JP2008040355A - 画像投影装置、プログラム、画像投影方法 - Google Patents

画像投影装置、プログラム、画像投影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画素ずらしを用いた画像を設置状態によることなく自然な画像として投影することができる画像投影装置を提供する。
【解決手段】プロジェクタ1の設置状態を認識する制御タイミング設定部40cと、認識された設置状態に応じて正常な上下左右位置の画像を観察可能となるように画素の並べ換えを行うとともに複数の画素群に分割して時刻を異ならせ供給する画素ずらし面順次化部34と、供給される画素群を表示する表示制御部29および表示パネル21と、表示パネル21により表示される画素群を対応する位置に画素ずらしする液晶セル駆動回路38および画素ずらし部7と、各画素群の表示順序がその撮像順序と同じになるように設置状態に応じて画素ずらし面順次化部34による各画素群のデータ供給順序、および液晶セル駆動回路38による画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御回路37と、を備えたプロジェクタ1。
【選択図】図2

Description

本発明は、設置状態に依ることなく、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように画像を投影する画像投影装置、プログラム、画像投影方法に関する。
映像を投影するプロジェクタ(画像投影装置)は、種々の機能を備えたタイプのものが市販されているが、例えば設置状態に応じた表示機能を備えたものがある。すなわち、例えばフロント投影型のプロジェクタは、スクリーンに対して観察者と同一の側であって、かつ上下方向が観察者の上下方向に一致するように設置した状態を、標準的な設置状態としている。このようなフロント投影型のプロジェクタであっても、上下反転させた天吊り設置を行ったり、スクリーンを挟んで観察者と反対側から投影するリヤ投影型として用いたりすることができるように構成されたものがある。こうしたプロジェクタは、各設置状態をとったときに、スクリーン上に表示される画像が観察者から正常な方向に見えるように、投影する画像を変換する機能を備えている。
ここで、プロジェクタの設置状態によって、観察者から観察される画像の幾何学的な状態(表示方向など)が変化してしまうことについて、図33から図35を参照して説明する。図33はフロント投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図、図34はリヤ投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図、図35は天吊り投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図である。
図33に示すようなフロント投影状態は、上述したような標準的な設置状態のプロジェクタ101から反射型のスクリーン2Aに画像を投影し、該スクリーン2Aからの反射光による像を観察する投影状態となっている。このフロント投影状態においてスクリーン2Aに投影された画像を観察者102から見たときの、右上をUR、左上をUL、右下をLR、左下をLLとする。
次に、図34に示すようなリヤ投影状態は、プロジェクタ101を、透過型のスクリーン2Bを挟んで観察者102と反対側であって、かつ上下方向が観察者102の上下方向に一致するように設置し、このプロジェクタ101からスクリーン2Bに画像を投影して、該スクリーン2Bからの透過光による像を観察する投影状態となっている。この図34には、図33と同一の画像を、設置状態に応じた画像の変換を行うことなくそのまま投影したときの様子が示されている。観察者102が観察する画像は、右上が画像の左上UL、左上が画像の右上UR、右下が画像の左下LL、左下が画像の右下LR、となっていて、図33に示したフロント投影に比べると、画像の左右が反転して観察されることが分かる。このようなリヤ投影状態をとるプロジェクタとしては、例えばリヤプロジェクション・テレビなどと呼ばれるものがある。
さらに、図35に示すような天吊り投影状態は、プロジェクタ101を、反射型のスクリーン2Aに対して観察者102と同一の側であって、かつ上下方向が観察者102の上下方向と反対になるように(天地が反転するように)、天吊り金具101a等を介して天井から吊り下げた状態となるように設置し、このプロジェクタ101からスクリーン2Aに画像を投影して、該スクリーン2Aからの反射光による像を観察する投影状態となっている。この図35にも、図33と同一の画像を、設置状態に応じた画像の変換を行うことなくそのまま投影したときの様子が示されている。観察者102が観察する画像は、右上が画像の左下LL、左上が画像の右下LR、右下が画像の左上UL、左下が画像の右上UR、となっていて、図33に示したフロント投影に比べると、画像の上下左右が反転して(画像が180°回転して)観察されることが分かる。
このように、プロジェクタの設置状態によって、観察者が観察する画像の方向が変化してしまうために、複数の設置状態に対応可能なプロジェクタ(従って、例えばリヤ投影専用のプロジェクタは除外される)は、観察者から観察される画像の幾何的な方向が正常に見えるように、設置状態に応じて画像を補正する(変換する)機能を備えているのが一般的になっている。
この画像表示方向の補正手段としては、フレームメモリの読み出しアドレスの与え方を設置状態に応じて異ならせることにより、読み出し順序を異ならせた画像データを表示素子に与え、表示素子に表示される画像の左右反転や上下反転を行うようにする技術が、一般的なものの例として挙げられる。
また、表示素子がアクティブマトリクス型の液晶表示素子である場合には、この液晶表示素子を走査駆動するための走査回路による走査順番を、左右反転や上下反転させることによっても、同様の補正を行うことが可能である。
ところで、画像表示装置の解像度をより高める要求が高まっている中で、表示素子が有する解像度以上の解像度を得る技術として、ウォブリングと呼ばれる、画素ずらしによる高解像度化技術が開発されている。
このような技術としては、例えば特開平4−63332号公報に記載されたものが挙げられる。該公報に記載の技術は、表示パネルにより表示される画像を、時分割で画素ずらしを行いながら表示するものとなっている。これにより、画像変調デバイスである表示パネルが静的に有する画素数による解像度を超える解像度の画像を、観察可能に表示することができるものとなっている。
このウォブリングと呼ばれる画素ずらし技術は、画像投影装置を含む各種の画像表示装置に適用することが可能であって、有効な適用例としては、表示しようとする画像の画素数が非常に高く、該画像を表示するための高精細な表示パネルを製造しようとしても、解像度が非常に高いために製造が困難である場合や、あるいは表示装置を製造するコストに制約があって、所定画素数の画像を表示し得る表示装置を制約のコスト内で製造したい場合、などが挙げられる。
こうした画素ずらしを実現するための技術は、幾つかのタイプのものがあるが、代表的なものの1つは、光の偏光方向を制御する(より具体的には、光の偏光方向を90°旋回するかしないかを制御する)ための偏光旋回液晶セルと、光の偏光方向に応じて光路をシフトさせるまたはシフトさせないを行う複屈折板と、を用いるものである。そして、これらの内の偏光旋回液晶セルは、印加電圧のオフ/オンにより偏光方向の旋回を90度する/しないを選択制御するものであり、この偏光旋回液晶セルへの印加電圧を制御することにより、光線シフトによる画素ずらしのタイミングを制御することが可能となっている。このような技術の詳細については、例えば、特開平11−326877号公報に記載されたものが挙げられる。
一方、画像を撮像するためのビデオカメラやデジタルカメラ等の撮像装置に目を向けると、画像は、こうした撮像装置において各画素が必ずしも同時に撮像されるわけではなく、撮像方式に応じた所定の順序で撮像される。例えば、画像を、インターレース走査で撮像することは、多くのビデオカメラ等で一般的となっている。さらに、撮影に使用する撮像手段が、撮像管であるか、CCD撮像素子であるか、CMOS撮像素子であるかによっても、さらに各画素の撮像される順序が異なっている。
特開平4−63332号公報 特開平11−326877号公報
ところで、上述したような画素ずらし技術を用いる従来の画像投影装置は、設置状態に応じて画像を補正することを考慮したものとはなっていないために、画像投影装置の設置状態に応じてどのような順序で画素ずらしを行うかについては、一切開示されていない。これに対して、上述したように、画像は該画像を構成する画素が所定の時系列順序をもって撮像されたものである場合があるが、こうした画像を画像投影装置により画素ずらしを行って表示しようとする際には、各画素の撮像時系列順序と、各画素の表示時系列順序とをなるべく一致させることが望ましい。なぜならば、例えば、インターレース走査により撮像された動画像を表示しようとする際に、撮像走査順序と表示走査順序とが一致しないと、動きが不自然に観察されたり、エッジがギザギザするように観察されたりすることがあるためである。このインターレース走査の例に限らず、撮像走査順序と表示走査順序とが一致しないと、想定した時間に想定した位置に画素を表示することができず、画像が不自然になってしまうことがある。しかし、このような課題に着目した先行技術は、未だ開示されていない。
このように、画素ずらし技術を用いる画像投影装置では、設置状態に応じて画像を補正するだけでは十分でなく、画素ずらし技術を適用したことによって発生する上述したような課題を解決することが必要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、画素ずらしを用いた画像を、設置状態によることなく自然な画像として投影することができる画像投影装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、第1の発明による画像投影装置は、画像をスクリーンへ観察可能に投影する画像投影装置であって、当該画像投影装置とスクリーンと観察者との位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識手段と、上記設置状態認識手段により認識された設置状態に応じて観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換手段と、画素の並べ換えが行われた画像を画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化手段と、上記画素ずらし面順次化手段から供給される画素群を表示する表示手段と、上記表示手段により時刻を異ならせて表示される画素群を該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしする画素ずらし手段と、上記各画素群の表示順序が上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように上記設置状態認識手段により認識された設置状態に応じて上記画素ずらし面順次化手段による各画素群の情報(データ)供給順序および画素ずらし手段による画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御手段と、を具備したものである。
