JP2015076294A - 車両用標識灯 - Google Patents

車両用標識灯 Download PDF

Info

Publication number
JP2015076294A
JP2015076294A JP2013212330A JP2013212330A JP2015076294A JP 2015076294 A JP2015076294 A JP 2015076294A JP 2013212330 A JP2013212330 A JP 2013212330A JP 2013212330 A JP2013212330 A JP 2013212330A JP 2015076294 A JP2015076294 A JP 2015076294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
organic
shutter
vehicle
liquid crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013212330A
Other languages
English (en)
Inventor
義朗 伊藤
Yoshiro Ito
義朗 伊藤
徹 伊東
Toru Ito
徹 伊東
志藤 雅也
Masaya Shito
雅也 志藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013212330A priority Critical patent/JP2015076294A/ja
Publication of JP2015076294A publication Critical patent/JP2015076294A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】リヤウィンドウ内側に沿って配設されるが、車両後方の視認性が低下しない車両用標識灯を提供する。【解決手段】有機EL表示素子11を有し、リヤウィンドウ2に沿った車室内に配設されて、非通電時に透明で通電時に発光するパネル状の発光体10と、発光体10の車室側に配設され、車室側への発光を遮光する遮光部20aを有するシャッタ20を備えた標識灯1で、遮光部20aが遮光と光透過の2つの異なる態様を有し、発光体10の発光・非発光と遮光部20aの遮光・光透過が連係するように、シャッタ20の駆動制御部18bが遮光部20aの態様を切り替える。非点灯時は、標識灯1が透けて車両後方の視認性が良好。点灯時は、標識灯11の車室側への発光が遮光部20aで遮光されて運転者への眩光や、対向車,歩行者への誤認光とならない。【選択図】図2

Description

本発明は、ストップランプなどの車両用標識灯に係り、特に、車両後部に設ける車両用標識灯に関する。
ストップランプ,ターンシグナルランプなどの車両用標識灯は、車両後部に左右一対設けられるが、最近の自動車業界では、後方視界を十分に確保するために、リヤウィンドウが大型化される傾向にあって、それだけ標識灯設置スペースが狭められるという問題がある。
ハイマウントストップランプのように、リヤウィンドウの内側に配置することも考えられるが、ランプによって後方の視界を遮られる分、後方視認性が低下する、という問題が発生する。
そこで、下記特許文献1では、リヤウィンドウの内側に配置するハイマウントストップランプを面状の有機EL発光パネルで構成することで、運転席からの後方視認性の低下を改善している。
即ち、有機EL発光パネルは、点灯時には赤く発光するが、非点灯時には透明であるため、運転席からの後方視認性がハイマウントストップランプによって遮られない。
特開平11−198720
しかし、前記した特許文献1では、例えば、ブレーキランプを踏んでいる間、有機EL発光パネルは該パネルの表裏両面が発光するため、即ち、車室側にも発光するため、有機EL発光パネルの発光が眩光となって、運転席からの後方視認性がむしろ悪化する、という新たな問題がある。
また、有機EL発光パネルの赤い発光が車室内から車両前方に配光されことで、自車の進行方向を誤って認識させてしまうという問題もある。
本発明は、前記した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、自動車のリヤウィンドウに沿った車室内に配設されるが、運転席からの後方視認性が低下せず、ドライバーには眩光が、対向車や歩行者には自車の進行方向を誤って認識させるような誤認光が発生しない車両用標識灯を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係る車両用標識灯においては、対向する一対の透明な電極層間に透明な有機発光層を積層一体化したパネル状の有機EL表示素子を有し、自動車のリヤウィンドウに沿った車室内に配設されて、非通電時に透明であるが通電時に所定の色に発光する光源である有機EL発光体と、
前記有機EL発光体近傍の車室側に配設されて、前記有機EL発光体の車室側への発光を遮光するパネル状の遮光部を有するシャッタを備え、
