JP2015071592A - 1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できる製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法であって、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法に関する。
1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの高収率の製造方法に関して、特許文献1には、モノフルオロアルカンを臭素化して1,1−ジブロモ−1−フルオロアルカンを調製する方法が開示されている。
しかし、特許文献1に記載の方法では、前記フッ素化の工程において、フッ酸水が生じるので、反応容器の腐食性が著しい。また、前記臭素化の工程には、500〜700℃の超高温条件が必要であり、かつ臭化水素やフッ化水素が発生するので当該工程でも反応容器の腐食性が著しい。これらのことから、特許文献1に記載の方法は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造する点において不利点を有する。
従って、本発明は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
従って、本発明は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法であって、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む製造方法により、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、次の態様を含む。
項1.
1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法であって、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む製造方法。
項2.
工程Aの反応が、アミンの存在下で行われる、項1に記載の製造方法。
項3.
1,1−ジブロモエチレンが、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む製造方法により製造される、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
1,1,1−トリハロエタンが1,1,1−トリクロロエタンである、項3に記載の製造方法。
項5.
1−ブロモ−1−フルオロエチレンの製造方法であって、項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得る工程Dを含む製造方法。
1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法であって、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む製造方法。
項2.
工程Aの反応が、アミンの存在下で行われる、項1に記載の製造方法。
項3.
1,1−ジブロモエチレンが、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む製造方法により製造される、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
1,1,1−トリハロエタンが1,1,1−トリクロロエタンである、項3に記載の製造方法。
項5.
1−ブロモ−1−フルオロエチレンの製造方法であって、項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得る工程Dを含む製造方法。
本発明の製造方法によれば、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できる。
本発明の1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法は、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む。
工程Aで用いられる1,1−ジブロモエチレンは、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む製造方法により製造できる。
工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得ることができる(工程D)。
工程Aで用いられる1,1−ジブロモエチレンは、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む製造方法により製造できる。
工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得ることができる(工程D)。
以下に、工程A〜Dを詳しく説明する。
[工程A]
工程Aでは、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る。
工程Aの反応は、液相反応、又は気相反応であることができる。
工程Aの反応は、好ましくは液相反応である。
工程Aの反応は、溶媒の不存在下、又は存在下で実施できる。工程Aの反応は、好ましくは、溶媒の不存在下で実施される。
工程Aの反応を溶媒の存在下で実施する場合、当該溶媒の例は、
アルコール溶媒(例:メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、及びn-BuOH);
ケトン溶媒(例:アセトン、及びメチルエチルケトン(MEK))
エーテル溶媒(例:ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、及び1−メトキシー2−(2−メトキシエトキシ)エタン(Diglyme))、