また、第2の発明による画像投影装置は、上記第1の発明による画像投影装置において、上記面順次タイミング制御手段が、画素ずらしを行ってから表示される各画素群の表示順序が、画像が完全なインターレース走査順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、画像がローリングシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、画像がグローバルシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、の内の少なくとも1つと逆の順序になることがないように制御するものである。
さらに、第3の発明による画像投影装置は、上記第2の発明による画像投影装置において、上記面順次タイミング制御手段が、画素ずらしを行ってから表示される各画素群の表示順序が、画像が完全なインターレース走査順に撮像されたときの各画素群の撮像順序、画像がローリングシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序、および画像がグローバルシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序の全てと逆の順序になることがないように制御するものである。
第4の発明によるプログラムは、画像をスクリーンへ観察可能に投影する画像投影装置をコンピュータに制御させるためのプログラムであって、コンピュータに、画像投影装置とスクリーンと観察者との位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識ステップと、上記認識された設置状態に応じて観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換ステップと、画素の並べ換えが行われた画像を画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化ステップと、時刻を異ならせて供給される上記画素群を表示させる表示ステップと、上記時刻を異ならせて表示される画素群を該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしさせる画素ずらしステップと、上記各画素群の表示順序が上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように上記設置状態認識ステップにより認識された設置状態に応じて上記画素ずらし面順次化ステップによる各画素群の情報(データ)供給順序および画素ずらしステップによる画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
第5の発明による画像投影方法は、画像投影装置により画像をスクリーンへ観察可能に投影するための画像投影方法であって、画像投影装置とスクリーンと観察者との位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識ステップと、上記認識された設置状態に応じて観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換ステップと、画素の並べ換えが行われた画像を画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化ステップと、時刻を異ならせて供給される上記画素群を表示する表示ステップと、上記時刻を異ならせて表示される画素群を該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしする画素ずらしステップと、上記各画素群の表示順序が上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように上記設置状態認識ステップにより認識された設置状態に応じて上記画素ずらし面順次化ステップによる各画素群の情報(データ)供給順序および画素ずらしステップによる画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御ステップと、を有する方法である。
本発明の画像投影装置によれば、画素ずらしを用いた画像を、設置状態によることなく自然な画像として投影することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図32は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は画像表示装置の主として光学系に係る構成の概要を示す図である。
この画像表示装置は、図1に示すように、画像投影装置たるプロジェクタ1と、このプロジェクタ1から画像が投影されるスクリーン2と、を有して構成されている。
プロジェクタ1は、照明部5と、表示手段たる表示部6と、画素ずらし手段たる画素ずらし部7と、表示光学部8と、を有して構成されている。
これらの内の照明部5は、表示用光源11と、カラーホイール12と、照明光学系13と、を有して構成されている。
表示用光源11は、例えば、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電により白色光を発光する光源部11aと、この光源部11aから発光された光線を所定の点に集光するための楕円リフレクタ11bと、を備えた光源である。なお、ここでは光源部11aとして、放電により発光を行う放電ランプを例に挙げているが、これに限らず、例えば、LED、ハロゲンランプ等の種々の発光手段を光源部11aとして用いることが可能である。
カラーホイール12は、表示用光源11から射出される光の色成分を時系列的に抽出するためのものであり、例えば、R(赤)の波長のみを透過可能なRフィルタ、G(緑)の波長のみを透過可能なGフィルタ、B(青)の波長のみを透過可能なBフィルタの3種類のカラーフィルタを円板上に円周方向の等間隔に配置し、この円板をモータ等により回動するように構成したものである。これにより、カラーホイール12は、RGBの3色光を時分割で順次生成するようになっている。
照明光学系13は、PS変換素子14と、インテグレータロッド15と、照明レンズ16と、を有して構成されている。
PS変換素子14は、カラーホイール12を通過した光を、特定の偏光方向の光に効率良く変換するためのデバイスである。
インテグレータロッド15は、光源の輝点を内部反射を用いて多点化することにより、PS変換素子14からの光のムラをなくして、均一な照明光に変換するためのものである。
照明レンズ16は、インテグレータロッド15から射出される照明光を、表示部6へ効率良く投射するための光学系である。
表示部6は、例えば透過型LCD等で構成された画像変調デバイスであり表示手段たる表示パネル21を備えて構成されている。この画像表示装置は、上述したようなカラーホイール12を用いた単板色面順次表示方式を採用するカラー画像表示装置であるために、この表示パネル21に用いられる透過型LCDは、いわゆるモノクロタイプの透過型LCDである。そして、この透過型LCDは、入射側の偏光透過軸の方向が、照明部5のPS変換素子14により変換される照明光の偏光方向と一致するように構成されている。
また、この表示パネル21は、プロジェクタ1内に設けられた表示手段たる表示制御部29により制御されるようになっている。
画素ずらし部7は、第1の偏光旋回液晶セル22と、第1の複屈折板23と、第2の偏光旋回液晶セル24と、第2の複屈折板25とを、表示パネル21から表示光学部8に至る光路上に順に配置して構成されている。ここに、第1の偏光旋回液晶セル22と第2の偏光旋回液晶セル24とは、例えば、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いて構成されている。また、第1の複屈折板23と第2の複屈折板25とは、例えば、水晶を用いて構成されている。そして、第1の偏光旋回液晶セル22および第1の複屈折板23でなる第1の組と、第2の偏光旋回液晶セル24および第2の複屈折板25でなる第2の組と、の何れか一方が、例えば水平方向へ光線を1/2画素距離だけシフトする画素ずらし部を構成し、他方が例えば垂直方向へ光線を1/2画素距離だけシフトする画素ずらし部を構成しており、これらを組み合わせることにより、いわゆる4点ウォブリングを行うことができるようになっている。
すなわち、表示パネル21により変調された光線は、画素ずらし部7の偏光旋回液晶セル22にまず入射し、偏光透過軸の方向が制御される。第1の複屈折板23は、入射する光線の偏光方向に応じて屈折率が異なっており、一偏光方向の光が入射した場合には光線をそのまま透過し、他の偏光方向の光が入射した場合には該第1の複屈折板23の屈折率と厚みとで決定される距離だけ光線を一方向にシフトして通過させる。その後の、第2の偏光旋回液晶セル24および第2の複屈折板25でなる第2の組についても、第1の組とはシフト方向が異なるだけで同様である。このようにして、画素位置のシフト状態が制御され、画素ずらしが行われるようになっている。なお、この画素ずらし技術の詳細は、上述した特開平11−326877号公報に記載されたものと同様であり、公知である。
表示光学部8は、画素ずらし部7からの光線をスクリーン2へ投射するための投射光学系26を有して構成されている。
こうして、プロジェクタ1から画像がスクリーン2へ拡大して投影されることにより、スクリーン2上の画像を観察することができる。なお、この図1は、表示パネル21の共役像がスクリーン2上に投影されて、観察可能となっている状態を示している。
次に、図2は、プロジェクタ1の主として電気的な構成を示すブロック図である。
このプロジェクタ1は、上記表示用光源11と、上記カラーホイール12と、上記照明光学系13と、上記表示パネル21と、上記画素ずらし部7と、上記表示制御部29と、光源発光回路31と、回転駆動回路32と、映像入力端子33と、画素ずらし面順次化部34と、面順次タイミング制御回路37と、液晶セル駆動回路38と、システム制御マイクロコンピュータ40と、設置状態設定釦41と、設置状態検出部42と、を有して構成されている。
また、システム制御マイクロコンピュータ40は、点灯制御部40aと、フィルタ回転制御部40bと、設置状態認識手段たる制御タイミング設定部40cと、を有している。
光源発光回路31は、点灯制御部40aから出力される点灯信号に基づき、表示用光源11の点灯制御を行うためのものである。
回転駆動回路32は、フィルタ回転制御部40bから出力される回転制御信号に基づき、カラーホイール12の回転制御を行うためのものである。
映像入力端子33は、外部の映像ソースから映像信号(画像信号)を入力するための端子である。
画素ずらし面順次化部34は、例えば、フレームバッファ35と、4点画素ずらしに対応する4つのサブフレームバッファ36a〜36dと、を有して構成され、映像入力端子33から入力された画像信号を、画素ずらし位置毎に面順次に表示パネル21に表示するための面順次化画像信号に変換して表示制御部29へ供給する画素配列変換手段、画素ずらし面順次化手段である。そして、フレームバッファ35は、映像入力端子33から入力された1フレーム分の画像データを記憶するものであり、サブフレームバッファ36a〜36dは1フレーム分の画像データを画素ずらし位置毎に分割して得られる画素群のデータ(1サブフレーム分の画像データ)を記憶するものである。なお、本実施形態はカラー画像表示装置に係るものであるために、図示はしないが、フレームバッファ35およびサブフレームバッファ36a〜36dでなる組が、各色毎に(RGBのそれぞれに)設けられている(つまり、3組設けられている)。
表示制御部29は、この画素ずらし面順次化部34から画素群毎に時間を異ならせて供給されるサブフレーム毎の画像データを、表示パネル21に面順次に表示させるように制御するためのものである。
