JP2015073396A - 電動モータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

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亮二 川内
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Abstract

【課題】指令トルクに対する実トルクの乖離を低減できる電動モータの制御装置を提供する。【解決手段】指令値に基づいて電動モータを駆動させる駆動部と、電動モータの駆動状態を検出し、指令値と駆動状態とに基づいて駆動手段の動作をフィードバック制御するフィードバック制御部と、複数の永久磁石の温度を検出する温度検出部と、固定子における複数の永久磁石の温度分布を算出する温度分布算出部と、算出された温度分布に基づいて、駆動手段の動作を補正する補正部と、を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、電動モータの制御装置及び制御方法に関する。
永久磁石を有する電動モータにおいて、永久磁石の磁力が熱により変化する。そのため、永久磁石の温度を検出して、検出した温度に基づいた制御を行うことが望ましい。
このような制御として、電動モータジェネレータの実際のトルクと電流−トルクマップを用いて推定したトルクとの差に基づいて、永久磁石の磁石温度を推定するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2009−261182号公報
電動モータのコギングトルクやトルクリップルの軽減のため、永久磁石の磁極を軸方向にずらすスキュー構造を取ることが広く用いられている。永久磁石をスキュー構造とした電動モータでは、永久磁石毎の電流位相の違いが生じることで鉄損が異なり、永久磁石管で温度が異なる場合がある。
永久磁石間で温度が異なる場合は、前述の従来技術のように磁石温度を推定しても、永久磁石間の温度差は推定できず、電動モータのトルク制御が最適に行えないという問題があった。このために、固定子と回転子との間の磁束が適正とならず、指令トルクに対する実トルクの乖離が生じるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされてものであり、電動モータの永久磁石の温度分布に基づいた制御を行うことで、指令トルクに対する実トルクの乖離を低減できる電動モータの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明のある実施態様は、回転子と固定子とを備え、回転子に備えられる複数の永久磁石をスキュー構造とした電動モータの制御装置である。電動モータの制御装置は、指令値に基づいて電動モータを駆動させる駆動部と、電動モータの駆動状態を検出し、指令値と駆動状態とに基づいて駆動手段の動作をフィードバック制御するフィードバック制御部と、複数の永久磁石の温度を検出する温度検出部と、固定子における複数の永久磁石の温度分布を算出する温度分布算出部と、算出された温度分布に基づいて、駆動部の動作を補正する補正部と、を備える。
本発明によれば、複数の永久磁石の温度分布に基づいて駆動部を補正することにより、複数の永久磁石において温度分布が異なる場合にも、適切に電動モータに指令を行うことで、トルクの損失を防止して、実トルクと指令トルクとの乖離を低減させることができる。
本発明の第1実施形態の電動モータの構成を示す説明図である 本発明の第1実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態の電動モータ制御装置による補正を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第3実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第4実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第5実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第6実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第7実施形態の電動モータ制御装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態の電動モータ1の構成を示す説明図である。
本実施形態の電動モータ1は、永久磁石同期電動機として構成されており、回転子2と固定子3とからなる。回転子2には永久磁石2a、2bが備えられる。固定子3にはコイル3aが備えられる。回転子2はスキュー構造であり、永久磁石2aと永久磁石2bとで、磁極の中心が回転方向にずらされて固定されている。電動モータ1は、回転方向に複数の永久磁石2a、2bと複数のコイル3aが備えられるが、図1では説明の簡易のため省略する。
