JP2015079601A - スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】接点の接触不良を抑制し、高温環境下でも高い気密性を長時間維持可能なスイッチを提供する。
【解決手段】スイッチング機構11と、ハウジング3と、アクチュエータ7と、を少なくとも備えるスイッチであって、上記スイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上は、シール部材21,23,25を備え、上記シール部材21,23,25が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しない。
【選択図】図2

Description

本発明はスイッチに関する。より具体的には、高温環境下で高い気密性を示し、かつ、高い接触信頼性を有するスイッチに関する。
従来、工場の生産ラインにおいて、加工すべき製品等の物体が所定の位置に移送されたことを検出し、加工機械を自動的に起動するのに使用されるリミットスイッチが知られている。
また、スイッチにおいては、例えば、スイッチケース内にスイッチング機構を組み込み、アクチュエータとしての押しボタンの摺動変位によってスイッチング機構の可動片をスナップ作動させて、端子間の導通切換えを行うよう構成したマイクロスイッチが広く活用されている。
このようなリミットスイッチおよびマイクロスイッチ等のスイッチでは、従来、スイッチに近接して、あるいはスイッチと同じ密閉空間内に、シール部材としてシリコーンゴムが多く用いられている。これは主として、シリコーンゴムが高度の耐熱性と耐寒性とを併せ持つという特徴を持つことによる。
しかしながら、シリコーンゴムからはシロキサンガス(例えばジシロキサン)が揮発する。シロキサンガスはスイッチのケース内部に侵入すると、スイッチング機構の接点にSiO2などの絶縁物として付着してしまい、接触不良を起こすこととなる。
つまり、低分子シロキサンガスを含む雰囲気中で接点を開閉すると、アーク放電が生じ、シロキサンガスが分解される。その結果生じたSiが周囲の酸素と結合し、接点表面にSiOとして析出してしまう。
このような絶縁物の付着を防止するために、従来、接点とシリコーンゴムとをできるだけ離間して配置したリミットスイッチが開発されている。
例えば特許文献1には、シリコーンゴムからなるダイヤフラムを、プランジャの先端より内蔵スイッチとは反対側に離隔した位置に設けることにより、シリコーンゴムから揮発したシロキサンガスを、上記ダイヤフラムと上記内蔵スイッチの接点との間の広い空間内で希薄化して、接触不良を低減することが開示されている。
また、マイクロスイッチにおいては、スイッチケースの連結部をシールし、押しボタンの摺動部分をゴムキャップで覆ったり、ガスケットで塞いだりして、密閉構造とすることが行われている。
特開2003−086047号公報(2003年3月20日公開)
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、接点とシリコーンゴムとをできるだけ離間して配置しているものの、シリコーンゴムを使用していることには変わりがないため、シロキサンガスによる接触不良を完全になくすことはできていないという問題がある。
また、シリコーンゴムは、化学的特性として分子間結合が粗いため、シロキサンガスを揮発させてしまうという問題のみならず、外気中に存在するシロキサンガス等の気体を透過させやすいという問題もある。
さらに、リミットスイッチ等のスイッチは、高温環境下等の過酷な環境下で、油分等が付着しやすい状態で使用されることも多いため、上述した接点の接触不良の問題を回避しつつ、高温環境下でも高い気密性を長時間維持することが求められる。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的は、シロキサンガスによる接点の接触不良の問題を解決すると共に、高温環境下でも高い気密性を長時間維持することが可能なスイッチを提供することにある。
本発明者は、上記の問題点に着目し、鋭意研究した結果、シリコーンゴムを一切使用せず、ガス遮断特性と耐熱性とに優れた弾性材料をシール部材として用いることによって上記の問題点を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記の課題を解決するために、本発明に係るスイッチは、スイッチング機構と、上記スイッチング機構を収納するハウジングと、上記スイッチング機構を作動させる摺動変位可能なアクチュエータと、を少なくとも備えるスイッチであって、上記スイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上は、シール部材を備え、上記シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないことを特徴としている。
上記構成によれば、外気に直接接しうるシール部材が含有するゴムがフッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないため、上記スイッチを、シリコーンゴムからシロキサンガスが揮発するのと同じ環境下で使用しても、シロキサンガスがスイッチング機構に侵入し、スイッチング機構の接点に絶縁物が析出することを防止することができる。その結果、接触不良を抑制することができる。
