JP2015081006A - 過給機付自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態の過給機付自動二輪車としての自動二輪車100の左側面図である。図2は、フロントカウリング118を取り外した状態の左側面図である。図3は、自動二輪車100の上面図である。まず、これらの図を用いて、自動二輪車100の全体構成について説明する。なお、図1〜図3を含め、以下の説明で用いる図には、必要に応じて車体の前側を矢印Frにより、車体の後側を矢印Rrにより示し、また、車体の右側を矢印Rにより、車体の左側を矢印Lにより示す。
車体左右両側および後側はテールカウリング119によって覆われる。テールカウリング119はボディフレーム部101A等を介して取り付けられる。テールカウリング119は、車体後側に向かうにしたがって上側に傾斜するように形成される。
シート108の前側には車体フレーム101を介して燃料タンク120が搭載される。
図4は、エンジンユニット10の周辺の構成を示す斜視図である。図5は、燃料タンク120を取り除いた状態のエンジンユニット10の周辺の構成を示す上面図である。図6は、エンジンユニット10の周辺の構成を示す底面図である。図7は、自動二輪車の前部下側からの斜視図である。図8は、エアクリーナ26の周辺の下側からの斜視図である。
また、エンジン11はシリンダ軸線が前側に適度に傾斜した状態で、フレームレッグ部101Bおよび懸架プレート部101Cによって懸架される。エンジン11は車体フレーム101の内側で一体的に結合支持され、それ自体で車体フレーム101の剛性部材として作用する。
♯1気筒および♯2気筒ともにシリンダヘッド14の後部にインテークポート19が開口する(図5を参照)。各インテークポート19にはインテークパイプ21を介してスロットルボディ20が接続される。スロットルボディ20内には、アクセル開度に応じてスロットルボディ20内の吸気通路を開閉する図示しないスロットルバルブが装着される。スロットルバルブは後述するエアクリーナ26から送給される空気の流量を制御する。ここでは、♯1気筒および♯2気筒のスロットルバルブのスロットルバルブ軸が車幅方向に沿って同軸に配置される。図4に示すように、各スロットルボディ20の間には電気もしくは電磁式に駆動するバルブ駆動機構22が配置される。一方、各スロットルボディ20のスロットルバルブよりも下流側には、それぞれ燃料噴射用のインジェクタ23が配置されている。各インジェクタ23は車幅方向に横架されたデリバリパイプ24と接続され、デリバリパイプ24から燃料タンク120内の燃料が燃料ポンプによって圧送される。各インジェクタ23は制御系の制御により所定タイミングでスロットルボディ20内の吸気流路に燃料を噴射し、これにより♯1気筒および♯2気筒のシリンダ13に所定空燃比の混合気が供給される。
図4に示すように、送給パイプ27Aはエアクリーナ26から前側に延出されクランクケース12の前側に回り込んで過給機30(ターボチャージャ)に接続される。
過給機30によって圧縮された空気は発熱するため、そのままではエンジン11の吸気効率が低下し、燃焼効率が低下する。そのため、インタークーラ28は送給パイプ27Bから供給された空気を冷却する。インタークーラ28は、スロットルボディ20の後側に位置し、図5に示すように左右一対のボディフレーム部101Aの間で、ボディフレーム部101Aのブラケット123に形成された複数の固定孔を介してネジによって固定される。インタークーラ28は中空の略薄箱型を呈し、その長手方向が車体前後方向に延出され、図2に示すように車体側面視で後側に向かうにしたがって上側に適度に傾斜して配置される。インタークーラ28によって冷却された空気はパイプを介してサージタンク29に送給される。
♯1および♯2気筒ともシリンダヘッド14の前部にエキゾーストポート31が開口する(図4を参照)。各エキゾーストポート31にはエキゾーストパイプ32Aが接続される。各エキゾーストパイプ32Aはエキゾーストポート31から一旦下側へ延出して、シリンダ13の前側で合流して一体化して過給機30に接続される。過給機30の右側にはエキゾーストパイプ32Bが接続され、過給機30の右側からクランクケース12の右側に回り込んで、更に後側へ延出する。エキゾーストパイプ32Bの後端には図示しないマフラが取り付けられる。
過給機30は、タービンが配置され、エンジン11の排気流を利用してタービンが回転することで、上述したコンプレッサが駆動して送給パイプ27Aを通って送給された空気を強制的に圧縮する。
シリンダ13を含むシリンダブロックの周囲には冷却水が循環するように形成したウォータジャケットが構成されるとともに、該ウォータジャケットに送給される冷却水を冷却するラジエータ33を装備する(図2を参照)。ラジエータ33はエンジンユニット10の前部にて車体フレーム101等を利用して、それらの適所に支持される。
エンジンユニット10の可動部に潤滑油を供給して、それらを潤滑するための潤滑系が構成される。この潤滑系には、クランクシャフトやシリンダヘッド14内に構成される動弁装置、そしてそれらを連結するカムチェーン、トランスミッション等が含まれる。本実施形態の潤滑系にはオイルポンプが使用され、このオイルポンプによりオイルパン16から吸い上げたオイルを可動部に圧送する。
導入ダクト部35は、導入ダクト36a、36bの左右一対で形成される。図3に示すように、各導入ダクト36a、36bは、フロントカウリング118の内周に沿って、フロントカウリング118の前部から懸架プレート部101Cに亘って配置される。各導入ダクト36a、36bの前側開口は、走行風が高圧となるフロントカウリング118の前端部の左右両側に形成された導入孔121a、121bに連通される。また、各導入ダクト36a、36bの後端は、懸架プレート部101Cに形成された各貫通孔122a、122b(図5、図7を参照)に連通した状態で懸架プレート部101Cに接続される。なお、各導入ダクト36a、36bの後端は貫通孔122a、122bに挿通されることで、懸架プレート部101Cに接続されていてもよい。
