JP2015074098A - エンボス加工装置、ロールワインダ装置、プライマシン装置、及びエンボス加工方法 - Google Patents

エンボス加工装置、ロールワインダ装置、プライマシン装置、及びエンボス加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】操業性に優れて柔軟なエンボス加工クレープ紙を製造可能なエンボス加工装置及びその応用装置、並びに、エンボス加工方法を提供する。
【解決手段】エンボスユニットの一対のロール間を走行するクレープ紙に連続的にエンボス加工を行うエンボス加工装置において、ラバーロール2の表面に保持されたクレープ紙Pに処理液を含浸させる湿潤化装置としてのスプレー装置3と、前記処理液により湿潤化されたクレープ紙Pを熱エンボスロール1及びラバーロール2により押圧してエンボスを形成するエンボス形成部と、エンボス形成部によりエンボスが形成されたクレープ紙Pを乾燥させる乾燥装置としての熱エンボスロール1と、を備え、クレープ紙Pの走行速度を、処理液による湿潤化時からエンボス形成部によるエンボス形成時まで一定とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、トイレットペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー、ティシュペーパー等の衛生用途、家庭用途の紙製品に使用されるエンボス加工クレープ紙を得るためのエンボス加工装置及びその応用装置、並びに、前記エンボス加工装置を用いたエンボス加工方法に関するものである。
衛生用途、家庭用途の紙製品に使用されるクレープ紙は嵩が高く、吸水性の高いことが求められ、エンボス加工されることが多い。
例えば、図7は特許文献1,2に記載されたエンボス加工クレープ紙の製造ラインを示している。図7において、Pa,Pb,Pcはクレープ紙、501は原紙ロール、Pは3プライ(3枚重ね)のクレープ紙、502,504は助剤液供給部、503,505は助剤液、506は水供給部、507はエンボス加工部、508は乾燥部、509は紙分離部、510は製品ロールである。
この従来技術では、クレープ紙Pの表裏に助剤液503,505を塗工し、水供給部506がクレープ紙Pの全体に水を吸収保持させて湿潤状態とした後でエンボス加工を施し、その後にクレープ紙Pを乾燥させている。こうして形成されたエンボスは、エンボスの形状でパルプ繊維間に水素結合が生じており、エンボスの形状が鮮明で嵩高性に優れている。また、製品となった後の吸水時も、エンボスの形状が維持されやすく、保水性も高い等の特徴がある。
特開2007−15379号公報(図1等) 特開2009−178572号公報(図1等)
しかしながら、上記従来技術には以下のような問題がある。
(1)湿潤状態にするために走行中のクレープ紙Pに水を含浸させると、クレープ紙Pが伸びてシワが発生することがある。
(2)クレープ紙Pの湿潤化前の走行速度よりも湿潤化後の走行速度を速くすれば、シワの発生を防止することができるが、エンボス加工を施された製品は、伸びが少なく柔らかさに劣る製品になるおそれがある。
(3)トイレットペーパーのように湿潤強度が低い紙では、走行中に破断することがある。
そこで、本発明の解決課題は、上記従来技術の問題点を解決し、操業性に優れて柔軟かつ高品質のエンボス加工クレープ紙を製造可能なエンボス加工装置及びその応用装置、並びに、エンボス加工方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、湿潤状態のクレープ紙にエンボス加工を連続的に行うエンボス加工装置において、クレープ紙の走行速度を湿潤化時からエンボス形成時まで一定に保つと共に、クレープ紙がエンボスユニットのロール表面に重畳された状態で処理液を含浸させ、その後にエンボスを押圧、形成する。
すなわち、請求項1に係るエンボス加工装置は、エンボスユニットの一対のロール間を走行するクレープ紙に連続的にエンボス加工を行うエンボス加工装置において、
前記一対のロールのうち一方のロールの表面に保持されたクレープ紙に処理液を含浸させる湿潤化装置と、前記処理液により湿潤化されたクレープ紙を前記一対のロールにより押圧してエンボスを形成するエンボス形成部と、前記エンボス形成部によりエンボスが形成されたクレープ紙を乾燥させる乾燥装置と、を備え、
クレープ紙の走行速度が、前記処理液による湿潤化時から前記エンボス形成部によるエンボス形成時まで一定であることを特徴とする。
請求項2に係るエンボス加工装置は、請求項1に記載したエンボス加工装置において、前記湿潤化装置が、クレープ紙の表面に、水または水を含む前記処理液を直接含浸させることを特徴とする。