ハロゲン含有溶媒(例:
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、及び1−クロロペンタン、1,1,2−トリクロロエタン、CH3CClF2、CH3CCl2F、CF3CF2CCl2H、CF2ClCF2CFHCl等のハイドロクロロフルオロアルカン;
CF2ClCFClCF2CF3、CF3CFClCFClCF3等のクロロフルオロアルカン;及び
パーフルオロシクロブタン、CF3CF2CF2CF3、CF3CF2CF2CF2CF3、CF3CF2CF2CF2CF2CF3等のパーフルオロアルカン);
炭化水素溶媒(例:n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン);並びに
水
を包含する。
工程Aの反応を溶媒の存在下で実施する場合、当該溶媒は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
工程Aは、好ましくは、反応容器としてオートクレーブを用いて実施される。
フッ化水素の量は、1,1−ジブロモエチレン 1モルに対して、通常0.5〜60モルの範囲内、好ましくは3〜50モルの範囲内、より好ましくは5〜40モルの範囲内である。
工程Aは、通常0〜200℃の範囲内、好ましくは5〜80℃の範囲内、より好ましくは5〜70℃の範囲内の温度で実施される。当該温度は、例えば、前記反応容器の外温を所定の温度に調整することにより、調整され得る。前記反応容器中の内温は、当該外温と、実質的に同じであると考えることができる。
工程Aの反応時間は、通常1〜40時間の範囲内、好ましくは1〜24時間の範囲内、より好ましくは1〜20時間の範囲内である。
1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、前記反応時間の経過後に、例えば、冷却により反応系の温度を低下させ、次いで、反応液に水を加え、次いで、分液して、得ることができる。
本発明の好適な一態様においては、冷却後、分液操作により、フッ化水素層と1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン層とを分離させて、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得るとともに、フッ化水素を回収することもできる。
本発明の別の好適な一態様においては、冷却後、フッ化水素を減圧下にて留去して1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得るとともに、フッ化水素を回収することもできる。
当該冷却の方法は、例えば、室温で放置することによる冷却、氷水による冷却、チラーによる冷却、又はドライアイスによる冷却であることができる。
得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製することができる。
工程Aでは、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る。
工程Aの反応は、液相反応、又は気相反応であることができる。
工程Aの反応は、好ましくは液相反応である。
工程Aの反応は、溶媒の不存在下、又は存在下で実施できる。工程Aの反応は、好ましくは、溶媒の不存在下で実施される。
工程Aの反応を溶媒の存在下で実施する場合、当該溶媒の例は、
アルコール溶媒(例:メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、及びn-BuOH);
ケトン溶媒(例:アセトン、及びメチルエチルケトン(MEK))
エーテル溶媒(例:ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、及び1−メトキシー2−(2−メトキシエトキシ)エタン(Diglyme))、
ハロゲン含有溶媒(例:
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、及び1−クロロペンタン、1,1,2−トリクロロエタン、CH3CClF2、CH3CCl2F、CF3CF2CCl2H、CF2ClCF2CFHCl等のハイドロクロロフルオロアルカン;
CF2ClCFClCF2CF3、CF3CFClCFClCF3等のクロロフルオロアルカン;及び
パーフルオロシクロブタン、CF3CF2CF2CF3、CF3CF2CF2CF2CF3、CF3CF2CF2CF2CF2CF3等のパーフルオロアルカン);
炭化水素溶媒(例:n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン);並びに
水
を包含する。
工程Aの反応を溶媒の存在下で実施する場合、当該溶媒は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
工程Aは、好ましくは、反応容器としてオートクレーブを用いて実施される。
フッ化水素の量は、1,1−ジブロモエチレン 1モルに対して、通常0.5〜60モルの範囲内、好ましくは3〜50モルの範囲内、より好ましくは5〜40モルの範囲内である。
工程Aは、通常0〜200℃の範囲内、好ましくは5〜80℃の範囲内、より好ましくは5〜70℃の範囲内の温度で実施される。当該温度は、例えば、前記反応容器の外温を所定の温度に調整することにより、調整され得る。前記反応容器中の内温は、当該外温と、実質的に同じであると考えることができる。
工程Aの反応時間は、通常1〜40時間の範囲内、好ましくは1〜24時間の範囲内、より好ましくは1〜20時間の範囲内である。
1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、前記反応時間の経過後に、例えば、冷却により反応系の温度を低下させ、次いで、反応液に水を加え、次いで、分液して、得ることができる。
