メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、(ル)アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどのニトリル類、(ヲ)2−(エトキシメチル)−安息香酸エチル、2−(t−ブトキシメチル)−安息香酸エチル、3−エトキシ−2−フェニルプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシ−2−s−ブチルプロピオン酸エチル、3−エトキシ−2−t−ブチルプロピオン酸エチルなどのアルコキシエステル化合物類、
(ワ)2−ベンゾイル安息香酸エチル、2−(4’−メチルベンゾイル)安息香酸エチル、2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸エチルなどのケトエステル化合物類、(カ)ベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸イソプロピル、p−トルエンスルホン酸−n−ブチル、p−トルエンスルホン酸−s−ブチルなどのスルホン酸エステル類等を挙げることができる。
これらの電子供与体は、二種類以上用いることもできる。
これらの中で、より好ましいのは有機酸エステル化合物、酸ハライド化合物及びエーテル化合物であり、特に好ましいのはフタル酸ジエステル化合物及びフタル酸ジハライド化合物からなる群から選択されるものである。
固体触媒成分(a)は、必要により他成分を用いて、例えば以下のような製造方法により製造される。
(イ)ハロゲン化マグネシウムと電子供与体、チタン含有化合物を接触させる方法。
(ロ)アルミナ又はマグネシアをハロゲン化リン化合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。
(ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキシド及び特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得られる固体成分に、チタンハロゲン化合物及び/又はケイ素のハロゲン化合物、電子供与体を接触させた反応生成物を不活性有機溶媒で洗浄させる方法。なお、ここで用いられるポリマーケイ素化合物としては、下式で示されるものが適当である。
−[Si(H)(R)−O−]
ここで、上式中、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素基であり、xはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチストークス程度となるような重合度を示す。
具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハイドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロジェンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン等が好ましい。
(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシドおよび/または電子供与体で溶解させて、ハロゲン化剤またはチタンハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チタン化合物、および電子供与体を接触させるかまたは、各々別に接触させる方法。
(ホ)グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要に応じて電子供与体を接触させ、次いでチタン化合物、および電子供与体を接触させるかまたは、各々別に接触させる方法。
(ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤および/またはチタン化合物を電子供与体の存在下もしくは不存在下に接触させるかまたは、各々別に接触させる方法。
これらの製造方法の中でも、上記(イ)、(ハ)、(ニ)および(ヘ)が特に好ましい。
<成分(ii)>
本発明の固体触媒成分(a)を製造するために好ましく使用される成分(ii)は、Si−OR結合(ただし、Rは炭素数1〜8の炭化水素基)を2つ以上含有する有機ケイ素化合物である。
ケイ素原子に結合している−OR基以外の結合残基として、水素、ハロゲン、炭化水素基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等)およびシロキシ基等から選ばれる結合残基を有するものを使用するが通常である。
好ましい有機ケイ素化合物は、少なくとも1つの炭化水素基を有するものであり、さらに好ましくは、ケイ素原子に隣接する炭素原子、すなわちα−位炭化水素原子が2級または3級の炭素原子で炭素数3〜20の分岐鎖状炭化水素基を有するものである。
成分(ii)の有機ケイ素化合物の具体例としては、(CHCSi(CH)(OCH、(CHCSi(CH(CH)(OCH、(CHCSi(CH)(OC、(CHCSi(C)(OCH、(CHCSi(n−C)(OCH、(CHCSi(n−C13)(OCH、(CCSi(CH)(OCH、(CH)(C)CHSi(CH)(OCH、((CHCHCHSi(OCH、(C)(CHCSi(CH)(OCH、(C)(CHCSi(CH)(OC、(CHCSi(OCH、(CHCSi(OC、(CH)(C)CHSi(OCH、(CHCH(CHCSi(CH)(OCH、((CHC)Si(OCH、(C)(CHCSi(OCH、(C)(CHCSi(OC、(CHCSi(OC(CH)(OCH、((CH3)CH)Si(OCH、((CHCH)Si(OC、(CSi(OCH、(CSi(OC、(C)(CH)Si(OCH、(C)((CHCHCH)Si(OCH、(C11)Si(CH)(OCH、(C11Si(OCH、(C11)((CHCHCH)Si(OCH、((CHCHCH)((C)(CH)CH)Si(OCH、((CHCHCH)((CHCH)Si(OC11、HC(CHC(CHSi(CH)(OCH、HC(CHC(CHSi(CH)(OC、HC(CHC(CHSi(OCH、(CHCSi(OCH(CH)(OCH、(CHCSi(OC(CH)(OCH等が挙げられる。
