JP2015081699A - 冷却庫 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷却庫は、食品を収納する収納室と、収納室内を冷却する冷却装置と、収納室内の温度を検知する庫内サーミスタと、収納室内の温度が設定されている設定温度TAとなるように冷却装置の動作を制御する制御部と、を備える冷却庫であって、制御部は、収納室内の温度が設定温度TAよりも低い粗熱取り温度TBとなるように冷却装置を動作させた後に、収納室内の温度が粗熱取り温度TBを維持するように冷却装置を動作させる温度維持動作を温度維持時間T1行わせ、温度維持動作の後に収納室内の温度が設定温度TAとなるように冷却装置を動作させる第1粗熱取り制御を行う。
【選択図】図10
Description
・前記温度維持動作の前記所定時間を設定可能な時間設定手段を備える。
温度維持動作の所定時間が固定の場合には、食品の熱負荷の大小によって、食品の粗熱が十分に取れなかったり、食品を冷やし過ぎるおそれがあるが、本構成によれば、食品の熱負荷の大小に応じた適切な粗熱取りを行うことができる。
このようにすれば、ユーザが食材の冷却に適した冷却方法を行うモードを選択することが可能になる。
食品の粗熱取りを行う場合、食品の種類によって適切な粗熱取り温度が異なる。また、更に冷却速度を速めるために粗熱取り温度を低くしたり、食材を保護するために粗熱取り温度を高くして冷却速度を遅くしたい場合がある。本構成によれば、食品に応じて適切な冷却速度に調整することが可能になる。
このようにすれば、粗熱取り温度を過度に低温に設定することによる食材の過度の冷却を防止することができる。
本構成によれば、食品の入れ替えの際に断熱扉を開閉すると粗熱取り制御が行われるため、ユーザが個別に粗熱取り制御を行うための操作をする場合と比較して食品の入れ替えがあった際に粗熱取り制御が行われないことを防止することができる。
・周囲温度を検知する周囲温度検知手段を備え、前記粗熱閾値は、前記周囲温度の値の約半分に設定されている。
このようにすれば、複数回の粗熱取り制御が行われることによる食品の過度の冷却を防止することが可能になる。
実施形態1を図1ないし図10を参照しつつ説明する。
冷却庫10は、図2に示すように、機械室11の上面に断熱箱体製の冷却庫本体12が載置されている。冷却庫本体12は、前方が開放された収納室15を有し、収納室15の前面開口部13に断熱扉14が左右方向の一端側を軸として揺動開閉可能に装着されている。収納室15のうち冷却庫本体12内の正面から見た右側には食品が収納され、左側は冷却ユニット18が設置される設置部17となっている。断熱扉14の開閉状態は、扉センサ38で検知される。扉センサ38は、断熱扉14の上縁に設けられたマグネット41と、前面開口部13の上縁に対向して設けられた磁気感応型の近接スイッチ42とから構成されている。断熱扉14が正規に閉鎖されると、マグネット41に感応して近接スイッチ42が例えば閉じることで、断熱扉14が正規に閉じたことが検知される。収納室15には、左右一対のトレイ受け16が対向して配設され、食品を入れたトレイ40が複数段にわたって出し入れ可能に収納される。
切替ボタン30は、食品の粗熱を取るための冷却を行う粗熱取り制御、タイマー制御、芯温制御の切替を行う。設定モードでは、設定ボタン31や変更ボタン32の操作により、ノーマルモード(「第2粗熱取りモード」の一例)とハイモード(「第1粗熱取りモード」の一例)の切替や収納室15内の目標温度である設定温度TAや粗熱取り温度TBの設定や、第1粗熱取り制御の際における粗熱取り温度TBでの冷却を維持する温度維持動作を行う時間である温度維持時間T1(所定時間)の設定等が可能となっている。ハイモードでは、粗熱取り制御の際には、粗熱取りの速度が早い第1粗熱取り制御が行われ、ノーマルモードでは、第1粗熱取り制御よりも粗熱取りの速度が遅い第2粗熱取り制御が行われる。
なお、本実施形態の冷却庫10は、設定温度TAよりも低い粗熱取り温度TBまで冷却する必要があるため、通常の設定温度TAまでの冷却が可能な冷却庫10よりも冷却能力が高い(出力(W)が大きい)冷却庫10が用いられている。なお、粗熱取り温度TBは、冷却装置27が冷却可能な温度の限界値であるサチレート温度TS以上(サチレート温度TSと同じかそれ以上)の値とされる。表示部34は、各種のモードの表示、庫内温度Tの測定値、庫内温度Tの設定温度TA、タイマ37を設定する場合の時間等が表示される。本実施形態では、粗熱取り制御の際に庫内温度Tが設定温度TAよりも低くなると、表示部34には実際の庫内温度Tは表示されず、設定温度TAが表示される。
