JP2015060080A - 投写型映像表示装置および表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】投写モードに関わらず、高い解像度感を有する映像を表示できる投写型映像表示装置を提供する。【解決手段】投写型映像表示装置100は、映像光を生成する映像生成部20と、映像光を投写する投写光学系60と、映像光の前記投写面上での表示位置を変更する光路変更部80と、映像生成部および光路変更部を制御する制御部70と、を備え、複数の投写モードを有する。そして、制御部は、投写モードが変更され、かつ、光路変更部が動作するときに、投写面上での表示位置を映像入力信号に整合させる。【選択図】 図14

Description

本開示は、投写型映像表示装置および表示システムに関し、映像の品質を維持しながら、解像度感を向上させた投写型映像表示装置および表示システムに関する。
従来、高解像度で高品質な映像を得るために、液晶パネルなどの映像生成部で生成された映像光の光路を制御し、投写面上で表示させる位置を変化させる、所謂、ウォブリング素子を挿入した投写型映像表示装置が知られている。
このウォブリング素子を用いることにより、投写型映像表示装置は、映像生成部の解像度よりも高い解像度の映像入力信号が入力された場合でも、高解像度の映像を提供することができる(例えば、特許文献1)。
特開2006-047414号公報
従来のウォブリング素子を挿入した投写型映像表示装置では、例えば、天吊り設置により映像生成部(表示素子)で生成される映像の上下を反転させたり、背面設置により左右を反転させたりといった投写モードの変更を行なった場合に、ユーザから見た投写面上での各画素の表示位置と、映像入力信号上の各画素の相対的な位置とが一致せず、映像が破綻してしまうという課題があった。
本開示は、上述した課題を解決するためのものであり、ウォブリング素子の動作と映像の出力タイミングとの整合を取ることにより、投写モードに関わらず、高い解像度感を有する映像を表示できる投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
本開示に係る投写型映像表示装置(例えば、投写型映像表示装置100)は、映像入力信号に基いて映像光を生成する映像生成部(例えば、映像生成部20)と、映像光を投写面に投写する投写光学系(例えば、投写光学系60)と、映像光の光路上に設けられ、映像光の投写面上での表示位置を変更する光路変更部(例えば、光路変更部80)と、映像入力信号に基いて、映像生成部および光路変更部を制御する制御部(例えば、制御部70)と、を備える。そして、自装置の姿勢と投写面との関係に応じて変更可能な複数の投写モード(例えば、通常投写モードや180°回転モード)を有するものである。
この投写型映像表示装置において、映像入力信号は、映像生成部の画素数を超える数の信号値から構成されており、制御部は、投写モードが変更され、かつ、光路変更部が動作するときに、投写面上での表示位置を映像入力信号に整合させる。これにより、投写モードに関わらず、高い解像度感を有する映像を表示することが可能となる。
上記の投写型映像表示装置において、制御部は、映像生成部へ出力する信号の順番を変更することにより、投写面上での表示位置を映像入力信号に整合させるとよい。これにより、制御部での信号処理のみで実現することができる。
上記の投写型映像表示装置において、制御部は、光路変更部を制御することにより、投写面上での表示位置を映像入力信号に整合させてもよい。これにより、他の投写型映像表示装置と組み合わせて実施する場合にも容易に整合を取ることが可能となる。
上記の投写型映像表示装置は、映像生成部へ出力する1フレーム間の映像出力信号を時間的に分割して出力するとともに、分割された映像出力信号の出力タイミングに応じて、光路変更部を駆動して表示位置を変更するものである。
本開示に係る表示システム(例えば、表示システム300)は、少なくとも2台の投写型映像表示装置(例えば、投写型映像表示装置100A、100B)と、これらを制御する制御装置(例えば、PC370)と、を備える。各投写型映像表示装置は、映像入力信号に基いて映像光を生成する映像生成部(例えば、映像生成部20)と、映像光を投写面に投写する投写光学系(例えば、投写光学系60)と、映像光の光路上に設けられ、映像光の投写面上での表示位置を変更する光路変更部(例えば、光路変更部80)と、映像生成部および光路変更部を制御する制御部(例えば、制御部70)と、を備える。
各投写型映像表示装置は、自装置の姿勢と投写面との関係に応じて変更可能な複数の投写モード(例えば、通常投写モードや180°回転モード)を有する。また、映像入力信号は、映像生成部の画素数を超える数の信号値から構成される。
この表示システムにおいて、制御装置は、各投写型映像表示装置の投写モードが異なっており、かつ、光路変更部が動作するときに、投写面上での表示位置を、投写型映像表示装置間で整合させる。これにより、複数台の投写型映像表示装置間の整合を取ることができ、高解像度の映像を適切に表示することができる。
上記の表示システムにおいて、制御装置は、一方の投写型映像表示装置(例えば、投写型映像表示装置100A)に内蔵されるとよい。
本開示によれば、映像の品質を維持しながら、高い解像度感を有する映像を表示することができる投写型映像表示装置を提供できる。
