JP2013174515A - 放射性物質の除染方法とその除染システム - Google Patents

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孝治 村岡
Kazunori Kubota
和典 窪田
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Abstract

【課題】放射性物質で汚染された土壌等の被処理物を洗浄して、除染された被処理物の再利用を可能にし、また洗浄後の放射性物質のみを捕集して廃棄、保管を容易にさせる。
【解決手段】放射性物質にて汚染された土壌その他の被処理物Sを洗浄水Wによって洗浄機1で一次洗浄し、洗浄後の被処理物Sを新たな洗浄水Wによって二次洗浄すると共に濾過器3,20,30にて濾過する。この濾過によって、放射性物質を含んだ洗浄水Wを被処理物Sと分離して濾過水として排水する一方、除染された被処理物Sを取り出し、次いで濾過後の濾過水中から放射性物質、これを含む夾雑物等を捕集器10にて捕集・捕捉して除去する。濾過器3は、複数段にして篩い孔大きさを上方から下方に至るに伴い順次に小さくした複数の篩い板5を所定間隔毎に上下に沿って配置した濾過筐体4と、この濾過筐体4の底部に接続した排水管6とから構成し、また、振動手段7を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射能で汚染された例えば土壌、農業用水を含む水、下水汚泥、焼却灰、建物の解体後の瓦礫、各種廃棄物その他を廃棄するに際し、その廃棄物である被処理物中から放射性物質を除去し、被処理物たる廃棄物自体を通常の一般的な方法によって廃棄できるようにする放射性物質の除染方法とその除染システムに関する。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)によって、東北地方特にその太平洋岸においては津波が襲来し、これによって各地に甚大な被害がもたらされ、またその影響による機器の作動不能によって福島第1原子力発電所、同第2原子力発電所では原子炉に対する冷却処理を適切に遂行できない事態が生じた。そのために、原子炉建屋が爆発その他によって崩壊し、原子炉からの放射性物質が周囲に飛散する結果となった。この飛散した放射性物質は近隣県を含め各地で降灰し、例えば地震、津波などで倒壊した建物をはじめ、現住の住居、建物、ビル、工場その他も放射性物質で汚染されてしまい、その除去が放射能汚染問題として早急に解決されなければならない緊急課題となっているのが現状である。特に、降灰地の土壌をはじめ、損壊した建物、ビル等によって生じた瓦礫、残骸更には解体せざるを得ない建物等から生じる廃棄物は、これらが放射性物質によって汚染されているとそのままでは廃棄できないから、放射性物質等を封じ込めた状態で所定期間は保管しなければならず、それが多量であることから場所的、経済的にも大きな負担となっている。
こうした点を踏まえ、従来、例えば特許文献1に示されるような放射能汚染機器の除染方法およびその装置、特許文献2に示されるような汚染表面除去方法および汚染表面除去装置、特許文献3に示されるような汚染コンクリート構造体の除染施工方法及びその施工装置等が提案されている。特許文献1の除去方法、装置は、遮蔽された水槽内に収容した被洗浄物の外表面にペレット状のドライアイス(登録商標)又は氷片を噴射し、水中で被洗浄物の外表面を除染するとする。特許文献2の表面除去方法、装置は、空気圧打撃用ツールによって、汚染物の表面を粒子で剥離し、剥離物を空気吸引することで除去するとする。特許文献3の除染施工方法、装置は、汚染されたコンクリート構造体の汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置して凹部区域を形成し、汚染部位の深さよりも深い位置で、広い剥離領域を平面切削し、上面より撤去するとする。
特開平6−331795号公報 特開2002−323597号公報 特開2007−10536号公報
ところが上記した従来の除染方法、装置等によると、特許文献1の除去方法、装置では水中で被洗浄物表面の汚染物質を剥離除去しても、その汚染物質は水槽内の水中に含まれることになるから、その水を更には浄化する必要がある。特許文献2の表面除去方法、装置では剥離した剥離物を空気吸引することで対象物からの汚染物質の除去はできても、吸引した汚染物質からの除染処理が再度必要である。特許文献3の除染施工方法、装置でも、剥離物からの放射性物質の除染が必要であることに変わりはない。このように従来のいずれの方法、装置でも放射性物質を含んだ剥離物等の夾雑物が生じるにすぎず、除染処理の基本的な解決にはならない。
