JP2015067466A - 昇華/逆昇華による特定結晶形の析出方法 - Google Patents

昇華/逆昇華による特定結晶形の析出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶多形を有する化合物から特定の結晶形を効率的に、且つ、より高い純度で得るための方法を提供する。【解決手段】2以上の結晶多形を有する化合物を昇華して捕集部に導入し、この捕集部において特定の結晶形を逆昇華により析出させる方法であって、捕集部を下記式(1)を満たす温度Tとする方法。T2≰T≰T1 (1)T1:前記特定の結晶形の逆昇華による析出開始温度T2:析出開始温度がT1よりも低い結晶形の逆昇華による析出開始温度但し、析出開始温度がT1とT2の間にある結晶形は存在しない。【選択図】なし

Description

本発明は、結晶多形を有する化合物を昇華し、この昇華物を逆昇華して特定の結晶形として析出させる方法に関する。
化合物には分子の配列状態が異なる複数の結晶形を持つものがある。同一の化学組成であっても結晶形が異なると、溶解性、安定性、融点等の物性やバイオアベイラビリティー等に違いがでてくる。そのため、目的に応じて化合物の結晶形を制御することが必要になる。
結晶形を制御する方法としては、結晶多形を持つ化合物の溶解液から化合物を析出させるに際し、溶液濃度、溶媒種、温度、圧力等を調節して特定の結晶形を析出させる方法や、準安定形結晶を安定形結晶へと転移させる方法等が知られている。
例えば、特許文献1には、特定の化合物の溶液を冷却又は濃縮する晶析段階において、冷却速度、濃縮速度、溶液の過飽和度を変化させて結晶形を制御すること等が記載されている。
また、特許文献2には、加熱による固層転移によって結晶多形を有する有機化合物の準安定型結晶から安定型結晶を製造するに際し、転移速度とその温度依存性を特定の式を満たすようにする方法が記載されている。
さらに特許文献3には、2以上の成分を含む原料混合物から特定成分を高圧力下で結晶化させるに際し、圧力を制御して特定の結晶形のみを核化、成長させる方法が記載されている。
特開2005−112738号公報 特開2001−114707号公報 特開平6−71102号公報
しかし、上記特許文献1〜3に記載の方法では、結晶を成長させた後に、溶媒や不純物の混入が生じうる固液分離が必要であったり、結晶形の転移効率が不十分であるなど、目的とする結晶形の純度は未だ十分とはいえない。
本発明は、結晶多形を有する化合物から特定の結晶形を効率的に、且つ、より高い純度で得るための方法を提供することを課題とする。
本発明者らは従来の結晶形の制御方法から発想を転換し、化合物の昇華/逆昇華現象を利用して結晶形を制御するという発想の下、鋭意検討を重ねた。その結果、結晶多形を持つ化合物を昇華させ、特定の温度に制御した捕集部に導入することで、この捕集部において、化合物を逆昇華により特定の結晶形として析出させることに成功した。本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
上記の課題は以下の手段により達成された。
〔1〕2以上の結晶多形を有する化合物を昇華して捕集部に導入し、この捕集部において特定の結晶形を逆昇華により析出させる方法であって、捕集部を下記式(1)を満たす温度Tとする方法:
T2≦T≦T1 (1)
T1:上記特定の結晶形の逆昇華による析出開始温度
T2:析出開始温度がT1よりも低い結晶形の逆昇華による析出開始温度
但し、析出開始温度がT1とT2の間にある結晶形は存在しない。
〔2〕上記の2以上の結晶多形を有する化合物を昇華するための昇華部と、この昇華部の下流に位置する捕集部とを有する昇華管を用いて行われる、〔1〕に記載の方法。
〔3〕上記捕集部の領域幅を、昇華管等価直径の0.5倍以上とする、〔2〕に記載の方法。
〔4〕上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1から上記T2へと温度が連続的に低下する領域設け、この領域内を捕集部とする、〔2〕又は〔3〕に記載の方法。
〔5〕上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1から温度が連続的に低下する領域を設け、この領域内であって、上記T1の位置から下流に向けて、上記T2よりも高温の位置までの領域を捕集部とする、〔2〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1より高い温度から上記T2よりも高い温度まで連続的に温度が低下する領域を設け、且つ、この領域の下流側末端からさらに下流に向けて上記T1より高い温度まで連続的に温度が上昇する領域を設け、
上流側のT1の位置から下流側のT1の位置までの領域内を捕集部とする、〔2〕又は〔3〕に記載の方法。
〔7〕捕集部内の最も低い温度Tlowが下記式(2)を満たす、〔2〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法。
low>T2+(T1−T2)/6 (2)
〔8〕上記化合物が下記式(I)で表される、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
Figure 2015067466
式(I)中、Dはヘテロ原子を有するドナー性基を表す。Aはカルボニル基又はシアノ基を有するアクセプター性基を表す。L及びLはメチン基を表す。このメチン基は置換基を有していてもよい。
〔9〕〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法を実施することを含む、上記特定の結晶形の化合物の製造方法。
本明細書において「昇華」とは、固体物質が液相を経ることなく直接気相に変化する現象をいい、「逆昇華」とは、昇華により生じた気相が液相を経ることなく直接固相に変化する現象をいう。
本発明の方法によれば、結晶多形を有する化合物から特定の結晶形の化合物を効率的に、且つ、選択的に析出させることができ、目的の結晶形の化合物を高純度で製造することができる。
本発明の方法に用いうる昇華精製装置の一形態について、昇華管の軸線方向に沿った縦断面を模式的に示す一部切欠断面図である。 本発明の方法に用いうる昇華精製装置の一形態について、昇華管の軸線方向に沿った横断面を上からみたときを模式的に示す一部切欠断面図である。 図1の昇華精製装置を、Y側から昇華管の軸線方向に向かってみたときの模式図である。 図1の昇華精製装置を、X側から昇華管の軸線方向に向かってみたときの模式図である。図4ではY側の真空管の描写は省略した。 実施例の試験例1における0cm位置(昇華部下流側末端)と捕集部との関係を概略的に示す一部切欠断面図である。 逆昇華による析出開始温度測定及び実施例1の昇華管温度測定における熱伝対設置位置を概略的に示す一部切欠断面図である。 実施例の試験例1における昇華管の軸線方向の温度勾配を示すグラフである。 実施例の試験例1における昇華管の軸線方向の温度勾配を示すグラフである。 実施例の試験例2における昇華管の軸線方向の温度勾配を示すグラフである。 実施例の試験例2における昇華管の軸線方向の温度勾配を示すグラフである。 実施例の試験例3における昇華管の軸線方向の温度勾配を示すグラフである。