さらに、フッ素ゴムは、シリコーンゴムと比較して気体透過係数が非常に低いため、上記構成によれば、外気にシロキサンガスが含有されている場合であっても、上記シール部材は当該シロキサンガスを透過させにくいと言える。したがって、外気中のシロキサンガスによる接触不良をも効果的に抑制することができる。
しかも、フッ素ゴムは耐熱性、耐油性、耐化学薬品性に優れているため、上記スイッチを高温環境下(例えば、自動車の塗装ラインのような、最大120℃の温度雰囲気下)において、塗料や油分等が付着しやすい状態で使用しても、高い気密性を長期間維持することができ、スイッチング機構の接点を適切に保護することができる。
本発明に係るスイッチは、上記シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなることが好ましい。
上記構成によれば、上記シール部材がシリコーンゴムを含有しておらず、かつ、フッ素ゴムからなるため、シロキサンガスによる接触不良をより効果的に抑制することができ、かつ、高温環境下で高い気密性をより長期間維持することができる。したがって、スイッチング機構の接点をより効果的に保護することができる。
本発明に係るスイッチは、上記アクチュエータを装着する装着ブロックと、上記ハウジングの内部に上下に移動可能に支持され、上記スイッチング機構の天井面から露出した操作軸の上端部を駆動するプランジャと、をさらに備えるリミットスイッチであって、上記ハウジングが、ハウジング本体と蓋部とを備え、上記シール部材が、上記ハウジング本体と上記蓋部との接続部、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部、および上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられることが好ましい(以下、当該スイッチを「リミットスイッチA」と称する)。
上記構成によれば、リミットスイッチAにおいて外気に直接接しうる主要な接続部が、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないシール部材、あるいはフッ素ゴムからなるシール部材によってシールされている。
そのため、シール部材からのシロキサンガスの揮発および外気中のシロキサンガス等の透過を効果的に抑制することができると共に、高温環境下で高い気密性を長期間維持することができる。
したがって、過酷な環境下で使用されることが多いリミットスイッチについて、スイッチング機構を効果的に保護し、長期間安定した作動状態を保つことができる。
本発明に係るスイッチは、上記リミットスイッチAであって、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材が、オイルシールであることが好ましい。
上記接続部では、上記アクチュエータの回転軸と、上記装着ブロックとが接続される。上記構成によれば、上記シール部材がオイルシールであるため、摺動する上記回転軸と上記装着ブロックとの間の密封性を一層高めることができる。
そのため、上記回転軸が摺動中であっても、上記接続部からの外気中のシロキサンガス等の透過をより確実に抑制することができると共に、高温環境下でより高い気密性を長期間維持することができる。
したがって、リミットスイッチのスイッチング機構をより効果的に保護し、長期間、より安定した作動状態を保つことができる。
本発明に係るスイッチは、上記リミットスイッチAであって、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部に備えられる、上記シール部材がオイルシールであり、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材が、上記プランジャと接していないことが好ましい。
従来のリミットスイッチでは、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材として、オイルシールは用いられていなかった。そのため、上記接続部における封止が十分ではなく、気体が上記接続部からリミットスイッチ内部に侵入する恐れがあった。
そこで、従来のリミットスイッチでは、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材が上記プランジャを密封するように、つまり上記プランジャの長軸部に密着するように設けられていた。そして、このような封止形態を取ることによって、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部から気体が侵入した場合であっても、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部からハウジング内部への気体の侵入を阻止していた。
しかし、フッ素ゴムは屈曲性が劣るという性質を有する。上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材が上記プランジャを密封するように、つまり上記プランジャの長軸部に密着するように設けられる場合、上記プランジャの摺動に伴って上記シール部材が屈曲するため、上記シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とすることができなかった。