前記シャッタの遮光部は、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様を有し、前記有機EL発光体の発光(非発光)と前記遮光部の遮光(光透過)とが連係するように、前記シャッタの駆動制御部が前記遮光部の態様を切り替えるように構成した。
(作用)光源である有機EL発光体(有機EL表示素子)は、非通電時には透明(非発光)であるが、通電時には所定の色(例えば、ストップランプでは、赤色)に発光する。一方、シャッタの遮光部は、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様を有し、有機EL発光体の発光・非発光に連係して、シャッタの駆動制御部が遮光部の態様を切り替える。
即ち、シャッタの駆動制御部は、有機EL発光体の通電状態(非通電時・通電時)に連係して、有機EL発光体への非通電時(有機EL発光体の非発光時)には遮光部を「光透過」態様に切り替え、有機EL発光体への通電時(有機EL発光体の発光時)には遮光部を「遮光」態様に切り替える。
このため、標識灯のスイッチ(有機EL発光体の通電スイッチ)がオフの場合は、非通電状態の有機EL発光体は、発光することなく透明な形態に保持される。同時に、シャッタの駆動制御部は、標識灯のスイッチがオフ(有機EL発光体が非通電状態)である場合は、シャッタの遮光部を「光透過」態様に保持する。
この結果、標識灯の非点灯時には、シャッタの遮光部および有機EL発光体、即ち、標識灯全体が透けて見えるので、運転席からの車両後方の視界が標識灯によって狭められることがない。
次に、例えば、標識灯のスイッチがオンとなると、有機EL発光体が通電状態に切り替わり、有機EL発光体は所定の色(例えば、ストップランプでは、赤色)に発光する。そして、例えば、ストップランプでは、フットブレーキを踏み続けている間、即ち、有機EL発光体への通電状態が継続する間、有機EL発光体の発光状態が継続し、この赤い発光は、リヤウィンドウを透過して車両後方に配光されて、標識灯として機能する。一方、シャッタの駆動制御は、標識灯のスイッチがオンとなった(有機EL発光体が通電状態に切り替わった)場合に、シャッタの遮光部の態様を「光透過」から「遮光」に切り替える。
この結果、標識灯の点灯時には、有機EL発光体の車室側の発光は、シャッタの遮光部によって確実に遮光されて、バックミラーを介して運転者の目に導かれることがないし、車室内から車両前方に配光されるおそれもない。
また、テールアンドストップランプ、ターンシグナルランプ、クリアランスランプなどの標識灯は、車体後部に配設することが一般的であるが、運転席からの車両後方の視界を十分に確保するためには、リヤウィンドウを大型化することが望ましい。しかし、リヤウィンドウを大型化すると、車体後部における標識灯配置スペースが狭められて、標識灯を配置する自由度がなくなる。
然るに、請求項1では、これらの標識灯のいくつか(例えば、テールストップランプやターンシグナルランプ)を、大型化したリヤウィンドウの内側に沿って配設することで、車体後部に配設すべき標識灯の数が減る分、車体後部における標識灯設置スペースを十分に確保できる。勿論、車室内に配設した標識灯は透けるため、リヤウィンドウ大型化の効果を享受できる。
請求項2においては、請求項1に記載の車両用標識灯において、前記シャッタは、対向する透明電極間にエレクトロクロミック材料を介装したエレクトロクロミックパネルを備え、極性を変えた通電により前記エレクトロクロミック材料が酸化・還元することで、前記エレクトロクロミックパネルが「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となるエレクトロクロミックシャッタで構成した。
(作用)エレクトロクロミックパネルの対向電極の一方が陽極となるように通電すると、対向電極間に電位差が発生し、エレクトロクロミック材料が所定の色や金属光沢を帯びた状態となって、シャッタの遮光部(エレクトロクロミックパネル)が有機EL発光体の車室側の発光を遮光する。
一方、対向電極の他方が陽極となるように通電すると、エレクトロクロミック材料が透明状態となって、有機EL発光体の発光は、シャッタの遮光部(エレクトロクロミックパネル)を透過できる。
なお、エレクトロクロミック材料は、エレクトロクロミックパネル(の対向電極)への通電が停止し、対向電極間の電位差がゼロになったとしても、所定の色や金属光沢を帯びた状態または透明状態が保持される、という特性を備えている。
請求項3においては、請求項2に記載の車両用標識灯において、前記「遮光」態様を、前記エレクトロクロミック材料によって形成される光反射面で構成した。
(作用)標識灯の点灯時、有機EL発光体の車室側の発光は、シャッタの遮光部(エレクトロクロミックパネル)によって確実に遮光されるが、遮光部(エレクトロクロミックパネル)のエレクトロクロミック材料が形成する光反射面(例えば、金属光沢面)で反射された光の一部が有機EL発光体を透過し、さらにリヤウィンドウを透過して車両後方に配光されて、標識灯の配光として利用される。