以下、本発明の方法について詳細に説明する。
本発明の方法によれば、2以上の結晶多形を有する化合物を昇華し、昇華物を特定温度に設定した捕集部に導入することで、目的とする特定の結晶形の化合物を逆昇華により選択的に製造できる。
上記昇華対象とする「2以上の結晶多形を有する化合物」は、2以上の結晶形の混在した形態であってもよい。また、非晶質の個体であってもよい。
本発明の方法では、昇華物を逆昇華させて析出させる捕集部を下記式(1)、より好ましくは下記式(1’)を満たす温度T(℃)に設定する。これにより、化合物を捕集部内に、目的とする特定の結晶形として析出させることができる。析出物は、捕集部内の昇華管内壁に付着するため、これを掻き取ることで、目的の結晶形の化合物を得ることができる。
T2≦T≦T1 (1)
T2<T≦T1 (1’)
T1:上記特定の結晶形の逆昇華による析出開始温度(℃)
T2:析出開始温度がT1よりも低い結晶形の逆昇華による析出開始温度(℃)
上記「析出開始温度」は、本発明の方法を実施するのと同じ真空条件において、昇華した化合物が逆昇華により所定の結晶形(すなわち上記特定の結晶形、又は、析出開始温度がT1よりも低い結晶形)として析出しはじめる温度である。析出開始温度は、例えば、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。実施例に記載の方法では、図6に示すように、金属管(16)の下に熱電対を設置しているが、昇華管の内部もしくは外部に熱電対を設置してもよく、設置位置は上部や横部でもよい。
ここで、上記の目的とする「特定の結晶形」が、化合物が有する複数の結晶形のうち、析出開始温度が最も低い結晶形である場合には、T2はT1よりも低ければよい。すなわち、上記の目的とする「特定の結晶形」が、化合物が有する複数の結晶形のうち、逆昇華による析出開始温度が最も低い結晶形である場合には、上記T2の説明における「析出開始温度がT1よりも低い結晶形の逆昇華による析出開始温度」は、単にT1よりも低い温度を意味するものとする。この場合において、T2をT1−40℃以上とすることが好ましく、T1−30℃以上とすることがより好ましく、T1−20℃以上とすることがさらに好ましい。
また、上記の化合物が有する結晶多形の中には、T1とT2の間の温度を析出開始温度とする結晶形は存在しないものとする。
上記「特定の結晶形」は、1つの結晶形であってもよいし、析出開始温度が隣接する2以上の結晶形であってもよい(但し、化合物が有する結晶多形の数よりも少ないものとする)。ここで、「析出開始温度が隣接する」とは、特定の結晶形として析出させる2以上の結晶形の各析出開始温度の間の温度を析出開始温度とする、上記特定の結晶形以外の結晶形が存在しないことを意味する。
上記「特定の結晶形」が、析出開始温度が隣接する2以上の結晶形である場合の例としては、析出開始温度が高い順にa、b、cの3種の結晶多形を有する化合物において、aとb、又は、bとcの組み合わせからなる2つの結晶形を特定の結晶形とする場合、同様に、析出開始温度が高い順にa、b、c、dの4種の結晶多形を有する化合物において、aとb、bとc、cとd、aとbとc、又は、bとcとdの組み合わせからなる2つ又は3つの結晶形を特定の結晶形とする場合が挙げられる。
上記「特定の結晶形」が、析出開始温度が隣接する2以上の結晶形である場合、特定の結晶形の逆昇華による析出開始温度T1は、特定の結晶形のうち析出開始温度が最も高い結晶形の析出開始温度とする。なお、この場合においてT2は、特定の結晶形のうち析出開始温度が最も低い結晶形の析出開始温度よりも低い。
本発明の方法は、2以上の結晶多形を有する化合物を材料として、これを昇華させて捕集部の導入し、この捕集部において、析出開始温度が最も高い結晶形を析出させるために用いるのが好ましい。
本発明の方法を実施するための装置は特に制限されるものではないが、2以上の結晶多形を有する化合物を昇華するための昇華部と、この昇華部の下流に位置する捕集部とを有する昇華管を用いて行うことが好ましい。すなわち、本発明の方法の実施には、昇華精製装置を好適に用いることができる。
本発明の方法の実施に好適に用いられる装置の一形態を図1〜4に示す。各図面に示される装置は、本発明の理解を容易にするための模式図であり、各部材のサイズないし相対的な大小関係等は説明の便宜上大小を変えている場合があり、実際の関係をそのまま示すものではない。また、本発明で規定する事項以外はこれらの図面に示された外形、形状に限定されるものでもない。例えば、配管(12)の内径が昇華管(13)の内径よりも広い態様も本発明に好ましく用いることができる。
図1〜4に示される装置は、昇華管(13)と、真空ポンプ(11)と、昇華管(13)と真空ポンプ(11)とを繋ぐ配管(12)とを備える。
上記昇華管内には、真空ポンプ(11)から離れた側の末端部(X側末端部ともいう。)の近傍に粗体を配設する昇華部(14)が設けられ、昇華部(14)から、昇華管の配管側末端部(配管との接続部(Y側末端部ともいう。))までの間の全部又は一部を、昇華によって生じた蒸気から逆昇華によって特定の結晶形を固体として析出させる捕集部(15)とする。なお、図1中の捕集部(15)は昇華管内の領域を示す。
昇華部(14)は、昇華管の軸線方向に沿って昇華管の長さを10等分して10区画に分けたときに、X側末端に位置する区画内又はこの区画に隣接する区画内に存在することが好ましい。
上記昇華管のX側末端部は図1に示されるように閉じていることが好ましく、Y側末端部は開口して配管(12)と接続される。図1では、X側末端部は平坦であるが、ドーム状の丸みを帯びている態様も好ましい。
本明細書において、昇華管内の「上流(側)」又は「下流(側)」との用語は、昇華により生じた蒸気が流れる方向に基づく相対的な位置関係を表すのに用いる。図1を参照してより具体的に説明すれば、昇華管内の「上流(側)」とは、昇華管内のある位置を基準にして、その位置よりもX側を意味し、「下流(側)]とは、昇華管内のある位置を基準にして、その位置よりもY側を意味する。
少なくとも昇華部近傍には熱源(17)が配設され、熱源から発生する熱により粗体を昇華させる。
本発明に用いうる装置の加熱の形態に特に制限はなく、例えば、「実験化学講座(続)2 分離と精製」(日本化学会編、発行者:丸善株式会社)第75頁の図3・7のように、昇華管にニクロム線を直接巻き付ける形式でもよいし、図3・16のように昇華管を熱伝導性の良い金属管の中に設置し、金属管の外側を取り巻くように熱源を設置して加熱する形式であってもよい。昇華管の軸線方向に沿って温度勾配を滑らかに変化させられることから、金属管の中に昇華管を設置する形態が好ましい。金属管の材質に制限はなく、例えば、ステンレス、アルミ、鉄、銅、銀、金、金属合金等が挙げられる。