請求項3に係るエンボス加工装置は、請求項1に記載したエンボス加工装置において、前記湿潤化装置が、一方のロールの表面に水または水を含む処理液を塗布してこの処理液を間接的にクレープ紙に転移させることを特徴とする。
請求項4に係るエンボス加工装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、前記エンボスユニットが、エンボスロールと、このエンボスロールに対向して前記エンボスロールより低硬度の平滑な補助ロールと、により構成され、前記湿潤化装置が、前記補助ロールの表面に保持されたクレープ紙に水または水を含む処理液を直接または間接的に含浸させることを特徴とする。
請求項5に係るエンボス加工装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載のエンボス加工装置において、前記エンボスユニットが、互いに非接触の一対のエンボスロールにより構成され、前記湿潤化装置が、一方のエンボスロールの表面に保持されたクレープ紙に水または水を含む処理液を直接または間接的に含浸させることを特徴とする。
請求項6に係るエンボス加工装置は、請求項4または5に記載したエンボス加工装置において、少なくとも一方の前記エンボスロールが加熱された熱エンボスロールであり、この熱エンボスロールを前記乾燥装置として用いてエンボス形成後のクレープ紙を乾燥させることを特徴とする。
請求項7に係るエンボス加工装置は、請求項1〜6の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、前記湿潤化装置が、クレープ紙の坪量当たり0.1〜100[%]の水を連続的に供給することを特徴とする。
請求項8に係るエンボス加工装置は、請求項7に記載したエンボス加工装置において、前記湿潤化装置がスプレー装置であることを特徴とする。
請求項9に係るエンボス加工装置は、請求項1〜8の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、前記湿潤化装置は、水中伸度が5〜70[%]であるクレープ紙に処理液を含浸させて湿潤化することを特徴とする。
請求項10に係るロールワインダ装置は、請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置をログ加工部の前工程に備えたことを特徴とする。
請求項11に係るプライマシン装置は、請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置をロール巻取部の前工程に備えたことを特徴とする。
請求項12に係るエンボス加工方法は、エンボスユニットの一対のロール間を走行するクレープ紙に連続的にエンボス加工を行うエンボス加工方法において、
前記一対のロールのうち一方のロールの表面に保持されたクレープ紙に処理液を含浸させる第1工程と、
前記処理液により湿潤化されたクレープ紙を前記一対のロールにより押圧してエンボスを形成する第2工程と、
前記エンボスが形成されたクレープ紙を乾燥させる第3工程と、を備え、
クレープ紙の走行速度が、前記第1工程から前記第2工程によるエンボス形成時まで一定であることを特徴とする。
請求項13に係るエンボス加工方法は、請求項12に記載したエンボス加工方法において、請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置における前記湿潤化装置を用いて前記第1工程を実施し、前記エンボス形成部を用いて前記第2工程を実施し、前記乾燥装置を用いて前記第3工程を実施することを特徴とする。
請求項14に係るエンボス加工方法は、請求項12に記載したエンボス加工方法において、前記第1工程に使用されるクレープ紙の水中伸度が5〜70[%]であることを特徴とする。
本発明において、湿潤化によってクレープ紙には伸びが生じるが、クレープ紙は湿潤化時からエンボス押圧時まで等速で走行するため、紙の走行方向の伸びが拘束され、この伸びは、紙の厚さ方向の伸び(膨張)を促す。この厚さ方向の伸びは、エンボス押圧によってクレープ紙に凹凸形状が形成されるときの伸び代として利用される。
本発明によれば明瞭なエンボスを形成しやすく、エンボス押圧後にもクレープ紙の伸び代が残り、伸縮性に富んだ嵩高かつ柔軟なエンボス加工クレープ紙を得ることができる。
また、クレープ紙がエンボスユニットのロール表面に保持された状態で水分を含浸させるため、クレープ紙の走行が安定しており、紙の厚さ方向の伸び(膨張)が走行中のシワの発生原因になることが少ない。更に、湿潤強度が低いクレープ紙であっても破断するおそれが少なくなり、優れた加工性、操業性を有する。また、乾燥装置として熱エンボスロールを用いることにより、別途に乾燥装置を備える必要がなく、製造ライン全体の小型化、低価格化に寄与する。
