JP2015078210A - 芳香族アルキル化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、形状選択的ゼオライト触媒を用いた、芳香族化合物のアルキル化方法を提供する。
【解決手段】本方法は、反応器流出物をメタノールの追加投入とともに次の反応器に送る前に、C8+芳香族化合物が各反応器由来の生成物ストリーム流出物から分離される、直列の反応器を有する。C8+芳香族化合物は、パラ‐キシレンと他のC8+芳香族化合物とに分離される。本方法は、パラ‐キシレン(p-キシレン)を生成するために、リンを用いて改質されたZSM-5などのアルミノケイ酸塩ゼオライトの形状選択的触媒を用いた、モル過剰の、すなわち、1:1超のトルエン:メタノールを有するトルエンメチル化に適用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般的には、ゼオライト触媒、例えば、形状選択的触媒であるように改質されたアルミノケイ酸塩ゼオライトを用いた、芳香族化合物のアルキル化、例えばトルエンメチル化の方法(その方法は直列の反応器を有する)に関し、より具体的には、C8+芳香族化合物の中間分離を伴う一連の反応器において、形状選択的ゼオライト触媒を用いたトルエンメチル化によって、パラ‐キシレン(p-キシレン)を生成する方法に関する。
トルエンメチル化(TM)は、下記に示されるように、キシレンを生成するためのトルエンとメタノールとの触媒反応である。
Figure 2015078210
トルエンメチル化は、等モル反応である。すなわち、1モルのトルエンは1モルのメタノールと反応する。
互いに結合して結晶骨格内に異なる環状構造およびかご構造を形成する、アルミニウム置換されたSiO4の四面体単位で構成される結晶性固体であるゼオライトは、トルエンメチル化の触媒として使用され得る。ゼオライトの物理的構造は、非常に多孔質であり、大きな内部および外部表面積を有する。ゼオライトは、立体効果および電子的効果によって形状選択的触媒となり得る。形状選択特性は、ゼオライトを改質すること、例えば、ゼオライト細孔開口径を狭めること、ゼオライトの外部表面の不活性化、またはゼオライト酸性度を変化させることによって獲得され得る。例えば、鉄、亜鉛、リン、希土類金属酸化物などを含む化合物などの、特定の化合物または元素のゼオライトへの沈着は、ゼオライトをより形状選択的にさせ得る。
Figure 2015078210
トルエンのメチル化によるp-キシレンの合成において、トルエンの変換、およびp-キシレンの選択性、すなわち、キシレン異性体中のp-キシレンの濃度は、商業的に重要である。パラ‐キシレン(PX)は、多くの用途における大量の化学中間体として特に価値があり、PETの製造の中間体であるテレフタラートの製造に有用である。方法によって、少なくとも85%または少なくとも90%の濃度でp-キシレンが生成されるのが有益であろう。
トルエンのメチル化に加えて、多くの競合する副反応が起こり得る。メタノールは、それ自体と反応してオレフィンを生成しうる。トルエンは、過アルキル化されてC9+芳香族化合物を生成し得る。
米国特許第4,761,513号は、多段階の芳香族炭化水素のアルキル化方法を開示しており、そこでは、急冷して反応器内の温度を制御するために、各反応器内に、アルキル化反応物を液相と気相の両方で釣り合わせて添加することによって温度が制御される。アルキル化生成物は最後の反応領域から回収される。
米国特許第6,642,426号は、流動層反応器での芳香族化合物のアルキル化方法を開示しており、そこでは、アルキル化試薬の一部は芳香族反応物とともにまたはその近くに導入され、一部は芳香族反応物が導入されるところから下流の、例えば、反応器の流軸に沿った流動層内に、または2つの分離した個別の流動層の間の領域などに、注入される。
米国特許第4,337,718号は、複数の個別の直列に接続された固定化触媒層において、トルエンが水素とともに第一段階にのみ供給され、それぞれの後続の固定化触媒層を連続的に通過し、メチル化剤が各固定化触媒層に供給される、多段階のp-キシレン生成方法を開示する。
米国特許第7,321,072号は、流動反応器において、トルエン、メタノール、および添加された水の反応混合物とゼオライト触媒との間で1秒未満の接触時間で、250〜500℃の温度で、トルエンの選択的メチル化によってp-キシレンを生成する方法を開示する。その方法は、単独でまたは多床触媒反応器を形成するように連結された、固定化触媒床、移動触媒床、または流動触媒床において実施されうる。任意選択で、多床配列では、変換を改善するために、追加のメタノールが触媒床間の反応混合物に導入され得る。
o-キシレンおよびp-キシレンからのp-キシレンの分離がより容易に達成され得るように、混合キシレン生成物ストリームにおけるp-キシレン濃度を増加させる方法は、有益であろう。