液晶セル駆動回路38は、偏光旋回制御信号を画素ずらし部7の第1,第2の偏光旋回液晶セル22,24に出力して、表示パネル21から射出される光の偏光方向を制御することにより画素ずらしの制御を行う画素ずらし手段である。
面順次タイミング制御回路37は、制御タイミング設定部40cから出力される制御タイミング設定信号に基づいて、画素ずらし面順次化部34へ面順次タイミング制御信号を出力するとともに、液晶セル駆動回路38へ液晶セル駆動制御信号を出力することにより、表示パネル21による画像の表示と、画素ずらし部7による画素ずらしと、の順序やタイミングを制御する面順次タイミング制御手段である。
設置状態設定釦41は、ユーザが、このプロジェクタ1を設置した状態等を入力するための操作手段である。この設置状態設定釦41は、プロジェクタ1がリヤ投影状態であるかリヤ投影以外の投影状態(フロント投影状態または天吊り投影状態)であるかを手動で設定することができるものとなっている。ここで設定された情報は、左右反転情報として設置状態設定釦41から制御タイミング設定部40cへ出力される。さらに、この設置状態設定釦41は、プロジェクタ1の上下方向の設置状態(例えば、床置きであるか天吊りであるか)を、手動で設定するか、自動で検出するかを選択することができるものとなっている。加えて、この設置状態設定釦41は、上下方向の設置状態を手動で設定する選択がされている場合には、この上下方向の設置状態を手動で設定することができるようになっている。ここで設定された情報は、上下反転情報として設置状態設定釦41から制御タイミング設定部40cへ出力される。
設置状態検出部42は、このプロジェクタ1の設置状態を自動的に検出するためのものである。すなわち、この設置状態検出部42は、例えば、重力センサ等を含んで構成されていて、プロジェクタ1が通常の上下位置で設置されているか、上下が反転された天吊り投影状態で設置されているか、を自動的に検出することができるようになっている。ここで検出された情報は、上下反転情報として設置状態検出部42から制御タイミング設定部40cへ出力される。
システム制御マイクロコンピュータ40は、このプロジェクタ1の各部を統括的にコントロールする制御手段である。そして、設置状態認識手段たる制御タイミング設定部40cは、設置状態設定釦41からの設定状態に関する情報と、必要に応じて設置状態検出部42からの検出結果(設定状態に関する情報)と、に基づいてこのプロジェクタ1の設置状態がフロント投影状態(図33参照)、リヤ投影状態(図34参照)、天吊り投影状態(図35参照)の何れであるかを認識して、その認識結果に基づいて、面順次タイミング制御回路37を制御し、設置状態に応じた画素ずらしの制御を行うようになっている。
次に、このような構成のプロジェクタ1の作用の概要について説明する。
システム制御マイクロコンピュータ40は、制御シーケンスに従って、点灯制御部40aから点灯信号を光源発光回路31に出力する。すると、光源発光回路31は、光源部11aを発光させるための電圧を発生して、電流制御等を行いながら表示用光源11へ出力し、該表示用光源11を駆動する。
表示用光源11が発光する光線は、カラーホイール12に入射され、面順次の時分割により、分光特性の帯域をR,G,Bの各色光帯域に切り替えられて射出される。このカラーホイール12の回転状態は、回転駆動回路32により制御される。
このカラーホイール12からの光線は、照明光学系13へ入射される。この照明光学系13の基本的な機能は、表示用光源11からの光線を表示パネル21へ効率良く伝達することであるが、図1に示したような構成の場合には、照明光学系13は、PS変換素子14により入射光を効率良く偏光化するとともに、インテグレータロッド15により光の面ムラを効率良く低減する。なお、図1に示した構成では、照明光学系13にPS変換素子14等の偏光手段を設けているが、これに代えて、照明光学系13の射出側に偏光板を配設し、光線を1つの直線偏光状態に整えるようにしても構わない。この照明光学系13からの光線は、画像変調デバイスである表示パネル21へ射出される。
一方、映像入力端子33からは、画像信号が入力され、画素ずらし面順次化部34のフレームバッファ35にフレーム単位で記憶される。画素ずらし面順次化部34は、このフレームバッファ35に記憶された画素を読み出して、所定の順序でサブフレームバッファ36a〜36dに振り分けて記憶させる。これにより、フレームバッファ35から読み出された画素が、画素ずらし位置毎の画素群に分割される。画素ずらし面順次化部34は、面順次タイミング制御信号に基づいて、何れかのサブフレームバッファ36a〜36dに記憶されている画素群のデータ(サブフレームデータ)を、表示制御部29へ出力する。
表示制御部29は、入力されたサブフレームデータに基づいて、表示パネル21による画素毎の透過光量の変調制御(画像変調制御)を色面順次に行うようになっている。
表示パネル21は、例えばTN型液晶を用いて構成されており、入射側の偏光透過軸の方向が、照明光学系13からの光線の偏光方向と一致するように配設されている。そして、この表示パネル21は、射出側に、図示しない偏光板が配置されている。この偏光板は、偏光透過軸の向きが、照明光学系13から射出される偏光方向に対して平行(平行ニコルと呼ばれる)または直交(クロスニコルと呼ばれる)する方向となるように配設されている。
TN型液晶は、駆動オフの標準状態において入射側の偏光透過軸と射出側の偏光透過軸とが直交状態となり、駆動オンの状態においてこれらの偏光透過軸が平行状態となる。従って、表示パネル21の液晶制御をオフにしたときの標準状態における透過光は、上記平行ニコルの場合には非透過(表示パネル21から射出される偏光光の偏光透過軸が、該表示パネル21の射出側に配設された偏光板の偏光透過軸と直交して一致しないため)、上記クロスニコルの場合には透過(表示パネル21から射出される偏光光の偏光透過軸が、該表示パネル21の射出側に配設された偏光板の偏光透過軸と平行になって一致するため)となる理由から、各々、ノーマリーブラック、ノーマリーホワイト、とも呼ばれる。
そして、同一の画像変調を実現するためには、画像変調デバイスである表示パネル21へ入力する画像信号の極性を、ノーマリーブラックの状態とノーマリーホワイトの状態とで反転させれば良い。従って、表示制御部29が、入力画像データに基づく信号の極性を制御することにより、表示光の明度が所望の状態になるようにすれば、表示パネル21の射出側の偏光板は、平行ニコルとクロスニコルとの何れに配置されていても構わない。
なお、本実施形態においては、表示パネル21の射出側の偏光板は、平行ニコルに配置されていてノーマリーブラックの状態であるものとする。このときには、画像データは、入力の極性を保ったまま(つまり、反転することなく正転のまま)表示パネル21に出力される。
表示パネル21からの画像光は、上記偏光板により所定の直線偏光状態に整えられて、画素ずらし部7に入射される。
画素ずらし部7は、液晶セル駆動回路38からの偏光旋回制御信号に基づき、入射された光線を面順次でシフトする。このとき、上述した面順次タイミング制御回路37の制御により、表示パネル21による画像変調と、画素ずらし部7による画素ずらしとは、同期して行われる。
画素ずらし部7から射出された光線は、投射光学系26によりスクリーン2に投影されて、該スクリーン2上において観察可能となるように表示される。
ここで、プロジェクタ1の設置状態に応じた制御の流れの概要について説明する。
制御タイミング設定部40cは、設置状態設定釦41からの左右反転情報に基づき、このプロジェクタ1がスクリーン2に対して観察者と同一の側にあるか、あるいは反対側にあるかを判定する。
さらに、制御タイミング設定部40cは、設置状態設定釦41により上下方向の設置状態の手動設定が選択されている場合には、該設置状態設定釦41からの上下反転情報に基づき、一方、自動検出が選択されている場合には、設置状態検出部42からの上下反転情報に基づき、プロジェクタ1の上下方向の設置状態を判定する。
こうして制御タイミング設定部40cは、これらの判定結果に基づいて、このプロジェクタ1の設置状態がフロント投影状態(図33参照)、リヤ投影状態(図34参照)、天吊り投影状態(図35参照)の何れであるかを認識し、認識結果に基づいて、画素ずらし面順次化部34による画像データの面順次化の順序と、液晶セル駆動回路38による画素ずらしの順序とを、後で詳しく説明するように決定する。
制御タイミング設定部40cは、これら面順次化順序と画素ずらし順序との情報をエンコードした(合わせた)制御タイミング設定信号を、面順次タイミング制御回路37へ出力する。
面順次タイミング制御回路37は、受信した制御タイミング設定信号に基づいて、画素ずらし面順次化部34に対しては、画素ずらし位置に対応する面順次化の順番を具体的に制御するタイミング信号、すなわち、フレームバッファ35から読み出す画素データの順番と、フレームバッファ35から読み出されてサブフレームバッファ36a〜36dに振り分けられた画素群データを表示制御部29へ出力する順番と、を制御する面順次タイミング制御信号、を出力する。
また、面順次タイミング制御回路37は、受信した制御タイミング設定信号に基づいて、液晶セル駆動回路38に対しては、画素ずらし順序(後述するような4点画素ずらしにおいて、画素ずらしをどのような順序で行うか)を制御する液晶セル駆動制御信号を出力する。
このようなプロジェクタ1の設置状態に応じた制御については、後で詳しく説明する。
次に、図3は図1に示したような構成の画素ずらし部7により達成される4点画素ずらしの各様子を説明するための図である。
この画素ずらし部7は、第1の偏光旋回液晶セル22と第2の偏光旋回液晶セル24とへ印加する電圧のオンとオフとを組み合わせることにより、画素位置A、画素位置B、画素位置C、画素位置Dの4点に画素ずらしを行うことができるように構成されたものとなっている。ここに、偏光旋回液晶セル22,24は、オンのときに偏光方向の旋回を行わず、オフのときに偏光方向を90°旋回するものとなっている。
まず、図3(A)は、表示パネル21からの光線が直進してシフトが行われず、画素位置Aに到達する場合を示している。この状態は、第1の偏光旋回液晶セル22の印加電圧をオフ、第2の偏光旋回液晶セル24の印加電圧をオフとすることにより達成される。このとき、表示パネル21からの水平方向の偏光透過軸を有する偏光光(P偏光光)は、オフ状態の第1の偏光旋回液晶セル22により90°偏光旋回されて、垂直方向の偏光透過軸を有する偏光光(S偏光光)に変換される。このS偏光光は、第1の複屈折板23をそのまま通過する。このS偏光光は、オフ状態の第2の偏光旋回液晶セル24により、P偏光光に変換される。このP偏光光は、第2の複屈折板25をそのまま通過する。このようにして、画素位置Aが達成される。
次に、図3(C)は、表示パネル21からの光線が右方向にシフトされ、画素位置Cに到達する場合を示している。この状態は、第1の偏光旋回液晶セル22の印加電圧をオン、第2の偏光旋回液晶セル24の印加電圧をオンとすることにより達成される。この場合には、表示パネル21からのP偏光光は、オン状態の第1の偏光旋回液晶セル22により、偏光状態を変えることなく、P偏光光のまま通過する。このP偏光光は、第1の複屈折板23により右方向にシフトされる。このP偏光光は、オン状態の第2の偏光旋回液晶セル24により、偏光状態を変えることなく、P偏光光のまま通過する。このP偏光光は、第2の複屈折板25をそのまま通過する。このようにして、画素位置Cが達成される。