特に、例えば降灰地の土壌、下水汚泥、焼却灰、倒壊した建物・工場その他においての瓦礫、損壊したコンクリート塊、砕けた木片その他の構築部材、破砕材等が散乱した状態で放射性物質等によって汚染されている場合には、個々の構築部材それぞれが廃棄物として処理されるとしても、それらの外表面を個別に剥離処理するのは極めて困難であり、現実的でない。そればかりでなく、土壌、瓦礫その他から放射性物質を含む表層部分を剥離除去できても、その剥離物は物理的にも膨大な量となり、これをそのまま長期にわたり保管するとなれば、その保管場所は広大なものとなり、周囲環境と分離すべく遮蔽するにも面倒である。
そこで本発明は上述したような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は例えば降灰地の土壌、水、下水汚泥、焼却灰、損壊したコンクリート塊、瓦礫、残骸その他の廃棄物とされる構築部材、破砕材等が放射性物質で汚染されている場合、その汚染された各種廃棄物である被処理物中から放射性物質を分離除去し、放射性物質を凝縮されたコンパクトな状態としてその保管等も容易になるようにし、除染処理された被処理物たる廃棄物は一般的な通常の処理方法で処理できるものとし、更にはその再利用も可能にする放射性物質の除染方法とその除染システムを提供することにある。
上述した課題を解決するため、後述する発明を実施するための形態における符号を付記して説明すると、本発明に係る放射性物質の除染方法にあっては、放射性物質によって汚染された土壌その他の被処理物Sを洗浄水Wによって洗浄する洗浄工程と、洗浄後の被処理物Sを洗浄水Wと共に濾過し、放射性物質を含んだ洗浄水Wを被処理物Sと分離して過水として排水する一方、被処理物Sを取り出す濾過工程と、濾過後の濾過水中から放射性物質を除去する除去工程とを有して成ることを特徴とする。
洗浄工程では、洗浄水Wによる一次洗浄とし、濾過工程では、再度供給した洗浄水Wによる二次洗浄を行うものとして構成することができる。
放射性物質が除去された被処理物Sの土壌は、元の処理地に戻されるものとして構成することができる。
また、本発明に係る放射性物質の除染システムにあっては、放射性物質によって汚染された土壌その他の被処理物Sを洗浄水Wによって洗浄する洗浄機1と、洗浄水Wと共に投入された洗浄後の被処理物Sを、放射性物質を含んだ濾過水から分離し、取り出させると共に、濾過水を排水する濾過器3,20,30と、排水された濾過水中から放射性物質を捕集し、濾過水を浄化する捕集器10とを備えて成ることを特徴とする。
濾過器3,20,30では、被処理物Sを二次洗浄する洗浄水Wが再度供給されるようにして構成することができる。
濾過器3,20,30は、篩い孔大きさを上方から下方に至るに伴い順次に小さくした複数の篩い板5,24,33を複数段にして所定間隔毎に上下に沿って内装配置した濾過筐体4,22,32と、この濾過筐体4,22,32の底部に接続した排水管6とから構成することができ、また、振動手段7を備えて構成することもできる。
濾過器20は、架台21に揺動自在に支持された濾過筐体22の上部開口部が蓋23によって施蓋可能にされていると共に、濾過筐体22内に複数段の篩い板24を配装して構成することができる。
濾過器30は、適宜な架台31上に、所定大きさの篩い孔が設けられている篩い板33が底部に配置されている複数の濾過筐体32を、大径の篩い孔を備えている濾過筐体32が上方側に、小径の篩い孔を備えている濾過筐体32が下方側に位置されるようにして多段状に重ね合わせると共に、最下段の濾過筐体32には排水管36を接続して構成することができる。
捕集器10は、放射性物質が含まれる夾雑物を捕捉・捕集するに足る大きさの捕集孔を備えた捕集濾材11を筐体12内に充填封入して構成することができる。
以上のように構成された本発明に係る放射性物質の除染方法とその除染システムにあって、放射性物質によって汚染された土壌の如き被処理物Sを洗浄水Wによって洗浄することで、被処理物S中の放射性物質を洗浄水W中に含ませ、これを濾過することで除染された元の被処理物S等と、放射性物質を含んだ濾過水とに分離させ、それ等を各別に処理することで、汚染された被処理物Sを除染してその再利用を可能にし、放射性物質はこれを捕集する捕集器10に凝縮させられ、その後の処理を容易にさせる。
