JPH0796087B2 - 液体濾過装置 - Google Patents

液体濾過装置

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JPH0796087B2
JPH0796087B2 JP2335808A JP33580890A JPH0796087B2 JP H0796087 B2 JPH0796087 B2 JP H0796087B2 JP 2335808 A JP2335808 A JP 2335808A JP 33580890 A JP33580890 A JP 33580890A JP H0796087 B2 JPH0796087 B2 JP H0796087B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水系及び油系の液体全般の濾過、例えば酒、ジ
ュースといった各種飲料、化学分野における薬品の濾
過、研削、切削などの機械加工、放電加工などの特殊加
工、圧延、鍛造引抜などの塑性加工等々に使用される加
工液や潤滑液などのあらゆる分野での濾過に使用される
液体濾過装置に関するものである。
(従来の技術) 塵芥(例えば加工切り粉)の混入した汚れ液を塵芥と液
体とに分離する方法は次のの2つの方法に大別され
る。
.汚れ液に適宜の操作を加えて塵芥と液体とに分離す
る方法。
.網や紙或は布などのように細孔を持つ濾過材を用い
て汚物だけを除去する前者の方法に用いられる装置は一
般に分離装置、後者の方法に用いられる装置は一般に濾
過装置と呼ばれている。
前記分離装置には磁化させた金属ドラムなどに磁性を有
する塵芥を吸着させるマグネット式のものや、遠心力を
利用して濾過液と塵芥とを分離する遠心分離式のものが
ある。また濾過助材により塵芥を凝集し、これを沈降さ
せて除去するものもこの分離装置に含まれる。このよう
な分離装置は消耗品か少ないという利点はあるが、分離
精度が低く、処理能力が低いという難点がある。また、
昨今ではアルミニウム、チタン、セラミックスといった
非磁性体の塵芥が急増しているため、マグネット式のも
のでは吸着できないといった問題もある。
これに対して後者の濾過装置は、第11図のようにシート
状に形成された濾過材Gに汚れ液Aを通過させて濾過す
る自然濾過式のものや、同濾過材を下方から吸気(バキ
ューム)して強制的に濾過させる真空濾過式のもの等が
ある。更には濾過材をディスク型、カートリッジ型、バ
ック型などに形成して密閉容器内にセットし、汚れ液を
同容器内で加圧して濾過する加圧濾過式のものもある。
このとき、濾過材を珪素土などによりコーティングして
目(メッシュサイズ)を詰めて細かくし、高い濾過精度
を実現しているものもある。
ちなみに、カートリッジ型の濾過材Gは第12図のように
穴孔きボビンHや円筒状のスプリングなどの周囲に濾布
等を外装して形成されている。また最近では電線を穴孔
きボビンの周囲に巻付けて形成されたものもある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、元来、濾過材は汚物を付着させて液体だ
けを濾過させるものであるため、汚物の付着量がある限
界値を越えると濾過材が目詰まりして濾過液の濾過流量
(吐出量)が急激に低下し、濾過前の汚れ液が濾過装置
の外にあふれたり、濾過液の機械本体などへの供給が不
足したりする。そこで濾過材が目詰まりした場合の対策
としては、濾過材を交換するとか、スクレーパ等で付着
している汚物を掻落したり、濾過材に超音波・打撃・バ
イブレータ等により振動或は衝撃を与えて汚物を剥離さ
せたり、第11図、第12図のように濾過材Gの目詰まりし
た部分にエアや洗浄液Cを汚れ液の流れとは逆方向から
吹き付けて付着している汚物Dを洗浄(逆洗)したりし
て濾過材Gを再生回復しなければならない。
しかし、これらの対策には次の様な問題があった。
.前記の濾過材を交換する方法は、目詰まりする度に
交換したのでは濾過材が無駄になり、不経済である。
.前記のスクレーパ等により掻落す方法では、掻落し
時に逆に汚物が濾過材に押し付けられて、かえって濾過
材が目詰まりしてしまう虞れがある。
.前記の濾過材を逆洗する方法では、濾過筒内の圧抜
き(液抜き)をしなければならず、そのためには従来技
術では濾過を停止して筒内の液体を抜くか、または逆洗
回路を濾過回路とは別に設け、エア又は逆洗液を使って
逆洗をしなければならないため、濾過材の汚れの激しい
場合には、第9図の破線で示されるように濾過装置の停
止時間のほうが長くなることもあり、作業性が悪かっ
た。また濾過装置の停止時間を極力少なくするために、
濾過材が目詰まりするまで逆洗をしないと、第9図の破
線で示されるように濾過されて吐出される濾過液の吐出
量が減少し続け、その変動幅が大きく、安定した吐出量
を得ることができない。更に、濾過装置の停止時間を極
力少なくするために、濾過材が目詰まりしてから逆洗し
たり、逆洗を短時間で済ませたりすると、第10図の破線
で示されるように濾過材の再生回復率が悪く、濾過材の
目詰まりが急速に進行して長期間の使用に耐えられな
い。従来の濾過装置で逆洗が自動的に行われるようにす
るためには、前記エアや洗浄液の供給・排出回路を別途
設ける必要があるので、機構が複雑で大掛かりになり、
しかも高価になる。また、第12図のようなカートリッジ
型の濾過材Gを逆洗すると、逆洗により除去された汚物
Dが濾過器Kの底部に堆積してしまうため、この汚物D
をどのようにして処理するかといった取扱上の複雑さが
あり、通常は汚物を自動排出処理することができず、あ
