JP2015076531A - 電解液、及び、電気化学デバイス - Google Patents

電解液、及び、電気化学デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】高電圧下での長期信頼性、及び、低温特性に優れた電気化学デバイスとすることができる電解液を提供する。【解決手段】電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを含み、上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%含むことを特徴とする電解液。【選択図】なし

Description

本発明は、電解液及び当該電解液を備える電気化学デバイスに関する。
電気二重層キャパシタ等の電気化学デバイスに用いられる電解液としては、プロピレンカーボネート等の環状カーボネートやニトリル化合物(例えば、特許文献1参照。)等の有機溶媒に、第4級アンモニウム塩等の電解質塩を溶解したものがしばしば用いられる。
このような電解液において、電気化学デバイスの特性を向上させるために、種々の方法が検討されている。
例えば、電気化学デバイスの耐電圧や容量の低下の抑制を目的として、電解液中の特定の不純物を低減させたり(例えば、特許文献2〜3参照)、耐電圧の向上を目的として、スルホランまたはその誘導体と特定鎖状炭酸エステルを含む非水系溶媒を用いたり(例えば、特許文献4参照)、安全性の改良を目的として、特定の電解質と含フッ素有機溶媒を組み合わせた電解液等が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2000−124077号公報 特開2004−186246号公報 特開2000−311839号公報 特開平08−306591号公報 特開2001−143750号公報
このように、従来から電気二重層キャパシタ等の電気化学デバイスの特性を向上させる技術が種々知られているが、近年は、3V以上といったより高い電圧下においても、電気化学デバイスの特性を高いレベルで維持することができる技術が求められている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高電圧下での長期信頼性、及び、低温特性に優れた電気化学デバイスとすることができる電解液を提供することを目的とするものである。
本発明者は、電解質塩溶解用溶媒および電解質塩を含む電解液において、スルホラン化合物を含み、その含有量を特定範囲とすることにより、上記電解液を用いた電気化学デバイスは、3V以上の高電圧下での長期信頼性、及び、低温特性に優れたものとなり得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを含み、上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%含むことを特徴とする電解液である。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、含フッ素鎖状エーテルを更に含み、スルホラン化合物と含フッ素鎖状エーテルとの合計量が40体積%以上であることが好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%、含フッ素鎖状エーテルを10〜30体積%、及び、カーボネート化合物を30〜60体積%含むことが好ましい。
上記スルホラン化合物は、スルホラン及び3−メチルスルホランからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記含フッ素鎖状エーテルは、一般式(2):
Rf−O−Rf (2)
(式中、Rfは炭素数が1〜10の含フッ素アルキル基であり、Rfは炭素数1〜4のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基である。)で示される化合物であることが好ましい。
上記電解質塩(II)は、テトラアルキル4級アンモニウム塩(IIA)、スピロビピロリジニウム塩(IIB)、イミダゾリウム塩(IIC)、N−アルキルピリジニウム塩(IID)、及び、N,N−ジアルキルピロリジニウム塩(IIE)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記電解質塩(II)の濃度は、0.1〜2.5モル/リットルであることが好ましい。
本発明の電解液は、電気化学デバイス用であることが好ましい。
本発明の電解液は、電気二重層キャパシタ用であることが好ましい。
本発明はまた、上述の電解液、並びに、正極及び負極を備える電気化学デバイスでもある。
上記電気化学デバイスは、電気二重層キャパシタであることが好ましい。
以下に本発明を詳述する。
本発明の電解液を用いれば、3V以上の高電圧下での長期信頼性、及び、低温特性に優れた電気化学デバイスを提供することができる。