金属管の外側から加熱する熱源としては、電熱ヒーターなど任意のものを用いることができる。熱源の個数および配置は、試料の物性や要求される加熱の精度に応じて任意に設定することができる。昇華管内の温度ないし温度勾配を高い精度で制御するために、熱源の個数は昇華管の軸線方向に沿って2個以上とすることが好ましく、4個以上とすることがより好ましく、6個以上とすることがさらに好ましい。これらの熱源は各々独立して温度制御できることが好ましい。また、特許第4866527号に記載の電磁誘導加熱によって加熱することもできるが、昇華管の軸線方向に沿って温度勾配を滑らかに変化させるには、電磁誘導加熱でない方が有利である。
図1〜6には、昇華管が金属管(16)の中に設置され、金属管(16)の外側を取り巻くように昇華管の軸線方向に沿って3つの熱源(17)が配設された形態が示されている。
本発明の方法を、図1に示すように、化合物を昇華するための昇華部(14)と、この昇華部(14)の下流に位置する捕集部(15)とを内部に有する昇華管を用いて行う場合において、捕集部の領域幅(cm)は、昇華管等価直径(cm)の0.5倍以上とすることが好ましく、1.0倍以上とすることがより好ましく、1.5倍以上とすることがさらに好ましく、2.0倍以上とすることがさらに好ましい。捕集部の領域幅と昇華管等価直径との関係を上記好ましい範囲とすることで、純度および収率をより高めることができる。
ここで、昇華管内の「捕集部の領域幅」とは、昇華管内における捕集部の軸線方向の長さを意味する。ここで、昇華管内の捕集部は、昇華管の軸線方向に垂直な2つの断面で区切られた領域として想定されるものである。
また、「昇華管等価直径(cm)」は下記式で算出される値である。
De=4Af/Wp
Af:昇華管の軸線方向に垂直な断面における管内の面積(管内断面積、単位:cm
Wp:昇華管の軸線方向に垂直な断面における内周の長さ(単位:cm)
ここで、昇華管の軸線方向に垂直な断面の形状は、少なくとも、昇華部の下流側末端から下流に向けて同一形状であり、上記の「昇華管等価直径」ないし「昇華管の軸線方向に垂直な断面」とは、この同一形状の部分におけるものとする。また、捕集部は昇華管内の軸線方向に向けて連続した領域である。
本発明の方法において、上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1から上記T2へと温度が連続的に低下する領域を設け、その領域内(すなわち、その領域内の一部又は全部)を捕集部とすることが好ましい。また、この場合において、昇華部から下流に向けて上記T1の位置まで間の温度はT1よりも高温とすることが好ましい。これにより、捕集部内に、目的とする結晶形をより高純度に得ることができる。
本明細書において、「上流から下流に向けて温度が連続的に低下する」とは、昇華管の軸線方向に沿ったある領域において、その上流側末端よりもその下流側末端の温度が低く、且つ、その上流側末端からその下流側末端に向けて温度が上昇している部分がないことをいう。
また、上流から下流に向けて温度が連続的に低下する領域は、上流から下流に向けて温度が急激に変化している部分がないことが好ましい。具体的には、T1の位置とT2の位置に挟まれた領域において、軸線方向に沿って2.5cm間隔で昇華管内の温度を測定した場合に、隣接する2つの温度測定位置間の温度差を析出開始温度の差(T1−T2)の60%以内とすることが好ましく、50%以内とすることがより好ましく、40%以内とすることがさらに好ましく、30%以内とすることがさらに好ましい。
さらに、上流から下流に向けて温度が連続的に低下する領域は、上流から下流に向けて温度が同じである位置が存在しないことが好ましい。
収率の観点から、昇華管内の上流から下流に向けて上記T1から上記T2へと温度が連続的に低下する領域の幅に対して、その50%以上の幅の領域を捕集部とすることが好ましく、60%以上の幅の領域を捕集部とすることがより好ましく、80%以上の幅の領域を捕集部とすることがさらに好ましく、100%(すなわち、上流から下流に向けて上記T1から上記T2へと温度が連続的に低下する領域幅のすべて)を捕集部としてもよい。
また、本発明の方法は、上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1から温度が連続的に低下する領域を設け、この領域内であって、上記T1の位置から下流に向けて、上記T2よりも高温の位置までの領域を捕集部とすることも好ましい。こうすることで、T1よりも低い析出開始温度の結晶形が存在する場合に、この結晶形が捕集部からある程度距離をおいた下流に析出することになるため、捕集部から目的の結晶形を掻き取る際に目的以外の結晶形が混入しにくくなる。また、この場合において、昇華部から下流に向けて上記T1の位置まで間の温度はT1よりも高温とすることが好ましい。
また、本発明の方法は、上記昇華管内において、上流から下流に向けて上記T1より高い温度から上記T2よりも高い温度まで連続的に温度が低下する領域を設け、且つ、この領域の下流側末端からさらに下流に向けて上記T1より高い温度まで連続的に温度が上昇する領域を設け、上流側のT1の位置から下流側のT1の位置までの領域内(すなわち、上流側のT1の位置から下流側のT1の位置までの領域内の全部又は一部)を捕集部とすることも好ましい。こうすることで、捕集部に接する上流側と下流側の領域への析出物の付着を効果的に防ぐことができ、捕集部から目的の結晶形を掻き取る際に、目的物以外の結晶形の混入をより効果的に防ぐことができる。また、この場合において、昇華部から下流に向けて、上記の上流側のT1の位置まで間の温度はT1よりも高温とすることが好ましい。
また、上流側のT1の位置から下流側のT1の位置までの領域の幅に対して、その50%以上の幅の領域を捕集部とすることが好ましく、60%以上の幅の領域を捕集部とすることがより好ましく、80%以上の幅の領域を捕集部とすることがさらに好ましく、100%(すなわち、上流側のT1の位置から下流側のT1の位置までの領域の幅のすべて)を捕集部とすることがさらに好ましい。
本明細書において「下流に向けて連続的に温度が上昇する」とは、昇華管の軸線方向に沿ったある領域において、その上流側末端よりもその下流側末端の温度が高く、且つ、その上流側末端からその下流側末端に向けて温度が下降している部分がないことをいう。
本発明の方法において、捕集部内に析出する、目的とする特定の結晶形の純度をより高めるために、昇華管内の捕集部内の最も低い温度Tlow(℃)を下記式(2)を満たすようにすることが好ましく、下記式(2’)を満たすようにすることがより好ましい。
