JP2015059457A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Yoshitatsu Nakamura
吉辰 中村
猿渡 匡行
Masayuki Saruwatari
匡行 猿渡
高輔 神田
Kosuke Kanda
高輔 神田
小林 信章
Nobuaki Kobayashi
信章 小林
貴博 齋藤
Takahiro Saito
貴博 齋藤
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Abstract

【課題】先端部への燃料付着を簡易な構成で安定して低減できる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】プロテクタ49は、筒体5の先端部の外周を覆う筒状部49aと、筒状部49aから先端側に向けて延設され筒体5の先端縁を回り込んで筒体5の中空部に至る折返し部49bとを一体に備え、折返し部49bは、筒体5で囲まれるノズルプレート21の外面の周縁を環状に覆う。これにより、ノズルプレート21の下流側を囲む部材から噴孔22までの距離Aが短くなり、ノズルプレート21に付着した燃料のうち燃料噴射に伴って持ち去られる燃料量を多くでき、燃料噴射弁の先端からの燃料の滴下による空燃比のリッチ化を抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に内燃機関に使用される燃料噴射弁に関する。
特許文献1には、噴孔から噴射される燃料により噴孔プレート近傍下流側に負圧を形成させる負圧形成壁と、該負圧形成壁の内外を連通する連通孔とを備え、前記連通孔の軸線が噴孔プレートに交差するようにすることで、付着燃料を噴孔プレート面の上方へ誘導し、付着燃料の滴下に起因する排ガスの悪化を抑制するようにした、燃料噴射弁が開示されている。
特開2011−085021号公報
しかし、負圧によって付着燃料の誘導を図る燃料噴射弁では、付着燃料量を減少させることは難しく、また、連通孔を形成するための加工工数が増え、更に、噴霧角によっては十分な負圧を得られず付着燃料を十分に誘導することができなくなる場合があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、先端部への燃料付着を簡易な構成で安定して低減できる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
そのため、本願発明では、弁座を有する弁座部材と、前記弁座部材の燃料通路の出口に配され複数の噴孔を有するノズルプレートと、前記弁座部材及び前記ノズルプレートに外挿される保護部材と、を備えた燃料噴射弁において、前記保護部材は、前記ノズルプレートの外面の周縁の少なくとも一部を覆うようにした。
上記発明によると、先端部への付着燃料を簡易な構成で安定して低減でき、以って、付着燃料の滴下に起因する排ガスの悪化を抑制することができる。
本発明の実施形態における車両用の内燃機関の部分断面図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の先端部の断面図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の先端部の断面図である。 本発明の実施形態におけるノズルプレートに溜まる燃料量とA/Hとの相関を示す線図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の先端部の断面図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の先端部の断面図である。 本発明の実施形態における燃料噴射弁の先端部の断面図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付けた状態を示す。なお、内燃機関101は、四輪車や二輪車などの車両に搭載される内燃機関である。
内燃機関101の吸気管102には、燃料噴射弁1を取り付けるための取り付け部103が形成されている。
