JP2015071241A - 耐熱性微多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池、及び耐熱性微多孔フィルムの製造方法 - Google Patents

耐熱性微多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池、及び耐熱性微多孔フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無機粒子を含む多孔性コーティング層を使用しなくとも優れた耐熱性を有していると共に、非水電解液に対する濡れ性が向上された耐熱性微多孔フィルムを提供する。
【解決手段】微小孔部を含んでいるオレフィン系樹脂微多孔フィルムと、
上記オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び上記外表面に続く上記微小孔部の内壁表面の少なくとも一部をポリアミドイミドを含む耐熱樹脂で被覆していることを特徴とする耐熱性微多孔フィルムを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性微多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池、及び耐熱性微多孔フィルムの製造方法に関する。
従来から携帯用電子機器の電源としてリチウムイオン二次電池が用いられている。このリチウムイオン二次電池内では、正極、セパレータ、及び負極がこの順で積層されており、正極と負極とを仕切るようにセパレータを配設することによって、正極と負極との短絡を防止している。そして、リチウムイオン電池の充電時には、正極からリチウムイオンが放出されて負極内に移動する。一方、リチウムイオン電池の放電時には、負極からリチウムイオンが放出されて正極に移動する。
このようなリチウムイオンの移動は、非水電解液を介して行われる。したがって、正極、セパレータ、及び負極にそれぞれ含まれている空隙中には非水電解液が高密度で充填されている。なかでも、電池の放電容量や寿命を向上させるために、セパレータには、多くの非水電解液を均一に保持できることが特に必要とされている。
セパレータとしては、絶縁性及びコスト性に優れていることから、オレフィン系樹脂微多孔フィルムが用いられている。しかしながら、オレフィン系樹脂微多孔フィルムは、高温環境下で熱収縮し、その結果、正極と負極とを短絡させる可能性が指摘されている。したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムには、熱収縮が高く抑制されており、優れた耐熱性を有していることが望まれている。
そこで、特許文献1には、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの少なくとも一面に、無機物粒子及び架橋されたバインダーを含む多孔性コーティング層が形成された積層微多孔フィルムが開示されている。また、特許文献2には、ポリオレフィン微多孔膜に無機フィラーを含む耐熱性多孔質層が積層された微多孔フィルムが開示されている。
特表2011−505663号公報 特開2011−210436号公報
しかしながら、多孔性樹脂層では、積層微多孔フィルムの耐熱性を十分に向上させることができず、さらなる改善が求められている。無機物粒子および無機フィラーは多孔性コーティング層や耐熱性多孔質層から脱落し易いため、無機物粒子および無機フィラーの脱落によってセパレータの製造ラインを汚染したり、積層微多孔フィルムの耐熱性を十分に向上させることができなかったりする。したがって、無機粒子および無機フィラーを含む多孔性樹脂層を使用せずに、積層微多孔フィルムの耐熱性を向上させることが望まれている。
また、積層微多孔フィルムは、疎水性のオレフィン系樹脂微多孔フィルムを用いているため、非水電解液に対する濡れ性が低い。濡れ性が低い積層微多孔フィルムは、十分な量の電解液を充填するために長時間を要し、電池の生産性を低下させる。さらに、このような積層微多孔フィルムは、多量の電解液を保持することも困難となり、液枯れによる電池寿命の低下も招く。なお、液枯れとは、充放電に伴う電解液の酸化分解又は還元分解によって、電池内部で電解液が不足し、そのためリチウムイオン電池の放電容量が低下する現象をいう。したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの非水電解液に対する濡れ性の向上も望まれている。
したがって、本発明は、無機粒子を含む多孔性樹脂層を使用しなくとも優れた耐熱性を有していると共に、非水電解液に対する濡れ性が向上された積層微多孔フィルムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記積層微多孔フィルムを用いた非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池、及び上記積層微多孔フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の耐熱性微多孔フィルムは、微小孔部を含んでいるオレフィン系樹脂微多孔フィルムと、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部を、ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂により被覆していることを特徴とする。
(オレフィン系樹脂微多孔フィルム)
本発明に用いられるオレフィン系樹脂微多孔フィルムとしては、特に制限されず、従来の電池用セパレータに用いられているオレフィン系樹脂微多孔フィルムを用いることができる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムに用いられるオレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン系樹脂がより好ましい。これらの樹脂によれば、安価であり、機械的強度に優れるオレフィン系樹脂微多孔フィルムを提供することができる。
プロピレン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられる。なかでも、ホモポリプロピレンが好ましい。プロピレン系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。また、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体又はランダム共重合体の何れであってもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィンなどが挙げられ、エチレンが好ましい。
オレフィン系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、25万〜50万が好ましく、28万〜48万がより好ましい。重量平均分子量が25万以上であるオレフィン系樹脂を用いることにより、微小孔部が均一に形成されたオレフィン系樹脂微多孔フィルムを提供することができる。また、重量平均分子量が50万以下であるオレフィン系樹脂を用いることにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルムを安定して製膜することができる。