濾過器3,20,30は、篩い孔大きさが順次に小さくなる複数段で配置された篩い板5,24,33それぞれで粒径が大きいものから順次に捕捉させ、再度供給される洗浄水Wによる二次洗浄で被処理物Sから放射性物質を効率よく除去し、振動手段7はその篩い板5,24,33等を振動させることで濾過作用を促進させる。
架台21に揺動自在に支持された濾過筐体22を備えた濾過器20において、濾過筐体22を揺動傾斜させることによる濾過器20からの被処理物S等の排出を円滑にさせ、土壌であればその処理地では元に戻させて処理地自体での再利用を可能にさせる。
複数の濾過筐体32を多段的に重ね合わせて成る濾過器30において、濾過筐体32それぞれによる粒径が異なる土壌成分それぞれ毎の分離を容易にし、また取り出し作業を迅速に行わせる。
捕集器10の捕集濾材11は、放射性物質が一体化されていることで所定大きさの粒径となっている濾過水中の夾雑物を捕集、捕捉し、濾過水を浄化して無害化させる。
本発明は以上説明したように構成されているため、放射性物質によって汚染された処理地の土壌、農業用水を含む水、下水汚泥、焼却灰、更には損壊したコンクリート塊、瓦礫、残骸その他の廃棄物とされる構築部材、破砕材等の被処理物Sを洗浄し、洗浄後に濾過分離することで被処理物Sを除染でき、また放射性物質が含まれた濾過水中からは放射性物質、これを含む夾雑物を捕集・捕捉して所定の処理方法によって廃棄ないしは保管できるものとする。その結果、放射性物質で汚染されている被処理物Sから放射性物質が除染されたものとなり、その後の被処理物Sを再利用可能とさせる一方、除去された放射性物質は凝縮されたコンパクトな状態としてその保管、廃棄等も容易にし、洗浄に使用された洗浄水Wも浄化されることで再度の利用も可能にしている。
すなわちこれは、本発明において、放射性物質によって汚染された土壌その他の被処理物Sを洗浄水Wによって洗浄機1で洗浄し、洗浄後の被処理物Sを洗浄水Wと共に濾過器3,20,30にて濾過し、放射性物質を含んだ洗浄水Wを被処理物Sと分離して濾過水として排水する一方、除染された被処理物Sを取り出し、濾過後の濾過水中から放射性物質を捕集器10にて捕集・捕捉して除去するものとしたからである。これにより、放射性物質にて汚染された土壌その他の被処理物Sの除染及びその再利用、放射性物質の凝縮による保管、廃棄の容易性、浄化された洗浄水Wの再利用等を図ることができる。
また、濾過器3,20,30における複数段の篩い板5,24,33は、その篩い孔大きさを上方から下方に至るに伴い順次に小さくしてあるから、被処理物Sの粒径が大きいものから順次に分離され、取り出しての再利用を可能にしている。そればかりでなく、濾過中に再度供給される洗浄水Wによって被処理物Sからの放射性物質の除去を一層確実にし、しかも振動手段7によって付与される振動作用と相俟ち、被処理物Sの分離、取り出し、更には被処理物Sからの放射性物質を含んだ洗浄水W等の分離、濾過を一層円滑にすることができる。
篩い板33が底部に配置されている複数の濾過筐体32を、多段状に重ね合わせて形成した濾過器30では、各段における濾過筐体32毎で分離された粒径がそれぞれで異なる被処理物Sを濾過筐体32毎で取り出し処理でき、またその取り出し後の濾過筐体32相互の組立も容易で作業能率を向上できる。
捕集器10は、放射性物質が含まれる夾雑物を捕捉・捕集するに足る大きさの捕集孔を備えた捕集濾材11を筐体12内に充填封入して成るから、その捕集濾材11を経た濾過水中からは、放射性物質が一体化されていることで所定大きさの粒径となっている夾雑物その他が捕集、捕捉され、濾過水は浄化された浄化水として無害化されたものとなり、再利用が可能である。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
本発明を実施するための一形態における除染方法を示すフローチャート図である。 同じく除染システムの概要図である。 同じく濾過器の概略断面図である。 同じく他の実施の形態における濾過器の概略断面図である。 同じく更に他の実施の形態における濾過器の概略断面図である。
