JP2015059855A - 欠陥検査方法及び欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、検査対象物の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、基準とする対象物の基準画像P1,Q1を取得する基準画像取得ステップと、検査対象物の検査画像P2,Q2を取得する検査画像取得ステップと、前記基準画像P1,Q1と前記検査画像P2,Q2との輝度差を求め、差分画像P3,Q3を取得する差分画像取得ステップと、を備える。
【選択図】図2
Description
請求項1に記載の発明は、検査対象物の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、基準とする対象物の基準画像(P1,Q1)を取得する基準画像取得ステップと、検査対象物の検査画像(P2,Q2)を取得する検査画像取得ステップと、前記基準画像(P1,Q1)と前記検査画像(P2,Q2)との輝度差を求め、差分画像(P3,Q3)を取得する差分画像取得ステップと、を備える欠陥検査方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検査方法であって、前記基準画像(P1,Q1)と前記検査画像(P2,Q2)とを縮小してから前記差分画像を取得すること、を特徴とする欠陥検査方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の欠陥検査方法であって、前記差分画像取得ステップの後に、前記差分画像(P3,Q3)を二値化する二値化ステップを備えること、を特徴とする欠陥検査方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の欠陥検査方法を行う欠陥検査装置(1)であって、対象物を搬送する搬送ロール(31)と、前記搬送ロール(31)の上部に配置され、前記対象物を上から撮影して前記基準画像(P1,Q1)及び前記検査画像(P2,Q2)を取得する撮像装置(4)と、前記搬送ロール(31)の上部に配置され、前記対象物を下部より照明する照明装置(5)と、前記ステップをそれぞれ実行する演算部(7)と、を備える欠陥検査装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の欠陥検査装置(1)であって、前記照明装置(5)は、前記撮像装置(4)の直下の照明部分に、遮蔽材(20)が設けられていること、を特徴とする欠陥検査装置(1)である。
なお、上記構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
図1は、実施形態の欠陥検査装置1の概略図である。
欠陥検査装置1は、表面に黒枠等の印刷が施されたガラス板2における、黒枠の縁部の印刷の欠けやかすれ、ガラス板2の縁部に生じた欠け等の欠陥を検出する装置1である。
欠陥検査装置1は、搬送されているガラス板2の裏面に配置された照明装置5より照明光を照射し、ガラス板2を透過した光をカメラ4で撮影するものである。この欠陥検査装置1は、実際の製造ラインに組み込まれるものであり、製造ラインの動作を停止することなく検査が可能である。
カメラ4は、フォトダイオードなどを直線的に配列したラインカメラ4、通常のCCDカメラ4、又はCMOSを用いたラインカメラ4等である。ガラス板2の幅方向の全長にわたり撮像できるように、必要に応じて複数台設けてもよい。
ガラス板検出センサ6は、制御部7に接続されており、コンベア3を流れるガラス板2がガラス板検出センサ6上を通過すると、ガラス板2の検知信号を制御部7に伝達する。
また、制御部7は、カメラ4で撮影された画像を処理する。この画像処理については後述する。さらに、制御部7には、記憶部8及び表示装置9が接続されている。
第1実施形態は、ガラス板の表面に存在する欠陥を検出する形態であり、特に、ガラス板2に印刷された黒枠の縁部に生じた欠陥を検出可能である。
まず、欠陥検査装置1において、欠陥検査の基準となる基準画像の取得を行う。図2は第1実施形態の基準画像の取得における制御部7の動作を示すフローチャートである。図3は第1実施形態における撮影画像の一例を示したものである。
制御部7は、検知信号を受信すると、照明装置5を作動させて照明光をガラス板2に照射させるとともに、カメラ4により撮影位置Aを通過するガラス板2の撮影を行う(ステップS1)。
撮像後に、そのガラス板2を目視で確認して、不良がなければ、その撮影画像を基準画像P1として用いる。図3(a)は、基準画像P1の一例を示したものである。
次いで、検査対象のガラス板2の検査画像P2の取得を行う。
この検査画像P2の取得は、基準画像P1と同様であり、ガラス板2が、欠陥検査装置1上を搬送されてガラス板検出センサ6上を通過すると、制御部7は検知信号を受信する。
