JP2015059267A - ターゲット材、及び該ターゲット材のスパッタにより形成する銅膜 - Google Patents

ターゲット材、及び該ターゲット材のスパッタにより形成する銅膜 Download PDF

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Abstract

【課題】スパッタリング法により被スパッタリング物に対して形成する銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで従来よりも確実、且つ安定して低減することを目的とする。
【解決手段】銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、前記基材の表面に形成された、表面粗さが2.4nm以下の膜となるように銅膜を形成する。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、液晶ディスプレイに代表されるフラットパネル表示素子を構成する金属薄膜、半導体素子製造用のマスクを構成する遮光膜、LSI等の半導体素子を構成する金属配線、及び、磁気記録媒体を構成する金属膜などを高純度銅で形成した銅膜、及びスパッタにより該銅膜を形成するためのターゲット材に関するものである。
上述したような銅膜等の薄膜を被スパッタリング物に形成するための方法としてスパッタリング法が使用されている。
スパッタリング法は、スパッタリングターゲットを、被スパッタリング物に対向する形でセットし、真空条件下にて、Ar等のガスを流し、被スパッタリング物とスパッタリングターゲットの間に所定の電圧をかけることにより放電させ、イオン化したArをスパッタリングターゲットに衝突させることにより、被スパッタリング物上にスパッタリングターゲットと同じ組成の薄膜を形成する成膜方法である。
このような薄膜は、それぞれの目的に応じたプロセスを経て被スパッタリング物としての半導体素子、磁気記録媒体、半導体素子製造用のマスク、液晶ディスプレイ等の構成部に成膜することができる。
被スパッタリング物に形成した薄膜の電気抵抗が増大した場合には、処理信号の遅延の要因となり、被スパッタリング物に形成した薄膜の電気抵抗を所望の値以下に低減することは、処理信号の高速化、複雑化に対応するうえでも重要である。
このような背景の下、スパッタリングにより大型基板に回路を形成する時に発生するアーキング・スプラッシュやダストによる回路の欠損による製品歩留まり低下を防止するため、スパッタリング条件に着目してスパッタリングプロセスにおけるアーキング・スプラッシュの抑制、ダストの生成防止、また回路微細化に対応すべくステップカバレッジの向上を図ることについて、従来より重点が置かれていた。
例えば、特許文献1の「スパッタ方法及びそのスパッタ装置」もその1つである。
しかし、スパッタリング条件を検討することのみによっては、被スパッタリング物に形成した薄膜の膜厚均一性をある程度まで向上させることができても、薄膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実、且つ安定して低減するには限界があった。
なお、従来より、スパッタリング条件に加えてスパッタリング材自体の特性に着目した様々な提案もなされているが、その殆どは、スパッタリング法により形成した薄膜の膜厚の均一性の向上を図るという漠然とした課題や、スパッタリング時の成膜速度の向上を図るという薄膜の品質に関係しない課題に対して行われているものが殆どであり、スパッタリング法により形成した薄膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実、且つ安定して低下させるということについて主眼が置かれていなかった。
特開平7−224379号公報
そこでこの発明は、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して形成する銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで従来よりも確実、且つ安定して低減することを目的とする。
この発明は、銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、前記基材の表面に、表面粗さが2.4nm以下で形成した銅膜であることを特徴とする。
本発明は、例えば、スパッタリングプロセスにおけるアーキング・スプラッシュの抑制、ダストの発生防止、或いはステップカバレッジの向上を図るために従来から着目されているスパッタリング条件に着目するよりも、被スパッタリング物に形成した銅膜の電気抵抗に直接的に関連する銅膜の表面粗さに着目した発明であり、被スパッタリング物に形成する銅膜の表面粗さを2.4nm以下に設定し、被スパッタリング物に形成した銅膜の表面粗さが2.4nm以下になるように、ターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタすることにより、被スパッタリング物に対して例えば、1.5μΩcm以下を満足する低い電気抵抗の薄膜をより確実、且つ安定して得ることができ、処理信号の高速化、複雑化に対応することができる。
さらに、スパッタリング物に形成する銅膜の表面粗さは、2.2nm以下であることがより好ましい。
このように銅膜の表面粗さを2.2nm以下に設定し、被スパッタリング物に形成した銅膜の表面粗さが2.2nm以下になるように、ターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタすることにより、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して例えば、1.4μΩcm以下というさらに低い電気抵抗の薄膜をより確実、且つ安定して得ることができる。