以下、図面を参照して除染方法、除染システムに係る本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は放射性物質が降灰されることで汚染された例えば所定の処理地における土壌その他の被処理物Sを洗浄するミキサーの如き洗浄機である。この洗浄機1は、例えば架台上で所定のモータ等にて回転駆動されるドラムの内壁面に攪拌羽根を形成したもので、処理地における地表面から剥離されることで準備された処理すべき被処理物Sの投入と共に所定量の洗浄水Wが注水され、回転されることによって被処理物Sを攪拌洗浄して、一次洗浄が行われるようになっている。
洗浄後の被処理物Sは、例えば開放される底部の排出口あるいは揺動されることで傾けられた洗浄機1の上部開口部から例えば浅底状の貯留槽2内に貯留保持するよう洗浄水Wと共に空けられ、この貯留槽2内に必要があれば一時的に貯留保管される。
洗浄後に取り出された被処理物Sは洗浄機1に供給された洗浄水Wと共に、多段的に構成されている濾過器3に投入され、この濾過器3では被処理物S中の固形物成分と、被処理物Sから除去することによって放射性物質等が含まれ、汚染されることになる洗浄水Wとに分離される。この濾過器3において、濾過されるに際し、新たな洗浄水Wが再度供給されることで濾過器3内の被処理物Sが洗浄される二次洗浄が行われるようにしてあり、二次洗浄によって被処理物Sからの一層の除染作用が得られるようにしている。
濾過器3は、複数段にして篩い孔大きさを上方から下方に至るに伴い順次に小さくした複数の篩い板5を複数段にして所定間隔毎に上下に沿って内装配置した濾過筐体4と、この濾過筐体4の底部に接続した排水管6とから成り、また、濾過筐体4を振動させることで濾過作用を促進させる振動手段7を備える。
複数の篩い板5は、多段状に配置されるときの上方から下方に至るに伴い篩い孔大きさが次第に小さくなるようにして配置形成され、例えば図2に示す濾過器3では6段構成とし、その網目大きさは例えば最上の第1段目の篩い板5では約40mm程度とし、第2段目では約20mm程度とし、第3段目では約10mm程度とし、第4段目では約5mm程度とし、第5段目では約1mm程度とし、第6段目では約500μm程度としてある。この濾過器3内に投入された洗浄後の被処理物Sは、篩い板5によって粒径が大きいものから順次に濾過選別され、最終段の篩い板5を経るときには500μm以下の大きさを有する夾雑物、放射性物質を含んだ濾過水として例えば可撓管製の排水管6を経て排水される。
振動手段7は、濾過筐体4自体を所定の振動数によって振動させるようにした振動モータ、振動子等を備えて成る。
図示を省略したが、濾過器3における篩い板5は、濾過器3内で回転させることもでき、回転させることで被処理物Sの目詰まり等を防止して濾過水の流下を促進できる。また、篩い板5毎で、篩い板5相互間で設定される被処理物Sの大小を選別させている区画域それぞれで対応するよう、濾過筐体4壁部位それぞれで被処理物Sの取出口8を設けることで、大小で選別された被処理物Sを逐次取り出すことができるようにすると良い。こうすることで、被処理物Sの連続的な分離、取り出し、濾過水の排水等を一層円滑にすることができる。
尚、前記洗浄機1による洗浄処理、濾過器3による濾過処理に際し、周囲への飛散等を防止するため、適宜な放射性遮蔽物によって囲繞され、覆われるようにしておくことが望ましい。
この濾過器3の篩い板5それぞれにて捕捉された所定大きさの被処理物Sの小塊、顆粒等の例えば土壌分は濾過器3から取り出された後、除染されたものとしてそのまま元の処理地に埋められ、戻されたり、土壌分が必要な適当な場所に運搬され、埋設土として利用されたりできるようにしてある。
濾過器3による濾過後で排水管6から排水された濾過水は、この濾過水中に含まれている放射性物質、すなわち放射性物質が一体化されていることで所定大きさの粒径となっている濾過水中の夾雑物その他を捕集、捕捉する捕集器10を経ることで浄化水として浄化されるようになっている。この捕集器10は、例えばセシウム等の放射性物質が含まれる夾雑物を捕捉・捕集するに足る大きさの捕集孔を備えた捕集濾材11を筐体12内に充填封入して成り、これの上部は排水管6の上流側に、下部は下流側に連結されることで排水管6に設置されており、上下部における着脱具(図示せず)によって適宜に交換できるように排水管6に取り外し可能にしてある。