本発明の第1実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成図である。 本発明の第2実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成図である。 本発明の第3実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成図である。 本発明の第4実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成図である。 本発明の第1実施形態に係るエンボス加工装置が組み込まれたロールワインダ装置の概略的な構成図である。 本発明の第1実施形態に係るエンボス加工装置が組み込まれたプライマシン装置の概略的な構成図である。 特許文献1に記載されたエンボス加工クレープ紙の製造ラインを示す構成図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成を示しており、スプレー装置によってラバーロール上のクレープ紙に処理液を含浸させる例である。
図1において、エンボスユニットE1は、熱エンボスロール1と補助ロールとしてのラバーロール2とから構成されており、クレープ紙Pは両ロール1,2の回転に伴ってA点→B点→C点というS字状の経路を走行する間に湿潤、エンボス形成、及び乾燥が行われ、エンボス加工クレープ紙P’が製造される。
熱エンボスロール1は鋼製であって表面(外周面)に所定の形状及び深さのエンボスを有すると共に、周知の加熱手段により加熱されて熱エネルギーを保有することにより、湿潤状態のクレープ紙Pを加熱・乾燥させる乾燥装置としても機能する。熱エンボスロール1に対向配置されたラバーロール2は、熱エンボスロール1より硬度が低い平滑なラバーが表面(外周面)に取り付けられている。ラバーロール2の表面は弾力性に富むため、熱エンボスロール1とラバーロール2との間のクレープ紙Pを熱エンボスロール1がラバーロール2側に押圧することにより、クレープ紙Pはエンボスの凹凸に応じて変形する。
鋼製のエンボスロールと弾力性のあるラバーロールとの組み合わせは、一般に「スチールラバー・エンボス」と呼ばれている。
クレープ紙Pは図1のA点でラバーロール2に接触し、B点で熱エンボスロール1とラバーロール2とにより押圧されてエンボスが形成され、C点で熱エンボスロール1から離れてエンボス加工クレープ紙P’となる。ここでは、B点においてクレープ紙Pにエンボスを形成する際の熱エンボスロール1とラバーロール2との接触部位を、請求項におけるエンボス形成部という。
ラバーロール2の側方には湿潤化装置としてのスプレー装置3が配置されており、ラバーロール2の表面に重畳されたクレープ紙PがおおむねA点からB点に移動する間に、スプレー装置3から噴射された処理液がクレープ紙Pに直接含浸される。
なお、湿潤化装置には、スプレー装置3の代わりに、後述する塗工ロール4及び処理液5を用いても良い。
ここで、クレープ紙Pの走行速度は、クレープ紙PがA点を通過する時からB点を通過するまで一定であり、このことは後述する第2〜第4実施形態についても同様である。
処理液を含浸して湿潤化されたクレープ紙Pには伸びが生じるが、クレープ紙Pの走行速度は一定であるため、クレープ紙Pの走行方向の伸びが拘束され、この伸びは、紙の厚さ方向の伸びを促す。この厚さ方向の伸びは、エンボス形成部であるB点でのエンボス押圧により、クレープ紙Pに凹凸形状が形成されるときの伸び代として利用される。
また、この実施形態では、クレープ紙Pがラバーロール2の表面に保持された状態で走行しつつ湿潤化されるので、湿潤によるシワの発生が少なく、また、トイレットペーパー等の湿潤強度が低いクレープ紙Pであっても、破断するおそれが少ない。
更に、湿潤状態のクレープ紙Pは、水分によりパルプ繊維が可塑化され、また、厚さ方向の伸びによってエンボスの凹凸の伸び代ができているため、明瞭なエンボスを形成することができる。
なお、クレープ紙Pは、B点からC点に移動する間に熱エンボスロール1から熱エネルギーを受けて乾燥される。このように熱エンボスロール1が乾燥装置としても機能することにより、別途、乾燥装置を設置する必要がなくなり、製造ライン全体の小型化、低価格化を図ることができる。
次に、図2は本発明の第2実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成を示しており、塗工ロールによってラバーロールに処理液を塗布し、この処理液をクレープ紙に転移させる例である。