続いて、図3(B)は、表示パネル21からの光線が下方向にシフトされ、画素位置Bに到達する場合を示している。この状態は、第1の偏光旋回液晶セル22の印加電圧をオフ、第2の偏光旋回液晶セル24の印加電圧をオンとすることにより達成される。この場合には、表示パネル21からの光線が第1の複屈折板23を通過するところまでは、図3(A)に示した場合と同様である。第1の複屈折板23からのS偏光光は、オン状態の第2の偏光旋回液晶セル24により、偏光状態を変えることなく、S偏光光のまま通過する。このS偏光光は、第2の複屈折板25により下方向にシフトされる。このようにして、画素位置Bが達成される。
そして、図3(D)は、表示パネル21からの光線が右下方向にシフトされ、画素位置Dに到達する場合を示している。この状態は、第1の偏光旋回液晶セル22の印加電圧をオン、第2の偏光旋回液晶セル24の印加電圧をオフとすることにより達成される。この場合には、表示パネル21からの光線が第1の複屈折板23により右方向にシフトされるところまでは、図3(C)に示した場合と同様である。第1の複屈折板23からのP偏光光は、オフ状態の第2の偏光旋回液晶セル24により90°偏光旋回されて、S偏光光に変換される。このS偏光光は、第2の複屈折板25により下方向にシフトされる。このようにして、画素位置Dが達成される。
次に、図4は、プロジェクタ1が標準的な設置状態であるフロント投影状態にあるときの画素ずらしのタイミングチャートである。
1フレームのカラー画像を表示する期間であるフレーム周期は、例えば30Hzとなっている。この1フレーム内で、画素位置A,C,B,Dの4点画素ずらしが行われるようになっており、1つの画素ずらし位置に表示を行う周期(サブフレーム周期と呼ぶ)は120Hzである。そして、1サブフレーム内でR,G,Bの三色が時分割で表示されるために、1つの画素位置における1色の表示に使用される周期(カラーフレーム周期と呼ぶ)は360Hzとなる。なお、画素ずらしの1つの状態期間を示すサブフレームは、表示パネル21の駆動限界周波数や偏光旋回液晶セル22,24の応答特性に基づき決定されることになるために、ここで図示したカラーフレーム周期の360Hzは一例である。
そして、第1サブフレームにおいて第1の偏光旋回液晶セル22がオフかつ第2の偏光旋回液晶セル24がオフ、第2サブフレームにおいて第1の偏光旋回液晶セル22がオンかつ第2の偏光旋回液晶セル24がオン、第3サブフレームにおいて第1の偏光旋回液晶セル22がオフかつ第2の偏光旋回液晶セル24がオン、第1サブフレームにおいて第1の偏光旋回液晶セル22がオンかつ第2の偏光旋回液晶セル24がオフとなるように駆動される。このような駆動を行うことにより、画素位置は、A→C→B→Dのように変化することになる(図3も参照)。
この図4に示すようなフロント投影状態における駆動方法は、画像が撮像されたときの各画素の撮像順序とも高い親和性をもったものとなっている。
ここで、図5から図10を参照して、各種のタイプの撮像デバイスを備えたインターレース走査方式の撮像装置において、画像を構成する各画素が、どのような時系列順序で撮像されるか(撮像時の露光タイミング)について説明する。
まず、図5は撮像管を用いた多板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート、図6は撮像管を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図である。
撮像管を用いたビデオカメラは、完全なインターレース走査、いわゆるラスタ走査方式により撮像を行うものとなっている。すなわち、1フレームの画像は、ラインが奇数ラインであるか偶数ラインであるかによって、第1フィールドと第2フィールドとに分けられる(ここでは、例えば第1フィールドが奇数フィールド、第2フィールドが偶数フィールドであるものとする)。そして、撮像は、まず第1フィールドの全てのラインについて行われ、その後に第2フィールドの全てのラインについて行われる。さらに、1つのフィールド内においては、第1ラインから最終ラインまでの各ラインの撮像がライン配列順に行われる。加えて、1つのライン内においては、左端の画素から右端の画素までの撮像が画素配列順に行われる。この様子を、4×4画素の画素配列について具体的に示すのが図6である。この図6における数字は、画素が撮像される順序を示している。
従って、1フレームの画像中の適宜の位置における4点画素ずらしに対応する2×2画素の画素ブロック(左上を画素1、右上を画素2、左下を画素3、右下を画素4とし、画素1および画素2は第1フィールド、画素3および画素4は第2フィールドに属するものとする)に着目すると、次のようなタイミングで撮像が行われる。すなわち、画素2は、画素1の撮像タイミングに対して1画素分の遅延をもって撮像される。これに対して、画素3は、画素1の撮像タイミングに対して(1フィールド+1ブランキング期間)分の遅延をもって撮像される。さらに、画素4は、この画素3に対して1画素分の遅延をもって撮像される。なお、各画素の露光時間は、1フレーム時間、すなわち、2つのフィールド期間と2つのブランキング期間とを加算した時間、となっている。
図7はCMOS固体撮像素子を用いた単板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート、図8はCMOS固体撮像素子を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図である。
CMOS固体撮像素子を用いたビデオカメラは、一般にローリングシャッタと呼ばれるインターレース走査、ラスタ走査方式により撮像を行うものとなっている。すなわち、1フレームの画像が、第1フィールドと第2フィールドとに分けられ、撮像が、まず第1フィールドの全てのラインについて行われ、その後に第2フィールドの全てのラインについて行われるのは上述と同様である。さらに、1つのフィールド内において、第1ラインから最終ラインまでの各ラインの撮像がライン配列順にライン単位の遅延をもって行われる。ここで、1つのライン内においては、全ての画素の撮像が同時に行われる。この様子を、4×4画素の画素配列について具体的に示すのが図8である。この図8における数字も、上述した図6と同様に、画素が撮像される順序を示している。
従って、1フレームの画像中の適宜の位置における上述したような2×2画素の画素ブロックに着目すると、次のようなタイミングで撮像が行われる。すなわち、画素2は、画素1と同一の撮像タイミングで撮像される。これに対して、画素3は、画素1の撮像タイミングに対して(1フィールド+1ブランキング期間)分の遅延をもって撮像される。さらに、画素4は、この画素3と同一の撮像タイミングで撮像される。なお、各画素の露光時間は、1フィールド時間より幾らか短い所定の時間となっている。
図9はCCD固体撮像素子を用いた単板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート、図10はCCD固体撮像素子を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図である。
なお、ビデオカメラは、このようなCCD固体撮像素子を用いているタイプが民生用分野では一般的となっている。CCD固体撮像素子を用いたビデオカメラは、一般にグローバルシャッターと呼ばれるインターレース走査により撮像を行うものとなっている。すなわち、1フレームの画像が、第1フィールドと第2フィールドとに分けられ、撮像が、まず第1フィールドの全てのラインについて行われ、その後に第2フィールドの全てのラインについて行われるのは上述と同様である。このとき、1つのフィールド内において、全てのラインにおける全ての画素の撮像が同時に行われる。この様子を、4×4画素の画素配列について具体的に示すのが図10である。この図10における数字も、上述した図6や図8と同様に、画素が撮像される順序を示している。
従って、1フレームの画像中の適宜の位置における上述したような2×2画素の画素ブロックに着目すると、次のようなタイミングで撮像が行われる。すなわち、画素2は、画素1と同一の撮像タイミングで撮像される。これに対して、画素3は、画素1の撮像タイミングに対して(1フィールド+1ブランキング期間)分の遅延をもって撮像される。さらに、画素4は、この画素3と同一の撮像タイミングで撮像される。なお、各画素の露光時間は、1フィールド時間より幾らか短い所定の時間となっている。
一方、例えば4点ウォブリングを行う場合には、1フレーム中における図3に示したような各画素位置A,B,C,Dの並べ方は、4!=24通りあり、具体的に図示すると、図11に示すような24通りのパターンとなる。ここに、図11は、2×2画素を構成する4つの画素に順序を与えるときの可能な与え方の一覧を示す図表である。この図11において、○は始点、●は終点をそれぞれ示している。また、各パターンにおいて、左上が画素位置Aを、右上が画素位置Cを、左下が画素位置Bを、右下が画素位置Dを、それぞれ示しているのは、図3に示した例と同様である。なお、この図11における縦欄(1)〜(6)は後述する図27に示す(1)〜(6)の波形に各対応しており、該図11における横欄A〜Dは各パターンの位相を1/4周期ずつずらすことを示している(従って、横欄のA〜Dは画素位置のA〜Dとは無関係である)。
図5から図10を参照して説明したような順序で撮像された画像をウォブリングにより表示しようとする際に、図11に示したような24通りのウォブリングパターンの何れが適合するかを考えてみる。
まず、図5および図6に示したような完全なインターレース走査、図7および図8に示したようなローリングシャッタ、図9および図10に示したようなグローバルシャッタの何れも、インターレース走査されているという点が共通している。すなわち、第2フィールドの画素が、第1フィールドの画素よりも先に表示されると、このインターレース走査の撮像順序に反することになるために、画素位置Aの画素と画素位置Cの画素との少なくとも一方よりも、画素位置Bの画素と画素位置Dの画素との少なくとも一方が先に表示されるウォブリングパターンのものは排除される。この選択規則から残される選択肢は、始点(○)が画素位置Aと画素位置Cとの一方であり、かつ2番目に表示される画素が画素位置Aと画素位置Cとの他方であるパターンのものとなる。このパターンに該当するのは、図11における(3)A、(4)A、(5)A、(6)Aのみである。
図12は、撮像方式に対するウォブリングパターンの適合関係を示す図表である。この図12においては、適合する場合に「○」を記入し、非適合である場合に「×」を記入してある。
ローリングシャッタおよびグローバルシャッタの場合には、同一ライン上の画素は同時に撮像されるために、画素位置Aの画素と画素位置Cの画素との表示順序、および画素位置Bの画素と画素位置Dの画素との表示順序は、何れであっても構わない。従って、(3)A、(4)A、(5)A、(6)Aの全てのウォブリングパターンが適するものとなる。
一方、完全なインターレース走査の場合には、画素位置Aの画素は画素位置Cの画素よりも先に表示される必要があり、かつ、画素位置Bの画素は画素位置Dの画素よりも先に表示される必要がある。従って、この表示順序に適合するウォブリングパターンは、(6)Aに示すもののみとなる。
こうして、(6)Aに示すウォブリングパターンが、上述した3種類の何れの撮像デバイスを用いて撮像された画像に対しても適合するものとなる。
ところで、映像入力端子33に入力される画像データには、どのような撮像デバイスを用いて撮像された画像であるかの情報が含まれていないことが一般的である。従って、何れの撮像デバイスにより撮像された画像であっても、自然に表示することができるようにするためには、(6)Aに示すウォブリングパターンを採用することが望ましい。