本開示に係る投写型映像表示装置の外観斜視図である。 本開示に係る投写型映像表示装置の構成を示すブロック図である。 本開示に係る投写型映像表示装置の光学構成を説明する模式図である。 本開示に係る映像生成部から投写光学系までの光学構成を示す模式図である。 本開示に係るレンズユニットの一例を説明するための模式図である。 本開示に係る制御部の構成を説明するブロック図である。 映像入力信号が表示素子の4倍の解像度である場合における映像入力信号と映像出力信号の関係を示す説明図である。 映像入力信号が表示素子の4倍の解像度である場合における映像入力信号と各サブフレームの映像出力信号の関係を示す説明図である。 光路変更部を介して投写されるときの、各サブフレームのスクリーン上での表示位置の関係を示す説明図である。 光路変更部に印加される電圧波形とスクリーン上での表示位置との関係を示すタイミングチャートである。 180°回転モードにおけるユーザから見た映像と表示素子にて生成される映像の関係を説明する模式図である。 90°回転モードにおけるユーザから見た映像と表示素子にて生成される映像の関係を説明する模式図である。 左右反転モードにおけるユーザから見た映像と表示素子にて生成される映像の関係を説明する模式図である。 180°回転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 90°回転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 左右反転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 他の形態に係る180°回転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 他の形態に係る90°回転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 他の形態に係る左右反転モードにおける光路変更部の動作とユーザから見た映像の関係を説明するタイミングチャートである。 本開示に係る表示システムの構成を説明する模式図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(投写型映像表示装置の構成)
投写型映像表示装置100の構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、投写型映像表示装置100の外観斜視図である。図1に示すように、投写型映像表示装置100は、映像入力信号に応じて生成した映像光をスクリーン500へ投写する。
図2は、投写型映像表示装置100の構成を示すブロック図である。投写型映像表示装置100は、光源部10と、映像入力信号に応じて映像光を生成する映像生成部20と、光源部10からの光を映像生成部20へ導く導光光学系50と、生成された映像光をスクリーン500へ投写する投写光学系60と、光源部10や映像生成部20などの制御を行う制御部70とを有する。
詳細は後述するが、投写型映像表示装置100は、映像生成部20にて生成された映像光を、スクリーン500上において、画素ピッチ以下の範囲で表示位置をずらすための光路変更部80をさらに備える。投写型映像表示装置100は、光路変更部80によって、映像生成部20にて生成された映像光の、スクリーン500上での表示位置を、例えば、1/2画素ずらすことにより、投写型映像表示装置100は解像度感の高い映像を提供することができる。
(投写型映像表示装置の光学構成)
投写型映像表示装置100の光学構成について図3を用いて説明する。図3は、投写型映像表示装置100の光学構成を示す模式図である。
光源部10から出射した白色光は、レンズ52に入射し、ロッド54の入射面近傍で集光する。ロッド54に入射した光は、ロッド内部で複数回反射することによって、光強度分布が実質的に均一化されて出射する。ロッド54から出射した光は、レンズ56によって集光される。レンズ56は、ロッド54の出射面の像を後述するDMDに結像させるリレー系のレンズである。ミラー58で反射した後、レンズ22を介して全反射プリズム24に入射する。レンズ22は、入射した光を略平行に集光するレンズである。
全反射プリズム24は2つのプリズムから構成され、互いのプリズムの近接面には薄い空気層26が介在している。空気層26は臨界角以上の角度で入射する光を全反射する。レンズ22を介して、全反射プリズム24に入射した光は、全反射面で反射されて、カラープリズム28に入射する。
カラープリズム28は3つのプリズムからなり、それぞれのプリズムの近接面には、青反射のダイクロイック膜30と赤反射のダイクロイック膜32が形成されている。カラープリズム28に入射した光は、青反射のダイクロイック膜30と赤反射のダイクロイック膜32とによって、青、赤、緑の色光に分離され、それぞれDMD34、36、38に入射する。DMD34、36、38は、映像入力信号に応じて、投写光学系60を構成する投写レンズに入射する光と、投写レンズの有効外へ進む光とにマイクロミラーを偏向させて分離する。
DMD34、36、38によって反射された光は、再度、カラープリズム28を透過する。カラープリズム28を透過する過程で、分離された青、赤、緑の各色光は合成され、全反射プリズム24に入射する。全反射プリズム24に入射した光は空気層26に臨界角以下で入射するため、透過して、投写光学系60に入射する。このようにして、DMD34、36、38によって形成された映像光が、スクリーン上に投写される。
映像生成部20にはDMD34、36、38を用いているため、液晶パネルに比べて、耐光性、耐熱性が高い投写型映像表示装置100が構成できる。さらに、3つDMDを用いているため、色再現が良好で、明るく高精細な投写映像を得ることができる。
(光路変更部の構成)
本実施形態の光路変更部80の構成について図4を用いて説明する。図4は、映像生成部20から投写光学系60までの光学構成を示す模式図である。
光路変更部80は、少なくとも2枚以上のレンズ82、84を含み、屈折率を打ち消しあうように構成されるレンズユニット86と、投写光学系60の光軸に垂直な面においてレンズユニット86の一方のレンズを2方向に移動させる圧電素子88、90とから構成される。圧電素子88、90には、圧電素子88、90に電力を供給し、圧電素子88、90の伸縮を制御する圧電素子駆動部72が接続されている。