本発明は、電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを含み、上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%含むことを特徴とする電解液である。
このため、本発明の電解液を用いると、高い作動電圧においての長期信頼性、及び、低温特性に優れた電気化学デバイスを得ることができる。
本発明の電解液において、電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を含有する。スルホラン化合物を含むことにより、電気二重層キャパシタ等の電気化学デバイスの高電圧下での耐久性がより優れたものとなる。また、低温特性にも優れたものとなる。
上記スルホラン化合物としては、非フッ素スルホラン化合物、及び、含フッ素スルホラン化合物が挙げられる。
上記非フッ素スルホラン化合物としては、スルホラン、及び、一般式(1):
Figure 2015076531
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1又は2の整数である。)で示される非フッ素系スルホラン誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、以下のスルホラン及びスルホラン誘導体が好ましい。
Figure 2015076531
上記含フッ素スルホラン化合物としては、特開2003−132944号公報に記載された含フッ素スルホラン化合物等が例示でき、これらの中でも、
Figure 2015076531
が好ましく挙げられる。
なかでも、上記スルホラン化合物としては、非フッ素スルホラン化合物が好ましく、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホランがより好ましく、スルホラン及び3−メチルスルホランからなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%含む。スルホラン化合物の含有量が上述の範囲内であると、本発明の電解液を用いた電気化学デバイスは、優れた高電圧下での長期信頼性及び低温特性を有する。
スルホラン化合物の含有量は、電気化学デバイスの長期信頼性上、15体積%以上が好ましい。また、電気化学デバイスの出力や低温特性上、35体積%以下が好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、含フッ素エーテルを含むことが好ましい。
上記含フッ素エーテルとしては、含フッ素鎖状エーテル、及び、含フッ素環状エーテルを挙げることができる。なかでも、電気化学デバイスの長期信頼性上、上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、含フッ素鎖状エーテルを含むことが好ましい。
上記含フッ素鎖状エーテルとしては、例えば、特開平8−37024号公報、特開平9−97627号公報、特開平11−26015号公報、特開2000−294281号公報、特開2001−52737号公報、特開平11−307123号公報等に記載された化合物を挙げることができる。
これらの中でも含フッ素鎖状エーテルとしては、一般式(2):
Rf−O−Rf (2)
(式中、Rfは炭素数が1〜10の含フッ素アルキル基であり、Rfは炭素数1〜4のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基である。)で示される含フッ素鎖状エーテルが好ましい。
上記一般式(2)において、Rfが非フッ素アルキル基である場合に比して、Rfが含フッ素アルキル基である場合、耐酸化性、及び、電解質塩との相溶性に特に優れているほか、高い分解電圧をもつ点、凝固点が低いことから低温特性の維持ができる点で好ましい。
Rfとしては、例えば、HCFCFCH−、HCFCFCFCH−、HCFCFCFCFCH−、CCH−、CFCFHCFCH−、HCFCF(CF)CH−、CCHCH−、CFCHCH−等の炭素数1〜10の含フッ素アルキル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素数3〜6の含フッ素アルキル基が好ましい。
Rfとしては、例えば、炭素数1〜4の非フッ素アルキル基、−CFCFH、−CFCFHCF、−CFCFCFH、−CHCHCF、−CHCFHCF、−CHCH等を挙げることができ、これらの中でも、炭素数2〜4の含フッ素アルキル基が好ましい。
これらの中でも、Rfが炭素数3〜4の含フッ素アルキル基であり、Rfが炭素数2〜3の含フッ素アルキル基であることが、イオン伝導性が良好な点から特に好ましい。
上記含フッ素鎖状エーテルの具体例としては、例えば、HCFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCFH、HCFCFCHOCFCFHCF、CFCFCHOCFCFHCF、HCFCFCHOCHCFHCF、CFCFCHOCHCFHCF等の1種又は2種以上を挙げることができ、これらの中でも、HCFCFCHOCFCFH、HCFCFCHOCFCFHCF、CFCFCHOCFCFHCF3、CFCFCHOCFCFHが、高い分解電圧と低温特性の維持の点から特に好ましい。