本発明は、一連の反応器における芳香族化合物のアルキル化方法であり、
a)第一反応器において、形状選択的ゼオライト触媒の存在下、芳香族アルキル化に適した反応条件下で、芳香族化合物およびアルキル化剤を接触させること;
b)第一反応器から生成物ストリームを回収すること;
c)第一反応器由来の生成物ストリームから、第一反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%を含有するストリームを分離すること;
d)追加のアルキル化剤および第一反応器由来の残りの生成物ストリームを第二反応器に導入すること;
e)最後の反応器から生成物ストリームを回収すること;ならびに
f)最後の反応器の生成物ストリームおよび反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%を含有する分離されたストリームから、パラ‐キシレンを分離すること
を含む。
C8+芳香族化合物のストリームは混合され、目的とする生成物が分離されうる。芳香族化合物の例はトルエンであり、アルキル化剤の例はメタノールであり、目的とする生成物の例はパラ‐キシレンである。ゼオライト触媒は、ゼオライトのグラムあたり0.01〜約0.15グラムのリン含有量を有する、リンで処理されたゼオライトであってよく、ゼオライトはZSM-5型ゼオライトでありうる。本発明の方法は連続して行われ、それは少なくとも2つの反応器を有し、最後の反応器を有し、この最後の反応器の生成物ストリームからはC8+芳香族化合物は必ずしも分離されない。約50%〜約100%のC8+芳香族化合物は、任意選択で最後の反応器以外の、各反応器由来の生成物ストリームから分離される。芳香族化合物はトルエンであってよく、アルキル化剤はメタノールでありうる。副反応を減らすために、トルエン:メタノール モル比は、等モル、すなわち、1:1である代わりに、モル過剰のトルエンを有し、すなわち、1:1より大きく、2:1〜20:1の範囲でありうる。トルエンの変換は、5%〜50%の範囲でありうる。
図1は、実施例1、2、3、4および5のストリームにおける時間に対するトルエン変換%およびp-キシレン選択性%のグラフである。 図2は、直列の反応器を用いた、C8+芳香族化合物の中間分離を伴う、トルエンのメチル化方法の流れ図である。
トルエンメチル化は、ゼオライトまたはゼオライト型触媒、特にZSM-5型ゼオライト触媒上で起こることが知られている。通常、トルエンのメチル化からは、オルト(o)‐、メタ(m)‐およびパラ(p)‐キシレンの熱力学的平衡混合物が生成される。o-、m-、およびp-キシレンの熱力学的平衡組成は、約500℃の反応温度で、それぞれ、約25、50および25モル%でありうる。しかし、このようなトルエンメチル化は、幅広い温度に渡って起こりうる。
高純度(99+%)のp-キシレンは、そのテレフタル酸への酸化過程にとって望ましい。従って、平衡を上回るp-キシレンの濃度の増加が望ましい。
ゼオライトは、ナトリウム、カルシウム、バリウム、およびカリウムなどの他の金属をも含有しうる、イオン交換特性を有する結晶性水和アルミノケイ酸塩である(Encarta(登録商標) World English Dictionary [North American Edition](コピーライト)& (P) 2001 Microsoft Corporation)。ゼオライトの例は、当技術分野において既知のZSM-5、ZSM-11、ZSM-5/ZSM-11中間体、ZSM-12、ZSM-21、ZSM-22、ZSM-23、ZSM-35、ZSM-38、ZSM-48、ZSM-50、MCM-22、ゼオライトL、ゼオライトベータ、およびモルデナイトである。本発明は、形状選択的触媒となるためのゼオライトの改質を包含する。
ZSM-5ゼオライトは、酸素10員環による交差する二次元細孔構造を有する多孔質物質である。このような酸素10員環細孔構造を有するゼオライトは、しばしば中間孔ゼオライトに分類される。本明細書において用いられる場合、「ZSM-5型」という表現は、ZSM-5ゼオライトと同一構造であるゼオライトを指すことを意図する。加えて、「ZSM-5」および「ZSM-5型」という表現はまた、本明細書において互いを包含するように互換的に使用され、限定的な意味に解釈されるべきではない。
ZSM-5ゼオライト触媒およびそれらの調製は、米国特許第3,702,886号に記載され、それは参照により本明細書に組み入れられる。本発明では、ZSM-5ゼオライト触媒は、200以上、より詳細には改質前に約250〜約500のシリカ/アルミナ モル比を有するものを含みうる。出発物質ZSM-5はNH4 +またはH+型であり、微量の他の陽イオンを含有しうる。リン含有化合物によるZSM-5型ゼオライトの改質は、触媒に形状選択特性をもたらし、トルエンメチル化に使用した場合、改質されていない触媒と比較して、熱力学的平衡値よりも有意に多量のp-キシレンを生じることが示されている。このような改質は、80%超のp-キシレンに対する選択性をもたらすことが示されている。