図6に示すように、制御部35は、電源がオンされるとスタートスイッチ33のカウントNを初期化し(S11)、設定温度TAを目標温度として冷却装置27を動作させる(S12)。調理された食品が収納室15に収納されて断熱扉14が閉じられ、一回目のスタートスイッチ33が操作されると(S13で「YES」)、カウントNが1加算される(S14)。スタートスイッチ33の操作が2回目以上であるとカウントNが2以上となり(S15で「NO」)、設定温度TAを目標温度として冷却装置27を動作させる(S12)。即ち、2回目以上スタートスイッチ33の操作が無効化される(無効化手段)。
第2粗熱取り制御では、図7,図8に示すように、制御部35は、粗熱取り温度TBを庫内温度Tの目標温度として冷却装置27を動作させる(S21)。庫内サーミスタ25が検知した庫内温度Tが粗熱取り温度TB以下(又は粗熱取り温度TBに対する所定の範囲内)となると(S22で「YES」)、設定温度TAを目標温度として冷却装置27を動作させる(S12)。これにより、設定温度TAのみを目標温度として冷却装置27を動作させる場合よりも食品の温度TF1を早期に下げることができるため、粗熱取りの時間を短くすることができる。
第1粗熱取り制御では、図9,図10に示すように、制御部35は、粗熱取り温度TBを目標温度として冷却装置27を動作させる(S31)。庫内サーミスタ25が検知した庫内温度Tが粗熱取り温度TB以下(又は粗熱取り温度TBに対する所定の範囲内)となると(S32で「YES」)、タイマ37のカウントをスタートするとともに(S33)、粗熱取り温度TBを維持するように粗熱取り温度TBを目標温度として冷却装置27を記憶部36に記憶されている温度維持時間T1だけ動作させる温度維持動作を行わせる。タイマ37がカウントした時間が温度維持時間T1となると(S34で「YES」)、設定温度TAを目標温度として冷却装置27を動作させる(S12)。このように、第1粗熱取り制御によれば、温度維持動作が温度維持時間T1行われることで、温度維持動作を行わない場合の食品の温度TF3よりも食品の温度TF2を早期に下げることができるため、粗熱取りの時間を短くすることができる。
冷却庫10は、食品を収納する収納室15と、収納室15内を冷却する冷却装置27と、収納室15内の温度を検知する庫内サーミスタ25(温度検知手段)と、収納室15内の温度が設定されている設定温度TAとなるように冷却装置27の動作を制御する制御部35(制御手段)と、を備える冷却庫10であって、制御部35は、収納室15内の温度が設定温度TAよりも低い粗熱取り温度TBとなるように冷却装置27を動作させた後に、収納室15内の温度が粗熱取り温度TBを維持するように冷却装置27を動作させる温度維持動作を温度維持時間T1(所定時間)行わせ、温度維持動作の後に収納室15内の温度が設定温度TAとなるように冷却装置27を動作させる第1粗熱取り制御を行う。
温度維持時間T1が固定の場合には、食品の熱負荷の大小によって、食品の粗熱が十分に取れなかったり、食品を冷やし過ぎるおそれがあるが、本構成によれば、食品の熱負荷の大小に応じた適切な粗熱取りを行うことができる。
このようにすれば、ユーザが食材の冷却に適した冷却方法を行うモードを選択することが可能になる。
食品の粗熱取りを行う場合、食品の種類によって適切な粗熱取り温度TBが異なる。また、更に冷却速度を速めるために粗熱取り温度TBを低くしたり、食材を保護するために粗熱取り温度TBを高くして冷却速度を遅くしたい場合がある。本構成によれば、食品に応じて適切な冷却速度に調整することが可能になる。
このようにすれば、粗熱取り温度TBを過度に低温に設定することによる食材の過度の冷却を防止することができる。
このようにすれば、複数回の粗熱取り制御が行われることによる食品の過度の冷却を防止することが可能になる。
次に、本発明の実施形態2を図11ないし図13を参照して説明する。実施形態2では、実施形態1とは断熱扉14の開閉を行った場合の制御が異なるものである。他の構成は実施形態1と同一であるため同一の構成については説明を省略する。
図11に示すように、ノーマルモードにおける第2粗熱取り制御では、制御部35は、設定温度TAを目標温度として冷却装置27を動作させている(S41)。
ここで、調理された食品が収納室15に収納されて断熱扉14が閉じられると、扉センサ38からの開閉検知信号が制御部35に与えられる。また、庫内サーミスタ25からは、制御部35に温度信号が与えられている。制御部35は、開閉検知信号及び温度信号により断熱扉14の開閉が行われ、かつ、庫内温度Tが記憶部36に記憶されている粗熱閾値TC以上である場合には(S42で「YES」,S43で「YES」)、第2粗熱取り制御を行う(S44)。本実施形態では庫内温度Tが粗熱閾値TC以上である時間をタイマ37でカウントしており、S43では庫内温度Tが粗熱閾値TC以上である時間が予め設定されている所定時間(例えば2秒)以上である場合にS44に進む。なお、S43における断熱扉14の開閉の検知は、断熱扉14の開閉から所定時間内に庫内温度Tが粗熱閾値TC以上となった場合S44に進むようにしてもよい。