取り付け部103は、吸気管102の空間を拡張する拡張室103aと、吸気管102の外側と拡張室103b内とを連通させる取付け孔103bとを有し、取付け孔103bに燃料噴射弁1を挿置して取り付けたときに、拡張室103内に燃料噴射弁1の軸方向AXの先端部(ノズル部分)が突出し、かつ、燃料噴射弁1の軸方向AXが吸気バルブ104の傘部104aの中心付近に交差するように形成される。
燃料噴射弁1の基端部は図外の燃料配管に接続され、この燃料配管を介して燃料が燃料噴射弁1に圧送される。そして、燃料噴射弁1は、後述するように駆動部によって弁体をリフトさせることで開弁し、燃料を吸気バルブ104に向けて噴射する。
即ち、内燃機関101は、燃料噴射弁1が吸気バルブ104上流側の吸気管102内に燃料を噴射する所謂ポート噴射式の内燃機関である。
図2は、燃料噴射弁1の断面図であり、燃料噴射弁1は、内部に燃料流路3が形成される金属製の筒体5と、筒体5の先端部の内部に設けられて燃料流路3を開閉する弁部7と、弁部7を駆動する駆動部9とを備える。
筒体5の基端側には大径部5aが形成され、筒体5の先端側には大径部5aよりも小径な小径部5bが形成される。筒体5の基端部は図外の燃料配管に挿入され、筒体5の基端部の外周面には筒体5と燃料配管との隙間を塞ぐためのOリング11が外挿されている。そして、筒体5の内部に供給された燃料は、燃料流路3に沿って筒体5の基端部から先端部に向けて流れる。
筒体5の基端部には、燃料を濾過する燃料フィルタ13が装着される。燃料フィルタ13は、筒体5の大径部5aの内部に圧入される筒状の芯金13aと、筒体5よりも軟質な樹脂材料を用いて芯金13aと一体に形成されるフレーム13bと、フレーム13bに取り付けられて燃料を濾過するメッシュ状のフィルタ本体13cとを備える。
弁部7は、筒体5の先端部の内部に配置され筒体5に固定される金属製の弁座部材15と、筒体5の内部に配置される金属製の弁体17とを備える。
弁座部材15は、図3に示すように、軸方向に弁体用孔15aが貫通形成され、弁体用孔15aの内周面に弁座面15bが形成される。そして、弁体用孔15aの内部に弁体17が軸方向に移動可能に収容される。
弁座部材15は、弁座部材15の下流部に位置し内周面に下流に向うに従い内径が小さくなる弁座面15bを有する第1の筒部15dと、弁座部材15の上流部に位置して下流に向うに従い内径が小さくなる第2の筒部15eと、第1の筒部15dおよび第2の筒部15eを接続する第3の筒部15fとを有する。
第3の筒部15fは、内径および外径が軸方向において略一定な円筒状に形成され、弁体17を軸方向に移動可能に収容する。そして、弁体用孔15aの先端部(下流部)には、第1の筒部15dの下流部に接続した筒状の出口部15cが形成される。
弁座部材15の先端には、ノズルプレート21が弁体用孔15a(出口部15c)を覆って固定される。
金属製のノズルプレート21は、複数の噴射孔22が形成された第1ノズルプレート21aと、第1ノズルプレート21aと弁座部材15との間に介装される第2ノズルプレート21bとからなる。第2ノズルプレート21bには、第1ノズルプレート21aの複数の噴射孔22が開口される領域を包含する開口部を形成する貫通孔23を設けてあり、燃料は、出口部15cから貫通孔23を介して複数の噴射孔22に至り、複数の噴射孔22それぞれから噴射される。
弁体17は、図2および図3に示すように、球状に形成され、弁座面15bに離着座可能に設けられる。弁体17は、駆動部9の駆動力によって弁座部材15の弁座面15bに着座する閉弁位置(図3の位置)と弁座部材15の弁座面15bから離座する開弁位置(図示せず)との間で軸方向に往復駆動される。
駆動部9は電磁アクチュエータであり、弁体17を電磁力によって駆動する。
駆動部9は、図2に示すように、筒体5の内部に配置されて筒体5に固定された固定鉄心(コア筒)25と、筒体5の内部において固定鉄心25の先端側に配置され軸方向に移動可能な可動鉄心(アンカ)27と、固定鉄心25および可動鉄心27の外側の位置で筒体5に外挿された電磁コイル29と、この電磁コイル29の内周側に配置されたボビン31と、電磁コイル29の外周側に配置されたヨーク33とを備える。そして、固定鉄心25、可動鉄心27、電磁コイルおよびヨーク33は閉磁路を形成する。
固定鉄心25は、磁性金属材料によって燃料噴射弁1の軸方向に延びる筒状に形成される。固定鉄心25は、筒体5の小径部5bに圧入され、燃料噴射弁1の閉弁状態では、固定鉄心25の先端面は可動鉄心27の基端面に比較的小さな隙間を介して対向する。