上記含フッ素環状エーテルとしては、例えば、
Figure 2015076531
等を挙げることができる。
上記含フッ素エーテルの含有量は、上記電解質塩溶解用溶媒(I)中10〜30体積%であることが好ましい。
上記含フッ素エーテルの含有量は、12.5体積%以上がより好ましく、15体積%以上が更に好ましく、27.5体積%以下がより好ましく、25体積%以下が更に好ましい。
また、電解質塩溶解用溶媒(I)として、上記含フッ素鎖状エーテルを更に含む場合、優れた電気化学デバイスの長期信頼性と出力と低温特性を兼ね備える点で、上記スルホラン化合物と上記含フッ素鎖状エーテルとの合計量が40体積%以上であることが好ましく、45体積%以上であることがより好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、カーボネートを更に含んでいてもよい。
上記カーボネートとしては、環状カーボネート、及び、鎖状カーボネートが挙げられる。
上記環状カーボネートとしては、非フッ素環状カーボネートでも含フッ素環状カーボネートでもよい。
上記非フッ素環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート等が例示できる。なかでも、内部抵抗の低減効果及び低温特性の維持の点から、プロピレンカーボネート(PC)が好ましい。
上記含フッ素環状カーボネートとしては、例えばモノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート等が例示できる。これらの中でも、電気化学デバイスの耐電圧向上の点からトリフルオロメチルエチレンカーボネートが好ましい。
上記鎖状カーボネートとしては、非フッ素鎖状カーボネートでも含フッ素鎖状カーボネートでもよい。
上記非フッ素鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルイソプロピルカーボネート(MIPC)、エチルイソプロピルカーボネート(EIPC)、2,2,2−トリフルオロエチルメチルカーボネート(TFEMC)等が例示できる。なかでも内部抵抗の低減効果、低温特性の維持の点から、ジメチルカーボネート(DMC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記含フッ素鎖状カーボネートとしては、例えば、下記一般式(3):
Figure 2015076531
(式中、Rf1aは、式:
Figure 2015076531
(式中、X1a及びX2aは、同じか又は異なり水素原子又はフッ素原子である。)で示される部位を末端に有しかつ好ましくはフッ素含有率が10〜76質量%である含フッ素アルキル基又はアルキル基、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基;Rf2aは前記式で示される部位又はCFを末端に有しかつ好ましくはフッ素含有率が10〜76質量%である含フッ素アルキル基)で示される含フッ素鎖状カーボネート;
下記一般式(4):
Figure 2015076531
(式中、Rf1bは−CFを末端に有しかつフッ素含有率が10〜76質量%である、エーテル結合を有する含フッ素アルキル基;Rf2bはフッ素含有率が10〜76質量%である、エーテル結合を有する含フッ素アルキル基又は含フッ素アルキル基)で示される含フッ素鎖状カーボネート;
下記一般式(5):
Figure 2015076531
(式中、Rf1cは式:
HCFX1c
(式中、X1cは水素原子又はフッ素原子)で示される部位を末端に有しかつフッ素含有率が10〜76質量%である、エーテル結合を有する含フッ素アルキル基;R2cは水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子を鎖中に含んでいてもよいアルキル基)で示される含フッ素鎖状カーボネート等が挙げられる。
使用可能な上記含フッ素鎖状カーボネートの具体例としては、例えば、下記一般式(6):
Figure 2015076531
において、Rf1d及びRf2dが、H(CFCH−、FCHCFCH−、H(CFCHCH−、CFCFCH−、CFCHCH−、CFCF(CF)CHCH−、COCF(CF)CH−、CFOCF(CF)CH−、CFOCF−等である、含フッ素基を組み合わせた鎖状カーボネートが好適である。
上記含フッ素鎖状カーボネートのなかでも、内部抵抗の低減効果、低温特性の維持の点から、次のものが好ましい。
Figure 2015076531
その他、含フッ素鎖状カーボネートとしては、次のものも使用できる。
Figure 2015076531
上記カーボネート化合物は、上述した化合物のうち1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、上記スルホラン化合物を10〜40体積%、上記含フッ素鎖状エーテルを10〜30体積%、及び、上記カーボネート化合物を30〜60体積%含むことが、優れた電気化学デバイスの長期信頼性と出力と低温特性を兼ね備える点で好ましい。