low>T2+(T1−T2)/6 (2)
low>T2+(T1−T2)/3 (2’)
(T1及びT2は式(1)と同義である。)
以下、本発明の方法に用いるのに好適な昇華精製装置の部材(昇華管、配管、真空ポンプ)についてさらに詳細に説明する。
昇華管(13)の材質は、昇華させる際に熱源が発する高熱に耐えるものであれば特に制限はない。本発明の方法では、昇華管(13)は通常、200〜600℃程度にまで加熱される。したがって、一般的にはガラス製、石英製、金属製等の昇華管が用いられる。なかでも石英製の昇華管を用いることが好ましい。
昇華管(13)の形状も特に制限はなく、通常用いられる形状を採用することができるが、内部が高真空になるため、圧力が均等にかかるようにする観点から円筒形であることが好ましい。本明細書において「円筒形」とは、その軸線方向に対し直交する断面(以下、単に「断面」という。)が、円状である他、楕円状のものも包含する意味に用いる。昇華管断面の管内の面積(管内断面積)は、3〜400cmであることが好ましく、12〜315cmであることがより好ましく、30〜100cmであることがさらに好ましい。
昇華管(13)は、軸線方向の長さと、管内断面積とが、[軸線方向の長さ(cm)]/[管内断面積(cm)]=0.2〜50を満たすことが好ましく、0.5〜5を満たすことがより好ましく、0.8〜3を満たすことがさらに好ましい。
昇華管(13)は、その内部に内管を配設してもよい。内管を設置することで、昇華物を内管壁に析出させることができるため、析出物の回収が容易となる。
配管(12)の材質に特に制限はなく、昇華精製において通常用いられる配管を採用することができる。例えば、金属製、ゴム製、樹脂製、又はガラス製のものを使用することができ、高真空で使用することおよび加工の容易さの観点から金属製であることが好ましい。この金属の材質としては、例えば、SUS、アルミ、鉄、銅が挙げられる。
配管(12)の形状も特に制限はなく、昇華管の形状に合わせて適宜選択することができるが、通常には流体の流れる方向に対して直交する断面(以下、単に「断面」という。)が円形のホース状の配管が用いられる。
本発明に用いる配管(12)の長さ(流体が流れる方向の長さ、以下同様)は、200cm以下であることが好ましく、30〜150cmであることがより好ましい。
さらに、[配管の長さ(cm)/昇華管の軸方向の長さ(cm)]=0.1〜3を満たすことが好ましく、0.3〜2を満たすことがより好ましく、0.5〜1.5を満たすことがさらに好ましい。
また、配管(12)の管内断面積と昇華管(13)の管内断面積との関係は、[配管の管内断面積(cm)/昇華管の管内断面積(cm)]=0.3〜3を満たすことが好ましく、0.5〜2を満たすことがより好ましく、0.8〜1.5を満たすことがさらに好ましい。
本発明に用いうる真空ポンプ(11)に特に制限はなく、昇華精製において通常用いられる真空ポンプを採用することができる。本発明の方法を実施する際の、昇華管内の圧力は、より効率的な昇華効率とスムーズな蒸気の流れを実現するために、1.0Pa以下とすることが好ましく、1.0×10−2Pa以下とすることがより好ましく、5.0×10−3以下とすることがさらに好ましい。この圧力は、昇華管のY側末端(図1のaの位置)で測定される値である。
本発明の方法に用いうる昇華精製装置の形態に特に制限はないが、通常は水平型である。また、昇華の際の昇華部の加熱温度は昇華対象とする化合物によって適宜調節されるものであるが、好ましくは100〜500℃である。
本発明に方法に用いる、2以上の結晶多形を有する化合物に特に制限はないが、有機EL、有機トランジスタ、有機センサー、有機太陽電池などに用いる有機エレクトロニクス材料を対象とすることが好ましい。例えば、芳香族炭化水素化合物(アントラセン、ペンタセン、ペリレン等)、フラーレン類(C60、C70等)、金属錯体(Alq、銅フタロシアニン、Ir(ppy)等)、トリアリールアミン化合物(CBP、NPB等)が挙げられる。
上記2以上の結晶多形を有する化合物のより具体的な形態について以下に説明する。
2以上の結晶多形を有する化合物は、下記式(I)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2015067466
式(I)中、Dはヘテロ原子を有するドナー性基を表す。Aはカルボニル基又はシアノ基を有するアクセプター性基を表す。L及びLはメチン基を表す。このメチン基は置換基を有していてもよい。
式(I)で表される化合物はドナー−アクセプター型色素化合物であり、溶融したときに、ドナー性基Dがアクセプター基Aへ求核攻撃をするために分解しやすい。すなわち、融点と材料分解温度が近い化合物である。
上記Dが有するヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。上記Dはヘテロ原子として少なくとも1つの窒素原子を有することが好ましい。
上記式(I)で表される化合物は、下記式(II)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2015067466
式(II)中、Zは、少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。Lはメチン基を表す。このメチン基は置換基を有していてもよい。L、L、D及びnは、それぞれ式(I)におけるL、L、D及びnと同義である。
式(II)中、Zは、通常メロシアニン色素で酸性核として用いられる環構造を有することが好ましく、この環構造の具体例としては下記(a)〜(q)が挙げられる。
(a)1,3−ジカルボニル核:例えば1,3−インダンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、又は1,3−ジオキサン−4,6−ジオン。
(b)ピラゾリノン核:例えば1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、又は1−(2−ベンゾチアゾイル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン。
(c)イソオキサゾリノン核:例えば3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−オン、又は3−メチル−2−イソオキサゾリン−5−オン。
(d)オキシインドール核:例えば1−アルキル−2,3−ジヒドロ−2−オキシインドール。
(e)2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核:例えばバルビツール酸もしくは2−チオバルビツール酸、又はそれらの誘導体。この誘導体としては例えば1−メチル、1−エチル等の1−アルキル体;1,3−ジメチル、1,3−ジエチル、1,3−ジブチル等の1,3−ジアルキル体;1,3−ジフェニル、1,3−ジ(p−クロロフェニル)、1,3−ジ(p−エトキシカルボニルフェニル)等の1,3−ジアリール体;1−エチル−3−フェニル等の1−アルキル−1−アリール体;及び1,3−ジ(2―ピリジル)等の1,3位ジヘテロ環置換体が挙げられる。