る程度汚物が堆積したら装置を停止させて手動により汚
物を排除しなければならなかった。
このような諸問題を軽減するために、前記濾過装置の前
段階に分離装置を設置し、同分離装置によりあらかたの
汚物を除去して、濾過装置の濾過材に付着する汚物を軽
減することが考えられる。しかしながら従来の分離装置
はそれだけでも複雑で大掛かりで高価であり、また設置
面積が大きい。こうした従来の分離装置と濾過装置とを
組合せると、益々高価で大掛かりとなり、設置に場所を
とり、デッドゾーンも大きくなる。
(発明の目的) 本発明の目的は前記のような諸問題を解決するため、二
以上の濾過器を用いて一方の濾過器により汚れ液を濾過
しながら他方の濾過器の濾過材を逆洗し、しかも、その
洗浄にエア等の他力を用いることなく、濾過された濾過
液の一部を使用して目詰まりを防止し、安定した濾液量
を確保でき、しかも濾過材から除去した汚物を容易に自
動排出できるようにした液体濾過方法及びその装置を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のうち請求項1の液体濾過装置は、第1図、第2
図に示すように給水ポンプ19から供給される汚れ液Aを
濾過する濾過器1a、1bが組込まれた二つの系路a、b
と、両系路a、bの縦向きの濾過器1a、1bの濾過材2a、
2bの下方から上方へ汚れ液Aを供給する供給系路3a、3b
と、両供給系路3a、3bへの汚れ液Aの供給を切替える汚
れ液切替え器5a、5bと、両濾過器1a、1bで濾過された濾
過液Bを両濾過器1a、1bの外部に吐出する濾過液吐出系
路6a、6bと、一方の系路a又はbの濾過器1a又は1bで濾
過された濾過液Bの一部を濾過中に分流して他方の系路
b又はaの濾過器1b又は1aの濾過材2b又は2aの上方から
下方に洗浄液Cとして供給して濾過材2b又は2aに付着し
ている汚物を落下させて洗浄(逆洗)する洗浄液供給系
路7と、洗浄液供給系路7への洗浄液Cの供給を切替え
る洗浄液切替え器8a、8bを備え、前記濾過器1a、1bの濾
過材2a、2bが容器21内に収容され、前記洗浄液切替え器
8a、8bと給水ポンプ19の入口側との間に濾過器1b又は1a
を逆洗した洗浄汚れ液Rを同入口側に戻す還元系路12
a、12bが設けられ、濾過器1a、1bにそれらの底に堆積す
る沈澱物Fを外部に排出する沈澱物排出装置11a、11bが
設けられてなるものである。
本発明のうち請求項2の液体濾過装置は請求項1の液体
濾過装置において、第1図、第2図に示すように供給系
路3a、3bへの汚れ液Aの供給を切替える汚れ液切替え器
5a、5bが、洗浄液供給系路7への洗浄液Cの供給を切替
える洗浄液切替え器8a、8bの切替えより遅れて切替えら
れるようにしたものである。
本発明のうち請求項3の液体濾過装置は請求項1又は2
の液体濾過装置において、第1図、第2図に示すように
濾過器1a、1bにより濾過された濾過液Bを両濾過器1a、
1bの外部に吐出する濾過液吐出系路6a、6bの夫々に、通
常は吐出される濾過液Bの流入を阻止するが、同濾過液
Bがある圧力以上になるとクラッキングしてその濾過液
Bを流入させるチェック弁47a、47bを設けたものであ
る。
本発明のうち請求項4の液体濾過装置は請求項1〜3の
いずれかの液体濾過装置において、第1図、第2図に示
すように両系路a、bの濾過器1a、1bの夫々の前に、汚
れ液A中の比重の大きな粗ごみEを分離する粗分離装置
9a、9bを設けてなるものである。
本発明のうち請求項5の液体濾過装置は請求項4の液体
濾過装置において、粗分離装置9a、9bの夫々の後に、前
記濾過器1a、1bを一以上連結してなるものである。
本発明のうち請求項6の液体濾過装置は請求項4又は5
の液体濾過装置において、二つの粗分離装置9aと9bを一
つで共用し、その一つの粗分離装置9a又は9bの後に二つ
の系路a、bの濾過器1a、1bを連結してなるものであ
る。
本発明のうち請求項7の液体濾過装置は請求項4〜6の
液体濾過装置において、粗分離装置9aと9bの一方又は両
方の上に、複数の濾過器1a、1bを搭載してなるものであ
る。
本発明のうち請求項8の液体濾過装置は請求項4〜7の
液体濾過装置において、粗分離装置9a、9bにその底に堆
積する沈澱物Fを排出する沈澱物排出装置10a、10bを設
けてなるものである。
(作用) 本発明のうち請求項1の液体濾過装置では、汚れ液Aを
一方の系路aの濾過器1aの下から上へ流して濾過でき、
他方の系路bの濾過器1bの濾過器1bの濾過材2bの上から
下へ洗浄液を流して洗浄(逆洗)することができるの
で、濾過に使用されない濾過器1bの濾過材2bは濾過休止
中に逆洗されて殆ど目詰まりしない。しかも前記両系路
a、bの汚れ液Aの濾過と濾過材2a、2bの逆洗とが適時
に切替えられるので、この切替えのタイミングを短くす
れば濾過材2a、2bへの汚物Dの付着量が少ないうちに濾
過材2a、2bが逆洗され、濾過材2a、2bがより一層目詰ま
りしにくくなり、第10図の実線で示されるように濾過材
2a、2bの再生回復率がほとんど低下しない。しかも本発
明では一方の濾過器1aで濾過された濾過液Bの一部を分
流して洗浄液Cとして使用するものであるため、洗浄の
ためのエアや液体を別途用意する必要がなく便利であ
る。また、第3図に示すように汚れ液Aを縦向きの濾過
材2a、2bの下方から上方に流すので、汚物Dか濾過材2
a、2bの下面に付着し、しかも第3図に示すように縦向
きの濾過材2a、2bの上方から下方へ洗浄液Cを流して逆
洗するので、前記濾過材2a、2bの下面に付着している汚
