JP6478194B2 - 濁水中セシウム除去装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電所の事故等により広範囲の地域が放射性セシウムに汚染された場合に発生する河川や湖沼の底部汚泥や、除染洗浄水などで発生する放射性セシウム吸着した懸濁物質を含む濁水処理に用いて好適な、濁水中の濁水中セシウム除去装置および方法に関する。
原発事故で拡散したセシウムにより水質汚染が引き起こされており、その対策として多くのセシウムイオン吸着材が開発されている。しかし、環境中に放出されたセシウムの多くはイオン上ではなく土壌中の粘土物質によって吸着され安定な固定体を形成していることが明らかになってきている。そこで、水に対するセシウム汚染の問題は水に溶解したイオン状セシウムの処理ではなく、セシウムを吸着した粘土物質を主成分とする懸濁物質の処理であるとの方向性が出てきている。
一般に懸濁物質の処理には凝集剤を用いて沈殿を形成させる方法も、もしくは、ゼオライトや活性炭のような吸着能をもつ物質により濾過、吸着させる方法が用いられてきた。ここで、凝集沈殿法はプールなどの人工の限られた空間では使用可能である。しかし、凝集沈殿法を湖沼や河川で用いると、底部にセシウムの高い沈殿槽層を形成する危険性があり使用できないという課題がある。
他方で吸着材による濾過の方法は、極僅か存在する水中セシウムイオンも吸着除去できるというメリットもある。しかし、懸濁物質量よりはるかに大量に必要とされる吸着材自体がセシウムを含む懸濁物質を取り込んでしまい、新たな放射性廃棄物を大幅に増やしてしまうという問題が生じる。
そこで、河川や除染の現場でも使える簡便な方法で、かつ、懸濁物質除去のために発生する新たな汚染物量を極力抑え管理可能な状態で取り出すことのできる、セシウム汚染懸濁水の処理技術が必要とされている。
次に、上記の総論的な説明に続いて、個別の先行技術文献を掲げて説明する。
非特許文献1は、大部分のセシウムは天然の粘土鉱物に吸着されており、水中のイオン状態はほとんどないことを指摘し、濁水の懸濁物質の処理が重要であることを指摘している。しかし、処理にともなう発生廃棄物に関しては踏み込んでいない。
非特許文献2は、懸濁物質の除去がセシウム除去につながることを示しているは見ているが、吸着材を使用しており、これら使用された吸着材が放射性廃棄物になる問題を解決していない。
特許文献1は、懸濁物質の分離が放射性廃液の処理に有効であることを指摘しているが、懸濁物質を吸着した分離膜の処理については言及していない。
特許文献2−5は、いずれも懸濁物質の付着した濾過材の洗浄についての技術が記載されている。しかし、これは濾過材の目詰まりによる濾過能力の低減を再生させるためのものであり、目詰まりさえ解消できれば濾過材の表面などに懸濁物質が残存しても構わない。そのために、洗浄を有効に行うために、濾過材の粒度が洗浄の篩目よりすべて大きいこと、濾過材が懸濁物質を吸着しない洗浄性であることなどの技術的必要因子を考慮しえていない。
特開2013−2971号公報 特開2001−58108号公報 特開2004−167371号公報 特開2007−29866号公報 特開2011−183334号公報
「湿式分級洗浄および天然鉱物等による農地土壌などに含まれる放射性セシウム除去方法の実践的検討」日本原子力学会和文論文誌Vol.11,No.4(2012)225-271 「水田水口におけるモミガラ等を用いた用水中の放射性Csの除去効果」農工研技報214(2013)123-133
本発明は上記課題を解決するもので、河川や湖沼の底部汚泥や除染洗浄水などで発生する放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水から、濁水処理によって生じるセシウム汚染廃棄物を大幅に減らしつつ、濁水中のセシウムを取り除く装置および方法を提供することを目的とする。
従来の吸着材への懸濁物質の吸着やゼオライト、活性炭などの吸着機能を持つ濾過材による懸濁物質の捕獲では、吸着材や濾過材があらたなセシウム汚染物質となる。そこで逆に、懸濁物質に対して吸着機能をもたない、すなわち表面に付着した懸濁物質も水洗や機械的剥離で離脱させることのできる表面の平滑な非吸着性物質を用いて濾過を行い。その濾過材間に捕獲された懸濁物質を洗浄、分級することで回収し、濾過材の非吸着性物質は再度使用することで、非吸着性の濾過材から洗浄・分級された懸濁物質だけを発生物とする。
