JP2015081870A - 光電センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】表示部での表示の自由度を高め、この表示の自由度によってキャラクタを、ユーザがその意味を直ちに認識できる状態で表示することでユーザの操作性を向上させる。【解決手段】比較的大きな数字で表示の「2345」は現在値を示す。この現在値の右側には、バー表示230が配置されている。バー表示230の上には、比較的小さなキャラクタつまり「SV」と「4295」が互いに隣接して横並びに表示されている。「4295」は設定値であり、この「4295」が「setting value」(設定値)であることを「SV」のキャラクタで明示している。【選択図】図46

Description

本発明は表示手段を備えた光電センサに関する。
光電センサは、受光した光の受光量によって検出体(以下、「ワーク」という)の有無を検出する第1のタイプと、ワークまでの距離を主体にワークの有無などを検出する第2のタイプとがある。この第2のタイプの光電センサは「距離設定型光電センサ」と呼ばれている。特許文献1、2は第1のタイプを開示している。特許文献3は第2のタイプを開示している。
光電センサの形状によってボックス型(特許文献2)とスリム型(特許文献1、3)とに大別することができる。図50はボックス型光電センサの典型例として特許文献2に開示の光電センサを示す。図51はスリム型光電センサの典型例として特許文献3に開示の光電センサを示す。
ボックス型光電センサを開示する図50を参照して、参照符号1はヘッドユニットを示し、参照符号2はメインユニットを示し、このメインユニット2がボックス型光電センサに相当する。メインユニット2はアンプを内蔵している。ヘッドユニット1はケーブル3a、3bを介してメインユニット2に接続される。
センサヘッドユニット1はレーザ光を出射し、ワークWに当たって反射した反射光を受け取る。メインユニット2は、センサヘッドユニット1が受け取った光の受光量(現在値)と、予め設定されているしきい値とを比較してワークの有無を検出する。
メインユニット2は平面視矩形の上面2aつまり操作面を有し、この上面2aの中央領域には、共に横方向に延びる第1の表示部4と第2の表示部5とが配置されている。第1、第2の表示部4、5は7セグメントLEDで構成されている。図50から理解できるように、相対的に上方に位置する第1の表示部4は比較的大きな数字が表示され、他方、下方に位置する第2の表示部5は小さな数字が表示される。
メインユニット2の上面2aには、また、左上の部分に横並びに配置された複数の表示灯(LED)でバー表示部6が配設され、また、このバー表示部6の下にレーザ出射インジケータ7が配設されている。
メインユニット2の上面2aには、また、第2表示部5の左にホールドモードインジケータ8a、8bが配設されている。メインユニット2の上面2aには、更に、第1、第2の表示部4、5の右に、モードスイッチ9、セッティングスイッチ10が配設され、また、その下に、左右に並んでアップスイッチ11u、ダウンスイッチ11dからなる調整スイッチ11が配設されている。メインユニット2の出力は参照符号12で示すケーブルを通じて行われる。
スリム型光電センサを開示する図51を参照して、参照符号20はヘッドユニットを示し、参照符号21はメインユニットを示す。このメインユニット21が距離設定型光電センサに相当する。ヘッドユニット20は、レーザダイオードで構成された投光素子と、二分割PD(フォトダイオード)で受光面が構成された受光素子とを有し、一方の分割受光面がN側(Near側)受光面を構成し、他方の分割受光面がF側(Far側)受光面を構成する。このN側受光面の受光量とF側受光面の受光量との差が、ヘッドユニット20からメインユニット21に第1のケーブル22を通じて供給される。また、ヘッドユニット20とメインユニット21とを接続する第2のケーブル23を通じて発光素子の駆動制御信号がメインユニット21からヘッドユニット20に供給される。
メインユニット21は、ヘッドユニット20から受け取ったN側受光面の受光量とF側受光面の受光量との差(受光量の差)に基づいてワークWの検出距離を算出する。
メインユニット21の細長い上面21aつまり操作面には、その長手方向中央部分に細長い表示部24が配設されている。この表示部24は8桁の7セグメントLEDで構成されている。細長い上面21aの長手方向一端部には、検出距離と基準距離との比較結果を表示するためのインジケータ25が配設されている。また、表示部24の長手方向一端に隣接して一つのボタンスイッチ26が配設され、表示部24の他端に隣接してスイングスイッチ27が配設され、また、メインユニット21の他端部には他のボタンスイッチ28が配設されている。これらのスイッチ26〜27を使って表示部24の表示モードの切り替えや各種の設定又は設定値の調整が可能である。なお、図51において、参照符号29は出力ケーブルを示し、また、参照符号30は蓋を示す。
特許文献1はスリム型光電センサに関し、8桁の7セグメントLEDを二分割して第1、第2の2つの表示部を構成したときに、第1、第2の表示部に表示する項目及びその表示の遷移について詳細に説明している。例えば、第1の表示部に「現在値(受光量)」を数値表示すると共に第2の表示部に「しきい値」を数値表示する例を開示している。
JP特開2005−210720号公報(特許第4023621号) USP 6,555,806号 JP特開2007−33097号公報
表示部に表示された数値の表示において、典型的には数値の左にこの数値の意味を表すキャラクタが表示される。しかし、7セグメントLEDで表示可能なキャラクタの形態は限定的であり、その表現も記号程度である。このことから、ユーザは、7セグメントLEDで表示されるキャラクタとその意味を、光電センサの取り扱い説明書で確認し、また、記憶することが必要である。
光電センサは多機能化すると共に小型化が進んでいる。このことから、光電センサの表示部に表示する数値も多種多様であり、ユーザが記憶しなければならないキャラクタの数も増大している。
本発明の目的は、光電センサに搭載されている表示部での表示の自由度を高め、この表示の自由度によってキャラクタを、ユーザがその意味を直ちに認識できる状態で表示することでユーザの操作性を向上させることのできる光電センサを提供することにある。
上記の技術的課題を達成すべく、本発明の光電センサの第1の特徴は、表示部としてドットマトリックス方式のディスプレイを採用した点にある。ドットマトリックス方式のディスプレイを採用することにより、7セグメントLEDに比べて比較にならないほど表示の自由度を手にすることができる。例えば数字だけでなく文字や記号も正確に表示することができる。
光電センサを運用(RUN)しているときにユーザが必要とする表示情報は、現在値の他に、他の数値がある。その典型例が、現在値に関連した情報、具体的には設定値、ピーク値、ボトム値、余裕度、出力チャンネルなどがある。
本発明にあっては、運用(RUN)時の表示において、現在値と、他の数値、例えば現在値に関連した情報とを表示する場合に、この現在値に関連した情報の数値に加えて、この関連情報の数値の意味を直接的に明示できるキャラクタ(典型的には文字)が表示される。そして、このキャラクタは、関連情報の数値の近傍に表示される。好ましい態様として、関連情報の数値の数字を現在値の数値の数字よりも相対的に小さく表示するのがよい。また、関連情報の数値の数字に比べて、この関連情報の数値の意味を表すキャラクタを小さく表示するのがよい。具体的には、当該キャラクタとして文字列を採用したときには、この文字列を構成する各文字の大きさを、関連情報の数値の数字よりも小さく設定するのがよい。
また、現在値においても、光電センサが複数の出力チャンネルを備えている場合に、各出力チャンネル毎に現在値を表示するときに、当該現在値のチャンネル番号を意味するキャラクタを現在値と一緒に表示するのが好ましいが、このチャンネル番号を意味するキャラクタを現在値よりも相対的に小さく表示するのがよい。
本発明は、典型的には、光電センサの運用時に表示する表示態様が複数の表示態様から選択可能な場合に効果的である。すなわち、表示態様を選択中に表示部に表示される画面中のキャラクタや数値の大小を見ることで表示の数値の意味を直ちに認識できることから、表示態様の選択作業が容易であり、表示の数値の意味を勘違いして認識してしまうのを的確に防止できる。
本発明の他の目的及び本発明の作用効果は以下の本発明の詳しい説明から明らかになろう。