また、これらの中で好ましいものとしては、(CHCSi(CH)(OCH、(CHCSi(CH(CH)(OCH、(CHCSi(CH)(OC、(CHCSi(C)(OCH、(CHCSi(n−C)(OCH、(CHCSi(n−C13)(OCH、(CSi(OCH、(CSi(OC、(C11)Si(CH)(OCH、(C11Si(OCH等が挙げられる。
<成分(iii)>
固体触媒成分(a)を形成するために好ましく使用される成分(iii)は、ビニルシラン化合物である。ビニルシラン化合物としては、モノシラン(SiH)中の少なくとも一つの水素原子がビニル基(CH=CH−)に置き換えられ、そして残りの水素原子のうちのいくつかが、ハロゲン(好ましくはCl)、炭化水素基(好ましくは炭素数1〜12のアルキル基)、アリール基(好ましくはフェニル基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基)、その他で置き換えられた構造を示すものである。
より具体的には、CH=CH−SiH、CH=CH−SiH(CH)、CH=CH−SiH(CH、CH=CH−Si(CH、CH=CH−SiCl、CH=CH−SiCl(CH)、CH=CH−SiCl(CH、CH=CH−SiH(Cl)(CH)、CH=CH−Si(C、CH=CH−SiCl(C、CH=CH−SiCl(C)、CH=CH−Si(CH(C)、CH=CH−Si(CH)(C)、(CH=CH)−SiH、(CH=CH)−SiH(CH)、(CH=CH)−SiH(CH)、(CH=CH)−Si(CH、(CH=CH)−SiCl、(CH=CH)−SiCl(CH)、(CH=CH)−SiH(Cl)、(CH=CH)−Si(C、(CH=CH)−SiCl(C)、(CH=CH)−Si(CH)(C)、(CH=CH)−SiH、(CH=CH)−Si(CH)、(CH=CH)−SiCl、(CH=CH)−Si(C)、(CH=CH)−Si等を例示することができる。これらのうちでは、特に、CH=CH−Si(CH、(CH=CH)−Si(CHが好ましい。
<成分(iv)>
固体触媒成分(a)を形成するために好ましく使用される成分(iv)は、周期律I〜III族の有機金属化合物である。有機金属化合物であることからこの化合物は少なくとも一つの有機基・金属結合を持つ。その場合の有機基としては、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜6程度、の炭化水素基が代表的である。この化合物の金属としては、リチウム、マグネシウム、アルミニウムおよび亜鉛、特にアルミニウムが代表的である。
原子価の少なくとも一つを有機基で充足されている有機金属化合物の金属の残りの原子価(もしあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基(炭化水素基は、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜6程度)、または炭素原子を介した当該金属(具体的には、メチルアルモキサンの−O−Al(CH)−)、その他で充足される。
このような有機金属化合物の具体例を挙げれば、(イ)メチルリチウム、n−ブチルリチウム、第三ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、(ロ)ブチルエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシルエチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロリド、第三ブチルマグネシウムブロミド等の有機マグネシウム化合物、(ハ)ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜鉛化合物、(ニ)トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、メチルアルミノキサン等の有機アルミニウム化合物が挙げられる。
これらのうちでは、特に有機アルミニウム化合物が好ましい。
<固体触媒成分(a)の製造>
固体触媒成分(a)は、該成分(a)を構成する各成分(i)〜(iv)、および必要により用いられる任意成分を、段階的にまたは一時的に相互に接触させて、その中間および/または最後に有機溶媒で洗浄することによって製造することができる。
具体的には、(イ):成分(i)と成分(iii)とを接触させた後に、成分(ii)及び成分(iv)を接触させ、最後に洗浄する方法、(ロ):成分(i)と成分(ii)を接触させた後に、成分(iii)、成分(iv)を接触させ、洗浄する方法、(ハ):成分(i)、(ii)、(iii)を同時に接触した後に、成分(iv)を接触させ、洗浄する方法などが採用される。
有機溶剤洗浄に用いる溶剤としては、不活性有機溶媒、例えば、脂肪族または芳香族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等)、またはハロゲン化炭化水素溶媒(例えば、塩化−n−ブチル、1,2−ジクロロエチレン、四塩化炭素、クロルベンゼン等)を挙げることができる。