オレフィン系樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、特に限定されないが、7.5〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。分子量分布が7.5以上であるオレフィン系樹脂によれば、表面開口率が高く、イオン透過性に優れているオレフィン系樹脂微多孔フィルムを提供することができる。分子量分布が12以下であるオレフィン系樹脂微によれば、機械的強度に優れているオレフィン系樹脂微多孔フィルムを提供することができる。
ここで、オレフィン系樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定されたポリスチレン換算した値である。具体的には、オレフィン系樹脂6〜7mgを採取し、採取したオレフィン系樹脂を試験管に供給した上で、試験管に0.05重量%のBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)を含むo−DCB(オルトジクロロベンゼン)溶液を加えてオレフィン系樹脂濃度が1mg/mLとなるように希釈して希釈液を作製する。
溶解濾過装置を用いて145℃にて回転数25rpmにて1時間に亘って上記希釈液を振とうさせてオレフィン系樹脂をBHTを含むo−DCB溶液に溶解させて測定試料とする。この測定試料を用いてGPC法によってオレフィン系樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量を測定することができる。
オレフィン系樹脂における重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、下記測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HLC−8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelGMHHR−H(20)HT×3本
TSKguardcolumn−HHR(30)HT×1本
移動相:o−DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製 分子量:500〜8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
オレフィン系樹脂の融点は、特に限定されないが、160〜170℃が好ましく、160〜165℃がより好ましい。融点が160℃以上であるオレフィン系樹脂を用いることにより、耐熱性に優れているオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得ることができる。また、融点が170℃以下であるオレフィン系樹脂を用いることにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルムを安定して製膜することができる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムにおける微小孔部の開口端は、最大長径が100nm〜1μmで且つ平均長径が10〜500nmであることが好ましく、最大長径が100nm〜900nmで且つ平均長径が10nm〜400nmであることがより好ましい。開口端の最大長径及び平均長径が上記範囲内である微小孔部内にはポリアミドイミドを含む塗工液が浸入し易く、したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面だけでなく微小孔部の内壁表面も耐熱樹脂により均一に被覆された耐熱性微多孔フィルムを得ることができる。
なお、オレフィン系樹脂微多孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径及び平均長径は次のようにして測定される。先ず、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面をカーボンコーティングする。次に、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面における任意の10個所を走査型電子顕微鏡を用いて倍率1万にて撮影する。なお、撮影範囲は、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面において縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形の範囲とする。
得られた写真に現れている各微小孔部の開口端の長径を測定する。微小孔部における開口端の長径のうち、最大の長径を微小孔部の開口端の最大長径とする。各微小孔部における開口端の長径の相加平均値を微小孔部の開口端の平均長径とする。なお、微小孔部の開口端の長径とは、この微小孔部の開口端を包囲し得る最小径の真円の直径とする。撮影範囲と、撮影範囲でない部分とに跨がって存在している微小孔部については、測定対象から除外する。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムの表面開口率は、25〜55%が好ましく、30〜50%がより好ましい。オレフィン系樹脂微多孔フィルムの表面開口率が上記範囲内であれば、微小孔部内にポリアミドイミドを含む塗工液が浸入し易く、したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面だけでなく微小孔部の内壁表面も耐熱樹脂により均一に被覆された耐熱性微多孔フィルムを得ることができる。
なお、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの表面開口率は下記の要領で測定することができる。先ず、オレフィン系樹脂微多孔フィルム外表面の任意の部分において、縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形状の測定部分を定め、この測定部分を倍率1万倍にて写真撮影する。
次いで、測定部分内に形成されている各微小孔部を長方形で囲む。この長方形は、長辺及び短辺が共に最小寸法となるように調整する。上記長方形の面積を各微小孔部の開口面積とする。各微小孔部の開口面積を合計して微小孔部の総開口面積S(μm2)を算出する。この微小孔部の総開口面積S(μm2)を122.88μm2(9.6μm×12.8μm)で除して100を乗じた値を表面開口率(%)とする。なお、測定部分と、測定部分でない部分とに跨がって存在している微小孔部については、微小孔部のうち測定部分内に存在している部分のみを測定対象とする。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムの空隙率は、30〜70%が好ましく、35〜67%がより好ましい。耐熱性微多孔フィルムは、耐熱樹脂を含浸させた後でも、微小孔部の閉塞を高く低減されている。したがって、このような耐熱性微多孔フィルムは、高い空隙率を維持することができ、透気性に優れている。
なお、オレフィン系樹脂微多孔フィルム及び後記する耐熱性微多孔フィルムの空隙率は下記の要領で測定することができる。先ず、オレフィン系樹脂微多孔フィルム又は耐熱性微多孔フィルムを切断することにより縦10cm×横10cmの平面正方形状(面積100cm2)の試験片を得る。次に、試験片の重量W(g)及び厚みT(cm)を測定し、下記式(I)により見掛け密度ρ(g/cm3)を算出する。なお、試験片の厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ製 シグナルABSデジマチックインジケータ)を用いて、試験片の厚みを15箇所測定し、その相加平均値とする。そして、この見掛け密度ρ(g/cm3)及びプロピレン系樹脂自体の密度ρ0(g/cm3)を用いて下記式(II)に基づいて耐熱性微多孔フィルム又はオレフィン系樹脂微多孔フィルムの空隙率P(%)を算出することができる。