本発明の濁水中セシウム除去装置20は、例えば図1に示すように、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子21を含んで構成された濾過体22と、濾過体22に放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を供給する濁水供給部24と、濾過体22で濾過された処理水14を排出する処理水排出部26と、濾過体22を収容する濾過体収容部28と、非吸着性粒子21よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有する濾過体保持用の処理側網部30と、濾過体22に洗浄水16を供給する洗浄水供給部32と、処理側網部30を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水18を排出する汚水排出部34とを備え、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであり、セシウム吸着材を用いずとも、濁水中に存在する懸濁物質を取り除くことを特徴とする
本発明の濁水中セシウム除去装置は、例えば図2に示すように、濁水中セシウム除去ユニット40と洗浄水ユニット60とで構成される。
濁水中セシウム除去ユニット40は、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子41を含んで構成された濾過体42と、濾過体42に放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を供給する濁水供給部44と、濾過体42で濾過された処理水を排出する処理水排出部46と、濾過体42を収容する濾過体収容部48と、非吸着性粒子41よりも細かい網目を有する濾過体保持用の処理側網部50と、濾過体収容部48から濾過体42を出し入れするための取出し開口部52とを含んで構成される。
洗浄水ユニット60は、濾過体収容部48から取出された濾過体42を収容する再生用濾過体収容部62と、濾過体42に洗浄水を供給する洗浄水供給部64と、非吸着性粒子41よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有する濾過体保持用の再生用網部66と、再生用網部66を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部68とを含んで構成される。
本発明の濁水中セシウム除去装置では、離散可能な非吸着性粒子を含んで構成された濾過体と、その濾過層構成粒子を洗浄し、当該粒子間に捕獲された懸濁物質を取り出すための構成要素を備えることにより、濁水中のセシウムを吸着した懸濁物質を水中から分離して、濁水中のセシウムを低減する。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、濾過体(22、42)は、重力または圧力の少なくとも一方により濁水を濾過体中に流入させる槽状構造であるとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置において、好ましくは、離散可能な非吸着性粒子(21、41)は、濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触するとよい。
本発明の濁水中セシウム除去装置は、例えば図に示すように、水の浸透可能な容器に包んだ層状の濾過体を有すると共に、河川等の増水時に含セシウム懸濁物質が流出する危険性がある流路に設置される除染袋であって、前記濾過体は、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子を含んで構成されると共に、前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の処理側網部と、前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、前記処理側網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、を備えると共に、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであり、セシウム吸着材を用いずとも、濁水中に存在する懸濁物質を取り除くことを特徴とする
本発明の濁水中セシウム除去装置は、例えば図に示すように、水の浸透可能な容器に包んだ層状の濾過体を有すると共に、河川等の増水時に含セシウム懸濁物質が流出する危険性がある流路に設置される除染袋であって、前記濾過体は、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子を含んで構成されると共に、前記除染袋から取出された前記濾過体を収容する処理用濾過体収容部と、前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の再生用網部と、前記再生用網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、有する洗浄水ユニットと、を備えると共に、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであり、セシウム吸着材を用いずとも、濁水中に存在する懸濁物質を取り除くことを特徴とする