固定鉄心25には、軸方向に延在するアジャスタ筒体35が嵌挿されており、固定鉄心25に流入した燃料は、アジャスタ筒体35の内部を経由して、固定鉄心25から流出する。即ち、固定鉄心25およびアジャスタ筒体35は燃料流路3の一部を形成する。
可動鉄心27は、磁性金属材料によって軸方向に延びる段付き筒状に形成され、固定鉄心25に対向する大径部27aと、大径部27aよりも小径に形成され大径部27aの端部から燃料噴射弁1の先端側へ突出する小径部27bとを備える。
可動鉄心27の先端部には弁体17が溶接によって固定され、弁体17は可動鉄心27と一体に移動する。
動鉄心27の大径部27aには固定鉄心25に向けて開口した凹部27cが形成され、小径部27bには凹部27cに連通した開口部27dが側面に形成される。
また、可動鉄心27の小径部27bの外周面と筒体5の内周面との間には、背圧室37が形成される。かかる構造の可動鉄心27では、固定鉄心25から凹部27cに流入した燃料が開口部27dから背圧室37へ流出する。即ち、可動鉄心27は、燃料流路3の一部を形成する。
可動鉄心27と固定鉄心25との間に、駆動部9を構成する付勢部材としてのコイルバネ39を圧縮状態で介在させてある。
コイルバネ39は、可動鉄心27の凹部27cに挿入された状態で、一端部(基端部)がアジャスタ筒体35の先端面に当接し、他端部(先端部)が凹部27cの底面に当接する。コイルバネ39は、可動鉄心27および弁体17を弁体17の閉弁方向に付勢し、弁体17を弁座面15bに着座させる。
ヨーク33は、段付き筒状に形成され、電磁コイル29の外周を覆う大径部33aと、大径部33aよりも小径に形成され大径部33aの端部から燃料噴射弁1の先端側へ突出する小径部33bとを備える。ヨーク33は、小径部33bが筒体5の小径部5bに圧入されて固定される。
ボビン31は、樹脂材料によって筒状に形成されて筒体5に外挿される。ボビン31に電磁コイル29が巻装された状態で電磁コイル29が筒体に外挿される。
電磁コイル29には、コネクタ41に設けられたピン43および導電経路45を介して外部電源(図示せず)からの電力が供給される。
上記構成の駆動部9では、電磁コイル29に通電されていない場合にはコイルバネ39の付勢力によって弁体17が弁座面15bに着座した閉弁状態が維持される。一方、電磁コイル29に通電されると、電磁コイル29、固定鉄心25、可動鉄心27およびヨーク33によって閉磁路が形成されて、可動鉄心27に固定鉄心25へ向う方向の電磁力が作用する。この電磁力によって、可動鉄心27がコイルバネ39の付勢力に抗して固定鉄心25に引き寄せられ、可動鉄心27と一体となって移動する弁体17が弁座面15bから離座して開弁状態となる。
また、ヨーク33の小径部33bにはOリング46が外挿され、Oリング46は、内燃機関101の取付け孔103bの内周面とヨーク33の外周面との隙間を塞ぐ。
また、燃料噴射弁1は、筒体5の中間部を被覆するカバー47と筒体5の先端部を被覆するプロテクタ(保護部材)49とを備えている。
カバー47は、例えば樹脂製であり、筒体5の外周側にヨーク33や電磁コイル29等を組み付けた状態で射出成形することによって形成される。カバー47は、コネクタ41と一体成形され、カバー47内に導電経路45が形成される。
また、プロテクタ49は、樹脂材料によって円筒状に形成されて筒体5の先端部に外挿されて筒体5の先端部を保護し、また、ノズルプレート21を囲んで先端側に向けて突出することでノズルプレート21を保護する。
かかる構成の燃料噴射弁1において、電磁コイル29が通電され弁体17が離座して開弁状態になると、筒体5内に供給された燃料は、燃料フィルタ13で濾過された後、固定鉄心25および可動鉄心27を経由して背圧室37に流入し、背圧室37から弁体17と弁座面15bとの間に形成される隙間を通過し、ノズルプレート21の噴射孔22から噴射される。
次いで、燃料噴射弁1の先端部に付着する燃料を低減するためのプロテクタ(保護部材)49の構造を詳述する。