固体触媒成分(a)を構成する各成分の接触条件は、酸素の不存在下で実施する必要があるものの、本発明の効果が認められる限り任意のものでありうるが、一般的には、次の条件が好ましい。
接触温度は、−50〜200℃程度、より好ましくは0〜100℃である。接触方法としては、回転ボールミル、振動ミル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的な方法、不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方法などがある。このとき使用する不活性希釈剤としては、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられる。
固体触媒成分(a)を構成する各成分使用量の量比は、本発明の効果が認められる限り任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が好ましい。
成分(i)のチタン化合物の使用量は、使用するマグネシウム化合物の使用量に対してモル比(Ti/Mg)で0.0001〜1,000、より好ましくは0.01〜10である。ハロゲン源としてそのための化合物を使用する場合は、その使用量はチタン化合物および(または)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないにかかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモル比で0.01〜1,000がよく、より好ましくは0.1〜100である。電子供与体の使用量は、前記のマグネシウム化合物の使用量に対してモル比(ハロゲン/Mg)で0.001〜10がよく、より好ましくは0.01〜5で
ある。
成分(i)と成分(ii)の量比は、成分(i)を構成するチタン成分に対する成分(ii)のケイ素の原子比(ケイ素/チタン)で0.01〜1,000、より好ましくは0.1〜100である。成分(iii)の成分(i)に対する量比は、成分(iii)中のケイ素原子の、成分(i)中のチタン原子に対する原子比(ケイ素/チタン)で0.01〜1,000、より好ましくは0.01〜300である。成分(iv)の有機金属化合物の使用量は、成分(i)を構成するチタン成分に対する金属の原子比(金属原子/チタン)で0.1〜100、より好ましくは1〜50である。
なお、固体触媒成分(a)の製造の中間および/または最後には、前記溶剤洗浄の他にも、該溶剤洗浄で用いられるのと同様の不活性有機溶媒での洗浄工程を付加することができる。
また、有機アルミニウム成分(b)は、助触媒として用いられ、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド、メチルアルモキサン、テトラブチルアルモキサンなどのアルモキサン、トリアルキルアルミニウムとメチルボロン酸ジブチルの反応物、リチウムアルミニウムテトラエチルなどの複合有機アルミニウム化合物などが挙げられる。また、これらを2種類以上混合して使用することも可能である。
本発明の結晶性プロピレン重合体(A)の製造時に、さらに電子供与性化合物(外部ドナー)を使用することが好ましい。電子供与性化合物(外部ドナー)としては、固体成分(i)の際に電子供与性化合物(内部ドナー)として例示したもの、成分(ii)で例示したSi−OR結合を2つ以上含有する有機ケイ素化合物などを例示することができる。
この中で特にtert−ブチルメチルジメトキシシランを製造時に外部ドナーとして使用すると、プロピレン系重合体のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)がさらに高くなり、強いては剛性が向上する。
上記固体触媒成分(a)および有機アルミニウム成分(b)からなる触媒系は、連鎖移動剤である水素の量でメルトフローレートが大きく変化することに特徴がある。
重合形式としては、原料のプロピレン(及びエチレン以下同じ)を気相状態下で重合する多段重合により行われることが好ましい。
気相重合工程の各工程は、それぞれ何段でもよい。
また、多段重合の各段から得られる結晶性プロピレン重合体のメルトフローレートにおいて、最後段の反応槽で製造される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRb)とそれより前段の反応槽で重合される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRa)との比MFRa/MFRbが、4〜55又は0.2〜0.01であることが望ましい。MFRa/MFRbがこの範囲内であると各段から得られる結晶性プロピレン重合体の分散がより良好となりフィッシュアイの発生が抑制され、本発明の効果である剛性や透明性がより優れるので好ましい。
本発明の結晶性プロピレン重合体は、上記固体触媒成分(a)および有機アルミニウム成分(b)からなる触媒系を用いて、原料のプロピレンを気相状態下で重合する気相重合工程を組み合わせた多段重合により製造することが出来る。その際、連鎖移動剤である水素は、主に前段の気相重合に装入して高いメルトフローレートを製造し、後段の気相重合では、前段から持ち込んだ水素に、状況見合いでさらに水素を添加することで低いメルトフローレートを製造する。ここで、上記固体触媒成分(a)および有機アルミニウム成分(b)からなる触媒系を用いることにより、容易にメルトフローレート格差をつけることが可能になり、物性の優れた熱成形体を与える結晶性プロピレン重合体が得られる。
重合用の反応器としては、特に形状、構造を問わないが、流動床反応器、攪拌羽根を有する横型反応器などが挙げられる。