見掛け密度ρ(g/cm3)=W/(100×T) (I)
空隙率P[%]=100×[(ρ0−ρ)/ρ0] (II)
オレフィン系樹脂微多孔フィルムは、従来公知の湿式法又は延伸法によって製造することができる。オレフィン系樹脂微多孔フィルムを湿式法により製造する方法としては、例えば、オレフィン系樹脂と、充填剤や可塑剤とを混合してなるオレフィン系樹脂組成物を成形することによりオレフィン系樹脂フィルムを得、このオレフィン系樹脂フィルムから充填剤や可塑剤を抽出することにより微小孔部が形成されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得る方法が挙げられる。一方、オレフィン系樹脂微多孔フィルムを延伸法により製造する方法としては、オレフィン系樹脂フィルムを、延伸させることにより微小孔部が形成されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得る方法が挙げられる。延伸方法としては、特に制限されず、一軸延伸及び二軸延伸などが挙げられる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムとしては、延伸法によって製造されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムがより好ましい。延伸法によって製造されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムは、延伸によって発生した残留歪みによって、高温時に特に熱収縮を生じやすい。本発明によればオレフィン系樹脂微多孔フィルムに優れた耐熱性を付与することができ、本発明による効果を特に発揮することができることから、延伸法によって製造されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムが好ましく用いられる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムを延伸法により製造する方法として、具体的には、(1)オレフィン系樹脂を押し出すことによりオレフィン系樹脂フィルムを得、このオレフィン系樹脂フィルム中にラメラ結晶を発生及び成長させた後、オレフィン系樹脂フィルムを延伸してラメラ結晶間を離間させることにより微小孔部が形成されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得る方法、(2)オレフィン系樹脂と充填剤とを混合してなるオレフィン系樹脂組成物を押し出すことによりオレフィン系樹脂フィルムを得、このオレフィン系樹脂フィルムを一軸延伸又は二軸延伸してオレフィン系樹脂と充填剤との界面を剥離させることにより微小孔部が形成されてなるオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得る方法などが挙げられる。微小孔部が均一に且つ多数形成されているオレフィン系樹脂微多孔フィルムが得られることから、(1)の方法が好ましい。このようなオレフィン系樹脂微多孔フィルムであれば、微小孔部を閉塞することなく、その外表面及び上記微小孔部の内壁表面の少なくとも一部に、ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂を均一に形成することができる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムの製造方法として、特に好ましくは、下記工程;
オレフィン系樹脂を、押出機にてオレフィン系樹脂の融点よりも20℃高い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも100℃高い温度以下にて溶融混練し、上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより、オレフィン系樹脂フィルムを得る押出工程と、上記押出工程後の上記オレフィン系樹脂フィルムを上記オレフィン系樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つ上記オレフィン系樹脂の融点よりも1℃低い温度以下で養生する養生工程と、上記養生工程後の上記オレフィン系樹脂フィルムを、その表面温度が−20℃以上100℃未満にて延伸倍率1.2〜1.6倍に一軸延伸する第一延伸工程と、 上記第一延伸工程において延伸が施された上記オレフィン系樹脂フィルムを、その表面温度が100〜150℃にて延伸倍率1.2〜2.2倍に一軸延伸する第二延伸工程と、 上記第二延伸工程において延伸が施されたオレフィン系樹脂フィルムをアニールするアニーリング工程とを有する方法が挙げられる。
上記工程を有する製造方法によれば、相互に高く連通している微小孔部が多数形成され、これにより皮膜層が均一に形成されているオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得ることができる。
(押出工程)
オレフィン系樹脂を含むオレフィン系樹脂フィルムは、オレフィン系樹脂を押出機に供給して溶融混練した上で、押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより製造することができる。
オレフィン系樹脂を押出機にて溶融混練する際のオレフィン系樹脂の温度は、オレフィン系樹脂の融点よりも20℃高い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも100℃高い温度以下が好ましく、オレフィン系樹脂の融点よりも25℃高い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも80℃高い温度以下がより好ましく、オレフィン系樹脂の融点よりも25℃高い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも50℃高い温度以下が特に好ましい。溶融混練時のオレフィン系樹脂の温度をオレフィン系樹脂の融点よりも20℃高い温度以上とすることにより、均一な厚みを有するオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得ることができる。また、溶融混練時のオレフィン系樹脂の温度をオレフィン系樹脂の融点よりも100℃高い温度以下とすることにより、オレフィン系樹脂の配向性を向上させて、ラメラの生成を促進させることができる。
オレフィン系樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比は、50〜300が好ましく、65〜250がより好ましく、70〜250が特に好ましい。オレフィン系樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比を50以上とすることにより、オレフィン系樹脂に加わる張力を向上させ、これによりオレフィン系樹脂分子を十分に配向させてラメラの生成を促進させることができる。また、オレフィン系樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比を300以下とすることによって、オレフィン系樹脂フィルムの製膜安定性を向上させて、均一な厚みや幅を有するオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得ることができる。