すなわち、フッ素ゴムを主成分とするゴムでは、上述の封止形態を取ることはできなかたため、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部にフッ素ゴムを主成分とするゴムを用いることができなかった。それゆえ、従来のリミットスイッチでは、シロキサンガスによる接点の接触不良の問題を解決すること、および、高温環境下において高い気密性を長時間維持することはできていなかった。
上記構成によれば、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材として、オイルシールが用いられているため、当該接続部からの気体の侵入を十分に抑制することができる。そのため、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部への気体の侵入も抑制される。
それゆえ、当該接続部に備えられる上記シール部材は、上記プランジャの長軸部に密着するように設ける必要性がなくなった。つまり、当該シール部材は、上記プランジャと接していなくてもよくなり、例えばO−リング等のような汎用性の高い形態であっても、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部からの気体の侵入を阻止することが可能となった。そして、上記汎用性の高い形態であれば、屈曲性は特に求められないため、上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部にフッ素ゴムを主成分とするゴムを用いることができるようになった。
したがって、上記構成によれば、シロキサンガスによる接点の接触不良の問題を解決すること、および、高温環境下において高い気密性を長時間維持することを両立することが十分に可能である。
本発明は、シロキサンガスによる接点の接触不良の問題を解決でき、高温環境下でも高い気密性を長時間維持することができるスイッチを提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態に係るリミットスイッチの斜視図である。 図1に示すリミットスイッチの断面図である。 アクチュエータと装着ブロックとの接続部に備えられるシール部材がオイルシールではない、従来のリミットスイッチの断面図である。 実施例2に示す開閉試験終了後のリミットスイッチの可動接点及び固定接点について、接点表面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果と、アーク生成物の成分分析を行った結果とを示す図である。 実施例2に示す開閉試験終了後のリミットスイッチの可動接点及び固定接点について、接点表面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果と、接点に析出しているアーク生成物に対して、Si、C、Au、およびAgの付着分布分析を行った結果を示す図である。 比較例1で用いた比較用リミットスイッチについて、動的接触抵抗を測定する際に用いた測定回路を示す図である。 比較例1で用いた比較用リミットスイッチの動的接触抵抗の測定結果を示す図である。 比較例1で用いた比較用リミットスイッチにつき、40万回開閉後の接点表面を目視によって観察した結果と、アーク生成物の成分分析を行った結果とを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本発明のスイッチは、スイッチング機構と、上記スイッチング機構を収納するハウジングと、上記スイッチング機構を作動させる摺動変位可能なアクチュエータと、を少なくとも備えるスイッチであって、上記スイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上は、シール部材を備え、上記シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないというスイッチである。
<実施の形態1>
まず、本発明にかかるスイッチがリミットスイッチである場合について、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のスイッチであるリミットスイッチの斜視図であり、図2はリミットスイッチの断面図である。リミットスイッチは、位置、変化、移動または通過等を検出し、検出の有無に応じたON(オン)信号/OFF(オフ)信号を出力するためのスイッチである。
図1に示されるように、リミットスイッチ1は、ハウジング3と、装着ブロック5と、アクチュエータ7とを備える。
ハウジング3は、その内部空間にスイッチング機構11が配置され、当該スイッチング機構11を外力、水、油、ガス、塵埃などから保護するためのものである。ハウジング3は、内部空間にスイッチング機構11を組み込むための開口を有するハウジング本体3aと、当該開口を閉じるための蓋部3bとからなる。ハウジング3の材質は特に限定されるものではなく、樹脂、金属等を用いることができる。
装着ブロック5は、ハウジング3の上部に取り付けられている。また、装着ブロック5には、アクチュエータ7が摺動変位可能(回転可能)に取り付けられている。アクチュエータ7は、回転軸7a、アーム(レバー)7b、物体(被検知物)が接触するローラ7cを備えている。
アクチュエータ7は、装着ブロック5から突出しており、物体との接触による外部からの力が加えられていないときの位置が定位置(つまり、アクチュエータ7が物体に接触しておらず回転していない状態)である。ここでは、アクチュエータ7の定位置を、時計の0時の方向を向く位置として示している。