制御部7は、検知信号を受信すると、照明装置5を作動させて照明光をガラス板2に照射させるとともに、カメラ4により撮影位置Aを通過するガラス板2の撮影を行う(ステップS2)。
図3(b)は、検査画像P2の一例を示したものである。図示するように、検査対象のガラス板2の黒枠10の内縁に、例えば黒枠10の印刷がはみ出した部分10aが存在する。
次に、基準画像P1と検査画像P2とを同じ比率で縮小する(ステップS3)。
画像を縮小するのは、画像を縮小するほど検査の速度が向上するからである。また画像の縮小により、回転ズレや画像ブレにより発生するガラスの縁部、プリント境界部の誤差を吸収することができる。
ここで、元の画像の大きさの5%に縮小するというのは、撮影されるガラス板2のズレは最大で2mm程度であると考えられるからである。撮影したままの画像においては、1ピクセルが0.1mm程度に相当するので、5%に縮小することで、縮小後の画像は、1ピクセルが2mmということになる。
そのため、基準画像P1と検査画像P2とのズレを吸収することができるようになり、ズレが影響しない状態で、判定を行うことができるようになる。
検査画像P2の各ピクセルのRGBの値と、基準画像P1の各ピクセルのRGBの値との輝度の差分をとり、差分画像P3を得る(ステップS4)。
図3(c)は、差分画像P3の一例を示したものである。差分画像P3において、基準画像P1と検査画像P2とが一致している部分は、差分により輝度がゼロとなって黒色になる。
一方、黒枠10の印刷がはみ出した部分10a等の、検査画像P2と基準画像P1との間で異なる部分は、差分により輝度がゼロにならず、黒色にならない。
差分画像のRGBの輝度それぞれに閾値を定めておき、この閾値に基づいて、差分画像P3を二値化する(ステップS5)。図3(d)は、二値化後の差分画像P4である。
図示するように、二値化後の差分画像P4において、部分10aは、二値化されて他の部分と明確に区別される。
次に、二値化によって検出された部分10aの塊を検出する(ステップS6)。
二値化によって明確に区別された部分10aの、短径と長径とを測定(ステップS7)し、短径を閾値と比較する(ステップS8)。
部分10aの短径が閾値より小さい場合(ステップS8,NO)、異常なしと判定する。一方、短径が閾値以上の場合(ステップS8,YES)、ガラス板2を欠陥と判定する(ステップS10)
図4は差分画像P3’の他の例を示す図である。ガラス板2の搬送ブレや回転ズレの程度がかなり大きい場合、上述のように縮小処理してもガラス板2の縁部及び黒枠等の境界で、欠陥ではないが、差分画像P3において輝度差のある部分(ズレ部30)を生じることがある。
このズレ部30は細長い。したがって長径をもとにして欠陥か否かを判定すると、このズレ部30が欠陥として検出されてしてしまう。ゆえに、長径は判定に用いず、短径が所定長さ以上の部分だけを欠陥と判定する。これにより、ガラス板2の縁部及び黒枠のズレ部30を欠陥と判定する可能性が低減される。
複数の欠陥がある場合、これを全ての欠陥について短径判定を行う。一つでも欠陥が検出された場合、不良品とみなす。
欠陥が検出されて不良品と判定されたガラス板2を排出する(ステップS11)。
ただし、搬送ブレ、回転ズレの程度がかなり大きい場合、上述の短径も大きくなり、誤検出が多発する可能性がある。その場合、検査は行うが欠陥を検出した場合でもガラスを排出しないようにしてもよい。
(1)本実施形態によると、基準画像P1と検査画像P2との差分画像P3より欠陥を検査するので、検査対象のガラス板2における縁部に生じる欠陥を検査することができる。
しかし、本実施形態によると、差分をとってから二値化する。したがって黒枠の徐々に色が変っている部分の差分値は、欠けやかすれがある場合よりも小さな値となる。
ゆえに、欠けやかすれのみを特定可能な二値化の閾値を採用することが容易になり、欠けやかすれをより正確に検出することができる。
第2実施形態は、ガラス板2の縁部の欠けを検出する形態である。
3−1.基準値の取得
図5は第2実施形態におけるガラス板2の縁部の欠けを検出する方法を説明する図である。図5に示すように、本実施形態では、照明装置5のカメラ4の直下部分に、カメラ4の並び沿って細い黒テープ20を貼る。
この状態で、第1実施形態と同様に、基準画像の取得を行う。図6は第3実施形態の基準値の取得方法を示すフローチャートである。
制御部7は、検知信号を受信すると、照明装置5を作動させて照明光をガラス板2に照射させるとともに、カメラ4により撮影位置Aを通過するガラス板2の撮影を行う(ステップS11)。
ここで、本実施形態では、照明装置5からの光は黒テープ20によって遮られ、カメラ4に到達しなくなる。したがって、カメラ4の下を通過するガラス板2を撮影した画像は、全体的に黒くなる。