なお、ドロー比とは、TダイのリップのクリアランスをTダイから押出されたオレフィン系樹脂フィルムの厚みで除した値をいう。Tダイのリップのクリアランスの測定は、JIS B7524に準拠したすきまゲージ(例えば、株式会社永井ゲージ製作所製 JISすきまゲージ)を用いてTダイのリップのクリアランスを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。又、Tダイから押出されたオレフィン系樹脂フィルムの厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ製 シグナルABSデジマチックインジケータ)を用いてTダイから押出されたオレフィン系樹脂フィルムの厚みを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。
オレフィン系樹脂フィルムの製膜速度は、10〜300m/分が好ましく、15〜250m/分がより好ましく、15〜30m/分が特に好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの製膜速度を10m/分以上とすることによって、オレフィン系樹脂に加わる張力を向上させ、これによりオレフィン系樹脂分子を十分に配向させてラメラの生成を促進させることができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの製膜速度を300m/分以下とすることによって、オレフィン系樹脂フィルムの製膜安定性を向上させて、均一な厚みや幅を有するオレフィン系樹脂微多孔フィルムを得ることができる。
そして、Tダイから押出されたオレフィン系樹脂フィルムをその表面温度が上記オレフィン系樹脂の融点よりも100℃低い温度以下となるまで冷却することにより、オレフィン系樹脂フィルムを構成しているオレフィン系樹脂が結晶化してラメラを生成する。本発明では、溶融混練したオレフィン系樹脂を押出すことにより、オレフィン系樹脂フィルムを構成しているオレフィン系樹脂分子を予め配向させた上で、オレフィン系樹脂フィルムを冷却することにより、オレフィン系樹脂が配向している部分がラメラの生成を促進させることができる。
(養生工程)
次いで、上述した押出工程により得られたオレフィン系樹脂フィルムを養生する。このオレフィン系樹脂の養生工程は、押出工程においてオレフィン系樹脂フィルム中に生成させたラメラを成長させるために行う。これにより、オレフィン系樹脂フィルムの押出方向に結晶化部分(ラメラ)と非結晶部分とが交互に配列してなる積層ラメラ構造を形成させることができ、後述するオレフィン系樹脂フィルムの延伸工程において、ラメラ内ではなく、ラメラ間において亀裂を発生させ、この亀裂を起点として微小な貫通孔(微小孔部)を形成することができる。
養生工程は、押出工程により得られたオレフィン系樹脂フィルムを、オレフィン系樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つ上記オレフィン系樹脂の融点より1℃低い温度以下にて養生することにより行う。
オレフィン系樹脂フィルムの養生温度は、オレフィン系樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも1℃低い温度以下が好ましく、オレフィン系樹脂の融点よりも25℃低い温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも10℃低い温度以下がより好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの養生温度をオレフィン系樹脂の融点よりも30℃低い温度以上とすることによって、オレフィン系樹脂フィルムの結晶化を促進させて、後述する延伸工程においてオレフィン系樹脂フィルムのラメラ間において微小孔部を形成し易くすることができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの養生温度をオレフィン系樹脂の融点よりも1℃低い温度以下にすることによって、オレフィン系樹脂フィルムを構成しているオレフィン系樹脂の分子配向の緩和によってラメラ構造が崩れることを低減することができる。
なお、オレフィン系樹脂フィルムの養生温度とは、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度である。しかしながら、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を測定できないような場合、例えば、オレフィン系樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合には、オレフィン系樹脂フィルムの養生温度とは、雰囲気温度とする。例えば、熱風炉などの加熱装置内部でオレフィン系樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生を行う場合には、加熱装置内部の温度を養生温度とする。
オレフィン系樹脂フィルムの養生は、オレフィン系樹脂フィルムを走行させながら行ってもよく、オレフィン系樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で行ってもよい。
オレフィン系樹脂フィルムの養生をオレフィン系樹脂フィルムを走行しながら行う場合、オレフィン系樹脂フィルムの養生時間は、1分以上が好ましく、5分〜60分がより好ましい。
オレフィン系樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合、養生時間は、1時間以上が好ましく、15時間以上がより好ましい。このような養生時間でロール状に巻き取った状態のオレフィン系樹脂フィルムを養生させることにより、ロールの表面から内部まで全体的にオレフィン系樹脂フィルムをその温度を上述した養生温度にして十分に養生させることができ、オレフィン系樹脂フィルムのラメラを十分に成長させることができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの熱劣化を抑制するために、養生時間は、35時間以下が好ましく、30時間以下がより好ましい。
なお、オレフィン系樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させた場合、養生工程後のオレフィン系樹脂フィルムロールからオレフィン系樹脂フィルムを巻き出して、後述する延伸工程及びアニーリング工程を実施すればよい。
(第一延伸工程)
次に、養生工程後のオレフィン系樹脂フィルムに、その表面温度が−20℃以上100℃未満にて延伸倍率1.2〜1.6倍に一軸延伸を施す第一延伸工程を実施する。第一延伸工程では、オレフィン系樹脂フィルムを好ましくは押出方向にのみ一軸延伸する。第一延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルム中のラメラは殆ど溶融しておらず、延伸によってラメラ同士を離間させることによって、ラメラ間の非結晶部において効率的に微細な亀裂を独立して生じさせ、この亀裂を起点として多数の微小孔部を確実に形成させることができる。
第一延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度は、−20℃以上100℃未満が好ましく、0〜80℃がより好ましく、10〜40℃が特に好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を−20℃以上とすることにより、延伸時におけるオレフィン系樹脂フィルムの破断を低減することができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を100℃未満とすることにより、ラメラ間の非結晶部において亀裂を発生させることができる。