図2において、エンボスユニットE1の構成は図1と同様である。この実施形態では、ラバーロール2の側方に、湿潤化装置としての塗工ロール4及び処理液5が設けられており、塗工ロール4によってラバーロール2の表面に塗布された処理液5は、クレープ紙PがA点からB 点まで移動する間にクレープ紙Pに転移し、クレープ紙Pが湿潤状態となる。つまり、処理液5はクレープ紙Pに間接的に含浸させることになる。
この実施形態でも、B点においてクレープ紙Pにエンボスが形成され、クレープ紙Pは、B点からC点に移動する間に乾燥されてエンボス加工クレープ紙P’となる。
なお、湿潤化装置には、塗工ロール4及び処理液5の代わりに、スプレー装置3を用いても良い。
図3は、本発明の第3実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成を示しており、塗工ロールによって熱エンボスロールに処理液を塗布し、この処理液をクレープ紙に転移させる例である。
図3において、エンボスユニットE1の構成は図1,図2と同様である。また、湿潤化装置としての塗工ロール4及び処理液5は、熱エンボスロール1の側方に配置されている。この実施形態では、塗工ロール4により熱エンボスロール1の表面に塗布された処理液5がB点近傍でクレープ紙Pに転移した直後にエンボスが押圧され、その後にクレープ紙PがB点からC点に移動する間に乾燥されてエンボス加工クレープ紙P’となる。
なお、湿潤化装置には、塗工ロール4及び処理液5の代わりに、スプレー装置3を用いても良い。
図4は、本発明の第4実施形態に係るエンボス加工装置の概略的な構成を示しており、スプレー装置によってエンボスロール上のクレープ紙に処理液を含浸させる例である。
この実施形態のエンボスユニットE2は、熱エンボスロール1と、加熱手段を持たない鋼製のエンボスロール6とにより構成されている。これらのエンボスロール1,6は、エンボス形状の凹凸がごく狭い隙間を介して非接触状態で互いに噛合うようになっており、いわゆる「スチールマッチ・エンボス」と呼ばれている。
なお、湿潤化装置としてのスプレー装置3は、エンボスロール6の側方に配置されている。このスプレー装置3に代えて、塗工ロール4及び処理液5を用いても良い。
図1と同様に、エンボスロール6の表面に重畳されたクレープ紙PがおおむねA点からB点に移動する間に、スプレー装置3から噴射された処理液がクレープ紙Pに含浸される。
湿潤状態のクレープ紙PはB点で熱エンボスロール1とエンボスロール6とに挟まれてエンボスが形成され、B点からC点に移動する間に熱エンボスロール1から熱エネルギーを受けて乾燥され、エンボス加工クレープ紙P’となる。
また、図4に示す「スチールマッチ・エンボス」においても、図2,図3と同様に、エンボスロールに処理液5を塗布し、この処理液5をクレープ紙に転移させることも可能である。
次いで、図5は、第1実施形態のエンボス加工装置をトイレットペーパーやタオルペーパーなどロール状製品を加工するロールワインダ装置に組み込んだ例である。
図5において、101は第1実施形態のエンボス加工装置を2組備えたエンボス加工部であり、原紙ロール401,402から供給される2枚のクレープ紙Pa,Pbに対して同時にエンボス加工を行うことが可能である。
エンボス加工部101の次工程にはログ加工部200が配置されており、1枚ずつエンボス加工されたクレープ紙Pa,Pbは2枚重ねに巻き取られ、ワインディングロール201、ベットロール202及びニップロール203の動作により、ログに加工される。なお、204は巻取り中のログ、205は巻取られたログを示す。
図6は、第1実施形態のエンボス加工装置をプライマシン装置に組み込んだ例である。この例でも、第1実施形態のエンボス加工装置を2組備えたエンボス加工部102により、2枚のクレープ紙Pa,Pbに対して同時にエンボス加工を行うことが可能である。
エンボス加工部102の次工程にはロール巻取部300が配置されており、1枚ずつエンボス加工されたクレープ紙Pa,Pbはスリッター301等の動作により2枚重ねに巻き取られ、ティシュペーパー等の製品に応じた形態のロール302に加工される。
なお、図5及び図6では、エンボス加工部101,102として第1実施形態のエンボス加工装置を用いているが、第1実施形態の代わりに第2〜第4実施形態のエンボス加工装置を用いても良い。
次に、各実施形態において使用したクレープ紙や処理液の特性、加工条件等について説明する。
[クレープ紙]
クレープ紙の坪量は、6〜60[g/m]が好ましく、更に好ましくは9〜30[g/m]、特に好ましくは10〜25[g/m]である。坪量が低いと抄紙が困難であり、坪量が高過ぎると強度が強くなり過ぎて、衛生用紙や家庭用紙として相応しくなくなる。クレープ紙の原料としては、乾燥によって水素結合を生成できる木材パルプが望ましい。