請求項4においては、請求項1に記載の車両用標識灯において、前記シャッタは、液晶を介装した対向透明電極を挟んで垂直方向偏光フィルタと水平方向偏光フィルタを対向配置した液晶パネルを備え、前記電極への通電により液晶分子の配列を変化させることで、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となる液晶シャッタで構成した。
(作用)有機EL発光体の発光は、非通電時の液晶パネルを透過する。即ち、液晶分子に電界が作用していないと、一方の偏光フィルタ(例えば、水平方向偏光フィルタ)を透過した光(水平方向に振動する光)が、螺旋構造の液晶を透過することで、位相が90度回転した光(垂直方向に振動する光)となって、他の偏光フィルタ(例えば、垂直方向偏光フィルタ)を透過できる。即ち、シャッタの遮光部(液晶シャッタ)が透明状態となる。
一方、液晶パネルに通電されて液晶分子に電界が作用すると、液晶の螺旋構造が壊れて、一方の偏光フィルタ(例えば、水平方向偏光フィルタ)を透過した光(水平方向に振動する光)は、液晶を透過する際に位相が変わらないので、他の偏光フィルタ(例えば、垂直方向偏光フィルタ)を透過できない。即ち、シャッタの遮光部(液晶シャッタ)が有機EL発光体の発光を遮光する。
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る車両用標識灯によれば、標識灯・非点灯時には、標識灯全体が透けて、車両後方の視野が標識灯によって狭められることがないので、運転席からの車両後方の視認性が良好である。
特に、リヤウィンドウを大きくすることで、運転席からの車両後方の視認性がより良好になることに加えて、標識灯のいくつかをリヤウィンドウの内側に沿って配設することで、車体後部に配設すべき標識灯の数が減る分、車体後部における標識灯設置スペースが十分に確保されて、自動車後部における標識灯配置の自由度が大幅に改善される。
また、標識灯・点灯時には、標識灯によって車両後方の視野の一部が狭められることがあっても、有機EL発光体の車室側への発光がシャッタによって確実に遮光されるので、バックミラーを介して標識灯の発光が運転者に眩光として作用しないなど、運転席からの車両後方の視認性が良好となる。
また、標識灯・点灯時に、有機EL発光体の車室側への発光がシャッタによって確実に遮光されるので、対向車や歩行者に自車の進行方向を誤って認識させるような誤認情報を与えることもない。
請求項2によれば、標識灯の点・消灯に連係して動作する簡潔な構造のエレクトロクロミックシャッタを備えた車両用標識灯を提供できる。
請求項3によれば、遮光部(エレクトロクロミックパネル)で遮光された光の一部が標識灯の配光として利用されるので、車両後方への配光量が増加する分、標識灯の非視認性が向上する。
請求項4によれば、標識灯の点・消灯に連係して動作する簡潔な構造の液晶シャッタを備えた車両用標識灯を提供できる。
本発明に係る車両用標識灯をストップランプに適用した第1の実施例で、自動車後部の正面図である。 本発明の第1の実施例であるストップランプの概要図で、(a)はランプ非点灯時の概要図、(b)はランプ点灯時の概要図である。 要部である有機EL発光体の構成を示す断面図である。 要部であるエレクトロクロミックシャッタの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施例であるストップランプの概要図で、(a)はランプ非点灯時の概要図、(b)はランプ点灯時の概要図である。 同ランプの要部である液晶シャッタの構成を光の位相とともに示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明に係る車両用標識灯をストップランプに適用した第1の実施例である。
これらの図において、符号1は、薄いパネル形状に形成されたストップランプで、自動車後部に設けられた大きな面積のリヤウィンドウ2の内側(車室側)には、公知の固定手段を介して、該リヤウィンドウ2に接近するように配置されている。
なお、図1において、符号4は、テールアンドストップランプ、符号6は、ターンシグナルランプ、符号8は、バックアップランプで、これらのランプ4,6,8はいずれも車体外部に配設されている。
ストップランプ1は、図2,3に示すように、対向する一対の透明な電極層12a,12b間に透明な有機発光層14を積層一体化したパネル状の有機EL表示素子11を有し、非通電時には透明であるが通電時に赤く発光する有機EL発光体10と、有機EL発光体10の車室側に配設されて、車室側への発光を遮光するパネル状の遮光部22を有するエレクトロクロミックシャッタ20を備えている。
詳しくは、有機EL表示素子11は、図3に示すように、透明基板13と、その上に形成されるITO膜等の透明な電極層12aと、その上に形成される有機発光層14と、さらにその上に形成されるITO膜等の透明な電極層12bと、透明基板13とともにこれらを覆う透明樹脂カバー18を備えて構成されている。