第一延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率は、1.2〜1.6倍が好ましく、1.25〜1.5倍がより好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率を1.2倍以上とすることにより、ラメラ間の非結晶部において微小孔部を形成することができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率を1.6倍以下とすることにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルムに微小孔部を均一に形成することができる。
なお、本発明において、オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率とは、延伸後のオレフィン系樹脂フィルムの長さを延伸前のオレフィン系樹脂フィルムの長さで除した値をいう。
オレフィン系樹脂フィルムの第一延伸工程における延伸速度は、20〜500%/分がより好ましく、20〜70%/分が特に好ましい。延伸速度を20%/分以上とすることにより、ラメラ間の非結晶部において微小孔部を均一に形成することができる。延伸速度を500%/分以下とすることにより、第一延伸工程におけるオレフィン系樹脂フィルムの破断を抑制することができる。
なお、本発明において、オレフィン系樹脂フィルムの延伸速度とは、単位時間当たりのオレフィン系樹脂フィルムの延伸方向における寸法の変化割合をいう。
上記第一延伸工程におけるオレフィン系樹脂フィルムの延伸方法としては、オレフィン系樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、オレフィン系樹脂フィルムを一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法などが挙げられる。
(第二延伸工程)
次いで、第一延伸工程後のオレフィン系樹脂フィルムに、その表面温度が100〜150℃にて延伸倍率1.2〜2.2倍に一軸延伸処理を施す第二延伸工程を実施する。第二延伸工程においても、オレフィン系樹脂フィルムを好ましくは押出方向にのみ一軸延伸する。このような第二延伸工程における延伸処理を行うことによって、第一延伸工程にてオレフィン系樹脂フィルムに形成された多数の微小孔部を成長させることができる。
第二延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度は、100〜150℃が好ましく、110〜140℃がより好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を100℃以上とすることによって、第一延伸工程においてオレフィン系樹脂フィルムに形成された微小孔部を成長させることができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を150℃以下とすることによって、第一延伸工程においてオレフィン系樹脂フィルムに形成された微小孔部の閉塞を抑制することができる。
第二延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率は、1.2〜2.2倍が好ましく、1.5〜2倍がより好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率を1.2倍以上とすることによって、第一延伸工程時にオレフィン系樹脂フィルムに形成された微小孔部を成長させて、優れた透気性を有するオレフィン系樹脂微多孔フィルムを提供することができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの延伸倍率を2.2倍以下とすることによって、第一延伸工程においてオレフィン系樹脂フィルムに形成された微小孔部の閉塞を抑制することができる。
第二延伸工程において、オレフィン系樹脂フィルムの延伸速度は、500%/分以下が好ましく、400%/分以下がより好ましく、15〜60%/分が特に好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの延伸速度を上記範囲内とすることによって、オレフィン系樹脂フィルムに微小孔部を均一に形成することができる。
上記第二延伸工程におけるオレフィン系樹脂フィルムの延伸方法としては、オレフィン系樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、オレフィン系樹脂フィルムを一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法などが挙げられる。
(アニーリング工程)
次に、第二延伸工程において一軸延伸が施されたオレフィン系樹脂フィルムにアニール処理を施すアニーリング工程を行う。このアニーリング工程は、上述した延伸工程において加えられた延伸によってオレフィン系樹脂フィルムに生じた残存歪みを緩和して、得られるオレフィン系樹脂微多孔フィルムに加熱による熱収縮が生じるのを抑えるために行われる。
アニーリング工程におけるオレフィン系樹脂フィルムの表面温度は、第二延伸工程時のオレフィン系樹脂フィルムの表面温度以上で且つオレフィン系樹脂の融点よりも10℃低い温度以下が好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの表面温度を第二延伸工程時のオレフィン系樹脂フィルムの表面温度以上とすることによって、オレフィン系樹脂フィルム中に残存した歪みを十分に緩和して、得られるオレフィン系樹脂微多孔フィルムの加熱時における寸法安定性を向上させることができる。また、オレフィン系樹脂フィルムの表面温度をオレフィン系樹脂の融点よりも10℃低い温度以下とすることによって、延伸工程で形成された微小孔部の閉塞を抑制することができる。
アニーリング工程におけるオレフィン系樹脂フィルムの収縮率は、25%以下が好ましい。オレフィン系樹脂フィルムの収縮率を25%以下とすることによって、オレフィン系樹脂フィルムのたるみの発生を低減して、オレフィン系樹脂フィルムを均一にアニールすることができる。なお、オレフィン系樹脂フィルムの収縮率とは、アニーリング工程時における延伸方向におけるオレフィン系樹脂フィルムの収縮長さを、第二延伸工程後の延伸方向におけるオレフィン系樹脂フィルムの長さで除して100を乗じた値をいう。
本発明の耐熱性微多孔フィルムは、上述したオレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部を、耐熱樹脂により被覆している。当該耐熱樹脂はポリアミドイミドを含んでおり、これにより微多孔フィルムの耐熱性や非水電解液に対する濡れ性を向上させることができる。