物Dが剥離され易い。剥離された汚物Dは濾過器1a、1b
の下方に落下沈降して堆積し、堆積した沈澱物Fは沈澱
物排出口20から適時排出される。また、濾過器1bを逆洗
した汚れ液Aを汚液タンク18内の汚れ液を汲み上げる吸
液ポンプ19の入口側に戻すことができるので、汚れ液A
が濾過系路の外部に放出されず循環して有効利用され
る。しかも汚れ液Aが濾過系路の外部に放出されないの
で、外部でのその汚れ液Aを別途処理する面倒が無い。
本発明のうち請求項2の液体濾過装置では、供給系路3
a、3bへの汚れ液Aの供給を切替える汚れ液切替え器5
a、5bの切替えが、前記洗浄液供給系路7への洗浄液C
の供給を切替える洗浄液切替え器8a、8bの切替えより遅
れて行われるので、例えば系路aの濾過器1a側の汚れ液
切り替え器5aがまだ開いており、系路bの濾過器1b側の
汚れ液切り替え器5bがまだ閉じているうちに、それまで
開いていた洗浄液切替え器8bが閉じ(このとき洗浄液切
替え器8aは閉じたままになっている)、汚れ液切り替え
器5a、5bの開閉が切替わるまでの間、一方の濾過器1aか
ら濾過液Bが吐出され続けて同濾過液Bが濾過器1bに充
満される。このためその後に汚れ液切り替え器5aが閉
に、汚れ液切り替え器5bが開に切り替わっても、濾過器
1bから濾過液Bを途切れることなく吐出し、同時に濾過
器1aも直ちに逆洗することができる。
本発明のうち請求項3の液体濾過装置では、濾過器1a、
1bにより濾過された濾過液Bを清水タンク46に吐出する
濾過液吐出系路6a、6bの夫々に、通常は吐出される濾過
液Bの流入を阻止するが、同濾過液Bがある圧力以上に
なるとクラッキングしてその濾過液Bを流入させるチェ
ック弁47a、47bを設けたので、濾過材2a又は2bを逆洗
し、洗浄液切り替え器8a又は8bを通過して給水ポンプ19
に戻る汚れ液Aが多くなって、洗浄液切り替え器8a又は
8bを通過し切れなくなると、濾過材2a又は2bを逆洗する
洗浄液Bがチェック弁47a又は47bをクラッキングして46
に送り出される。このため、洗浄液切り替え器8a又は8b
を通過して給水ポンプ19に戻る汚れ液Aが多くなって、
洗浄液切り替え器8a又は8bを通過し切れなくなっても、
その汚れ液Aや濾過材2aを逆洗する洗浄液Bが溢れ出る
ことがない。
本発明のうち請求項4の液体濾過装置では、粗分離装置
9a、9bを設けたので、それにより分離された汚れ液A中
の粗ごみEが同装置9a、9bの底に沈降し、粗ごみEは濾
過材2a、2bの方へほとんど流れない。このため汚れ液A
が濾過器1a、1bにより濾過され易くなる。また、逆洗に
より剥離された粗ごみDは粗分離装置9a、9bの底に沈降
し易い構造であるため、逆洗した汚れ液Aには粗ごみD
が含まれず、粗ごみDの循環(濾過→剥離→濾過)はな
く、前記濾過器1bを逆洗した汚れ液Aの汚液タンク18内
の汚れ液を汲み上げる吸液ポンプ19の入口側に戻して循
環させても、吸液ポンプ19が粗ごみで詰まるとか故障す
るといったこともない。依って、従来の濾過→逆洗、逆
洗→濾過を交互に切替える交互切替式濾過の最大の欠点
であった逆洗液の系外放出をなくし、連続濾過逆洗が可
能になった。
本発明のうち請求項5の液体濾過装置では、夫々の粗分
離装置9a、9bに対して一以上の濾過器1a、1bが取付けら
れているので、粗分離装置9a、9bと濾過器1a、1bとをセ
ットにして使用することができ、配管等の構成が簡単に
なる。
本発明のうち請求項6の液体濾過装置では、一つの粗分
離装置9aに二以上の濾過器1a、1bが連結されているので
粗分離装置9aの設置に場所をとらず、しかも処理能力は
向上する。
本発明のうち請求項7の液体濾過装置では複数の濾過器
1a、1bを前記粗分離装置9aと9bの一方又は両方の上に搭
載したので、濾過器1a、1bの数が多くなってもそれらの
設置スペースを特別に確保する必要がなく、液体濾過装
置の設置面積が狭くてすむ。
本発明のうち請求項8の液体濾過装置では粗分離装置9
a、9bにその底に堆積した沈澱物Fを排出する沈澱物排
出装置10a、10bを設けてなるので、粗分離装置9a、9bの
底に沈降して堆積した沈澱物Fが自動的に排出される。
(実施例1) 第1図、第3図は本発明の液体濾過装置の第1の実施例
である。これらの図に示す1a、1bは二つの系路a、bの
夫々に一基ずつ設けられた濾過器、9a、9bは同濾過器1
a、1bの容器の下方に夫々一体に取付けられた粗分離装
置である。この濾過器1a、1bは同じ構造の密閉加圧式の
ものであり、また粗分離装置9a、9bも同じ構造のもので
あり、これらは全て錆びにくいステンレス鋼SUS304材に
より製作されている。
前記粗分離装置9a、9bは容器の周壁21に設けられた汚れ
液Aが供給される汚れ液供給口22と、同周壁21の内側に
平行に設けられた邪魔板23と、同供給口22の上側で同邪
魔板23の上方と周壁21とを仕切る仕切り板24と、汚れ液
供給口22の側方で邪魔板23と周壁21との間に縦に取付け
られた遮蔽板25と、邪魔板23の下方に隙間26を設けて取
付けられた傾斜板27とから構成されている。この粗分離
装置9a、9bでは第5図(a)、(b)のように汚れ液供
給口22から供給された汚れ液Aが仕切り板24と邪魔板23
と遮蔽板25とに当って同邪魔板23に沿って下方に渦巻く
ように流下し、その流れに伴って比重の大きな粗ごみE
が傾斜板27に沿って滑り落ちて下方の開口部28から沈降
するようにしてある。更にこの傾斜板27は下方に向かっ
て先細りになるように形成されているので、前記渦巻き