図3に示すように、プロテクタ49は、筒体5の先端部の外周を覆う筒状部49aと、筒状部49aから先端側に向けて延設され筒体5の先端縁を回り込んで筒体5の中空部に至る折返し部49bとを一体に備え、折返し部49bは、第1ノズルプレート21aの外面の周縁部分に密着するように形成される。つまり、プロテクタ49の折返し部49bは、筒体5で囲まれるノズルプレート21(第1ノズルプレート21a)の外面の周縁を環状に覆うように形成される。
上記のように、ノズルプレート21(第1ノズルプレート21a)の外面の周縁を、プロテクタ49の折返し部49bによって環状に覆うようにすると、ノズルプレート21の下流側を囲む部材の内径DPが折返し部49bによって筒体5の内径DTよりも狭められることになり、ノズルプレート21の径方向におけるノズルプレート21の下流側を囲む部材から貫通孔23までの距離Aは、プロテクタ49が折返し部49bを備えない場合に比べて短くなる。
即ち、プロテクタ49が折返し部49bを備えず、筒体5の外径に略一致する内径のまま軸方向の先端側に向けて開放されるように形成される場合、ノズルプレート21の下流側は筒体5で囲まれることになる。これに対し、プロテクタ49の折返し部49bは、筒体5の内側に環状に嵌合することで、ノズルプレート21の下流側が折返し部49bで囲まれることになり、かつ、ノズルプレート21の下流側を囲む折返し部49bの内径DPは筒体5の内径DTよりも小さくなるから、ノズルプレート21の径方向におけるノズルプレート21の下流側を囲む部材から貫通孔22までの距離Aは、折返し部49bを設けることで短くなる。
燃料噴射弁1においては、噴射期間の後期の失速した燃料がノズルプレート21の外表面に付着し、ノズルプレート21の外表面における燃料の付着量が多くなると、付着燃料が重力方向に寄せられて先端部から吸気通路102内に滴下し、滴下した燃料がシリンダ内に吸引されることで空燃比を一時的にリッチ化させて排気性状を悪化させる可能性がある。
ここで、ノズルプレート21の外表面に付着した燃料のうち噴孔22近傍の付着燃料は、燃料噴射の開始に伴う負圧の発生によって噴射燃料と共に持ち去られるので、係る持ち去り量を多くできれば、ノズルプレート21の外表面における燃料の付着量を低減でき、以って、燃料噴射弁1の先端部からの燃料の滴下を抑制し、排気性状を改善できることになる。
噴孔22の位置をノズルプレート21の下流側を囲む部材に近づけると、ノズルプレート21の外表面に付着し重力によってノズルプレート21の下流側を囲む部材に向け寄せられて集まった燃料は、燃料噴射を開始したときに持ち去られることになる。一方、噴孔22がノズルプレート21の下流側を囲む部材から遠い位置にあると、付着燃料が集まる位置と噴孔22との距離が長くなって、燃料が集まる領域に対する燃料持ち去り作用が及び難くなり、燃料噴射に伴う燃料の持ち去り量は減ることになる。
また、ノズルプレート21の下流側を囲む部材を先端側に向けてより長くすれば、燃料持ち去り作用はノズルプレート21の下流側を囲む部材の内周面に及ぶので、燃料持ち去り作用が及ぶ領域が拡張され、燃料噴射に伴う燃料の持ち去り量は増え、相対的にノズルプレート21の外表面に付着する燃料量を減らすことができる。
即ち、ノズルプレート21の下流側を囲む部材の近傍に噴孔22が位置するようにし、また、ノズルプレート21の下流側を囲む部材のノズルプレート21からの突出高さを高くすることで、ノズルプレート21の外表面に付着する燃料量を減らすことができる。
例えば、図4に示すように、プロテクタ49が折返し部49bを備えず、筒体5の外径に略一致する内径のまま、軸方向の先端側に向けて開放されるように形成される場合に、ノズルプレート21の径方向における筒体5の内周面(ノズルプレート21の下流側を囲む部材の内周面)から噴孔22までの距離をAとし、軸方向におけるノズルプレート21の外面からプロテクタ49の先端までの突出高さをHとする。そして、A/Hの値を変化させたときのノズルプレート21に対する燃料の付着量の変化を実験によって求めたところ、図5に示すように、A/H>2.2の領域では、A/Hの低下に応じて付着量が比例的に低減し、A/H≦2.2の領域では、A/Hの低下に対する付着量の低減効果は小さくなる傾向を示した。
つまり、図4に示すようにプロテクタ49が折返し部49bを備えない場合であっても、距離Aを極力小さくし、また、突出高さHを極力高くすることで、付着燃料の低減効果が得られることになり、特にA/H≦2.2を満たせば付着燃料の低減効果が十分に得られることになる。