電極層12a,12bは、接続線16a,16bによって制御部18aに接続され、制御部18aは、フットブレーキに連動するランプスイッチ19に接続されている。そして、スイッチ19がオンされると、制御部18aを介して、有機EL表示素子11には、電極層12a側が陽極となるように、直流電圧が印加され、電極層12a側からは正孔が、電極層12b側からは電子がそれぞれ有機発光層14内に注入され、正孔と電子が結合する際に有機発光層14が赤色に発光する。即ち、ハイマウントストップランプ1では、有機EL発光体10(有機EL表示素子11)が赤く発光し、リヤウィンドウ2を透過して車両後方に配光される。
なお、制御部18aは、フットブレーキに連動するランプスイッチ19がオン状態を継続する限り、電極層12a,12b間への直流電圧の印加を継続して、有機EL発光体10の発光状態が継続する。
一方、スイッチ19がオフされると、制御部18aを介して、有機EL表示素子11への通電が停止し、有機発光層14は透明状態となる。このため、有機EL表示素子11を含む有機EL発光体10全体が透明に保持される。
また、エレクトロクロミックシャッタ20は、図4に示すように、対向する透明電極膜22a,22b間にエレクトロクロミック材料を介装したエレクトロクロミックパネル20aを備え、電極膜22a,22b間に発生する電位差によりエレクトロクロミック材料を酸化・還元させて、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となるように構成されている。
詳しくは、エレクトロクロミックパネル20aは、図4に示すように、透明ガラス板21と、その上に形成されるITO膜等の透明な電極膜22aと、その上に形成されるエレクトロクロミック材料であるマグネシウム・ニッケル合金薄膜24と、さらにその上に形成される触媒であるパラジウム薄膜25と、さらにその上に形成されるシールされた電解液26と、さらにその上に形成されるITO膜等の透明な導電膜22bと、さらにその上に形成される透明ガラス板27を備えて構成されている。
即ち、エレクトロクロミックパネル20aは、透明な電極膜22a,マグネシウム・ニッケル合金薄膜24およびパラジウム薄膜25を順次積層するように形成した透明ガラス板21と、透明な電極膜22bを形成した透明ガラス板27とを対向させるとともに、対向する膜25,22b間のシールされた領域に電解液26が装填されて構成されている。電極膜22a,22bは、接続線23a,23bによって制御部18bに接続され、制御部18bは、ランプスイッチ19に接続されている。
そして、スイッチ19がオンとなると、制御部18bを介して、電極膜22bが陽極となるようにエレクトロクロミックパネル20aに直流電圧が印加され、エレクトロクロミック材料であるマグネシウム・ニッケル合金薄膜24が還元されて無色状態となる、即ち、シャッタ20の遮光部であるエレクトロクロミックパネル20aは、可視光を透過できる透明な形態となる。
一方、スイッチ19がオフとなると、制御部18bを介して、電極膜22aが陽極となるようにエレクトロクロミックパネル20aに直流電圧が印加され、マグネシウム・ニッケル合金薄膜24が酸化されてミラー(金属光沢)状態となる。即ち、シャッタ20の遮光部であるエレクトロクロミックパネル20aは、可視光を反射できるミラー(金属光沢)状態となる。
次に、図2(a),(b)を参照して、スイッチ19によってストップランプ1を点・消灯させる場合について説明する。
ストップランプ1の有機EL発光体10(EL表示素子11)は、スイッチ19(19a)および制御部18aを介して、直流電源Eに接続されており、スイッチ19(19a)のオン・オフによって点・消灯する。
一方、シャッタ20の遮光部であるエレクトロクロミックパネル20aの対向電極膜22a,22bには、接続線23c,23a,23bおよび制御部18bを介して常に通電が確保されるとともに、スイッチ19(19b)のオン・オフに連係して、制御部18bが電極膜22a,22bの極性を切り替えるように構成されている。
また、有機EL発光体10用のスイッチ19aと、エレクトロクロミックパネル20a用のスイッチ19bは、連動ダブルスイッチ19として構成されて、スイッチ19のオン・オフと、標識灯1の点・消灯(有機EL発光体10の発光・非発光)と、エレクトロクロミックシャッタ20の「遮光」・「光透過」態様とが対応するように構成されている。
そして、図2(b)に示すように、スイッチ19がオンされると、有機EL発光体10(EL表示素子11)の制御部18aは、電極層12aが陽極となるように、有機EL発光体10(EL表示素子11)に通電する。有機EL発光体10(EL表示素子11)は、電極膜12a,12b間に直流電圧が印加されて、全体が赤色に発光する。有機EL発光体10(EL表示素子11)のリヤウィンドウ2側の赤い発光L1は、リヤウィンドウ2を透過して車両後方に配光されることで、ストップランプ1として機能する。
同時に、エレクトロクロミックシャッタ20(パネル20a)の制御部18bは、電極膜22aが陽極となるように、エレクトロクロミックパネル20aに通電する。即ち、電極膜22a,22bの極性を切り替える。エレクトロクロミックパネル20aは、電極膜22a,22b間の電位差により、マグネシウム・ニッケル合金薄膜24が酸化されて、ミラー(金属光沢)状態となる。このため、有機EL発光体10(EL表示素子11)の車室側の赤い発光L2は、エレクトロクロミックパネル20aのミラー(金属光沢)状態のマグネシウム・ニッケル合金薄膜24によって遮光され、ストップランプ1の発光が車室側に導かれることはない。