このような(6)Aに示すウォブリングパターン、すなわち、画素位置A、画素位置C、画素位置B、画素位置Dの順序でウォブリングを行うための駆動波形が、上述した図4に示すような波形となる。
ただし、この図4に示した駆動波形は、画素ずらし部7として図3に示すような構成を採用している場合であって、かつプロジェクタ1がフロント投影状態にあるときに適用されるものであり、画素ずらし部7の構成が異なる場合、あるいはプロジェクタ1が他の設置状態にあるときには該構成や該設置状態に適したウォブリングパターンを採用する必要がある。これらの内の、プロジェクタ1の設置状態とウォブリングパターンとの関係について、図13から図26を参照し、模式的な例を挙げて以下に説明する。
まず、図13は映像入力端子33から入力され画素ずらし面順次化部34に設けられているフレームバッファ35に記憶される1フレーム分の画像の画素配列を模式的に示す図、図14は画素ずらし面順次化部34に設けられている画素位置A〜Dに各対応するサブフレームバッファ36a〜36dの構成を模式的に示す図である。
図13においては、フレームバッファ35に記憶される1フレーム分の画像(簡単のために、ここではRGBの内の何れか一色に係る画像を考えるものとする。)が、4×4画素で構成されるものとし、左上2×2画素が左上,右上,左下,右下の順にα1 ,α2 ,α3 ,α4 、右上2×2画素が同順にβ1 ,β2 ,β3 ,β4 、左下2×2画素が同順にγ1 ,γ2 ,γ3 ,γ4 、右下2×2画素が同順にδ1 ,δ2 ,δ3 ,δ4 であるとする。
このような4×4画素の画像を、2×2画素で構成される表示パネル21を用いて、画素位置A〜Dの画素ずらしを行うことにより表示する。そして、画素ずらし面順次化部34には、図14(A)に示すような画素位置Aに対応する2×2画素でなるサブフレームバッファ36aと、図14(C)に示すような画素位置Cに対応する2×2画素でなるサブフレームバッファ36cと、図14(B)に示すような画素位置Bに対応する2×2画素でなるサブフレームバッファ36bと、図14(D)に示すような画素位置Dに対応する2×2画素でなるサブフレームバッファ36dと、が設けられていて、フレームバッファ35から読み出した画素データをこれらのサブフレームバッファ36a〜36dに配列して、各画素位置の画像データの表示を行うようになっている。すなわち、画素ずらし面順次化部34は、サブフレームバッファ36aに格納されている画素群のデータを、その画素群がフレームバッファ35に記憶されている画像データのどの画素から読み出されたものであるかに関わらず、画素位置Aの画素ずらしに同期して表示制御部29へ出力し、表示パネル21に表示させるようになっている。同様に、画素ずらし面順次化部34は、サブフレームバッファ36cに格納されている画素群のデータを画素位置Cの画素ずらしに同期して、サブフレームバッファ36bに格納されている画素群のデータを画素位置Bの画素ずらしに同期して、サブフレームバッファ36dに格納されている画素群のデータを画素位置Dの画素ずらしに同期して、それぞれ表示制御部29へ出力し、表示パネル21に表示させるようになっている。
ここに、サブフレームバッファ36aにおける左上画素位置をA11、右上画素位置をA12、左下画素位置をA21、右下画素位置をA22とする。同様に、サブフレームバッファ36cにおける各画素位置をC11,C12,C21,C22、サブフレームバッファ36bにおける各画素位置をB11,B12,B21,B22、サブフレームバッファ36dにおける各画素位置をD11,D12,D21,D22、とそれぞれする。
このようなフレームバッファ35およびサブフレームバッファ36a〜36dの構成において、フレームバッファ35の何れかの画素位置から第1番目に読み出された画素データは、(それがどの画素位置から読み出された画素データであるかに関わらず)サブフレームバッファ36aの画素位置A11に書き込まれ、フレームバッファ35の他の何れかの画素位置から第2番目に読み出された画素データは、サブフレームバッファ36cの画素位置C11に書き込まれ、同様に、第3番目の画素データはサブフレームバッファ36aの画素位置A12に、第4番目の画素データはサブフレームバッファ36cの画素位置C12に、それぞれ書き込まれる。
4画素分で1ライン分のデータ転送が終了するために、続く、第5番目の画素データはサブフレームバッファ36bの画素位置B11に、第6番目の画素データはサブフレームバッファ36dの画素位置D11に、第7番目の画素データはサブフレームバッファ36bの画素位置B12に、第8番目の画素データはサブフレームバッファ36dの画素位置D12に、それぞれ書き込まれる。
こうして2ライン分のデータ転送が終了したら、第9番目の画素データはサブフレームバッファ36aの画素位置A21に、第10番目の画素データはサブフレームバッファ36cの画素位置C21に書き込まれ、同様に、第11番目の画素データはサブフレームバッファ36aの画素位置A22に、第12番目の画素データはサブフレームバッファ36cの画素位置C22に、それぞれ書き込まれる。
3ライン分のデータ転送が終了したら、最後に、第13番目の画素データはサブフレームバッファ36bの画素位置B21に、第14番目の画素データはサブフレームバッファ36dの画素位置D21に、第15番目の画素データはサブフレームバッファ36bの画素位置B22に、第16番目の画素データはサブフレームバッファ36dの画素位置D22に、それぞれ書き込まれる。
このように、フレームバッファ35から順次読み出される画素データは、フレームバッファ35のどの画素位置から読み出されたものであるかに関わらず、読み出された順序のみに従って上述したようなサブフレームバッファ36a〜36dの各位置に格納されるようになっている。
図15〜図18は、図33に示したようなフロント投影状態にあるプロジェクタにおける本実施形態の表示方法を説明するためのものであり、図15はフロント投影状態におけるフレームバッファ35からの画素データの読み出し順を示す図、図16はフロント投影状態においてサブフレームバッファ36a〜36dに書き込まれた画素データ配列を示す図、図17はフロント投影状態における各サブフレームバッファ36a〜36dに記憶されている画素群データの画素ずらし順を示す図、図18はフロント投影状態においてスクリーン2上に投影された画像の様子および画素配列を示す図である。
制御タイミング設定部40cは、このプロジェクタ1がフロント投影状態にあると判定した場合には、面順次タイミング制御回路37へ制御タイミング設定信号を出力する。すると、画素ずらし面順次化部34は、この面順次タイミング制御回路37の制御に基づいて、図15に示すように、フレームバッファ35に格納されている画像データを、ラスタ順に読み出すようになっている。すなわち、画素ずらし面順次化部34は、各画素データを、α1 ,α2 ,β1 ,β2 ,α3 ,α4 ,β3 ,β4 ,γ1 ,γ2 ,δ1 ,δ2 ,γ3 ,γ4 ,δ3 ,δ4 の順に読み出す。画素データは、読み出しの順序に従って、上述したようにサブフレームバッファ36a〜36dに順次格納されるために、このような読み出し順の場合には、図16に示すように各画素データが格納され、つまり、添え字「1」の画素データ群がサブフレームバッファ36aに(図16(A))、添え字「2」の画素データ群がサブフレームバッファ36cに(図16(C))、添え字「3」の画素データ群がサブフレームバッファ36bに(図16(B))、添え字「4」の画素データ群がサブフレームバッファ36dに(図16(D))、それぞれ格納される。
次に、画素ずらし面順次化部34は、面順次タイミング制御回路37からの面順次タイミング制御信号に基づいて、図17に示すように、サブフレームバッファ36aから添え字「1」の画素データ群を表示制御部29へ出力する。このとき、面順次タイミング制御回路37は、添え字「1」の画素データ群が表示されるタイミングに合わせて図3(A)に示したような画素位置Aの画素ずらしが行われるように、液晶セル駆動回路38へ液晶セル駆動制御信号を出力する。これに応じて、液晶セル駆動回路38は、偏光旋回制御信号を画素ずらし部7へ出力し、画素ずらし部7に画素位置Aの画素ずらしを行わせる。
続いて、図17に示すように、画素ずらし面順次化部34によりサブフレームバッファ36cから添え字「2」の画素データ群を出力するとともに、画素ずらし部7により図3(C)に示したような画素位置Cの画素ずらしを行う。
その後、同様に、サブフレームバッファ36bから添え字「3」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(B)に示したような画素位置Bの画素ずらしを行い、サブフレームバッファ36dから添え字「4」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(D)に示したような画素位置Dの画素ずらしを行う。
これにより、添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の各画素データ群の順に表示が行われることになる。これは、上述したように、撮像装置が画像を撮像したときの各画素データの撮像タイミングの順序に一致するものとなっているために、画像が不自然に表示されることはない。
このようにして1フレーム分の処理が行われると、スクリーン2には図18(A)に示すような配列(プロジェクタ1から見たときの配列)の画素データが各表示タイミングにおいて表示されたことになる。この図18(A)に示すような配列の画像を、プロジェクタ1から見たときの様子を示すのが図18(B)であり、図33に示した例と同様に、観察者から見て、上下および左右の方向が幾何学的に正常な画像が表示される。
次に、図19〜図22は、図34に示したようなリヤ投影状態にあるプロジェクタにおける本実施形態の表示方法を説明するためのものであり、図19はリヤ投影状態におけるフレームバッファ35からの画素データの読み出し順を示す図、図20はリヤ投影状態においてサブフレームバッファ36a〜36dに書き込まれた画素データ配列を示す図、図21はリヤ投影状態における画素ずらし順をフロント投影状態における画素ずらし順と対比して示す図、図22はリヤ投影状態においてスクリーン2上に投影された画像の様子および画素配列を示す図である。
制御タイミング設定部40cは、このプロジェクタ1がリヤ投影状態にあると判定した場合には、面順次タイミング制御回路37へ制御タイミング設定信号を出力する。すると、画素ずらし面順次化部34は、この面順次タイミング制御回路37の制御に基づいて、図19に示すように、フレームバッファ35に格納されている画像データを、左右反転させたラスタ順に読み出すようになっている。すなわち、画素ずらし面順次化部34は、各画素データを、β2 ,β1 ,α2 ,α1 ,β4 ,β3 ,α4 ,α3 ,δ2 ,δ1 ,γ2 ,γ1 ,δ4 ,δ3 ,γ4 ,γ3 の順に読み出す。画素データは、読み出しの順序に従って、上述したようにサブフレームバッファ36a〜36dに順次格納されるために、このような読み出し順の場合には、図20に示すように各画素データが格納され、つまり、添え字「2」の画素データ群がサブフレームバッファ36aに(図20(A))、添え字「1」の画素データ群がサブフレームバッファ36cに(図20(C))、添え字「4」の画素データ群がサブフレームバッファ36bに(図20(B))、添え字「3」の画素データ群がサブフレームバッファ36dに(図20(D))、それぞれ格納される。