捕集濾材11自体が備えている捕集のための捕集孔の大きさ・径は、セシウムが塵埃等と一体化したことでその粒径が10〜20マイクロメートル(μm)であるところを考慮して、5マイクロメートル程度のものとしてあり、例えば繊維状のポリプロピレン(PP)としてある。もとより、捕集濾材11自体の材質はこのポリプロピレンに限らず、放射性物質を捕集できるものであればガラス繊維フィルター、メンブレンフイルターその他によって代えることも可能である。
筐体12自体は、例えば排水管6径とほぼ同様な径を有する円筒状に形成されており、汚染された濾過水が通過されるときに、この濾過水中の放射性物質を捕集するに十分な通過長さに設定されていて、例えば高さを250mm程度としてある。もとより、この筐体12の長さ、すなわち捕集濾材11の厚さはこれに限定されないことは勿論であり、これの内・外径大きさも特に限定されない。
捕集器10は、複数個で設けることができ、直列あるいは並列配置し、また排水管6に接続される所定大きさのハウジング内に交換可能に内装させることができ、いずれにしても放射性物質を捕集することで汚染された捕集器10は適宜に交換されて、濾過水を浄化する。放射性物質を捕集した捕集器10自体は、放射性物質を凝縮捕集した状態となっていることで、その廃棄、保管は定められている放射性物質の処理基準に従って別途行われるものとしてある。
捕集器10によって濾過された濾過水は、水槽15を経てそのまま排水することもでき、更に純水処理器16によって清浄水としての再利用を可能としている。この純水処理器16では、例えば非常用のイオン交換樹脂材、中空糸製等の逆浸透膜材その他を備えており、濾過水中の夾雑物を除去することによって、例えば中用水あるいは飲用水として利用できるようにしてある。
次に以上に説明した実施の形態における使用の一例を説明すると、放射性物質にて汚染された土壌となっている所定の処理地に運搬し、適宜に据え付けるのであり、処理地における汚染された土壌等を剥離し、被処理物Sとして準備し、図1に示すフローチャートにあるように、洗浄水Wと共に洗浄機1に投入し(洗浄工程)、被処理物Sを一次洗浄する。洗浄された被処理物Sを洗浄機1から取り出し、必要に応じて貯留槽2に一旦は貯留した後、濾過器3に投入して、新たな洗浄水Wを供給しながら二次洗浄すると共に、被処理物Sをその小塊の大小によって篩い板5で篩い、順次に分離しながら逐次取り出す一方、洗浄水Wを濾過し、排水管6から濾過水として排水させる(濾過工程)。この濾過器3にて分離、取り出された被処理物Sは放射性物質が除去されたものとなっていることで、土壌等であれば再度処理地に戻したり、他の場所における例えば埋設土等として利用したりする。一方、排水管6から排水された濾過水を捕集器10に送り込み、濾過水中の放射性物質、その夾雑物を捕集濾材11にて捕集、捕捉することで濾過水を浄化する(除去工程)。捕集器10を経た排水は浄化された浄化水となって水槽15を経て必要に応じ純水処理器16にて一定水準の純水となし、所定方法での再利用を図る。
尚、洗浄機1、濾過器3等は複数台で用意してこれらを並列配置すると共に、それらを適数台毎の数群に区分けしておき、その1群では洗浄処理を、また濾過処理を行い、他の1群の濾過器3では濾過水の排水処理を行い、更に他の1群の濾過器3では被処理物Sの取り出しを行い、また他の1群では濾過処理の準備を行う等の順次の作業工程となるようにして一連に処理するようにしても良い。
また、土壌に限らず瓦礫、コンクリート塊、廃材等の被処理物Sであっても同様に実施でき、これらはミキサーの如き洗浄機1自体によって粉砕・破砕し、あるいはこれらを破砕する所定の破砕機等の前処理機によって粉砕・破砕して洗浄機1によって洗浄しても良く、洗浄後は上記と同様に処理する。
図4においては他の実施の形態における濾過器20が示されており、この濾過器20は、架台21に揺動自在に支持された濾過筐体22の上部開口部が蓋23によって施蓋可能にされていると共に、濾過筐体22内に複数段の篩い板24を配装して成る。この濾過器20では、所定量の被処理物Sが洗浄水Wと共に投入、供給され、所定時間経過後で濾過水が排水された後に揺動されることで、残置分離された大小等がある被処理物Sを、篩い板24を順次に取り外すことによって取り出すことができるようにしてある。