図1に示す例では、永久磁石2aを第1段のスキュー段、永久磁石2bを第2段のスキュー段とした2段スキュー構造を有する。図1では2段の永久磁石2a、2bのみを示すが、さらに多くの永久磁石を備えていてもよいし、さらに多段のスキュー構造であってもよい。
コイル3aに電流を流すことにより固定子3に磁力が発生し、回転子2を回転させる。電動モータ制御装置10は、コイル3aの電流を制御することにより電動モータ1を回転させることで電動モータ1が発生するトルクを制御する。
スキュー構造をとる回転子2において、第1スキュー段の永久磁石2aと第2スキュー段の永久磁石2bと磁石磁束の中央が回転子2における磁束の中心となる。電動モータ制御装置10はこの中心をd軸として、コイル3aの電流を制御する。
ところで、一般的に永久磁石は温度の上昇により磁石磁束が減少する特性を有している。ここで、回転子2において、永久磁石2aと永久磁石2bとの温度に差が発生する場合がある。例えば、スキュー段毎に作用するコイル3aからの磁束の差異による鉄損の差異により、磁石間で温度差が発生する場合がある。永久磁石2aと永久磁石2bとは回転子2のコアや接着剤等により熱抵抗が大きく、これらの要因により磁石間で温度差が発生する。
このように第1スキュー段の永久磁石2aと第2スキュー段の永久磁石2bとに温度差が発生すると、磁石磁束に偏りが生じ、磁石磁束の中央が回転方向に変化する場合がある。これにより、コイル3aの磁束が回転子に対してずれが発生し、電動モータ1のトルクが低下する可能性がある。これにより、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*とに乖離が生じるという問題がある。
そこで、本発明は次のような構成により、永久磁石2a、2bの温度分布に偏りが生じた場合にも、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を防止した。
図2は、本発明の第1実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
電動モータ制御装置10は、指令トルクTe*と回転角速度ωとに基づいて電動モータ1の回転を制御する。
電動モータ制御装置10は、インバータ20、磁極位置センサ30、PWM信号生成部40、変調率生成部50、dq−uvw変換部60、uvw−dq変換部70、回転速度演算部80、d軸PI補償部90、q軸PI補償部100及び電流指令値生成部110を備える。
電動モータ制御装置10は、さらに、永久磁石2a、2bの温度分布の変化に対して磁束位置を制御するために回転子磁極位置補正部11、磁石温度分布測定部12を備える。
電流指令値生成部110は、指令トルクTe*と、回転速度演算部80により取得されたた電動モータ1の回転角速度ωとから、予め記憶されたトルクマップ等によりベクトル制御のためのdq軸電流成分を求める。電流指令値生成部110は、dq軸電流成分から、それぞれd軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*とを算出する。
q軸電流成分については、加減算部111においてq軸電流指令値iq*から電動モータ1に実際に流れているq軸電流iqを減じた差分Δiqを求める。差分Δiqはq軸PI補償部100に入力される。q軸PI補償部100は、差分Δiqを減ずる方向に働くq軸電圧成分vqを算出する。
d軸電流成分については、加減算部109においてd軸電流指令値id*から電動モータ1に実際に流れているd軸電流idを減じた差分Δidを求める。差分Δidはd軸PI補償部90に入力される。d軸PI補償部90は、差分Δidを減ずる方向に働くd軸電圧成分vdを算出する。
このように算出されたq軸電圧成分vqとd軸電圧成分vdとが、dq−uvw変換部60に入力される。dq−uvw変換部60は、q軸、d軸の2相の電圧値をu、v、wの3相の電圧値に変換する。変換された3相の電圧値は、変調率生成部50により、それぞれu相変調率指令値mu*、v相変調率指令値mv*、w相変調率指令値mw*に変換して、PWM信号生成部40に送る。
PWM信号生成部40は、u相変調率指令値mu*、v相変調率指令値mv*、w相変調率指令値mw*をインバータ20に指令することで、インバータ20から、電動モータ1のu、v、w各相に電流が供給される。
このように、指令トルクTe*と回転角速度ωに基づいてdq軸の指令値を設定し、指令値に基づいてインバータ20を動作させることにより電動モータ1を駆動する駆動部が構成される。
電流センサ201は、インバータ20が電動モータ1に供給する電流値iu、ivを検出する。検出された電流値iu、ivは、uvw−dq変換部70によりd軸電流id、q軸電流iqにそれぞれ変換される。変換された電流値、すなわち電動モータ1に実際に流れる実電流値は、前述のように加減算部109、111において、d軸電流指令値id*及びq軸電流指令値iq*との差分が算出される。