本発明の好適な一態様においては、冷却後、分液操作により、フッ化水素層と1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン層とを分離させて、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得るとともに、フッ化水素を回収することもできる。
本発明の別の好適な一態様においては、冷却後、フッ化水素を減圧下にて留去して1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得るとともに、フッ化水素を回収することもできる。
当該冷却の方法は、例えば、室温で放置することによる冷却、氷水による冷却、チラーによる冷却、又はドライアイスによる冷却であることができる。
得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製することができる。
工程Aに用いられる1,1−ジブロモエチレンは、好ましくは、例えば、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む方法により、製造できる。
工程Aに用いられる1,1−ジブロモエチレンは工程Aの反応前、反応中、及びその両方において、重合禁止剤と共存していてもよい。当該重合禁止剤は、例えば、後記で、工程Aにおいて所望により用いられるアミンについて例示するアミンであることができる。当該重合禁止剤の量は、1,1−ジブロモエチレンに対して、通常0.01〜15%(w/w)の範囲内、好ましくは0.01〜10%(w/w)の範囲内、より好ましくは0.01〜7%(w/w)の範囲内である。
工程Aに用いられる1,1−ジブロモエチレンは、また、公知の方法、具体的には、1,1,2−トリブロモエタンの脱臭化水素反応(J. Am. Chem. Soc., 1985, 107, 2023-2032.)によっても、製造できる。
工程Aに用いられる1,1−ジブロモエチレンは工程Aの反応前、反応中、及びその両方において、重合禁止剤と共存していてもよい。当該重合禁止剤は、例えば、後記で、工程Aにおいて所望により用いられるアミンについて例示するアミンであることができる。当該重合禁止剤の量は、1,1−ジブロモエチレンに対して、通常0.01〜15%(w/w)の範囲内、好ましくは0.01〜10%(w/w)の範囲内、より好ましくは0.01〜7%(w/w)の範囲内である。
工程Aに用いられる1,1−ジブロモエチレンは、また、公知の方法、具体的には、1,1,2−トリブロモエタンの脱臭化水素反応(J. Am. Chem. Soc., 1985, 107, 2023-2032.)によっても、製造できる。
工程Aに用いられるフッ化水素は、商業的に入手可能である。工程Aに用いられるフッ化水素は、例えば、無水フッ化水素(すなわち、無水フッ酸)、又はフッ酸(すなわち、フッ化水素水溶液、フッ化水素酸)の形態であることができる。更に、工程Aに用いられるフッ化水素は、気体の形態であってもよい。気体の形態のフッ化水素は、HF(フッ化水素)、及びHFの重合物の混合物であることができる。
工程Aの反応は、好ましくは、アミンの存在下で行われる。
当該反応において、前記フッ化水素の一部又は全部は、当該アミンと複合体を形成していてもよい。
これにより、目的物の収率が向上する。
当該反応において、前記フッ化水素の一部又は全部は、当該アミンと複合体を形成していてもよい。
これにより、目的物の収率が向上する。
当該アミンとしては、例えば、脂肪族第一級アミン、脂肪族第二級アミン、脂肪族第三級アミン、脂環式第二級アミン、脂環式第三級アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、及びポリマー担持アミン化合物等のアミン化合物等が挙げられる。
脂肪族第一級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、及びエチレンジアミンが挙げられる。
脂肪族第二級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、及びジシクロヘキシルアミンが挙げられる。
脂肪族第三級アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが挙げられる。
脂環式第二級アミンとしては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリンが挙げられる。
脂環式第三級アミンとしては、例えば、N−メチルピペラジン、N−メチルピロリジン、5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン−5−エン、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ハロアニリン、及びニトロアニリンが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピペラジン、キノリン、フェノチアジン、メラミン、及びイミダゾールが挙げられる。
ポリマー担持アミン化合物としては、例えば、ポリアリルアミン、及びポリビニルピリジンが挙げられる。
なかでも、好ましくは、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、メラミン、及びフェノチアジン等が挙げられる。
当該アミンは、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該アミンの量は、フッ化水素に対して、好ましくは、1〜100%(w/w)の範囲内、より好ましくは、1〜50%(w/w)の範囲内、更に好ましくは、1〜30%(w/w)、より更に好ましくは3〜30%(w/w)の範囲内である。
工程Aにおいては、例えば、
アミンとフッ化水素の混合物を1,1−ジブロモエチレンに添加してもよく、
1,1−ジブロモエチレンに、フッ化水素及びアミンをそれぞれ添加してもよく、又は