(f)2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核:例えばローダニン及びその誘導体。この誘導体としては例えば3−メチルローダニン、3−エチルローダニン、3−アリルローダニン等の3−アルキルローダニン;3−フェニルローダニン等の3−アリールローダニン;及び3−(2−ピリジル)ローダニン等の3位ヘテロ環置換ローダニンが挙げられる。
(g)2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン(2−チオ−2,4−(3H,5H)−オキサゾールジオン)核:例えば3−エチル−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン。
(h)チアナフテノン核:例えば3(2H)−チアナフテノン−1,1−ジオキサイド。
(i)2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン核:例えば3−エチル−2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン。
(j)2,4−チアゾリジンジオン核:例えば2,4−チアゾリジンジオン、3−エチル−2,4−チアゾリジンジオン、又は3−フェニル−2,4−チアゾリジンジオン。
(k)チアゾリン−4−オン核:例えば4−チアゾリノン、又は2−エチル−4−チアゾリノン。
(l)2,4−イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)核:例えば2,4−イミダゾリジンジオン、又は3−エチル−2,4−イミダゾリジンジオン。
(m)2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン(2−チオヒダントイン)核:例えば2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン、又は3−エチル−2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン等。
(n)2−イミダゾリン−5−オン核:例えば2−プロピルメルカプト−2−イミダゾリン−5−オン。
(o)3,5−ピラゾリジンジオン核:例えば1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオン、又は1,2−ジメチル−3,5−ピラゾリジンジオン。
(p)ベンゾチオフェン−3−オン核:例えばベンゾチオフェン−3−オン、オキソベンゾチオフェン−3−オン、又はジオキソベンゾチオフェン−3−オン。
(q)インダノン核:例えば1−インダノン、3−フェニル−1−インダノン、3−メチル−1−インダノン、3,3−ジフェニル−1−インダノン、又は3,3−ジメチル−1−インダノン。
で表される環構造は好ましくは、1,3−ジカルボニル核、ピラゾリノン核、2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含み、例えばバルビツール酸、2−チオバルビツール酸、以下同様。)、2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン核、2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン核、2,4−チアゾリジンジオン核、2,4−イミダゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン核、2−イミダゾリン−5−オン核、3,5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェン−3−オン核、又はインダノン核の構造を有し、より好ましくは1,3−ジカルボニル核、2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核、3,5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェン−3−オン核、又はインダノン核の構造を有し、更に好ましくは1,3−ジカルボニル核、又は2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核の構造を有し、特に好ましくは1,3−インダンジオン構造、又は、バルビツール酸もしくは2−チオバルビツール酸もしくはそれらの誘導体の構造を有する。
式(II)のL、L、及びLにおいて、メチン基が置換基を有する場合、置換基同士が結合して環(例、6員環例えばベンゼン環)を形成してもよい。メチン基が有しうる置換基としては後述する置換基Wが挙げられる。L、L及びLは全てが無置換のメチン基であることが好ましい。
一般式(II)において、nは好ましくは0以上3以下の整数を表し、より好ましくは0である。nを増大させた場合、熱による分解温度が低くなる。
式(II)において、Dは−NR(R)を有する基であることが好ましい。より好ましくは、Dは置換基として−NR(R)を有するアリール基(好ましくは、置換基として−NR(R)を有するフェニル基又はナフチル基)である。
及びRはそれぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、R又はRで表される置換基としては後述する置換基Wが挙げられるが、なかでもアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、又は芳香族ヘテロ環基(好ましくは5員環、具体例としてはフラン、チオフェン、ピロール、オキサジアゾール)であることが好ましい。
上記の、置換基として−NR(R)を有するアリール基がさらに置換基を有する場合、このアリール基が有する−NR(R)以外の置換基は、R又はRが有する置換基と連結して環を形成していてもよい。
はパラ位にアミノ基(−NR(R))が置換したアリール基(好ましくはフェニル基)であることが好ましい。この場合、Dは下記式(II−1)で表されることが好ましい。
Figure 2015067466
式(II−1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。この置換基としては後述する置換基Wが挙げられる。またRとR、RとR、RとR、RとR、RとRがそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。形成する環としては、後述の環RIが挙げられる。式(II−1)中の*はL(nが0の場合はL)との連結部位を示す。