このようなサブフレームバッファ36a,36c,36b,36dのデータを、図21(A)に示すようにフロント投影のときと同様のACBDの順の画素ずらしに同期させて出力し投影すると、添え字「2」、添え字「1」、添え字「4」、添え字「3」の各画素データ群の順に表示が行われることになる。しかし、撮像装置が画像を撮像したときの各画素データの撮像タイミングの順序は、上述したように、例えば添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の順序となる。このような画像を自然に表示するためには、各画素データを表示するときの時系列順序を、画素データを撮像したときの時系列順序に一致させることが望ましい。従って、この望ましい時系列順序となるようにした駆動方法を示すのが、図21(B)である。
すなわち、画素ずらし面順次化部34は、面順次タイミング制御回路37からの面順次タイミング制御信号に基づいて、図21(B)に示すように、サブフレームバッファ36cから添え字「1」の画素データ群を表示制御部29へ出力する。このとき、面順次タイミング制御回路37は、添え字「1」の画素データ群が表示されるタイミングに合わせて図3(C)に示したような画素位置Cの画素ずらしが行われるように、液晶セル駆動回路38へ液晶セル駆動制御信号を出力する。これに応じて、液晶セル駆動回路38は、偏光旋回制御信号を画素ずらし部7へ出力し、画素ずらし部7に画素位置Cの画素ずらしを行わせる。
続いて、図21(B)に示すように、画素ずらし面順次化部34によりサブフレームバッファ36aから添え字「2」の画素データ群を出力するとともに、画素ずらし部7により図3(A)に示したような画素位置Aの画素ずらしを行う。
その後、同様に、サブフレームバッファ36dから添え字「3」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(D)に示したような画素位置Dの画素ずらしを行い、サブフレームバッファ36bから添え字「4」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(B)に示したような画素位置Bの画素ずらしを行う。
これにより、添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の各画素データ群の順に表示が行われることになる。こうして、各画素データの表示順序が、撮像装置による各画素データの撮像順序に一致することになったために、画像が不自然に表示されることはない。なお、フロント投影状態のときに完全なインターレース走査に適合するウォブリングパターンは、図12に示したように、図11の(6)Aに示すものであったが、リヤ投影状態のときには、ここで説明したように(6)Aは不適合となって、(5)Aが適合するものとなる。
このようにして1フレーム分の処理が行われると、スクリーン2には図22(A)に示すような配列(プロジェクタ1から見たときの配列)の画素データが各表示タイミングにおいて表示されたことになる。この図22(A)に示すような配列の画像を、プロジェクタ1から見たときの様子を示すのが図22(B)であり、図18(B)に示したフロント投影の場合に比して、投影される画像の左右がプロジェクタ1から見て反転していることが分かる。この反転した画像を、スクリーン2を挟んでプロジェクタ1とは反対側から観察者が見ると、上下および左右の方向が幾何学的に正常な画像として観察される。
図23〜図26は、図35に示したような天吊り投影状態にあるプロジェクタにおける本実施形態の表示方法を説明するためのものであり、図23は天吊り投影状態におけるフレームバッファ35からの画素データの読み出し順を示す図、図24は天吊り投影状態においてサブフレームバッファ36a〜36dに書き込まれた画素データ配列を示す図、図25は天吊り投影状態における画素ずらし順をフロント投影状態における画素ずらし順と対比して示す図、図26は天吊り投影状態においてスクリーン2上に投影された画像の様子および画素配列を示す図である。
制御タイミング設定部40cは、このプロジェクタ1が天吊り投影状態にあると判定した場合には、面順次タイミング制御回路37へ制御タイミング設定信号を出力する。すると、画素ずらし面順次化部34は、この面順次タイミング制御回路37の制御に基づいて、図23に示すように、フレームバッファ35に格納されている画像データを、上下左右反転させたラスタ順(ラスタ順の逆順)に読み出すようになっている。すなわち、画素ずらし面順次化部34は、各画素データを、δ4 ,δ3 ,γ4 ,γ3 ,δ2 ,δ1 ,γ2 ,γ1 ,β4 ,β3 ,α4 ,α3 ,β2 ,β1 ,α2 ,α1 の順に読み出す。画素データは、読み出しの順序に従って、上述したようにサブフレームバッファ36a〜36dに順次格納されるために、このような読み出し順の場合には、図24に示すように各画素データが格納され、つまり、添え字「4」の画素データ群がサブフレームバッファ36aに(図24(A))、添え字「3」の画素データ群がサブフレームバッファ36cに(図24(C))、添え字「2」の画素データ群がサブフレームバッファ36bに(図24(B))、添え字「1」の画素データ群がサブフレームバッファ36dに(図24(D))、それぞれ格納される。
このようなサブフレームバッファ36a,36c,36b,36dのデータを、図25(A)に示すようにフロント投影のときと同様のACBDの順の画素ずらしに同期させて出力し投影すると、添え字「4」、添え字「3」、添え字「2」、添え字「1」の各画素データ群の順に表示が行われることになる。これは、上述したような撮像装置による画像の各画素データの撮像順序とは異なるために、画像を自然に表示するために、各画素データを表示するときの時系列順序を、画素データを撮像したときの時系列順序に一致させることが望ましい。従って、この望ましい時系列順序となるようにした駆動方法を示すのが、図25(B)である。
すなわち、画素ずらし面順次化部34は、面順次タイミング制御回路37からの面順次タイミング制御信号に基づいて、図25(B)に示すように、サブフレームバッファ36dから添え字「1」の画素データ群を表示制御部29へ出力する。このとき、面順次タイミング制御回路37は、添え字「1」の画素データ群が表示されるタイミングに合わせて図3(D)に示したような画素位置Dの画素ずらしが行われるように、液晶セル駆動回路38へ液晶セル駆動制御信号を出力する。これに応じて、液晶セル駆動回路38は、偏光旋回制御信号を画素ずらし部7へ出力し、画素ずらし部7に画素位置Dの画素ずらしを行わせる。
続いて、図25(B)に示すように、画素ずらし面順次化部34によりサブフレームバッファ36bから添え字「2」の画素データ群を出力するとともに、画素ずらし部7により図3(B)に示したような画素位置Bの画素ずらしを行う。
その後、同様に、サブフレームバッファ36cから添え字「3」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(C)に示したような画素位置Cの画素ずらしを行い、サブフレームバッファ36aから添え字「4」の画素データ群を出力するタイミングに合わせて図3(A)に示したような画素位置Aの画素ずらしを行う。
これにより、添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の各画素データ群の順に表示が行われることになる。こうして、各画素データの表示順序が、撮像装置による各画素データの撮像順序に一致することになったために、画像が不自然に表示されることはない。なお、この天吊り投影状態のときに完全なインターレース走査に適合するウォブリングパターンは、図11の(5)Cに示すものとなる。
このようにして1フレーム分の処理が行われると、スクリーン2には図26(A)に示すような配列(プロジェクタ1から見たときの配列)の画素データが各表示タイミングにおいて表示されたことになる。この図26(A)に示すような配列の画像を、プロジェクタ1から見たときの様子を示すのが図26(B)であり、図18(B)に示したフロント投影の場合に比して、投影される画像の上下左右がプロジェクタ1から見て反転している(180°回転している)ことが分かる。この反転した画像を、天吊り投影状態にしたプロジェクタ1からスクリーン2に投影して、この投影された画像をプロジェクタ1側から観察者が見ると、上下および左右の方向が幾何学的に正常な画像として観察される。
次に、図27は、偏光旋回制御信号を印加したときの偏光旋回液晶セルのオン/オフの変化のパターンを示す波形図である。この図27は、連続的に撮像される複数フレームの内の、第n番目のフレーム(フレーム番号n)について、図示したものとなっている。
また、映像信号が単板面順次投影方式の映像信号(動画)であることや、フレーム期間、サブフレーム期間、カラーフレーム期間などについては、上述した図4に示したものと同様である。
4点画素ずらしの場合には、偏光旋回制御信号が、左右の画素ずらしを行う第1の偏光旋回液晶セル22へのものと、上下の画素ずらしを行う第2の偏光旋回液晶セル24へのものと、の2種類あり、これら2種類の偏光旋回制御信号の組み合わせに基づく偏光旋回液晶セル22,24のオン/オフ変化のタイミングは、(1)〜(6)に示すような6種類となる。そして、これら6種類のオン/オフ変化を得るための偏光旋回制御信号の波形の位相を異ならせることにより、図11に示したような24通りのウォブリングパターンを実現することができるようになっている。すなわち、この図27には、始点が画素位置Aであるときの偏光旋回液晶セル22,24のオン/オフ変化の波形のみを示しているが、始点を順次ずらしていけば、位相のみが異なる4通りの波形を(1)〜(6)のそれぞれについて得ることができるために、6×4=24通りとなって、図11に示したウォブリングパターンの数と一致する。
すなわち、図27の(1)は、図11の(1)Bのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(1)C、(1)D、(1)Aのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
また、図27の(2)は、図11の(2)Aのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(2)B、(2)C、(2)Dのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
図27の(3)は、図11の(3)Aのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(3)B、(3)C、(3)Dのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
図27の(4)は、図11の(4)Bのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(4)C、(4)D、(4)Aのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
図27の(5)は、図11の(5)Bのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(5)C、(5)D、(5)Aのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
図27の(6)は、図11の(6)Aのウォブリングパターンにおける偏光旋回液晶セルのオン/オフ変化の波形を示し、この波形を得るための偏光旋回制御信号の位相をずらすことにより、図11の(6)B、(6)C、(6)Dのウォブリングパターンをそれぞれ得ることができる。