また、有機EL発光体10(EL表示素子11)の車室側の赤い発光L2は、金属光沢を帯びたマグネシウム・ニッケル合金薄膜24で反射することで遮光されるが、反射した光の一部L2’は、有機EL発光体10(EL表示素子11)を透過し、さらにリヤウィンドウ2を透過して車両後方に配光されて、ストップランプ1の配光量を高めるべく作用する。
一方、図2(a)に示すように、スイッチ19がオフとなると、制御部18aを介して、有機EL発光体10(EL表示素子11)への通電が停止する。そして、有機EL発光体10(EL表示素子11)は、電極層12a,12b間に直流電圧が印加されないため、透明な態様に保持される。
同時に、エレクトロクロミックパネル20aの制御部18bは、電極膜22bが陽極となるように、エレクトロクロミックパネル20aに通電する。即ち、電極膜12a,12bの極性が切り替わる。エレクトロクロミックパネル20aは、電極膜22a,22b間の電位差により、マグネシウム・ニッケル合金薄膜24が還元されて、無色透明状態となる。
このため、ストップランプ1を構成する、有機EL発光体10(EL表示素子11)およびその車室側に配置されたエレクトロクロミックパネル20aがそれぞれ透明となるため、ストップランプ1全体が透けて、車両後方の視野がストップランプ1によって狭められることがない。
また、ストップランプ1の点灯時には、ランプ1の車室側への発光がシャッタ20によって確実に遮光されるので、ランプ1によって車両後方の視野の一部が狭められることがあっても、バックミラーを介してランプ1の発光が運転者に眩光として作用しないなど、運転席からの車両後方の視認性が良好となる。
また、ランプ1の点灯時に、ランプ1の車室側への発光がシャッタ20によって確実に遮光されるので、対向車や歩行者に自車の進行方向を誤って認識させるような誤認情報を与えることもない。
なお、前記した実施例では、ストップランプ1がリヤウィンドウ2の内側(車室側)に直接固定されることで、リヤウィンドウ2に沿って配置されているが、例えば、先行特許文献1のハイマウントストップランプ(図4参照)と同様に、後部座席の後部棚におけるリヤウィンドウに臨む位置にその下端部が支持された形態で、リヤウィンドウに沿って配設することもできる。
また、前記した実施例では、エレクトロクロミックパネル10aの対向する透明電極22a,22b間に介装するエレクトロクロミック材料として、酸化するとミラー(金属光沢)状態となり、還元すると透明な状態となる、マグネシウム・ニッケル合金を用いているが、同様な特性を持つエレクトロクロミック材料としては、銀イオン液などがあり、これらをエレクトロクロミック材料として用いてもよい。
また、透明電極22a,22b間に介装するエレクトロクロミック材料として、酸化・還元により、色を帯びた状態と透明な状態とでその態様が切り替わる、酸化タングステン,水酸化ニッケルなどを用いてもよい。
図5,6は本発明の第2の実施例であるストップランプを示し、図5は同ランプの概要図で、(a)は同ランプ非点灯時の概要図、(b)は同ランプ点灯時の概要図、図6は、同ランプの要部である液晶シャッタの構成を示す断面図である。
前記した第1の実施例のストップランプ1では、有機EL発光体10の車室側への発光をエレクトロクロミックシャッタ20で遮光する構造であったが、この第2の実施例のストップランプ1Aでは、有機EL発光体10の車室側への発光を液晶シャッタ30で遮光する構造となっている。
詳しくは、有機EL発光体10の車室側には、液晶34を介装した対向透明電極31a,31bを挟むように水平方向偏光フィルタ32aと垂直方向偏光フィルタ32bを対向配置した液晶パネル30aを備え、電極31a,31bへの通電により液晶分子の配列を変化させることで、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となる液晶シャッタ30が配設されている。
詳しくは、図6(a)に示すように、液晶分子に電界が作用していないと、水平方向偏光フィルタ32aを透過した光(水平方向に振動する光)は、螺旋構造の液晶34を透過することで、位相が90度回転した光(垂直方向に振動する光)となって、他の偏光フィルタ32b(例えば、垂直方向偏光フィルタ)32bを透過できる。即ち、液晶パネル30aは透明となって、光を透過できる。
一方、図6(b)に示すように、液晶パネル30aに通電されて、電極31a,31bを介し液晶分子に電界が作用すると、液晶34の螺旋構造が壊れて、水平方向偏光フィルタ32aを透過した光(水平方向に振動する光)は、液晶34を透過する際に位相が変わらないので、垂直方向偏光フィルタ32bを透過できない。即ち、液晶シャッタ30の遮光機能が発揮される。
次に、図5(a),(b)を参照して、スイッチ19によってストップランプ1Aを点・消灯させる場合について説明する。