また、上記スルホラン化合物を15〜35体積%、上記含フッ素鎖状エーテルを15〜25体積%、及び、上記カーボネート化合物を45〜55体積%含むことがより好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)はまた、ニトリル化合物を含んでもよい。ニトリル化合物を含むことにより、電気化学デバイスの長期信頼性を向上することができる。
上記ニトリル化合物としては、下記一般式:
−(CN)
(式中、Rは炭素数が1〜10のアルキル基、又は、炭素数1〜10のアルキレン基であり、nは1又は2の整数である。)で示される化合物であることが好ましい。
上記ニトリル化合物は、アセトニトリル、プロピオニトリル、及び、グルタロニトリルからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
上記電解質塩溶解用溶媒(I)は、その他の溶媒を含んでもよく、配合可能な他の溶媒としては、例えば、
Figure 2015076531
等の非フッ素ラクトンや含フッ素ラクトン;フラン類、オキソラン類等が挙げられる。
上記他の溶媒の含有量は、上記電解質塩溶解用溶媒(I)中50体積%未満であることが好ましく、40体積%未満であることがより好ましく、30体積%未満であることが更に好ましい。
本発明の電解液は、電解質塩(II)を含む。
上記電解質塩(II)としては、テトラアルキル4級アンモニウム塩(IIA)、スピロビピロリジニウム塩(IIB)、イミダゾリウム塩(IIC)、N−アルキルピリジニウム塩(IID)、及び、N,N−ジアルキルピロリジニウム塩(IIE)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
(IIA)テトラアルキル4級アンモニウム塩としては、
式(IIA):
Figure 2015076531
(式中、R1a、R2a、R3a及びR4aは、同じか又は異なり、いずれも炭素数1〜6のエーテル結合を含んでいてもよいアルキル基;Xはアニオン)で示されるテトラアルキル4級アンモニウム塩が好ましく例示できる。また、このアンモニウム塩の水素原子の一部又は全部がフッ素原子及び/又は炭素数1〜4の含フッ素アルキル基で置換されているものも、耐酸化性が向上する点から好ましい。
具体例としては、
式(IIA−1):
Figure 2015076531
(式中、R1a、R2a及びXは、式(IIA)と同じ;x及びyは同じか又は異なり0〜4の整数で、かつx+y=4)で示されるテトラアルキル4級アンモニウム塩、
式(IIA−2):
Figure 2015076531
(式中、R5aは炭素数1〜6のアルキル基;R6aは炭素数1〜6の2価の炭化水素基;R7aは炭素数1〜4のアルキル基;zは1又は2;Xはアニオン)で示されるアルキルエーテル基含有トリアルキルアンモニウム塩、等が挙げられる。アルキルエーテル基を導入することにより、粘性の低下が図れる。
アニオンXとしては、無機アニオンでも有機アニオンでもよい。無機アニオンとしては、例えばAlCl 、BF 、PF 、AsF 、TaF 、I、SbF が挙げられる。有機アニオンとしては、例えばCFCOO、CFSO 、(CFSO、(CSO等が挙げられる。
これらのうち、耐酸化性やイオン解離性が良好な点から、上記アニオンXは、BF 、PF 、AsF 、SbF が好ましい。
テトラアルキル4級アンモニウム塩(IIA)の好適な具体例としては、EtNBF、EtNClO、EtNPF、EtNAsF、EtNSbF、EtNCFSO、EtN(CFSON、EtNCSO、EtMeNBF、EtMeNClO、EtMeNPF、EtMeNAsF、EtMeNSbF、EtMeNCFSO、EtMeN(CFSON、EtMeNCSO等が挙げられ、特に、EtNBF、EtNPF、EtNSbF、EtNAsF、EtMeNBF、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム塩等が好ましい。
(IIB)スピロビピロリジニウム塩としては、式(IIB):
Figure 2015076531
(式中、m及びnは、同一又は異なっていてもよい3〜7の整数を示し、Xはアニオンを示す。)で示される化合物を挙げることができる。
式中のm及びnは、同一又は異なっていてもよい3〜7の整数であり、塩の溶解性の観点から、4〜5の整数であることがより好ましい。
式中のXは、アニオンである。アニオンXの好ましい具体例は、(IIA)と同じである。なかでも、塩の溶解性の観点で、BF 、PF が好ましい。
上記スピロビピロリジニウム塩としては、塩の溶解性の観点で、具体的には、以下が好ましい。
Figure 2015076531
(式中、Xは、BF 、又は、PF である。)
このスピロビピロリジニウム塩は溶解性、耐酸化性、イオン伝導性の点で優れている。
(IIC)イミダゾリウム塩としては、式(IIC):
Figure 2015076531