〜Rは、好ましくはいずれも水素原子であるか、又はRとR若しくはRとRが連結して5員環を形成することが好ましく、より好ましくはR〜Rのすべてが水素原子である。
、Rは、アリール基であることが好ましく、このアリール基は置換基を有していてもよい。このアリール基が有しうる置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基)、又はアリール基(例えば、フェニル基、ナフチレン基、フェナントリル基、アントリル基)が好ましい。R、Rは好ましくはフェニル基、アルキル置換フェニル基、フェニル置換フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基又はフルオレニル基(好ましくは9,9’−ジメチル−2−フルオレニル基)である。
及びRはアリール基である場合、Dは下記式(II−2)で表されることが好ましい。
Figure 2015067466
式(II−2)中、R811〜R814、R820〜R824、R830〜R834はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては後述する置換基Wが挙げられるが、好ましくはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)であり、これらの基は更に置換基として置換基W(好ましくはアリール基)を有してもよい。中でも、R820及びR830が置換基である場合が好ましく、かつ、その他のR811〜R814、R821〜R824、R831〜R834は水素原子である場合がより好ましい。
またR811〜R814、R820〜R824、R830〜R834の少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。形成する環としては、後述の環RIが挙げられる。その環形成の例としては、R811とR812、R813とR814が結合してベンゼン環を、R820〜R824の隣接する2つ(R824とR823、R823とR820、R820とR821、R821とR822)が結合してベンゼン環を、R830〜R834の隣接する2つ(R834とR833、R833とR830、R830とR831、R831とR832)が結合してベンゼン環を、R822とR834、R812とR824、R814とR832が結合してN原子と共に5員環を形成する場合が挙げられる。
*はL(nが0の場合はL)との連結部位を示す。
式(I)又は(II)で表される化合物は、特開2000−297068号公報に記載の合成方法に準じて製造することができる。
以下に、式(I)又は(II)で示される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015067466
Figure 2015067466
[置換基W]
以下に、置換基Wを列挙する。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル、トリフルオロメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数5〜20での、例えばシクロペンテニル、シクロヘキセニル等)、アリール基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数2〜20で、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5または6員環のヘテロ環基が好ましく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アルケニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ等)、アルキニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、2−プロペニルオキシ、4−ブチニルオキシ等)、シクロアルキルオキシ基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、4−メチルシクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、ヘテロ環オキシ基(例えば、イミダゾリルオキシ、ベンゾイミダゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、ベンゾチアゾリルオキシ、トリアジニルオキシ、プリニルオキシ)、
アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20ので、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、シクロアルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数4〜20ので、例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数6〜20で、例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキルアミノ基、アルケニルアミノ基、アルキニルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、シクロアルケニルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、N−アリルアミノ、N−(2−プロピニル)アミノ、N−シクロヘキシルアミノ、N−シクロヘキセニルアミノ、アニリノ、ピリジルアミノ、イミダゾリルアミノ、ベンゾイミダゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、ベンゾチアゾリルアミノ、トリアジニルアミノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのスルファモイル基が好ましく、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、ベンゾイル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、アセチルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのカルバモイル基が好ましく、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのスルホンアミド基が好ましく、例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルスルホンアミド、N−シクロヘキシルスルホンアミド、N−エチルベンゼンスルホンアミド等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ベンジルチオ等)、シクロアルキルチオ基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、4−メチルシクロヘキシルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ等)、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、