レンズユニット86のレンズ82は、全反射プリズム24側が平坦な面で、他方の側が凹レンズを有する平凹レンズである。レンズ82の平坦な面は、全反射プリズム24に接した状態で固定されている。レンズユニット86のレンズ84は、レンズ82側が凸レンズで、投写光学系60側が平坦な面を有する平凸レンズである。レンズ84は、投写光学系60及びレンズ82との間に所定の間隔をあけて、投写光学系60とレンズ82の間に配置されている。
レンズユニット86の圧電素子88、90は、圧電素子駆動部72に接続されており、圧電素子駆動部72からの駆動信号(印可電圧)に応じて、レンズ84を、投写光学系60の光軸に垂直な面内において、少なくとも2つ以上の方向に移動させる。
図5は、レンズユニット86の一例を説明するための模式図である。図5に示すように、レンズユニット86の圧電素子88、90は、レンズ外枠101、レンズ内枠102、及びガラス基板からなるレンズ固定部材103を有する。
レンズ内枠102には、支柱104、支柱105、支柱106、及び支柱107が設けられている。また、レンズ外枠101には、受穴108、受穴109、受穴110、及び受穴111が設けられている。支柱104は受穴108に挿入され、支柱105は受穴109に挿入され、支柱106は受穴110に挿入され、支柱107は受穴111に挿入されている。各穴の断面積は、各支柱の断面積よりも大きい。従って、レンズ内枠102は、レンズ外枠101に対して移動可能に保持されている。
レンズ固定部材103には、支柱112、支柱113、支柱114、及び支柱115が設けられている。レンズ内枠102には、受穴116、受穴117、受穴118、及び受穴119が設けられている。支柱112は受穴116に挿入され、支柱113は受穴117に挿入され、支柱114は受穴118に挿入され、支柱115は受穴119に挿入されている。各穴の断面積は、各支柱の断面積よりも大きい。従って、レンズ固定部材103は、レンズ内枠102に対して移動可能に保持されている。
圧電素子88、90は、電圧の印加により長さが変動する素子で、電圧を印加することにより伸長し、電圧の印加を停止することにより短縮する動作を行う。圧電素子90はレンズ外枠101に固定され、圧電素子88はレンズ内枠102に固定されている。圧電素子90はレンズ内枠102に接し、圧電素子88はレンズ固定部材103に接している。圧電素子88、90は、圧電素子駆動部72に接続され、圧電素子駆動部72は、圧電素子88、90に個別に駆動信号(電圧)を供給する。圧電素子88、90は、圧電素子駆動部72から駆動信号が供給されると、伸長する動作を行う。
バネ122は、圧電素子90近傍に配置され、両端がそれぞれレンズ外枠101及びレンズ内枠102に固定されている。バネ122は、圧電素子90が伸長する方向に力に対抗するように、レンズ内枠102とレンズ外枠101とが互いに引き合う引張力を加えている。圧電素子90が伸長し、レンズ内枠102を押すことで、レンズ内枠102は、レンズ外枠101に対してX軸のマイナス方向に移動する。また、圧電素子90が短縮し、バネ122がレンズ内枠102を引くことで、レンズ内枠102は、レンズ外枠101に対してX軸のプラス方向に移動する。
バネ123は、圧電素子88近傍に配置され、両端がそれぞれレンズ内枠102及びレンズ固定部材103に固定されている。バネ123は、圧電素子88が伸長する方向の力に対抗するように、レンズ固定部材103とレンズ内枠102とが互いに引き合う引張力を加えている。圧電素子88が伸長し、レンズ固定部材103を押すことで、レンズ84は、レンズ固定部材103と共にレンズ内枠102に対してY軸のプラス方向に移動する。また、圧電素子88が短縮し、バネ123がレンズ固定部材103を引くことで、レンズ84は、レンズ固定部材103と共に、レンズ内枠102に対してY軸のマイナス方向に移動する。
圧電素子90とバネ122とは、レンズ84と、このレンズ84を保持するレンズ保持部としてのレンズ内枠102、及びレンズ固定部材103とから構成されるレンズ部のY軸方向の重心G1近傍に配置されている。圧電素子88とバネ123とは、レンズ84と、このレンズ84を保持するレンズ保持部としてのレンズ固定部材103とから構成されるレンズ部のX軸方向の重心G2近傍に配置されている。
(制御部の動作)
制御部70による制御について図6〜図9を用いて説明する。図6は、制御部70の構成を説明するブロック図である。制御部70は、映像信号生成部74と表示素子駆動部76と圧電素子駆動部72とから構成される。
制御部70に入力された映像入力信号は、映像信号生成部74において、DMD34、36、38へ出力される映像出力信号に変換される共に、DMD34、36、38で生成される映像光と同期を取るための同期信号とに変換される。すなわち、映像信号生成部74は、映像入力信号に基いて、映像出力信号と同期信号とを生成する。
DMD34、36、38と同じ解像度の映像入力信号が入力されたとき、映像信号生成部74は、DMD34、36、38の各画素に対応している映像入力信号を、そのまま映像出力信号として表示素子駆動部76へ出力する。表示素子駆動部76は、映像出力信号と各画素との対応関係(アドレス)に基づいて、DMD34、36、38の各画素へ映像出力信号を出力する。
DMD34、36、38の解像度の4倍の解像度の映像入力信号が入力されたとき、映像信号生成部74は、通常、2×2の4つ分の信号から補間画素の信号(4つの画素の平均値)を算出して、DMD34、36、38の各画素への映像出力信号として出力するか、または、図7に示すように、2×2の4つ分の信号のうち、例えば、左上の信号(○を付した信号)を映像出力信号としてサンプリングし、表示素子駆動部76へ出力する。
図8および図9は、光路変更部80を駆動して、DMD34、36、38の解像度の4倍密の映像を表示する場合について信号処理の流れを説明する模式図である。図8に示すように、映像信号生成部74は、1フレーム分の映像入力信号を4つのサブフレームに時間的に分割する。