(式中、R10a及びR11aは同じか又は異なり、いずれも炭素数1〜6のアルキル基;Xはアニオン)
で示されるイミダゾリウム塩が好ましく例示できる。また、このイミダゾリウム塩の水素原子の一部又は全部がフッ素原子及び/又は炭素数1〜4の含フッ素アルキル基で置換されているものも、耐酸化性が向上する点から好ましい。
アニオンXの好ましい具体例は、(IIA)と同じである。
好ましい具体例としては、例えば、
Figure 2015076531
等が挙げられる。
このイミダゾリウム塩は粘性が低く、また溶解性が良好な点で優れている。
(IID)N−アルキルピリジニウム塩としては、式(IID):
Figure 2015076531
(式中、R12aは炭素数1〜6のアルキル基;Xはアニオンである。)
で示されるN−アルキルピリジニウム塩が好ましく例示できる。また、このN−アルキルピリジニウム塩の水素原子の一部又は全部がフッ素原子及び/又は炭素数1〜4の含フッ素アルキル基で置換されているものも、耐酸化性が向上する点から好ましい。
アニオンXの好ましい具体例は、(IIA)と同じである。
好ましい具体例としては、例えば、
Figure 2015076531
等が挙げられる。
このN−アルキルピリジニウム塩は粘性が低く、また溶解性が良好な点で優れている。
(IIE)N,N−ジアルキルピロリジニウム塩としては、式(IIE):
Figure 2015076531
(式中、R13a及びR14aは同じか又は異なり、いずれも炭素数1〜6のアルキル基;Xはアニオン)
で示されるN,N−ジアルキルピロリジニウム塩が好ましく例示できる。また、このN,N−ジアルキルピロリジニウム塩の水素原子の一部又は全部がフッ素原子及び/又は炭素数1〜4の含フッ素アルキル基で置換されているものも、耐酸化性が向上する点から好ましい。
アニオンXの好ましい具体例は、(IIA)と同じである。
好ましい具体例としては、例えば、
Figure 2015076531
Figure 2015076531
等が挙げられる。
このN,N−ジアルキルピロリジニウム塩は粘性が低く、また溶解性が良好な点で優れている。
これらの電解質塩のうち、(IIA)、(IIB)及び(IIC)が溶解性、耐酸化性、イオン伝導性が良好な点で好ましく、更には、
Figure 2015076531
(式中、Meはメチル基;Etはエチル基;X、x、yは式(IIA−1)と同じ)が好ましい。
なかでも、電解質塩(II)としては、テトラアルキル4級アンモニウム塩、及び、スピロビピロリジニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
また、電解質塩(II)としては、4フッ化ホウ酸スピロビピロリジニウム、及び、4フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウム、からなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。
電解質塩(II)の電解液中の濃度は要求される電流密度、用途、電解質塩の種類等によって異なるが、0.1〜2.5モル/リットルであることが好ましい。より好ましくは0.3〜2.5モル/リットルであり、更に好ましくは0.5〜2.5モル/リットルである。
上記電解質塩として、更に他の電解質塩を含んでいてもよい。
上記他の電解質塩として、リチウム塩を用いてもよい。リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiN(SOが好ましい。
更に容量を向上させるためにマグネシウム塩を用いてもよい。マグネシウム塩としては、例えばMg(ClO、Mg(OOC等が好ましい。
本発明の電解液は、スルホラン化合物と必要に応じて他の成分とを混合した電解質塩溶解用溶媒(I)に電解質塩(II)を溶解させることで調製される。混合、および、溶解は、従来公知の方法を採用するとよい。
また、本発明の電解液は、本発明の電解液に使用する溶媒に溶解又は膨潤する高分子材料と組み合わせてゲル状(可塑化された)のゲル電解液としてもよい。
かかる高分子材料としては、従来公知のポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド、それらの変性体(特開平8−222270号公報、特開2002−100405号公報);ポリアクリレート系ポリマー、ポリアクリロニトリルや、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素樹脂(特表平4−506726号公報、特表平8−507407号公報、特開平10−294131号公報);それらフッ素樹脂と炭化水素系樹脂との複合体(特開平11−35765号公報、特開平11−86630号公報)等が挙げられる。特には、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体をゲル電解液用高分子材料として用いることが望ましい。
そのほか、特開2006−114401号公報に記載されているイオン伝導性化合物も使用できる。