光電センサの表示部の表示に適用可能な表示例をボックス型光電センサの矩形の表示部を例に説明するための図である。 光電センサの表示部の表示に適用可能な他の表示例をボックス型光電センサの矩形の表示部を例に説明するための図である。 ボックス型光電センサの矩形の表示部の表示に好適な表示例を説明するための図である。 ボックス型光電センサの矩形の表示部の表示に好適な他の表示例を説明するための図である。 図4に図示の表示例の変形例を説明するための図である。 図5に図示の表示例の変形例を説明するための図である。 図6に図示の表示例の変形例を説明するための図である。 ボックス型光電センサに好適に適用可能なスイッチの配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサに好適に適用可能なスイッチの他の配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサに好適に適用可能なスイッチの別の配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサに好適に適用可能なスイッチの更に別の配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの他の配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの別の配置例を説明するための図である。 ボックス型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの更に別の配置例を説明するための図である。 スリム型光電センサの細長い表示部の表示に好適な表示例を説明するための図である。 スリム型光電センサの細長い表示部の表示に好適な他の表示例を説明するための図である。 スリム型光電センサの細長い表示部の表示に好適な別の表示例を説明するための図である。 図18に図示の表示例の変形例を説明するための図である。 図17に図示の表示例の変形例を説明するための図である。 スリム型光電センサの表示部に隣接したスイッチの配置例を説明するための図である。 スリム型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの配置例を説明するための図である。 スリム型光電センサの表示部の一部にタッチスイッチの機能を付加したスイッチの別の配置例を説明するための図である。 実施例のボックス形状の距離設定型光電センサの操作面(上面)を上から見た図である。 実施例の光電センサの入出力線の接続によって設定可能な8つの入出力の態様を説明するための図である。 実施例の光電センサの初期設定画面の遷移と設定に必要とされるボタン操作を説明するための図である。 アナログ上限値及び/又はアナログ下限値の設定を説明するための図である。 検出モードに含まれるDATUMモードの動作としきい値設定方法を説明するための図である。 検出モードに含まれる距離モードの動作と、しきい値設定方法(2点チューニング)を説明するための図である。 距離モードでの他のしきい値設定方法(フルオートチューニング)を説明するための図である。 距離モードでの別のしきい値設定方法(1点チューニング)を説明するための図である。 検出モードに含まれるウィンドウモードの動作と、しきい値設定方法(2点チューニング)を説明するための図である。 ウィンドウモードでの他のしきい値設定方法(1点チューニング)を説明するための図である。 運用(RUN)モードでの表示部の表示態様の設定方法と各表示態様での画面構成を説明するための図である。 実施例の光電センサが運用(RUN)モードで動作している最中に直接的にしきい値の調整及び再設定を可能にするマニュアルチューニングの操作を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の他の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の別の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の更に他の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の更に別の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の更に別の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の更に他の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの矩形の表示部の表示の更に別の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときのタグ表示の例を説明するための図であり、(I)は品種Aが到達したときの表示態様の例を示し、(II)は品種Bが到達したときの表示態様の例を示す。 運用(RUN)モードで運用しているときのタグ表示の他の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの細長い表示部の表示の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの細長い表示部の表示の他の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの細長い表示部の表示の別の例を説明するための図である。 運用(RUN)モードで運用しているときの細長い表示部の表示の更に他の例を説明するための図である。 特許文献2から抜粋した従来のボックス型光電センサの斜視図である。 特許文献3から抜粋した従来のスリム型光電センサの斜視図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する前に、本発明の概念構成を説明する。本発明は光電センサの表示部にドットマトリックス方式のディスプレイを採用した点に第1の特徴がある。ドットマトリックス方式のディスプレイの典型例は液晶ディスプレイ(LCD)であるが、有機ELディスプレイであってもよい。勿論、白黒ディスプレイであってもよいが、典型的にはカラーディスプレイが採用される。
ボックス型の表示例(図1〜図7)
図1〜図7の参照符号100は、図50を参照して説明したボックス型光電センサに好適に採用可能な矩形の表示部を示し、この矩形の表示部100はドットマトリックス方式のディスプレイ(具体的には液晶ディスプレイ)で構成される。
図1の表示例は、表示部100の大部分の面積を占める主領域102に数値又は文字が表示される。この表示例によれば、例えば4〜6桁の数値を横並びに大きく表示することができる。この表示の典型例が光電センサを運用(RUN)している最中での現在値(距離や受光量)である。勿論、主領域102に数値情報を大きな数字で表示する場合に、その左又は右に、この数値の意味やこの数値に関連する状態などを意味する文字情報などのキャラクタが表示される。
また、この主領域102に文字情報を表示する場合には数多くの文字を表示することができる。この主領域102に文字情報を表示するときには、主領域102の側方位置に例えば現在値や設定値を小さな数字で表示するのがよい。
図2の表示例は、表示部100に向かってその左側を残して大部分の面積を占める主領域104と、主領域104の一側、例えば左側に隣接して且つ主領域104とは干渉しない位置にサブ領域106を配置した例を示す。このサブ領域106は図示のように上下に互いに干渉しない配置で第1、第2のサブ領域106A、106Bに二分割してもよい。
この図2の表示例では、典型的には主領域104にユーザが最も必要とするメイン数値情報が大きく表示され、サブ領域106には、ユーザが参考にしたいサブ数値情報が相対的に小さく表示される。この表示の典型例が光電センサの設定値(しきい値)を変更するときの表示態様である。主領域104に時々刻々変化する現在値(距離又は受光量)を表示する一方で、この現在値に関連した情報として設定値(しきい値)を第1又は第2のサブ領域106A、106Bに表示すればよい。しきい値が2つ有る場合には、第1のしきい値を第1サブ領域106Aに表示し、第2のしきい値を第2サブ領域106Bに表示すればよい。
また、この図2の表示例では、エラー及びワーニング、上位機器側との通信状態などを文字情報で表示するのに好適である。この文字情報を主領域104に表示しつつ、文字情報に関連する数値情報や現在値やしきい値を、サブ領域106を使って表示することができる。
勿論、第1、第2のサブ領域106A、106Bのいずれか一方の領域に文字情報を表示し、他方の領域に数値情報を表示してもよい。また、主領域104や第1及び/又は第2のサブ領域106A、106Bに数値情報を表示するときには、その左又は右に、この数値の意味を意味するキャラクタを表示するようにしてもよい。
図3の表示例は、表示部100を上下に二分割して第1、第2の領域108A、108Bを配置し、この第1、第2の領域108A、108Bに同じ大きさの異なる数値情報を表示してもよい。また、第1、第2の領域108A、108Bの左側の空いたスペースに文字や符号などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。勿論、第1、第2の領域108A、108Bに表示の数値情報の左又は右に、この数値の意味を意味するキャラクタを表示するようにしてもよい。
図4の表示例は、表示部100の大部分を占める主領域110と、その下に位置するサブ領域112とに分け、主領域110にユーザが最も必要とするメイン数値情報を大きな数字で表示し、ユーザが参考にしたいサブ的な情報(数値又は文字)をサブ領域112に相対的に小さな数字で表示するのに好都合である。また、主領域110及びサブ領域112の左側の空いたスペースに文字や符号などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、図4に矢印で示すように、サブ領域112を上に配置し、主領域110を下に配置してもよい。