具体的には、2×2の4つの分の信号のうち、左上の信号(例えば、映像入力信号(00))を第1サブフレーム、右上の信号(例えば、映像入力信号(10))を第2サブフレーム、右下の信号(例えば、映像入力信号(11))を第3サブフレーム、そして、左下の信号(例えば、映像入力信号(01))を第4サブフレームの映像出力信号として、1フレームの間に、この順で表示素子駆動部76へ出力する。一方、圧電素子駆動部72へは、各サブフレームが切り替わるタイミングと、光路変更部80がスクリーン上の表示位置をずらす(映像光の光路を変更する)タイミングとが一致するように、同期信号を出力する。
同期信号に基づいて、光路変更部80がスクリーン上の表示位置をずらすことにより、図9に示すように、光路変更部80は、DMD34、36、38において第1サブフレームの映像を表示している間、スクリーン上の所定の位置(基準位置)、ここでは投写型映像表示装置100から見て、左上(UL)の位置に映像光を投写する。
次に、DMD34、36、38において第2サブフレームの映像を表示している間、光路変更部80は、点線で示す基準位置から左方向に1/2画素移動した実線で示す位置(ここでは右上(UR)の位置)に映像光を投写するように、光路を変更する。
DMD34、36、38において第3サブフレームの映像を表示している間、光路変更部80は、さらに下方向に1/2画素移動し、基準位置から縦横それぞれ1/2画素移動した実線で示す位置(ここでは右下(DR)の位置)に映像光を投写するように、光路を変更する。
最後に、DMD34、36、38において第4サブフレームの映像を表示している間、光路変更部80は、右方向に1/2画素移動し、基準位置から下方向に1/2画素移動した実線で示す位置(ここでは左下(DL)の位置)に映像光を投写するように、光路を変更する。
(光路変更部の動作)
図10は、各サブフレームでの圧電素子88、90に印加される電圧とスクリーン上での表示位置の関係について説明する模式図である。図10では、投写型映像表示装置100を水平な机などの上に置き、垂直なスクリーンに向けて投写する、図1に示すような投写モードについて説明する。
投写型映像表示装置100を水平な面に置き、垂直な反射型のスクリーンに向けて投写する、図1のような設置状態を「通常設置」と称し、通常設置でスクリーンの上下と映像の上下とが一致するように映像を投写する投写モードを「通常投写モード」と称する。
図10に示すように、圧電素子88および圧電素子90は、電圧の位相が1/4周期分だけずれて印加される。具体的には、DMD34、36、38にて第1サブフレームの映像出力信号が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に電圧を印加(ON状態)とする。このとき、通常投写モードでは、2×2の4つの分の信号のうち、左上の信号(例えば、図8の映像入力信号(00))が出力され、ユーザおよび投写型映像表示装置100から見て、ULの位置に映像光が投写される。
次に、DMD34、36、38にて第2サブフレームの映像出力信号が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に電圧を印加(ON状態)し、圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。このとき、通常投写モードでは、2×2の4つの分の信号のうち、右上の信号(例えば、図8の映像入力信号(10))が出力され、ユーザおよび投写型映像表示装置100から見て、URの位置に映像光が投写される。
DMD34、36、38にて第3サブフレームの映像出力信号が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)とする。このとき、通常投写モードでは、2×2の4つの分の信号のうち、右下の信号(例えば、図8の図8の映像入力信号(11))が出力され、ユーザおよび投写型映像表示装置100から見て、DRの位置に映像光が投写される。
DMD34、36、38にて第4サブフレームの映像出力信号が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に印加する電圧を0(OFF状態)にし、圧電素子90に電圧を印加(ON状態)にする。このとき、通常投写モードでは、2×2の4つの分の信号のうち、左下の信号(例えば、図8の図8の映像入力信号(01))が出力され、ユーザおよび投写型映像表示装置100から見て、DLの位置に映像光が投写される。
上記動作をフレームごとに繰り返すことにより、元の映像入力信号の画素位置との整合が取れると共に、DMD34、36、38の解像度の4倍の解像度感のある映像を表示することができる。
なお、投写型映像表示装置100通常設置し、通常投写モードにて投写しているときの、第1サブフレームの映像(ULの映像)がスクリーン上で表示されている位置を「基準位置」と称する。同様に、1フレーム中においてスクリーン上で表示されている位置が、左上(UL)→右上(UR)→右下(DR)→左下(DL)の順で移動する回転方向、すなわち、スクリーンに向かって時計回りに表示位置が移動する回転方向を「基準偏向方向」と称する。
(投写モードの説明)
図11〜図13を用いて、各種投写モードについて説明する。図11は、180°回転モードを説明する模式図であり、(a)は使用例を示す模式図、(b)はDMD34(36、38)にて生成される映像の方向を示す模式図である。180°回転モードは、図13に示すように、例えば、図1に示す投写型映像表示装置100の底面に天吊り用金具を取り付けて天井に設置し、垂直な反射型のスクリーンに向けて投写するときに用いられる投写モードである。
通常投写モードのとき、DMD34(36、38)では映像がスクリーンで鑑賞するものと同様に生成されるものとすると、180°回転モードの場合、DMD34(36、38)では、通常投写モードに対して180°回転した状態で、映像(例えば、F)が生成される。具体的には、上述の設置状態で、かつ、180°回転モードで映像を投写している場合、ユーザから見て左上端の画素の映像は、DMD34上では右下端の画素で生成される。詳細には、図8における左上端の映像入力信号(00)は、表示素子駆動部76にて投写モードに応じたアドレスを設定する処理を経て、DMD34右下端の画素へ出力される。