本発明の濁水中セシウム除去方法は、放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水10を、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に、離散可能な非吸着性粒子又は洗浄可能な非吸着性フィルタの少なくとも一方を含んで構成された濾過体(22、42)に供給する工程と、濾過体で濾過された処理水14を排出する工程と、濾過体に洗浄水16を供給して、濾過体に滞留する懸濁物質12を洗浄する工程と、懸濁物質12を含有する洗浄水から、懸濁物質12を分離して懸濁物質に吸着された放射性セシウムを回収する工程とを有することを特徴とする。
本発明の濁水中セシウム除去装置によれば、離散可能な非吸着性粒子によって構成された濾過体と、その濾過層構成粒子を洗浄し、当該粒子間に捕獲された懸濁物質を取り出すための構成要素を備えることにより、濁水中のセシウムを吸着した懸濁物質を水中から分離して、濁水中のセシウムを低減する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。 図2は、本発明の第2の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。 図3は、本発明の濁水中セシウム除去装置を除染発生水処理に適用する場合の概略構成図である。 図4は、本発明の濁水中セシウム除去装置を河川等の濁水処理に適用する場合の概略構成図である。 図5は、本発明の濁水中セシウム除去装置を林野の除染補助に適用する場合の概略構成図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。 図7は、本発明の第4の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。 図8は、本発明の第5の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図で、(A)は全体構造と再生モード、(B)は濾過モードの場合を示してある。 図9は、本発明の第6の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図で、(A)は濾過モード、(B)は再生モードの場合を示してある。 図10は、本発明の濁水中セシウム除去装置における濾過体の詳細な濾過機構を説明する拡大断面図で、(A)は表面濾過、(B)は深層濾過、(C)はケーク濾過の場合を示してある。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。図において、本発明の濁水中セシウム除去装置20は、濾過体22、濁水供給部24、処理水排出部26、濾過体収容部28、処理側網部30、洗浄水供給部32、汚水排出部34を備えている。
濁水10は放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含むもので、例えば40乃至4000ベクレル/l程度の放射性セシウムを含有するものであるが、放射性セシウムの含有量はこれに限定されない。放射性セシウムの吸着には、イオン吸着を含まない。処理水14は、濁水中セシウム除去装置20を用いて、濁水10から放射性セシウムを除去したものである。洗浄水16は濁水10を処理した濾過体22を洗浄するもので、放射性セシウムを薄く含んでいるものを繰り返し使用しても構わない。洗浄済み水18には、高濃度で放射性物質であるセシウムが集まり減容化される。
濾過体22は、離散可能な非吸着性粒子21によって構成されるものである。非吸着性粒子21は、例えばカレットを粉砕・分級して、その粒径を0.5mm以上10mm以下の物をいうが、粒径の範囲は0.5mm以上10mm以下でもよい。カレットとは、ガラス製品(ソーダ石灰ガラス)をリサイクルする際に、いったん破砕した状態の「ガラス屑」のことである。
なお、濾過体の離散可能な粒子とは、表面付着物を洗浄・離脱せしめる処理において表面を露出できる程度のものを意味している。
濁水供給部24は、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を濾過体22に供給するもので、例えば濁水を連続して供給する場合には配管が用いられるが、濁水をバッチ的に供給する場合にはバケツのような容器が用いられる。
処理水排出部26は、濾過体22で濾過された処理水14を排出するもので、例えば排水槽18に一端が接続された配管が用いられる。処理水排出部26には、流路を閉塞する為のバルブが設けられていてもよい。
濾過体収容部28は、濾過体22を収容するもので、円筒形や箱状等の各種の固定形状の筐体や槽体、並びに用途によっては不定形の濾過袋が用いられる。
処理側網部30は、非吸着性粒子21よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有するもので、濾過体を濾過体収容部28内部に保持する為に用いる。網目の開き目として、例えば0.1mm以上0.5mm以下とする。0.1mm以下とすると、処理水14に含まれる塵埃により開き目が閉塞して、処理側網部30を頻繁に洗浄する必要が生ずる。0.5mm以上とすると、非吸着性粒子21が処理側網部30を通過するものが増えて、処理水14に含まれる非吸着性粒子21を濾過体収容部28に戻す作業が増大する。