1,1−ジブロモエチレンに、アミンとフッ化水素の混合物、及びフッ化水素をそれぞれ添加してもよい。当該アミンとフッ化水素の混合物は、アミンとフッ化水素の複合体であることができる。当該アミンは、前述の、1,1−ジブロモエチレンと共存していてもよい重合禁止剤としてのアミンであってもよい。
脂肪族第一級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、及びエチレンジアミンが挙げられる。
脂肪族第二級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、及びジシクロヘキシルアミンが挙げられる。
脂肪族第三級アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが挙げられる。
脂環式第二級アミンとしては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリンが挙げられる。
脂環式第三級アミンとしては、例えば、N−メチルピペラジン、N−メチルピロリジン、5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン−5−エン、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ハロアニリン、及びニトロアニリンが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピペラジン、キノリン、フェノチアジン、メラミン、及びイミダゾールが挙げられる。
ポリマー担持アミン化合物としては、例えば、ポリアリルアミン、及びポリビニルピリジンが挙げられる。
なかでも、好ましくは、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、メラミン、及びフェノチアジン等が挙げられる。
当該アミンは、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該アミンの量は、フッ化水素に対して、好ましくは、1〜100%(w/w)の範囲内、より好ましくは、1〜50%(w/w)の範囲内、更に好ましくは、1〜30%(w/w)、より更に好ましくは3〜30%(w/w)の範囲内である。
工程Aにおいては、例えば、
アミンとフッ化水素の混合物を1,1−ジブロモエチレンに添加してもよく、
1,1−ジブロモエチレンに、フッ化水素及びアミンをそれぞれ添加してもよく、又は
1,1−ジブロモエチレンに、アミンとフッ化水素の混合物、及びフッ化水素をそれぞれ添加してもよい。当該アミンとフッ化水素の混合物は、アミンとフッ化水素の複合体であることができる。当該アミンは、前述の、1,1−ジブロモエチレンと共存していてもよい重合禁止剤としてのアミンであってもよい。
[工程B]
工程Bでは、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る。
工程Bで用いられる1,1,1−トリハロエタン及び1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムは、いずれも公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、または商業的に入手可能である。
1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムとしては、例えば、AlBrCl2、AlBr2Cl、AlBrF2、AlBr2F、AlBrClF、及びAlBr3(三臭化アルミニウム)が挙げられる。1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムは、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムとして好ましくは、AlBrCl2、AlBr2Cl、又はAlBr3であり、より好ましくは、AlBr3である。
1,1,1−トリハロエタンは、一般式:CH3−CBrxClyFz(式中、xは0〜2の整数を表し、yは0〜3の整数を表し、及びzは0〜3の整数を表す。但し、x、y、及びzの合計は3である。)で表される。
1,1,1−トリハロエタンは、好ましくは、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−1−ブロモエタン、又は1−クロロ−1、1−ジブロモエタンであり、より好ましくは1,1,1−トリクロロエタンである。
1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムの量は、1,1,1−トリハロエタン 1モルに対して、通常0.3〜3モル、好ましくは0.3〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モルである。
工程Bは、好ましくは溶媒の存在下で実施される。
当該溶媒の例としては、ジブロモメタン、ブロモエタン、1、1−ジブロモエタン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ヘプタン、ヘキサン、及び1,2−ジブロモエタン等が挙げられる。当該溶媒としては、臭素含有溶媒(例、ジブロモメタン、ブロモエタン、1、1−ジブロモエタン、及び1,2−ジブロモエタン)が好ましい。当該溶媒は、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該溶媒の使用量は、反応温度において原料の一部あるいは全部が溶解する程度であればよく、特に限定されない。例えば、1,1,1−トリハロエタン 1重量部に対して、1〜30重量部の溶媒を用いることができる。
工程Bは、通常−30〜100℃の範囲内、好ましくは−20〜50℃の範囲内、より好ましくは−5〜20℃の範囲内の温度で実施される。
工程Bの反応時間は、通常0.1〜10時間の範囲内、好ましくは0.1〜5時間の範囲内、より好ましくは0.1〜2時間の範囲内である。