図1において、アクチュエータ7は、左方向から力が加えられると、定位置を基準に時計周りに回転し、その後、力が取り除かれると定位置に戻る。一方、アクチュエータ7は、右方向から力が加えられると、定位置を基準に反時計周りに回転し、その後、力が取り除かれると定位置に戻る。後述するように、アクチュエータ7の回転により、スイッチング機構11が動作するように設定されている。
図2において、13はプランジャ、15は操作軸、17はコイルばねである。プランジャ13はハウジング本体3aの内部に上下に移動可能に支持されており、アクチュエータ7の回転軸7aの端部が、プランジャ13の長手方向の一端と接触している。
操作軸15には、コイルばね17により、プランジャ13を基準位置に戻すための付勢力が加わっている。操作軸15がコイルばね17によって限界まで上方に持ち上げられた状態で、操作軸15によってプランジャ13が保持された位置が、プランジャ13の基準位置である。
このとき、アクチュエータ7の回転によって回転軸7aの端部も回転し、プランジャ13に対して、プランジャ13の長手方向に力を加えることができる。
その結果、プランジャ13は、基準位置から、その長手方向に沿って変位し、スイッチング機構11の天井面から露出した操作軸15の上端部15aを下方に駆動させ、操作軸15を押し下げる。
アクチュエータ7が定位置に戻ると、コイルばね17の付勢力により、プランジャ13も基準位置に戻る。このようなプランジャ13および操作軸15の変位によって、スイッチング機構11が備える接点(図示せず)が開閉される。
本発明に係るスイッチは、上記スイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上がシール部材を備える。上記スイッチは、部材の組み合わせにより構成されているため、部材と部材との間に接続部を備える。本明細書において、接続部とは、スイッチを構成する部材同士を接続した場合に、部材間で共有される面(接触面)をいう。
上記接続部は多数あるが、例えば、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部、スイッチング機構11の蓋部とスイッチング機構11の本体との接続部、プランジャ13と操作軸15の上端部15aとの接続部等を挙げることができる。
接続部には、部材同士がねじ等で固定される場合の接触面の他、部材と部材とが接触しているだけで、部材同士は固定されていない場合の接触面も含まれる。例えば、ハウジング本体3aと蓋部3bとは図1に示すようにねじで固定されるので、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部は、部材同士がねじ等で固定される場合の接触面に該当し、プランジャ13と操作軸15の上端部15aとの接続部は、上述した、部材と部材とが接触しているだけで、部材同士は固定されていない場合の接触面に該当する。
上記「外気に直接接しうる接続部」とは、スイッチが置かれている環境における外気がハウジング本体3aの内部に侵入する際に通過しうる接続部をいう。例えば、図1、2では、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部、アクチュエータ7のアーム(レバー)7bと回転軸7aとの接続部等が、外気に直接接しうる接続部に該当する。
一方、ハウジング本体3aの内部に配置されるスイッチング機構11の蓋部とスイッチング機構11の本体との接続部、プランジャ13と操作軸15の上端部15aとの接続部等は、外気に直接接しうる接続部には含まれない。
図1,2では、蓋部3bにシール部材21が備えられ、アクチュエータ7の回転軸7aにシール部材23が備えられ、ハウジング本体3aにシール部材25が備えられている。これによって、外気に直接接しうる接続部である、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部がシール部材を備えている。
「外気に直接接しうる接続部の1以上は、シール部材を備える」とは、外気に直接接しうる接続部のうち、できるだけ多くの接続部がシール部材を備えることが好ましいが、必ずしもすべての上記接続部がシール部材を備えることまでは必要ないことを意味する。
例えば、アクチュエータ7のアーム(レバー)7bと回転軸7aとの接続部には、外気、水、油等が侵入しても、本発明では、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部からの上記侵入が抑制されるため、特に支障はない。そのため、アクチュエータ7のアーム(レバー)7bと回転軸7aとの接続部にはシール部材は備えられていない。もちろん、外気に直接接しうる接続部の全てがシール部材を備えていてもよい。
上記シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しない。
シール部材は、ゴムを含有する。シール部材は、ゴムからなっていてもよいし、例えばオイルシールのように、ゴムと金属とを含有するものであってもよい。シール部材が含有するゴムは、複数種のゴムがブレンドされたものであってよいが、フッ素ゴムを主成分とする。
「フッ素ゴムを主成分とする」とは、シール部材が含有するゴムの重量を100重量%としたときに、フッ素ゴムの含有率が50重量%を超えることをいう。シール部材が含有するゴムに占めるフッ素ゴムの含有率は、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%と、後ろに記載したものほど好ましく、100重量%に近いほど好ましく、100重量%であること、つまり、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなることが最も好ましい。
シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しない限り、従来公知の補強剤、充填剤、軟化剤、加硫剤等を適宜含んでいてもよい。
フッ素ゴムとしては、従来公知のフッ素ゴムを用いることができ、フッ化ビニリデン系(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系(FFKM)等のフッ素ゴムの1種以上を用いることができる。
シール部材が含有するゴムのうち、主成分であるフッ素ゴム以外に含有しうるゴムとしては、従来公知のゴム、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム等を挙げることができ、必要に応じてこれらの1種以上を用いることができる。
ただし、上記シール部材は、シロキサンガスの透過性が低いほど好ましく、耐熱性が高いほど好ましい。そのため、フッ素ゴム以外のゴムとしては、フッ素ゴムの低い気体透過性、および高い耐熱性を損なわない程度に、スイッチの使用条件に鑑みて選択することが好ましい。
一方、本発明において、シール部材はシリコーンゴムを含有しない。上記シール部材がシリコーンゴムを含有しないため、本発明に係るスイッチは、シロキサンガスを揮発させることがない。なお、本明細書においてシリコーンゴムとは、主鎖がオルガノシロキサン結合(SiRO)からなるゴムのことを言う。
また、上記シール部材が、シリコーンゴムに比べて気体透過性が著しく低いフッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有していないため、外気中にシロキサンガスが存在した場合であっても、当該シロキサンガスをハウジング本体内部に侵入させる可能性は極めて小さい。
フッ素ゴムは、シリコーンゴムと比べて気体透過係数が非常に低い(例えば、日本ゴム協会誌、第55巻、第10号、102〜104頁。以下「参考文献1」と称する)。この気体透過係数の違いに鑑みると、シール部材が含有するゴムとして、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないゴムを用いることによって、シロキサンガスがスイッチに与える影響を大幅に低減することができる。
例えば、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなる場合と、シリコーンゴムからなる場合とを考える。このとき、参考文献1によると、シリコーンゴムの25℃におけるCOの透過係数は1580×10−17/(N・s)であり、フッ素ゴムの30℃における透過係数は14.3×10−17/(N・s)である。
このように、フッ素ゴムの気体透過係数が、シリコーンゴムの気体透過係数の1/100以下であることに鑑みると、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなるスイッチは、シール部材が含有するゴムがシリコーンゴムからなるスイッチと比較してシロキサンガスによる影響を1/100程度に低減することができると考えられる。
つまり、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなるスイッチは、シール部材が含有するゴムがシリコーンゴムからなるスイッチと比較して100倍以上の寿命を有すると考えられる。
以上、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなる場合について説明したが、上記ゴムがフッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないゴムであるスイッチも、シリコーンゴムを含まないため、シール部材が含有するゴムがシリコーンゴムからなるスイッチよりも、はるかに長い寿命を確保できると考えられる。
以上のように、本発明に係るスイッチは、シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないため、従来公知のスイッチよりも接触信頼性が非常に高く、かつ、高温環境下でも高い気密性を長時間維持することができる。
なお、シール部材のみならず、本発明に係るスイッチの全ての部材は、シリコーンゴムを含有しないことが好ましい。
図2に示すように、リミットスイッチ1は、いずれも外気に直接接しうる接続部である、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部、および、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部に、それぞれシール部材21、23、25を備えており、上記接続部からの水、油、ガスなどの侵入を防止している。
上記接続部に、上記シール部材21、23、25を備えていることにより、リミットスイッチ1は、外気に直接接しうる主要な接続部の全てが、シロキサンガスを揮発させず、シロキサンガスをハウジング本体内部に透過させにくく、かつ、高い耐熱性を備えたシール部材で封止されている。そのため、リミットスイッチ1は従来公知のリミットスイッチよりも接触信頼性が非常に高く、かつ、高温環境下でも高い気密性を長時間維持することができる。