図12は、90°回転モードであり、(a)は使用例を示す模式図、(b)はDMD34(36、38)にて生成される映像の方向を示す模式図である。90°回転モードは、図12に示すように、例えば、図1に示す投写型映像表示装置100を横倒しの状態で設置し、縦長の映像を垂直な反射型のスクリーンに向けて投写するときに用いられる投写モードである。
通常投写モードのとき、DMD34(36、38)では映像がスクリーンで鑑賞するものと同様に生成されるものとすると、90°回転モードの場合、DMD34(36、38)では、通常投写モードに対して90°回転した状態で、映像(例えば、F)が生成される。具体的には、紙面に向かって右側に横倒しにした設置状態で、かつ、90°回転モードで映像を投写している場合、ユーザから見て左上端の画素の映像は、DMD34上では左下端の画素で生成される。
図13は、左右反転モードであり、(a)は使用例を示す模式図、(b)はDMD34(36、38)にて生成される映像の方向を示す模式図である。左右反転モードは、図13に示すように、例えば、投写型映像表示装置100を水平な面に置き、垂直な透過型のスクリーンに向けて投写するときに用いられる投写モードである。
通常投写モードのとき、DMD34(36、38)では映像がスクリーンで鑑賞するものと同様に生成されるものとすると、左右反転モードの場合、DMD34(36、38)では、通常投写モードに対して鏡写しの状態で、映像(例えば、F)が生成される。具体的には、上述の設置状態で、かつ、左右反転モードで映像を投写している場合、ユーザから見て左上端の画素の映像は、DMD34上では右上端の画素で生成される。
各モードは、ユーザによるリモコン操作など外部からのモード制御信号によって相互に切り替えられる。具体的には、図6に戻り、映像信号生成部74は、外部からのモード制御信号を受け付ける。映像信号生成部74は、モード制御信号に基づいて、サンプリングした映像出力信号とモード制御信号とを表示素子駆動部76へ出力する。表示素子駆動部76もまた、モード制御信号に基づいて、映像出力信号にアドレスを設定し、DMD34、36、38の各画素へ映像出力信号を出力する。
このとき、DMD34、36、38において表示している映像と、光路変更部80による映像の表示位置や表示位置の回転方向とが整合していないと、スクリーンに投写される映像が破綻する虞がある。
(投写モードとの連動)
〔第1実施形態〕
本実施形態では、DMD34、36、38において表示している映像と、光路変更部80によるスクリーン上での表示位置との整合をとるため、映像信号生成部74において、映像出力信号の出力順を変更する。
通常投写モードの場合、2×2の4つ分の信号のうち、第1サブフレームとして左上の信号(例えば、図8の映像入力信号(00))、第2サブフレームとして右上の信号(例えば、映像入力信号(10))、第3サブフレームとして右下の信号(例えば、映像入力信号(11))、第4サブフレームとして左下の信号(例えば、映像入力信号(01))を、この順に出力している。光路変更部80は、この出力順に合わせて、投写型映像表示装置100から見て左上の位置となる基準位置から時計回りに映像を移動させる。
これに対し、180°回転モードでは、図14に示すように、光路変更部80が投写型映像表示装置100から見て左上の位置となる基準位置から時計回りに映像を移動させる場合、ユーザから見たスクリーン上での表示位置は、DR→DL→UL→URの順となる。したがって、映像信号生成部74は、光路変更部80に合わせて、第1サブフレームとして右下の信号(例えば、図8の映像入力信号(11))、第2サブフレームとして左下の信号(例えば、映像入力信号(01))、第3サブフレームとして左上の信号(例えば、映像入力信号(00))、第4サブフレームとして右上の信号(例えば、映像入力信号(10))の順にサンプリングし、表示素子駆動部76へ出力する。これにより、映像に破綻をきたさなくなる。
図15に示すように、90°回転モードでは、光路変更部80が投写型映像表示装置100から見て基準位置から時計回りに映像を移動させる場合、ユーザから見たスクリーン上での表示位置は、UR→DR→DL→ULの順となる。したがって、映像信号生成部74は、光路変更部80に合わせて、第1サブフレームとして右上の信号(例えば、図8の映像入力信号(10))、第2サブフレームとして右下の信号(例えば、映像入力信号(11))、第3サブフレームとして左下の信号(例えば、映像入力信号(01))、第4サブフレームとして左上の信号(例えば、映像入力信号(00))の順にサンプリングし、表示素子駆動部76へ出力する。
図16に示すように、左右反転モードでは、光路変更部80が投写型映像表示装置100から見て基準位置から時計回りに映像を移動させる場合、ユーザから見たスクリーン上での表示位置は、UR→UL→DL→DRの順となる。したがって、映像信号生成部74は、光路変更部80に合わせて、第1サブフレームとして右上の信号(例えば、図8の映像入力信号(10))、第2サブフレームとして左上の信号(例えば、映像入力信号(00))、第3サブフレームとして左下の信号(例えば、映像入力信号(01))、第4サブフレームとして右下の信号(例えば、映像入力信号(11))の順にサンプリングし、表示素子駆動部76へ出力する。
まとめると、光路変更部80の圧電素子88、90に印加される電圧波形は、投写モードに依らず一定(基準偏向方向)としたとき、映像信号生成部74から表示素子駆動部76へ出力される各サブフレームの出力順は、各投写モードによって、表1にように変更するとよい。なお、表中の数字は、図8の映像入力信号の左上の2×2の4つの信号(00、01、10、11)を代表として表している。