ここで前記表面粗さは、「JIS B 0601」に規定する算術平均粗さ(Ra)を示すものとする。
またこの発明は、銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、前記基材の表面に、組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下、好ましくは、0.50以下で形成した銅膜であることを特徴とする。
本発明は、例えば、スパッタリングプロセスにおけるアーキング・スプラッシュの抑制、ダストの発生防止、或いはステップカバレッジの向上を図るために従来から着目されているスパッタリング条件に着目するよりも、被スパッタリング物に形成した銅膜の電気抵抗に直接的に関連する銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差に着目した発明であり、被スパッタリング物に形成する銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下、好ましくは、0.50以下に設定し、被スパッタリング物に形成した銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下、好ましくは、0.50以下になるように、ターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタすることにより、被スパッタリング物に対して例えば、1.5μΩcm以下を満足する低い電気抵抗の薄膜をより確実、且つ安定して得ることができ、処理信号の高速化、複雑化に対応することができる。
さらに、スパッタリング物に形成する銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差は、0.4以であることがより好ましい。
このように銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.4以下に設定し、被スパッタリング物に形成した銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.4以下になるように、ターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタすることにより、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して例えば、1.4μΩcm以下というさらに低い電気抵抗の薄膜をより確実、且つ安定して得ることができる。
ここで上述した薄膜を組成する結晶子の大きさの偏差は、
(偏差)={結晶子最大大きさ−結晶子最小大きさ}÷(結晶子平均大きさ)÷2
(結晶子平均大きさ)={結晶子最大大きさ+結晶子最小大きさ}÷2
であらわされる。
またこの発明は、上述した銅膜の形成に用いる前記ターゲットであって、結晶粒径が400μm以下のターゲットであることを特徴とする。
このように、ターゲットの結晶粒径を400μm以下とすることで基材に形成する銅膜の表面粗さを2.4nm以下とすることができるとともに、銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差を0.55以下、好ましくは、0.50以下とすることができる。
そして、上述したように、銅膜を2.4nm以下の表面粗さになるように成膜するとともに、銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下、好ましくは、0.50以下になるように成膜することにより、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して例えば、1.5μΩcm以下という所望の値以下の電気抵抗の銅膜をより確実、且つ安定して得ることができる。
なおこの発明は、銅を主原料として形成し、反応ガス雰囲気中で基材の表面に堆積させるスパッタ粒子を放出させるターゲットであって、結晶粒径が400μm以下であるターゲットであってもよい。
上述したように、前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成するとともに、銅を主原料として形成した結晶粒径が400μm以下で形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタすることで、被スパッタリング物に対して所望の値以下の電気抵抗の銅膜をより確実、且つ安定して得ることができる。
この発明によれば、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して形成する銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで従来よりも確実、且つ安定して低減することができる。
ターゲット結晶粒径とCu膜表面粗さとの関係を示すグラフ。 ターゲット結晶粒径とCu膜結晶子の大きさの偏差との関係を示すグラフ。 Cu膜表面粗さとCu膜抵抗率との関係を示すグラフ。 Cu膜結晶子の大きさの偏差とCu膜抵抗率との関係を示すグラフ。 ターゲット結晶粒径とCu膜抵抗率との関係を示すグラフ。
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