ZSM-5型ゼオライトは、ホスホン酸、亜ホスフィン酸、リン、およびリン酸の酸、塩、およびこのような酸のエステル、およびハロゲン化リンを含むがそれらに限定されない、リン含有化合物で処理することによって改質されうる。特に、リン酸(H3PO4)およびリン酸水素アンモニウム((NH4)2HPO4)は、形状選択特性を有するトルエンメチル化のための触媒を生じ、p-キシレン選択性の増加をもたらすリン含有化合物として使用されうる。このような改質された触媒は、リン(P)を、約0.01〜約0.15 g P/gゼオライト、より詳細には約0.02〜約0.13 g P/gゼオライト、より詳細には約0.07 g P/gゼオライト〜約0.12 g P/gゼオライト、更により詳細には約0.09 g P/gゼオライト〜約0.11 g P/gゼオライトの量で含有しうる。リン処理のあと、リン処理されたゼオライトは乾燥されうる。
Pで改質されたZSM-5触媒は、芳香族アルキル化を行うためのアルキル化反応条件下で、芳香族炭化水素およびアルキル化剤の適切な供給物と接触されうる。その触媒は、トルエン/メタノール供給物を用いたトルエンメチル化において特別な用途を持っている。ガス同時供給物もまた使用されうる。同時供給物ガスは、水素または不活性ガスを含みうる。本明細書において用いられる場合、「アルキル化供給物」という表現は、芳香族化合物およびアルキル化剤を含むことが意図される。本明細書において用いられる場合、「メチル化供給物」という表現は、トルエンおよびメタノールの供給物を含むことが意図される。
任意の同時供給物ガスに加えて、蒸気の形態でありうる水もまた、同時供給物としてアルキル化供給物とともに反応器に導入されうる。メチル化反応に使用される水または蒸気は、水素もしくは不活性ガスとともに、またはそれらを含まずに、同時供給物としてアルキル化供給物とともにアルキル化反応の開始時に反応器に導入されてもよく、あるいはそれは初期始動の後に導入されてもよい。いずれの場合にも、液体の水は、同時供給物ガス(もしあれば)およびアルキル化供給物との混合の前に、添加され気化されうる。水同時供給物の使用は、2006年6月13日に発行され、「トルエンメチル化方法(Toluene Methylation Process)」と題された米国特許第7,060,864号、および2007年3月6日に発行され、一部継続出願として「メタノール選択性の増加を伴うトルエンメチル化方法(Toluene Methylation Process with Increased Methanol Selectivity)」と題された米国特許第7,186,872号に記載され、それらはともに参照により本明細書に組み入れられる。
トルエンメチル化または他の芳香族アルキル化のための反応器圧力は異なりうるが、一般的には約10〜約1000 psigの範囲である。反応器温度は異なりうるが、一般的には約400〜約700℃の範囲である。反応器内への供給物の導入時に、触媒床温度は、望ましい変換を達成するために、選択された反応温度に調整されうる。温度は、目的とする最終反応器温度を提供するために約1℃/min〜約10℃/minの速度で徐々に上昇されうる。実施例において用いられる場合、反応器温度は、反応器の触媒床の入口で測定される温度を指す。
反応は、芳香族アルキル化反応を行うために一般的に使用される様々な異なる反応器で実施されうる。単一のまたは複数の直列および/もしくは並列の反応器は、芳香族アルキル化の実施に適している。複数の直列の反応器を用いる場合、メタノールおよび/またはトルエンが、第二のおよび次の反応器に入る生成物ストリームに追加されうる。
本発明の芳香族アルキル化方法は、第一反応器流出物をメタノールの追加投入とともに第二反応器に送る前に、C8+芳香族化合物、例えば、パラ‐キシレン、メタ‐キシレン、オルト‐キシレン、エチルベンゼン、および9以上の炭素原子を含有する芳香族化合物が第一反応器由来の流出物から分離される、一連の反応器で実施される。同様に、第二反応器由来の流出物は、(C8+芳香族化合物が第二反応器由来の流出物から分離されることを伴って)追加のメタノールとともに第三の反応器に加えられうる。各反応器由来の残存する(未変換の)トルエンの量は通過量あたりの変換量に依存し、従って、供給物中のトルエンの濃度は、第一反応器から第二反応器へ、第二反応器から第三反応器へ、などで減少するであろう。各反応器由来の流出物から分離された後のC8+芳香族化合物のストリームは混合され、パラ‐キシレンの生成物ストリームと他のC8+芳香族化合物(例えば、メタ‐キシレン、オルト‐キシレン、およびエチルベンゼンなど)の別のストリームとに分離されうる。