このようにすれば、断熱扉14が開閉され、食品が収納室15に収納された可能性が高いときに第2粗熱取り制御を行って食品の粗熱を取ることが可能になる。
なお、本実施形態では、断熱扉14の開閉が行われ、かつ、庫内温度Tが粗熱閾値TC以上である場合に粗熱取り制御を行ったが、これに限られず、他の実施形態として、断熱扉14の開閉及び粗熱閾値TC以上のいずれかの条件を満たす場合に粗熱取り制御を行うようにしてもよい。
冷却庫は、収納室15を開閉する断熱扉14と、断熱扉14の開閉を検知する扉センサ38(開閉検知手段)と、を備え、制御部35(制御手段)は、扉センサ38が断熱扉14の開閉を検知したときに粗熱取り制御を行う。
本実施形態によれば、食品の入れ替えの際に断熱扉14を開閉すると粗熱取り制御が行われるため、ユーザが個別に粗熱取り制御を行うための操作をする場合と比較して食品の入れ替えがあった際にユーザが操作し忘れることにより粗熱取り制御が行われないことを防止することができる。
また、扉センサ38が断熱扉14の開閉を検知したときに行われる粗熱取り制御は、庫内サーミスタ25(温度検知手段)が検知した温度が設定されている粗熱閾値TCを超えているときに行われるため、食品が投入された可能性が高いときに粗熱取り制御を行うことができる。
さらに、粗熱閾値TCを設定可能な操作部29(閾値設定手段)を備えるため、食品の種類等に応じた粗熱閾値TCを設定することができる。また、周囲温度を検知する周囲温度サーミスタ26(周囲温度検知手段)を備え、粗熱閾値TCは、周囲温度の値の約半分に設定されているため、粗熱閾値TCを周囲温度に応じた適切な値に設定することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)粗熱取り温度TB,粗熱閾値TC,温度維持時間T1等の設定値は、上記実施形態の値に限らず、食品等の負荷の大きさ(食品の種類、温度、量等)等に応じて、種々の値に変更することが可能である。
Claims (10)
- 食品を収納する収納室と、
前記収納室内を冷却する冷却装置と、
前記収納室内の温度を検知する温度検知手段と、
前記収納室内の温度が設定されている設定温度となるように前記冷却装置の動作を制御する制御手段と、を備える冷却庫であって、
前記制御手段は、前記収納室内の温度が前記設定温度よりも低い粗熱取り温度となるように前記冷却装置を動作させた後に、前記収納室内の温度が前記粗熱取り温度を維持するように前記冷却装置を動作させる温度維持動作を所定時間行わせ、前記温度維持動作の後に前記収納室内の温度が前記設定温度となるように前記冷却装置を動作させる第1粗熱取り制御を行う冷却庫。 - 前記温度維持動作の前記所定時間を設定可能な時間設定手段を備える請求項1に記載の冷却庫。
- 前記制御手段が前記第1粗熱取り制御を行う第1粗熱取りモードと、
前記制御手段が前記粗熱取り温度となるように前記冷却装置を動作させた後に前記温度維持動作を行わずに前記収納室内の温度が前記設定温度となるように前記冷却装置を動作させる第2粗熱取り制御を行う第2粗熱取りモードと、と含む複数のモードからいずれかのモードを選択可能な選択手段を備える請求項1又は請求項2に記載の冷却庫。 - 前記粗熱取り温度を設定可能な粗熱温度設定手段を備える請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の冷却庫。
- 前記粗熱温度設定手段は、前記粗熱取り温度の設定可能な値に下限値が設けられている請求項4に記載の冷却庫。
- 前記収納室を開閉する断熱扉と、前記断熱扉の開閉を検知する開閉検知手段と、を備え、
前記制御手段は、前記開閉検知手段が前記断熱扉の開閉を検知したときに前記粗熱取り制御を行う請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の冷却庫。 - 前記開閉検知手段が前記断熱扉の開閉を検知したときに行われる前記粗熱取り制御は、前記温度検知手段が検知した温度が設定されている粗熱閾値を超えているときに行われる請求項6に記載の冷却庫。
- 前記粗熱閾値を設定可能な閾値設定手段を備える請求項7に記載の冷却庫。
- 周囲温度を検知する周囲温度検知手段を備え、
前記粗熱閾値は、前記周囲温度の値の約半分に設定されている請求項7又は請求項8に記載の冷却庫。 - ユーザが前記粗熱取り制御の開始操作を行う開始手段と、前記開始手段の2回目以降の開始操作を無効化する無効化手段とを備えている請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の冷却庫。
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