図5の表示例は、図4の表示例の変形例でもある。図4を参照して説明したサブ領域112を横並びに且つ互いに干渉しない配置で第1、第2のサブ領域112A、112Bに分割してもよい。また、主領域110の左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、図5に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上に配置し、主領域110を下に配置してもよい。
図6の表示例は、図5の表示例の変形例でもある。図6から分かるように、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上下に配置してもよく、また、この第1、第2のサブ領域112A、112Bを左右にオフセットして配置してもよい。勿論、第1、第2のサブ領域112A、112Bの夫々に異なる数値情報を表示してもよいが、第1、第2のサブ領域112A、112Bのいずれか一方に数値情報を表示し、他方に文字情報を表示してもよい。また、主領域110及び第1、第2のサブ領域112A、112Bの左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、図6に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bの少なくとも一つの領域を主領域110の上に配置し、その下に主領域110を配置してもよい。
図7の表示例は、図6の表示例の変形例でもある。図7から分かるように、この表示例は、第1、第2のサブ領域112A、112Bを上下に配置すると共に、この第1、第2のサブ領域112A、112Bは、上下に整列した状態で表示する例を示す。この図7の表示例においても、主領域110の左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、第1、第2のサブ領域112A、112Bの左側の空いたスペースに文字などのキャラクタを表示する領域を付加してもよい。また、図7に矢印で示すように、第1、第2のサブ領域112A、112Bの少なくとも一つの領域を主領域110の上に配置し、その下に主領域110を配置してもよい。
図4〜図7の表示例においても、主領域110及びサブ領域112に表示の数値情報の左又は右に、この数値の意味を意味する文字や符号などのキャラクタを表示するようにしてもよいのは言うまでもない。
図7を再び参照して、図7に図示の表示例は矩形の表示部100を上下三段で情報表示することを提案している。最も上の段のメイン表示領域110には、典型的には現在値が表示される。中段の第1サブ領域112Aには、典型的には設定値(しきい値)が表示される。これら現在値やしきい値は桁数がこの例では4桁である。設定値の数字を現在値の数字よりも小さく表示した場合、中段の下にブランクが発生する。このブランクを使って、前述した下段の第2サブ領域112Bに第2の設定値を表示してもよい。また、この第2サブ領域112Bを表示部100の幅方向の一端部から他端部まで設定した場合には、この第2サブ領域112Bを使って文字情報を表示してもよい。勿論、文字情報を構成する文字数(ターム数)が多い場合には、この第2サブ領域112Bに適合した文字サイズを選択すればよい。文字数(ターム数)が多い場合には文字サイズが小さくなるが、ユーザが目をこらさずに読み取れる程度の文字サイズであればユーザは文字列を直ちに認識することができる。
勿論、第2サブ領域112Bに表示する文字情報は表示画面によって様々である。ユーザの注意を促す、例えば警告表示などの表示は大きなサイズの文字を採用してもよいが、このような特別な場合を除いて、第2サブ領域112Bに表示する文字情報の文字サイズは統一するのがよい。
図1〜図7を参照して上述した表示例は、表示部100に表示した情報によって適宜使い分ければよい。従来から各種のスイッチを使って表示部100の表示の切り替えや光電センサの動作モードの切り替えが行われているが、この表示の切り替えや動作モードの変更に伴って、ユーザが視認し易い表示形態を適宜採用してもよい。
光電センサの動作モードの切り替え、表示情報の遷移、設定値の調整などは従来から機械的なスイッチを使って行われている。その典型例がプッシュ式のスイッチであり、また、設定値の調整ではスイング式のスイッチも使われている。このスイッチの数が多くなるほど、表示部100が占める面積を相対的に小さくせざるを得ない。換言すれば、スイッチの数が少ないほど表示部100が占める面積を相対的に拡大することができる。
ボックス型でのスイッチの配置例(図8〜図11)
図8〜図11は、表示部100の表示に関連した機械式のスイッチ120の配置を例示するための図である。図示の例では第1、第2、第3の3つのスイッチ120A、120B、120Cを配置した例を示す。第1のスイッチ120Aには例えば3秒以上の長押し又は1秒以下の短押しによって表示を切り替える機能が付与される。また、第2スイッチ120Bには、表示部100に表示されている選択可能な項目を一つずつ上に移行させる又は表示部100に表示の数値(典型的には設定値)を大きくするアップ機能が付与される。第3スイッチ120Cには、表示部100に表示されている選択可能な項目を一つずつ下に移行させる又は表示部100に表示の数値(典型的には設定値)を小さくするダウン機能が付与される。この第2、第3のスイッチ120B、120Cはスイング式のスイッチで構成してもよい。
図8の配置例は、表示部100の左に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の下に第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例を示す。図9の配置例は、表示部100の左に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の右に第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置した例を示す。図10の配置例は、表示部100の下に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の右に第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置した例を示す。図11の配置例は、表示部100の右に第1スイッチ120Aを配置し、表示部100の下に第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例を示す。このように、表示部100に隣接して、表示部100の表示に関連する第1〜第3のスイッチ120A、120B、120Cを配置することで、ユーザは表示部100に注目している目線をずらすことなく表示切り替えや設定値の調整を行うことができる。
ボックス型でのタッチスイッチの構成例(図12〜図15)
現在、タッチパネルが普及している。このタッチパネルは液晶ディスプレイとタッチスイッチのような位置入力装置を組み合わせたディスプレイであり、感圧式、静電容量式が普及している。タッチパネルは「タッチスクリーン」又は「タッチ画面」とも呼ばれている。
表示部100の全域をタッチパネルで構成してもよいが、その一部にタッチスイッチを配置して部分的にタッチパネルの機能を付加してもよい。図12〜図15はタッチスイッチ130の配置例を説明するための図である。図12は、表示部100の左側部に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、この第1のタッチスイッチ130Aに上述した第1のスイッチ120Aの機能を割り付けた例を示す。図12には、表示部100の下に、第2、第3のスイッチ120B、120Cを横並びに配置した例が図示されているが、この第2、第3のスイッチ120B、120Cを表示部100の右に縦並びに配置してもよい。
図13は、第1、第2、第3の3つのタッチスイッチ130A、130B、130Cを配置した例を示す。第2のタッチスイッチ130Bには、上述した第2のスイッチ120Bの機能が割り付けられ、第3のタッチスイッチ130Cには、第3のスイッチ120Cの機能が割り付けられる。図13に開示の例は、表示部100の左側部に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の下端部に横並びに配置した例を示す。この図13に図示の配置例の変形例として、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の右側部に縦並びに配置してもよい。また、第1のタッチスイッチ130Aを表示部100の下端部に配置してもよい。
図14は、表示部100の下方に第1のスイッチ120Aを配置し、表示部100の右側部に第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを縦並びに配置した例を示す。この図14の配置例の変形例として、第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを表示部100の下端部に横並びに配置してもよい。
図15は、矩形の表示部100の下端の左側に第1のタッチスイッチ130Aを配置し、表示部100の右側部に第2、第3のタッチスイッチ130B、130Cを縦並びに配置した例を示す。第1のタッチスイッチ130Aは、矩形の表示部100の上端に配置してもよい。