流の流勢が加速され、粘性の高い油系の切削液などでも
同渦巻き流が下方まで勢いが劣ることがない。本件出願
人の実験によれば、この粗分離装置9a、9bにより汚れ液
A中の40%以上の粗ごみEが除去された。
このようにして、前記粗分離装置9a、9bにより粗ごみE
が除去された汚れ液Aは前記邪魔板23と傾斜板27との隙
間26を通って、前記濾過器2a、2bに上昇する。この汚れ
液Aは濾過器1a、1bにセットされている濾過材2a、2bを
下方から上方へ通過し、このとき汚れ液A中の汚物Dが
濾過材2a、2bの下面に付着して濾過され、濾過液Bが濾
過材2a、2bの上方へ流れ、濾過器1a、1bの天蓋31の濾過
液吐出口32から吐出されるようにしてある。
前記濾過材2a、2bは第3図のように球面状に形成され、
その裾が金属製の固定リング30に固定されている。この
固定リング30は第5図cに明示するように前記周壁21の
外周面に設けられた取付け具40の周溝41に嵌込まれてい
る。周溝41の内側と外側の溝の夫々にはOリング42、43
が介在され、その上から天蓋31の押え部31aが被せら
れ、この押え部31aと前記取付け具40とがボルトとナッ
トとにより締付けられて前記固定リング30が取付け具40
に固定され、濾過材2a、2bが濾過器1a、1b内にセットさ
れている。
濾過材2a、2bの上にはそれが上方へ流れる汚れ液Aの圧
力によって上方へ押されて変形したり、膨らみすぎたり
するのを防止するスクリーンバスケット44が取付けられ
ている。このスクリーンバスケット44は第3図のよう
に、多数の通孔が形成されているパンチングメタルによ
り前記濾過材2a、2bを覆う形の球面状に形成されてい
る。また、このスクリーンバスケット44はその周縁部が
天蓋31の内側下端部に溶接などにより固定されている。
この濾過器1a、1bでは第6図のように、前記濾過材2a、
2bの下方で且つ粗分離装置9a、9bの上方に設けられた圧
抜き口33から圧抜きすると、前記濾過液吐出口32から濾
過器1a、1b内に汚れ液Aとは逆方向に洗浄液Cが供給さ
れる。これにより前記濾過材2a、2bが下方に膨らむ球面
状となり、同濾過材2a、2bを上から下へ通過する洗浄液
Cによって同濾過材2a、2bの下面に付着している汚物D
が剥離され、下方に落下沈降するようにしてある。
濾過器1a、1bの下端には沈降した沈澱物Fを排出する沈
澱物排出口20が設けられている。
第1図、第3図に示す3a、3bは汚液タンク18から給水ポ
ンプ19により汲み上げられた汚れ液Aを前記二つの系路
a、bの濾過器1a、1bに供給する供給系路である。
第1図、第3図に示す5a、5bは汚れ液Aを前記供給系路
3a、3bに切替える汚れ液切替え器である。この汚れ液切
替え器5a、5bには電動弁が使用されている。
第1図、第3図に示す6a、6bは前記濾過器1a、1bにより
濾過された濾過液Bを清水タンク46に吐出する濾過液吐
出系路である。この濾過液吐出系路6a、6bには前記濾過
器1a、1bの各濾過液吐出口32から吐出される濾過液Bの
圧力に対してある圧力でクラッキングするチェック弁47
a、47bが夫々一個ずつ取付けられている。
第1図、第3図に示す7は前記二つの系路a、bのうち
一方の系路a又はbの濾過器1a又は1bで濾過された濾過
液Bの一部を洗浄液Cとして他方の系路b又はbの濾過
器1b又は1aに供給する洗浄液供給系路である。
第1図、第3図に示す8a、8bは洗浄液Cを二つの系路
a、bに切替える洗浄液切替え器であり、この実施例で
は電動弁が使用されている。この洗浄液切替え器8a、8b
には汚れ液還元系路12a、12bが接続され、接続液切替え
器8a、8bを通過した汚れ液が同還元系路12a、12bを通過
して給水ポンプ19の入口側に還元されるようにしてあ
る。
また10a、10bは前記粗分離装置9a、9bの底に沈降した沈
澱物Fを排出する沈澱物排出部である。この沈澱物排出
部10a、10bは前記粗分離装置9a、9bの底に設けられた沈
澱物排出口20とスラッジボックス50とを連結する排出系
路51と、沈澱物排出バルブ52a、52bとから構成されてい
る。
濾過材2a、2bとしては汚物が吸着しにくく且つ剥離し易
いものが使用される。その一例としては強度に優れた基
布の表裏面にポリプロピレンまたはポリエステルの不織
布を重ね、これらの不織布のうち汚物の付着する側の面
(下面)を毛焼き後、熱加工し、滑らかにして、その面
に汚物が吸着しにくく、吸着した汚物が剥離し易くして
ある。濾過材2a、2bとしては布に限らず、樹脂シートや
金属シート等を使用することもできる。また、濾過材2
a、2bの形状は平板状とかその他の形状にしてもよい。
この濾過材2a、2bは濾過器1a、1bの容器21内に配置され
且つ周縁が容器21の外側に突出する受縁21aと天蓋31の
押え部31aとの間に挟着固定されている。
(実施例1の濾過装置の使用例) 本発明の第1図、第2図の濾過装置は次のようにして使
用する。先ず、系路a、系路bの動作は前記汚れ液切替
え器5a、5b、洗浄液切替え器8a、8b、沈澱物排出バルブ
52a、52bの開閉によって行われる。前記給水ポンプ19に
より汚液タンク18からの汚れ液Aが供給されると、前記
系路aの汚れ液切替え器5a、及び系路bの洗浄液切替え
器8b、沈澱物排出バルブ52bが開き、系路bの汚れ液切
替え器5b、及び系路aの洗浄液切替え器8a、沈澱物排出
バルブ52aが閉じ、これにより二基の濾過器1a、1bのう
ち系路aの濾過器1aが汚れ液Aを濾過する濾過状態に、
系路bの濾過器1bが逆洗状態となる。ちなみに、前記一