但し、ノズルプレート21の中心から噴孔22までの距離(噴孔22の配置)は噴霧形状に影響し、また、突出高さHは燃料噴霧の広がりに干渉しない上限値以下に制限されるため、図4に示すような構造の燃料噴射弁1では付着燃料の低減効果を十分に得ることが難しい、つまりA/H≦2.2を満たすことが難しい場合がある。
そこで、図3に示したように、プロテクタ49が折返し部49bを備えるようにすることで、ノズルプレート21の下流側を囲む折返し部49bの内径を筒体5の内径よりも小さくし、ノズルプレート21の下流側を囲む部材の内周面から噴孔22までのノズルプレート21の径方向における距離Aを短くし、付着燃料の低減効果(燃料の持ち去り量)を増大させる。
つまり、図3に示した構造において、ノズルプレート21の下流側を囲む折返し部49bの内周面から噴孔22までの距離をA、ノズルプレート21の外面から折返し部49bの軸方向先端までの突出高さをHとしたときに、ノズルプレート21の下流側が筒体5で囲まれる場合に比べて距離Aが短くなり、以って、A/Hがより小さくすることができ、好ましくはA/H≦2.2を満たすことが可能となる。
これにより、ノズルプレート21の外面に付着した燃料のうち、次回の燃料噴射の開始に伴って持ち去られる量を多くでき、以って、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量を十分に少なくして、燃料噴射弁1の先端からの燃料の滴下による空燃比のリッチ化を抑制できる。
また、図3に示すように、プロテクタ49の折返し部49bによって距離Aを小さくするから、ノズルプレート21の中心から噴孔22までの距離(噴孔22の配置)を変更することなく、距離A、つまり、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量を少なくでき、噴霧形状などを保ったままノズルプレート21の外面に溜まる燃料量の低減を図れる。また、折返し部49bによって距離Aと突出高さHとの双方を調整できるので、燃料噴霧に対する干渉を避けつつ、A/Hを極力小さくすることができる。
更に、プロテクタ49の形状を変更することで、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量の低減を図れるので、筒体5の外径に略一致する内径のまま軸方向の先端側に向けて開放される形状のプロテクタ49を用いる燃料噴射弁1に対して、組み付けるプロテクタ49を、折返し部49bを備えたものに変更することで、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量の低減を図れる。
従って、既存の燃料噴射弁1に対してプロテクタ49を入れ替えるだけで、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量を小さくし、当該燃料噴射弁1が取り付けられる内燃機関101における排気性状を改善できる。
なお、図3に示した噴孔22の配置例では、ノズルプレート21の中心から同一距離に4つの噴孔22を一定角度間隔で配置したが、噴孔22の個数を5個以上とすることができ、また、一定角度間隔で配置することに限定されるものでもない。
例えば、内燃機関101に取り付けた状態で重力方向下側となる領域に配置する噴孔22の数を、反重力方向(上側)となる領域に配置する噴孔22の数の数よりも多くしたり、重力方向下側となる領域に配置する噴孔22のピッチを、反重力方向(上側)となる領域に配置する噴孔22のピッチよりも短くしたりすることができる。すなわち、ノズルプレート21の外表面に付着した燃料は、重力によって重力方向下側に寄せられて集まるので、この燃料が集まる領域の近傍に噴孔22を多く配置することで、燃料の噴射に伴う付着燃料の持ち去り効果を増進させることができる。
また、A/H≦2.2を満たさない場合であっても、プロテクタ49が折返し部49bを有することで、折返し部49bを備えない場合に比べて距離A(A/H)が小さくなって、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量の低減効果が得られる。