重合槽は2槽以上の直列に連結したものが用いられる。固体触媒成分(a)は、1番目の重合槽にのみに供給され、有機アルミニウム成分(b)については、1番目の重合槽にそのほとんどが供給されるが、2番目以降にも追加、供給されても構わない。
1番目の重合槽では一定の重合圧力、温度のもと、所定量のプロピレンを連続的に供給し、当該プロピレンと水素の比が一定になるように触媒及び水素を制御する。生成したポリマーは、未反応原料と一緒に、順次、次段の重合槽に移送される。2番目以降の重合槽には触媒は供給せず、前段の重合槽から移送されるポリマー中に含まれている触媒で重合する。また、2番目以降の重合槽においてもプロピレンについては、重合圧力が所定値に維持されるように供給を続ける。水素については2番目の重合槽以降では供給しても、しなくてもよい。供給しない場合は前段の重合槽で未反応として残存した水素が、次段の反応器に移送され用いられる。
重合圧力に関しては特に限定されないが、通常0.2〜5MPa、好ましくは0.3〜2MPa程度で実施される。各段の重合圧力は同一でも異なっていてもよい。
また、重合温度は特に制限はないが、通常20〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲から選択される。各段の重合温度は同一でも異なっていてもよい。
重合時間も特に限定されないが、通常10分〜10時間で実施される。
また、多段の、各段のそれぞれの重合時間も特に限定されないが、例えば、1段目30分、2段目30分、3段目1時間のように設定される。
[結晶性プロピレン重合体のシート]
本発明で使用される結晶性プロピレン重合体(A)のシートは、少なくとも本発明の結晶性プロピレン重合体(A)を用いた主層からなるシートであり、2層以上の多層構造であってもなんら差し支えない。例えば、主層の間に、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリアミド樹脂といったバリア性樹脂層および接着層を配置したバリアシートを設けても、さらに、最外層に高光沢層や低光沢層といった意匠性を持たせた層を配置することも可能である。
又、シートの片面および両面に、防曇剤、帯電防止剤、滑剤等の表面処理剤を塗布することもできる。
特にレトルト処理を行う医療容器、食品容器では、内容物の酸化劣化を防ぐために、バリア性樹脂との多層構成にすることが好ましい。結晶性プロピレン重合体(A)のシートは、容器本体部分を構成する主層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、MXD6ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等のガスバリアー樹脂,及びそれらのガスバリアー樹脂とポリプロピレン層を接着させる無水マレイン酸変性ポリプロピレン、などからなる各種材料を積層した、5層以上の多層積層体とすることもできる。
MXD6ポリアミドは、メタキシリレンジアミンとアジピン酸を主成分として用いて得られるポリアミドである。ガスバリヤー性の層としては、前記のうち、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)またはMXD6ポリアミドが特に好ましい。
本発明で使用されるポリプロピレン系シートの厚みは、0.1〜4mmであることが好ましく、0.2〜3.5mmがさらに好ましく、0.25〜3mmが特に好ましい。厚みが0.1mm以上であると、容器の剛性が優れ、厚みが4mm以下であると、シート成形が容易となる。
このような結晶性プロピレン重合体のシートは、単層の他に通常ポリプロピレンの成形に用いられる複数の押出機を用い、フィードブロックやマルチマニホールドを用いて複数層のポリプロピレン系シートに成形することができる。
ポリプロピレン系シートの具体的製造法としては、結晶性プロピレン重合体(A)または結晶性プロピレン重合体(A)に必要により他の成分(造核剤、各種添加剤、別のポリマー)を配合したポリプロピレン組成物を、公知の単軸又は二軸のスクリュー押出機に通して、コートハンダーダイからシート状に押出した後、(内部で冷却水や油が循環している)金属ロール表面に、エアーナイフ、エアーチャンバー、硬質ゴムロール、スチールベルト、金属ロールにて押さえつけ冷却固化されることによって得ることができる。又、シート両面をスチールベルトで挟んで冷却固化することもできる。
このようなシートの冷却方法の中では、シート両面に金属ロール及び/又はスチールベルトを使用する方法が表面凹凸の少ないシート表面、つまり透明性に優れたシートを得られることから最も好ましい方法である。
[熱成形体]
本発明の熱成形体は、ポリプロピレン系シートを用い、融解ピーク温度以下で0.2MPa以上の圧空圧力で真空圧空成形された熱成形体である。
このような熱成形における加熱方法としては、間接加熱、熱板加熱、熱ロール加熱などが挙げられる。シートの融解ピーク温度を超える温度で成形を行なうと、得られる熱成形体の透明性、光沢、肉厚均一性が悪化し、成形不能となりやすい。
熱成形は、結晶性プロピレン重合体の融解ピーク温度以下で行う際、好ましくは、融解ピーク温度較差5〜30℃の範囲になるような温度で加熱をすることにより軟化させ、金型キャビティ側より真空吸引し、反対側より0.2MPa以上の圧空圧力を付加して該ポリプロピレン系シートを金型キャビティ表面に密着させることにより、成形することができる。
圧空圧力が0.2MPaを下回ると金型の形状を忠実に得ることが出来易くなる。圧空圧力は0.2MPa以上、好ましくは0.3MPa以上、さらに好ましくは0.35MPa以上である。
