JP2015075534A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】型抜き穴を形成することなく光学部材を板バネによって固定することにより、高い防塵性能を備えること。
【解決手段】反射ミラー62fを支持する第一ミラー支持部81と、第一ミラー支持部81に支持された反射ミラー62fとの間に間隙を形成する突出部83と、反射ミラー62fを押圧する押圧部と突出部83に接触する接触部とを備え、間隙に嵌め込まれることにより弾性変形することで押圧部が反射ミラー62fを第一ミラー支持部81に向かって押圧する板バネ90と、を備え、間隙から弾性変形した板バネ90が離脱しないように、突出部83には突起部82が設けられ、板バネ90には突起部82に係合する係合部92が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に用いられる光走査装置の筐体における防塵対策に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる光走査装置としては、次のような構成を備える光走査装置が周知である。即ち、光源から射出される光ビームを回転多面鏡により偏向させ、偏向された光ビームを光学レンズやミラーなどの光学部品により感光体の感光面上に導くことによって、感光体上に潜像画像を形成する光走査装置である。図6に従来一般的に採用されている光走査装置の構成部品の概要を示す。なお、光走査装置の詳細な説明は後述する実施の形態において行う。光走査装置では、内部の光学部品に塵埃等の汚れが付着した場合、付着した塵埃が光線を遮ることで感光体面上における光ビームの光量が低下し濃度変動が発生する。近年、大気汚染の結果、1μm以下のサイズに相当する大気中の微細粉塵や化学物質量が増加しており、従来に増して光学部品の汚れによる画質の低下が課題になってきている。通常、光走査装置の構成要素である光学部品は、光学部品を汚れの原因物質から守るために後述する図7に示す筐体内に収納されている。
図7は従来の光走査装置の筐体における光学部品の保持構成を示した概略構成図である。筐体185の材質には、一般的に樹脂又は金属部材が用いられ、金型によって成型される。筐体185には、光学部材を固定するための板バネを取り付けるための係合部86bを作成するための型抜き穴Hが筐体外壁部に多数形成される。図8は筐体185の成形時に型抜き穴Hが形成される様子を示す図であり、詳細な説明は後述する実施の形態で行う。従来製品では、型抜き穴Hを通過した塵挨が付着して光学部品が汚れることがないように、シート状のシール部材を筐体外壁に多数貼付する等の型抜き穴Hを塞ぐ対策が取られてきた。しかし、筐体185は剛性確保の必要性から多くのリブが設置されていたり、画像形成装置周囲のユニット配置制約などから複雑な形状となっていたりすることも多い。そのため、リブがシール部材の貼付を阻害する位置にあるとシール部材によっては密閉しきれない場合もあった。また、シール部材の貼付は人手に頼らざるを得ないため、貼り間違い等が発生するおそれもある。
更に、近年の画像形成速度の高速化に伴い、光偏向手段が高速回転することによって発生する気流の圧分布差が大きくなっている。そして、ある箇所では内部から外部へ、ある箇所では外部から内部へと空気が流れ、空気の流れによる力が従来よりも大きく働くようになっている。外部から内部へ流れる空気中には、光学部品を汚す微細粉塵が含まれているため、装置が稼動すればするほど内部へと微細粉塵が浸入し、光学部品表面や筐体内部に付着していくことになる。特に光偏向手段である回転多面鏡では、光ビームを偏向するために回転多面鏡自体が高速で回転しており、周囲の気流にのった塵埃が回転多面鏡の反射面に付着しやすい。即ち、回転多面鏡が回転することで回転多面鏡の鏡面付近でカルマン渦、乱気流が発生し、塵埃をのせた気流が鏡面に激しくぶつかる。結果として回転多面鏡の鏡面に微細な粉塵が蓄積され、気流がぶつかる量が多い箇所から汚れが進行し、反射率が低下していく。そして、感光体上に導かれる光ビームの光量が低下して画像濃度が薄くなるという課題が発生してしまう。
このような光学部品が汚れるという課題を解決するため、筐体内部に設置する板バネの一部を使って型抜き穴を塞ぐといった構成が提案されている。例えば、特許文献1に記載の光走査装置によれば、板バネの先端を曲げて穴を覆うような形状を形成することで筐体成形時に発生してしまう開口部を塞ぎ、装置の密閉性を確保している。
特開2008−9319号公報
しかし、特許文献1の構成では、ゴム材やスポンジ材等の材料と異なり、板バネと筐体という硬い材質同士をはめ合わせるため、完全に開口部を塞ぐことは困難である。その理由は、板バネと筐体の接触面の平面度や真直度が数μmでも歪んでいる場合、板バネと筐体とが面や線での接触はできず部分的な点接触になってしまい、隙間ができてしまうからである。即ち、板バネと筐体とが点で接触している各箇所の隙間部分は密閉できない状態が発生してしまう。従って数百μmクラスの大きな塵埃が侵入することは防げるが、上述した数μm程度の微細粒子の侵入を防ぐことはできない。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、型抜き穴を形成することなく光学部材を板バネによって固定することにより、高い防塵性能を備えることを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。
(1)光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡によって偏向された前記光ビームを前記感光体に導く光学部材と、前記光学部材を内部に収容する筐体と、を備える光走査装置であって、前記筐体の内部において前記筐体に一体的に成形され、前記光学部材を支持する支持部と、前記筐体に一体的に成形され、前記支持部に支持された前記光学部材との間に間隙を形成するように、前記筐体の外枠から前記筐体の内部に向かって突出する突出部と、前記光学部材を押圧する押圧部と前記突出部に接触する接触部とを備え、前記押圧部と前記接触部との相対位置関係が変化するように弾性変形する板バネであって、前記間隙に嵌め込まれることにより弾性変形することで前記押圧部が前記光学部材を前記支持部に向かって押圧する板バネと、を備え、前記間隙から弾性変形した前記板バネが離脱しないように、前記突出部には突起部が設けられ、前記板バネには前記突起部に係合する係合部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