また、ポリアミドイミドによれば、オレフィン系樹脂微多孔フィルムが有している微小孔部を閉塞することなく、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び微小孔部の内壁表面を被覆することができる。したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムに耐熱樹脂を被覆させたのちでも、透気性を低下させることなく優れた耐熱性を積層微多孔フィルムに付与することができる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部はポリアミドイミドを含んだ耐熱樹脂で被覆されている。耐熱樹脂は、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面全面、及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部を被覆していることが好ましい。特に、耐熱樹脂により、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面全面、及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面全面を被覆していることがより好ましい。なお、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面とは、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの上面、下面、正面、背面、左側面及び右側面をいう。
耐熱樹脂としてポリアミドイミドを用いることによって、無機粒子を用いなくとも、微多孔フィルムの耐熱性を高く向上させることができる。したがって、本発明においては、耐熱樹脂中に無機粒子を含有することもできるが、耐熱樹脂中に無機粒子を含んでいないことが好ましい。無機粒子としては、多孔性コーティング層に一般的に用いられている無機粒子が挙げられ、具体的には、Al23、SiO2、TiO2、及びMgOなどが挙げられる。
耐熱樹脂に用いられるポリアミドイミドは、溶媒中、酸成分とアミン成分を、酸クロリド法、低温溶液重合法、室温溶液重合法、イソシアネート法などの通常の方法で合成することができる。本発明では、製造方法は特に限定されない。
ポリアミドイミドの数平均分子量は3000〜40000が好ましく、6000〜30000がより好ましい。数平均分子量が3000より低いと、塗工後、耐熱樹脂がもろくなり、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの強度を著しく低下させる虞がある。数平均分子量が40000より高いと、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部内部に浸透せず、耐熱樹脂による被覆の効果が著しく低下する虞がある。
ポリアミドイミドの酸成分としては、たとえばトリメリット酸無水物が用いられるが、その一部を他の多価カルボン酸およびそれらの無水物に置き変えることができる。多価カルボン酸無水物としては、たとえばピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ブタンテトラカルボン酸無水物などがある。一般的に耐熱性、コスト面を考慮すれば、トリメリット酸無水物が好ましい。
ポリアミドイミドのアミン成分としては、ジアミンおよびジイソシアネートが挙げられる。本発明では特に制限はないが、具体的にはメチレンジアミンやナフタレンジアミンなどのジアミン、またアミノ基を−N=C=O基で置き変えられた4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンジイソシアネートやトリレンソシアネートなどのイソシアネートが用いられる。
耐熱樹脂の形成方法としては、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部に、ポリアミドイミドを含む塗工液を塗工させる方法が用いられる。
ポリアミドイミドを含む塗工液は、ポリアミドイミドを溶媒に溶解または懸濁することにより調製することができる。当該溶媒としては、特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ-ブチロラクトン(GBL)、ジメチルアセトアミド(DMAc)等を例示することができる。特に本発明においては、ポリアミドイミドの溶解性や溶媒の除去性の観点から、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等を用いることが好ましい。
塗工液中におけるポリアミドイミドの含有量は、溶媒100重量部に対して、1〜25重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましく、2〜5重量部が特に好ましい。ポリアミドイミドの含有量が少な過ぎると、オレフィン系樹脂微多孔フィルム表面を十分に被覆することができない虞れがある。また、ポリアミドイミドの含有量が多過ぎると、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部を閉塞して、微多孔フィルムの透気度を低下させる虞れがある。
塗工液の25℃における粘度は、3dPa・s以下が好ましく、1〜3dPa・sがより好ましく、1〜2dPa・sが特に好ましい。塗工液の粘度を上記範囲内とすることにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部を閉塞することなく、耐熱樹脂によりオレフィン系樹脂微多孔フィルムを均一に被覆することができる。
なお、塗工液の粘度は、回転式粘度計(TV-20 東機産業株式会社製)を用いて恒温槽により25℃の温度に調節された塗工液を測定した値とする。
塗工液を、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及びこの外表面に続く微小孔部の内壁表面の少なくとも一部に被覆させる方法としては、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面に塗工液を塗工し、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部内に塗工液を浸入させる方法などが用いられる。塗工液は、ポリアミドイミドを含んでいることにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルム表面との馴染み性に優れている。したがって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面に塗工液を塗工することで、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部内にまで塗工液が高度に浸入することができる。これにより、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面や微小孔部の内壁表面までも均一に塗工液を被覆させることができ、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面だけでなく微小孔部の内壁表面までも均一に被覆することができる。
オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面に塗工液を塗工する方法としては、特に制限されず、例えば、スプレー法、カーテンコーター法、フローコーター法、ロールコーター法、刷毛塗り法、及び浸漬法などが挙げられる。
塗工液をオレフィン系樹脂微多孔フィルムに被覆させた後に乾燥させることが好ましい。これにより、塗工液に含まれている溶媒を除去して、ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂により、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び微小孔部の内壁表面を被覆することができる。
塗工液の乾燥方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、及び減圧乾燥などが挙げられる。なかでも、加熱乾燥が好ましい。塗工液を加熱乾燥する場合、塗工液を塗工したオレフィン系樹脂微多孔フィルムを加熱することにより乾燥させる。加熱温度は、60〜130℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。また加熱時間は5〜40分が好ましい。