このように、電動モータ1に供給する実電流値と指令トルクに基づく指令電流値との差によるフィードバック制御を行うことにより、指令トルクTe*に応じた実トルクを電動モータ1に発生させるフィードバック制御部が構成される。
電動モータ1が回転するとき、回転子2における電流ベクトルの基準軸である磁極位置θが磁極位置センサ30により検出される。磁極位置θは、dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70に入力され、磁極位置θに基づいてdq軸成分を同期させる。
磁石温度分布測定部12は、電動モータ1が回転しているときに、回転子2の永久磁石2a、2bの磁石温度を測定する。より具体的には、回転子2の各段の永久磁石2a、2bそれぞれの温度を検出する温度センサを備え、これらの温度センサの検出値に基づいて、各段の温度分布を測定する。測定された温度分布は、各スキュー段毎に、Tm_1、Tm_2…Tm_n(n段目)として、回転子磁極位置補正部11に出力する。
回転子磁極位置補正部11は、送られた各スキュー段の温度分布Tm_1、Tm_2…Tm_n(n段目)に基づいて、磁極位置θに対する補正値Δβを算出する。
補正値Δβは、加算部101において磁極位置θに加算されて、dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70に入力される。dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70は、補正後の磁極位置θに基づいてdq軸成分を同期させる。
具体的には、回転子磁極位置補正部11は次のように補正値Δβを設定する。
図3は、本発明の第1実施形態の電動モータ制御装置10による補正を示す説明図である。
スキューが2段(永久磁石2a、永久磁石2b)である場合を考える。第1段の永久磁石2aの温度が第2段の永久磁石2bの温度よりも大きい場合は、永久磁石2aの磁石磁束が永久磁石2bの磁石磁束よりも小さくなる。この場合は、磁石磁束の中央が永久磁石2b側にずれる(点線で示す)。そこで、回転子磁極位置補正部11は、制御上のd軸が永久磁石2b側(点線で示す)となるように、補正値Δβを設定する。
同様に、永久磁石2aの温度が永久磁石2bの温度よりも小さい場合は、永久磁石2aの磁石磁束が永久磁石2bの磁石磁束よりも大きくなる。この場合は、磁石磁束の中心が磁力の大きい永久磁石2a側にずれる(一点鎖線で示す)。そこで、回転子磁極位置補正部11は、制御上のd軸が永久磁石2a側(一点鎖線で示す)となるように、補正値Δβを設定する。
本発明の第1実施形態は、第1スキュー段の永久磁石2aと第2スキュー段の永久磁石2bとの間の温度分布(永久磁石間の温度差)に基づいて、補正値を設定する。このように構成することにより、永久磁石間で温度分布が異なる場合にも適切に電動モータに指令を行うことで、トルクの損失を防止して、実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態において、基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4は、第2実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
図4において、電動モータ制御装置10は、電流位相角補正部13、電流量補正部14、磁石温度比較部15、を備える。
磁石温度分布測定部12は、測定した磁石温度分布を磁石温度比較部15に送る。磁石温度比較部15は、各スキュー段の温度Tm_1、Tm_2…Tm_n(n段目)と基準磁石温度Tm_nominalとに基づいて、スキュー段毎の温度差ΔTm_1、ΔTm_2…ΔTm_n(n段目)を算出する。
電流位相角補正部13は、スキュー段毎の温度差ΔTm_1、ΔTm_2…ΔTm_n(n段目)に基づいて、モータ1の電流ベクトルにおける基準軸からの位相角の補正値である補正値Δβを算出する。補正値Δβは、加算部101において磁極位置θに加算されてdq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70に入力される。dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70は、補正後の磁極位置θに基づいてdq軸成分を同期させる。このようにして、図3に示すように、固定子3のコイル3aの電流ベクトルにおける基準軸からの位相角を補正する。
電流量補正部14は、差分値ΔTmに基づいて、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*とにそれぞれ対応する電流ベクトルにおける電流量の補正値であるd軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*とを算出する。