(2)感光体と、前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する前記(1)に記載の光走査装置と、前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、型抜き穴を形成することなく光学部材を板バネによって固定することにより、高い防塵性能を備えることができる。
実施例1、2の画像形成装置の概要を説明する概略構成図 実施例1の光学部品取付けの全体像を示した概略図 実施例1の防塵性能を向上するための構成を説明する概略構成図 実施例1の筐体を成形する際の型構造を示した概略図 実施例2の防塵性能を向上するための構成を説明する概略構成図 従来例の光走査装置の構成を示す概略構成図 従来例の光学部品の支持部構成を説明する概略図 従来例の筐体を成形する際の型構造を示した図
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により詳しく説明する。まず、従来の光走査装置の構成を説明し、その後に実施例を説明する。
[従来の光走査装置の構成]
図6に従来一般的に採用されている光走査装置の構成部品の概要を示す。感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する光走査装置は、偏向器である回転多面鏡42と回転多面鏡42を回転させるモータユニット41と、光学部材とを備える。光学部材は、モータユニット41への入射光束を整形するコリメータレンズ43やシリンドリカルレンズ44である。また、光学部材は、感光体上における光ビームの走査速度を等速度にさせるための1枚以上のfθレンズ(以下、光学レンズという)60及び感光体へと光ビームを導く反射ミラー62である。モータユニット41では、多数の反射鏡面を外周に有する回転多面鏡42を高速回転することで、光ビームが感光体上を走査するように入射する光ビームを偏向する。
感光体上へ案内される光ビームの光量は画像濃度と関係が深く、その光量が意図せず変動すると、記録シート(記録媒体)上に形成された画像の画像濃度が「薄い」又は「濃い」といった現象を引き起こす原因となる。特に、光走査装置内部の光学部品に塵埃等の汚れが付着した場合、付着した塵埃が光ビームを遮ることで感光体上に導かれる光ビームの光量が低下し濃度低下が発生する。上述したように、1μm以下のサイズに相当する微細粉塵が光学部品を汚してしまうことによる画質の低下が課題となってきている。通常、光走査装置の構成要素である光学部品は、それらを汚れの原因物質から守るために筐体内に収納されている。なお、以下の説明において、モータユニット41の回転多面鏡42の回転軸方向をZ軸方向、光ビームの走査方向である主走査方向又は反射ミラー62の長手方向をY軸方向、Y軸及びZ軸に垂直な方向をX軸方向とする。
[光走査装置の筐体]
後述する実施例との比較のために、上述した従来の図7について説明する。図7は従来の光走査装置の筐体における光学部品の保持構成を示した概略構成図である。図7(a)は、反射ミラー62の一方の端部が板バネ195により固定されている様子を示す斜視図で、反射ミラー62の端部近傍の拡大図である。図7(b)は、反射ミラー62と板バネ195が筐体185に設置される位置を示す図である。図7(c)は、反射ミラー62が板バネ195により固定されている箇所の断面図であり、断面の切り口(斜線部)及び断面から奥側の構造が図示されている。反射ミラー62の他端側も同様の支持構成である。なお、反射ミラー62を格子部で示す。反射ミラー62は、板バネ195によって押圧されることで筐体185の支持部87上に固定されている。
筐体185には、板バネ195を取り付けるために、筐体185の底面(外枠)から突出する突出部86が形成されている。突出部86は、支持部87上に支持された反射ミラー62に対向するように筐体185に一体的に成型されている。筐体185から突出する突出部86の反射ミラー62に対向する対向面86aには、板バネ195が係合する突起である係合部86bが設けられている。係合部86bは、対向面86aから支持部87に支持された反射ミラー62側に向かって突出している。
板バネ195は、支持部87上の反射ミラー62を主にX軸方向に押圧する押圧部195a、支持部87上の反射ミラー62を主にZ軸方向(マイナス方向)に押圧する押圧部195b、係合部86bが挿入される開口195cが設けられている。また、板バネ195は、対向面86aに接触する板部195d、押圧部195aが形成された板部195e、押圧部195bが形成された板部195fを備える。板部195dと板部195eは屈曲部195gによって連結され、板部195dと板部195fは屈曲部195hによって連結されている。板部195dには、係合部86bより投影面積が大きく、係合部86bが入り込むことができる面積の開口195cが形成されている。
板バネ195は設置の省スペース化や作業性の観点からビスによって筐体185に取り付けられるのではない。板バネ195は押圧部195aが支持部87上に支持された反射ミラー62から受ける反力と、係合部86bと板バネ195の開口195cの内壁面とが係合することによって固定される。即ち、光走査装置の組立時に、板バネ195は、−Z方向に移動することによって突出部86と支持部87上の反射ミラー62との間隙に挿入される。突出部86と支持部87上の反射ミラー62との間隙に挿入されることによって、板バネ195の屈曲部195gが弾性的に屈曲する。図7(c)に示すように、屈曲部195gが弾性的に屈曲した状態で突出部86の係合部86bが板部195dに設けられた開口195cの内部に入り込む。この状態で、屈曲部195gが弾性的に変形することによって、押圧部195aが反射ミラー62を押圧する。押圧部195aに押圧されることによって、反射ミラー62は支持部87上に固定される。
開口195cと係合部86bは、反射ミラー62と対向面86aとによって挟持された板バネ195が、反射ミラー62と突出部86との間から離脱するのを抑制するために設けられた抜け止め機構である。図7(c)に示す状態で、係合部86bの上面86cと開口195cとが係合するため、反射ミラー62と突出部86との間からの板バネ195の離脱が抑制される。