シール部材を備える「外気に直接接しうる接続部」において、シール部材の個数は1個であってもよいし、2個以上であってもよい。
例えば、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部において、アクチュエータ7の回転軸7aに1つのシール部材が装着されていてもよいし、同軸上に2個以上のシール部材が装着されていてもよい。また、例えば、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部において、ハウジング本体3aの天井面に1つのシール部材が装着されていてもよいし、同心円状に2個以上のシール部材が装着されていてもよい。
アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部に備えられるシール部材23は、オイルシールであることが好ましい。これにより、アクチュエータ7の回転軸7aへのシール部材23による押しつけ力を長期間維持することができるため、上記接続部の密封性をより高めることができる。また、上記接続部の耐久性を高めることができる。オイルシールとしては従来公知のオイルシールを用いることができ、ばねが内蔵されているタイプのものであっても、ばねが内蔵されていないタイプのものであってもよい。
リミットスイッチ1のシール部材23がオイルシールである場合、ハウジング本体3aと、装着ブロック5との接続部に備えられるシール部材25は、図2に示すように、プランジャ13と接していない状態にすることができる。
上述したように、シール部材23としてオイルシールを用いない場合、ハウジング本体3aと、装着ブロック5との接続部からの気体の侵入を十分に阻止するためには、シール部材25を図2に示すようなリング状ではなく、図2に表れているシール部材25のプランジャ13に対向する面をプランジャ13側へ延長し、プランジャ13を密封するように、つまりプランジャ13の長軸部に密着するように設ける必要があった。
図3は、シール部材23がオイルシールではない、従来のリミットスイッチ200の断面図である。図中、25’はハウジング本体3aと、装着ブロック5との接続部に備えられるシール部材である。図3に示すようにシール部材25’はプランジャ13を密封する封止形態で設けられており、プランジャ13の変位と共にシール部材25’も変位するため、シール部材25’は屈曲性を有することが必要であった。
しかし、上述したように、屈曲性が劣るフッ素ゴムを用いてこのような特殊な封止形態のシール部材を作製することは困難であった。リミットスイッチ1では、シール部材23がオイルシールであるため、シール部材25の形状をリング状などの汎用性のある形状にすることができ、シール部材25を容易に製作することができる。
また、上述のようにシール部材25が含有するゴムを、フッ素ゴムを主成分とするゴム、あるいはフッ素ゴムからなるゴムとすることができ、当該ゴムを用いることにより、シール部材25の密封性および耐熱性を高めることができるという利点がある。
以上、本発明に係るスイッチがリミットスイッチである場合を例に挙げて説明したが、上記スイッチの種類としてはリミットスイッチに限定されるものではなく、例えばマイクロスイッチやトリガスイッチであってもよい。
上記スイッチがマイクロスイッチやトリガスイッチである場合も、マイクロスイッチやトリガスイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上がシール部材を備え、上記シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないように構成することにより、シロキサンガスに起因する接触不良を抑制することができると共に、高温環境下で塗料や油分等が付着しやすい状態で使用しても、高い気密性を長期間維持することができ、スイッチング機構の接点を適切に保護することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
<実施例1:高温環境下における気密性の確認>
図1,2に示すリミットスイッチ1において、シール部材21、23、25が含有するゴムがフッ素ゴム(フッ化ビニリデン系フッ素ゴム)であるシール部材を用い、気密性の確認試験を行った。
シール部材23としてはオイルシール(NOK製、VC8X14X4)を用い、図2に示すように、回転軸7aに備え付け、アクチュエータ7と装着ブロック5との接続部をシールした。シール部材21としてはガスケットを用い、蓋部3bに備えつけ、ハウジング本体3aと蓋部3bとの接続部をシールした。シール部材25としては角リングを用い、ハウジング本体3aに備え付け、ハウジング本体3aと装着ブロック5との接続部をシールした。
次に、リミットスイッチ1を恒温槽に入れ、500時間保管した。当該恒温槽は、内部の温度(リミットスイッチ1の周囲の大気の温度)が120℃である。
500時間経過後、リミットスイッチ1を上記恒温槽から取り出して、国際規格IEC60529に定められた測定、試験方法に供し、IPコードを求めた。その結果、リミットスイッチ1はIP67以上の気密性を示し、120℃の高温環境下で長時間保管後も高い気密性を保持できることが分かった。
<実施例2:接点の接触性の確認>
実施例1で用いたのと同じリミットスイッチ1を、以下に示す接点の開閉試験に供し、接点開閉後の接触性、および接点表面の析出物について検討した(実施例2)。