シリル基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、アリール、アルコキシおよびアリールオキシが置換したシリル基が好ましく、例えば、トリエチルシリル、トリフェニルシリル、ジエチルベンジルシリル、ジメチルフェニルシリル等)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、アリール、アルコキシおよびアリールオキシが置換したシリルオキシ基が好ましく、例えば、トリエチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシ、ジエチルベンジルシリルオキシ、ジメチルフェニルシリルオキシ等)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、カルボキシル基、スルホ基、ホスホニル基、ホスホリル基、ホウ酸基。
化合物ないし置換基等がアルキル基、アルケニル基等を含むとき、これらは直鎖状でも分岐状でもよく、置換されていても無置換でもよい。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、置換されていても無置換でもよい。
本明細書において、単に置換基としてしか記載されていないものは、この置換基Wを参照するものであり、また、各々の基が記載されているだけのとき(例えば、「アルキル基」と記載されているだけの時)は、この置換基Wの対応する基における好ましい範囲、具体例が適用される。
[環RI]
環RIは芳香族、又は非芳香族の炭化水素環、又は複素環や、これらが更に組み合わされて形成された多環縮合環が挙げられる。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、及びフェナジン環が挙げられる。
上述のように、結晶形を制御するために従来は、結晶多形を持つ化合物の溶解液から化合物を析出させるに際し、溶液濃度、溶媒種、温度、圧力等を調節して特定の結晶形を析出させたり、準安定形結晶を安定形結晶へと転移させたりする手法がとられてきた。これらの手法は、気体から直接結晶化する本発明とは、結晶を形成する前段階の分子の状態が異なる。つまり、気体から直接結晶化させる本発明の場合には、クラスター間の距離が非常に長く、溶媒も存在しない状態で結晶化させることが必要であり、従来の晶析や転移による結晶化とは、化合物の結晶形成のメカニズムが大きく異なる。すなわち、従来の晶析や転移により結晶形を制御するための知見を、昇華/逆昇華現象を利用した本発明の方法に適用することはできない。
このような状況下で本発明者らは、昇華/逆昇華現象を利用して、2以上の結晶多形を有する化合物から特定の結晶形を効率的に、且つ高純度に析出させることに成功し、本発明を完成させるに至った。
以下に実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1〜4に示される形態の昇華精製装置を用いて、常法により合成した下記構造の化合物A〜Cを試料として、下記のとおり昇華精製の手法により特定結晶形の析出を試みた。
使用した昇華管は円筒形(断面円形)の石英ガラス管であり、その内径を8cm、軸線方向の長さを100cmとした。また、上記配管はSUS製で断面円形のホース状のものを採用し、その管内断面積を81cm、長さを50cmとした。圧力計はTG201C(アンペール社製)を使用し、図1のaに位置に設置して圧力を測定した。
Figure 2015067466
(逆昇華による析出開始温度の測定)
化合物A 30gを昇華部(14)に配設し、真空ポンプ(11)を作動して1.0×10−3Paになるまで減圧した後、熱源としてパイプヒーター(17)を用いて昇華部(14)を320℃に、昇華管の昇華部の下流側末端からその下流にかけての領域に、320℃〜120℃まで直線的(2.7℃/cm)に温度が低下する温度勾配を設けた。なお、図1〜4に示されるように、昇華管(13)は黄銅製の金属管(16)の中に配設され、この金属管(16)を取り巻くように熱源(17)を配設した。また、昇華管の温度は、図6に示すように金属管(16)の下部に熱伝対を設置して測定した。
昇華管内に析出した化合物の結晶形をX線回折(XRD)により調べた。そして、析出物が付着した最上流の位置の温度を目的とする結晶形(I型)の逆昇華による析出開始温度(T1:300℃)とし、これより下流に位置し、上記析出物の結晶形とは異なる結晶形が付着している最上流の位置の温度を、析出開始温度がT1よりも低い結晶形(II型)の逆昇華による析出開始温度(T2:270℃)とした。
同様に、化合物B及びCについても、I型結晶形の析出開始温度(T1)及びII型結晶形の析出開始温度(T2)を決定した。
化合物B: T1=285℃、 T2=270℃
化合物C: T1=280℃、 T2=250℃
試験例1 化合物AのI型結晶形の選択的析出−1
化合物A 30gを昇華部(14)に配設し、真空ポンプ(11)を作動して1.0×10−3Paになるまで減圧した後、熱源としてパイプヒーター(17)を用いて昇華部(14)を320℃に、昇華管の昇華部より下流領域に、下記表1に示すように温度がT1とT2の位置を設け、その間の領域のすべて(T2≦T≦T1となる温度Tの領域のすべて)を捕集部として、捕集部に回収されたI型結晶の収率と純度を調べた。なお、図5に示されるように、昇華管(13)は黄銅製の金属管(16)の中に配設され、この金属管(16)を取り巻くように熱源(17)を配設した。また、昇華管の温度は、図6に示すように、金属管(16)の下部に熱伝対を設置して測定した。
下記表1中の「上流側末端(cm)」、「下流側末端(cm)」及び図7〜11の横軸に示される位置(cm)は、昇華部の下流側末端を0cmとして(図5)、この0cm位置から下流側に向けた各位置までの距離(cm)を示したものである。
結果を下記表1に示す。
表1中の「収率(%)」は、昇華部に配設した化合物の質量に対する、捕集部内のすべての析出物の質量の割合である。
また、表1中の「純度評価」は、XRDにより標準サンプル(I型:II型(質量比)=1:0、1:2、2:1、0:1)のI型結晶とII型結晶のピーク強度を測定し、I型純度(単位:質量%、以下では単に「%」で示す。)を横軸、ピーク強度比(I型/II型)を縦軸にとった検量線を用いて、回収された結晶のXRDにより得られたピーク強度比からI型結晶形の純度を計算し、下記評価基準により評価した結果である。なお、ピーク強度はピーク高さとした。