筐体185は、一般的に金型により成形された樹脂又は金属部材によって形成されるが、以下に説明する形成過程において上述した型抜き穴が筐体外壁部、特に筐体185の底面部に無数に形成される。
[型抜き穴が形成される理由]
後述する実施例との比較のために、図7(c)の筐体185の係合部86bの形成過程において、筐体外壁に型抜き穴Hが形成されてしまう理由を、図8を用いて説明する。図8(a)は、筐体185に係合部86bが設けられる箇所での断面図であり、断面の切り口を斜線で示し、断面から奥側の構造も図示する。図8(b)は2つの型板を合せた際の様子を示す図である。成形品である筐体185は、図8(a)に示すように、上方向からは型板Aで、下方向からは型板Bで、挟むようにして形成される。即ち、筐体185は、大きく2種の型板によって形成され、型板A及び型板Bの2つの型を合わせた際の隙間に樹脂を流し込むことで、筐体185が成形される。筐体185の係合部86bを成形するためには、1つの型板では成形することができない。係合部86bは、突起形状の下部の面であるアンダーカット部86dを有し、アンダーカット部86dは、製品外形から2つ以上の型板を内部に差し込まないと成形ができない。このため、型板Aだけでは成形することができず、型板Bを図8(b)のように筐体内部(型板A側)へ侵入させなければならないことがわかる。型板A及び型板Bの隙間に樹脂を流し込み筐体185を成形した後、型板A及び型板Bを外す際に、型板Bは筐体185の底面側から引き抜くこととなる。このために、筐体185の底面には、型板Bによる型抜き穴Hが形成される。
[画像形成装置]
実施例1の画像形成装置の構成を説明する。図1は本実施例のタンデム型のカラーレーザビームプリンタの全体構成を示す概略構成図である。このレーザビームプリンタ(以下、単にプリンタという)はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の色毎にトナー像を形成する4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bk(一点鎖線で図示)を備える。また、プリンタは、各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkからトナー像が転写される中間転写ベルト20を備え、中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録媒体である記録シートPに転写してカラー画像を形成するように構成されている。以降、各色を表す符号Y、M、C、Bkは、必要な場合を除き省略する。
中間転写ベルト20は、無端状に形成され、一対のベルト搬送ローラ21、22にかけ回されており、矢印B方向に回転動作しながら各色の作像エンジン10で形成されたトナー像が転写されるように構成されている。また、中間転写ベルト20を挟んで一方のベルト搬送ローラ21と対向する位置には二次転写ローラ65が配設されている。記録シートPは、互いに圧接する二次転写ローラ65と中間転写ベルト20との間に挿通されて、中間転写ベルト20からトナー像が転写される。中間転写ベルト20の下側には前述した4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkが並列的に配設されており、各色の画像情報に応じて形成したトナー像を中間転写ベルト20に転写するようになっている(以下、一次転写という)。これら4基の作像エンジン10は、中間転写ベルト20の回動方向(矢印B方向)に沿って、イエロー用の作像エンジン10Y、マゼンタ用の作像エンジン10M、シアン用の作像エンジン10C及びブラック用の作像エンジン10Bkの順に配設されている。
また、作像エンジン10の下方には、各作像エンジン10に具備された感光体である感光ドラム50を画像情報に応じて露光する光走査装置40が配設されている。なお、図1では光走査装置40の詳細な図示及び説明は省略し、図2、図3を用いて後述する。光走査装置40は全ての作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkに共用されており、各色の画像情報に応じて変調されたレーザビームを射出する図示しない4基の半導体レーザを備えている。また、光走査装置40は、各感光ドラム50に対応する光ビームが感光ドラム50の軸方向(Y軸方向)に沿って走査するように各光ビームを偏向する回転多面鏡42及び回転多面鏡42を回転させるモータユニット41を備えている。回転多面鏡42によって偏向された各光ビームは、光走査装置40内に設置された光学部材に案内されて感光ドラム50上に導かれ、各感光ドラム50を露光する。
各作像エンジン10は、感光ドラム50と、感光ドラム50を一様な背景部電位にまで帯電させる帯電ローラ12と、を備える。また、各作像エンジン10は、光ビームによって露光されることで感光ドラム50上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器13を備えている。現像器13は、感光ドラム50上に各色の画像情報に応じたトナー像を形成する。
各作像エンジン10の感光ドラム50に対向する位置には、中間転写ベルト20を挟むようにして一次転写ローラ15が配設されている。一次転写ローラ15は、所定の転写電圧が印加されることにより、感光ドラム50上のトナー像が中間転写ベルト20に転写される。
一方、記録シートPはプリンタ筐体1の下部に収納される給紙カセット2からプリンタの内部、具体的には中間転写ベルト20と二次転写ローラ65とが当接する二次転写位置へ供給される。給紙カセット2の上部には、給紙カセット2内に収容された記録シートPを引き出すためのピックアップローラ24及び給紙ローラ25が並設されている。また、給紙ローラ25と対向する位置には、記録シートPの重送を防止するリタードローラ26が配設されている。プリンタの内部における記録シートPの搬送経路27は、プリンタ筐体1の右側面に沿って略垂直に設けられている。プリンタ筐体1の底部に位置する給紙カセット2から引き出された記録シートPは、搬送経路27を上昇し、二次転写位置に対する記録シートPの突入タイミングを制御するレジストレーションローラ29へと送られる。その後、記録シートPは、二次転写位置においてトナー像が転写された後、搬送方向の下流側に設けられた定着器3(破線で図示)へと送られる。そして、定着器3によってトナー像が定着された記録シートPは、排出ローラ28を経て、プリンタ筐体1の上部に設けられた排紙トレイ1aに排出される。