矩形の表示部100の少なくとも一部にタッチパネルの機能を付加することで、機械式のスイッチの設置を省くことができ、これに伴って表示部100の長手方向長さを延長させる自由度を手にすることができる。
スリム型の表示例(図16〜図20)
図16〜図20の参照符号200はスリム型光電センサに好適に採用可能な細長い表示部を示し、この細長い表示部200はドットマトリックス方式のディスプレイ(具体的には液晶ディスプレイ)で構成される。
図16の表示例では、細長い表示部200の大部分の面積を占める主領域202に数値又は文字が表示される。この表示例によれば、例えば4〜8桁の数値を横並びに大きく表示することができる。この表示の典型例が光電センサを運用(RUN)している最中での現在値(距離や受光量)である。勿論、数値の左又は右に、この数値の意味やこの数値に関連する状態などを意味するキャラクタを表示するのがよい。また、この主領域202に文字情報を表示する場合には数多くの文字を表示することができる。この主領域202に文字情報を表示するときには、主領域202の横に例えば現在値や設定値を比較的小さな数字で表示するサブ領域204を配置するのがよい(図17)。
図18に図示の表示例は、細長い表示部200の中央部分を占める主領域206と、主領域206の右側に隣接してサブ領域208を配置した例を示す。このサブ領域208は図示のように上下に第1、第2のサブ領域208A、208Bに二分割してもよい。この図18の表示例では、典型的には主領域206に、ユーザが最も必要とするメイン数値情報が大きく表示され、サブ領域208には、ユーザが参考にしたいサブ数値情報が相対的に小さく表示される。この表示の典型例が光電センサの設定値(しきい値)を変更するときの表示態様である。主領域206に時々刻々変化する現在値(距離又は受光量)を表示する一方で、しきい値を第1又は第2のサブ領域208A、208Bに表示すればよい。しきい値が2つ有る場合には、第1のしきい値を第1サブ領域208Aに表示し、第2のしきい値を第2サブ領域208Bに表示すればよい。
図19は、図18に図示の表示例の変形例である。この図19に図示の表示例では、細長い表示部200の右側に主領域206が配置され、この主領域206の左側にサブ領域208が配置されている。
図20は、図17に図示の表示例の変形例である。図17に図示の表示例では、主領域202に文字情報を表示するときに、主領域202の左に比較的小さな数字で数値表示するサブ領域204が配置されるが、このサブ領域204を主領域202の右に配置してもよい(図20)。また、図20では、このサブ領域204に比較的大きな数字で数値表示される。このことは図17に図示のサブ領域204にも採用可能である。勿論、このサブ領域204に比較的小さな数字で数値表示するようにしてもよい。勿論、数値の左又は右又は上に、この数値の意味やこの数値に関連する状態などを意味するキャラクタを表示するのがよい。
スリム型でのスイッチの配置例及びタッチスイッチの構成例(図21〜図23)
前述した図8〜図11で使用した参照符号を使って、スリム型でのスイッチの配置例を、図21を参照して説明すると、細長い表示部200の左端に隣接して第1のスイッチ120Aを配置し、表示部200の右端に隣接して第2、第3のスイッチ120B、120Cを縦並びに配置するのがよい。この第2、第3のスイッチ120B、120Cはスイングスイッチで構成してもよい。参照符号120B&Cはスイングスイッチを示す。このスイングスイッチ120B&Cは細長い表示部200の長手方向軸線を中心に揺動可能であるのがよい。
図22、図23は、細長い表示部200の一部にタッチスイッチを配置して部分的にタッチパネルの機能を付加した例を示す。勿論、細長い表示部200の全域をタッチパネルで構成してもよい。図22、図23に図示の例を、前述の図12〜図15で使用した参照符号を使って説明する。
図22は、表示部200の左端部に第1タッチスイッチ130Aを配置し、この第1タッチスイッチ130Aに上述した第1のスイッチ120Aの機能を割り付けた例を示す。この図22の例では、表示部200の右端に隣接して第2、第3のスイッチ120B、120C又はスイングスイッチ120B&Cを配置するのがよい。
図23は、表示部200の左端部に第2タッチスイッチ130Bを配置し、右端部に第3のタッチスイッチ130Cを配置した例を示す。この図23の例では、表示部200の左端に隣接して第1のスイッチ120Aを配置するのがよい。
実施例
図24は実施例の光電センサ300の平面図である。この光電センサ300は距離設定型光電センサであり且つボックス型である。前述した特許文献3(JP特開2007−33097号公報)はスリム型の距離設定型光電センサであるが、光電センサ300の内部構成は特許文献3(JP特開2007−33097号公報)と実質的に同じであることから、この特許文献3の開示を本明細書に援用して、その詳しい説明は省略する。
図24を参照して、光電センサ300の上面300aつまり操作面には、図1〜図7を参照して説明した矩形の表示部100が配設され、また、図8〜図11を参照して説明した第1〜第3のボタンスイッチ120A〜120Cが配設されている。表示部100の左端に隣接した第1ボタンスイッチ120Aを、この実施例では「SETスイッチ」又は「SETボタン」と呼ぶ。表示部100の下端に隣接して横並びに配置された第2、第3スイッチ120B、120Cのうち左側に位置する第2スイッチ120Bを「DISPスイッチ」「DISPボタン」又は「アップボタン」と呼び、他方、相対的に右側に位置する第3スイッチ120Cを「MENUスイッチ」又は「MENUボタン」又は「ダウンボタン」と呼ぶ。
引き続き図24を参照して、光電センサ300の上面300aの左端部には出力表示灯302が配設されている。光電センサ300の入出力はケーブル304を通じて行われる。ここに、実施例の光電センサ300は、出力動作を行わずに、検出した距離を表示部100に表示するだけの機能を備えている。
なお、図24は、表示部100の下端部において、アップボタン120Bとダウンボタン120Cに対応した位置に三角印のアップ、ダウンのキャラクタ122を表示した例を示している。このアップシンボル122u、ダウンシンボル122dのキャラクタ122は、後に説明するしきい値調整や表示メニューの選択など第2、第3のボタンスイッチ120B、120Cを数値や選択のためのアップダウン操作に使用する際に限定して表示部100に表示するようにしてもよいし、点滅や表示色を変えるなどユーザの注目を引きつける表示方法を採用してもよい。
図25を参照して、実施例の光電センサ300は、その入力ケーブル304に含まれる第1、第2の入出力線306(黒線)、308(白線)の接続方法を変えることで8つの入出力の態様から一つを設定することができる。図25の参照符号310は電源線(茶)を示し、参照符号312はアース線(青)を示す。また、参照符号314は入力負荷を示す。
図25を引き続き参照して、(1)「Out1+Out2」では、黒線306を出力1に割り当てることができ、白線308を出力2に割り当てることができる。(2)「Input+Out1」では、黒線306を外部入力に割り当てることができ、白線308を出力1に割り当てることができる。(3)「Out1+Analog」では、黒線306を出力1に割り当てることができ、白線308をアナログ出力に割り当てることができる。(4)「Input+Analog」では、黒線306を外部入力に割り当てることができ、白線308をアナログ出力に割り当てることができる。
初期設定(図26、図27)
ユーザが光電センサ300を入手した後、初めて電源を投入するとき又は初期化を実行したときに初期設定を求める画面が表示部100に表示される。図26を参照して初期設定を説明する。表示部100には、先ず、入出力を選択する画面が表示される(S1)。図25を参照して説明した入出力の配線に相当する入出力態様を、このステップS1で選択する。
具体的には、SETボタン120Aを短押し(1秒以下の短い時間押し下げる)すると、表示部100に「Out1+Out2」、「Input+Out1」、「Out1+Analog」、「Input+Analog」の一覧が上下に並んで表示される。ユーザは、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押し下げることで該当する入出力態様を選択することができる。所望の入出力態様を選択したらSETボタン120Aを短押しすることで、その設定が行われ、表示部100には設定された入出力態様が文字表示(例えば「Out1+Out2」)される。この設定によって、図25を参照して説明したように黒線306、白線308に対する割り当てが実行される。
ダウンボタン120Cを押し下げると次の画面に切り替わる。図中S2は、「Out1+Out2」又は「Input+Out1」の入出力態様が設定された場合の画面を示す。S3は、「Out1+Analog」、「Input+Analog」の入出力態様が設定された場合の画面を示す。
図中、S2で示す画面によって入力の選択を行うことができる。他方、S3に示す画面によってアナログ入力が電流か電圧かを設定することができる。このS3に続くS4、S5は後に説明する詳細設定で行うようにしてもよいが、この実施例では初期設定の中に含まれる。
