JP2015075338A - 濁水中セシウム除去装置および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、河川や除染の現場でも使える簡便な方法で、かつ、懸濁物質除去のために発生する新たな汚染物量を極力抑え管理可能な状態で取り出すことのできる、セシウム汚染懸濁水の処理技術が必要とされている。
非特許文献1は、大部分のセシウムは天然の粘土鉱物に吸着されており、水中のイオン状態はほとんどないことを指摘し、濁水の懸濁物質の処理が重要であることを指摘している。しかし、処理にともなう発生廃棄物に関しては踏み込んでいない。
非特許文献2は、懸濁物質の除去がセシウム除去につながることを示しているは見ているが、吸着材を使用しており、これら使用された吸着材が放射性廃棄物になる問題を解決していない。
特許文献1は、懸濁物質の分離が放射性廃液の処理に有効であることを指摘しているが、懸濁物質を吸着した分離膜の処理については言及していない。
特許文献2−5は、いずれも懸濁物質の付着した濾過材の洗浄についての技術が記載されている。しかし、これは濾過材の目詰まりによる濾過能力の低減を再生させるためのものであり、目詰まりさえ解消できれば濾過材の表面などに懸濁物質が残存しても構わない。そのために、洗浄を有効に行うために、濾過材の粒度が洗浄の篩目よりすべて大きいこと、濾過材が懸濁物質を吸着しない洗浄性であることなどの技術的必要因子を考慮しえていない。
なお、濾過体の離散可能な粒子とは、表面付着物を洗浄・離脱せしめる処理において表面を露出できる程度のものを意味しており、粒子をひも状物で連結したもの、洗浄可能な空隙を持つことのできる繊維状や膜状物質およびその積層物やこれらの組み合わせも含まれる。また、洗浄可能な非吸着性フィルタには繊維や紙を用いたものが含まれ、繊維には例えばナイロンやポリエチレンなどの合成繊維や、麻や生糸のような天然繊維が用いられる。
濁水中セシウム除去ユニット40は、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に、離散可能な非吸着性粒子41又は洗浄可能な非吸着性フィルタの少なくとも一方を含んで濾過体42と、濾過体42に放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を供給する濁水供給部44と、濾過体42で濾過された処理水を排出する処理水排出部46と、濾過体42を収容する濾過体収容部48と、非吸着性粒子41よりも細かい網目を有する濾過体保持用の処理側網部50と、濾過体収容部48から濾過体42を出し入れするための取出し開口部52とを含んで構成される。
洗浄水ユニット60は、濾過体収容部48から取出された濾過体42を収容する再生用濾過体収容部62と、濾過体42に洗浄水を供給する洗浄水供給部64と、非吸着性粒子41よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有する濾過体保持用の再生用網部66と、再生用網部66を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部68とを含んで構成される。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、濾過体(22、42)は、水の浸透可能な容器に包んだ層状の濾過体を有すると共に、流路に設置されるとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、離散可能な非吸着性粒子(21、41)は、濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触するとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、当該セシウムイオン吸着性粒子は帯磁可能な懸濁物質非吸着性であるとよく、また濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触するとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、選択性吸着能物質は、離散可能な非吸着性粒子に混合され、もしくは離散可能な非吸着性粒子の全てを構成するとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、濾過体は、上記のセシウムイオン吸着性粒子(23、43)と、懸濁物質吸着能を持たずかつ水中セシウムイオン吸着能を持たない離散可能な非吸着性粒子(21、41)とを有すると共に、セシウムイオン吸着性粒子と非吸着性粒子とは、両者が洗浄後分別可能なように、形状又はサイズに違いを持たせてあるとよい。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。図において、本発明の濁水中セシウム除去装置20は、濾過体22、濁水供給部24、処理水排出部26、濾過体収容部28、処理側網部30、洗浄水供給部32、汚水排出部34を備えている。
濁水10は放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含むもので、例えば40乃至4000ベクレル/l程度の放射性セシウムを含有するものであるが、放射性セシウムの含有量はこれに限定されない。放射性セシウムの吸着には、イオン吸着を含まない。処理水14は、濁水中セシウム除去装置20を用いて、濁水10から放射性セシウムを除去したものである。洗浄水16は濁水10を処理した濾過体22を洗浄するもので、放射性セシウムを薄く含んでいるものを繰り返し使用しても構わない。洗浄済み水18には、高濃度で放射性物質であるセシウムが集まり減容化される。
なお、濾過体の離散可能な粒子とは、表面付着物を洗浄・離脱せしめる処理において表面を露出できる程度のものを意味しており、粒子をひも状物で連結したもの、洗浄可能な空隙を持つことのできる繊維状や膜状物質およびその積層物やこれらの組み合わせも含まれる。