方の系路aの濾過器1aに供給される汚れ液Aの液量は、
前記給水ポンプ19に並設された流量調整弁53によって調
整するとよい。
次に、濾過状態となっている系路aでは粗分離装置9aに
より分離された粗ごみEが同装置9aの底部に落下沈降
し、濾過器1aにより濾過された濾過液Bはその濾過液吐
出口32より濾過液吐出系路6aを通って清水タンク46に送
り出される。このとき前記洗浄液切替え器8bが開いて濾
過器1b側が圧抜きされているので、濾過液Bの一部が前
記洗浄液供給系路7を通って他方の系路bの濾過器1bの
濾過液吐出口32に洗浄液Cとして加圧供給される。この
とき、前記濾過液吐出系路6a及び6bの夫々に設けられた
チェック弁47a及び47bの夫々の差圧を利用し、洗浄液c
の流入を助けている。この実施例ではチェック弁47a、4
7bのクラッキング圧を0.3kg/cm2全開とした。勿論、反
対側のチェック弁47bの逆止機構により濾過液吐出系路6
bを通って他方の濾過器1bに濾過液Bが流れ込むことは
ない。
この濾過液吐出口32より洗浄液Cが供給された系路bの
濾過器1bでは、濾過材2bを上方から下方へ通過する洗浄
液Cの液圧により濾過材2bの下面に付着している汚物D
が剥離され、同汚物Dは前記粗分離装置9bの開口部28を
通って粗分離装置9bの底に落下沈降する。このとき濾過
材2bを通過した汚れ液Aは、前記のように開かれた洗浄
液切替え器8bから汚れ液還元系路12bを通って給水ポン
プ19の入口側に還元される。なお、前記洗浄液切替え器
8bを通過しきれない余分な濾過液Bは、系路bの濾過器
1bに入ることなく、前記濾過液吐出系路6bのチェック弁
47bをクラッキングして同系路6bを通って清水タンク46
に送り出される。
所定時間が終了すると、前記の場合と逆に系路bの汚れ
液切替え器5bが開かれ、系路aの汚れ液切替え器5aが閉
じられ、それによりやや前に洗浄液切替え器8a、8bの開
閉が前記と逆に切替えられて、系路aが逆洗状態に、系
路bが濾過状態に切替えられる。これにより給水ポンプ
19により汲み上げられた汚れ液Aは系路bの濾過器1bに
のみ供給され、同系路bの粗分離装置9bにより分離され
た粗ごみEが同装置9bの底に落下沈降し、濾過器1bによ
り同汚れ液Aが濾過される。
系路bは濾過器1bにより濾過された濾過液Bはその濾過
液吐出口32より濾過液吐出系路6bを通って清水タンク46
に送り出されると共に、その一部が洗浄液Cとして洗浄
液供給系路7を通って系路aの濾過器1aの濾過液吐出口
32に供給される。洗浄液Cが供給された系路aの濾過器
1aでは、前記と同様にして濾過材2aの汚物Dが剥離され
て粗分離装置9aの底に落下沈降する。このとき濾過材2a
を通過した汚れ液Aは開かれている洗浄液切替え器8aに
より汚れ液還元系路12aを通って給水ポンプ19の入口側
に戻る。この洗浄液切替え器8aを通過しきれない余分な
洗浄液Bは、濾過液吐出系路6aのチェック弁47aをクラ
ッキングして同系路6aを通り、清水タンク46に送り出さ
れる。
この実施例では前記汚れ液切替え器5a、5bに開閉動作時
間の長いものを、洗浄液切替え器8a、8bに開閉動作時間
の短いものを使用してある。このようにすることにより
切替え器5a、5b、8a、8bを切り替えた時、例えば、系路
aの濾過器1a側の汚れ液切替え器5aがまだ開いており、
系路bの濾過器1b側の汚れ液切替え器5bがまだ閉じてい
るうちに、それまで開いていた洗浄液切替え器8bが閉
じ、濾過器1aから吐出される濾過液Bが濾過器1bに入り
込んで濾過器1b内が充満される。このため、汚れ液切替
え器5bが開に、汚れ液切替え器5aが閉に切り替わると、
直ちに濾過器1bから濾過液Bが吐出され、濾過液Bの吐
出が途切れることがないようにしてある。
また、図示した実施例では前記両系路a、bの切替え時
に前記沈澱物排出装置10a、10bの沈澱物排出バルブ52
a、52bを短時間(2〜3秒間)だけ開いて、粗分離装置
9a、9bの底に沈降した汚物Dを加圧供給される洗浄液C
の液圧により沈澱物排出系路51に排出し、同系路51を通
してスラッジボックス50に排出させることができるよう
にしてある。
このスラッジボックス50は第3図のように、外側容器55
と、バッグ型フィルタ56と、同フィルター56を保護する
保護用スクリーン57とから構成されている。この実施例
のスラッジボックス50では、前記バッグ型フィルタ56内
に排出された沈澱物Fが含んでいる液体は同フィルタ56
を通過して容器55内に落下し、同容器55の底部に設けら
れた取出口58から清水タンク46に排出される。更にこの
実施例ではバッグ型フィルタ56が目詰まりして同フィル
タ56の上に汚れ液Aがあふれると、同容器55の上部に取
付けられた液面感知スイッチ59がONになって信号が発信
され、ブザーやパトライト等により警報を発するように
してある。このバッグ型フィルタ56が目詰まりしたら袋
ごと廃棄しても、また洗って再使用してもよい。
また、前記した粗分離装置9a、9bの汚れ液供給口22と汚
れ液切替え器5a、5bとの間には圧力スイッチ60と圧力計
61とが設けられている。これは万が一、濾過器1a、1bの
濾過材2a、2bが目詰まりなどすると、汚れ液Aの供給圧
が高まるので、圧力スイッチ60によりある設定圧以上に
なったら信号を発生させてブザーやパトライト等により
警報し、濾過器1a、1bを停止するようにしてある。この
とき、その圧力が圧力計61に指示される。
(実施例2) 第2図、第4図は本発明の液体濾過装置の第2の実施例
である。この実施例は第2図のように粗分離装置9aが一