このように構成されたカラーレーザビームプリンタによるカラー画像の形成に当たっては、まず、各色の画像情報に応じて光走査装置40が各作像エンジン10の感光ドラム50を所定のタイミングで露光する。これによって各作像エンジン10の感光ドラム50上には画像情報に応じた潜像画像が形成される。ここで、良質な画質を得るためには、光走査装置40によって形成される潜像画像が感光ドラム50上の所定の位置に精度よく再現され、かつ、潜像画像を形成するための光ビームの光量は常に安定して所望の値を出せるものでなければならない。
[筐体内の光学部品支持構成]
図2(a)は光学部品取付けの全体像を示した概略図、図2(b)は筐体85に対して光学部材である反射ミラー62(62a〜62h)と、その固定部材である板バネ90、100の設置を説明する概略図である。なお、図2(b)の光走査装置40は、筐体85から上蓋70をはずした状態で図示している。光走査装置40の内部及び外周部には、光ビーム(レーザ光)を射出する光源が搭載された不図示の光源ユニット、光ビームを偏向する回転多面鏡42、モータユニット41が設置されている。更に光走査装置40には、各光ビームを感光ドラム50上へ案内し、結像させるための光学レンズ60a〜60d、反射ミラー62a〜62hが設置されている。
不図示の光源ユニットから出射された感光ドラム50Yに対応する光ビームLYは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ60aに入射する。光学レンズ60aを通過した光ビームLYは、光学レンズ60bに入射し、光学レンズ60bを通過した後、反射ミラー62aによって反射される。反射ミラー62aによって反射された光ビームLYは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム50Yを走査する。
不図示の光源ユニットから出射された感光ドラム50Mに対応する光ビームLMは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ60aに入射する。光学レンズ60aを通過した光ビームLMは、光学レンズ60bに入射し、光学レンズ60bを通過した後、反射ミラー62b、反射ミラー62f、反射ミラー62dによって反射される。反射ミラー62dによって反射された光ビームLMは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム50Mを走査する。
不図示の光源ユニットから出射された感光ドラム50Cに対応する光ビームLCは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ60cに入射する。光学レンズ60cを通過した光ビームLCは、光学レンズ60dに入射し、光学レンズ60dを通過した光ビームLCは、反射ミラー62e、反射ミラー62f、反射ミラー62gによって反射される。反射ミラー62gによって反射された光ビームLCは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム50Cを走査する。
不図示の光源ユニットから出射された感光ドラム50Bkに対応する光ビームLBkは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ60cに入射する。光学レンズ60cを通過した光ビームLBkは、光学レンズ60dに入射し、光学レンズ60dを通過した後、反射ミラー62hによって反射される。反射ミラー62hによって反射された光ビームLBkは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム50Bkを走査する。
図2(a)に示す反射ミラー62a〜62hは、図6の反射ミラー62に対応する。また、図2(a)に示す光学レンズ60a〜60dは、図6の光学レンズ60に対応する。図2(b)に示すように、筐体85の内部において、反射ミラー62fの長手方向の両端部は、筐体85に対して、板バネ90により後述するミラー支持部に向けて押圧されることによって固定される。同様に、反射ミラー62hの長手方向の両端部は、筐体85に対して、板バネ100により後述するミラー支持部に向けて押圧されることによって固定される。以下、図2、図3を参照しながら、板バネ90や筐体85の構成を説明する。なお、板バネ100については、実施例2において説明する。また、板バネ90、後述する第一ミラー支持部81、及び突出部83は、ミラー固定機構を構成する。
(板バネの構成)
図3は、本実施例の防塵性能を向上するための光学部品の支持構成を説明する概略構成図である。図3(a)は、光学部品である反射ミラー62fを支持する構成を示す概略構成図であり、図3(b)は、反射ミラー62fを支持するための板バネ90を装着する前の状態を示す概略外観図であり、板バネ90の構成を説明するための図でもある。更に、図3(c)は、図3(a)の図から反射ミラー62fを外した状態を示す図であり、板バネ90を上方向(+Z軸方向)から見た上面図であり、図3(d)は、図3(c)の状態を側面(+Y軸方向)から見た側面図である。
図3(b)に示す弾性部材である板バネ90は、一枚の薄板を折り曲げて形成される。板バネ90は、基準面90aを備えた第一板部90hと、第一板部90hに対してそれぞれ折り曲げられた、第二板部90iと、第三板部90jと、第四板部90kと、一対の第五板部90mと、を有する。
第一板部90hは、図3(a)に示すように板バネ90が突出部83を覆うように装着されることにより、突出部83に固定される。第一板部90hと第二板部90i、第一板部90hと第三板部90jは、屈曲部90pによって連結されている。屈曲部90pは、第一板部90hに対して第二板部90i、第三板部90jを略V字状に折り返すことによって形成されている。そして、屈曲部90pが弾性変形することによって、第一板部90hと第二板部90i、第一板部90hと第三板部90jとの相対位置関係(相対角度)が変化する。第一板部90hと第四板部90kは、屈曲部90nによって連結されている。屈曲部90nは、第一板部90hに対して第四板部90kを略直角に折り曲げることによって形成されている。第四板部90kを設けることにより、板バネ90を突出部83に装着した際に、板バネ90が突出部83の下方向(−Z軸方向)に押し込まれることを防いでいる。一対の第五板部90mは、第一板部90hの両側端から第二板部90i、第三板部90jに対しては反対側に、第四板部90kに対しては同じ側に略直角に折り曲げられている。一対の第五板部90mを設けることにより、板バネ90を突出部83に装着した際に、板バネ90が突出部83のY軸方向にぶれることを防ぎ、姿勢を安定させることができる。