処理水排出部26は、濾過体22で濾過された処理水14を排出するもので、例えば排水槽18に一端が接続された配管が用いられる。処理水排出部26には、流路を閉塞する為のバルブが設けられていてもよい。
濾過体収容部28は、濾過体22を収容するもので、円筒形や箱状等の各種の固定形状の筐体や槽体、並びに用途によっては不定形の濾過袋が用いられる。
汚水排出部34は、処理側網部30を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水18を排出する。洗浄済み水18には、放射性セシウムを高濃度で含有する物質が含まれるため、固液分離により固形分を分離する。この固形分には、放射性セシウムを高濃度で含有する。
なお、濁水供給部24と処理水排出部26は、濾過モードでは通水し、再生モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。また、洗浄水供給部32と汚水排出部34も、再生モードでは通水し、濾過モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。
本実施の形態の濁水中セシウム除去装置は、最初は濾過体22を濾過モードで使用する。即ち、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を、離散可能な非吸着性粒子21によって構成された濾過体22に供給する。次に、濾過体22で濾過された処理水14を濁水中セシウム除去装置から排出する。これを濁水供給により処理側網部30が目詰まりしたり、濾過体22に懸濁物質12が充分付着するまで繰り返す。
次に、濾過体22の再生モードに移る。即ち、濾過体22に洗浄水を供給して、濾過体22に滞留する懸濁物質を洗浄する。次に、懸濁物質12を含有する洗浄水から、懸濁物質12を分離して懸濁物質12に吸着された放射性セシウムを回収する。
濁水中セシウム除去ユニット40は、濾過体42、濁水供給部44、処理水排出部46、濾過体収容部48、処理側網部50、取出し開口部52とで構成される。ここで、濾過体42、濁水供給部44、処理水排出部46、濾過体収容部48、処理側網部50は、其々前述の濾過体22、濁水供給部24、処理水排出部26、濾過体収容部28、処理側網部30と大略同様である。
即ち、濾過体42は、離散可能な非吸着性粒子41によって構成されている。非吸着性粒子41は、前述の非吸着性粒子21と同様である。濁水供給部44は、濾過体42に放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水を供給する。処理水排出部46は、濾過体42で濾過された処理水を排出する。濾過体収容部48は、濾過体42を収容するものである。処理側網部50は、非吸着性粒子41よりも細かい網目を有するもので、濾過体42を濾過体収容部48内部に保持する為に用いる。取出し開口部52は、濾過体収容部48から濾過体42を出し入れするための開口部である。
再生用濾過体収容部62は、濁水中セシウム除去ユニット40の濾過体収容部48から取出された濾過体42を収容するものである。再生用網部66は、非吸着性粒子41よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有するもので、濾過体42を再生用濾過体収容部62内部に保持する為に用いる。
本実施の形態の濁水中セシウム除去装置は、最初は濾過体42を濁水中セシウム除去ユニット40に置いて濾過モードで使用する。即ち、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を、離散可能な非吸着性粒子41によって構成された濾過体42に供給する。次に、濾過体42で濾過された処理水14を濁水中セシウム除去ユニット40から排出する。これを濁水供給により処理側網部30が目詰まりしたり、濾過体42に懸濁物質12が充分付着するまで繰り返す。
非吸着性濾過材41を用いた濾過体収容部48としての濾過槽(可搬)と、当該濾過槽で使用した非吸着性濾過材のセシウム除去装置との組み合わせによる。まず、除染の洗浄で生じた懸濁水はその場でくみ上げ、非吸着性の濾過槽にいれて濾過し、それにより得られる処理水は非もしくは低汚染であるため洗浄に循環使用する。次に、使用後の濾過槽について、セシウム除去装置により非吸着性濾過材42の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。このようにして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度濾過槽に使用される。
河川湖沼等の底部に堆積した含セシウム懸濁物質は増水などで流出する危険性がある。そこで、非吸着性濾過材を通水性の袋に詰めた「除染袋」を流出時の流路に置く。「除染袋」は、濾過体収容部48に相当するもので、長期間その流路に静置し、増水などで懸濁物質の流出が懸念されたのちに回収する。回収された除染袋は本発明の濁水中セシウム除去装置により非吸着性濾過材の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。
このようにして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度除染袋に使用される。
林野の除染は大量の立木、草木の存在、土地の起伏など立ち入って困難な場合が多い。しかし、天然の雨水などにより付着したセシウムが懸濁物質に吸着されながら徐々に流れていっている。
そこで、非吸着性濾過材41を通水性の袋に詰めた「除染袋」を林野での水路や水たまりを形成しやすいところに置き、人工的なホットスポットを形成させ、そこから含セシウム懸濁物質を回収する。「除染袋」は、濾過体収容部48に相当するもので、長期間人工ホットスポットに静置し、大雨などで懸濁物質の流出が懸念されたのちに回収する。そして、回収された除染袋は本発明の濁水中セシウム除去装置により、非吸着性濾過材41の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。そして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度除染袋に使用される。