ステップS4の画面によってアナログ下限値を設定することができる。他方、ステップS5の画面によってアナログ上限値を設定することができる。S4又はS5に表示されている数値を変更したいときには、SETボタン120Aを短押し(1秒以下押し下げる)、次いでアップボタン120B又はダウンボタン120Cを押し下げることで表示の数値を変化させる。所望の数値になったらSETボタン120Aを押し下げることにより、当該数値が設定される。図27は、アナログ上限値、アナログ下限値の設定を説明するための図である。初期設定値が、4mAに対して「0」(下限値)、20mAに対して「5000」(上限値)であるときに、ユーザの手で4mAに対して「2000」(下限値)、20mAに対して「4000」(上限値)を設定した例を示す。
上限値、下限値の設定が完了したら、ダウンボタン120Cを押し下げることにより次のS6の画面に切り替わる。このS6の画面を使ってNPN又はPNPの設定を行うことができる。
上記のS1〜S6の設定画面によって各種の設定を完了した後にダウンボタン120Cを押し下げるとS7の終了画面が表示される。なお、S1〜S6の設定画面に戻りたいときにはアップボタン120Bを押し下げればよい。S7の終了画面が表示されているときに、SETボタン120Aを短押しすることで、光電センサ300はその動作が運用(RUN)モードに切り替わる。
検出モード(図28〜図33)
光電センサ300は、運用(RUN)モード(検出モード)として、「DATUMモード」、「距離モード」、「ウィンドウモード」を含んでいる。この検出モードの選択及び設定は後に説明する詳細設定モードに光電センサの動作を切り替えて、この詳細設定モードで行うことができる。
DATUMモード(図28)
このDATUMモードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「Standard」を選択することで設定される。
(1)運用(RUN)時の動作
このDATUMモードでは、任意の背景つまり基準面を「0」として、この基準面からの高さが表示部100に表示される。そして、基準面を挟んでNear側の第1のしきい値(A)とFar側の第2のしきい値(−A)とで出力が反転される。
図28に図示の「N.O.」はノーマルオープンを意味し、第1、第2のしきい値の間にワークが位置しているときにはOFF信号が出力され、第1しきい値(A)より近位(Near)及び第2しきい値(−A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはON信号が出力される。
図示の「N.C.」はノーマルクローズを意味し、第1、第2のしきい値の間にワークが位置しているときにはON信号が出力され、第1しきい値(A)より近位(Near)及び第2しきい値(−A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはOFF信号が出力される。
(2)設定
図28を引き続き参照して、基準面BSを位置決めした後に先ずSETボタン120Aを短押しし、次に長押しすることで、この基準面BSを挟んで第1、第2のしきい値(A、−A)が設定される。自動設定する基準面BSからの距離「A」の値を変更したいときには、後に説明する詳細設定で行うことができる。また、ヒステリシス(Hys)についても、その値の変更を詳細設定で行うことができる。
DATUMモードは、ユーザが単にSETボタン120Aを長押しするだけで設定が完了する。勿論、この設定が完了した直後から光電センサ300はRUNモードに復帰してDATUMモードで動作する。
距離モード(図29〜図31)
この距離モードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「距離」を選択することで設定される。
(1)運用(RUN)時の動作(図29)
図29を参照して、距離モードでは、光電センサ300からワークまでの距離が検出され、この検出した距離が表示部100に表示される。そして、しきい値(A)との対比で、ノーマルオープン(N.O.)の場合、しきい値(A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにOFF信号が出力され、しきい値(A)より近位(Near)にワークが位置しているときにはON信号が出力される。ノーマルクローズ(N.C.)の場合には、その逆に、しきい値(A)よりも遠位(Far)にワークが位置しているときにはON信号が出力され、しきい値(A)よりも近位(Near)にワークが位置しているときにはOFF信号が出力される。
(2)設定
距離モードでのしきい値の設定方法は、(A)2点チューニング法、(B)フルオートチューニング法、(C)1点チューニング法の3種類が用意されている。
(A)2点チューニング法
図29を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。次に、ワークWを近位(Near)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。これにより、遠位(Far)と近位(Near)との中間にしきい値が設定される。
(B)フルオートチューニング法(図30)
このフルオートチューニング法は検出体つまりワークWを定置できない場合、例えばコンベアによって搬送されているワークWのようにワークWを定置できない場合に効果的に適用できる。
図30を参照して、先ず、ワークW無しの状態(基準面BS)でSETボタン120Aを長押しする。次に、このSETボタン120Aを押し続けている状態でワークWを検出する。これにより、基準面BSとワークWの高さとの中間にしきい値Aが設定される。
(C)1点チューニング法(図31)
この1点チューニング法は上限(遠位)に検出体つまりワークWを定置できる場合に効果的に適用できる。
図31を参照して、ワークWを位置決めした後にSETボタン120Aを長押しする。これによりワークWから所定距離だけ近位の位置にしきい値(A)が設定される。この所定距離つまり余裕代は、後に説明する詳細設定で設定することができる。
ウィンドウモード(図32、図33)
このウィンドウモードは、後に説明する詳細設定モードで、光電センサ300の検出モードの選択肢から「Window」を選択することで設定される。
(1)運用(RUN)時の動作
図32を参照して、光電センサ300からの距離が表示部100に表示される。そして、設定した遠位しきい値(Far)と近位しきい値(Near)とで出力が反転される。
(2)設定
ウィンドウモードでのしきい値の設定方法は、(A)2点チューニング法(図32)、(B)1点チューニング法(図33)の2種類が用意されている。
(A)2点チューニング法(図32)
図32を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。次に、ワークWを近位(Near)に位置決めした後にSETボタン120Aを短押しする。これにより、遠位しきい値(Far)と近位しきい値(Near)とが設定される。
(B)1点チューニング法(図33)
図33を参照して、ワークWを遠位(Far)に位置決めした後にSETボタン120Aを長押しする。これにより遠位しきい値(Far)が設定され、また、この遠位しきい値(Far)から所定距離だけ離れた近位しきい値(Near)が設定される。この所定距離の値を変更したいときには、後に説明する詳細設定で行うことができる。
運用(RUN)時の表示態様の選択及び設定(図34)
運用時の表示部100の表示態様は、光電センサ300を運用している最中でも設定することができる。光電センサ300が運用モードにあるとき、アップボタン120Bを長押しすることで表示態様変更モードに入ることができる。
図34を参照して、表示態様変更モードに入ると、表示部100には、選択メニューに含まれる項目が上下に2つずつの文字列で表示される。この選択可能な文字列には、(1)Standard、(2)Peak Bottom、(3)Bar(4)Simpleの4つがあり、その各々が表示態様の概要を明示している。アップシンボル122uの下に位置するアップボタン120B又はアップシンボル122dの下に位置するダウンボタン120Cを短押しすることにより(図24)、これらの項目から意図する項目を選択することができる。次にSETボタン120Aを短押しすることで、この選択した表示態様を設定することができる。これにより、運用(RUN)中に表示態様を簡単な操作で切り替えることができる。
図34の(I)は「Standard」表示態様を設定した例を示す。この表示例はしきい値が一つの場合であり、しきい値が2つ有る場合には、第1しきい値と第2しきい値とが横並びに表示される。図34の(I)から分かるように、「Standard」表示態様での画面構成では、現在値「4567」が大きな数字で表示され、その下に、相対的に小さな数字でしきい値つまり設定値「2345」が表示される。勿論、現在値と設定値とを同じ色で表示してもよいが、異なる色で表示してもよい。
図34の(II)は「Peak Bottom」表示態様を設定した例を示す。図34の(II)から分かるように、「Peak Bottom」表示態様での画面構成では、現在値「4567」が大きな数字で表示され、その下に、相対的に小さな数字でピーク値「2345」とボトム値「6789」が横並びに表示される。このピーク値とボトム値とを同じ色で表示してもよいが、異なる色で表示してもよい。ピーク値「2345」の左隣りに見られる「P」は「2345」の数値がピーク値であることを意味している。ボトム値「6789」の左隣りに見られる「B」は、「6789」の数値がボトム値であることを意味している。