算出されたd軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*は、加減算部108及び112により、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*にそれぞれ加減算される。さらに、加減算部109及び111においてd差分Δid、差分Δiqが求められ、それぞれd軸PI補償部90、q軸PI補償部100に入力される。このようにしてコイル3aの電流ベクトルにおける電流量が補正される。
本発明の第2実施形態では、このような構成により、永久磁石2a、2bの温度差による磁石磁束の変化に対応して、位相角を補正することにより、トルクの低減を防止する。さらに、磁石磁束の変化によるトルクの低減に対応して、コイル3aへの電流を増大させる補正を行う。このようにして、永久磁石2a、2bの温度の上昇による磁石磁束の減少に対して、固定子3のコイル3aの磁束を制御することにより、電動モータ1のトルクの損失を防止して、実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態においても基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態又は第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5は、第3実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
図5において、電動モータ制御装置10は、電流量補正部14の出力側に電流量リミッタ部16を備える。
電流量補正部14は、第2実施形態と同様に、磁石温度比較部15が算出した差分値ΔTmと指令トルクTe*とに基づいて、電流ベクトルにおける電流量の補正値であるd軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*とを算出する。算出されたd軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*は、加減算部108及び112により、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*にそれぞれ加減算される。さらに、加減算部109及び111においてd差分Δid、差分Δiqが求められ、それぞれd軸PI補償部90、q軸PI補償部100に入力される。
こような制御において、電流ベクトルにおける電流量の補正値であるd軸電流補正値Δid*又はq軸電流補正値Δiq*が増大した場合は、これに応じて固定子3のコイル3aに流れる電流量が増大する。コイル3aの電流量の増加により、コイル3aの銅損が増加する。銅損が増加することによりコイル3aの温度が上昇する。
すなわち、銅損によりコイル3aの温度が上昇することにより電動モータ1の温度が上昇し、実トルクが減少する場合がある。そこで、補正値の増大を抑制して、銅損の増加を抑制する電流量リミッタ部16を備える。電流量リミッタ部16は、d軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*とによって電流ベクトルにおける電流量の補正値を制限する。これにより、コイル3aの銅損が増加することを防止して、電動モータ1の温度が上昇しないように制御する。
具体的には、電流量リミッタ部16は、銅損と電流ベクトルにおける電流量との対応をマップ等により保持している。電流量リミッタ部16は、このマップを参照して、電流量補正部14による補正値による補正によりコイル3a銅損が増加して温度上昇によりトルクが低下すると判断した場合は、補正値を制限して加減算部108及び112に送る。
本発明の第3実施形態は、このような構成により、永久磁石2a、2bの温度に基づいてコイル3aの電流値を補正するが、この補正を、コイル3aの銅損を増加させない範囲で制限する。これにより、銅損の増加による温度の上昇を抑制することで、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態においても基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態ないし第3実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6は、第4実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
図6において、電動モータ制御装置10は、電流量補正部14と磁石温度比較部15とと電流位相リミッタ部17とを備える。
電流位相角補正部13は、スキュー段毎の温度差ΔTm_1、ΔTm_2…ΔTm_n(n段目)に基づいて、コイル3aの電流ベクトルにおける基準軸からの位相角の補正値Δβを算出する。補正値Δβは、加算部101において磁極位置θに加算されてdq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70に入力される。dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70は、補正後の磁極位置θに基づいてdq軸成分を同期させる。このようにして、図3に示すように、固定子3のコイル3aにおける位相角を補正する。