以上のように、本実施形態によれば、投写モードに連動して、サブフレームの映像出力信号の出力順を変更することにより、DMD34、36、38において表示している映像と、光路変更部80によるスクリーン上での表示位置との整合を取ることができる。これにより、高解像度の映像を適切に表示することができる。
〔第2実施形態〕
本実施形態では、DMD34、36、38において表示している映像と、光路変更部80によるスクリーン上での表示位置との整合をとるため、光路変更部80において、表示位置の移動順(回転方向)を変更する。
具体的には、映像信号生成部74から出力される映像出力信号の出力順は、投写モードに依らず一定(例えば、図8の映像入力信号で(00)→(10)→(11)→(01)の順)とする。一方、映像信号生成部74は、圧電素子駆動部72へ同期信号を出力する際に、外部からのモード制御信号に基づく同期信号を出力する。すなわち、図17〜図19に示すように、圧電素子88、90に印加される電圧波形を各投写モードによって変更する。
図17は、180°回転モードのときの、各サブフレームでの圧電素子88、90に印加される電圧とスクリーン上での表示位置の関係について説明する模式図である。図17に示すように、DMD34、36、38にて第1サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。これにより、光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右下の位置に映像光を導く。一方、ユーザからはスクリーンの左上の位置に、第1サブフレームの映像(00)が視認される。
次に、DMD34、36、38にて第2サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に印加する電圧を0(OFF状態)にし、圧電素子90に電圧を印加(ON状態)する。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左下の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右上の位置に、第2サブフレームの映像(10)が視認される。
DMD34、36、38にて第3サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に電圧を印加(ON状態)する。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右下の位置に、第3サブフレームの映像(11)が視認される。
DMD34、36、38にて第4サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に電圧を印加(ON状態)し、圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの左下の位置に、第4サブフレームの映像が視認(01)される。
図18は、90°回転モードのときの、各サブフレームでの圧電素子88、90に印加される電圧とスクリーン上での表示位置の関係について説明する模式図である。図18に示すように、DMD34、36、38にて第1サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に印加する電圧を0(OFF状態)にし、圧電素子90に電圧を印加(ON状態)する。これにより、光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左下の位置に映像光を導く。一方、ユーザからはスクリーンの左上の位置に、第1サブフレームの映像(00)が視認される。
次に、DMD34、36、38にて第2サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に電圧を印加(ON状態)する。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右上の位置に、第2サブフレームの映像(10)が視認される。
DMD34、36、38にて第3サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に電圧を印加(ON状態)し、圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右下の位置に、第3サブフレームの映像(11)が視認される。
DMD34、36、38にて第4サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右下の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの左下の位置に、第4サブフレームの映像が視認(01)される。
図19は、左右反転モードのときの、各サブフレームでの圧電素子88、90に印加される電圧とスクリーン上での表示位置の関係について説明する模式図である。図19に示すように、
DMD34、36、38にて第1サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に電圧を印加(ON状態)し、圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。これにより、光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右上の位置に映像光を導く。一方、ユーザからはスクリーンの左上の位置に、第1サブフレームの映像(00)が視認される。
次に、DMD34、36、38にて第2サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に電圧を印加(ON状態)する。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右上の位置に、第2サブフレームの映像(10)が視認される。