図34の(III)は「Bar」表示態様を設定した例を示す。図34の(III)から分かるように、「Bar」表示態様での画面構成では、現在値「1845」が大きな数字で表示され、その下に、横方向に延びるバーが表示される。このバーは、ワークWが上限値と下限値との間のどの位置に位置しているかを意味している。ちなみに、受光量の大小を表示する光電センサでは、このバーを使って受光量の余裕度を表示することができる。
図34の(IV)は「Simple」表示態様を設定した例を示す。図34の(IV)から分かるように、「Simple」表示態様での画面構成では、現在値「1845」が表示部100の大部分を占める大きな数字で表示される。なお、図34の(I)〜(IV)の表示例において、表示部100の左上に「1」「2」が上下に並んで表示されているが、この「1」、「2」は光電センサ300の出力チャンネルつまり光電センサ300の表示部100に表示されている数値情報が第1チャンネル(ch.1)に関する数値か第2チャンネル(ch.2)に関する数値であるかを意味している。表示中のチャンネル番号を明るく表示する、点滅させるなどユーザが認識し易い表示方法を採用するのがよい。
図34の(I)〜(IV)を参照して、運用(RUN)中に切り替えることのできる表示態様の例から分かるように、各表示態様では、現在値の他に、出力チャンネル、設定値、ボトム値、ピーク値がある。その他にも、後に説明するように、ホールド値、余裕度、設定値が2つあるときには第1、第2の設定値を、運用中の表示態様の中に含めることができる。
図34を参照して上述したように、運用(RUN)中にアップボタン120Bを長押しすることで表示態様変更モードに入ることできるが、この表示態様変更モードでは、「Standard」、「Peak Bottom」などの文字情報によるメニュー案内が表示部100に表示されることから、ユーザは自分が求める表示態様を選択するのが容易である。また、SETボタン120Aを押し下げることで、選択した表示態様の画面が表示部100に表示されることから、その確認も容易である。更に、表示部100に表示される現在値以外の数値情報に関しては、表示の数値に隣接した位置に、当該数値の意味を直接的に明示するキャラクタが表示されることから、表示部100に呼び出した画面に表示の数値を直ちに認識することができる。したがって、この表示態様変更モードで表示態様を切り替えている最中で次々と表示部100に表示される数値が設定値であるのか、ホールド値であるのか、ピーク値であるのか、など、数値の意味の勘違いの発生を防止することができる。
運用(RUN)時のしきい値の調整及びその設定(図35)
光電センサ300が運用(RUN)モードで動作している最中にしきい値の調整つまり再設定が必要である場合には、この運用モードで直接的にしきい値を調整することができる(マニュアルチューニング)(図35)。
(A)しきい値が一つの検出モードのとき
図35の(A)を参照して、運用(RUN)モードで動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、上に大きな数字で現在値「4567」を表示し、その下に設定値「2345」を表示するチューニング表示態様になる。そして、アップボタン120Bを押すと設定値の数値が大きくなる。また、ダウンボタン120Cを押すと設定値の数値が小さくなる。表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。所望の数値になったら光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定され、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。光電センサ300の表示は運用モードに復帰する。
図35の一番上に描いてある(A)を参照して、運用(RUN)モードで正常に光電センサ300が動作しているときの表示部100は、そのほぼ全領域を使って現在値を表示する表示形態が採用されている。その下に図示のチューニング画面では、現在値が上に表示され、その下に、しきい値が表示されている。すなわち、運用モードの画面構成とマルチチューニングでの画面構成とが異なっており、しきい値の設定画面では、現在値としきい値とが同時に表示される表示形態が採用されている。しきい値設定画面では、現在値の数値と、しきい値の数値とを同じ大きさの数字で表示してもよいし、しきい値を表示部100の中央に表示し、これと干渉しない位置に現在値を表示してもよい。更に、表示部100に表示の設定値、現在値のいずれか一方を相対的に大きな数字で表示し、他方を小さな数字で表示してもよい。
また、図示の例では、現在値が上に表示され、しきい値が下に表示されているが、これに代えて、しきい値を上に表示し、現在値を下に表示してもよい。
更なる変形例として、上述したように、表示部100の主要部にしきい値を表示し、このしきい値の表示と干渉しない位置、例えば表示部100の左隅に相対的に小さな数字で現在値を表示する例えば図2を参照して前述した表示形態を採用してもよい。
勿論、現在値の表示色としきい値の表示色とは同じであってもよいが、異なる色で現在値としきい値とを表示するようにしてもよい。また、表示部100の画面がマニュアルチューニングの表示に切り替わったときに、しきい値を点滅させ、このしきい値を調整してその設定が完了したときに、この点滅を終了してもよい。変形例として、しきい値の調整中とその設定が完了した後とでしきい値の表示色を変えるようにしてもよい。また、しきい値の設定が完了する前はアップダウンのキャラクタ122(図24)を点滅させてもよい。また、しきい値の設定が完了した時点で、アップダウンのキャラクタ122の表示を消失させるようにしてもよい。
(B)検出モードが「ウィンドウモード」のとき
図35の(B)を参照して、運用(RUN)モードで動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、上に大きな数字で現在値「4567」を表示し、その下に第1の設定値「2345」、第2の設定値「6789」を横並びに表示する表示態様になる。次に、SETボタン120Aを押すと、第1又は第2の設定値を選択することができる。そして、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すと、選択したしきい値(設定値)の数値が変化する。表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。第1、第2のしきい値が所望の数値になったら、光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定される。しきい値の調整及びその設定が完了する前は数値を点滅させる又は設定後と設定前とで数値を表示する色を異ならせてもよい。この設定が完了した後は、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。
この図35の(B)の表示例でも、上述した図35の(A)と同様に、運用(RUN)モードにおいて正常に動作しているときには表示部100のほぼ全領域に現在値を表示する表示態様が採用されている。そして、チューニング画面では、現在値の下に横並びで第1、第2のしきい値を表示する表示形態が設定されている。この場合にも、第1、第2のしきい値のうち選択されたしきい値の表示に関しては上記の図35(A)で説明した表示方法を採用してもよいのは言うまでもない。
この第1、第2のしきい値の表示に関して前述した図5〜図7の表示態様を採用してもよい。更なる変形例として、図3を参照して説明した、上下に並んで配置された第1、第2の領域の夫々に第1、第2のしきい値を表示し、表示部100の左隅に、相対的に小さな数字で現在値を表示する表示形態を採用してもよい。
(C)「Out1+Out2」の入出力が設定されているとき
図35の(C)を参照して、運用(RUN)モードで光電センサ300が正常に動作しているときにアップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすると、表示部100は、「Out1」の文字及び出力1のしきい値(設定値)と、「Out2」の文字及び出力2のしきい値(設定値)とが上下に表示される。アップボタン120B又はダウンボタン120Cを短押しすることで、「Out1」又は「Out2」を選択することができる。
そして、SETボタン120Aを短押しすると、表示部100は、選択した「Out1」又は「Out2」の現在値としきい値とを上下に表示する表示態様になる。この表示態様では、現在値の数値は大きな数字で表示され、その下にしきい値(設定値)の数値が小さな数字で表示される。そして、アップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すと、選択したしきい値(設定値)の数値が変化する。表示部100に表示の数値が変化すると、この変化した数値に基づいて光電センサ300は動作する。所望の数値になったら光電センサ300を放置することで、その3秒後に、この調整後の数値が設定され、光電センサ300は、新しく設定したしきい値の下で動作する。勿論、光電センサ300の表示は運用モードに復帰する。