そして、上述したように、本実施形態においては、フロント投影状態のときには図27(6)に示す波形により図11に示すウォブリングパターン(6)Aの画素ずらしを行い、リヤ投影状態のときには図27(5)に示す波形の位相を変えることにより図11に示すウォブリングパターン(5)Aの画素ずらしを行い、天吊り投影状態のときには図27(5)に示す波形の位相を変えることにより図11に示すウォブリングパターン(5)Cの画素ずらしを行っている。
また、図28は、偏光旋回制御信号に対する偏光旋回液晶セル22,24の応答特性を示す波形図である。
図28(A)は、偏光旋回制御信号の波形を示しており、図示のように、矩形波が用いられている。ここに、電圧のロー(Lo)レベルは偏光旋回液晶セル22,24のオフに、電圧のハイ(Hi)レベルは偏光旋回液晶セル22,24のオンに、それぞれ対応している。
図28(B)は、図28(A)に示した波形の偏光旋回制御信号に対する偏光旋回液晶セルの応答特性を測定した結果を示している。ここに、測定は、クロスニコル、および平行ニコルにおいて行われており、クロスニコルによる測定結果は実線により波形NBとして、平行ニコルによる測定結果は点線により波形NWとして、それぞれ示されている。
次に、図29は、プロジェクタ1の設置状態に応じた設定操作の手順を示すフローチャートである。
プロジェクタ1を設置したときには、ユーザは、以下のような操作を行うことにより、設置状態をプロジェクタ1のシステム制御マイクロコンピュータ40内の制御タイミング設定部40cに認識させるようになっている。
すなわち、まず、前後投影方向、すなわち、スクリーン2に対して観察者と同じ側にプロジェクタ1を設置する(フロント)か、あるいはスクリーン2を挟んで観察者と反対側にプロジェクタ1を設置する(リヤ)かを、ユーザは設置状態設定釦41を操作することにより設定する(ステップS1)。
次に、ユーザは、必要に応じて設置状態設定釦41を操作することにより、上下設置方向の設定を、手動により行うか、あるいは自動検出に基づき行うかを設定する(ステップS2)。
このステップS2において、上下設置方向の手動設定が設定されている場合には、さらにユーザは、設置状態設定釦41を操作することにより、上下設置方向が、上下正転であるか上下反転(天吊り)であるかを設定する(ステップS3)。
こうして、ステップS3の設定を行ったところで、ユーザによる設置状態に関する設定が終了する。
続いて、図30は、プロジェクタ1における設置状態に応じた制御を示すフローチャートである。
この処理を開始すると、制御タイミング設定部40cは、上述したステップS2において自動検出が選択されている場合に、設置状態検出部42からの検出結果の出力を参照することにより、このプロジェクタ1に係る上下設置方向の検出を行う(ステップS11)。一方、上述したステップS2において手動設定が選択されている場合には、制御タイミング設定部40cは、設置状態設定釦41による設定結果を参照すれば良い。
次に、制御タイミング設定部40cは、設置状態設定釦41による設定結果を参照することにより、このプロジェクタ1の前後方向の設置状態が、フロント側から投影を行う状態であるか否かを判定する(ステップS12)。
このステップS12において、フロント側から投影を行う状態であると判定した場合には、制御タイミング設定部40cは、さらに、このプロジェクタ1の上下方向の設置状態が床に載置して投影する状態であるか否かを判定する(ステップS13)。
上記ステップS12において、制御タイミング設定部40cは、フロント側から投影を行う状態でないと判定した場合には、リヤ投影状態であることになるために、該リヤ投影状態に応じた制御タイミング設定信号を面順次タイミング制御回路37へ出力する。これにより、面順次タイミング制御回路37は、液晶セル駆動回路38を介して画素ずらし部7を図11の(5)Aのウォブリングパターンで駆動させるとともに(ステップS14)、画素ずらし面順次化部34によりフレームバッファ35から図19に示した順序で画素データを読み出させてサブフレームバッファ36a〜36dに記憶させ、サブフレームバッファ36a〜36dから添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の順序で画素群データを表示制御部29へ供給して表示パネル21に表示させる(ステップS17)。
また、上記ステップS13において、制御タイミング設定部40cは、床に載置して投影する状態でないと判定した場合には、天吊り投影状態であることになるために、該天吊り投影状態に応じた制御タイミング設定信号を面順次タイミング制御回路37へ出力する。これにより、面順次タイミング制御回路37は、液晶セル駆動回路38を介して画素ずらし部7を図11の(5)Cのウォブリングパターンで駆動させるとともに(ステップS15)、画素ずらし面順次化部34によりフレームバッファ35から図23に示した順序で画素データを読み出させてサブフレームバッファ36a〜36dに記憶させ、サブフレームバッファ36a〜36dから添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の順序で画素群データを表示制御部29へ供給して表示パネル21に表示させる(ステップS18)。
一方、上記ステップS13において、制御タイミング設定部40cは、床に載置して投影する状態であると判定した場合には、フロント投影状態であることになるために、該フロント投影状態に応じた制御タイミング設定信号を面順次タイミング制御回路37へ出力する。これにより、面順次タイミング制御回路37は、液晶セル駆動回路38を介して画素ずらし部7を図11の(6)Aのウォブリングパターンで駆動させるとともに(ステップS16)、画素ずらし面順次化部34によりフレームバッファ35から図15に示した順序で画素データを読み出させてサブフレームバッファ36a〜36dに記憶させ、サブフレームバッファ36a〜36dから添え字「1」、添え字「2」、添え字「3」、添え字「4」の順序で画素群データを表示制御部29へ供給して表示パネル21に表示させる(ステップS19)。
こうして、ステップS17、ステップS18、またはステップS19の何れかの処理を行ったところで、この処理を終了する。
なお、上述では、画素ずらし部7として偏光旋回液晶セルを用いたものの例を説明したが、これに限らず、例えばDMD(Digital Micro Device)を用いたものに対しても、上述した技術を適用することができる。
さらに例えば、画素ずらし部7を、強誘電性液晶セルを用いて構成するようにしても良い。図31は、強誘電性液晶セル方式を採用した画素ずらし部7および表示パネル21の構成を示す斜視図である。
表示パネル21を通過する例えば面順次カラーの偏光光の光路上後方には、水平右方向の光線シフトを行う/行わないを制御するための第1の強誘電性液晶パネル51と、垂直下方向の光線シフトを行う/行わないを制御するための第2の強誘電性液晶パネル52と、がこの順に配設されている。
なお、図31中における符号51aは第1の強誘電性液晶パネル51による光線シフト方向を、符号52aは第2の強誘電性液晶パネル52による光線シフト方向を、それぞれ示している。
このような構成により、画素位置A,B,C,Dの4点画素ずらしを行うことができるようになっている。この図31に示したような構成の画素ずらし部7を備えたプロジェクタ1に対しても、上述したような技術を適用することが可能である。
また、さらに例えば、画素ずらし部7を、機械的な振動を行うことにより画素ずらしを行うような構成のものとしても良い。図32は、機械的振動方式を採用した画素ずらし部7および表示パネル21の構成を示す斜視図である。
主面が矩形形状をなす表示パネル21の一短辺側には、該表示パネル21を水平方向に機械的にシフトするための第1の圧電振動素子53が配設されている。また、該表示パネル21の一長辺側には、該表示パネル21を垂直方向に機械的にシフトするための第2の圧電振動素子54が配設されている。
なお、図32中における符号53aは第1の圧電振動素子53による表示パネル21のシフト方向を、符号54aは第2の圧電振動素子54による表示パネル21のシフト方向を、それぞれ示している。
このような構成により、画素位置A,B,C,Dの4点画素ずらしを行うことができるようになっている。この図32に示したような構成の画素ずらし部7を備えたプロジェクタ1に対しても、上述したような技術を適用することが可能である。
また、上述では4点画素ずらしについてを主として説明したが、2点画素ずらしにおいても、上述したような技術を同様に適用することが可能である。
さらに、上述では説明を分かり易くするために、フレームバッファ35とサブフレームバッファ36a〜36dとを別個に設ける場合を例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、1つのバッファメモリのみを用いて、該バッファメモリへの書き込みや読み出しを(例えば、アドレス変換機能を用いて)制御することにより、上述したような表示方法を実現するようにしても構わない。この場合には、バッファに必要なメモリ容量が小さくて済むために、コストを削減することができるという効果を奏する。
そして、上述では、フロント投影であるかリヤ投影であるかを手動のみにより設定しているが、これに限るものではない。例えば、スクリーンに、該スクリーンが反射型であるかまたは透過型であるかを示すICタグ等を設けるとともに、プロジェクタにICタグ読取手段等を設けて、読み取ったICタグに応じて、フロント投影であるかリヤ投影であるかを自動的に検出することができるように構成することも可能である。
そして、上述においては画像投影装置であるプロジェクタ1についてを主として説明したが、画像投影装置を制御するためのプログラムをコンピュータに実行させることにより同様の機能を果たすようにしても良いし、既存の装置等に同様の機能を果たす画像投影方法を適用するようにしても構わない。
このような実施形態1によれば、画像投影装置の設置状態がフロント投影状態、リヤ投影状態、天吊り投影状態の何れであっても、設置状態に依ることなく、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができる。
さらに、画像を画素ずらしにより表示するときの各画素の表示順序が、画像が撮像されたときの各画素の撮像順序と逆転することはないために、投影された画像を、自然な画像として観察することが可能となる。
また、画像投影装置の設置状態を自動検出することができるように構成する場合には、ユーザによる設定の手間を省くことが可能になり、使い勝手の良い画像投影装置とすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
本発明は、設置状態に依ることなく、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように画像を投影する画像投影装置、プログラム、画像投影方法に好適に利用することができる。