本実施形態では、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して形成する銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで従来よりも確実、且つ安定して低減するという課題を、スパッタリング法により被スパッタリング物に対して形成する銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで従来よりも確実、且つ安定して低減するという目的を、被スパッタリング物に形成した銅膜の表面粗さと結晶子の大きさの偏差に着目し、これら銅膜の表面粗さと結晶子の大きさの偏差が所望の値を満たすように、ターゲット材を形成し、このようなターゲット材を用いてスパッタリング法により被スパッタリング物に対して銅膜を形成することにより実現した。
すなわち、本実施形態では、スパッタリングプロセスにおけるアーキング・スプラッシュの抑制や、ステップカバレッジの向上を図るために従来より検討されているスパッタリング条件に着目するよりも、銅膜の電気抵抗に密接に関連するとともに、直接的に影響を及ぼすパラメータである、スパッタリング法により被スパッタリング物に形成する銅膜の表面粗さと銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差に着目する。
さらに、これら銅膜の表面粗さと銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差は、被スパッタリング物に形成した膜が有する所望の品質として、電気抵抗を所望の値以下に抑制するために、直接的に薄膜の電気抵抗の値を用いるよりもさらに具現化して表すことができる。
よって、被スパッタリング物に形成した銅膜が有する所望の品質を示す条件として、銅膜の表面粗さと銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差に着目することで、これらの条件を満たすように、スパッタリング条件やターゲットを組成する結晶粒径などを設定し易くなる。
詳しくは、被スパッタリング物に形成した銅膜の品質向上、又は薄膜の断線等の問題を防ぐため、従来より様々な検討がなされているが、それらは例えば、アーキング・スプラッシュの抑制、ダストの発生防止などスパッタリングプロセスの際に発生する課題に着目したもの、薄膜の膜厚を均一に形成するという漠然とした薄膜の品質向上の効果が謳われているに留まるものであり、いずれも上述した課題を解決するためにスパッタリング条件の見直しに留まるものであった。
すなわち、スパッタリングプロセスにおけるスパッタリング条件は、該薄膜の電気抵抗に密接に関連し、直接的に影響を及ぼすパラメータとはいえないため、従来から行われているスパッタリング条件の見直しのみでは、スパッタリング法により形成した薄膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実、且つ安定して抑えることまで実現することが困難であった。
また、スパッタリング法により形成した銅膜の膜厚の均一性をどの程度まで向上させれば、銅膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実に低減することができるかについて明確化することが困難である。
これに対して、本実施形態では、被スパッタリング物に形成した銅膜の表面粗さが2.4nm以下、好ましくは、2.2nm以下に設定するとともに、銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下、好ましくは、0.50以下、より好ましくは、0.40以下に設定し、これらの範囲を満たすように形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし銅膜を形成する。
具体的には、銅膜の表面粗さと銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差が上述した範囲を満たすように、平均結晶粒径が400μm以下である再結晶組織を有し、銅の純度が99.9重量%(wt%)以上に形成したスパッタリング用銅ターゲットを用いてスパッタしている。
以上により、この成膜された銅膜に関して上述のように設定した範囲を満たすように、被スパッタリング物に対してスパッタすることができ、結果的に所望の値以下の電気抵抗の銅膜をより確実、且つ安定して得ることができる。
なお、上述した薄膜を組成する結晶子の大きさの偏差は、
(偏差)={結晶子最大大きさ−結晶子最小大きさ}÷(結晶子平均大きさ)÷2
(結晶子平均大きさ)={結晶子最大大きさ+結晶子最小大きさ}÷2
であらわされる。
(効果確認試験)
以下では、本実施形態の有効性を検証する効果確認試験について説明する。
本効果確認試験では、以下の要領で銅ターゲットに対してスパッタを行った。
まず、銅ターゲットと、被スパッタリング物として、絶縁性を有する基板とを真空処理室内に対向した状態で配置し、真空処理室内を真空ポンプで排気し、真空処理室内に、反応ガスとしてアルゴンガスを供給する。
図示しない電源部により、反応ガス雰囲気中で金属ターゲットに所定のマイナスの印加電圧を印加し、スパッタ放電を生じさせて、不活性ガス原子をイオン化し、ターゲットをスパッタする。
このとき、放電(プラズマ)が発生した場合における金属ターゲットの放電電圧が、所定の電圧の値となるように、反応ガスの反応ガス供給量を調節しながら印加する。
なお、電源部は、上述のように、ターゲットに所定の電圧を印加させる構成に限らず、電極板を介して所定の直流電圧又は交流電圧を発生さて所定の電圧を印加させる構成であってもよい。
このようなスパッタによりターゲットから放出されたスパッタ粒子は、基板に達してターゲットの材料よりなる銅膜を基板に堆積させていき、基板に銅膜を作成する。
(スパッタリング条件)
到達真空度:5×10−5[Pa]
Ar流量 0.5[Pa]
印加電流 800[mA]
放電電圧 450[V]
スパッタリングレート 平均 13[nm/s]
このようなスパッタリング法を、表1に示すように実施例1〜6のように設定したターゲット材の平均結晶粒径に応じて行った。その結果は、表1、並びに図1乃至図5のグラフのとおりである。