基準面90aは、薄板状の第一板部90hの一方の面であり、基準面90aの反対側(裏側)の面は、筐体85に設けられた突出部83に接触する接触部であり、板バネ90の位置の基準となる(図3参照)。第二板部90iには反射ミラー62fを押圧する第一押圧部90bが形成されている。第一押圧部90bは、第二板部90iの先端部において第一板部90hとは反対側に突出するように凸状に屈曲した部分である。板バネ90の第二板部90iと第一板部90hとが反射ミラー62fと突出部83との間に弾性力に抗して撓められた(圧縮された)状態で挿入されることにより、第一押圧部90bは反射ミラー62fのミラー反射面62f2に当接する。これにより、第一押圧部90bは、後述する反射ミラー62fを支持する支持部である第一ミラー座面81aに向けて、反射ミラー62fを押圧する。
第三板部90jには反射ミラー62fを押圧する第二押圧部90cが形成されている。第二押圧部90cは、第三板部90jの先端部と、第三板部90jを鈍角に折り曲げた折り曲げ部分との間において反射ミラー62fを押圧する部分である。第二押圧部90cは、反射ミラー62fの稜部62f1に当接する。板バネ90の第三板部90jが第一板部90hに対して弾性力に抗して撓められた状態で、板バネ90は突出部83に係止される。これにより、第二押圧部90cは反射ミラー62fを第一ミラー支持部81の第一ミラー座面81a及び第二ミラー支持部84の第二ミラー座面84aに向けて押圧する。
穴部90dは、屈曲部90nに設けられ、板バネ90の両面を貫通する開口である。穴部90eは、基準面90a上に設けられ第一板部90hの両面を貫通する開口である。また、係合部92は、穴部90eの部分を塞いでいた板バネ90の一部を第二板部90i及び第三板部90jと同じ側に、第一板部90hと略直角になるように折り曲げることによって、基準面90aから突出させた係合爪である。係合部92のY軸方向の幅は、穴部90eのY軸方向の幅よりも小さく、穴部90eは、係合部92のY軸方向の両端部よりも−Z軸方向に切り込まれている。また、穴部90eの+Y軸側の端部は、後述する突起部82の+Y軸側の端部よりも+Y軸方向に離れている。穴部90fは、第二板部90iと第三板部90jの間に設けられ、板バネ90の両面を貫通する開口である。
このように、板バネ90は、筐体85に設けられた突出部83の突起部82に対して板バネ90に形成した係合部92を係合するように構成されている。これにより、反射ミラー62fからの反発力により、板バネ90が筐体85から脱落することなく、その姿勢を保つことが可能となっている。なお、図3(b)には板バネ90の各部の符号を図示しているが、その他の図面においては見易さのため、板バネ90の詳細な符号を付すことは必要な個所を除き、省略する。
(突出部及びミラー支持部の構成)
図3(b)に示すように、筐体85の内部には、板バネ90を保持するための突出部83と、反射ミラー62fを筐体85に精度よく取り付けるために反射ミラー62fを支持する第一ミラー支持部81、第二ミラー支持部84とが一体成型されている。突出部83は、後述する第一ミラー支持部81、第二ミラー支持部84上に支持された反射ミラー62fとの間に間隙を形成する間隙形成部である。突出部83は、突出部83のY軸方向の幅(長さ)が一対の第五板部90mのY軸方向の幅よりも若干狭くなるように筐体85に形成されている。突出部83は、+Z軸方向から反射ミラー62fを押圧するために挿入される一対の第五板部90mに対して、板バネ90をガイドする機能を果たす。
第一ミラー支持部81は、板バネ90の第一押圧部90bによって押圧された反射ミラー62fが当接する第一ミラー座面81aを有する。第二ミラー支持部84は、板バネ90の第一押圧部90b及び第二押圧部90cによって押圧された反射ミラー62fが当接する第二ミラー座面84aを有する。板バネ90の第一押圧部90bによって押圧される反射ミラー62fの被押圧点に対して、反射ミラー62fのミラー反射面62f2の裏面側において、第一ミラー座面81aは反射ミラー62fの裏面側を支持する。また、板バネ90の第一押圧部90b及び第二押圧部90cによって押圧される反射ミラー62fの被押圧点に対して、反射ミラー62fのミラー反射面62f2の底面側において、第二ミラー座面84aは反射ミラー62fの底面側を支持する。
次に、反射ミラー62fの取り付け方法について説明する。筐体85上には、反射ミラー62fを精度良く取り付ける為の精度面である第一ミラー座面81a、第二ミラー座面84aが設けられている。反射ミラー62fを第一ミラー座面81a、第二ミラー座面84aに載せ、板バネ90を筐体85の上方向(+Z軸方向)から突出部83に挿入する。このとき、板バネ90で対称に曲げられた一対の第五板部90mが筐体85上に設けられた突出部83によって位置規制される。板バネ90を更に押し込んで行くと、第一押圧部90bが反射ミラー62fを第一ミラー座面81aの方向に加圧する。そして、図3(d)に示すように、板バネ90の係合部92は、突出部83上に設けられたフック形状の突起部82を乗り越えると、その位置で係止される。なお、係合部92は、前述したように板バネ90を折り曲げることにより形成されている。そのため、突起部82を乗り越える際に、係合部92と擦れることによって突起部82が削られることは殆どない。
本実施例では、突出部83は、第一ミラー支持部81に近接して設けられている。その理由としては、突出部83と第一ミラー支持部81と間の距離を長くすると、板バネ90が大型化せざるを得ない。更に、剛性の低い板バネを反射ミラー62fの固定に用いると、回転多面鏡42の回転による振動などにより反射ミラー62fの位置が変動してしまう。一方、剛性の高い板バネは高価であるため、剛性の高い板バネの使用は、画像形成装置の製造コストに影響を与えてしまう。そのため、突出部83は、第一ミラー支持部81に近接(隣接)して設けられている。