基だけ設けられ、汚れ液Aが汚液タンク18から給水ポン
プ19によって汲み上げられてこの粗分離装置9aに送り込
まれ、同分離装置9aにより粗ごみEが除去された汚れ液
Aが八基の濾過器1a、1bに分配されて濾過されるように
した大容量の液体濾過装置である。この実施例の液体濾
過装置では処理能力毎分100lを実現している。
前記粗分離装置9aは第7図のように、その周壁21の内側
に邪魔板23と遮蔽板25と傾斜板27とが備えられている。
この粗分離装置9aでは、粗ごみEが除去された汚れ液A
は邪魔板23と傾斜板27との隙間26を通って上昇し、同装
置9aの上蓋70に設けられた二つの汚れ液吐出口71a、71b
から排出されるようにしてある。また、同装置9aの底に
は沈澱物排出口20が設けられている。
前記の八基の濾過器1a、1bは同じ構造の密閉加圧式のも
のであり、第8図に明示するようにその周壁80の下方に
設けられた汚れ液供給口81から汚れ液Aが加圧供給され
ると、同濾過器1a、1b内の濾過材2a、2bを下方から上方
へ流れて濾過され、同濾過材2a、2bにより濾過された濾
過液Bは濾過器1a、1bの天蓋31の上部に設けられた濾過
液吐出口32から吐出されるようにしてある。このとき、
汚物Dは濾過材2a、2bの下面に付着される。
この濾過器1a、1bでは第8図のように濾過液吐出口32か
ら逆方向に洗浄液Cを加圧供給すると、濾過材2a、2bを
上から下へ通過する洗浄液Cの圧力によって同濾過材2
a、2bの下面に付着している汚物Dが剥離され、下方に
落下沈降するようにしてある。このとき濾過材2a、2bを
逆洗した汚れ液Aは濾過器1a、1bの周壁80の下方に設け
られた第8図の圧抜き口33から、第2図の洗浄液切替え
器8a、8bにより、汚れ液還元回路12a、12bを通って給水
ポンプ19の入口側に還元されるようにしてある。
また、第4図のように濾過器1a、1bの下端には落下沈降
した沈澱物Fを排出する沈澱物排出口39が設けられてお
り、沈澱物排出装置11a、11bにより排出されるようにし
てある。この濾過器1a、1bの沈澱物排出装置11a、11bは
同排出口39の出口に取付けられた沈澱物排出バルブ91
a、91bと、沈澱物排出系路92とから構成され、同系路92
はスラッジボックス50に連結されている。前記濾過材2
a、2bのセット構造は第5図cと同様であり、また前記
したスクリーンバスケット44も同様に取付けられてい
る。
この実施例の汚れ液供給系路3a、3bは、第2図のように
前記八基の濾過器1a、1bが二つの系路a、bに四基ずつ
分けられ、それが第4図のように粗分離装置9aの二つの
汚れ液吐出口71a、71bと連結されている。
第2図では汚れ液切替え器5a、5bは前記汚れ液供給系路
3a、3bの途中に取付けられている。また、両系路a、b
の四基の濾過器1a、1bの濾過液吐出口32が各系路毎に統
合され、その夫々にチェック弁47a、47bを介して濾過液
吐出系路6a、6bが設けられ、また洗浄液供給系路7は両
系路a、bを連結するように取付けられている。
前記複数の濾過器1a、1bは第13図(a)(b)に示すよ
うに前記粗分離装置9aの上方に設置する。第13図に示す
ものは粗分離装置9aの外側に四本の支柱101を立設し、
同支柱101の上に受板100を取付け、その受板100の上に
濾過器1aと1bを3個づつ二列に設置して、濾過装置全体
の設置面積を小さくしてある。
この実施例の濾過材2a、2bも実施例1の濾過材2a、2bと
同じものが使用される。
(実施例2の濾過装置の使用例) 本発明の第2図、第4図の濾過装置は以下のようにして
使用する。
先ず、給水ポンプ19により汚れ液Aを汲み上げると粗分
離装置9aの汚れ液供給口22に同汚れ液Aが供給され、同
装置9aにより粗ごみEが分離されて同装置9aの底に沈降
される。このようにして粗ごみEが除去された汚れ液A
は同装置9aの二つの汚れ液吐出口71a、71bから吐出され
る。
この粗分離装置9aの汚れ液吐出口71a、71bに連結された
汚れ液切替え器5a、5bのうち一方の汚れ液切替え器5aが
開かれ、他方の汚れ液切替え器5bが閉じられると、系路
aの四基の濾過器1aにのみ汚れ液Aが供給されてそれら
の濾過器1aにより濾過される。このとき、前記洗浄液切
替え器8a、8bのうち、同系路aの洗浄液切替え器8aは閉
じられており、他方の系路bの洗浄液切替え器8bは開か
れている。これにより八基の濾過器1a、1bのうち、他方
の四基の濾過器1bが逆洗を行う系路bに分けられる。
系路aの四基の濾過器1aにより濾過された濾過液Bはの
濾過液吐出口32より吐出されて統合され、濾過液吐出系
路6aを通って清水タンク46に排出されると共に、洗浄液
供給系路7を通って他方の系路bの四基の濾過器1bの濾
過液吐出口32に洗浄液Cとして加圧供給される。
同濾過液吐出口32より洗浄液Bを供給された同系路bの
濾過器1bでは濾過材2bの下面に付着している汚物Dが剥
離され、濾過器1bの底に落下沈降する。このとき濾過材
2bを通過した汚れ液Aは開かれている洗浄液切替え器8b
により圧抜き口33から汚れ液還元系路12bを通って給水
ポンプ19の入口側に戻る。ある所定時間が終了したら、
前記と逆に他方の汚れ液切替え器5bを開き、一方の汚れ
液切替え器5aを閉じて二つの系路a、bが切替えられ、
それと共に前記二つの洗浄液切替え器8a、8bの開閉が前
記と逆に切替えられる。これにより系路bが濾過状態に
なり、同系路bより洗浄液Cを供給された系路aの四基
の濾過器1aでは前記と同様にして濾過材2aの汚物Dが剥