Figure 2015059267
表1は、本実施例1〜7のターゲット材を組成する結晶の粒径を示すとともに、本実施例1〜7のターゲット材のそれぞれを用いて基板に形成した銅膜の表面粗さと、結晶子の大きさのそれぞれバラつき、平均値、偏差と、抵抗率を示す。
また、図1は実施例1〜7におけるターゲット結晶粒径(TG結晶粒径)[μm]とCu膜表面粗さ(Ra)[nm]との関係を示す。図2は実施例1〜7におけるTG結晶粒径[μm]とCu膜結晶子の大きさのばらつき(偏差)[−]との関係を示す。図3は実施例1〜7におけるCu膜抵抗率[μΩcm]とCu膜表面粗さ(Ra)[nm]との関係を示す。図4は実施例1〜7におけるCu膜抵抗率[μΩcm]とCu膜結晶子の大きさの偏差[−]との関係を示す。図5は実施例1〜7におけるCu膜抵抗率[μΩcm]とTG結晶粒径[μm]との関係を示す。
まず、図5に示すように、TG結晶粒径がいずれも400[μm]より大きい実施例6,7の場合には、Cu膜抵抗率が所望の値である1.5[μΩcm]より大きくなったのに対して、TG結晶粒径がいずれも400[μm]以下を満たす実施例1〜5の場合にはいずれも、Cu膜抵抗率が最終的に所定の抵抗率が1.5[μΩcm]以下となった。
さらに、図5に示すように、TG結晶粒径がいずれも200[μm]より大きい実施例5〜7の場合には、Cu膜抵抗率がより好ましい所望の値である1.4[μΩcm]より大きくなったのに対して、TG結晶粒径がいずれも200[μm]以下を満たす実施例1〜4の場合にはいずれも、Cu膜抵抗率が最終的により好ましい所望の抵抗率が1.4[μΩcm]以下となった。
そして、スパッタリング法により形成した銅膜の電気抵抗に関する結果に着目すると、図1に示すように、実施例6,7のように、TG結晶粒径がいずれも400[μm]より大きい場合には、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]より大きくなったのに対して、実施例1〜5のように、TG結晶粒径がいずれも400[μm]以下を満たす場合には、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]以下を満たす値となった。
さらに、図1に示すように、実施例5〜7のように、TG結晶粒径がいずれも200[μm]より大きい場合には、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]より大きくなったのに対して、実施例1〜4のように、TG結晶粒径がいずれも200[μm]以下を満たす場合には、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]以下を満たす値となった。
一方、図3に示すように、Cu膜抵抗率が最終的に所定の抵抗率1.5[μΩcm]よりも大きくなるのは、実施例6,7のように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]より大きくなる場合であったのに対して、Cu膜抵抗率が最終的に所定の抵抗率1.5[μΩcm]以下となるのは、実施例1〜5のように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]以下となる場合であった。
さらに、図3に示すように、Cu膜抵抗率が最終的により望ましい所定の抵抗率1.4[μΩcm]よりも大きくなるのは、実施例5〜7のように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]より大きくなる場合であったのに対して、Cu膜抵抗率が最終的に、より望ましい所定の抵抗率1.4[μΩcm]以下となるのは、実施例1〜4のように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]以下となる場合であった。
上述した結果のとおり、図3に示すように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]以下を満足するように、ターゲットに対してスパッタすることにより、図3に示すように、Cu膜抵抗率が1.5[μΩcm]以下という所望の結果を得ることができることが明らかとなり、この結果と上述した図5に示す結果により、結果的に、図1に示すように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.4[nm]以下を満足するように、ターゲット材の結晶粒径を400[μm]以下に設定する必要があることが明らかとなった。
さらに、図3に示すように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]以下を満足するように、ターゲットに対してスパッタすることにより、図3に示すように、Cu膜抵抗率が1.4[μΩcm]以下という、より望ましい所望の結果を得ることができることが明らかとなり、この結果と上述した図5に示す結果により、結果的に図1に示すように、Cu膜表面粗さ(Ra)が2.2[nm]以下を満足するように、ターゲット材の結晶粒径を200[μm]以下に設定することが好ましいことが明らかとなった。
またこのように、Cu膜表面粗さ(Ra)は、Cu膜抵抗率よりも計測誤差の影響を受け難く、正確、且つスムーズに計測できるため、Cu膜表面粗さ(Ra)を基にターゲット材の結晶粒径を設定することで、薄膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実、且つ安定して抑えることができた。