洗浄水供給部32は、濾過体22に洗浄水16を供給するものである。洗浄水供給部32は、濁水供給部24からの濁水供給により処理側網部30が目詰まりしたり、濾過体22に懸濁物質12が充分付着した場合に、濁水供給部24に代えて動作する。
汚水排出部34は、処理側網部30を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水18を排出する。洗浄済み水18には、放射性セシウムを高濃度で含有する物質が含まれるため、固液分離により固形分を分離する。この固形分には、放射性セシウムを高濃度で含有する。
なお、濁水供給部24と処理水排出部26は、濾過モードでは通水し、再生モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。また、洗浄水供給部32と汚水排出部34も、再生モードでは通水し、濾過モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。
このように構成された装置の動作を次に説明する。
本実施の形態の濁水中セシウム除去装置は、最初は濾過体22を濾過モードで使用する。即ち、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を、離散可能な非吸着性粒子21によって構成された濾過体22に供給する。次に、濾過体22で濾過された処理水14を濁水中セシウム除去装置から排出する。これを濁水供給により処理側網部30が目詰まりしたり、濾過体22に懸濁物質12が充分付着するまで繰り返す。
次に、濾過体22の再生モードに移る。即ち、濾過体22に洗浄水を供給して、濾過体22に滞留する懸濁物質を洗浄する。次に、懸濁物質12を含有する洗浄水から、懸濁物質12を分離して懸濁物質12に吸着された放射性セシウムを回収する。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。図において、本発明の濁水中セシウム除去装置20は、濁水中セシウム除去ユニット40と洗浄水ユニット60とで構成される。
濁水中セシウム除去ユニット40は、濾過体42、濁水供給部44、処理水排出部46、濾過体収容部48、処理側網部50、取出し開口部52とで構成される。ここで、濾過体42、濁水供給部44、処理水排出部46、濾過体収容部48、処理側網部50は、其々前述の濾過体22、濁水供給部24、処理水排出部26、濾過体収容部28、処理側網部30と大略同様である。
即ち、濾過体42は、離散可能な非吸着性粒子41によって構成されている。非吸着性粒子41は、前述の非吸着性粒子21と同様である。濁水供給部44は、濾過体42に放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水を供給する。処理水排出部46は、濾過体42で濾過された処理水を排出する。濾過体収容部48は、濾過体42を収容するものである。処理側網部50は、非吸着性粒子41よりも細かい網目を有するもので、濾過体42を濾過体収容部48内部に保持する為に用いる。取出し開口部52は、濾過体収容部48から濾過体42を出し入れするための開口部である。
洗浄水ユニット60は、再生用濾過体収容部62、洗浄水供給部64、再生用網部66、汚水排出部68とで構成される。ここで、洗浄水供給部64と汚水排出部68は、其々前述の洗浄水供給部32や汚水排出部34と同様である。即ち、洗浄水供給部64は、濾過体42に洗浄水を供給し、汚水排出部68は、再生用網部66を通過した懸濁物質12を含む洗浄済み水18を排出する。
再生用濾過体収容部62は、濁水中セシウム除去ユニット40の濾過体収容部48から取出された濾過体42を収容するものである。再生用網部66は、非吸着性粒子41よりも細かく、懸濁物質12よりも荒い網目を有するもので、濾過体42を再生用濾過体収容部62内部に保持する為に用いる。
このように構成された装置の動作を次に説明する。
本実施の形態の濁水中セシウム除去装置は、最初は濾過体42を濁水中セシウム除去ユニット40に置いて濾過モードで使用する。即ち、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を、離散可能な非吸着性粒子41によって構成された濾過体42に供給する。次に、濾過体42で濾過された処理水14を濁水中セシウム除去ユニット40から排出する。これを濁水供給により処理側網部30が目詰まりしたり、濾過体42に懸濁物質12が充分付着するまで繰り返す。