離散可能な非吸着性粒子21は、懸濁物質吸着能を持たずかつ水中セシウムイオン吸着能を持たない完全非吸着性物質からなるものである。離散可能な非吸着性粒子21とセシウムイオン吸着性粒子23は、両者が洗浄後分別可能なように、形状やサイズに違いを持たせてあるとよい。また、セシウムイオン吸着性粒子23は、選択性吸着能物質に帯磁可能な懸濁物質非吸着性であってセシウムイオン吸着物質を濾過粒子に用いるとよい。
この場合、セシウムイオン吸着体23に用いられる選択性吸着能物質は、離散可能な非吸着性粒子に混合され、もしくは離散可能な非吸着性粒子の全てを構成するとよい。また、選択性吸着能物質は、濾過槽での補助フィルタ又は濾過層包装容器に組み込む形態でもよい。
濾過後、処理水を採取しその放射線量を測定するとともに、濾過材を取出し濾過材の粒子径より小さい0.5mmの篩上で洗浄し、濾過材付着物を洗い落とし、その洗浄水から沈殿物をフィルタで取出し、沈殿物の放射線量を測定した。
図において、濾過体収容部28は、下方開放型可変濾過体282、円筒型筐体部284、フィルタ押し台286を備えている。下方開放型可変濾過体282は、濾過体22やセシウムイオン吸着体23を内部に収容するもので、濾過された処理水を処理水排出部26側に透過させる構造を有している。下方開放型可変濾過体282は、ロート型の凸部に穴を有するもので、この凸部を底部とするすぼまった筒状もしくは蛇腹、ヒダなどを有している。下方開放型可変濾過体282は、このような形状によって表面積を増大させてあり、濾過体を一層又は多層積層した構造となっていると共に、表面が洗える形状となっている。円筒型筐体部284は、下方開放型可変濾過体282を囲うと共に、濁水中セシウム除去装置に流入する濁水や処理水を保持する管路として作用する。フィルタ押し台286は、下方開放型可変濾過体282の最下層の底部の孔の下方延長位置に配置されたもので、上下に移動可能となっている。
洗浄懸濁物質貯め36は、汚水排出部34と接続されており、流入した汚水に対して固液分離をして洗浄懸濁物質38として蓄える。
再生モード時には、フィルタ押し台286が下方に位置し、底部の穴が開口した状態で下方開放型可変濾過体282の上部より洗浄水を流している。すると、洗浄水によって、濾過体22間の懸濁物質のつまりのみならず、個々の濾過体22にとっては上側に位置する深層濾過沈殿物をも洗浄して、洗浄懸濁物質貯め36に洗浄済み水を流し込むことができる。
濾過モード時には、フィルタ押し台286を下方開放型可変濾過体282底部の穴をふさぎながら上方に持ち上げることで、下方開放型可変濾過体282の筒状構造を押し縮めひだ状に織り込ませる構造となり、濾過体22の層を処理水流に対してより多層の構造にして、濾過の効果をます。そこで、下方開放型可変濾過体282にあらかじめ折り目を付けておくことで、下方開放型可変濾過体282をより多層にする折り曲げを容易に行えるようにすることが好ましい。
第1槽ユニット70は、濁水供給部72、中間処理水排出部74、第1槽筐体76、第1槽開口部77、中間処理側網部78、懸濁物質沈殿保持部79とで構成される。ここで、濁水供給部72は、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を濾過体22に供給するもので、濾過モードでは通水し、再生モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が用いられる。中間処理水排出部74は、中間処理側網部78で中間処理された濁水を第2槽ユニット80に送るための管路である。
中間処理側網部78は、濁水に含まれる粒径の大きな塵埃、石や草木を濁水から取り除くもので、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12以外のものによって、第2槽ユニット80が早めに閉塞することを防止する。懸濁物質沈殿保持部79は、中間処理側網部78を通過した中間処理水に含まれる塵埃のうちで、沈殿速度の速い粒子を沈殿させる。
なお、洗浄水供給部84と汚水排出部90も、再生モードでは通水し、濾過モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。
濾過モード時には、濁水は濁水供給部72に吸引され、中間処理側網部78をへて中間処理水排出部74から出る経路で、第1槽ユニット70の内部を通過する。第1槽ユニット70での滞留によって、濁水に含まれる塵埃のうちで、沈殿速度の速い粒子を懸濁物質沈殿保持部79に沈殿させて、第2槽ユニット80に中間処理水を送る。
第2槽ユニット80では、中間処理水が中間処理水ポンプ85によって第2槽筐体部82の内部に送られ、濾過体収容部86をへて処理水排出部88から処理水が排出される。また、濾過体収容部86には中間処理水に含まれる放射性セシウムを高濃度で含有する懸濁物質が滞留する。
第1槽ユニット70では、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79を取り出して、中間処理側網部78に堆積した塵埃や懸濁物質沈殿保持部79に保持された懸濁物質を除去する。これによって、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79を再生して、第1槽ユニット70に戻して次の濾過モード時での使用に備える。この場合、中間処理水ポンプ85を逆方向運転して、洗浄済み水を第1槽ユニット70に逆送して、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79の再生に供してもよい。
表面濾過は、サーフェス濾過ともいい、流体中の懸濁物質あるいは浮遊物質を主にフィルタの表面で捕捉する濾過機構である。