又、アシストプラグを設けることもでき、熱成形体の肉厚均一性が向上するので好ましい。
[熱成形容器の用途]
本発明の熱成形体は、意匠性に優れ電子レンジ加熱が可能なため、食品包装用蓋、食品容器、洗剤容器、医療用容器等の各種分野の製品において、広く用いることができる。
本発明によって得られた重合体の物性測定は次の方法で実施した。
(1)メルトフローレート(MFR):
JIS K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して求めた。
(2)第二工程成分のMFRの計算:
第一工程成分のMFR、最終製品のMFR、及び、第二工程成分の含量の値を用いて、下記に示す粘度の混合則に基づき計算した。LNは自然対数を表す。
100×LN(最終製品のMFR)
=(第一工程成分の含量)×LN(第一工程成分のMFR)+(第二工程成分の含量)×LN(第二工程成分のMFR)
(3)エチレン含量の定量:共重合体中の平均エチレン含量については、下記の手順に従って赤外分光光度計を用いて測定した。
(i)サンプルの調製
試料を加熱加圧プレスにより厚さ500μmのシートに成形した。プレス条件は、温度190℃、予熱時間2分、加圧圧力50MPa、加圧時間2分とした。
(ii)赤外分光光度計による吸光度の測定
上記成形で得られたシートを用い、以下の条件で吸収量を測定した。
装置:島津FTIR−8300
分解能:4.0cm−1
測定範囲:4,000〜400cm−1
吸光度ピーク面積算出範囲:700〜760cm−1
(iii)エチレン含量の計算
予めNMRでエチレン含量の定量されているサンプルを用いて検量線を作成し、この検量線に基づいてエチレン含量を計算した。
(4)昇温溶出分別(TREF)における40℃以下の温度で溶出する成分量及び溶出成分量が最も多いときの温度(Tp):
本明細書記載の方法で測定した。
(5)溶融膨張比(SR):
溶融膨張比(SR)は,メルトインデクサーを使用して、L/D=10mm/1mmのオリフィス(直径:1mm)を用い、押出量を0.1g/分として190℃で押し出された溶融ストランドの直径を測定し、次式から計算して求めた。
SR=(溶融ストランドの直径)/(オリフィス直径)
本発明で得られた組成物及び、シート、熱成形体の物性は下記の方法で測定した。
(1)融点
融点の測定は、示差走査型熱量計を用い、サンプル量5.0mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで結晶化させ、さらに10℃/分の昇温スピードで融解させたときの融解ピーク温度を測定した。
(2)引張弾性率
引張弾性率は、シート成形1日後にJIS−K7127に準拠し、シートの引き取り方向を縦、引き取りに対して直角方向を横として測定した。
(3)ヘイズ(HAZE)
HAZEは、シート成形1日後にJIS−K7136に準拠して測定した。
この数値が小さい程、透明性が優れていることを示す。
(4)表面光沢(GLOSS)
GLOSSは、シート成形1日後にJIS−Z8741に準拠し、60度の角度で測定した。
(5)熱成形時のシート温度
熱成形機にて加熱後、成形直前のシート温度を赤外線反射式温度計にて測定した。
(実施例1)
(1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)を200g、TiClを1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。さらに、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分(a1)のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分(a1)のTi含量は2.7重量%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分(a1)のスラリーを固体成分(a1)として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分(a1)の濃度が25g/Lとなるように調整した。SiCl50mlを加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。
その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを30ml、(i−Pr)Si(OMe)を30ml、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、得られたスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分にはTiが1.2重量%、(i−Pr)Si(OMe)が8.8重量%含まれていた。
(2)予備重合
上記で得られた固体成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が20g/Lとなるように調整した。スラリーを10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、さらに30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分(a)を得た。この固体触媒成分(a)は、固体成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分(a)のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0重量%、(i−Pr)Si(OMe)が8.2重量%含まれていた。
(3)プロピレン−エチレンランダム共重合体1の製造