このイオン伝導性化合物は、式(1−1):
P−(D)−Q (1−1)
[式中、Dは式(2−1):
−(D1)−(FAE)−(AE)−(Y)− (2−1)
(式中、D1は、式(2a):
Figure 2015076531
(式中、Rfは架橋性官能基を有していてもよいエーテル結合を有する含フッ素有機基;R15aはRfと主鎖を結合する基又は結合手)で示される、側鎖にエーテル結合を有する含フッ素有機基をもつエーテル単位;
FAEは、式(2b):
Figure 2015076531
(式中、Rfaは水素原子、架橋性官能基を有していてもよい含フッ素アルキル基;R16aはRfaと主鎖を結合する基又は結合手)で示される、側鎖に含フッ素アルキル基を有するエーテル単位;
AEは、式(2c):
Figure 2015076531
(式中、R18aは水素原子、架橋性官能基を有していてもよいアルキル基、架橋性官能基を有していてもよい脂肪族環式炭化水素基、又は、架橋性官能基を有していてもよい芳香族炭化水素基;R17aはR18aと主鎖を結合する基又は結合手)で示されるエーテル単位;
Yは、式(2d−1)〜(2d−3):
Figure 2015076531
の少なくとも1種を含む単位;
nは0〜200の整数;mは0〜200の整数;pは0〜10000の整数;qは1〜100の整数;ただしn+mは0ではなく、D1、FAE、AE及びYの結合順序は特定されない。);
P及びQは同じか又は異なり、水素原子、フッ素原子及び/又は架橋性官能基を含んでいてもよいアルキル基、フッ素原子及び/又は架橋性官能基を含んでいてもよいフェニル基、−COOH基、−OR19a(R19aは水素原子、又は、フッ素原子及び/又は架橋性官能基を含んでいてもよいアルキル基)、エステル基又はカーボネート基(ただし、Dの末端が酸素原子の場合は−COOH基、−OR19a、エステル基及びカーボネート基ではない。)]で表される側鎖に含フッ素基を有する非晶性含フッ素ポリエーテル化合物である。
本発明の電解液には必要に応じて、他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、例えば金属酸化物、ガラス等が挙げられ、これらを本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の電解液は、低温(例えば0℃や−20℃)で凍ったり、電解質塩が析出したりしないことが好ましい。具体的には、0℃での粘度が100mPa・秒以下であることが好ましく、30mPa・秒以下であることがより好ましく、15mPa・秒以下であることが特に好ましい。更にまた、具体的には、−20℃での粘度が100mPa・秒以下であることが好ましく、40mPa・秒以下であることがより好ましく、15mPa・秒以下であることが特に好ましい。
本発明の電解液は、非水系電解液であることが好ましい。
本発明の電解液は、各種の電解液を備えた電気化学デバイスの電解液に有用である。電気化学デバイスとしては、電気二重層キャパシタ、リチウム二次電池、ラジカル電池、太陽電池(特に色素増感型太陽電池)、燃料電池、各種電気化学センサー、エレクトロクロミック素子、電気化学スイッチング素子、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、等が挙げられ、中でも電気二重層キャパシタ、リチウム二次電池が好適であり、電気二重層キャパシタが特に好適である。そのほか、帯電防止用コーティング材のイオン伝導体等としても使用できる。
このように、本発明の電解液は、電気化学デバイス用であることが好ましく、電気二重層キャパシタ用であることが特に好ましい。
本発明の電解液、並びに、正極及び負極を備える電気化学デバイスもまた、本発明の1つである。電気化学デバイスとしては、上述したものを挙げることができるが、中でも、電気二重層キャパシタが好ましい。
以下に、本発明の電気化学デバイスが電気二重層キャパシタである場合の構成について詳述する。
本発明の電気二重層キャパシタでは、正極及び負極の少なくとも一方は分極性電極であることが好ましく、分極性電極及び非分極性電極としては特開平9−7896号公報に詳しく記載されている以下の電極が使用できる。
上記分極性電極としては、活性炭を主体とする分極性電極を用いることができるが、好ましくは比表面積の大きい不活性炭と電子伝導性を付与するカーボンブラック等の導電剤とを含むものである。分極性電極は種々の方法で形成することができる。例えば、活性炭粉末とカーボンブラックとフェノール系樹脂を混合し、プレス成形後不活性ガス雰囲気中及び水蒸気雰囲気中で焼成、賦活することにより、活性炭とカーボンブラックとからなる分極性電極を形成できる。好ましくは、この分極性電極は集電体と導電性接着剤等で接合する。
また、活性炭粉末、カーボンブラック及び結合剤をアルコールの存在下で混練してシート状に成形し、乾燥して分極性電極とすることもできる。この結合剤には、例えばポリテトラフルオロエチレンが用いられる。また、活性炭粉末、カーボンブラック等の導電剤、結合剤及び溶媒を混合してスラリーとし、このスラリーを集電体の金属箔にコートし、乾燥して集電体と一体化された分極性電極とすることもできる。