深層濾過は、デブス濾過ともいい、フィルタの表面だけでなく、フィルタの内部でも懸濁物質あるいは浮遊物質を捕捉する濾過機構である。
ケーク濾過は、フィルタ表面に堆積したケーク自身がフィルタとして作用する濾過機構である。
12 懸濁物質
14 処理水
16 洗浄水
18 洗浄済み水
20 濁水中セシウム除去装置
21、41 非吸着性粒子
22、42 濾過体
23、43 セシウムイオン吸着性粒子
24、44、72 濁水供給部
26、46、88 処理水排出部
28、48 濾過体収容部(濾過槽)
30、50 処理側網部
32、64、84 洗浄水供給部
34、68、90 汚水排出部
40 濁水中セシウム除去ユニット
52 取出し開口部
60 洗浄水ユニット
62 再生用濾過体収容部
66 再生用網部
Claims (11)
- 水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に、離散可能な非吸着性粒子又は洗浄可能な非吸着性フィルタの少なくとも一方を含んで構成された濾過体と、
前記濾過体に放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を供給する濁水供給部と、
前記濾過体で濾過された処理水を排出する処理水排出部と、
前記濾過体を収容する濾過体収容部と、
前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の処理側網部と、
前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、
前記処理側網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、
を備える濁水中セシウム除去装置。 - 水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に、離散可能な非吸着性粒子又は洗浄可能な非吸着性フィルタの少なくとも一方を含んで構成された濾過体と、
前記濾過体に放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を供給する濁水供給部と、
前記濾過体で濾過された処理水を排出する処理水排出部と、
前記濾過体を収容する濾過体収容部と、
前記非吸着性粒子よりも細かい網目を有する濾過体保持用の処理側網部と、
前記筐体から前記濾過体を出し入れするための取出し開口部と、
を有する濁水中セシウム除去ユニットと、
前記筐体から取出された前記濾過体を収容する処理用濾過体収容部と、
前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、
前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の再生用網部と、
前記再生用網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、
を有する洗浄水ユニットと、
を備える濁水中セシウム除去装置。 - 前記濾過体収容部は、重力または圧力の少なくとも一方により濁水を濾過体中に流入させる槽状構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 前記濾過体収容部は、水の浸透可能な容器に包んだ層状の濾過体を有すると共に、流路に設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 前記離散可能な非吸着性粒子は、濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 前記濾過体は、懸濁物質吸着能を持たずかつ水中セシウムイオン吸着能を持つ選択性吸着能物質を有するセシウムイオン吸着性粒子を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 前記セシウムイオン吸着性粒子は、さらに帯磁可能な懸濁物質非吸着性であることを特徴とする請求項6に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 前記セシウムイオン吸着性粒子は、濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触することを特徴とする請求項6又は7に記載の濁水中セシウム除去装置。
- 請求項3に記載の槽状構造の濾過体収容部であって、前記濾過体は請求項6又は7に記載の選択性吸着能物質を含むと共に、
前記濾過体収容部は、前記濾過体収容部の補助フィルタ又は濾過体の包装容器に組み込む形態の少なくとも一方であることを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の濁水中セシウム除去装置。 - 前記濾過体は、請求項6乃至請求項8に記載のセシウムイオン吸着性粒子と、懸濁物質吸着能を持たずかつ水中セシウムイオン吸着能を持たない前記離散可能な非吸着性粒子とを有すると共に、
前記セシウムイオン吸着性粒子と前記非吸着性粒子とは、両者が洗浄後分別可能なように、形状又はサイズに違いを持たせてあることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の濁水中セシウム除去装置。 - 放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に、離散可能な非吸着性粒子又は洗浄可能な非吸着性フィルタの少なくとも一方を含んで構成された濾過体に供給する工程と、
前記濾過体で濾過された処理水を排出する工程と、
前記濾過体に洗浄水を供給して、前記濾過体に滞留する懸濁物質を洗浄する工程と、
前記懸濁物質を含有する洗浄水から、前記懸濁物質を分離して前記懸濁物質に吸着された放射性セシウムを回収する工程と、
を有することを特徴とする濁水中セシウム除去方法。
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