内容積2000リットルの流動床式反応槽を2個連結してなる連続反応装置を用いて重合を行った。まず第1反応槽で、重合温度70℃、全圧3.0MPa、エチレンとプロピレン分圧1.8MPa、プロピレンとエチレンをエチレン/プロピレンのモル比で0.0025、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.0080、となるように連続的に供給するとともに、固体触媒成分(a)を2.8g/hr、有機アルミニウム成分(b)としてトリエチルアルミニウム(TEA)を5.1g/hrにて、連続的に供給した。第1段重合工程で重合した製品のサンプリングにより分析した結果、MFRは8.1g/10minだった。
第1段重合工程に引き続き、内容積2000リットルの流動床式反応槽にて第2段重合工程の重合を実施した。第2反応槽では、重合温度65℃で、全圧力2.5MPa、エチレンとプロピレン分圧1.8MPa、プロピレンとエチレンをエチレン/プロピレンのモル比で0.0025となるように連続的に供給した。さらに、分子量制御剤としての水素を、0.00057で水素/プロピレンのモル比を調節し連続的に供給すると共に、活性抑制剤(触媒キラー)としてエチルアルコールを、第二工程の占める割合が製品全体に対して25.9重量%になるように供給した。最終的に後段のベッセルに移送し、そこでは、水分を含んだ窒素ガスを供給して反応を停止、残留ガスをパージさせ、プロピレン−エチレンランダム共重合体1を得た。得られた製品全体のMFRは2.8g/10min、製品中のエチレン含量は0.44重量%だった。得られたパウダーの分析結果を表1に示す。
(4)ポリプロピレン組成物1の製造
プロピレン−エチレンランダム共重合体1の100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤としてIRGANOX1010(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.05重量部、リン系酸化防止剤としてIRGAFOS168(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社)製を0.1重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.03重量部、造核剤としてミリケン社製のMillad NX8000Jを0.40重量部添加し、スーパーミキサーで窒素シール後、3分間混合した。その後、混合物は東芝機械社製2軸押出機TEM35を用いホッパーを窒素シールしながらシリンダー温度200℃、スクリュー回転数150rpmで溶融混練しペレット化することで、ポリプロピレン組成物1を得た。
得られたペレットについて測定した各種物性を、表1に示す。
(5)ポリプロピレンシート及び熱成形体の製造
上記で得られたペレットをスクリュー口径50mmの押出機に投入し、樹脂温度230℃にて加熱溶融可塑化してT型ダイスより押出して得たポリプロピレン系シートを、表面温度が60℃に制御された鏡面仕上げの金属製キャストロ−ルにて挟み冷却固化させながら2m/分の速度で連続的に引き取り、幅500mm、厚み0.35mmのシートを得た。
次いで、このシートを用いて、真空圧空熱成形機FSK(株式会社浅野研究所製)で、圧空圧力0.4MPaにて、直径170mmφ、深さが20mmの丸蓋状の熱成形体を真空圧空成形した。成形直前のシート温度は140℃であった。
このシート及び熱成形体について、前述の各種評価を行った。
結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の第一工程において、固体触媒成分(a)のフィード量を3.2g/hr、水素/プロピレンのモル比で0.0067となるように制御し、第二工程において、水素/プロピレンのモル比で0.0015となるように制御したこと以外は、実施例1同様の方法でプロピレン−エチレンランダム共重合体2を製造し、実施例1と同様にポリプロピレン組成物2を得、さらに実施例1と同様にシート及び熱成形体を得た。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の第一工程において、固体触媒成分(a)のフィード量を4.2g/hr、水素/プロピレンのモル比で0.0040となるように制御し、第二工程の重合は実施しなかったこと以外は、実施例1同様の方法でプロピレン−エチレンランダム共重合体3を製造し、実施例1と同様にポリプロピレン組成物3を得、さらに実施例1と同様にシート及び熱成形体を得た。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、固体触媒成分(a)のフィード量を3.8g/hr、水素/プロピレンのモル比で0.0067となるように制御し、エチレンはフィードしなかった。また、第二工程において、水素/プロピレンのモル比で0.0015となるように制御し、エチレンはフィードしなかったこと以外は、実施例1同様の方法でプロピレン重合体4を製造し、実施例1と同様にポリプロピレン組成物4を得、さらに実施例1と同様にシート及び熱成形体を得た。結果を表1に示す。
(比較例3)