活性炭を主体とする分極性電極を両極に用いて電気二重層キャパシタとしてもよいが、片側に非分極性電極を用いる構成、例えば、金属酸化物等の電池活物質を主体とする正極と、活性炭を主体とする分極性電極の負極とを組合せた構成、リチウム金属やリチウム合金の負極と、活性炭を主体とする分極性電極とを組合せた構成も可能である。
また、活性炭に代えて又は併用して、カーボンブラック、グラファイト、膨張黒鉛、ポーラスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、ケッチェンブラック等の炭素質材料を用いてもよい。
電極の作製におけるスラリーの調製に用いる溶媒は結合剤を溶解するものが好ましく、結合剤の種類に合わせ、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、イソホロン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、フタル酸ジメチル、エタノール、メタノール、ブタノール又は水が適宜選択される。
分極性電極に用いる活性炭としては、フェノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石油コークス系活性炭等がある。これらのうち大きい容量を得られる点でやしがら系活性炭を使用するのが好ましい。また、活性炭の賦活処理法には、水蒸気賦活処理法、溶融KOH賦活処理法等があり、より大きな容量が得られる点で水蒸気賦活処理法による活性炭を使用するのが好ましい。
分極性電極に用いる好ましい導電剤としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、金属ファイバ、導電性酸化チタン、酸化ルテニウムが挙げられる。分極性電極に使用するカーボンブラック等の導電剤の混合量は、良好な導電性(低い内部抵抗)を得るように、また多すぎると製品の容量が減るため、活性炭との合計量中1〜50質量%とするのが好ましい。
分極性電極に用いる活性炭としては、大容量で低内部抵抗の電気二重層キャパシタが得られるように、平均粒径が20μm以下で比表面積が1500〜3000m/gの活性炭を使用するのが好ましい。
集電体は化学的、電気化学的に耐食性のあるものであればよい。活性炭を主体とする分極性電極の集電体としては、ステンレス、アルミニウム、チタン又はタンタルが好ましく使用できる。これらのうち、ステンレス又はアルミニウムが、得られる電気二重層キャパシタの特性と価格の両面において特に好ましい材料である。
電気二重層キャパシタとしては、捲回型電気二重層キャパシタ、ラミネート型電気二重層キャパシタ、コイン型電気二重層キャパシタ等が一般に知られており、本発明の電気二重層キャパシタもこれらの形式とすることができる。
例えば捲回型電気二重層キャパシタは、集電体と電極層の積層体(電極)からなる正極及び負極を、セパレータを介して捲回して捲回素子を作製し、この捲回素子をアルミニウム製等のケースに入れ、電解液を満たしたのち、ゴム製の封口体で封止して密封することにより組み立てられる。
セパレータとしては、従来公知の材料と構成のものが本発明においても使用できる。例えば、ポリエチレン多孔質膜、ポリプロピレン繊維やガラス繊維、セルロース繊維の不織布等が挙げられる。
また、公知の方法により、電解液とセパレータを介してシート状の正極及び負極を積層したラミネート型電気二重層キャパシタや、ガスケットで固定して電解液とセパレータを介して正極及び負極をコイン型に構成したコイン型電気二重層キャパシタとすることもできる。
本発明の電気化学デバイスが電気二重層キャパシタ以外である場合、電解液に本発明の電解液を用いる限り、それ以外の構成は特に限定されず、例えば、従来公知の構成を採用してもよい。
次に本発明を実施例及び比較例に基づいて説明するが、本発明はかかる例のみに限定されるものではない。
実施例1
スルホランとHCFCFCHOCFCFHとジメチルカーボネート(DMC)とを体積比30/20/50で混合して電解質塩溶解用溶媒を調製した。この電解質塩溶解用溶媒に4フッ化ホウ酸スピロビピロリジニウム(SBPBF)を1.0モル/リットル濃度となるように添加し、電解液を調製した。
この電解液を用いて、下記の方法で、電気二重層キャパシタを作製し、得られた電気二重層キャパシタの長期信頼性及び低温特性について評価した。結果を表1に示す。
(電極の作製)
(電極用スラリーの調製)
水蒸気賦活されたやしがら活性炭(クラレケミカル(株)製のYP50F、比表面積:1600m/g)を100重量部、導電剤としてアセチレンブラック(電気化学工業(株)製のデンカブラック)を3重量部、ケッチェンブラック(ライオン(株)製のカーボンECP600JD)を2重量部、エラストマーバインダーを4重量部、PTFE(ダイキン工業(株)製のポリフロン PTFE D−210C)を2重量部と界面活性剤(商品名DN−800H、ダイセル化学工業社製)を混合して電極用スラリーを調製した。