図35の(C)の場合にも、しきい値の表示に関しては上記の図35(A)で説明した表示方法を採用してもよいのは言うまでもない。
詳細設定
第3ボタン120Cを長押しすることで運用(RUN)モードから詳細設定モードに光電センサの動作を切り替えることができる。詳細設定モードを使って設定可能(選択可能)なメニューを例示的に列挙すると、(1)応答時間、(2)各出力の出力論理、(3)各出力の検出モード、(4)各出力のタイマーの時間、(5)ヒステリシス、(6)受光感度、(7)アナログ下限値、(8)アナログ上限値、(9)出力ホールドの設定又は設定解除、(10)表示部100の明るさなどである。
各設定項目はアップボタン120B又はダウンボタン120Cを押すことで遷移する。表示部100に所望の設定項目が表示されたら、SETボタン120Aを短押しすることで設定可能なメニューが表示部100に表示され、この中からアップボタン120B又はダウンボタン120Cで選択することができる。また、ヒステリシスのような数値を設定し直す項目の場合にはアップボタン120B又はダウンボタン120Cで所望の数値に設定し直すことができる。
この詳細設定モードは、表示部100に「詳細設定終了」の文字が表示された状態でSETボタン120Aを短押しすることで終了し、光電センサ300は運用(RUN)モードに復帰する。
以上、距離設定型光電センサ300のボックス型の矩形の表示部100の表示態様を説明したが、スリム型の細長い表示部200であっても実質的に同じである。また、受光量の大小によってワークWの有無を検出する光電センサの表示に対しても同様である。
広く一般的な意味の光電センサにおいて表示部に表示する情報を例示的に列挙すれば次のとおりである。
(1)出力に関しては、ON/OFF、アナログ電流値又はアナログ電圧値、チャンネル番号、L―on/D―on設定状態。
(2)現在値である距離、受光量の他に、これに関連した情報として、一致度、余裕度、チャンネル番号、プリセット後の現在値、シフト後の現在値。
(3)ホールドに関しては、ピーク値、ボトム値。
(4)設定値に関しては、しきい値、チャンネル番号、下限値、上限値、ウインドウの第1、第2のしきい値。
(5)光電センサの状態に関しては、キーロックの有無、エラー及びワーニングなどの異常状態、外部入力のON/OFF状態、外部入力機能の動作状態、プリセット状態、APC状態、上位機器側との通信状態、連結子機との通信状態、設定されている検出モード。
(6)その他として、表示部の表示の上下反転、横書き/縦書き、タグ表示、表示言語の切り替え、光電センサの形式やシリアル番号。
上記の表示情報のうち時系列で変化する表示は出力のON/OFF、現在値、外部入力である。
表示部100、200の表示方法として、数値表示の場合、その数字の大きさ、色、濃淡、点滅、バー表示、時系列情報の波形表示を挙げることができる。
運用(RUN)モードでボックス型又はスリム型の光電センサが正常に動作しているときの表示部100、200の表示態様として、現在値だけの表示、現在値とこれに関連した情報である、しきい値(設定値)とを同時に表示する以外に次の組み合わせを挙げることができる。
(1)現在値とホールド値の同時表示、
(2)現在値とホールド値と出力状態の同時表示、
(3)現在値としきい値と出力状態の同時表示、
(4)現在値と余裕度の同時表示、
(5)現在値と余裕度と出力状態の同時表示、
(6)現在値と、この現在値に関連した情報としてワークの距離や受光量のバー表示の同時表示、
(7)現在値とバー表示と出力状態の同時表示、
(8)第1チャンネルの現在値と第2チャンネルの現在値の同時表示、
(9)第1チャンネルの現在値と第2チャンネルの現在値と出力状態の同時表示など。
運用(RUN)時の表示態様の例示として矩形の表示部100での表示例を図36〜図45を参照して説明する。
第1の表示例(図36)
図36には、矩形の表示部100に比較的大きな数字で「4567」という数値が見られる。この「4567」は現在値である。この現在値左つまり表示部100の左上の部分に、キャラクタ「1」、「2」が縦方向に並んで表示されているが、この「1」、「2」は出力チャンネル番号を示す。また、「1」の右に三角印のキャラクタが見られるが、この三角印のキャラクタは現在表示中のチャンネル番号を指し示している。出力チャンネル「2」が表示中のときには、「2」の右に三角印のキャラクタが表示される。
現在値「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「2345」、「6789」が横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示されている。左側の「2345」は第1チャンネルの設定値(しきい値)である。右側の「6789」は第2チャンネルの設定値(しきい値)である。これら第1、第2のチャンネルの設定値「2345」と「6789」は同じ大きさの数字で表示されている。そして、左に位置する第1チャンネルの設定値「2345」の左には、これが第1チャンネルに関する設定値であることを意味する「1ch」のキャラクタが表示され、また、右に位置する第2チャンネルの設定値「6789」の左には、これが第2チャンネルに関する設定値であることを意味する「2ch」のキャラクタが表示される。そして、これら「1ch」、「2ch」のキャラクタは、好ましくは設定値「2345」、「6789」の数値よりも小さく表示される。
第2の表示例(図37)
図37を参照して、第2の表示例では、上記第1の表示例と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「2345」、「6789」が横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示されている。左側の「2345」は第1の設定値(しきい値)であり、右側の「6789」は第2の設定値(しきい値)である。
この第1、第2の設定値は、先述したウィンドウモードの2つのしきい値である。すなわち、左の第1の設定値はNear側のしきい値であり、右の第2の設定値はFar側のしきい値である。
引き続き図37を参照して、Near側の設定値「2345」の左には、これがNear側のしきい値であることを明示する「N」のキャラクタが表示され、また、Far側の設定値「6789」の左には、これがFar側のしきい値であることを明示する「F」のキャラクタが表示される。そして、これら「N」、「F」のキャラクタは、好ましくは設定値「2345」、「6789」の数値よりも小さく表示される。
第3の表示例(図38)
図38を参照して、第3の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「2345」、「6789」が横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示されている。左側の「2345」は設定値であり、右側の「6789」は余裕度である。
引き続き図38を参照して、設定値「2345」の左には、これが設定値(Setting Value)であることを明示する文字列「SV」のキャラクタが表示され、また、余裕度「6789」の左には、これが余裕度(Excess Gain)であることを明示する文字列「EG」のキャラクタが表示される。そして、これら「SV」、「EG」のキャラクタは、好ましくは設定値「2345」、「6789」の数値よりも小さく表示される。
第4の表示例(図39)
図39を参照して、第4の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「2345」、「6789」が横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示されている。左側の「2345」はピーク値であり、右側の「6789」はボトム値である。
そして、ピーク値「2345」の左には、これがピーク値であることを明示する文字「P」のキャラクタが表示され、また、ボトム値「6789」の左には、これがボトム値であることを明示する文字「B」のキャラクタが表示される。そして、これら「P」、「B」のキャラクタは、好ましくは設定値「2345」、「6789」の数値よりも小さく表示される。
第5の表示例(図40)
図40を参照して、第5の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「1241」が表示されている。この「1241」は設定値である。そして、この設定値「1241」の左には、これが設定値(Setting Value)であることを意味する文字列「SV」のキャラクタが表示され、この「SV」のキャラクタは、好ましくは設定値「1241」の数値よりも小さく表示される。
第6の表示例(図41)
図41を参照して、第6の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「1241」が表示されている。この「1241」は余裕度である。そして、この余裕度「1241」の左には、これが余裕度(Excess Gain)であることを明示する文字列「EG」のキャラクタが表示され、この、「EG」のキャラクタは、好ましくは余裕度「1241」の数値よりも小さく表示される。