次に、濾過体42を洗浄水ユニット60に移して、再生モードに移る。即ち、使用済みの濾過体42を濁水中セシウム除去ユニット40から洗浄水ユニット60に移す。この際に、使用済みの濾過体42の移動に伴って、濾過体42の隙間に存在するゲル状の懸濁物質はチキソトロピーの性質を有するため、流動性を回復する。そこで、濾過体42に洗浄水を供給して、濾過体42に滞留する懸濁物質12を洗浄する。次に、懸濁物質12を含有する洗浄水から、懸濁物質12を分離して懸濁物質12に吸着された放射性セシウムを回収する。また、再生された濾過体42は濁水中セシウム除去ユニット40に戻すことで、循環使用ができる。
図3は、本発明の濁水中セシウム除去装置を除染発生水処理に適用する場合の概略構成図である。
非吸着性濾過材41を用いた濾過体収容部48としての濾過槽(可搬)と、当該濾過槽で使用した非吸着性濾過材のセシウム除去装置との組み合わせによる。まず、除染の洗浄で生じた懸濁水はその場でくみ上げ、非吸着性の濾過槽にいれて濾過し、それにより得られる処理水は非もしくは低汚染であるため洗浄に循環使用する。次に、使用後の濾過槽について、セシウム除去装置により非吸着性濾過材42の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。このようにして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度濾過槽に使用される。
図4は、本発明の濁水中セシウム除去装置を河川等の濁水処理に適用する場合の概略構成図である。
河川湖沼等の底部に堆積した含セシウム懸濁物質は増水などで流出する危険性がある。そこで、非吸着性濾過材を通水性の袋に詰めた「除染袋」を流出時の流路に置く。「除染袋」は、濾過体収容部48に相当するもので、長期間その流路に静置し、増水などで懸濁物質の流出が懸念されたのちに回収する。回収された除染袋は本発明の濁水中セシウム除去装置により非吸着性濾過材の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。
このようにして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度除染袋に使用される。
図5は、本発明の濁水中セシウム除去装置を林野の除染補助に適用する場合の概略構成図である。
林野の除染は大量の立木、草木の存在、土地の起伏など立ち入って困難な場合が多い。しかし、天然の雨水などにより付着したセシウムが懸濁物質に吸着されながら徐々に流れていっている。
そこで、非吸着性濾過材41を通水性の袋に詰めた「除染袋」を林野での水路や水たまりを形成しやすいところに置き、人工的なホットスポットを形成させ、そこから含セシウム懸濁物質を回収する。「除染袋」は、濾過体収容部48に相当するもので、長期間人工ホットスポットに静置し、大雨などで懸濁物質の流出が懸念されたのちに回収する。そして、回収された除染袋は本発明の濁水中セシウム除去装置により、非吸着性濾過材41の間隙に捕獲された含セシウム懸濁物質を取り出す。そして、洗浄された濾過材は廃棄物になることなく、再度除染袋に使用される。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。なお、図6において前記図1と同一作用をするものには同一符号を付して、説明を省略する。濾過体22は、離散可能な非吸着性粒子21に加えて、セシウムイオン吸着性粒子23を有する。セシウムイオン吸着体23は、水中セシウムイオン吸着能を持つ選択性吸着能物質を有するもので、好ましくは懸濁物質吸着能を持たないものがよい。例えばゼオライトなどの天然鉱物やプルシアンブルー、高秩序メソポーラス材料(HOM: highly ordered meso-porous monolith)がある。ゼオライトはすでに使われているが、懸濁物質も吸着してしまうので、好ましくない。一方で高秩序メゾボーラス材料は懸濁物質に対して非吸着性であり、ゼオライトよりも好適である。
離散可能な非吸着性粒子21は、懸濁物質吸着能を持たずかつ水中セシウムイオン吸着能を持たない完全非吸着性物質からなるものである。離散可能な非吸着性粒子21とセシウムイオン吸着性粒子23は、両者が洗浄後分別可能なように、形状やサイズに違いを持たせてあるとよい。また、セシウムイオン吸着性粒子23は、選択性吸着能物質に帯磁可能な懸濁物質非吸着性であってセシウムイオン吸着物質を濾過粒子に用いるとよい。
この場合、セシウムイオン吸着体23に用いられる選択性吸着能物質は、離散可能な非吸着性粒子に混合され、もしくは離散可能な非吸着性粒子の全てを構成するとよい。また、選択性吸着能物質は、濾過槽での補助フィルタ又は濾過層包装容器に組み込む形態でもよい。
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図である。なお、図7において前記図2と同一作用をするものには同一符号を付して、説明を省略する。濾過体42は、離散可能な非吸着性粒子41に加えて、セシウムイオン吸着性粒子43を有する。セシウムイオン吸着性粒子43は、上述のセシウムイオン吸着性粒子23と同様である。