得られた1,1,1−トリブロモエタンは、そのまま工程Cに供されてもよく、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
当該工程Bの方法は、公知の方法(n−ブチルリチウム及びジイソプロピルアミンを1当量以上用い、超低温でブロモホルムをメチル化する方法(J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, p773-776))に比べて、高価な塩基を多量に必要としない点、及び温度条件が穏和である点で、優れている。
工程Bでは、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る。
工程Bで用いられる1,1,1−トリハロエタン及び1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムは、いずれも公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、または商業的に入手可能である。
1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムとしては、例えば、AlBrCl2、AlBr2Cl、AlBrF2、AlBr2F、AlBrClF、及びAlBr3(三臭化アルミニウム)が挙げられる。1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムは、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムとして好ましくは、AlBrCl2、AlBr2Cl、又はAlBr3であり、より好ましくは、AlBr3である。
1,1,1−トリハロエタンは、一般式:CH3−CBrxClyFz(式中、xは0〜2の整数を表し、yは0〜3の整数を表し、及びzは0〜3の整数を表す。但し、x、y、及びzの合計は3である。)で表される。
1,1,1−トリハロエタンは、好ましくは、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−1−ブロモエタン、又は1−クロロ−1、1−ジブロモエタンであり、より好ましくは1,1,1−トリクロロエタンである。
1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムの量は、1,1,1−トリハロエタン 1モルに対して、通常0.3〜3モル、好ましくは0.3〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モルである。
工程Bは、好ましくは溶媒の存在下で実施される。
当該溶媒の例としては、ジブロモメタン、ブロモエタン、1、1−ジブロモエタン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ヘプタン、ヘキサン、及び1,2−ジブロモエタン等が挙げられる。当該溶媒としては、臭素含有溶媒(例、ジブロモメタン、ブロモエタン、1、1−ジブロモエタン、及び1,2−ジブロモエタン)が好ましい。当該溶媒は、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該溶媒の使用量は、反応温度において原料の一部あるいは全部が溶解する程度であればよく、特に限定されない。例えば、1,1,1−トリハロエタン 1重量部に対して、1〜30重量部の溶媒を用いることができる。
工程Bは、通常−30〜100℃の範囲内、好ましくは−20〜50℃の範囲内、より好ましくは−5〜20℃の範囲内の温度で実施される。
工程Bの反応時間は、通常0.1〜10時間の範囲内、好ましくは0.1〜5時間の範囲内、より好ましくは0.1〜2時間の範囲内である。
得られた1,1,1−トリブロモエタンは、そのまま工程Cに供されてもよく、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
当該工程Bの方法は、公知の方法(n−ブチルリチウム及びジイソプロピルアミンを1当量以上用い、超低温でブロモホルムをメチル化する方法(J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, p773-776))に比べて、高価な塩基を多量に必要としない点、及び温度条件が穏和である点で、優れている。
[工程C]
工程Cでは、1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る。
工程Cで用いられる塩基の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウム t−ブチラート等の無機塩基;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等のアミン等の有機塩基が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。例えば、触媒量のアミンと無機塩基とを組み合わせて用いてもよい。
当該塩基の量は、1,1,1−トリブロモエタンに対して、通常1〜20当量の範囲内、好ましくは1〜10当量の範囲内、より好ましくは1〜5当量の範囲内である。
工程Cは、好ましくは溶媒の存在下で実施される。
当該溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、及びエチレングリコール等のプロトン性溶媒;並びにテトラヒドロフラン、アセトン、ジオキサン、ジグライム、アセトニトリル、塩化メチレン、及びN,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該溶媒の使用量は、反応温度において原料の一部あるいは全部が溶解する程度であればよく、特に限定されない。例えば、1,1,1−トリブロモエタン 1重量部に対して、1〜30重量部の溶媒を用いることができる。