クレープ紙の水中伸度は、5〜70[%]であることが好ましい。水中伸度が5[%]以下であると、走行時に破断しやすいと共に湿潤時の厚さ方向の伸びが少なく、エンボスの押圧による破断も起きやすい。また、水中伸度が70[%]以上であると抄紙が困難である。
なお、水中伸度の更に好ましい範囲は10〜50[%]であり、特に好ましくは12〜30[%]である。この範囲であると、クレープ紙の良好な走行性が得られ、明瞭で柔軟なエンボスを形成することができる。
ここで、クレープ紙の水中伸度は、以下の方法により測定した。
(1)浸漬容器に水を入れる。
(2)試料1枚を紙の縦方向に100[mm]、横方向に25[mm]切り取る。
(3)試料を浸漬容器の水に浸漬する。
(4)60秒経過後、試料の縦方向の長さを測定する。
水中伸度の測定式は、以下の数式1に示すとおりである。
[数式1]
水中伸度[%]:{(L2−L1)/L1}×100
L1:浸漬前の試料の縦方向長さ
L2:浸漬後の試料の縦方向長さ
[処理液]
クレープ紙を湿潤化するための処理液は、水、または製品の柔らかさを向上させるために、水に加えて各種の保湿成分、油分、界面活性剤等を含ませることができる。
[湿潤化処理]
湿潤化のために、クレープ紙の坪量当たり0.1〜100[%]の処理液を連続的に含浸させる。好ましくは0.5〜50[%]、より好ましくは1〜20[%]の処理液を含浸させると良い。
処理液は、クレープ紙の幅方向に均一になるように含浸させる。含浸方法はクレープ紙の表面に直接塗布する方法、エンボスユニットのロール(熱エンボスロール1,エンボスロール6,ラバーロール2)に塗布してクレープ紙に転移させる方法を採ることができる。
処理液の塗布には、前述したようにスプレー装置3や塗工ロール4が使用される。なお、スプレー装置3としては、ローター式スプレー装置が系外への処理液の飛散が少ないため好ましい。塗工ロール4には、グラビアロール、フレキソロール等を使用することができる。
[乾燥]
エンボスが押圧されたクレープ紙は速やかに乾燥されることが好ましい。このため、エンボス押圧後に直ちに乾燥させることが可能な熱エンボスロール1を使用することが好ましい。
クレープ紙はエンボスの形状を保持したまま熱エンボスロール1の表面に接触するため、乾燥効率が高い。クレープ紙が熱エンボスロール1に接触する時間が長いほど乾燥効率が高くなるので、熱エンボスロール1の円周の1/2以上にわたって接触することが好ましく、熱エンボスロール1の円周の2/3以上にわたり接触させることがより好ましい。
乾燥処理においては、クレープ紙に含浸した水分の60[%]以上、好ましくは80[%]以上が減少するように、熱エンボスロール1の表面温度やクレープ紙への流入熱エネルギーを調整する。水分の減少率が60[%]以下であると、エンボスの明確さに劣る。
熱エンボスロール1の表面温度は50〜150[℃]が好ましく、70〜120[℃]がより好ましい。表面温度が50[℃]より低いと乾燥効率が劣り、150[℃]以上の場合にはクレープ紙が熱によって劣化するおそれがある。
[走行速度]
クレープ紙の走行速度は、クレープ紙が湿潤化してからエンボスが押圧されるまでの時間により規定される。この所要時間は、好ましくは10秒以下であり、更に好ましくは3秒以下、特に好ましくは1秒以下である。湿潤化から10秒以上経つとクレープ紙にシワが入りやすくなり、また、破断する可能性が高くなる。
なお、クレープ紙の走行速度は、湿潤化時からエンボス押圧時に至るまで一定である。
[エンボスの形状]
クレープ紙に形成されるエンボス形状がドット状エンボスパターンの場合、エンボスの高低差は0.05〜3.00[mm]、単位面積当たりのポイント数は4〜200[個/cm]が好ましく、更に好ましくは、エンボスの高低差が0.1〜1.00[mm]、単位面積当たりのポイント数が10〜150[個/cm]、特に好ましくは、エンボスの高低差が0.2〜0.70[mm]、単位面積当たりのポイント数が20〜100[個/cm]である。また、エンボス形状は、意匠性のあるデザインパターンであっても良い。
本発明に係るエンボス加工装置及びエンボス加工方法は、衛生用途、家庭用途の各種紙製品におけるエンボス加工に利用可能である。
1:熱エンボスロール
2:ラバーロール
3:スプレー装置
4:ロール塗工装置
5:処理液
6:エンボスロール
101,102:エンボス加工部
200:ログ加工部
201:ワインディングロール
202:ベットロール
203:ニップロール
204:巻取り中のログ
205:巻取られたログ
300:ロール巻取部
301:スリッター
302:ロール
401,402:原紙ロール
P,Pa,Pb:クレープ紙
P’:エンボス加工クレープ紙
E1,E2:エンボスユニット

Claims (14)