図5において示される濾過器30は、適宜な架台31上に、所定大きさの篩い孔が設けられている篩い板33が底部に配置されている複数の濾過筐体32を、大径の篩い孔を備えている濾過筐体32が上方側に、小径の篩い孔を備えている濾過筐体32が下方側に位置されるようにして多段状に重ね合わせると共に、最下段の濾過筐体32には排水管36を接続して成る。図示のように濾過筐体32それぞれは、例えば底部周縁に下段側に配置される他の濾過筐体32の上部開口部の周縁がきっちりと係合する係合部35を設けることで、多段状に重ね合わせるときの位置合わせを容易にし、またそれぞれの濾過筐体32から大小によって選別された被処理物Sを取り出すときの濾過筐体32毎の分離、解体をも容易にする。尚、図中符号34は濾過筐体32に付設された取っ手である。
いずれの実施の形態においても、その篩い板5,24,33は例えば濾過筐体4,22,32の周壁内側面に例えば段状に配置形成した支持環、支持突部上に着脱自在に載置される。篩い孔は篩い板5,24,33自体を所定大きさの網目大きさを備えた網材によるものとしたり、所定大きさの篩い孔が開穿されているパンチングメタル板によるものとしたり等、任意に選定できる。
S…被処理物(土壌) W…洗浄水
1…洗浄機 2…貯留槽
3…濾過器 4…濾過筐体
5…篩い板 6…排水管
7…振動手段 8…取出口
10…捕集器 11…捕集濾材
12…筐体 15…水槽
16…純水処理器
20…濾過器 21…架台
22…濾過筐体 23…蓋
24…篩い板
30…濾過器 31…架台
32…濾過筐体 33…篩い板
34…取っ手 35…係合部
36…排水管

Claims (10)

  1. 放射性物質によって汚染された土壌その他の被処理物を洗浄水によって洗浄する洗浄工程と、洗浄後の被処理物を洗浄水と共に濾過し、放射性物質を含んだ洗浄水を被処理物と分離して濾過水として排水する一方、被処理物を取り出す濾過工程と、濾過後の濾過水中から放射性物質を除去する除去工程とを有して成ることを特徴とした放射性物質の除染方法。
  2. 洗浄工程では、洗浄水による一次洗浄とし、濾過工程では、再度供給した洗浄水による二次洗浄を行うようにした請求項1に記載の放射性物質の除染方法。
  3. 放射性物質が除去された被処理物の土壌は、元の処理地に戻されるものとした請求項1に記載の放射性物質の除染方法。
  4. 放射性物質によって汚染された土壌その他の被処理物を洗浄水によって洗浄する洗浄機と、洗浄水と共に投入された洗浄後の被処理物を、放射性物質を含んだ濾過水から分離し、取り出させると共に、濾過水を排水する濾過器と、排水された濾過水中から放射性物質を捕集し、濾過水を浄化する捕集器とを備えて成ることを特徴とする放射性物質の除染システム。
  5. 濾過器では、被処理物を二次洗浄する洗浄水が再度供給されるようにしてある請求項4に記載の放射性物質の除染システム。
  6. 濾過器は、複数段にして篩い孔大きさを上方から下方に至るに伴い順次に小さくした複数の篩い板を複数段にして所定間隔毎に上下に沿って内装配置した濾過筐体と、この濾過筐体の底部に接続した排水管とから成る請求項4または5に記載の放射性物質の除染システム。
  7. 濾過器は、架台に揺動自在に支持された濾過筐体の上部開口部が蓋によって施蓋可能にされていると共に、濾過筐体内に複数段の篩い板を配装して成る請求項4または5に記載の放射性物質の除染システム。
  8. 濾過器は、適宜な架台上に、所定大きさの篩い孔が設けられている篩い板が底部に配置されている複数の濾過筐体を、大径の篩い孔を備えている濾過筐体が上方側に、小径の篩い孔を備えている濾過筐体が下方側に位置されるようにして多段状に重ね合わせると共に、最下段の濾過筐体には排水管を接続して成る請求項4または5に記載の放射性物質の除染システム。
  9. 濾過器は、振動手段を備えている請求項4乃至5のいずれかに記載の放射性物質の除染システム。
  10. 捕集器は、放射性物質が含まれる夾雑物を捕捉・捕集するに足る大きさの捕集孔を備えた捕集濾材を筐体内に充填封入して成る請求項4乃至9のいずれかに記載の放射性物質の除染システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015075338A (ja) * 2013-10-05 2015-04-20 独立行政法人物質・材料研究機構 濁水中セシウム除去装置および方法

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