工程Cは、通常0〜100℃の範囲内、好ましくは20〜80℃の範囲内、より好ましくは20〜60℃の範囲内の温度で実施される。
工程Cの反応時間は、通常1〜24時間の範囲内、好ましくは1〜10時間の範囲内、より好ましくは1〜5時間の範囲内である。
得られた1,1−ジブロモエチレンは、そのまま工程Aに供されてもよく、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
工程Cでは、1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る。
工程Cで用いられる塩基の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウム t−ブチラート等の無機塩基;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等のアミン等の有機塩基が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。例えば、触媒量のアミンと無機塩基とを組み合わせて用いてもよい。
当該塩基の量は、1,1,1−トリブロモエタンに対して、通常1〜20当量の範囲内、好ましくは1〜10当量の範囲内、より好ましくは1〜5当量の範囲内である。
工程Cは、好ましくは溶媒の存在下で実施される。
当該溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、及びエチレングリコール等のプロトン性溶媒;並びにテトラヒドロフラン、アセトン、ジオキサン、ジグライム、アセトニトリル、塩化メチレン、及びN,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該溶媒の使用量は、反応温度において原料の一部あるいは全部が溶解する程度であればよく、特に限定されない。例えば、1,1,1−トリブロモエタン 1重量部に対して、1〜30重量部の溶媒を用いることができる。
工程Cは、通常0〜100℃の範囲内、好ましくは20〜80℃の範囲内、より好ましくは20〜60℃の範囲内の温度で実施される。
工程Cの反応時間は、通常1〜24時間の範囲内、好ましくは1〜10時間の範囲内、より好ましくは1〜5時間の範囲内である。
得られた1,1−ジブロモエチレンは、そのまま工程Aに供されてもよく、所望により、更に、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
[工程D]
工程Dでは、工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得る。工程Dの当該脱臭化水素は、例えば、塩基を用いること、又は熱分解により、実施できる。工程Dの当該脱臭化水素は、好ましくは塩基を用いることによる脱臭化水素である。
工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、工程Dに、そのまま用いられてもよく、単離及び精製して用いられてもよい。当該単離及び精製は、例えば、水の添加、及び分液によって、実施できる。
工程Dで用いられる塩基の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウム t−ブチラート等の無機塩基;及びトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)等のアミン等の有機塩基等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該塩基の量は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンに対して、通常0.8〜10当量の範囲内、好ましくは0.8〜5当量の範囲内、より好ましくは0.8〜3当量の範囲内である。
前記塩基を用いる脱臭化水素は、通常10〜100℃の範囲内、好ましくは30〜70℃の範囲内、より好ましくは60〜65℃の範囲内の温度で実施される。
前記塩基を用いる脱臭化水素の反応時間は、通常1〜10時間の範囲内、好ましくは2〜7時間の範囲内、より好ましくは3〜4時間の範囲内である。
前記熱分解は、好ましくは流通式気相熱分解である。前記熱分解の温度は、通常300〜1000℃の範囲内、好ましくは400〜900℃の範囲内、より好ましくは450〜600℃の範囲内で実施される。反応時の圧力については、原料化合物が気相状態で存在できる圧力であれば特に限定されるものではなく、常圧下、加圧下、減圧下のいずれでもよい。即ち本発明の製造方法は、減圧下又は大気圧(0.1MPa)下で実施することができ、原料が液体状態にならない程度の加圧下で実施することもできる。熱分解の時間は、通常0.1秒間〜1分間の範囲内である。
得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、所望により、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
工程Dでは、工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得る。工程Dの当該脱臭化水素は、例えば、塩基を用いること、又は熱分解により、実施できる。工程Dの当該脱臭化水素は、好ましくは塩基を用いることによる脱臭化水素である。
工程Aで得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、工程Dに、そのまま用いられてもよく、単離及び精製して用いられてもよい。当該単離及び精製は、例えば、水の添加、及び分液によって、実施できる。
工程Dで用いられる塩基の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウム t−ブチラート等の無機塩基;及びトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)等のアミン等の有機塩基等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて用いることができる。