ストップランプ1Aの有機EL発光体10(EL表示素子11)は、スイッチ19cおよび制御部18aを介して直流電源Eに接続されて、スイッチ19cのオン・オフによって、点・消灯する。
一方、液晶シャッタ30(液晶パネル30a)は、スイッチ19cおよび制御部18aを介して直流電源Eに接続されて、スイッチ19cのオン・オフによって、「遮光」形態と「光透過」形態が切り替わる。
そして、図5(b)に示すように、スイッチ19cがオンされると、前記した第1の実施例の場合と同様に、制御部18aを介して、電極層12aが陽極となるように、有機EL発光体10(EL表示素子11)に通電され、有機EL発光体10(EL表示素子11)全体が赤色に発光する。
同時に、液晶シャッタ30(液晶パネル30a)の制御部18cは、インバータ(図示せず)を介し直流を交流に変換して電極31a,31bに通電し、液晶分子に電界が作用することで液晶34の螺旋構造が壊れる。このため、水平方向偏光フィルタ32aを透過した光(水平方向に振動する光)は、液晶34を透過する際に位相が変わらないため、垂直方向偏光フィルタ32bを透過できない。即ち、有機EL発光体10(EL表示素子11)の車室側の赤い発光は、液晶シャッタ30(液晶パネル30a)によって遮光されるため、ストップランプ1Aの発光が車室側に導かれることはない。
一方、図5(a)に示すように、スイッチ19cがオフされると、制御部18aを介して、有機EL発光体10(EL表示素子11)への通電が停止する。
同時に、液晶シャッタ30(液晶パネル30a)の制御部18cは、電極31a,31bへの通電を停止し、液晶分子に作用していた電界がなくなるため、液晶34の螺旋構造が復活する。このため、水平方向偏光フィルタ32aを透過した光(水平方向に振動する光)が、螺旋構造の液晶34を透過することで、位相が90度回転した光(垂直方向に振動する光)となって、垂直方向偏光フィルタ32bを透過できる。
このように、ストップランプ1Aを構成する、有機EL発光体10(EL表示素子11)およびその車室側に配置された液晶パネル30aがそれぞれ透明となるため、ストップランプ1A全体が透けて、車両後方の視野がストップランプ1Aによって狭められることがない。
なお、前記した第1,第2の実施例では、本発明をハイマウントストップランプ1,1Aに適用した実施例を説明しているが、本発明はテールアンドストップランプ、ターンシグナルランプ、バックアップランプなどの標識灯にも適用できる。
即ち、テールアンドストップランプ4、ターンシグナルランプ6、バックアップランプ8などは、車体後部下方に配設することが一般的であるが、後方視界を十分に確保するためには、リヤウィンドウを大型化することが望ましい。しかし、リヤウィンドウを大型化すると、車体後部における標識灯配置スペースが狭められて、標識灯を配置する自由度がなくなる。
然るに、これらの標識灯のいくつか(例えば、テールアンドストップランプ4やターンシグナルランプ6)を、大型化したリヤウィンドウの内側に沿って配設すれば、車体後部に配設する標識灯の数が減り、標識灯を配置する自由度も上がる。
1,1A 標識等であるストップランプ
2 自動車のリヤウィンドウ
10 光源である有機EL発光体
10a 有機EL発光体
11 有機EL表示素子
12a,12b 透明電極層
14 有機発光層
18a,18b シャッタの駆動制御部
19 ストップランプのスイッチ
19a ランプの点・消灯用スイッチ
19b エレクトロクロミックシャッタの切り替え用スイッチ
19c ランプの点・消灯(シャッタの切り替え)用スイッチ
20 エレクトロクロミックシャッタ
20a 遮光部であるエレクトロクロミックパネル
22a,22b 透明電極膜
24 エレクトロクロミック材料であるマグネシウム・ニッケル合金薄膜
30 液晶シャッタ
30a 遮光部である液晶パネル
32a,32b 偏光フィルタ
31a,31b 透明電極
34 液晶

Claims (4)

  1. 対向する一対の透明な電極層間に透明な有機発光層を積層一体化したパネル状の有機EL表示素子を有し、自動車のリヤウィンドウに沿った車室内に配設されて、非通電時に透明であるが通電時に所定の色に発光する光源である有機EL発光体と、
    前記有機EL発光体近傍の車室側に配設されて、前記有機EL発光体の車室側への発光を遮光するパネル状の遮光部を有するシャッタを備え、
    前記シャッタの遮光部は、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様を有し、前記有機EL発光体の発光(非発光)と前記遮光部の遮光(光透過)とが連係するように、前記シャッタの駆動制御部が前記遮光部の態様を切り替えることを特徴とする車両用標識灯。
  2. 前記シャッタは、対向する透明電極間にエレクトロクロミック材料を介装したエレクトロクロミックパネルを備え、極性を変えた通電により前記エレクトロクロミック材料が酸化・還元することで、前記エレクトロクロミックパネルが「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となるエレクトロクロミックシャッタで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用標識灯。