このような制御において、コイル3aの位相角の補正量が増大した場合には、固定子3の鉄損が増大する。鉄損の増加により固定子3の温度が上昇する。
そこで、第4実施形態では、鉄損による固定子3の温度が上昇して電動モータ1のトルクが減少しないように、位相の補正値Δβの増大を抑制する電流位相リミッタ部17を備えた。電流位相リミッタ部17は、鉄損と電流ベクトルにおける位相角との対応をマップ等により保持している。電流位相リミッタ部17は、電流位相角補正部13が算出した補正値Δβにより位相角を補正した結果、鉄損が増加して固定子3の温度が上昇しないように制御する。具体的には、位相角を補正した結果、温度上昇によりトルクに損失が発生する場合には、トルクの損失が発生しない範囲で補正値Δβを制限して、dq−uvw変換部60及びuvw−dq変換部70に送る。
本発明の第4実施形態は、このような構成により、永久磁石2a、2bの温度に基づいてコイル3aの電流値を補正するが、この補正を、固定子3の鉄損を増加させない範囲で制限する。これにより、鉄損の増加による温度の上昇を抑制することで、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態においても基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態ないし第4実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7は、第5実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
図7において、電動モータ制御装置10は、電流位相角補正部13により算出される補正値Δβを電流量補正部14に入力するように構成した。
電流位相角補正部13は、スキュー段毎の温度差ΔTm_1、ΔTm_2…ΔTm_n(n段目)に基づいて、モータ1の電流ベクトルにおける基準軸からの位相角の補正値Δβを算出する。
電流量補正部14は、磁石温度比較部15が算出した差分値ΔTmと、指令トルクTe*と、位相角の補正値Δβに基づいて、電動モータ1の指令トルクTe*を実現するために最適な補正値を算出する。電流量補正部14は電流ベクトルにおける電流量と位相角との関係をマップ等により予め保持しており、マップに基づいて、位相角の補正値Δβに対して最適なd軸電流補正値Δid*とq軸電流補正値Δiq*とを算出する。
本発明の第5実施形態は、このような構成により、コイル3aの位相を補正した後に、電流量とそれに応じた位相角に基づいた補正を行うことにより、位相角の補正に基づいて最適な電流量を供給することで、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態においても基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態ないし第5実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8は、第6実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
第6実施形態は、図4に示す第2実施形態の変形例であり、スキュー構造により、電流位相角補正部13が補正値Δβを算出するように構成した。
電流位相角補正部13は、各スキュー段における永久磁石の温度α_1、α_2…α_n(n段目)と、スキュー段毎の温度差ΔTm_1、ΔTm_2…ΔTm_n(n段目)とが入力される。電流位相角補正部13は、これらの値に基づいて、磁束の位相の補正値Δβを算出する。
本発明の第6実施形態は、このような構成により、回転子2のスキュー構造に基づいて適切な位相角を補正することにより、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態を説明する。第7実施形態においても基本構成は第1実施形態(図1)と同様であり、また、第1実施形態ないし第6実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9は、第7実施形態の電動モータ制御装置10の機能ブロック図である。
図9において、電動モータ制御装置10は、磁石温度制御部18をさらに備える。
第7実施形態は、図8に示す第6実施形態の変形例であり、スキュー構造により、電流位相角補正部13が補正値Δβを算出し、さらに回転子2の磁石温度を制御するように構成した。
磁石温度制御部18は、基準温度との差分値ΔTmが入力される。磁石温度制御部18は、回転子2の永久磁石2a、2bの温度が上昇したかを判定する。すなわち、電流位相角補正部13による位相の補正により、コイル3aが発生する磁束によって回転子2の永久磁石2a、2bの温度が上昇したかを判定する。