当該塩基の量は、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンに対して、通常0.8〜10当量の範囲内、好ましくは0.8〜5当量の範囲内、より好ましくは0.8〜3当量の範囲内である。
前記塩基を用いる脱臭化水素は、通常10〜100℃の範囲内、好ましくは30〜70℃の範囲内、より好ましくは60〜65℃の範囲内の温度で実施される。
前記塩基を用いる脱臭化水素の反応時間は、通常1〜10時間の範囲内、好ましくは2〜7時間の範囲内、より好ましくは3〜4時間の範囲内である。
前記熱分解は、好ましくは流通式気相熱分解である。前記熱分解の温度は、通常300〜1000℃の範囲内、好ましくは400〜900℃の範囲内、より好ましくは450〜600℃の範囲内で実施される。反応時の圧力については、原料化合物が気相状態で存在できる圧力であれば特に限定されるものではなく、常圧下、加圧下、減圧下のいずれでもよい。即ち本発明の製造方法は、減圧下又は大気圧(0.1MPa)下で実施することができ、原料が液体状態にならない程度の加圧下で実施することもできる。熱分解の時間は、通常0.1秒間〜1分間の範囲内である。
得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、所望により、溶媒抽出、乾燥、濾過、蒸留、濃縮、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法によって精製されてもよい。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例において、ガスクロマトグラィー(GC)は次のGC条件に従って実施した。
GC条件
GC装置;SHIMADZU GC−2010
カラム:J&W DB−5MS(0.25μm,60m,0.25mmID)
カラムオーブン:40℃(5分間)→昇温(5℃/分)→200℃(3分間)
気化室温度:150℃
GC条件
GC装置;SHIMADZU GC−2010
カラム:J&W DB−5MS(0.25μm,60m,0.25mmID)
カラムオーブン:40℃(5分間)→昇温(5℃/分)→200℃(3分間)
気化室温度:150℃
実施例1(工程B)
窒素雰囲気下、ナスフラスコにジブロモメタン(2ml)と1,1,1−トリクロロエタン(200mg,1.5mmol)を加えた。氷冷下、三臭化アルミニウム(439mg,1.65mmol)を加え、1時間撹拌した。反応系内に氷水を加えた後、分液し、1,1,1−トリブロモエタン(GC area 55%)と1−クロロ−1,1−ジブロモエタン(GC area 5%)を得た。
窒素雰囲気下、ナスフラスコにジブロモメタン(2ml)と1,1,1−トリクロロエタン(200mg,1.5mmol)を加えた。氷冷下、三臭化アルミニウム(439mg,1.65mmol)を加え、1時間撹拌した。反応系内に氷水を加えた後、分液し、1,1,1−トリブロモエタン(GC area 55%)と1−クロロ−1,1−ジブロモエタン(GC area 5%)を得た。
実施例2(工程C)
オートクレーブにエタノール(5ml)と実施例1で得られた1,1,1−トリブロモエタン(1.0g)と水酸化ナトリウム(150mg,3.75mmol)を加えた。60〜65℃に加温後、同温度で3〜4時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応系内にトルエンと水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモエチレン(GC area 99%)を得た。
オートクレーブにエタノール(5ml)と実施例1で得られた1,1,1−トリブロモエタン(1.0g)と水酸化ナトリウム(150mg,3.75mmol)を加えた。60〜65℃に加温後、同温度で3〜4時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応系内にトルエンと水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモエチレン(GC area 99%)を得た。
実施例3(工程A)
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、実施例2で得られた1,1−ジブロモエチレン(5.0g,26.9mmol)にフッ化水素(3.1g,155mmol)を加えた。65〜70℃の範囲内の外温で18時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 75.9%)を得た。
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、実施例2で得られた1,1−ジブロモエチレン(5.0g,26.9mmol)にフッ化水素(3.1g,155mmol)を加えた。65〜70℃の範囲内の外温で18時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 75.9%)を得た。
実施例4(工程D)
水酸化ナトリウム(41.2mg,1.03mmol)をエタノールに溶解し、60〜65℃に加温して、攪拌しながら、実施例3で得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン 100ml(211.4g、1.03mol)を45分間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3〜4時間反応させ、得られたガス(1−ブロモ−1−フルオロエチレン)をドライアイスアセトンで捕集した(GC area 99%)。