5個のリミットスイッチ1(以下、サンプルA〜Eと称する)を、内部の温度(リミットスイッチの周囲の大気の温度)が70℃である恒温槽に入れ、DC24V、20mA、抵抗負荷の条件にて、開閉頻度を1回/分、レバー操作角度45度として接点の開閉を行った。
なお、上記開閉頻度は、接点へのSiO2の析出を促進する目的で、あえて低頻度の開閉としたものである。開閉回数については、サンプルA〜Eに接続したPLC(プログラマブルロジックコントローラ)の出力にカウンタを接続し、試験中のミスカウントがないかどうかを確認した。
また、材質がPVCであるケーブル(型番:D4C−4N24−P3、長さ3m)5本を束ねた状態で並べ、上記ケーブルから50cm離れた位置からエアゾール式の離型剤(ダイキン工業製 ダイフリーGA−7500)を約1秒間散布した。上記離型剤はテフロン(登録商標)系の離型剤であり、シロキサンを含有することが知られている。このように上記離型剤を散布した上記ケーブルも、サンプルA〜Eと共に上記恒温槽に入れた。
サンプルA,Bについては5,000回開閉後に解体し、サンプルC〜Eについては100万回開閉後に解体して、各サンプルが有する接点(C接点)について静的接触抵抗を測定した。測定は4端子電圧降下法にて1mAの条件で行った。なお、サンプルC〜Eの開閉回数は、市場における不具合の発生回数(20回開閉/日×365日×3年=21,900回)と同等の回数として設定した。
開閉試験終了後の上記接点について、接点表面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した。また、エネルギー分散型X線分析装置(メーカー:JEOL、型番:JSM-6490LA)を用いて、接点表面に析出した析出物(アークにより生じた生成物)の成分分析を行った。加速電圧は10kVとした。なお、以下、アークにより生じた生成物を単に「アーク生成物」と称する。
さらに、上記エネルギー分散型X線分析装置を用いて、アーク生成物に対してSi,C,Au,およびAgの付着分布分析を行い、接点表面における元素の付着分布を分析した。
静的接触抵抗の測定結果を表1に示す。表1に示すように、サンプルA〜Eのいずれにおいても、負荷開閉に伴う試験後の静的接触抵抗の上昇は見られるが、上昇値はわずかであり、異常は見られなかった。
図4は、開閉試験終了後のサンプルA〜Eの可動接点及び固定接点について、接点表面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果と、アーク生成物の成分分析を行った結果とを示す図である。
図4において、電子顕微鏡観察結果(SEM像)としては、全体像(倍率200倍)と、全体像の写真において四角形で囲んだ部分を倍率400倍で観察した結果とを示している。上記四角形で囲んだ部分には、可動接点、固定接点ともにアーク生成物が析出している。倍率400倍の観察結果中、×印(分析ポイント)は、エネルギー分散型X線分析装置によって成分分析を行った箇所を示している。
図4の「成分分析結果」に示すように、成分分析の結果、C、Au、およびAgが検出された。このうち、AuおよびAgは接点の材質であるため、アーク生成物はCを成分としているものと考えられる。Siはいずれの分析ポイントからも検出されなかった。
図5は、開閉試験終了後のサンプルA〜Eの可動接点及び固定接点について、接点表面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果と、接点に析出しているアーク生成物に対して、Si、C、Au、およびAgの付着分布分析を行った結果を示す図である。
図5に示すように、SEM像に示されている、接点表面へのアーク生成物の付着形態と、「C分布」に示したCの分布形態とが類似していることが分かった。よって、アーク生成物はCを成分としているものと考えられる。
Siについては、SEM像に示されている、接点表面へのアーク生成物の付着形態と、「Si分布」に示したSiの分布形態とが類似していないことが分かる。また、Siは、「Si分布」に示す分布像において低密度で広く確認できる。よって、Siは、アーク生成物中に実在するものではなく、分布装置上のノイズであると考えられる。
以上の結果を踏まえ、5,000回または100万回開閉後のサンプルA〜Eの接点表面に析出したアーク生成物の成分分析結果(接点表面成分分析結果)、および、接点表面における元素の付着分布の分析結果(元素の付着分布分析結果)を表2にまとめた。
図4,5に示す結果から、サンプルA〜Eでは開閉試験後も接点表面へのSiO2の析出は生じていないことが分かった。つまり、リミットスイッチ1では、シール部材21、23、25が含有するゴムがフッ素ゴム(フッ化ビニリデン系フッ素ゴム)であるシール部材を用いているため、上記離型剤由来のシロキサンガスの影響を受けなかったことが分かった。なお、表1に示した静的接触抵抗のわずかな上昇は、C(炭素)が生成したことによると考えられる。
<比較例1>
比較例1では、対照として、上記リミットスイッチ1のシール部材21、23、25として、シリコーンゴムからなるシール部材を用いた比較用リミットスイッチを用い、シール部材23としてはオイルシールではなく、シリコーンゴムからなるシール部材を用いた。
上記比較用リミットスイッチを10個用意し(比較用リミットスイッチ1’〜10’と称する)、内部の温度(比較用リミットスイッチの周囲の大気の温度)が70℃である恒温槽に入れ、DC24V、20mA、抵抗負荷の条件にて、開閉頻度を120回/分、レバー操作角度26度、ドッグ角度45度として、接点の開閉を40万回行った。