本発明では、少なくとも2つの直列の反応器と、最後の反応器とがあり、この最後の反応器の生成物ストリームからはC8+芳香族化合物は必ずしも分離されない。第二反応器が最後の反応器であってもよく、または、第一反応器に加えて、C8+芳香族化合物がその反応器(単数または複数)の生成物ストリームから分離される反応器(単数または複数)があってもよい。反応器(単数または複数)において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%は、任意選択で最後の反応器以外の、すべての反応器(単数または複数)由来の生成物ストリームから分離される。最後の反応器の生成物ストリームは、最後の反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物をその前に分離することなしに分離された、パラ‐キシレンを有しうる。反応器(単数または複数)の生成物ストリームから分離されるC8+芳香族化合物の量は、約50%〜約100%の範囲、または約50%〜約75%の範囲でありうる。
本発明の1つの実施形態は、図2において説明されるように、トルエン、メタノール、水および水素を含有する供給物ストリームを、水素、軽質炭化水素、トルエン、およびC8+芳香族化合物を含有するメチル化流出物ストリームを生成するために効果的な条件で維持される第一メチル化領域に入れるステップと;メチル化流出物ストリームを、第一メチル化領域から、入ってくる炭化水素をトルエンを含有する第一工程ストリームとC8+芳香族化合物を含有する第二工程ストリームとに分離するために効果的な条件で維持された第一分離領域に送るステップと;追加のメタノールとともに第一工程ストリームを、水素、軽質炭化水素、トルエン、およびC8+芳香族化合物を含有するメチル化流出物ストリームを生成するために効果的な条件で維持された第二メチル化領域に入れるステップと;C8+芳香族化合物を含有する第二工程ストリームを、パラ‐キシレンのような好ましいC8+芳香族化合物異性体を含有する最終生成物ストリームを回収するために効果的な条件で維持された主要分離領域に送るステップと;第二メチル化領域由来のメチル化流出物ストリームを、入ってくる炭化水素をトルエンを含有する第三工程ストリームとC8+芳香族化合物を含有する第四工程ストリームとに分離するために効果的な条件で維持された第二分離領域に送るステップと;C8+芳香族化合物を含有する第四工程ストリームを、パラ‐キシレンのような好ましいC8+芳香族化合物異性体を含有する最終生成物ストリームを回収するために効果的な条件で維持された主要分離領域に送るステップと;追加のメタノールと最後から2番目の反応器の生成物ストリームから分離されたトルエンを含有する工程ストリームとが供給される最後の反応器を有するステップと;第一(first)メチル化領域由来のメチル化流出物ストリームを、パラ‐キシレンのような好ましいC8+芳香族化合物異性体を含有する最終生成物ストリームを回収するために効果的な条件で維持された主要分離領域に送るステップとを含む方法であると特徴付けられうる。
他の異性体からのパラ‐キシレンの分離は費用がかかる。C8+芳香族化合物の中間分離は、好ましくないC8+芳香族化合物異性体からの好ましいC8+芳香族化合物異性体の分離における必要以上のエネルギーコストを回避する。パラ‐キシレンを回収するためには3つの商業的技術:分留(fractionation)、結晶化、および吸着があり、それらは単独でまたは資本コストを下げるために組み合わせて使用され得る。
分留では、反応生成物はガス状で生成され、例えば凝縮などによって反応器出口ストリームから回収される。炭化水素液はその後、従来の蒸留および回収装置を用いて分留される。
パラ‐キシレン、メタ‐キシレン、オルト‐キシレン、またはエチルベンゼンなどの好ましいC8+芳香族化合物異性体の分離および回収のための低温での選択的結晶化は、一段階の結晶化と、それに続く、目的とするC8+芳香族化合物異性体から後に分離される洗浄溶媒による短時間の処理が行われ、例えば、99.2%の純度のパラ‐キシレンを生成し得る。この方法は、米国特許第3,916,018号に更に記載される。好ましいC8+芳香族化合物異性体のより高い純度は、更なる結晶化段階、または生成された様々な種類の結晶をそれらの物理的性質によって分離する更なる段階を追加することによって得ることができ、これもまた米国特許第3,916,018号に記載される。
Parexプロセスにおいて、液相吸着は、x-およびy-型ゼオライトの両方を用いることにより、選択的に1つのキシレン異性体を吸着する。したがって、その後の脱離ステップは、選択的に吸収された成分を脱離するために用いられる。そのプロセスは、米国特許第3,626,020号に記載されるように、40℃〜約200℃の温度範囲内、およそ大気圧から約33,000 kPaの圧力範囲内で実施されうる。X-型ゼオライト吸着剤は、米国特許第4,529,828号に記載されるようにオルトキシレンを回収するために、または米国特許第4,497,972号に記載されるようにエチルベンゼンを回収するために使用され得る。