また、突出部83に設けられた突起部82は、第一ミラー座面81aに対して、図3(c)で示すように反射ミラー62fの長手方向に3〜5mm程度偏芯した位置に設けられている。図3(c)において、一点鎖線で示される線は、突起部82、第一ミラー座面81aそれぞれのY軸方向の中心を示す線であり、突起部82、第一ミラー座面81aの中心軸は、3〜5mm程度ずらされている(図中、矢印Aで示す)。これは、突起部82を金型構成上、スライド構成(本実施例では傾斜ピン方式)により形成するが、その際の型割上のスペースを確保するためである。例えば、第一ミラー座面81aを有する第一ミラー支持部81の金型構成をスライド構成とすると、その部分について製品の成型精度が低下し、光走査装置の光学部品取り付け部に求められる数μmの精度が実現できなくなる。そのため、第一ミラー支持部81の金型構成を通常の上下割構成の構造として、成型精度をあまり要求されない突起部82のみスライド構成としてアンダーカットを解消するものである。これにより、筐体外壁部に成型用型の抜き穴、すなわち図8で説明した型抜き穴Hを設けることなく、突起部82の形状を形成することが可能となる。
本実施例では、板バネ90により押圧された反射ミラー62fからの反発力に対して、板バネ90の係合部92と係合して、反発力を支える突起部82は、前述したように第一ミラー座面81aに対して、反射ミラー62fの長手方向にずれている。その結果、板バネ90に、+Y軸方向に回転モーメントが発生してしまう。ところが、一対の第五板部90mが突出部83を挟持する構成となっているため、板バネ90は回転モーメントに対抗して突出部83に安定して保持されるため、反射ミラー62fを十分に押圧することができる。
[筐体の成形工程]
図4(a)は、本実施例の筐体85を成形する際の型構造を示した概略図である。筐体85の成形型は、図4の上下方向(Z軸方向)へ移動可能に構成され、筐体85の大多数部を成形する成形型201及び202、そして成形型201、202とは異なる方向へと移動可能に構成された成形型203の複数の型構造を有する。傾斜ピンである成形型203は、突起部82を形成するための成形型である。図4(c)に示すように、成形型203は、突起部82を形成するためアンダーカット成形部204を有する。また、成形型203は、成形型201、202と直交する面で構成されており、X軸方向から見た形状はL字形状となっている。図4(a)に示すように、成形型201の成形型203と当接する面は、成形型203の面と接触するように、成形型202に対して直交する面で構成されている。なお、突起部82のY軸方向の長さは、成形型203のアンダーカット成形部204のY軸方向の長さ、即ち、図4(c)の図面でいうアンダーカット成形部204の奥行によって決まる。また、突起部82のX軸方向の幅(奥行)は、成形型203のアンダーカット成形部204のX軸方向の長さによって決まる。
図4(a)に示すように、筐体85を成形するために、成形型201、202、203を図4(a)のように組み合わせ、組み合わせた型の間隙に筐体85となる溶融した樹脂を注入、充填して冷却する。その後、図4(b)に示すように、成形型201が矢印Y1方向に移動し、成形型202が矢印Y2方向に移動する。同時に成形型203は、成形型203上方の成形型201の天井面201aとの接点を支点として、図4(b)の矢印Y3方向に回動する。このときの筐体85の突出部83の突起部82と、成形型203のアンダーカット成形部204との位置関係を図4(c)に示す。成形型を開くときには、成形型203の回動によって、突起部82の下部のアンダーカット部から、傾斜ピンである成形型203のアンダーカット成形部204が図4(c)の矢印右方向に離れる。そのため、成形型203は成形型201と共に上方向(+Z軸方向)に移動させることができる。
以上、本実施例によれば、型抜き穴を形成することなく光学部材を板バネによって固定することにより、高い防塵性能を備えることができる。すなわち、筐体上には、板バネを係止する突出部が、反射ミラーを精度よく保持する反射ミラー支持部から反射ミラーの長手方向に隔たった位置に設置されている。そのため、筐体の外壁に穴をあけることなく、反射ミラーを支持部に固定するための板バネを設置することが可能となり、大幅に防塵性能を向上することができる。また、筐体に形成される型抜き穴の数を削減することができるため、筐体の剛性が下がってしまうことを防止できる。
実施例1では、図2(b)に示した反射ミラーを支持する座面に反射ミラーを押圧する板バネ90について説明した。実施例2では、同様に、図2(b)に示した反射ミラーを支持する座面に反射ミラーを押圧する板バネ100について説明する。なお、本実施例で使用する光走査装置40の構成は、実施例1と同様であり、説明を省略する。
(板バネの構成)
図5は、本実施例の防塵性能を向上するための光学部品の支持構成を説明する概略構成図である。図5(a)は、光学部品である反射ミラー62hを支持する構成を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)とは異なる方向から見た反射ミラー62hを支持する構成を示す斜視図である。また、図5(c)は、反射ミラー62hを支持するための板バネ100を装着する前の状態を示す概略外観図であり、板バネ100の構成を説明するための図でもある。
図5(c)に示す弾性部材である板バネ100は、一枚の薄板を折り曲げて形成される。板バネ100は、基準面100aを備えた第一板部100hと、第一板部100hに対して各々折り曲げられた第二板部100i、一対の第三板部100j、一対の第四板部100kと、更に、第五板部100mと、を有する。第五板部100mは、一対の第四板部100kに対して、板バネ100を第一板部100h側に折り曲げることにより形成されている。