(耐熱性微多孔フィルム)
本発明の微多孔フィルムは、上述した通り、オレフィン系樹脂微多孔フィルムを基材とし、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び上記外表面に続く上記微小孔部の内壁表面の少なくとも一部をポリアミドイミドを含む耐熱樹脂により被覆している。
耐熱性微多孔フィルム中におけるポリアミドイミドを含む耐熱樹脂の含有量は、塗工液を塗工して乾燥した後の微多孔フィルム全量に対して、10〜40重量%が好ましく、15〜30重量%がより好ましい。耐熱樹脂の含有量が低過ぎると、耐熱性微多孔フィルムの耐熱性や非水電解液に対する濡れ性を十分に向上させることができない虞れがある。また、耐熱樹脂の含有量が高過ぎると、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部を閉塞し、耐熱性微多孔フィルムの透気性が低下する虞れがある。
なお、耐熱性微多孔フィルム中における耐熱樹脂の含有量は、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの重量(W0)と、耐熱性微多孔フィルムの重量(W1)とから、下記式に基づいて算出された値とする。
耐熱樹脂の含有量(重量%)=100×(W1−W0)/W1
本発明の耐熱性微多孔フィルムは、オレフィン系樹脂微孔フィルムの微小孔部に由来する微小孔部を有している。耐熱性微多孔フィルムが有している微小孔部は、オレフィン系樹脂微孔フィルムの微小孔部の内壁表面がポリアミドイミドを含む耐熱樹脂により被覆されることによって形成されたものである。ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂によれば、オレフィン系樹脂微孔フィルムの微小孔部を閉塞することなく、オレフィン系樹脂微孔フィルムの外表面及び微小孔部の内壁表面を均一に被覆することができる。したがって、本発明の耐熱性微多孔フィルムは、オレフィン系樹脂微孔フィルムと同等の、微小孔部の形状、表面開口率、空隙率、及び透気性などの物性を維持することができる。
耐熱性微多孔フィルムの透気度は、30〜800sec/100mLが好ましく、100〜400s/100mLがより好ましく、100〜200s/100mLが特に好ましい。ポリアミドイミドを用いることによって、オレフィン系樹脂微多孔フィルムの微小孔部が耐熱樹脂によって閉塞されることを高く低減することができ、耐熱性微多孔フィルムの優れた透気性を維持することができる。
なお、本発明において、耐熱性微多孔フィルムの透気度は、JIS P8117に準拠して、温度23℃、相対湿度65%の環境下にて測定された値をいう。
耐熱性微多孔フィルムの厚みは、5〜50μmが好ましく、20〜35μmが好ましい。厚みが上記範囲内である耐熱性微多孔フィルムは、機械的強度及びイオン透過性に優れている。
耐熱性微多孔フィルムの空隙率は、30〜70%が好ましく、35〜67%がより好ましい。耐熱性微多孔フィルムは、被覆されていても、微小孔部の閉塞を高く低減されている。したがって、このような耐熱性微多孔フィルムは、高い空隙率を維持することができ、透気性に優れている。
微多孔フィルムを130℃で1時間加熱した後の、耐熱性微多孔フィルムの熱収縮率は、8%以下が好ましく、3〜5%がより好ましい。上述した通り、被覆することにより、微多孔フィルムに優れた耐熱性を付与することができる。したがって、本発明の耐熱性微多孔フィルムは、高温下における熱収縮が高く低減されている。
なお、微多孔フィルムの熱収縮率の測定は、以下の要領にて行うことができる。まず、耐熱樹脂微多孔フィルムにおける任意の箇所を切断することにより、縦2cm×横10cmの平面長方形状の試験片を得る。この時、試験片の横方向が微多孔フィルムの長さ方向と平行となるようにする。次に、試験片の一方の短辺における中央部と試験片の他方の短辺における中央部とを結ぶ直線状の仮想線上に長さ8cmの標線を引き、試験片をJIS K7100に規定される標準雰囲気2級(温度23±5℃、相対湿度105±3%)の雰囲気下に30分間放置した後、試験片に引いた標線の長さ(L0)をJIS B7505に準拠したノギスを用いて小数点以下2桁まで測定する。しかる後、試験片を、その長辺方向を上下に向けて垂直に吊るした状態で、内部の温度が130℃である恒温槽中に設置して時間加熱した後、試験片をJIS K7100に規定される標準雰囲気2級(温度23±5℃、相対湿度105±3%)の雰囲気下に30分間放置した上で、試験片に引いた標線の長さ(L1)をJIS B7505に準拠したノギスを用いて小数点以下2桁まで測定し、下記式に基づいて加熱収縮率(%)を算出する。そして、上記と同様の手順にて、30個の試験片のそれぞれについて加熱収縮率をそれぞれ測定し、その相加平均値を積層微多孔フィルムの加熱収縮率(%)とする。
加熱収縮率(%)=[(L0−L1)×100]/L0
本発明の耐熱性微多孔フィルムは、ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂に被覆されることによって、非水電解液に対する濡れ性が向上されている。そのため、耐熱性微多孔フィルムは、その微小孔部内に非水電解液が浸入しやすく、多量の非水電解液を均一に保持することができる。したがって、耐熱性微多孔フィルムをセパレータとして用いることによって、生産性に優れており、且つ液枯れによる寿命の低下が高く低減されている非水電解液二次電池を提供することができる。
本発明の耐樹脂含浸微多孔フィルムは、非水電解液二次電池用セパレータとして好適に用いられる。非水電解液二次電池としては、リチウムイオン二次電池、及びリチウムイオン一次電池などが挙げられる。
非水電解液とは、水を含まない溶媒に電解質塩を溶解させた電解液である。リチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液としては、例えば、非プロトン性有機溶媒に、リチウム塩を溶解した非水電解液が挙げられる。非プロトン性有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、及びエチレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、及びジメチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒などが挙げられる。また、リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、及びLiN(SO2CF32などが挙げられる。
本発明の耐熱樹脂微多孔フィルムは、耐熱性及び電解液に対する濡れ性に優れている。したがって、このような耐熱性微多孔フィルムを用いることにより、優れた電池性能を長期間に亘って安定して発揮することができる非水電解液二次電池を提供することができる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
[実施例1]
1.ホモポリプロピレン微多孔フィルムの作製
(押出工程)
ホモポリプロピレン(重量平均分子量413,000、数平均分子量44,300、及び融点163℃)を押出機に供給して、樹脂温度200℃にて溶融混練した後、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押出し、表面温度が30℃となるまで冷却して、長尺状のホモポリプロピレンフィルム(厚み30μm、幅200mm)を得た。なお、押出量は12kg/時間、製膜速度は22m/分、ドロー比は70であった。