パラ‐キシレン分離からの残りのオルト‐キシレンおよびメタ‐キシレンは、異性化されてキシレンの平衡混合物を生じうる。エチルベンゼンは、異性化されてキシレンを生成しうるか、または脱アルキル化されてベンゼンおよびエタンを生成しうる。
本発明は一般的に説明されているが、下記の実施例は、本発明の特定の実施形態として、その実施および利点を明らかにするために示される。実施例は説明のために示され、いかなる意味でも、本発明、本明細書または特許請求の範囲の限定を意図するものではないことが理解される。
本明細書において用いられる場合、触媒活性は、供給されたトルエンのモルに対する変換されたトルエンのモル%として表され、下記の式によって定義され得る。すなわち、
トルエン変換モル%=[(Ti-To)/Ti]×100 (1)
式中、Tiは供給されたトルエンのモル数であり、Toは未反応のトルエンのモル数である。本明細書において用いられる場合、混合キシレンについての選択性は下記のように表されうる。すなわち、
混合キシレン選択性モル%=[Xtx/(Ti-To)]×100 (2)
式中、Xtxは生成物中の混合(o-、m-またはp-)キシレンのモル数である。
本明細書において用いられる場合、p-キシレンについての選択性は下記のように表されうる。すなわち、
p-キシレン選択性モル%=(Xp/Xtx)×100 (3)
式中、Xpはp-キシレンのモル数である。
本明細書において用いられる場合、メタノール変換は下記のように表されうる。すなわち、
メタノール変換モル%=[(Mi-Mo)/Mi]×100 (4)
式中、Miは供給されたメタノールのモル数であり、Moは未反応のメタノールのモル数である。
本明細書において用いられる場合、トルエンメチル化についてのメタノール選択性は下記のように表されうる。すなわち、
メタノール選択性モル%=[Xtx/(Mi-Mo)]×100 (5)
式中、Xtxは混合(o-、m-またはp-)キシレンのモル数であり、Miは供給されたメタノールのモル数であり、Moは未反応のメタノールのモル数である。
触媒調製
250〜300のSiO2/Al2O3モル比を有するNH4-ZSM-5ゼオライト粉末を用いて、P-含有化合物で処理し、その後、約550℃の最高温度で加熱することによって、P-改質ZSM-5カスタム触媒を調製した。P/ZSM-5ゼオライトを、結合剤としての20%アルミナに結合させ、直径1/16インチの円筒形の触媒に押出成形した。押出触媒を、約550℃の最高温度で焼成または加熱した。結合前P-改質ZSM-5および押出触媒の分析は、表1に示される。
Figure 2015078210
上述の押出触媒Aを、トルエンメチル化反応について、固定床連続流式反応器(1/2インチOD 316ステンレス鋼管)において試験した。5.4 mlの触媒充填量(触媒サイズ:20〜40メッシュ)を反応器に投入した。水素流下(200 cm3/min)で触媒床の温度を徐々に(約5℃/min)200℃に上昇させることによって、少なくとも1時間、触媒を乾燥させた。H2(459 cm3/min)のキャリアガスとともに水蒸気(2.2 mmole/min)を導入することによって、200℃で一晩、触媒を蒸気処理した。事前に混合したトルエンおよびメタノール供給物(モル比4.5/1.0)、同時供給水素および水を、200℃で反応器内に導入した。触媒試験条件は表2に示される。液空間速度(LHSV)[メチル化供給物(トルエンとメタノール)に基づく]を約2hr-1に維持し、約8〜9のH2/メチル化供給物のモル比をもたらすように同時供給H2ガスを供給し、維持した。反応器への導入前に水を気化させた。H2O/メチル化供給物のモル比は0.8〜0.9であり、反応器入口の圧力は約20 psigであった。すべての供給物および同時供給物を200℃で反応器内に導入した後、触媒床入口温度を徐々に495℃に上昇させた。トルエン変換およびp-キシレン選択性を測定するために、床入口温度を約495℃に維持した。供給物ストリームおよび生成物ストリーム(H2およびH2Oを除く)の分析は、表Aに示される。図1は、様々な時点でのストリームにおけるトルエン変換およびp-キシレン選択性を示す。図1に示されるように、実施例2のための供給物にC8+芳香族化合物を加える前のオンストリーム時間310時間の間に、p-キシレン選択性は約95.1から95.9%に増加し、一方、トルエン変換は約13.7%から13.4%に減少した。
Figure 2015078210