続いて、スパッタリング法により形成した銅膜を組成する結晶子の大きさの偏差に関する結果に着目すると、図2から明らかなとおり、実施例6,7のように、TG結晶粒径がいずれも400[μm]より大きい場合には、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5より大きくなったのに対して、実施例1〜5のように、TG結晶粒径がいずれも400[μm]以下を満たす場合には、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5以下となった。
さらに、図2に示すように、実施例5〜7のように、TG結晶粒径がいずれも200[μm]より大きい場合には、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4より大きくなったのに対して、実施例1〜4のように、TG結晶粒径がいずれも200[μm]以下を満たす場合には、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4以下となった。
一方、図4に示すように、Cu膜抵抗率が最終的に所定の抵抗率1.5[μΩcm]よりも大きくなるのは、実施例6,7のように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5より大きくなる場合であったのに対して、図4から明らかなとおり、Cu膜抵抗率が最終的に所定の抵抗率1.5[μΩcm]以下となるのは、実施例1〜5のように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5以下となる場合であった。
さらに、図4に示すように、Cu膜抵抗率が最終的により望ましい所定の抵抗率1.4[μΩcm]よりも大きくなるのは、実施例5〜7のように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4より大きくなる場合であったのに対して、図4から明らかなとおり、Cu膜抵抗率が最終的により望ましい所定の抵抗率1.4[μΩcm]以下となるのは、実施例1〜4のように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4以下となる場合であった。
上述した結果のとおり、図4に示すように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5以下を満足するように、ターゲットに対してスパッタすることにより、図4に示すように、Cu膜抵抗率が1.5[μΩcm]以下という所望の結果を得ることができることが明らかとなり、この結果と上述した図5に示す結果により、結果的に、図2に示すように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.5以下を満足するように、ターゲット材の結晶粒径を400[μm]以下に設定する必要があることが明らかとなった。
さらに、図4に示すように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4以下を満足するように、ターゲットに対してスパッタすることにより、図4に示すように、Cu膜抵抗率が1.4[μΩcm]以下というより望ましい所望の結果を得ることができることが明らかとなり、この結果と上述した図5に示す結果により、結果的に、図2に示すように、Cu膜結晶子の大きさの偏差が0.4以下を満足するように、ターゲット材の結晶粒径を200[μm]以下に設定することが好ましいことが明らかとなった。
またこのように、Cu膜結晶子の大きさの偏差は、Cu膜抵抗率よりも計測誤差の影響を受け難く、正確、且つスムーズに計測できるため、Cu膜結晶子の大きさの偏差を基にターゲット材の結晶粒径を設定することで、薄膜の電気抵抗を所望の値以下にまで確実、且つ安定して抑えることができた。
この発明の構成と、実施形態との対応において、この発明の基材は、実施形態の基板に対応するもこの発明は上述した実施形態に限定されず、様々な形態で構成することができる。

Claims (6)

  1. 銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、
    前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、
    前記基材の表面に、表面粗さが2.4nm以下で形成した
    銅膜。
  2. 前記表面粗さを2.2nm以下とした
    請求項1に記載の銅膜。
  3. 銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、
    前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、
    前記基材の表面に、組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下で形成した
    銅膜。
  4. 前記組成する結晶子の大きさの偏差を0.4以下とした
    請求項3に記載の銅膜。
  5. 銅を主原料として形成したターゲットを反応ガス雰囲気中でスパッタし、該ターゲットから放出されたスパッタ粒子を基材の表面に堆積させて形成した銅膜であって、
    前記ターゲットを、銅の純度が99.9重量%以上で形成し、
    前記基材の表面に、表面粗さが2.4nm以下で形成し、
    前記基材の表面に、組成する結晶子の大きさの偏差が0.55以下で形成した
    銅膜。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の銅膜の形成に用いる前記ターゲットであって、
    結晶粒径が400μm以下である
    ターゲット。
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