また、ノズルプレート21に対し、ノズルプレート21の中心から同一距離D1に複数の噴孔22を配置し、更に、ノズルプレート21の中心から同一距離D2(<D1)に複数の噴孔22を配置する構成とすることができ、環状に配置される噴孔群を複数備えることができる。
更に、図3に示した例では、折返し部49bの内周面の径がノズルプレート21から先端に至るまで略一定で、折返し部49bのノズルプレート21からの立ち上がり面がノズルプレート21の外面に対して略直交する構成としたが、例えば、図6に示すように、折返し部49bの内周面の径がノズルプレート21から先端(下流側)に向けて徐々に小さくなるように形成することができる。
なお、図6に示した折返し部49bの形状の場合、燃料噴射弁1の先端側の折返し部49bの内径が最も小さくなる部分からの距離として距離Aを規定する。つまり、ノズルプレート21の外面を覆う部分の折返し部49bの内径が同一であっても、折返し部49bの内径が先端まで同一である場合に比べて、先端側ほど内径が狭められる構造(先細り形状)とすることで燃料の持ち去り量をより多くして、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量をより低減できる。つまり、折返し部49bで囲まれる環状空間の径を徐々に狭めることで、燃料噴射に伴う負圧の発生が促進され、燃料の持ち去り量をより多くすることができる。
また、燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付けた状態で、ノズルプレート21の外面に溜まった燃料は重力方向に寄せられて集まることになるので、ノズルプレート21の外面の周縁部を全周に亘って折返し部49bで覆う代わりに、ノズルプレート21の外面の周縁部のうちの重力方向下側の一部を折返し部49bが覆う構成とすることができる。
図3や図6に例示したプロテクタ49を備える燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付けた場合、燃料の持ち去り量の増大効果はノズルプレート21の外面の周縁部において均一ではなく、付着燃料が集まる重力方向(下側)で顕著になり、反重力方向(上側)では重力方向に比べて効果が薄くなる。
つまり、燃料の持ち去り量の増大効果(ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量の低減効果)は、主に重力方向で折返し部49bがノズルプレート21の外面を覆うことで発生するので、ノズルプレート21の外面の周縁部のうちの重力方向下側の一部を折返し部49bが覆う構成とすることで、全周に亘って覆う場合に比べて大きく変わることがない効果を奏することが可能である。
図7は、燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付けた状態で、折返し部49bが、ノズルプレート21の外面の周縁部のうち重力方向の一部を覆う構成とした燃料噴射弁1の一例を示す。
図7に示すプロテクタ49は、筒状部49aから筒体5の外径に略一致する内径のまま筒体5の先端を超えて延びる突出部49cと、筒状部49aから延設され筒体5の先端縁を回り込んで筒体5の中空部に至りノズルプレート21の外面の周縁部を円弧状に覆う折返し部49bとを、ノズルプレート21の直径方向を境に半周ずつ備える。そして、図7に示すプロテクタ49を備えた燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付ける場合、折返し部49bが重力方向(下側)となり、突出部49cが反重力方向(上側)となるように取り付け、ノズルプレート21の外面の周縁部のうち重力方向下側となる略半周部分(略180degの領域)が折返し部49bで覆われるようにする。
図7に示す燃料噴射弁1では、ノズルプレート21の外面の周縁部のうち重力方向下側の略半周部分において、ノズルプレート21の径方向における折返し部49bの内周から噴孔22までの距離Aを十分に短くでき(好ましくは、A/H≦2.2とすることができ)、ノズルプレート21の外面に付着し重力によって重力方向下側に寄せられる燃料を噴孔22からの燃料噴射に伴って持ち去って、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量を少なくできる。