濁水中セシウム除去装置として、濾過体収容部には径80mm高さ200mmの先のすぼまった円筒形容器を用いた。濾過体収容部として、円筒形容器の下部に1.2mmφの孔をあけた。続いて、濾過体がこぼれないようにティッシュペーパーでその孔の部分を覆った容器に、非吸着性濾過材として鉛ガラスカレットを粉砕・分級しそのサイズを5mm以下1mm以上としたもの1.5kgを入れ、可搬性の濾過槽とした。この濾過槽に、土壌の洗浄により生じた41Bq/L(リットル)の放射性セシウムを含む濁水1リットルを注ぎ、重力濾過を行った。
濾過後、処理水を採取しその放射線量を測定するとともに、濾過材を取出し濾過材の粒子径より小さい0.5mmの篩上で洗浄し、濾過材付着物を洗い落とし、その洗浄水から沈殿物をフィルタで取出し、沈殿物の放射線量を測定した。
また、同じ容器を用いて、非吸着性濾過材としての鉛ガラスカレットの粒子径を1mm以下0.5mm以上としたものに対しても同様の処理を行い、同様に粒子径より細かい0.1mmの篩上で濾過材付着物を洗い落とした。
表1は、カレットのサイズを5mm以下1mm以上とした場合の、濁水、処理水、並びに使用済みの濾過材の放射線量の測定結果である。濁水は1リットルを処理した。濾過後の処理水は透明であり、かつ、放射性物質は検出されなくなった。また、濾過材洗浄後に回収した懸濁物質は高い放射線量濃度であり、濾過原液である濁水中に含まれていたセシウムの9割以上を回収することができた。
表2は、カレットのサイズを1mm以下0.5mm以上とした場合の、濁水、処理水、並びに使用済みの濾過材の放射線量の測定結果である。濁水は2.9リットルを処理した。
図8は、本発明の第5の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図で、(A)は全体構造と再生モード、(B)は濾過モードの場合を示してある。なお、図8において前記図1、図6と同一作用をするものには同一符号を付して、説明を省略する。
図において、濾過体収容部28は、下方開放型可変濾過体282、円筒型筐体部284、フィルタ押し台286を備えている。下方開放型可変濾過体282は、濾過体22やセシウムイオン吸着体23を内部に収容するもので、濾過された処理水を処理水排出部26側に透過させる構造を有している。下方開放型可変濾過体282は、ロート型の凸部に穴を有するもので、この凸部を底部とするすぼまった筒状もしくは蛇腹、ヒダなどを有している。下方開放型可変濾過体282は、このような形状によって表面積を増大させてあり、濾過体を一層又は多層積層した構造となっていると共に、表面が洗える形状となっている。円筒型筐体部284は、下方開放型可変濾過体282を囲うと共に、濁水中セシウム除去装置に流入する濁水や処理水を保持する管路として作用する。フィルタ押し台286は、下方開放型可変濾過体282の最下層の底部の孔の下方延長位置に配置されたもので、上下に移動可能となっている。
ポンプ25は、濁水供給部24として作用するもので、処理水排出部26が濾過体収容部28の上側に位置している関係で、濁水を加圧して濾過体22に送っている。処理水を排出する処理水排出部26が、濁水を供給するポンプ25よりも高い位置に設けられているため、下方開放型可変濾過体282で濾過される濁水の水流速度が均一になる。
洗浄懸濁物質貯め36は、汚水排出部34と接続されており、流入した汚水に対して固液分離をして洗浄懸濁物質38として蓄える。
このように構成された装置の動作を次に説明する。
再生モード時には、フィルタ押し台286が下方に位置し、底部の穴が開口した状態で下方開放型可変濾過体282の上部より洗浄水を流している。すると、洗浄水によって、濾過体22間の懸濁物質のつまりのみならず、個々の濾過体22にとっては上側に位置する深層濾過沈殿物をも洗浄して、洗浄懸濁物質貯め36に洗浄済み水を流し込むことができる。
濾過モード時には、フィルタ押し台286を下方開放型可変濾過体282底部の穴をふさぎながら上方に持ち上げることで、下方開放型可変濾過体282の筒状構造を押し縮めひだ状に織り込ませる構造となり、濾過体22の層を処理水流に対してより多層の構造にして、濾過の効果をます。そこで、下方開放型可変濾過体282にあらかじめ折り目を付けておくことで、下方開放型可変濾過体282をより多層にする折り曲げを容易に行えるようにすることが好ましい。
図9は、本発明の第6の実施の形態に係る濁水中セシウム除去装置の概略構成図で、(A)は濾過モード、(B)は再生モードの場合を示してある。図において、本実施形態の濁水中セシウム除去装置20は、第1槽ユニット70と第2槽ユニット80とで構成される。
第1槽ユニット70は、濁水供給部72、中間処理水排出部74、第1槽筐体76、第1槽開口部77、中間処理側網部78、懸濁物質沈殿保持部79とで構成される。ここで、濁水供給部72は、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12を含む濁水10を濾過体22に供給するもので、濾過モードでは通水し、再生モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が用いられる。中間処理水排出部74は、中間処理側網部78で中間処理された濁水を第2槽ユニット80に送るための管路である。