集電体としてエッジドアルミニウム(日本蓄電器工業(株)製の20CB、厚さ約20μm)を用意し、この集電体の片面に、塗装装置を用いて上記電極スラリーを塗装し電極層(厚さ:100μm)を形成し、電極を作製した。
(ラミネートセル電気二重層キャパシタの作製)
上記電極を所定の大きさ(20×72mm)に切断して、集電体のアルミ面に電極引出しリードを溶接で接着し、セパレータ(ニッポン高度紙工業(株)製のTF45−30)を電極間に挟み、ラミネート外装(品番:D−EL40H、製造元:大日本印刷(株))に収納した後に、ドライチャンバー中で電解液を注入・含浸させ、その後封止してラミネートセル電気二重層キャパシタを作製した。
(1)長期信頼性
ラミネートセル電気二重層キャパシタを温度65℃の恒温槽中に入れ、電圧3.0V500時間印加して静電容量および抵抗値を測定した。測定時期は、初期(0時間)、250、500時間であった。得られた静電容量測定値から、次の計算式に従って静電容量保持率(%)を算出した。
静電容量保持率(%)
=(各時間での静電容量/評価開始前(初期)の静電容量)×100
また、得られた抵抗測定値から、次の計算式に従って抵抗上昇率を算出した。
抵抗上昇率
=(各時間での抵抗値/評価開始前(初期)の抵抗値)×100
(2)低温特性
ラミネートセル電気二重層キャパシタを温度25℃の恒温槽中に入れ、電圧3.0Vを印加して抵抗値を測定した。また、ラミネートセル電気二重層キャパシタを温度−25℃の恒温槽中に入れ、電圧3.0Vを印加して抵抗値を測定した。
得られた測定値から、次の計算式に従って低温での抵抗上昇率を算出した。
抵抗上昇率
=−25℃での抵抗値/25℃での抵抗値
−25℃での抵抗値が25℃抵抗値の4倍以下のものが、低温特性として、優れたものである。
実施例2〜10、比較例1〜2
電解質塩溶解用溶媒及び電解質塩を表1に示す組成となるように電解液を調製した以外は、実施例1と同様にして、ラミネートセル電気二重層キャパシタを作製し、長期信頼性及び低温特性について評価した。結果を表1に示す。
なお、表1中、TEMABFは、4フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウムである。
Figure 2015076531
本発明の電解液は、電気二重層キャパシタ等の電気化学デバイス用電解液として用いることができる。

Claims (11)

  1. 電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを含み、
    前記電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%含む
    ことを特徴とする電解液。
  2. 電解質塩溶解用溶媒(I)は、含フッ素鎖状エーテルを更に含み、
    スルホラン化合物と含フッ素鎖状エーテルとの合計量が40体積%以上である請求項1記載の電解液。
  3. 電解質塩溶解用溶媒(I)は、スルホラン化合物を10〜40体積%、含フッ素鎖状エーテルを10〜30体積%、及び、カーボネート化合物を30〜60体積%含む請求項1又は2記載の電解液。
  4. スルホラン化合物は、スルホラン及び3−メチルスルホランからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1、2又は3記載の電解液。
  5. 含フッ素鎖状エーテルは、一般式(2):
    Rf−O−Rf (2)
    (式中、Rfは炭素数が1〜10の含フッ素アルキル基であり、Rfは炭素数1〜4のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基である。)で示される化合物である請求項2、3又は4記載の電解液。
  6. 電解質塩(II)は、テトラアルキル4級アンモニウム塩(IIA)、スピロビピロリジニウム塩(IIB)、イミダゾリウム塩(IIC)、N−アルキルピリジニウム塩(IID)、及び、N,N−ジアルキルピロリジニウム塩(IIE)からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1、2、3、4又は5記載の電解液。
  7. 電解質塩(II)の濃度は、0.1〜2.5モル/リットルである請求項1、2、3、4、5又は6記載の電解液。
  8. 電気化学デバイス用である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の電解液。
  9. 電気二重層キャパシタ用である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の電解液。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の電解液、並びに、正極及び負極を備える電気化学デバイス。
  11. 電気二重層キャパシタである請求項10記載の電気化学デバイス。
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