実施例1で約312時間稼動した後、トルエンメチル化反応において生成されたC8+芳香族生成物(混合キシレン、エチルトルエンおよびトリメチルベンゼン)を加えることによって、反応器供給物組成を変更した。供給物組成の変更を除いて、他の反応器条件への変更は行わなかった。試験条件は、表3に示される。供給物ストリームおよび生成物ストリーム(H2およびH2Oを除く)の分析は、表Aに示される。図1は、様々な時点でのストリームにおけるトルエン変換およびp-キシレン選択性を示す。表Aに示されるように、295時間でのストリームにおいて約1.45 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が生成され(実施例1)、約49%すなわち0.71 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が、混合キシレン中でp-キシレン生成をもたらすために供給物に加えられた。図1に示されるように、混合キシレンを含むC8+を供給物に加えた際、p-キシレン選択性は95.9から約95.3%に減少した。トルエン変換はわずかに減少した。
Figure 2015078210
実施例2で約504時間稼動した後、トルエンメチル化反応において生成されたC8+芳香族生成物(混合キシレン、エチルトルエンおよびトリメチルベンゼン)を加えることによって、供給物組成を変更した。供給物組成の変更を除いて、他の反応器条件への変更は行わなかった。試験条件は、表4に示される。供給物ストリームおよび生成物ストリーム(H2およびH2Oを除く)の分析は、表Aに示される。図1は、様々な時点でのストリームにおけるトルエン変換およびp-キシレン選択性を示す。表Aに示されるように、295時間でのストリームにおいて約1.45 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が生成され(実施例1)、約76%すなわち1.1 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が、混合キシレン中でp-キシレン生成をもたらすために供給物に加えられた。図1に示されるように、混合キシレンを含むC8+を供給物に加えた際、p-キシレン選択性は95.9%(実施例1)から約95.0%に減少した。トルエン変換は、供給物組成の変更によって減少したが、期間中(オンストリーム時間335 h〜504 h)はほとんど変化しないままであった。
Figure 2015078210
実施例3で約672.5時間稼動した後、供給物組成は変更され;C8+芳香族化合物はトルエンメチル化供給物中に存在しなかった。供給物組成の変更を除いて、他の反応器条件への変更は行わなかった。試験条件は、表5に示される。供給物ストリームおよび生成物ストリーム(H2およびH2Oを除く)の分析は、表Aに示される。図1は、様々な時点でのストリームにおけるトルエン変換およびp-キシレン選択性を示す。表Aおよび5に示されるように、供給物はC8+芳香族化合物を含有しなかった。供給物にC8+芳香族化合物を含まないことによって、p-キシレン選択性は、約95%(実施例3)から96%以上に増加した。トルエン変換は、供給物組成の変更によって減少したが、期間中(オンストリーム時間672.5 h〜840.0 h)はほとんど変化しないままであった。
Figure 2015078210
実施例4で約840時間稼動した後、トルエンメチル化反応において生成されたC8+芳香族生成物(混合キシレン、エチルトルエンおよびトリメチルベンゼン)を加えることによって、供給物組成を変更した。供給物組成の変更を除いて、他の反応器条件への変更は行わなかった。試験条件は、表6に示される。供給物ストリームおよび生成物ストリーム(H2およびH2Oを除く)の分析は、表Aに示される。図1は、様々な時点でのストリームにおけるトルエン変換およびp-キシレン選択性を示す。表Aおよび6に示されるように、840時間でのストリームにおいて約1.306 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が生成され(実施例4)、約100%すなわち1.304 g(時間あたり)のC8+芳香族化合物が、混合キシレン中でp-キシレン生成をもたらすために供給物に加えられた(表A、オンストリーム時間888.3 hを参照)。トルエンのメタノールに対するモル比を、供給物中のそれらの含有量を調整することによって、4.5に維持した(表6参照)。図1に示されるように、混合キシレンを含むC8+を供給物に加えた際、p-キシレン選択性は96.3%(実施例4)から約95.0%に減少した。トルエン変換は、供給物組成の変更によって減少したが、期間中(オンストリーム時間840.0 h〜983.9 h)はほとんど変化しないままであった。
Figure 2015078210
Figure 2015078210