第1槽筐体76は、第1槽ユニット70の外形を形成する円筒形筐体である。第1槽開口部77は、第1槽筐体76の上側に設けられた開口部で、中間処理側網部78や懸濁物質沈殿保持部79を取り出すのに用いる。なお、第1槽開口部77には、蓋を設けて濾過モードでは塞ぐことで、石や草木、塵埃が第1槽筐体76に侵入するのを防止すると良い。
中間処理側網部78は、濁水に含まれる粒径の大きな塵埃、石や草木を濁水から取り除くもので、放射性セシウムを吸着した懸濁物質12以外のものによって、第2槽ユニット80が早めに閉塞することを防止する。懸濁物質沈殿保持部79は、中間処理側網部78を通過した中間処理水に含まれる塵埃のうちで、沈殿速度の速い粒子を沈殿させる。
第2槽ユニット80は、第2槽筐体部82、洗浄水供給部84、中間処理水ポンプ85、濾過体収容部86、処理水排出部88、汚水排出部90、洗浄懸濁物質貯め92とで構成される。第2槽筐体部82は、第2槽ユニット80の外形を形成する円筒形筐体である。洗浄水供給部84は、第2槽筐体部82に洗浄水を流すものである。中間処理水ポンプ85は、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79によって、沈殿速度の速い粒子を沈殿させた中間処理水を第2槽筐体部82に送る。中間処理水ポンプ85は、濾過モードでは通水し、再生モードでは止水する関係で、濾過モードでは順方向に運転し、再生モードでは運転を停止すると良い。なお、再生モードで第1槽ユニット70に中間処理水を逆走する場合には、中間処理水ポンプ85を逆方向に運転するとよい。
濾過体収容部86は、濾過体や非吸着性粒子を収容するものである。濾過体収容部86は、図8で示した下方開放型可変濾過体、円筒型筐体部、フィルタ押し台を備えたものでもよい。処理水排出部88は、濾過体収容部86で濾過された処理水を排出する。汚水排出部90は、濾過体収容部86を通過した懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する。洗浄懸濁物質貯め92は、汚水排出部90の洗浄済み水を固液分離した放射性セシウムを高濃度で含有する懸濁物質を蓄える。
なお、洗浄水供給部84と汚水排出部90も、再生モードでは通水し、濾過モードでは止水する関係で、例えば開閉弁が設けられる。
このように構成された装置の動作を次に説明する。
濾過モード時には、濁水は濁水供給部72に吸引され、中間処理側網部78をへて中間処理水排出部74から出る経路で、第1槽ユニット70の内部を通過する。第1槽ユニット70での滞留によって、濁水に含まれる塵埃のうちで、沈殿速度の速い粒子を懸濁物質沈殿保持部79に沈殿させて、第2槽ユニット80に中間処理水を送る。
第2槽ユニット80では、中間処理水が中間処理水ポンプ85によって第2槽筐体部82の内部に送られ、濾過体収容部86をへて処理水排出部88から処理水が排出される。また、濾過体収容部86には中間処理水に含まれる放射性セシウムを高濃度で含有する懸濁物質が滞留する。
再生モード時には、洗浄水が洗浄水供給部84をへて第2槽ユニット80に供給される。すると、濾過モード時に濾過体収容部86に滞留した放射性セシウムを高濃度で含有する懸濁物質を洗浄水が洗い流す。そして、懸濁物質を含む洗浄済み水が汚水排出部90を経由して洗浄懸濁物質貯め92に送られる。
第1槽ユニット70では、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79を取り出して、中間処理側網部78に堆積した塵埃や懸濁物質沈殿保持部79に保持された懸濁物質を除去する。これによって、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79を再生して、第1槽ユニット70に戻して次の濾過モード時での使用に備える。この場合、中間処理水ポンプ85を逆方向運転して、洗浄済み水を第1槽ユニット70に逆送して、中間処理側網部78と懸濁物質沈殿保持部79の再生に供してもよい。
続いて、本発明の濁水中セシウム除去装置における濾過体の詳細な濾過機構を説明する。図10は、本発明の濁水中セシウム除去装置における濾過体の詳細な濾過機構を説明する拡大断面図で、(A)は表面濾過、(B)は深層濾過、(C)はケーク濾過の場合を示してある。
表面濾過は、サーフェス濾過ともいい、流体中の懸濁物質あるいは浮遊物質を主にフィルタの表面で捕捉する濾過機構である。
深層濾過は、デブス濾過ともいい、フィルタの表面だけでなく、フィルタの内部でも懸濁物質あるいは浮遊物質を捕捉する濾過機構である。
ケーク濾過は、フィルタ表面に堆積したケーク自身がフィルタとして作用する濾過機構である。
なお、上記の実施の形態は本発明を例示するものに過ぎず、当業者において自明な範囲における各種の設計変更が含まれる。