図7に示したプロテクタ49においては、折返し部49bのノズルプレート21からの立ち上がり面は円弧状となり、折返し部49bは円弧状にノズルプレート21の周縁を覆うが、これに対して、図8に示すように、折返し部49bのノズルプレート21からの立ち上がり面がノズルプレート21の直径方向に平行な線に沿って立ち上がり、折返し部49bがノズルプレート21の外面を半円状に覆う構成とすることができる。
図8に示したプロテクタ49を備える燃料噴射弁1を内燃機関101に取り付ける場合、折返し部49bが重力方向(下側)となり、折返し部49bのノズルプレート21からの立ち上がり面が略水平方向に延びるように取り付ける。
図8に示す燃料噴射弁1においても、ノズルプレート21の外面の周縁部のうち重力方向下側の部分において、ノズルプレート21の径方向における折返し部49bの内周から噴孔22までの距離Aを十分に短くでき(好ましくは、A/H≦2.2とすることができ)、ノズルプレート21の外面に付着し重力によって重力方向下側に寄せられる燃料を噴孔22からの燃料噴射に伴って持ち去って、ノズルプレート21の外面に溜まる燃料量を少なくできる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、図7や図8のプロテクタ49の構造において、折返し部49bのノズルプレート21からの立ち上がり面を、先端側に向けて燃料噴射弁1の軸方向AXに徐々に近づく傾斜面とすることができ、この場合、図6に示したプロテクタ49の構造と同様に燃料噴射に伴う負圧の発生を促進させ、燃料の持ち去り量を増大させることができる。
また、上記実施形態において、プロテクタ49は、筒体5の先端部の外周を覆う筒状部49aと、筒状部49aから先端側に向けて延設され筒体5の先端縁を回り込んで筒体5の中空部に至る折返し部49bとを一体に備えるが、筒状部49aと折返し部49bとを別部品として構成したり、折返し部49b単体で燃料噴射弁1に固定する構成としたりすることができる。
1…燃料噴射弁、15…弁座部材、17…弁体、21…ノズルプレート、49…プロテクタ(保護部材)、49b…折返し部

Claims (6)

  1. 弁座を有する弁座部材と、
    前記弁座部材の燃料通路の出口に配され複数の噴孔を有するノズルプレートと、
    前記弁座部材及び前記ノズルプレートに外挿される保護部材と、
    を備えた燃料噴射弁において、
    前記保護部材は前記ノズルプレートの外面の周縁の少なくとも一部を覆う、燃料噴射弁。
  2. 前記保護部材は前記ノズルプレートの外面の周縁のうち前記燃料噴射弁を内燃機関に取り付けたときに重力方向側となる一部を覆う、請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記保護部材が前記ノズルプレートの外面を覆う部分の前記保護部材の前記ノズルプレートからの立ち上がり高さをH、前記ノズルプレートの径方向における前記保護部材が前記ノズルプレートの外面を覆う部分から前記噴孔までの距離をAとしたときに、A/H≦2.2を満たす噴孔を有する、請求項1又は2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記保護部材が前記ノズルプレートの外面を覆う部分の前記ノズルプレートからの立ち上がり面が、先端側に向けて徐々に燃料噴射弁の軸方向に近づく傾斜面に形成される、請求項1から3のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  5. 前記燃料噴射弁が内燃機関の吸気管に取り付けられる、請求項1から4のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  6. 前記保護部材は、前記弁座部材が内部に固定される筒体の先端部の外周を覆う筒状部と、筒状部から先端側に向けて延設され前記筒体の先端縁を回り込んで前記筒体の中空部に至る折返し部とを一体に備えてなり、前記折返し部が前記筒体で囲まれる前記ノズルプレートの外面の周縁の少なくとも一部を覆う、請求項1から5のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
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