これらの実施例は、直列の反応器をシミュレーションし、トルエンのメチル化においてパラ‐キシレンを生成するために使用される触媒の形状選択性に対する、直列の反応器由来の中間生成物ストリームからのC8+芳香族化合物の分離の効果を実証する。実施例1および4は、メタノールおよびトルエンのみが反応器内に供給されたため、直列の第一反応器をシミュレーションする。C8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)が生成されたことに注意しなければならない。実施例2、3および5は、下流の反応器、すなわち、下流の反応器に供給する前に第一反応器で生成されたC8+芳香族化合物の一部が除去されたか、または除去されていない、直列の第一反応器の後の反応器をシミュレーションする。メタノールおよびトルエンに加えて、供給物が実施例1で生成された量の約50%のレベルでC8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)を含有したため、実施例2は、C8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)の部分的除去を説明する。p-キシレンに対する選択性は、実施例1(95.92%)から実施例2(95.23%)に減少した。実施例3では、供給物は、実施例1で生成された量の約75%のレベルでC8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)を含有した。p-キシレンに対する選択性は、実施例1(95.92%)から実施例3(95.01%)に更に減少した。実施例4では、実施例1と同様に、メタノールおよびトルエンのみが反応器内に供給された。p-キシレンに対する選択性は、実施例1のレベルに回復した。実施例5では、供給物は、実施例4で生成された量の約100%のレベルでC8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)を含有した。p-キシレンに対する選択性は、実施例4(96.30%)から実施例5(95.01%)に減少した。p-キシレン選択性、および下流の反応器への供給物におけるC8+芳香族化合物の残余パーセントについて、表Aの結果の要約は、下記の表Bに示される。
Figure 2015078210
これらの結果は、直列の反応器が中間生成物ストリームからのC8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)の分離を受けない場合、p-キシレン選択性が減少することを示す。第一反応器および各中間反応器、すなわち、直列の最後の反応器以外のすべての反応器の中間生成物ストリームから、少なくとも50%のC8+芳香族化合物(p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、p-エチルトルエン、および1,2,3-トリメチルベンゼン)を除去することは、有益であろう。
パラ‐キシレンは、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、ポリエチレンテレフタラートポリマーなどの製品に使用され、それらは、ひいては数百万ドルの大規模産業である合成繊維の製造のために使用され得る。パラ‐キシレンの製造は、その方法における小さな改善でさえ、大規模な経済の費用効率の改善をもたらす事業である。トルエンメチル化方法に伴う問題は、芳香族化合物の分離または抽出がパラ‐キシレンの製造コストに著しく加算し得ることである。分離能力は、トルエンメチル化反応のパラ‐キシレンに対する選択性に対応せざるを得ない。他の芳香族生成物からの分離画分としてパラ‐キシレンを分離することは、追加の設備または大型設備への相当な資本投資を必要としうる。
単独でまたは組み合わせて使用されうる一般的な分離方法は、他の芳香族化合物(そのうちのいくらかはリサイクルされうる)からのp-キシレンの、費用のかかる分留、結晶化、および吸着を含む。当業者は、分離過程の費用が、必要とされる分離の程度に比例することを理解する。本方法によって産生される生成物は、95%以上の比較的大量のパラ‐キシレンを有するため、パラ‐キシレンの分離は、高価な二次、三次処理法を省くかまたは減らす、簡易で比較的安価な方法であり得る。従って、パラ‐キシレンに対する選択性の改善を伴う一方で商業的に許容されうる変換レベルを維持している、トルエンからのp-キシレンの製造方法によって、大幅なコスト削減が達成される。
上記の検討を考慮して、形状選択的炭化水素変換のための触媒および方法は、商業生産に適した材料の質および収量の改善に不可欠である。従って、本発明によって解決される課題の1つは、直列の反応器が、反応器流出物をメタノール触媒(methanol catalyst)の追加投入とともに次の反応器に送る前に、各反応器由来の生成物ストリーム流出物からC8+芳香族化合物の分離を受ける方法を提供することによって、トルエンメチル化方法における欠点を克服することである。この中間分離過程は、パラ‐キシレンに対する選択性の改善およびコストの低下を伴う炭化水素変換方法をもたらす。