本発明の濁水中の濁水中セシウム除去装置および方法は、原子力発電所の事故等により広範囲の地域が放射性セシウムに汚染された場合に発生する河川や湖沼の底部汚泥や、除染洗浄水などで発生する放射性セシウム吸着した懸濁物質を含む濁水処理に用いて好適である。
10 濁水
12 懸濁物質
14 処理水
16 洗浄水
18 洗浄済み水
20 濁水中セシウム除去装置
21、41 非吸着性粒子
22、42 濾過体
23、43 セシウムイオン吸着性粒子
24、44、72 濁水供給部
26、46、88 処理水排出部
28、48 濾過体収容部(濾過槽)
30、50 処理側網部
32、64、84 洗浄水供給部
34、68、90 汚水排出部
40 濁水中セシウム除去ユニット
52 取出し開口部
60 洗浄水ユニット
62 再生用濾過体収容部
66 再生用網部

Claims (6)

  1. 水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子を含んで構成された濾過体と、
    前記濾過体に放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を供給する濁水供給部と、
    前記濾過体で濾過された処理水を排出する処理水排出部と、
    前記濾過体を収容する濾過体収容部と、
    前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の処理側網部と、
    前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、
    前記処理側網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、
    を備えると共に、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであり、セシウム吸着材を用いずとも、濁水中に存在する懸濁物質を取り除くことを特徴とする濁水中セシウム除去装置。
  2. 水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子を含んで構成された濾過体と、
    前記濾過体に放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を供給する濁水供給部と、
    前記濾過体で濾過された処理水を排出する処理水排出部と、
    前記濾過体を収容する濾過体収容部と、
    前記非吸着性粒子よりも細かい網目を有する濾過体保持用の処理側網部と、
    前記濾過体収容部から前記濾過体を出し入れするための取出し開口部と、
    を有する濁水中セシウム除去ユニットと、
    前記濾過体収容部から取出された前記濾過体を収容する処理用濾過体収容部と、
    前記濾過体に洗浄水を供給する洗浄水供給部と、
    前記非吸着性粒子よりも細かく、前記懸濁物質よりも荒い網目を有する濾過体保持用の再生用網部と、
    前記再生用網部を通過した前記懸濁物質を含む洗浄済み水を排出する汚水排出部と、
    を有する洗浄水ユニットと、
    を備えると共に、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであり、セシウム吸着材を用いずとも、濁水中に存在する懸濁物質を取り除くことを特徴とする濁水中セシウム除去装置。
  3. 前記濾過体収容部は、重力または圧力の少なくとも一方により濁水を濾過体中に流入させる槽状構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の濁水中セシウム除去装置。
  4. 前記離散可能な非吸着性粒子は、濾過材洗浄時において個々の粒子表面が露出して、洗浄水と接触することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の濁水中セシウム除去装置。
  5. 放射性セシウムを吸着した懸濁物質を含む濁水を、水中懸濁物質に対して非吸着性であると共に離散可能な非吸着性粒子を含んで構成された濾過体に供給する工程と、
    前記濾過体で濾過された処理水を排出する工程であって、前記処理水はセシウム吸着材を用いることなく、濁水中に存在する懸濁物質を取り除かれる前記処理水を排出する工程と、
    前記濾過体に洗浄水を供給して、前記濾過体に滞留する懸濁物質を洗浄する工程と、
    前記懸濁物質を含有する洗浄水から、前記懸濁物質を分離して前記懸濁物質に吸着された放射性セシウムを回収する工程と、
    を有すると共に、前記非吸着性粒子はソーダ石灰ガラスを粉砕・分級して、その粒径範囲が0.5mm以上10mm以下のものであることを特徴とする濁水中セシウム除去方法。
  6. 前記供給する工程において、前記濾過体は、層状の形状を有し、通水性を有する除染袋に収容されている、請求項5に記載の方法。
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