このため、ガラス板2の縁部がカメラ4の下を通過する際に得られた画像において、ガラス板2の縁部12付近が明るく、他の部分が黒い画像が得られる。図7(a)は得られた画像の例を示したものである。
画像撮像後に、そのガラスを目視で確認して、不良でなければ、その撮影画像を基準画像Q1として用いる。
次いで、検査対象のガラス板2の検査画像Q2の取得を行う。
この検査画像取得は、基準画像Q1と同様であり、ガラス板2が、欠陥検査装置1上を搬送されてガラス板検出センサ6上を通過すると、制御部7は検知信号を受信する。
制御部7は、検知信号を受信すると、照明装置5を作動させて照明光をガラス板2に照射させるとともに、カメラ4により撮影位置Aを通過するガラス板2の撮影を行う(ステップS12)。
図7(b)は、検査画像Q2の一例を示したものである。図示するように、検査対象のガラス板2の内縁に、例えば欠けにより散乱光量が多い部分12aが存在している。
なお、この欠け等による部分がガラス板2の縁部12と重なって生じている場合は、図7(b)において欠け部が縁部12の他の部分よりも明るくなるか、または暗くなる。
第2実施形態においても、基準画像Q1と検査画像Q2とを同じ比率で縮小する(ステップS13)。
検査画像Q2の各ピクセルのRGBの値と、基準画像Q1の各ピクセルのRGBの値との輝度の差分をとり、差分画像Q3を得る(ステップS14)。
図7(c)は、差分画像Q3の一例を示したものである。差分画像Q3において、基準画像Q1と検査画像Q2とが一致している部分は、差分により輝度がゼロとなり、黒くなる。一方、ガラス縁の欠け等の、基準画像Q1と異なる部分12aは、基準画像Q1に対して輝度差を生じ、明るくなる。
差分画像Q3のRGBのそれぞれの輝度に閾値を定めておき、この閾値に基づいて、差分画像を二値化する(ステップS15)。
次に、二値化画像において検出された輝度差のある部分12aの塊を検出する(ステップS16)。
二値化した結果の画像より、輝度差領域の、短径と長径とを測定(ステップS17)し、短径を閾値と比較する(ステップS18)。
そして、部分12aの短径が閾値より小さい場合(ステップS18,NO)、異常なしと判定する。一方、短径が閾値以上の場合(ステップS18,YES)、ガラス板を欠陥と判定する(ステップS20)。
これを全周にわたって行い、不良がなければ、それで良品であると判定する。
欠陥が検出されて不良品と判定されたガラスを搬出する(ステップS21)。
ただし、搬送ブレ、回転ズレによっては誤検出が多発する場合がある。その場合は検査は行うが欠陥を検出した場合でもガラスを検査コンベアに搬出しないようにしてもよい。
(1)ガラス板2の縁部における散乱光量は、急に変化するわけではなく、徐々に変化する。そのため、二値化してから差分画像Q3を取得するようにすると、基準画像Q1と検査画像Q2との間で、位置ずれが生じていたときに、差分画像Q3において縁が残る。
しかし、本実施形態によると、差分をとってから二値化する。したがって縁部の徐々に光量が変っている部分の差分値は、欠けがある場合よりも小さな値となる。
ゆえに、欠けやかすれのみを特定可能な二値化の閾値を採用することが容易になり、欠けやかすれをより正確に検出することができる。
Claims (5)
- 検査対象物の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
基準とする対象物の基準画像を取得する基準画像取得ステップと、
検査対象物の検査画像を取得する検査画像取得ステップと、
前記基準画像と前記検査画像との輝度差を求め、差分画像を取得する差分画像取得ステップと、
を備える欠陥検査方法。 - 請求項1に記載の欠陥検査方法であって、
前記基準画像と前記検査画像とを縮小してから前記差分画像を取得すること、
を特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項1または2に記載の欠陥検査方法であって、
前記差分画像取得ステップの後に、
前記差分画像を二値化する二値化ステップを備えること、
を特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の欠陥検査方法を行う欠陥検査装置であって、
対象物を搬送する搬送ロールと、
前記搬送ロールの上部に配置され、前記対象物を上から撮影して前記基準画像及び前記検査画像を取得する撮像装置と、
前記搬送ロールの上部に配置され、前記対象物を下部より照明する照明装置と、
前記ステップをそれぞれ実行する演算部と、
を備える欠陥検査装置。 - 請求項4に記載の欠陥検査装置であって、
前記照明装置は、前記撮像装置の直下の照明部分に、遮蔽材が設けられていること、
を特徴とする欠陥検査装置。
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2013
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