DMD34、36、38にて第3サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88に印加する電圧を0(OFF状態)にし、圧電素子90に電圧を印加(ON状態)にする。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て左上の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの右下の位置に、第3サブフレームの映像(11)が視認される。
DMD34、36、38にて第4サブフレームの映像が表示されている間、制御部70は、圧電素子88および圧電素子90に印加する電圧を0(OFF状態)にする。光路変更部80は、投写型映像表示装置100から見て右下の位置に映像光を導くが、ユーザからはスクリーンの左下の位置に、第4サブフレームの映像が視認(01)される。
以上のように、本実施形態によれば、投写モードに連動して、表示位置の移動順を変更することにより、DMD34、36、38において表示している映像と、光路変更部80によるスクリーン上での表示位置との整合を取ることができる。これにより、高解像度の映像を適切に表示することができる。
〔第3実施形態〕
本実施形態では、複数台の投写型映像表示装置100を用いて、共通の映像を表示する場合の制御方法について説明する。
近年、高輝度化あるいは高解像度化を実現するために、複数台の表示装置を同期させて映像を表示する手法が多く実施されている。本技術分野では、複数台の投写型映像表示装置から同一の映像を出力し、スクリーンで重畳することで高輝度化を実現するスタッキングや、複数台の投写型映像表示装置から一つの映像を分割して出力し、スクリーンに並べて表示することで高解像度化を実現するタイリングが代表的な手法である。
光路変更部80を有する投写型映像表示装置100を用いてスタッキングやタイリングを行なう場合、残像による画質劣化が発生する虞がある。具体的には、映像光が重畳される部分において、映像が破綻したり、境界がはっきり視認されたりといった画質劣化が起こる。これは、高速かつ連続的に異なる映像が表示される場合、映像の変化の仕方によって、残像の見え方が異なることに起因する。
このような課題を解消するために、複数台の投写型映像表示装置100間において、映像出力信号の出力タイミングの同期を取ることと、同時に、表示位置を一致させることが必要となる。
図20は、2台の投写型映像表示装置を用いた表示システム300の構成を説明する模式図である。表示システム300は、上下にタイリングして一つの映像を構成している。投写型映像表示装置100Aは、通常設置され、通常投写モードで投写しており、投写型映像表示装置100Bは、天井に設置され、天地反転モードで投写している。2台の投写型映像表示装置100A、100Bからの投写領域の間は、投写領域の縁部を隙間なく並べることは困難なため、映像光が重畳するように投写している。映像光が重畳する投写領域は、重畳しない領域に比べて輝度が高くなってしまうことを抑制するため、輝度を半減させる(所謂、ブレンディング)信号処理が施されている。
図20に示すように、2台の投写型映像表示装置100A、100Bを制御するため、パーソナルコンピュータ(PC370)が外部制御装置として、2台の投写型映像表示装置100A、100Bに接続される。PC370は、投写型映像表示装置100A、100Bのそれぞれに、表示させるべき映像の映像信号を分割して出力する。表示させるべき映像には、上記重畳領域の映像を含む。
PC370は、投写型映像表示装置100A、100Bのそれぞれに、各投写モードに関するモード制御信号も出力する。具体的には、PC370は、投写型映像表示装置100Aに通常モードで投写するよう指示すると共に、投写型映像表示装置100Bには、第2実施形態のように、光路変更部80の圧電素子88、90に印加される電圧波形を変更して、180°回転モードで投写するよう指示する。
これにより、スクリーンに投写される映像の出力順が投写型映像表示装置100Aと投写型映像表示装置100Bとで一致すると共に、ユーザから見たスクリーン上での表示位置も一致する。したがって、複数台の投写型映像表示装置100を用いて、共通の映像を表示する場合においても、表示している映像とスクリーン上での表示位置との整合を取ることができる上、複数台の投写型映像表示装置間の整合も取ることができる。これにより、高解像度の映像を適切に表示することができる。
〔その他の実施形態〕
上述の実施形態では、光源部10は、特に説明しなかったが、ランプ光源や固体光源、特に、レーザ光源と蛍光体とを組み合わせた光源などを用いることができる。映像生成部20は、3枚のDMDによる構成で説明したが、これに限定されるものではなく、1枚のDMDによる構成や、表示素子として透過型および反射型の液晶表示素子を用いる構成でも実施することができる。
上述の実施形態では、光路変更部80を振動させる駆動源として圧電素子を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、ボイスコイルモータなども用いることができる。光路変更部80は、映像生成部20と投写光学系60との間に配置したが、映像生成部20からスクリーン500までの間に配置されればよく、例えば、投写光学系60内のレンズ間に挿入してもよい。レンズユニット86のレンズ82、84は、映像生成部20から平凹レンズ、平凸レンズの順に並んだ構成で説明したが、これに限定されるものではなく、屈折率を打ち消しあうように構成されていればよい。従って、平凸レンズ、平凹レンズの順に並んだ構成であってもよい。
上述の実施形態では、映像信号生成部におけるサブフレームの映像信号の生成について、左上の信号を第1サブフレームとして説明したが、これに限定されるものではない。他の位置の信号を第1サブフレームとして設定してもよく、補間信号を生成して、第1サブフレームとして設定することも可能である。また、左上の信号を第1サブフレームとして、時計回りで映像を移動させる方向を基準偏向方向としたが、反時計回りでもよい。