本発明の実施形態1における画像表示装置の主として光学系に係る構成の概要を示す図。 上記実施形態1におけるプロジェクタの主として電気的な構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、図1に示したような構成の画素ずらし部により達成される4点画素ずらしの各様子を説明するための図。 上記実施形態1において、プロジェクタが標準的な設置状態であるフロント投影状態にあるときの画素ずらしのタイミングチャート。 上記実施形態1において、 撮像管を用いた多板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート。 上記実施形態1において、撮像管を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図。 上記実施形態1において、CMOS固体撮像素子を用いた単板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート。 上記実施形態1において、CMOS固体撮像素子を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図。 上記実施形態1において、CCD固体撮像素子を用いた単板方式のビデオカメラの露光タイミングを示すタイミングチャート。 上記実施形態1において、CCD固体撮像素子を用いたビデオカメラの露光タイミングを模式的に示す図。 上記実施形態1において、2×2画素を構成する4つの画素に順序を与えるときの可能な与え方の一覧を示す図表。 上記実施形態1において、撮像方式に対するウォブリングパターンの適合関係を示す図表。 上記実施形態1において、映像入力端子から入力され画素ずらし面順次化部に設けられているフレームバッファに記憶される1フレーム分の画像の画素配列を模式的に示す図。 上記実施形態1において、画素ずらし面順次化部に設けられている画素位置A〜Dに各対応するサブフレームバッファの構成を模式的に示す図。 上記実施形態1において、フロント投影状態におけるフレームバッファからの画素データの読み出し順を示す図。 上記実施形態1において、フロント投影状態のときにサブフレームバッファに書き込まれた画素データ配列を示す図。 上記実施形態1において、フロント投影状態のときに各サブフレームバッファに記憶されている画素群データの画素ずらし順を示す図。 上記実施形態1において、フロント投影状態のときにスクリーン上に投影された画像の様子および画素配列を示す図。 上記実施形態1において、リヤ投影状態におけるフレームバッファからの画素データの読み出し順を示す図。 上記実施形態1において、リヤ投影状態のときにサブフレームバッファに書き込まれた画素データ配列を示す図。 上記実施形態1において、リヤ投影状態における画素ずらし順をフロント投影状態における画素ずらし順と対比して示す図。 上記実施形態1において、リヤ投影状態のときにスクリーン上に投影された画像の様子および画素配列を示す図。 上記実施形態1において、天吊り投影状態におけるフレームバッファからの画素データの読み出し順を示す図。 上記実施形態1において、天吊り投影状態のときにサブフレームバッファに書き込まれた画素データ配列を示す図。 上記実施形態1において、天吊り投影状態における画素ずらし順をフロント投影状態における画素ずらし順と対比して示す図。 上記実施形態1において、天吊り投影状態のときにスクリーン上に投影された画像の様子および画素配列を示す図。 上記実施形態1において、偏光旋回制御信号を印加したときの偏光旋回液晶セルのオン/オフの変化のパターンを示す波形図。 上記実施形態1において、偏光旋回制御信号に対する偏光旋回液晶セルの応答特性を示す波形図。 上記実施形態1において、プロジェクタの設置状態に応じた設定操作の手順を示すフローチャート。 上記実施形態1において、プロジェクタにおける設置状態に応じた制御を示すフローチャート。 上記実施形態1において、強誘電性液晶セル方式を採用した画素ずらし部および表示パネルの構成を示す斜視図。 上記実施形態1において、機械的振動方式を採用した画素ずらし部および表示パネルの構成を示す斜視図。 フロント投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図。 リヤ投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図。 天吊り投影状態のプロジェクタによりスクリーンに投影される画像の様子を示す図。
符号の説明
1…プロジェクタ(画像投影装置)
2…スクリーン
2A…反射型のスクリーン
2B…透過型のスクリーン
5…照明部
6…表示部(表示手段)
7…画素ずらし部(画素ずらし手段)
8…表示光学部
11…表示用光源
11a…光源部
11b…楕円リフレクタ
12…カラーホイール
13…照明光学系
14…PS変換素子
15…インテグレータロッド
16…照明レンズ
21…表示パネル(表示手段)
22…第1の偏光旋回液晶セル
23…第1の複屈折板
24…第2の偏光旋回液晶セル
25…第2の複屈折板
26…投射光学系
29…表示制御部(表示手段)
31…光源発光回路
32…回転駆動回路
33…映像入力端子
34…画素ずらし面順次化部(画素配列変換手段、画素ずらし面順次化手段)
35…フレームバッファ
36a,36b,36c,36d…サブフレームバッファ
37…面順次タイミング制御回路(面順次タイミング制御手段)
38…液晶セル駆動回路(画素ずらし手段)
40…システム制御マイクロコンピュータ
40a…点灯制御部
40b…フィルタ回転制御部
40c…制御タイミング設定部(設置状態認識手段)
41…設置状態設定釦
42…設置状態検出部
51…第1の強誘電性液晶パネル
52…第2の強誘電性液晶パネル
53…第1の圧電振動素子
54…第2の圧電振動素子
101…プロジェクタ
101a…天吊り金具
102…観察者

Claims (5)

  1. 画像をスクリーンへ観察可能に投影する画像投影装置であって、
    当該画像投影装置と、スクリーンと、観察者と、の位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識手段と、
    上記設置状態認識手段により認識された設置状態に応じて、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように、画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換手段と、
    画素の並べ換えが行われた画像を、画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し、各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化手段と、
    上記画素ずらし面順次化手段から供給される画素群を表示する表示手段と、
    上記表示手段により時刻を異ならせて表示される画素群を、該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしする画素ずらし手段と、
    上記各画素群の表示順序が、上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように、上記設置状態認識手段により認識された設置状態に応じて、上記画素ずらし面順次化手段による各画素群の情報(データ)供給順序、および画素ずらし手段による画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御手段と、
    を具備したことを特徴とする画像投影装置。
  2. 上記面順次タイミング制御手段は、画素ずらしを行ってから表示される各画素群の表示順序が、画像が完全なインターレース走査順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、画像がローリングシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、画像がグローバルシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序と、の内の少なくとも1つと逆の順序になることがないように制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
  3. 上記面順次タイミング制御手段は、画素ずらしを行ってから表示される各画素群の表示順序が、画像が完全なインターレース走査順に撮像されたときの各画素群の撮像順序、画像がローリングシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序、および画像がグローバルシャッタ順に撮像されたときの各画素群の撮像順序の全てと逆の順序になることがないように制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像投影装置。
  4. 画像をスクリーンへ観察可能に投影する画像投影装置を、コンピュータに制御させるためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    画像投影装置と、スクリーンと、観察者と、の位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識ステップと、
    上記認識された設置状態に応じて、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように、画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換ステップと、
    画素の並べ換えが行われた画像を、画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し、各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化ステップと、
    時刻を異ならせて供給される上記画素群を表示させる表示ステップと、
    上記時刻を異ならせて表示される画素群を、該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしさせる画素ずらしステップと、
    上記各画素群の表示順序が、上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように、上記設置状態認識ステップにより認識された設置状態に応じて、上記画素ずらし面順次化ステップによる各画素群の情報(データ)供給順序、および画素ずらしステップによる画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  5. 画像投影装置により画像をスクリーンへ観察可能に投影するための画像投影方法であって、
    画像投影装置と、スクリーンと、観察者と、の位置関係としての設置状態を認識する設置状態認識ステップと、
    上記認識された設置状態に応じて、観察者が正常な上下左右位置の画像を観察することができるように、画像を構成する画素の並べ換えを行う画素配列変換ステップと、
    画素の並べ換えが行われた画像を、画素ずらし位置に応じた複数の画素群に分割し、各画素群毎に時刻を異ならせて供給する画素ずらし面順次化ステップと、
    時刻を異ならせて供給される上記画素群を表示する表示ステップと、
    上記時刻を異ならせて表示される画素群を、該画素群に対応する画素ずらし位置に画素ずらしする画素ずらしステップと、
    上記各画素群の表示順序が、上記画像が撮像されたときの各画素群の撮像順序と逆の順序になることがないように、上記設置状態認識ステップにより認識された設置状態に応じて、上記画素ずらし面順次化ステップによる各画素群の情報(データ)供給順序、および画素ずらしステップによる画素ずらし順序を制御する面順次タイミング制御ステップと、
    を有することを特徴とする画像投影方法。
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