(1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)を200g、TiClを1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。さらに、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分(a2)のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分(a2)のTi含量は2.7重量%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分(a2)のスラリーを、固体成分(a2)として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分(a2)の濃度が25g/Lとなる様に調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを25ml、(i−Bu)Si(OMe)を20ml、EtAlのn−ヘプタン希釈液をEtAlとして45g添加し、30℃で2hr反応を行った。次いで反応生成物を、そのまま全量予備重合に用いた。
(2)予備重合
上記で得られた固体成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。
上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が20g/Lとなる様に調整した。スラリーを10℃に冷却した後、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、さらに30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分(a3)を得た。この固体触媒成分(a3)は、固体成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分(a3)のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.5重量%、(i−Bu)Si(OMe)が7.5重量%含まれていた。
(3)プロピレン重合体の製造
内容積2000リットルの流動床式反応槽を用いて重合を行った。重合温度65℃、全圧3.0MPa、プロピレン分圧1.5MPa、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.0015、となるように連続的に供給するとともに、固体触媒成分(a3)を6.9g/hr、有機アルミニウム成分(b)としてトリエチルアルミニウム(TEA)を5.2g/hrにて、連続的に供給した。ここで得られたプロピレン重合体5を分析した結果、MFRは2.6g/10minだった。得られたパウダーの分析結果を表1に示す。
このプロピレン重合体5について、実施例1と同様にポリプロピレン組成物5を得、さらに実施例1と同様にシート及び熱成形体を得た。
結果を表1に示す。
実施例3
(重合体6)
(1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)を200g、TiClを1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。さらに、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分(a1)のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分(a1)のTi含量は2.7重量%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分(a1)のスラリーを固体成分(a1)として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分(a1)の濃度が25g/Lとなるように調整した。SiCl50mlを加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。
その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを30ml、(i−Pr)Si(OMe)を30ml、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、得られたスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分にはTiが1.2重量%、(i−Pr)Si(OMe)が8.8重量%含まれていた。
(2)予備重合
上記で得られた固体成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が20g/Lとなるように調整した。スラリーを10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、さらに30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分(a)を得た。この固体触媒成分(a)は、固体成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分(a)のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0重量%、(i−Pr)Si(OMe)が8.2重量%含まれていた。
(3)プロピレン−エチレンランダム共重合体6の製造
内容積2000リットルの流動床式反応槽を2個連結してなる連続反応装置を用いて重合を行った。まず第1反応槽で、重合温度70℃、全圧3.0MPa、エチレンとプロピレン分圧1.8MPa、プロピレンとエチレンをエチレン/プロピレンのモル比で0.0025、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.0040、となるように連続的に供給するとともに、固体触媒成分(a)を3.4g/hr、有機アルミニウム成分(b)としてトリエチルアルミニウム(TEA)を5.1g/hrにて、連続的に供給した。第1段重合工程で重合した製品のサンプリングにより分析した結果、MFRは3.0g/10min、エチレン含量は0.4重量%だった。