−純度評価基準−
AAA:I型結晶形の純度が99.5%超
AA :I型結晶形の純度が98.5%超99.5%以下
A :I型結晶形の純度が97.5%超98.5%以下
B :I型結晶形の純度が96.5%超97.5%以下
C :I型結晶形の純度が96.5%以下
なお、比較例1及び2については、昇華管内の昇華部の下流側末端よりも下流に析出した析出物のすべてを回収し、その純度を評価した。
Figure 2015067466
試験例2 化合物B及びCのI型結晶形の選択的析出
試験例1において化合物Aを化合物B又はCに代え、さらに昇華管の温度を下記表2−1又は表2−2に示すように設定した以外は試験例1と同様に試験を実施した。
また、表2−1及び2−2中の比較例4及び5の「純度評価」は、昇華管内の昇華部の下流側末端よりも下流に析出した析出物のすべてを回収し、その純度を評価した。
Figure 2015067466
上記表1、表2−1、表2−2の結果から、0cm位置から下流をT2又はそれ以下の温度に設定した比較例1、2、4及び5では、昇華管内に析出した析出物中に存在するI型結晶形の割合が低かった。また、表中には示していないが、昇華管の0cm位置から40.0cm位置までの間のいずれの位置で析出物を回収しても、I型結晶形の純度は96.5%を大きく下回っていた。
これに対し、実施例1〜10では、捕集部に析出した析出物中のI型結晶形の純度は96.5%を超えており、捕集部内にI型結晶形を選択的に析出できることがわかった。
さらに、0cm位置から40.0cm位置にかけて、連続的(直線的)に温度を低下させた実施例3〜6、8、10では、捕集部に析出した析出物中のI型結晶形の割合は97.5質量%を超えており、I型結晶をより高純度に得られることがわかった。なかでも、「捕集部の領域幅/昇華管等価直径」が大きい程収率が向上し、純度も高まる傾向にあった(実施例3〜6の比較)。この結果から、「領域幅/昇華管等価直径」を適宜に調節することで、収率を高めながら、目的の結晶形をより高純度に得られることがわかる。
試験例3 化合物AのI型結晶形の選択的析出−2
試験例1において、下記表3−1に示すように、昇華管の0cm位置から下流に向けて、T1より高い温度からT2より低い温度まで、温度が連続的に低下する領域を設け、T1の位置からT2よりも高温の位置(下記表3−1の下流側末端温度参照)までの領域を捕集部として、捕集部に回収されたI型結晶の収率と純度を調べた。
また、下記表3−2に示すように、昇華管の0cm位置から下流に向けて、T1より高い温度から、T1より低くT2より高い温度まで温度が連続的に低下する領域を設け、さらにその下流の温度を連続的に上昇させてT1よりも高くし、上流側のT1の位置から下流に向けて再度T1となる位置までを捕集部として捕集部に回収されたI型結晶の収率と純度を調べた。また、捕集部内の最も低い温度はT2+(T1−T2)/2とした。
結果を下記表3に示す。
Figure 2015067466
実施例11及び12の結果から、捕集部の下流側末端の温度をT2よりも高くすることで、II型結晶形との分離性が良くなり、I型の析出物の純度が向上することがわかった。
また、実施例13の結果から、捕集部内における最も低い温度をT2よりも高くした上で、さらに捕集部に接する下流側の温度をT1よりも高くした場合にも、I型結晶を捕集部内に高い純度で得ることができた。これは、捕集部の下流側の温度をT1よりも高くすることで捕集部の下流に析出物が存在しない領域を設けることができ、掻き取りの際に捕集部外から析出物が混入しなくなるためと考えられる。
また、上記の結果は、捕集部の下流側末端の温度をT2より高くしても、「捕集部の領域幅/昇華管等価直径」が十分に大きければ高い収率を確保できることを示している。
10 昇華精製装置
11 真空ポンプ
12 配管
13 昇華管
14 昇華部(結晶多形を有する化合物)
15 捕集部
16 金属管
17 熱源
18 熱電対

Claims (9)

  1. 2以上の結晶多形を有する化合物を昇華して捕集部に導入し、該捕集部において特定の結晶形を逆昇華により析出させる方法であって、捕集部を下記式(1)を満たす温度Tとする方法:
    T2≦T≦T1 (1)
    T1:前記特定の結晶形の逆昇華による析出開始温度
    T2:析出開始温度がT1よりも低い結晶形の逆昇華による析出開始温度
    但し、析出開始温度がT1とT2の間にある結晶形は存在しない。
  2. 前記の2以上の結晶多形を有する化合物を昇華するための昇華部と、該昇華部の下流に位置する捕集部とを有する昇華管を用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記捕集部の領域幅を、昇華管等価直径の0.5倍以上とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記昇華管内において、上流から下流に向けて前記T1から前記T2へと温度が連続的に低下する領域設け、該領域内を捕集部とする、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記昇華管内において、上流から下流に向けて前記T1から温度が連続的に低下する領域を設け、該領域内であって、前記T1の位置から下流に向けて、前記T2よりも高温の位置までの領域を捕集部とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記昇華管内において、上流から下流に向けて前記T1よりも高い温度から前記T2よりも高い温度まで連続的に温度が低下する領域を設け、且つ、該領域の下流側末端からさらに下流に向けて前記T1より高い温度まで連続的に温度が上昇する領域を設け、
    前記の上流側のT1の位置から前記の下流側のT1の位置までの領域内を捕集部とする、請求項2又は3に記載の方法。
  7. 捕集部内の最も低い温度Tlowが下記式(2)を満たす、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
    low>T2+(T1−T2)/6 (2)
  8. 前記化合物が下記式(I)で表される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 2015067466
    式(I)中、Dはヘテロ原子を有するドナー性基を表す。Aはカルボニル基又はシアノ基を有するアクセプター性基を表す。L及びLはメチン基を表す。該メチン基は置換基を有していてもよい。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を実施することを含む、前記特定の結晶形の化合物の製造方法。
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