離されて同濾過器1aの底部に落下沈降する。
この実施例でも各系路a、bの切替え時に濾過器1a、1b
の底に取付けられた前記沈澱物排出装置11a、11bの沈澱
物排出バルブ91a、91bを短時間(2〜三秒間)だけ開い
て、濾過器1a、1bの底部に沈降した沈澱物Fを加圧供給
される洗浄液Cの液圧により沈澱物排出系路92内に排出
し、同系路92を通してスラッジボックス50に排出させ
る。上記と同じ動作が粗分離装置9aの底部に設けた弁52
a(第4図)の自動開閉操作により行われる。このスラ
ッジボックス50は第3図のものと同じ構造のものであ
る。
(発明の効果) 本発明の液体濾過装置は次のような効果がある。
1.一方の系路aの濾過器1aで濾過が、他方の系路bの濾
過器1bで逆洗が行われ、これらの系路a、bが交互に切
替られて濾過装置が全く停止することなく、常に濾過材
2a、2bが逆洗されつつ、第9図の実線のように常に濾過
液Bが吐出されるので、濾過及び洗浄効率が非常に良
い。
2.汚れ液Aの濾過と濾過材2a、2bの逆洗とを適時切替え
れば、濾過材2a、2bへの汚物Dの付着量が少ないうちに
同濾過材2a、2bが逆洗され、同濾過材2a、2bが目詰まり
しにくくなり、濾過材2aへの汚物Dの付着による濾過液
Bの吐出量の変動が少なく、吐出量が安定する。
3.第10図に実線で示されるように、濾過材2a、2bの再生
回復率が従来に比べて飛躍的に向上し、再生回復率がほ
とんど低下しないので、濾過材2a、2bを長期間に亙って
使用することができるので、その分だけコストが低減す
る。
4.一方の濾過器1a又は1bで濾過された濾過液Bの一部を
分流して洗浄液Cとして使用するので、洗浄のためのエ
アや液体を別途用意する必要がなく便利である。また、
洗浄液の量も多いため濾過器1a又は1bの汚れをきれいに
洗浄できる。
5.汚れ液Aを縦向き濾過材2a、2bの下方から上方に流す
ので、汚物Dが濾過材2a、2bの下面に付着する。従っ
て、洗浄時には濾過時とは逆に濾過材2a、2bの上方から
下方へ洗浄液Cを流して逆洗することにより、濾過材2
a、2bの下面に付着している汚物Dが剥離され易い。
6.剥離された汚物Dは濾過器1a、1bの下方に落下沈降し
て堆積し、堆積した沈澱物Fは濾過器1a.1bに設けた沈
澱物排出装置11a、11bにより沈澱物排出口20(第5図
a)より外部に適時排出されるので、沈澱物Fの処理が
容易になる。
7.逆洗により剥離された粗ごみDは粗分離装置9a、9bの
底に沈降し易い構造のため、逆洗した汚れ液Aには粗ご
みDが含まれない。このため濾過器1bを逆洗した汚れ液
Aを吸液ポンプ19の入口側に戻して循環させても、吸液
ポンプ19が粗ごみで詰まるとか故障するといったことも
ない。依って、従来の濾過→逆洗、逆洗→濾過を交互に
切替える交互切替式濾過の最大の欠点であった逆洗液の
系外放出をなくし、連続濾過逆洗を行うことが可能にな
った。
8.粗分離装置9a、9b内に堆積した沈澱物Fは、粗分離装
置9a、9bに設けられた沈澱物排出装置10a、10bにより外
部に排出されるので沈澱物Fの処理が容易になる。
9.濾過器1a又は1bを逆洗した汚れ液Aを吸液ポンプ19の
入口側に戻すので、その汚れ液Aが濾過系路の外部に放
出されず循環して有効利用される。しかも汚れ液Aが濾
過系路の外部に放出されないので、外部でのその汚れ液
Aを別途処理する面倒が無い。
10.汚れ液切替え器5a、5bと洗浄液切替え器8a、8bとが
備えられているので、両濾過器1a、1bの濾過と逆洗とが
適時自動的に切り替えられて自動運転される。
11.濾過器1a、1bの容器21の外周に突出する受縁21aと天
蓋31の押え部31aとの間に、濾過材2a、2bの周縁が挟着
固定されているので、その分だけ濾過材2a、2bの濾過面
積を広くとることができ、同じ大きさの濾過器1a、1bで
あれば濾過効率が向上する。
12.濾過器1a、1bの前段階に設けられた粗分離装置9a、9
bによって粗ごみEが除去されるので、濾過器1a、1bの
濾過材2a、2bへの汚物Cの付着量が少なくなり、より一
層安定した濾過液Bの吐出が可能となる。
13.粗分離装置9a、9bは汚れ液Aの流勢を利用して下方
に渦巻流を発生させ、それにより粗ごみEを沈降させる
ものであるため、従来と異なり構造が簡潔で安価であり
実用化し易い。
14.濾過器1a、1bを逆洗した汚れ液Aを、汚液タンク18
内の汚れ液を汲み上げる吸液ポンプ19の入口側に戻すよ
うにしたので、その汚れ液Aが濾過系路の外部に放出さ
れず循環して有効利用され、しかも汚れ液Aが濾過系路
の外部に放出されないので、外部でのその汚れ液Aを別
途処理する面倒も無い。
15.夫々の粗分離装置9a、9bに一以上の濾過器1a、1bを
取付けるので、粗分離装置9a、9bと濾過器1a、1bとをセ
ットにして使用することができ、配管等の構成が簡単に
なる。
16.粗分離装置9aと9bの一方又は両方の筐体100の上に、
複数の濾過器1a、1bを搭載するので、濾過器1a、1bの数
が多くなっても液体濾過装置の設置面積が狭くてすむ。
17.汚れ液切替え器5a、5bの切替えが洗浄液切替え器8
a、8bの切替えより遅れて行われるので、それらの切替
時に必ず、汚れ液切り替え器5a、5bの開閉が切替わるま
での間、一方の濾過器1aから濾過液Bが吐出され続けて
同濾過液Bが濾過器1bに充満される。このため、その後
に汚れ液切り替え器5aが閉に、汚れ液切り替え器5bが開
に切り替わっても、濾過器1bから濾過液Bが途切れるこ
となく吐出して濾過器1aを直ちに逆洗することができ
る。