第一板部100hは、図5(a)に示すように板バネ100が突出部93を覆うように装着されることにより、突出部93に固定される。第一板部100hと第二板部100iは屈曲部100nによって連結され、第一板部100hと一対の第三板部100jは屈曲部100pによって連結されている。屈曲部100nは、第一板部100hに対して第二板部100iを略V字状に折り返すことによって形成されており、屈曲部100nが弾性変形することによって、第一板部100hと第二板部100iとの相対位置関係(相対角度)が変化する。また、屈曲部100nは、屈曲部100pに比べて、Z軸方向において、筐体85に近い位置に設けられている。一方、屈曲部100pは、第一板部100hに対して一対の第三板部100jを略V字状に折り返すことによって形成されている。そして、屈曲部100pが弾性変形することによって、第一板部100hと一対の第三板部100jとの相対位置関係(相対角度)が変化する。また、屈曲部100pは、屈曲部100nに比べて、Z軸方向において、筐体85から離れた位置に設けられている。第一板部100hと一対の第四板部100kは、屈曲部100qによって連結されている。屈曲部100qは、第一板部100hに対して一対の第四板部100kを略直角に折り曲げることによって形成されている。一対の第四板部100kを設けることにより、板バネ100を突出部93に装着した際に、板バネ100が突出部93の下方向(−Z軸方向)に押し込まれることを防いでいる。屈曲部100rは、一対の第四板部100kに対して第五板部100mを略直角に折り曲げることによって形成されている。第五板部100mは、第一板部100hと同じ側に略直角に折り曲げられている。第五板部100mは突出部93と当接するが、第五板部100mの先端部は、突出部93から離れる方向(−X軸方向)に曲げられている。
基準面100aは、薄板状の第一板部100hの一方の面であり、筐体85に設けられた突出部93に当接し、板バネ100の位置の基準となる(図5参照)。第二板部100iには反射ミラー62hを押圧する第一押圧部100bが形成されている。第一押圧部100bは、第二板部100iの先端部において第一板部100hとは反対側に突出するように凸状に屈曲した部分である。板バネ100の第二板部100iと第一板部100hとが反射ミラー62hと突出部93との間に弾性力に抗して撓められた(圧縮された)状態で挿入されることにより、第一押圧部100bは反射ミラー62hのミラー反射面62h2に当接する。これにより、第一押圧部100bは、反射ミラー62hを後述するミラーを支持する支持部である第一ミラー座面88aに向けて押圧する。
一対の第三板部100jの先端部には、第三板部100jを折り曲げた折り曲げ部が設けられている。一対の第三板部100jは、反射ミラー62hの稜部62h1に当接する。板バネ100の第三板部100jは第一板部100hに対して弾性力に抗して撓められた状態で板バネ100が突出部93に係止される。これにより、一対の第三板部100jは、反射ミラー62hを第一ミラー支持部88の第一ミラー座面88a及び第二ミラー支持部89の第二ミラー座面89aに向けて押圧する。
穴部100dは、屈曲部100qと屈曲部100rの間に設けられ、板バネ100の両面を貫通する開口であり、穴部100dのX軸方向の両端部が1対の第四板部を構成している。穴部100eは、第五板部100mに設けられ、第五板部100mの両面を貫通する開口である。そして、筐体85に設けられた突出部93の突起部94に対して、穴部100eを係合することにより、板バネ100を突起部94に係合するように構成されている。これにより、反射ミラー62hからの反発力により、板バネ100が筐体85から脱落することなく、その姿勢を保つことが可能となっている。なお、図5(c)には板バネ100の各部の符号を図示しているが、その他の図面においては見易さのため、板バネ100の詳細な符号を付すことは必要な個所を除き、省略する。
(突出部及びミラー支持部の構成)
図5に示すように、筐体85の内部には、板バネ100を保持するための突出部93と、反射ミラー62hを筐体85に精度よく取り付けるために反射ミラー62hを支持する第一ミラー支持部88、第二ミラー支持部89とが一体成型されている。突出部93は、後述する第一ミラー支持部88、第二ミラー支持部89上に支持された反射ミラー62hとの間に間隙を形成する間隙形成部である。突出部93は、突出部93のY軸方向の幅(長さ)が第一板部100h、一対の第四板部100k、第五板部100mのY軸方向の幅よりも若干広くなるように筐体85に形成されている。そして、第一板部100h及び第五板部100mのY軸方向の端部が接触する突出部93のY軸方向の両端部は、Z軸方向から見ると凹部形状(コの字型形状)を有している。そのため、板バネ100を突出部93に装着すると、板バネ100の第一板部100h及び第五板部100mのY軸方向の両端部は、突出部93のY軸方向の両端部に接触し、ぶれないように位置規制される。
第一ミラー支持部88は、板バネ100の第一押圧部100bによって押圧された反射ミラー62hが当接する第一ミラー座面88aを有する。第二ミラー支持部89は、板バネ100の第一押圧部100b及び一対の第三板部100jによって押圧された反射ミラー62hが当接する第二ミラー座面89aを有する。板バネ100の第一押圧部100bによって押圧される反射ミラー62hの被押圧点に対して、反射ミラー62hのミラー反射面62h2の裏面側において、第一ミラー座面88aは反射ミラー62hの裏面側を支持する。また、板バネ100の第一押圧部100b及び一対の第三板部100jによって押圧される反射ミラー62hの被押圧点に対して、反射ミラー62hのミラー反射面62h2の底面側において、第二ミラー座面89aは反射ミラー62hの底面側を支持する。
次に、反射ミラー62hの取り付け方法について説明する。筐体85上には、反射ミラー62hを精度良く取り付ける為の精度面である第一ミラー座面88a、第二ミラー座面89aが設けられている。反射ミラー62hを第一ミラー座面88a、第二ミラー座面89aに載せ、板バネ100を筐体85の上方向(+Z軸方向)から突出部93に挿入する。このとき、筐体85上に設けられた突出部93の前述した両端部により、板バネ100の第一板部100h及び第五板部100mはY軸方向にぶれないように位置規制される。板バネ100を更に押し込んで行くと、第一押圧部100bが反射ミラー62hを第一ミラー座面88aの方向に加圧する。そして、図5(a)に示すように、板バネ100の穴部100eは、突出部93上に設けられたフック形状の突起部94を乗り越えると、その位置で係止される。
突起部94は、実施例1の突起部82とは異なり、突出部93のY軸方向の中央部付近の位置で、かつ、第一ミラー支持部88の第一ミラー座面81aの位置と略対向する突出部93の反対側の面に設けられている。これにより、実施例1のように、板バネ100により押圧された反射ミラー62hからの反発力による回転モーメントが発生することはない。そのため、実施例1のように、突出部83を挟持することにより板バネ90の姿勢を安定させる一対の第五板部90mのような姿勢安定部を備える必要はないが、姿勢安定部を持たせて、板バネ100を安定させるようにしてもよい。