  1. エンボスユニットの一対のロール間を走行するクレープ紙に連続的にエンボス加工を行うエンボス加工装置において、
    前記一対のロールのうち一方のロールの表面に保持されたクレープ紙に処理液を含浸させる湿潤化装置と、
    前記処理液により湿潤化されたクレープ紙を前記一対のロールにより押圧してエンボスを形成するエンボス形成部と、
    前記エンボス形成部によりエンボスが形成されたクレープ紙を乾燥させる乾燥装置と、を備え、
    クレープ紙の走行速度が、前記処理液による湿潤化時から前記エンボス形成部によるエンボス形成時まで一定であることを特徴とするエンボス加工装置。
  2. 請求項1に記載したエンボス加工装置において、
    前記湿潤化装置が、クレープ紙の表面に、水または水を含む前記処理液を直接含浸させることを特徴とするエンボス加工装置。
  3. 請求項1に記載したエンボス加工装置において、
    前記湿潤化装置が、一方のロールの表面に水または水を含む処理液を塗布してこの処理液を間接的にクレープ紙に転移させることを特徴とするエンボス加工装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、
    前記エンボスユニットが、エンボスロールと、このエンボスロールに対向して前記エンボスロールより低硬度の平滑な補助ロールと、により構成され、
    前記湿潤化装置が、前記補助ロールの表面に保持されたクレープ紙に水または水を含む処理液を直接または間接的に含浸させることを特徴とするエンボス加工装置。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載のエンボス加工装置において、
    前記エンボスユニットが、互いに非接触の一対のエンボスロールにより構成され、
    前記湿潤化装置が、一方のエンボスロールの表面に保持されたクレープ紙に水または水を含む処理液を直接または間接的に含浸させることを特徴とするエンボス加工装置。
  6. 請求項4または5に記載したエンボス加工装置において、
    少なくとも一方の前記エンボスロールが加熱された熱エンボスロールであり、この熱エンボスロールを前記乾燥装置として用いてエンボス形成後のクレープ紙を乾燥させることを特徴とするエンボス加工装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、
    前記湿潤化装置が、クレープ紙の坪量当たり0.1〜100[%]の水を連続的に供給することを特徴とするエンボス加工装置。
  8. 請求項7に記載したエンボス加工装置において、
    前記湿潤化装置がスプレー装置であることを特徴とするエンボス加工装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載したエンボス加工装置において、
    前記湿潤化装置は、水中伸度が5〜70[%]であるクレープ紙に処理液を含浸させて湿潤化することを特徴とするエンボス加工装置。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置をログ加工部の前工程に備えたことを特徴とするロールワインダ装置。
  11. 請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置をロール巻取部の前工程に備えたことを特徴とするプライマシン装置。
  12. エンボスユニットの一対のロール間を走行するクレープ紙に連続的にエンボス加工を行うエンボス加工方法において、
    前記一対のロールのうち一方のロールの表面に保持されたクレープ紙に処理液を含浸させる第1工程と、
    前記処理液により湿潤化されたクレープ紙を前記一対のロールにより押圧してエンボスを形成する第2工程と、
    前記エンボスが形成されたクレープ紙を乾燥させる第3工程と、を備え、
    クレープ紙の走行速度が、前記第1工程から前記第2工程によるエンボス形成時まで一定であることを特徴とするエンボス加工方法。
  13. 請求項12に記載したエンボス加工方法において、
    請求項1〜9の何れか1項に記載したエンボス加工装置における前記湿潤化装置を用いて前記第1工程を実施し、前記エンボス形成部を用いて前記第2工程を実施し、前記乾燥装置を用いて前記第3工程を実施することを特徴とするエンボス加工方法。
  14. 請求項12に記載したエンボス加工方法において、
    前記第1工程に使用されるクレープ紙の水中伸度が5〜70[%]であることを特徴とするエンボス加工方法。
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