明らかに、上記の教示を踏まえて、本発明の多くの変更形態および変形形態が可能である。従って、添付の特許請求の範囲内で、本発明は、本明細書に具体的に記載されたものとは別の方法で実施されうることが理解される。

Claims (17)

  1. a)第一反応器において、形状選択的ゼオライト触媒の存在下、芳香族アルキル化に適した反応条件下で、芳香族化合物およびアルキル化剤を接触させること;
    b)第一反応器から生成物ストリームを回収すること;
    c)第一反応器由来の生成物ストリームから、第一反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%を含有するストリームを分離すること;
    d)追加のアルキル化剤および第一反応器由来の残りの生成物ストリームを第二反応器に導入すること;
    e)最後の反応器から生成物ストリームを回収すること;ならびに
    f)最後の反応器の生成物ストリームおよび反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%を含有する分離されたストリームから、パラ‐キシレンを分離すること
    を含む、一連の反応器における芳香族化合物のアルキル化方法。
  2. ゼオライトがZSM-5ゼオライトである、請求項1に記載の方法。
  3. 芳香族化合物がトルエンである、請求項1に記載の方法。
  4. 芳香族化合物がトルエンであり、アルキル化剤がメタノールである、請求項1に記載の方法。
  5. トルエン:メタノール モル比が1:1より大きい、請求項4に記載の方法。
  6. トルエン:メタノール モル比が2:1〜20:1の範囲である、請求項5に記載の方法。
  7. ゼオライト触媒が、ゼオライトのグラムあたり0.01〜約0.15グラムのリン含有量を有するリンで処理されたゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  8. ゼオライトがZSM-5ゼオライトである、請求項7に記載の方法。
  9. 第一反応器および第二反応器に加えて、C8+芳香族化合物が最後の反応器以外の各追加反応器由来の生成物ストリームから分離される反応器を更に含み;残りの生成物ストリームおよび追加のアルキル化剤を次の直列の反応器に導入する、請求項1に記載の方法。
  10. 約50%〜約75%のC8+芳香族化合物が最後の反応器以外の各反応器由来の生成物ストリームから分離される、請求項9に記載の方法。
  11. 少なくとも50%のC8+芳香族化合物がすべての反応器由来の生成物ストリームから分離される、請求項9に記載の方法。
  12. C8+芳香族化合物のストリームが混合され、所望の生成物が分離される、請求項1に記載の方法。
  13. a)第一反応器において、リンで改質されたZSM-5触媒の存在下、トルエンのメチル化に適した反応条件下で、2:1〜20:1のモル比の範囲でトルエンおよびメタノールを接触させること;
    b)第一反応器から生成物ストリームを回収すること;
    c)第一反応器由来の生成物ストリームからC8+芳香族化合物を分離すること;
    d)追加のメタノールおよび第一反応器由来の残りの生成物ストリームを第二反応器に導入すること;
    e)最後の反応器から生成物ストリームを回収すること;ならびに
    f)最後の反応器の生成物ストリームおよび反応器において生成されたすべてのC8+芳香族化合物の少なくとも50%を含有する分離されたストリームから、パラ‐キシレンを分離すること
    を含む、一連の反応器における芳香族化合物のアルキル化方法。
  14. 第一反応器および第二反応器に加えて、C8+芳香族化合物が最後の反応器以外の各追加反応器由来の生成物ストリームから分離される反応器を更に含み;残りの生成物ストリームおよび追加のアルキル化剤を次の直列の反応器に導入する、請求項13に記載の方法。
  15. 約50%〜約75%のC8+芳香族化合物が最後の反応器以外の各反応器由来の生成物ストリームから分離される、請求項14に記載の方法。
  16. 少なくとも50%のC8+芳香族化合物がすべての反応器由来の生成物ストリームから分離される、請求項13に記載の方法。
  17. C8+芳香族化合物のストリームが最後の反応器の生成物ストリームと混合され、パラ‐キシレンが分離される、請求項13に記載の方法。
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