上述の実施形態では、通常投写モード、180°回転モード、90°回転モードおよび左右反転モードの4種類のモードについて説明したが、これに限定されるものではない。透過型のスクリーンに天吊りの状態で設置された投写型映像表示装置から投写する場合や、270°回転させてポートレート表示を行なう場合なども考えられるが、上述の実施形態を組合せることで実施可能である。
上述の実施形態では、外部制御装置としてPCを利用し、PCが、2台の投写型映像表示装置のうちの一方に対し、光路変更部の圧電素子に印加される電圧波形を変更する指示を行なう説明をしたが、これに限定されるものではない。ユーザがそれぞれの投写型映像表示装置の設定を行なってもよく、一方の投写型映像表示装置がマスタ、他方がスレーブとして、マスタ側の投写型映像表示装置が外部制御装置となって、スレーブ側へ指示してもよい。
以上のように、添付図面および詳細な説明によって、ベストモードと考える実施の形態と他の実施の形態とを提供した。これらは、特定の実施の形態を参照することにより、当業者に対して、特許請求の範囲に記載の主題を例証するために提供されるものである。したがって、特許請求の範囲またはその均等の範囲において、上述の実施の形態に対して、種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、プロジェクタ等の投写型映像表示装置に適用できる。
10 光源部
20 映像生成部
22 レンズ
24 全反射プリズム
26 空気層
28 カラープリズム
30、32 ダイクロイック膜
34、36、38 DMD
50 導光光学系
52、56 レンズ
54 ロッド
58 ミラー
60 投写光学系
70 制御部
72 圧電素子駆動部
74 映像信号生成部
76 表示素子駆動部
80 光路変更部
82、84 レンズ
86 レンズユニット
88、90 圧電素子
100、100A、100B 投写型映像表示装置
101 レンズ外枠
102 レンズ内枠
103 レンズ固定部材
104、105、106、107、112、113、114、115 支柱
108、109、110、111、116、117、118、119 受穴
122、123 バネ
300 表示システム
370 PC
500 スクリーン

Claims (6)

  1. 映像入力信号に基いて映像光を生成する映像生成部と、
    前記映像光を投写面に投写する投写光学系と、
    前記映像光の光路上に設けられ、前記映像光の前記投写面上での表示位置を変更する光路変更部と、
    前記映像入力信号に基いて、前記映像生成部および前記光路変更部を制御する制御部と、を備え、
    自装置の姿勢と前記投写面との関係に応じて変更可能な複数の投写モードを有する投写型映像表示装置において、
    前記映像入力信号は、前記映像生成部の画素数を超える数の信号値から構成されており、
    前記制御部は、
    投写モードが変更され、かつ、前記光路変更部が動作するときに、
    前記投写面上での表示位置を前記映像入力信号に整合させることを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型映像表示装置において、
    前記制御部は、前記映像生成部へ出力する信号の順番を変更することにより、前記投写面上での表示位置を前記映像入力信号に整合させることを特徴とする投写型映像表示装置。
  3. 請求項1記載の投写型映像表示装置において、
    前記制御部は、前記光路変更部を制御することにより、前記投写面上での表示位置を前記映像入力信号に整合させることを特徴とする投写型映像表示装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の投写型映像表示装置において、
    前記制御部は、
    前記映像生成部へ出力する1フレーム間の映像出力信号を時間的に分割して出力するとともに、
    分割された映像出力信号の出力タイミングに応じて、前記光路変更部を駆動して前記表示位置を変更することを特徴とする投写型映像表示装置。
  5. 映像入力信号に基いて映像光を生成する映像生成部と、前記映像光を投写面に投写する投写光学系と、前記映像光の光路上に設けられ、前記映像光の前記投写面上での表示位置を変更する光路変更部と、前記映像生成部および前記光路変更部を制御する制御部と、を備え、自装置の姿勢と前記投写面との関係に応じて変更可能な複数の投写モードを有する第1投写型映像表示装置と、
    映像入力信号に基いて映像光を生成する映像生成部と、前記映像光を投写面に投写する投写光学系と、前記映像光の光路上に設けられ、前記映像光の前記投写面上での表示位置を変更する光路変更部と、前記映像生成部および前記光路変更部を制御する制御部と、を備え、自装置の姿勢と前記投写面との関係に応じて変更可能な複数の投写モードを有する第2投写型映像表示装置と、
    前記映像入力信号に基いて、前記第1投写型映像表示装置および前記第2投写型映像表示装置を制御する制御装置と、
    を少なくとも備える表示システムにおいて、
    前記映像入力信号は、各映像生成部の画素数を超える数の信号値から構成されており、
    前記制御装置は、
    前記第1投写型映像表示装置と前記第2投写型映像表示装置の投写モードが異なり、かつ、前記光路変更部が動作するときに、
    前記投写面上での表示位置を、前記第1投写型映像表示装置と前記第2投写型映像表示装置とで整合させることを特徴とする表示システム。
  6. 請求項5記載の表示システムにおいて、
    前記制御装置は、前記第1投写型映像表示装置に内蔵されることを特徴とする表示システム。
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