  3. 前記「遮光」態様は、前記エレクトロクロミック材料によって形成される光反射面であることを特徴とする請求項2に記載の車両用標識灯。
  4. 前記シャッタは、液晶を介装した対向透明電極を挟んで垂直方向偏光フィルタと水平方向偏光フィルタを対向配置した液晶パネルを備え、前記電極への通電により液晶分子の配列を変化させることで、「遮光」と「光透過」の2つの異なる態様となる液晶シャッタで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用標識灯。
JP2013212330A 2013-10-09 2013-10-09 車両用標識灯 Pending JP2015076294A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013212330A JP2015076294A (ja) 2013-10-09 2013-10-09 車両用標識灯

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013212330A JP2015076294A (ja) 2013-10-09 2013-10-09 車両用標識灯

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015076294A true JP2015076294A (ja) 2015-04-20

Family

ID=53000988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013212330A Pending JP2015076294A (ja) 2013-10-09 2013-10-09 車両用標識灯

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015076294A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015179590A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 スタンレー電気株式会社 照明装置
WO2019065538A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 スタンレー電気株式会社 光学装置とその駆動方法
JP2019066647A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 スタンレー電気株式会社 表示/照明に適した光学装置とその駆動方法
EP3560758A1 (en) * 2018-04-23 2019-10-30 Stanley Electric Co., Ltd. Illumination device for vehicle, lighting tool for vehicle, window panel attached with lighting tool for vehicle, and on-vehicle display
EP3560757A1 (en) 2018-04-23 2019-10-30 Stanley Electric Co., Ltd. Illumination device for a vehicle
KR20200024859A (ko) 2017-07-13 2020-03-09 파이오니아 가부시키가이샤 발광 장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6434678U (ja) * 1987-08-27 1989-03-02
US7048422B1 (en) * 2004-03-16 2006-05-23 Stephen Solomon Light emitting signaling apparatus
WO2010122905A1 (ja) * 2009-04-21 2010-10-28 コニカミノルタホールディングス株式会社 照明装置
JP2012155146A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Fujitsu Ltd 表示システム及び表示制御方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6434678U (ja) * 1987-08-27 1989-03-02
US7048422B1 (en) * 2004-03-16 2006-05-23 Stephen Solomon Light emitting signaling apparatus
WO2010122905A1 (ja) * 2009-04-21 2010-10-28 コニカミノルタホールディングス株式会社 照明装置