また、実施例1では、突起部82は第一ミラー座面81aの中心軸よりもずれた位置に設けられていた(図3(c)の矢印A)。これは、突起部82が設けられた側の突出部83と第一ミラー座面81aを有する第一ミラー支持部81との間が狭く、その際の型割上のスペースを確保するため、金型構成上、傾斜ピン方式によるスライド構成を採用するためである。一方、本実施例では、突起部94は、第一ミラー座面88aに対して対向して設けられた突出部93の第一ミラー座面88aとは反対の裏面側に設けられている。そのため、実施例1で説明した傾斜ピンは、第一ミラー座面88aから離れた位置に設けることができ、且つ図5(c)の−X軸方向に移動できるので、金型構成は、実施例1と比べて配置に余裕を持たせることができる。但し、板バネ100は突出部93の裏側まで回り込むため、板バネ100の展開長は、実施例1の板バネ90の場合よりも長くなる。
以上、本実施例によれば、型抜き穴を形成することなく光学部材を板バネによって固定することにより、高い防塵性能を備えることができる。特に、筐体上には、板バネを係止する突起部が、反射ミラーを精度よく保持する反射ミラー支持部に、略対向して設けられた突出部の裏側の面に設置されているため、実施例1とは異なり、板バネの係止部と押圧部間で回転モーメントが発生しない。これにより、板バネの姿勢を安定させる為の姿勢安定部を必要としない。更に、実施例1と同様に、筐体の外壁に穴をあけることなく、反射ミラーを支持部に固定するための板バネを設置することが可能となり、大幅に防塵性能を向上することができる。また、筐体に形成される型抜き穴の数を削減することができるため、筐体の剛性が下がってしまうことを防止でき、弾性部材の組み付け性も向上させることができる。
62 反射ミラー
81 第一ミラー支持部
82 突起部
83 突出部
90 板バネ
92 係合部

Claims (12)

  1. 光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡によって偏向された前記光ビームを前記感光体に導く光学部材と、前記光学部材を内部に収容する筐体と、を備える光走査装置であって、
    前記筐体の内部において前記筐体に一体的に成形され、前記光学部材を支持する支持部と、
    前記筐体に一体的に成形され、前記支持部に支持された前記光学部材との間に間隙を形成するように、前記筐体の外枠から前記筐体の内部に向かって突出する突出部と、
    前記光学部材を押圧する押圧部と前記突出部に接触する接触部とを備え、前記押圧部と前記接触部との相対位置関係が変化するように弾性変形する板バネであって、前記間隙に嵌め込まれることにより弾性変形することで前記押圧部が前記光学部材を前記支持部に向かって押圧する板バネと、を備え、
    前記間隙から弾性変形した前記板バネが離脱しないように、前記突出部には突起部が設けられ、前記板バネには前記突起部に係合する係合部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記突起部は、前記支持部と対向する前記突出部の面に設けられ、
    前記突起部は、前記光学部材の長手方向において、前記板バネが前記光学部材を押圧する位置から離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記係合部は、前記板バネの両面を貫通する開口を構成している前記板バネを折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記板バネは、前記突出部を挟持する一対の姿勢安定部を有し、
    前記一対の姿勢安定部は、前記板バネを折り曲げることにより形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記筐体は、複数の成形型を組み合わせることによって成形され、
    前記突起部は、前記複数の成形型のうち前記突起部を形成する成形型を抜き取る際に、前記突起部を形成する成形型を他の成形型とは異なる方向に移動させることにより形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光走査装置。
  6. 前記突起部は、前記支持部と対向する前記突出部の面とは前記突出部を介した反対側の面に設けられ、
    前記突起部は、前記光学部材の長手方向において、前記板バネが前記光学部材を押圧する位置と等しい位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  7. 前記係合部は、前記板バネの両面を貫通する開口により形成されていることを特徴とする請求項1又は6に記載の光走査装置。
  8. 前記支持部と前記突出部と前記板バネとを含む固定機構は、前記光学部材の長手方向の両端それぞれに設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光走査装置。
  9. 前記光学部材は、前記回転多面鏡によって偏向された前記光ビームを反射する反射ミラーであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 前記支持部と前記突出部とは、互いに隣接するように前記筐体に成形されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光走査装置。
  11. 前記押圧部によって押圧される前記反射ミラーの被押圧点の裏面側に前記支持部が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の光走査装置。
  12. 感光体と、
    前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光走査装置と、
    前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018151478A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 キヤノン株式会社 板バネ、筐体、光走査装置及び画像形成装置
JP2019053193A (ja) * 2017-09-15 2019-04-04 日本電産サンキョー株式会社 駆動装置

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