第1段重合工程に引き続き、内容積2000リットルの流動床式反応槽にて第2段重合工程の重合を実施した。第2反応槽では、重合温度65℃で、全圧力2.5MPa、プロピレン分圧1.8MPa、分子量制御剤としての水素を、0.04で水素/プロピレンのモル比を調節し連続的に供給すると共に、活性抑制剤(触媒キラー)としてエチルアルコールを、第二工程の占める割合が製品全体に対して9.6重量%になるように供給した。最終的に後段のベッセルに移送し、そこでは、水分を含んだ窒素ガスを供給して反応を停止、残留ガスをパージさせ、プロピレン−エチレンランダム共重合体6を得た。得られた製品全体のMFRは4.0g/10min、製品中のエチレン含量は0.36重量%だった。得られたパウダーの分析結果を表1に示す。
実施例1と同様にポリプロピレン組成物6を得、さらに実施例1と同様にシート及び熱成形体を得た。結果を表1に示す。
Figure 2015083654
上記の結果から、本発明の熱成形体は、透明性および剛性に優れることが分かる。これに対して、比較例1では溶融膨張比(SR)が低いため、透明性および剛性が悪化していることが分かる。比較例2では、昇温溶出分別(TREF)の溶出ピーク温度(Tp)が116℃を超えているため、透明性が悪化していることが分かる。比較例3では溶融膨張比(SR)が低く、昇温溶出分別(TREF)の40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%を超えているため、透明性および剛性が悪化していることが分かる。
本発明は、透明性、剛性に優れた熱成形体を提供し、電子レンジ等の加熱にも耐え得るので、商品価値の高い熱成形製品として、食品、洗剤、医療用品等の各種分野の包装製品として広く用いることができ、産業上大いに有用である。

Claims (8)

  1. 下記(a)及び(b)を満足する結晶性プロピレン重合体(A)からなるシートを用いて、融解ピーク温度以下で0.2MPa以上の圧空圧力で真空圧空成形することによって得られることを特徴とする熱成形体。
    (a)オルトジクロロベンゼンを溶媒として使用した昇温溶出分別(TREF)の測定において、40℃以下の温度で溶出する成分が3重量%以下、かつ、溶出成分量が最も多いときの温度(Tp)が109℃以上116℃以下
    (b)190℃で測定された、溶融膨張比(SR)が1.40〜1.70
  2. 結晶性プロピレン重合体(A)が、さらに下記(c)を満足することを特徴とする請求項1に記載の熱成形体。
    (c)JIS K7210(230℃、2.16kg荷重)に基づいて測定されたメルトフローレート(MFR)が0.5〜10g/10分
  3. 結晶性プロピレン重合体(A)からなるシートが、下記の一般式(1)で表される造核剤を、結晶性プロピレン重合体(A)100重量部に対し、0.1〜1重量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱成形体。
    Figure 2015083654
    [但し、式中、nは、0〜2の整数であり、R〜Rは、同一または異なって、それぞれ水素原子もしくは炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基、炭素数が1〜20のアルコキシ基、カルボニル基、ハロゲン基またはフェニル基であり、Rは、炭素数が1〜20のアルキル基である。]
  4. 結晶性プロピレン重合体(A)が、エチレン含量0.1〜0.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱成形体。
  5. 結晶性プロピレン重合体(A)が、2段以上の多段重合により製造され、最後段の反応槽で製造される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRb)とそれより前段の反応槽で重合される結晶性プロピレン重合体のMFR(MFRa)との比MFRa/MFRbが、4〜55又は0.2〜0.01である結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱成形体。
  6. 結晶性プロピレン重合体(A)が、チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体触媒成分(a)と、有機アルミニウム成分(b)からなるプロピレン重合用触媒により得られる結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱成形体。
  7. 結晶性プロピレン重合体(A)は、さらに重合時に、Si−OR結合(但し、Rは炭素数1〜8の炭化水素基である。)を2つ以上含有する有機ケイ素化合物を、供給して製造される結晶性プロピレン重合体であることを特徴とする請求項6に記載の熱成形体。
  8. 固体触媒成分(a)が、下記の(i)、(ii)、(iii)及び(iv)を接触させて得られることを特徴とする請求項6または7に記載の熱成形体。
    (i)チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
    (ii)Si−OR結合を2つ以上含有する有機ケイ素化合物(ただし、Rは炭素数1から8の炭化水素基である。)
    (iii)ビニルシラン化合物
    (iv)周期律I〜III族金属の有機金属化合物
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