下流側導出ダクト38bは、上流側導出ダクト38aの車体幅方向の中央から略水平に車体後側に向かって延出され、インタークーラ28まで到っている。図2に示すように下流側導出ダクト38bは、燃料タンク120の下側、シリンダヘッドカバー15の上側およびサージタンク29の上側を経由して、インタークーラ28の上側まで到っている。下流側導出ダクト38bの後端は、インタークーラ28の上面に向かって屈曲して形成される。
また、インタークーラ28とサージタンク29とを上下方向に重なり合うように配置することで、両者が隣接され、両者間の空気経路を短縮できてスロットルレスポンスが向上する。また、配管類を減らすことができるため軽量化、部品点数減にも繋がる。また、インタークーラ28をエンジン11の後側に配置することでラジエータ33やエキゾーストパイプ32Aおよび過給機30が配置されるエンジン11の前側のレイアウトを容易化できる。
図9は、フレームレッグ部101Bを後側から見た図である。図10は、フレームレッグ部101Bの断面図であって、図9に示すI−I線の断面図である。図11は、図10に示すII−II線の断面図である。図12は、フレームレッグ部101Bを前側から見た斜視図である。
フレームレッグ部101Bは、左右一対の側壁41a、41bと、後壁45と、前壁47と、上壁50と、下壁51とを有し、上下方向に延出する一本の中空状に形成される。
前壁47は側壁41a、41bの前端を所定の間隔をあけて相互に結合する。前壁47は、トランスミッションケース17の後面17Aとの間に適度のギャップ48が形成される。前壁47にはピボット軸109よりも高い位置に矩形状の第1の開口49が形成される。第1の開口49は、後述する吸気ダクト55の吸入口58が挿通される。
下壁51は側壁41a、41b、後壁45および前壁47により形成される空間を下側から覆うように、側壁41a、41b、後壁45の下端および前壁47の下端を相互に結合する。下壁51には略中央に矩形状の第2の開口52が形成される。第2の開口52は、後述する吸気ダクト55が挿通される。
図8および図10に示すように、吸気ダクト55は、エアクリーナ26の流入口26aから後側に略水平に延出する延出部56と、延出部56の後端から屈曲して上側に延出する吸入部57とを有している。吸気ダクト55は、延出部56と吸入部57とにより側面視で略L字状を呈する。
図6および図8に示すように、延出部56は、車体幅方向の左側に偏倚して配置されたエアクリーナ26から、右斜め後側に向かって延出され、フレームレッグ部101Bの下側、すなわち車幅方向の中央に到っている。
また、吸気ダクト55の吸入口58はエンジン11、具体的にはトランスミッションケース17の後面17Aに対向し、ギャップ48内に配置されることから、ギャップ48を介して空気を取り込む。したがって、吸入口58からの異物の混入を抑制させることができる。
上述した実施形態ではエンジン11として水冷式の並列2気筒エンジンを用いる場合について説明したが、エンジン11の気筒数や冷却方式等は適宜選択可能であり、例えば3気筒以上の空冷エンジンに対しても適用可能である。
Claims (5)
- シリンダヘッドの前側にエキゾーストパイプが接続されると共に、前記シリンダヘッドの後側にスロットルボディが接続され、車体フレームによって支持されるエンジンと、
吸入した燃焼用空気を圧縮する過給機と、
前記過給機によって圧縮された燃焼用空気を冷却して前記スロットルボディに供給するインタークーラと、を有する過給機付自動二輪車であって、
前記車体フレームは、
ステアリングヘッドパイプから車体後側かつ下側に向かって延出する左右一対のボディフレーム部と、
前記ボディフレーム部の後端から屈曲され、ピボット軸に向かって下側に延出する一本の中空状のフレームレッグ部と、を有することを特徴とする過給機付自動二輪車。 - 前記インタークーラは、前記スロットルボディの後側であって、前記左右一対のボディフレーム部の間、かつ前記フレームレッグ部の上壁に対向した位置に、傾斜して配置されることを特徴とする請求項1に記載の過給機付自動二輪車。
- 前記インタークーラによって冷却された燃焼用空気を一時的に蓄えて前記スロットルボディに供給するサージタンクを有し、
前記サージタンクは、一部が前記左右一対のボディフレーム部の間で、前記インタークーラと上下方向に重なり合って配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の過給機付自動二輪車。 - 前記過給機は、燃焼用空気が前記エンジンの後側に配置された吸気ダクトの吸入口からエアクリーナを介して供給され、
前記フレームレッグ部は、中空内部に前記吸気ダクトが配置され、
前記フレームレッグ部の前壁には、前記吸入口を前記エンジンに対向させて位置させるための第1の開口が形成され、
前記フレームレッグ部の下壁には、前記吸気ダクトを挿通させて前記エアクリーナに接続させるための第2の開口が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の過給機付自動二輪車。 - 前記車体フレームは、前記左右一対のボディフレーム部の下端に結合され、前記エンジンを懸架する左右一対の懸架プレート部を有し、
前記左右一対の懸架プレート部には、前記インタークーラを冷却するための走行風を導くダクトホース部が挿通または接続される貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の過給機付自動二輪車。
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