水酸化ナトリウム(41.2mg,1.03mmol)をエタノールに溶解し、60〜65℃に加温して、攪拌しながら、実施例3で得られた1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン 100ml(211.4g、1.03mol)を45分間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3〜4時間反応させ、得られたガス(1−ブロモ−1−フルオロエチレン)をドライアイスアセトンで捕集した(GC area 99%)。
実施例5(工程A)
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(1.254g,6.75mmol)にピリジン-nHF(1.5g、HFを70%(w/w)含有)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 93%)を得た。
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(1.254g,6.75mmol)にピリジン-nHF(1.5g、HFを70%(w/w)含有)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 93%)を得た。
実施例6(工程A)
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(929mg,5mmol)にメラミン(0.33g、2.62mmol)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 93%)を得た。
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(929mg,5mmol)にメラミン(0.33g、2.62mmol)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 93%)を得た。
実施例7(工程A)
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(1.046g,5.63mmol)にEt3N−5HF(750mg)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 91%)を得た。
50ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(1.046g,5.63mmol)にEt3N−5HF(750mg)とフッ化水素(3g,150mmol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(GC area 91%)を得た。
実施例8(工程A)
300ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(15g,80.7mmol)にピリジン-nHF(18g、HFを70%(w/w)含有)とフッ化水素(37.77g,755.4mol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、有機層を得た。有機層を塩基性水で中和、分液して1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(13.2g、80%収率)を得た。
300ccオートクレーブを反応容器に用いて、1,1−ジブロモエチレン(15g,80.7mmol)にピリジン-nHF(18g、HFを70%(w/w)含有)とフッ化水素(37.77g,755.4mol)を加えた。30℃の外温で20時間反応を行い、反応容器を氷水で冷却した。反応混合物に水を加えた後、分液し、有機層を得た。有機層を塩基性水で中和、分液して1,1−ジブロモ−1−フルオロエタン(13.2g、80%収率)を得た。
本発明によれば、1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを簡便かつ持続的に製造できる。1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンは、医薬(例えば、抗生物質)の合成中間体、光学繊維のさや材料用の合成中間体、塗料用材料の合成中間体、半導体レジスト材料の合成中間体、及び機能性高分子の単量体等として用いることができる。
Claims (5)
- 1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンの製造方法であって、1,1−ジブロモエチレンをフッ化水素と反応させて1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを得る工程Aを含む製造方法。
- 工程Aの反応が、アミンの存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
- 1,1−ジブロモエチレンが、1,1,1−トリハロエタンを1個以上の臭素原子を有するハロゲン化アルミニウムと反応させて1,1,1−トリブロモエタンを得る工程B、及び1,1,1−トリブロモエタンを、塩基を用いて脱臭化水素して1,1−ジブロモエチレンを得る工程Cを含む製造方法により製造される、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 1,1,1−トリハロエタンが1,1,1−トリクロロエタンである、請求項3に記載の製造方法。
- 1−ブロモ−1−フルオロエチレンの製造方法であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる1,1−ジブロモ−1−フルオロエタンを、脱臭化水素して1−ブロモ−1−フルオロエチレンを得る工程Dを含む製造方法。
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