JP2012155146A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Fujitsu Ltd 表示システム及び表示制御方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015179590A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 スタンレー電気株式会社 照明装置
KR20200024859A (ko) 2017-07-13 2020-03-09 파이오니아 가부시키가이샤 발광 장치
US11486558B2 (en) 2017-07-13 2022-11-01 Pioneer Corporation Light-emitting device
US11781726B2 (en) 2017-07-13 2023-10-10 Pioneer Corporation Light-emitting device
US11940115B2 (en) 2017-07-13 2024-03-26 Pioneer Corporation Light-emitting device
WO2019065538A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 スタンレー電気株式会社 光学装置とその駆動方法
JP2019066647A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 スタンレー電気株式会社 表示/照明に適した光学装置とその駆動方法
JP7063565B2 (ja) 2017-09-29 2022-05-09 スタンレー電気株式会社 表示/照明に適した光学装置とその駆動方法
EP3560758A1 (en) * 2018-04-23 2019-10-30 Stanley Electric Co., Ltd. Illumination device for vehicle, lighting tool for vehicle, window panel attached with lighting tool for vehicle, and on-vehicle display
EP3560757A1 (en) 2018-04-23 2019-10-30 Stanley Electric Co., Ltd. Illumination device for a vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6584072B2 (ja) 車両用標識灯
JP2015076294A (ja) 車両用標識灯
JP5013962B2 (ja) 車両用合わせガラス
US10525674B2 (en) Glazed vehicle roof
US9335021B2 (en) Motor vehicle with turn signal repeater glazing
US8256940B2 (en) Securable cover with electrically activatable light inhibiting lens for vehicle lights
US9109773B2 (en) Light-signaling glazing for a vehicle
US8571754B2 (en) Securable cover for vehicle lights and method
US10071689B2 (en) Rearview mirror system with a display
JP2004131052A (ja) 後方視/表示ミラーアセンブリ
JP2015513684A (ja) 積層基板上の画像を見るための装置
WO2016138731A1 (zh) 后视镜
JP2018017778A (ja) 反射表示装置
WO2016021302A1 (ja) 車両用固体型ecミラー
JPH11198720A (ja) 表示装置
KR20180001464A (ko) 발광 장치
US20210213888A1 (en) Vehicle lighting and display systems using switchable opaque film
JP7248981B2 (ja) 乗物用調光ウィンドウ、及び乗物用調光ウィンドウシステム
JP2019192432A (ja) 車両用照明装置、車両用灯具、車両用灯具付きウィンドウパネル、車載ディスプレイ
JP6980510B2 (ja) 窓部材
JP2004327069A (ja) 車両用照明装置およびそれを用いた車両用表示装置
JP2020027744A (ja) 車輌用灯具
JP2008164908A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
WO2020121655A1 (ja) 車両ボディ用表示装置
WO2020189185A1 (ja) 車両用灯具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170621

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171212