第7の表示例(図42)
図42を参照して、第7の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、現在値(「4567」)が比較的大きな数字で表示される。そして、この現在値の「4567」の下方領域には、この現在値と干渉しない位置に「1241」が表示されている。この「1241」は設定値(しきい値)である。そして、このしきい値「1241」の左には、これがしきい値であることを簡単な絵柄で記号化したアイコン「―」のキャラクタが表示される。
第8の表示例(図43)
図43を参照して、第8の表示例では、上記第1、第2の表示例(図36、図37)と同様に、比較的大きな数字で現在値(「4320」)が表示され、そして、この第8の表示例では、現在値が、表示部100のほぼ中央の領域に表示される。そして、その左には、現在値「4320」が第1出力チャンネルの現在値であることを明示するために文字列「1ch」が表示され、この「1ch」は、相対的に小さなキャラクタで表示される。すなわち、この第8の表示例は、複数の出力チャンネルを備えた光電センサに採用可能である。
更に、この第8表示例では、現在値の右に、相対的に小さなキャラクタ(文字列)の「SV」が表示され、その下に「1241」が現在値「4320」よりも小さな数字を使って表示される。この「1241」は第1チャンネルの設定値(Setting Value)であり、このことを、この「1241」の上に位置する「SV」が明示する表示態様が採用されている。
タグ表示機能(図44、図45)
運用(RUN)モードでの表示部100の表示は前述したような表示態様が採用されるが、運用(RUN)中に光電センサのON又はOFF又はエラーなどをトリガーとしてタグ表示が表示部100に表示される。タグ表示として、例えば「ステージ3 トウチャクカクニン」などの文字情報を挙げることができる。タグ表示の態様や文字、数字などのキャラクタはユーザが予め設定することができる。なお、タグ表示は、一定時間経過後に自動的にトリガー前の表示に戻るようにしてもよい。例えば、図40のように表示する際にトリガーを受けたときにタグ表示に切り替わり、一定時間経過後に、再び図40のように表示するようにしてもよい。
タグ表示は、運用(RUN)中の表示部100に表示される現在値や設定値などに加えて表示部100に表示してもよいし、光電センサのON又はOFF又はエラーなどをトリガーとして次に例示するタグ表示に表示画面を切り替えるようにしてもよい。
図44の(I)は、例えば品種Aのワークを光電センサ300が検知したときに表示部100に表示される例を示す。図44の(II)は、例えば品種Bのワークを光電センサ300が検知したときに、表示部100に表示される例を示す。図44の(I)に示す「4320」及び図44の(II)に示す「3940」は現在値であり、この現在値の下に比較的大きな文字で「ヒンシュA」「ヒンシュB」のタグが表示される。
図45は、運用(RUN)中の表示部100に常時表示される例を示す。「4320」は現在値であり、その下の「ステージ3 キドウSW」の文字列は、光電センサ300の使用用途を意味している。勿論、前述したように、この「ステージ3 キドウSW」の文字列はユーザが任意に設定したタグである。
タグ表示機能を、矩形の表示部100を図示した図44、図45を参照して説明したが、細長い表示部200でも同じようにタグ表示するようにしてもよい。
図46〜図49は運用(RUN)モードでの細長い表示部200の表示例を示す。なお、図46〜49に図示の表示部200は、図23を参照して説明した左右の端部にタッチスイッチの機能を備えているが、タッチスイッチの機能無しの表示部であってもよいのは勿論である。
第1の表示例(図46)
図46を参照して、比較的大きな数字で表示の「2345」は現在値を示す。この現在値の右側には、複数の縦表示灯を横並びに配置したバー表示230が配置され、このバー表示230には相対的に縦長のしきい値230aが表示されている。そして、このバー表示230の上には、比較的小さなキャラクタつまり「SV」と「4295」が互いに隣接して横並びに表示されている。「4295」は設定値であり、この「4295」が「setting value」つまり設定値であることを「SV」のキャラクタで明示している。なお、図46に図示の形態のバー表示230は矩形の表示部100でも採用可能である。
第2の表示例(図47)
図47を参照して、比較的大きな数字で表示の「671」は現在値を示す。この現在値の右側には、複数の縦表示灯を横並びに配置したバー表示230が配置され、このバー表示230には相対的に縦長のしきい値230aが表示されている。そして、このバー表示230の上には、比較的小さなキャラクタの「SV」と「412」が互いに隣接して横並びに表示されている。相対的に左側に位置するキャラクタ「SV」によって、その右側に隣接して位置する「412」が設定値であることを明示している。また、バー表示230の下には、「0%」、「100%」、「200%」の目盛りが配置され、この目盛りは小さなキャラクタが採用されている。
第3の表示例(図48)
図48を参照して、比較的大きな数字で表示の「2345」は現在値を示す。この現在値の右側には、複数の縦表示灯を横並びに配置したバー表示230が配置され、このバー表示230には相対的に縦長の2つのしきい値230a、230bが表示されている。そして、このバー表示230の上には、左から右に向かって「B」「1003」「P」「6874」が互いに隣接して横並びに表示されている。キャラクタ「B」はその右隣の「1003」がボトム値であることを明示している。また、キャラクタ「P」はその右隣の「6874」がピーク値であることを明示している。キャラクタ「B」、「P」は、その右隣の数値の数字よりも小さいが同じ大きさであってもよい。
第4の表示例(図49)
図49を参照して、比較的大きな数字で表示の「136.5」は余裕度を示す。この余裕度の右側には、複数の縦表示灯を横並びに配置したバー表示230が配置され、このバー表示230には相対的に縦長のしきい値230aが表示されている。そして、このバー表示230の上には、左から右に向かって「SV」、「315」、「CV」、「430」が表示されている。「SV」はその右隣の「315」が設定値であることを明示し、また、「CV」はその右隣の「430」が「Current value」つまり現在値であることを明示している。
100 矩形の表示部(ボックス型光電センサ用)
200 細長い表示部(スリム型光電センサ用)
230 バー表示
230a しきい値の位置を表す縦表示灯
300 実施例の光電センサ
300a 上面(操作面)
「SV」 設定値を意味するキャラクタ
「B」 ボトム値を意味するキャラクタ
「P」 ピーク値を意味するキャラクタ
「CV」 現在値を意味するキャラクタ
302 出力表示灯

Claims (9)

  1. マトリックスディスプレイで構成された表示部を備え、予め用意した少なくとも第1、第2の複数の表示態様の中からユーザの操作に基づいて、運用時の表示態様を任意に選択可能な光電センサであって、
    前記第1の表示態様は現在値の表示を含み、
    前記第2の表示態様は現在値の表示と、現在値とは異なる他の数値の表示と、該他の数値に隣接した位置に表示され且つ当該他の数値の意味を明示するキャラクタの表示とを含み、
    前記第2の表示態様に含まれる前記他の数値の数字が前記現在値よりも小さく表示される又は前記表示部の主要な部分に表示されることを特徴とする光電センサ。
  2. 前記第1の表示態様では、前記現在値が、前記表示部の主なる部分の全領域を使った大きな数字で表示される、請求項1に記載の光電センサ。
  3. 前記第2の表示態様に含まれる前記キャラクタが前記他の数値の数字よりも小さく表示される、請求項1に記載の光電センサ。
  4. 前記他の数値が設定値である、請求項1又は2に記載の光電センサ。
  5. 前記設定値が第1、第2の設定値を含み、
    該第1、第2の設定値が横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電センサ。
  6. 前記他の数値がピーク値及びボトム値であり、
    これらピーク値とボトム値とが横並びに且つ互いに干渉しない位置に表示される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電センサ。
  7. 前記光電センサを運用しているときに、ユーザの一回の操作によって、予め用意した前記複数の表示態様のメニューが前記表示部に表示され、
    該メニューは前記複数の各々の表示態様を指し示す文字列で表示され、
    該メニューの文字列から所望の文字列を選択することで、前記表示部の表示態様を切り替えることができる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光電センサ。
  8. ユーザが所望の前記文字列を選択すると、該文字列に対応した表示態様で前記表示部の表示が行われる、請求項7に記載の光電センサ。
  9. 前記ユーザが所望の前記文字列を選択した後、所定時間が経過すると、該ユーザが選択した文字列に対応した表示態様が運用時の表示態様として設定される、請求項8に記載の光電センサ。
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