比較用リミットスイッチ1’〜10’について、接点開閉開始前、接点開閉10万回後、20万回後、30万回後、40万回後において静的接触抵抗を、実施例2と同じ方法で測定したところ、静的接触抵抗の異常な増加は見られなかった(図示せず)。
図6は、比較用リミットスイッチについて、動的接触抵抗を測定する際に用いた測定回路を示す図である。図中、1’は比較用リミットスイッチで、図に示すように、内部に1つの可動接点と2つの固定接点とからなるC接点を備えている。19はレコーダである。なお、比較用リミットスイッチ2’〜10’についても図6と同様の測定回路を用いた。
動的接触抵抗は、4端子電圧降下法にてDC6V,10mAの条件で測定し、スイッチ押し込み操作速度は50mm/分とし、レコーダ19における記録紙チャート速度は1mm/秒とした。
図7は、比較用リミットスイッチ1’〜10’の動的接触抵抗の測定結果を示す図である。図7の(a)〜(j)が、それぞれ比較用リミットスイッチ1’〜10’の測定結果を示している。
横軸におけるFPは、図6に示す可動接点が自由位置にあることを示し、OPは可動接点が動作位置にあることを示す。TTPは可動接点が動作限度位置にあることを示し、RPは可動接点が戻りの位置にあることを示している。また、COM−NCは常時閉路であることを示し、COM−NOは常時開路であることを示している。
図7に示すように、全ての比較用リミットスイッチは、接点の切り替わりポイントにおいて、開閉回数の増加に伴って動的接触抵抗の増加を示した。つまり、比較用リミットスイッチでは、電気的開閉によって接点表面へ析出したアーク生成物の影響により、接点の接触力が弱い切り替わりポイント付近で動的接触抵抗が経時的に増加したと考えられる。
図8は、比較用リミットスイッチ1’〜10’につき、40万回開閉後の接点表面を目視によって観察した結果と、アーク生成物の成分分析を行った結果とを示す図である。図8の(a)〜(j)が、それぞれ比較用リミットスイッチ1’〜10’の測定結果を示している。上記成分分析は、実施例2と同様に、エネルギー分散型X線分析装置(メーカー:JEOL、型番:JSM-6490LA)を用いて行った。
図8の写真((a)〜(j)のそれぞれにおいて左側に示す写真)に示すように、接点表面にはアーク生成物の著しい析出が見られた。そして写真の右側のチャートに示すように、上記写真中に四角形で囲んだ部分の成分分析の結果から、上記アーク生成物は、CとSiとを多く含むことが明らかとなった。AuとAgとは、実施例2で述べたように、接点の材質であるため検出されたと考えられる。
このように、比較用リミットスイッチの上記アーク生成物中にSiが多く検出されたのは、シリコーンゴムから揮発したシロキサンガスが分解され、Siが周囲の酸素と結合して、接点の表面にSiO2として析出したことによると考えられる。そして、上述した動的接触抵抗の増加は、SiO2の析出によるものであると考えられる。
一方、実施例2の結果から、本発明に係るスイッチは、シール部材が含有するゴムとして、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないゴムを用いるため、SiO2の析出は見られていない。よって、本発明に係るスイッチは、接触不良を起こすことなく長期間安定な動作が可能であることが分かる。
本発明は、リミットスイッチやマイクロスイッチ等のスイッチに好適に利用することができる。
1 リミットスイッチ
3 ハウジング
5 装着ブロック
7 アクチュエータ
11 スイッチング機構
13 プランジャ
15 操作軸
21、23、25 シール部材

Claims (5)

  1. スイッチング機構と、上記スイッチング機構を収納するハウジングと、上記スイッチング機構を作動させる摺動変位可能なアクチュエータと、を少なくとも備えるスイッチであって、
    上記スイッチが備える部材間の接続部のうち、外気に直接接しうる接続部の1以上は、シール部材を備え、上記シール部材が含有するゴムは、フッ素ゴムを主成分とし、シリコーンゴムを含有しないことを特徴とするスイッチ。
  2. 上記シール部材が含有するゴムがフッ素ゴムからなることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ。
  3. 上記スイッチは、上記アクチュエータを装着する装着ブロックと、上記ハウジングの内部に上下に移動可能に支持され、上記スイッチング機構の天井面から露出した操作軸の上端部を駆動するプランジャと、をさらに備えるリミットスイッチであって、
    上記ハウジングが、ハウジング本体と蓋部とを備え、
    上記シール部材は、上記ハウジング本体と上記蓋部との接続部、上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部、および上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチ。
  4. 上記アクチュエータと上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材が、オイルシールであることを特徴とする請求項3に記載のスイッチ。
  5. 上記ハウジング本体と上記装着ブロックとの接続部に備えられる上記シール部材は、上記プランジャと接していないことを特徴とする請求項4に記載のスイッチ。
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