磁石温度制御部18は、モータ1の電流ベクトルにおける電流量と位相角と、これらに基づく回転子2における鉄損等の関係をマップにより保持しており、このマップに基づいて、回転子2における温度が適切かを判定する。例えば電流位相角補正部13による補正値Δβによって磁石温度が上昇する場合は、磁石温度制御部18は、補正値Δβを変更させる補正値Δβ2を加算部102に送る。補正値Δβ及びΔβ2により、回転子2における温度が適切となるように制御される。
本発明の第7実施形態は、このような構成により、回転子2の永久磁石2a、2bの温度が上昇しないに適切な位相角を補正することにより、電動モータ1の実トルクと指令トルクTe*との乖離を低減させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
前述の実施形態では、電動モータ1を永久磁石同期電動機としたがこれに限られず、トルク指令に基づく電流ベクトルにより制御を行う電動モータであれば、どのような構成でもよい。
1 電動モータ
2 回転子
2a、2b 永久磁石
3 固定子
3a コイル
10 電動モータ制御装置
11 回転子磁極位置補正部
12 磁石温度分布測定部
13 電流位相角補正部
14 電流量補正部
15 磁石温度比較部
16 電流量リミッタ部
17 電流位相リミッタ部
18 磁石温度制御部
20 インバータ
30 磁極位置センサ
40 PWM信号生成部
50 変調率生成部
60 dq−uvw変換部
70 uvw−dq変換部
80 回転速度演算部
90 d軸PI補償部
100 q軸PI補償部
101、102 加算部
108、109 加減算部
110 電流指令値生成部
111、112 加減算部
201 電流センサ

Claims (8)

  1. 回転子と固定子とを備え、前記回転子に備えられる複数の永久磁石をスキュー構造とした電動モータの制御装置であって、
    指令値に基づいて前記電動モータを駆動させる駆動部と、
    前記電動モータの駆動状態を検出し、前記指令値と前記駆動状態とに基づいて前記駆動部の動作をフィードバック制御するフィードバック制御部と、
    前記複数の永久磁石の温度を検出する温度検出部と、
    前記固定子における複数の前記永久磁石の温度分布を算出する温度分布算出部と、
    前記算出された温度分布に基づいて、前記駆動部の動作を補正する補正部と、
    を備えることを特徴とする電動モータの制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動モータの制御装置であって、
    前記補正部は、
    前記温度分布に基づいて、前記電動モータの電流ベクトルにおける位相角を補正する位相角補正値を算出する電流位相角補正部と、
    前記温度分布に基づいて、前記電動モータの電流ベクトルにおける電流量を補正する電流量補正値を算出する電流量補正部と、
    ことを特徴とする電動モータの制御装置。
  3. 請求項2に記載の電動モータの制御装置であって、
    前記電流量補正部は、前記電流量補正値を制限する電流量制限部を備えることを特徴とする電動モータの制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の電動モータの制御装置であって、
    前記電流位相角補正部は、前記位相角補正値を制限する位相角制限部を備えることを特徴とする電動モータの制御装置。
  5. 請求項2から4のいずれか一つに記載の電動モータの制御装置であって、
    前記電流量補正部は、電流ベクトルにおける電流量と位相角との関係を保持しており、前記関係を用いて、電流位相角補正部が算出した前記位相角補正値に基づいた電流量補正値を算出することを特徴とする電動モータの制御装置。
  6. 請求項2から4のいずれか一つに記載の電動モータの制御装置であって、
    前記温度分布算出部は、前記スキュー段毎の温度を算出し、
    前記電流位相角補正部は、前記スキュー段毎の温度に基づいて、前記電動モータの電流ベクトルにおける位相角を補正する位相角補正値を算出することを特徴とする電動モータの制御装置。
  7. 請求項2から4のいずれか一つに記載の電動モータの制御装置であって、
    前記位相角補正部は、電流ベクトルにおける位相角と前記回転子の鉄損との関係を保持しており、前記関係を用いて、前記位相角補正値を算出することを特徴とする電動モータの制御装置。
  8. 回転子と固定子とを備え、前記回転子に備えられる複数の永久磁石をスキュー構造とした電動モータの制御方法であって、
    指令値に基づいて前記電動モータを駆動させると共に、前記電動モータの駆動状態を検出し、前記指令値と前記駆動状態とに基づいて前記電動モータ動作をフィードバック制御し、
    前記固定子における複数の前記永久磁石の温度分布を算出して、前記算出された温度分布に基づいて、前記駆動手段の動作を補正する、
    ことを特徴とする電動モータの制御方法。
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