(養生工程)
次に、長尺状のホモポリプロピレンフィルムを芯体にロール状に巻取ることによりホモポリプロピレンフィルムロールを得た。このホモポリプロピレンフィルムロールを、その軸芯方向が水平となるように保持した状態で、芯体の軸芯を中心として周方向に回転数0.1rpmで回転させながら、ホモポリプロピレンフィルムロールを設置している場所の雰囲気温度が155℃である熱風炉中で24時間に亘って放置して養生した。
(第一延伸工程)
次に、養生を施したホモポリプロピレンフィルムロールからホモポリプロピレンフィルムを0.5m/分の巻出速度で連続的に巻き出し、ホモポリプロピレンフィルムの表面温度が23℃となるようにして50%/分の延伸速度にて延伸倍率1.2倍に押出方向にのみ一軸延伸装置を用いて一軸延伸した。
(第二延伸工程)
続いて、ホモポリプロピレンフィルムを一軸延伸装置を用いて表面温度が120℃となるようにして42%/分の延伸速度にて延伸倍率2倍に押出方向にのみ一軸延伸した(第二延伸工程)。
(アニーリング工程)
しかる後、ホモポリプロピレンフィルムを熱風炉に供給し、ホモポリプロピレンフィルムをその表面温度が130℃となるように且つホモポリプロピレンフィルムに張力が加わらないようにして1分間に亘って走行させて、ホモポリプロピレンフィルムにアニールを施すことにより、長尺状のホモプロピレン微多孔フィルム(厚み25μm)を得た。なお、アニーリング工程におけるホモポリプロピレンフィルムの収縮率は5%とした。
ホモプロピレン微多孔フィルムにおける微小孔部の開口端は、最大長径が610nmで且つ平均長径が360nmであった。ホモプロピレン微多孔フィルムは、表面開口率が38%であり、空隙率が51%であった。
2.耐熱樹脂被覆工程
数平均分子量30000、ガラス転移温度320℃のポリアミドイミド溶液(東洋紡製HR-16NN)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に混合撹拌することにより、固形分濃度2重量%、粘度1.5dPa・sの塗工液を調製した。そして、ホモプロピレン微多孔フィルムの外表面に塗工液を塗工して、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの微小孔部内に塗工液を浸入させて、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの外表面全面及び微小孔部の内壁表面全面を塗工液により被覆した。その後、ホモポリプロピレン微多孔フィルムを130℃で30分間に亘って真空熱乾燥させて、塗工液に含まれていた溶媒を除去した。これにより、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの外表面全面と、この外表面に続く微小孔部の内壁表面全面が、ポリアミドイミドからなる耐熱樹脂によって被覆されている耐熱性微多孔フィルムを得た。
[実施例2]
数平均分子量6000、ガラス転移温度260℃のポリアミドイミド溶液(東洋紡製HR−15ET)を、エタノールとトルエンとを重量比1:1で混合した混合溶媒に混合撹拌することにより、固形分濃度5重量%、粘度1.0dPa・sの塗工液を調製した。そして、ホモプロピレン微多孔フィルムの外表面に塗工液を塗工して、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの微小孔部内に塗工液を浸入させて、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの外表面全面及び微小孔部の内壁表面全面を塗工液により被覆した。その後、ホモポリプロピレン微多孔フィルムを80℃で30分間に亘って加熱、乾燥させて、塗工液に含まれていた溶媒を除去した。これにより、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの外表面全面と、この外表面に続く微小孔部の内壁表面全面が、ポリアミドイミドからなる耐熱樹脂によって被覆されている耐熱性微多孔フィルムを得た。
[比較例1]
実施例1と同様にして、ホモポリプロピレン微多孔フィルムのみを作製した。なお、ホモポリプロピレン微多孔フィルムには耐熱樹脂による被覆は行わなかった。
[評価]
実施例及び比較例において作製した耐熱性微多孔フィルム、及びホモポリプロピレン微多孔フィルムについて、上述した手順に従って、耐熱性微多孔フィルム中における耐熱樹脂の含有量、透気度、空隙率、及び130℃で1時間加熱した後の熱収縮率を測定した。結果を表1に示す。
(非水電解液に対する濡れ性)
実施例及び比較例において作製した耐熱性微多孔フィルム、及びホモポリプロピレン微多孔フィルムについて、下記手順に従って、非水電解液に対する濡れ性を評価した。結果を表1に示す。
まず、耐熱性微多孔フィルム又はホモポリプロピレン微多孔フィルムを切断することにより、縦10mm×横100mmの平面長方形状の試験片を得た。この時、耐熱性微多孔フィルム又はホモポリプロピレン微多孔フィルムの押出方向(長さ方向)が試験片の長さ方向となるようにした。次に、試験片の長さ方向における一端部をステンレス板に粘着テープで固定した。その後、試験片の長さ方向がジエチルカーボネートの水面に対して垂直となるようにして、試験片の長さ方向における他端部1mmをジエチルカーボネートに10分間に亘って没入させ、水面から試験片の長さ方向にジエチルカーボネートが上昇した最大高さ(mm)を測定した。そして、上記と同様の手順に従って、耐熱樹脂微多孔フィルム又はホモポリプロピレン微多孔フィルムから3個の試験片を作製し、各試験片についてジエチルカーボネートが上昇した最大高さ(mm)を測定した。
Figure 2015071241

Claims (8)

  1. 微小孔部を含んでいるオレフィン系樹脂微多孔フィルムと、上記オレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び上記外表面に続く上記微小孔部の内壁表面の少なくとも一部を、ポリアミドイミドを含む耐熱樹脂で被覆していることを特徴とする耐熱性微多孔フィルム。
  2. オレフィン系樹脂微多孔フィルムが、プロピレン系樹脂を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  3. オレフィン系樹脂微多孔フィルムが、オレフィン系樹脂フィルムを延伸することによって形成された微小孔部を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  4. 耐熱性微多孔フィルムの厚みが、5〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  5. 130℃で1時間加熱した後の熱収縮率が5%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱性微多孔フィルムを用いていることを特徴とする非水電解液二次電池用セパレータ。
  7. 請求項6に記載の非水電解液二次電池用セパレータを用いていることを特徴とする非水電解液二次電池。
  8. 微小孔部を含んでいるオレフィン系樹脂微多孔フィルムの外表面及び上記外表面に続く上記微小孔部の内壁表面の少なくとも一部に、ポリアミドイミドを含む塗工液を塗工することを特徴とする耐熱性微多孔フィルムの製造方法。
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