18.チェック弁47a、47bを設けたので、洗浄液切り替え
器8a又は8bを通過して給水ポンプ19に戻る汚れ液Aが多
くなって、洗浄液切り替え器8a又は8bを通過し切れなく
なっても、その汚れ液Aや濾過材2aを逆洗する洗浄液B
が溢れ出ることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の液体濾過方法の異なる実施例
を示す全体回路図、第3図は第1図の液体濾過装置の全
体構成図、第4図は第2図の液体濾過装置の粗分離装置
と濾過器の設置状態を示す構造図、第5図(a)は第3
図の粗分離装置と濾過器の濾過状態を示す縦断面図、同
図(b)は同図(a)の粗分離装置の液体の流れを示す
説明図、同図(c)は濾過器の濾過材の取付け構造の詳
細図、第6図は第3図の粗分離装置と濾過器の逆洗状態
を示す縦断面図、第7図は第4図の液体濾過装置の粗分
離装置の縦断面図、第8図は第4図の濾過器の縦断面
図、第9図は本発明と従来の濾過方法及び装置の正味濾
過時間と濾過吐出量の変動幅とを示す対比図、第10図は
本発明と従来の濾過方法及び装置の逆洗回数と再生回復
率を示す対比図、第11図(a)は本発明における粗分離
装置への濾過器の取付け状態を示す平面図、同図(b)
は同取付け状態を示す正面図である。第12図は従来の平
面形状の濾過材による濾過と逆洗の説明図、第13図は従
来のカートリッジ型濾過材の濾過との逆洗の説明図であ
る。 a、bは系路 1a、1bは濾過器 2a、2bは濾過材 3a、3bは供給系路 5a、5bは汚れ液切替え器 6a、6bは濾過液吐出系路 7は洗浄液供給系路 8a、8bは洗浄液切替え器 9a、9bは粗分離装置 10a、10bは沈澱物排出装置 11a、11bは沈澱物排出装置 Aは汚れ液 Bは濾過液 Cは洗浄液 Dは汚物 Eは粗ごみ Fは沈澱物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給水ポンプ19から供給される汚れ液Aを濾
    過する濾過器1a、1bが組込まれた二つの系路a、bと、
    両系路a、bの縦向きの濾過器1a、1bの濾過材2a、2bの
    下方から上方へ汚れ液Aを供給する供給系路3a、3bと、
    両供給系路3a、3bへの汚れ液Aの供給を切替える汚れ液
    切替え器5a、5bと、両濾過器1a、1bで濾過された濾過液
    Bを両濾過器1a、1bの外部に吐出する濾過液吐出系路6
    a、6bと、一方の系路a又はbの濾過器1a又は1bで濾過
    された濾過液Bの一部を濾過中に分流して他方の系路b
    又はaの濾過器1b又は1aの濾過材2b又は2aの上方から下
    方に洗浄液Cとして供給して濾過材2b又は2aに付着して
    いる汚物を落下させて洗浄(逆洗)する洗浄液供給系路
    7と、洗浄液供給系路7への洗浄液Cの供給を切替える
    洗浄液切替え器8a、8bを備え、前記濾過器1a、1bの濾過
    材2a、2bが容器21内に設けられ、前記洗浄液切替え器8
    a、8bと給水ポンプ19の入口側との間に濾過器1b又は1a
    を逆洗した洗浄汚れ液Rを同入口側に戻す還元系路12
    a、12bが設けられ、濾過器1a、1bにそれらの底に堆積す
    る沈澱物Fを外部に排出する沈澱物排出装置11a、11bが
    設けられてなることを特徴とする液体濾過装置。
  2. 【請求項2】供給系路3a、3bへの汚れ液Aの供給を切替
    える汚れ液切替え器5a、5bが、洗浄液供給系路7への洗
    浄液Cの供給を切替える洗浄液切替え器8a、8bの切替え
    より遅れて切替えられるものであることを特徴とする請
    求項1記載の液体濾過装置。
  3. 【請求項3】濾過器1a、1bにより濾過された濾過液Bを
    両濾過器1a、1bの外部に吐出する濾過液吐出系路6a、6b
    の夫々に、通常は吐出される濾過液Bの流入を阻止する
    が、同濾過液Bがある圧力以上になるとクラッキングし
    てその濾過液Bを流入させるチェック弁47a、47bを設け
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液体濾
    過装置。
  4. 【請求項4】両系路a、bの濾過器1a、1bの夫々の前
    に、汚れ液A中の比重の大きな粗ごみEを分離する粗分
    離装置9a、9bを設けたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3記載のいずれかの液体濾過装置。
  5. 【請求項5】粗分離装置9a、9bの夫々の後に、前記濾過
    器1a、1bを一以上連結したことを特徴とする請求項4記
    載の液体濾過装置。
  6. 【請求項6】二つの粗分離装置9aと9bを一つで共用し、
    その一つの粗分離装置9a又は9bの後に二つの系路a、b
    の濾過器1a、1bを連結したことを特徴とする請求項4又
    は請求項5記載の液体濾過装置。
  7. 【請求項7】粗分離装置9aと9bの一方又は両方の上に、
    複数の濾過器1a、1bを搭載したことを特徴とする請求項
    4乃至請求項6記載のいずれかの液体濾過装置。
  8. 【請求項8】粗分離装置9a、9bにその底に堆積する沈澱
    物Fを排出する沈澱物排出装置10a、10bを設けたことを
    特徴とする請求項4乃至請求項7記載のいずれかの液体
    濾過装置。
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