JP6237604B2 - スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法に関する。
近年、電子機器の入力にはタッチパネルが採用されるようになってきている。タッチパネルは、従来、透明フィルム上にITO(酸化インジウム−スズ)膜を成膜、加工して配線を形成した透明導電性基板が使用されてきた。
ところで、近年のディスプレイの大型化により、透明導電性基板の大面積化が求められている。しかしながら、ITOは電気抵抗値が高いためITO膜を用いた透明導電性基板では大型化に対応できないという問題があった。
このため、金属層を配線に用いた透明導電性基板が検討されてきた。これは、金属層の材料として例えば銅等を用いた場合、金属層は電気抵抗値が低くなるため、透明導電性基板の大面積化を図ることができるためである。しかし、金属層は光の反射率が比較的高いため、金属層のみでは外光を反射してメッシュパターンが視認されてしまう。
そこで、例えば特許文献1には、透明基材と、透明基材上に設けられた導電体メッシュを備えた電極フィルムであって、導電体メッシュは所定の厚みの銅層と、黒化金属層からなる電極フィルムが開示されている。特許文献1の電極フィルムにおいて黒化金属層は、銅層表面の外光反射による赤銅色の光沢が目視で視認されなくさせるに足りる金属からなる材料の中から選択される旨も開示されている。
特許文献1では黒化金属層を構成する材料として具体的には、酸化銅等の、銅を含む酸化物が挙げられている。しかし、タッチパネルの画面の大型化や高精細化には、金属層の反射を抑制する黒化層について、より膜厚が均一で低反射率であることが要求されているところ、銅を含む酸化物の膜を成膜する場合、層の厚みがばらつくという問題があった。
金属層の反射を抑制できる低反射率の膜であって、銅酸化物の膜と比較して、膜の均一性が高い膜の材料として、ニッケル−タングステン合金(Ni−W合金)が検討されている。
Ni−W合金を用いた黒化層は主にスパッタリング法により成膜することが想定される。そして、Ni−W合金を用いたスパッタリングターゲットとして、例えば特許文献2には、液晶表示装置やプラズマディスプレイのカラーフィルターに設けられるブラックマトリックスの成膜に適するスパッタリングターゲットが開示されている。具体的には、Wを5〜30質量%、AlおよびTiの少なくとも1種を合計で0.1〜10質量%含み、残部が実質的にNiであるスパッタリングターゲットが開示されている。特許文献2に開示されたスパッタリングターゲットは、上述の様にブラックマトリックスの成膜には十分な性能を有していた。
ところで、タッチパネル用の透明導電性基板は、透明基材上にスパッタリング法や蒸着法等により金属層(金属膜)を形成し、その上にスパッタリング法により黒化層(黒化膜)を形成する。なお、透明基材上に先に黒化層を形成し、次に金属層を形成する場合もある。金属層及び黒化層は、その後、線幅5μm前後の細線にメッシュ状にエッチングして配線を形成する。
タッチパネルに用いられる配線においては、細線の品質が重要であり、特に断線は重大欠陥となる。このため、配線の黒化層には膜欠陥のない均一な品質を要求される。よって、ブラックマトリックス等の場合と比較して、より膜欠陥を少なくする必要がある。そして、膜欠陥は、特にスパッタリング時における成膜工程での異常放電により発生する。
このため、黒化層の成膜時に異常放電を抑制できるスパッタリングターゲットが求められていた。
特開2014−150118号公報 特開2006−322039号公報
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面ではスパッタリング中の異常放電の発生を抑制できるスパッタリングターゲット提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一態様は、
Wを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金からなり、
平均結晶粒径の大きさが170μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が15%以下であるスパッタリングターゲットを提供する。
本発明の一態様によれば、スパッタリング中の異常放電の発生を抑制できるスパッタリングターゲットを提供することができる。
以下、本発明のスパッタリングターゲット、およびスパッタリングターゲットの製造方法の一実施形態について説明する。
(スパッタリングターゲット)
本実施形態のスパッタリングターゲットは、Wを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金からなり、平均結晶粒径の大きさが170μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が15%以下とすることができる。
本発明の発明者らが、スパッタリング中の異常放電を抑制できるスパッタリングターゲットについて鋭意検討を行った。そして、平均結晶粒径、および結晶組織の双晶の割合を所定の範囲とすることにより、スパッタリング中の異常放電を抑制できることを見いだし、本発明を完成させた。
上述の様に、本実施形態のスパッタリングターゲットの平均結晶粒径の大きさは、170μm以下であることが好ましく、165μm以下であることがより好ましい。
スパッタリングターゲットの平均結晶粒径が170μmを超えると、スパッタリングターゲットから、成膜材料を飛び立たせるためのエネルギーが高くなる。そして、スパッタリングを行う際に高エネルギーを要することにより、異常放電も起こり易くなる。このため、上述の様にスパッタリングターゲットの平均結晶粒径を170μm以下とすることで、異常放電の発生を抑制することができる。
また、本発明の発明者らの検討によれば、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径は、スパッタリングされた膜の特性に影響を及ぼすことも見出された。これは、スパッタリング中に高エネルギーを加えると、同時に複数のスパッタリングターゲット原子が飛び出し、粗大クラスタの形成が増え、成膜された膜が不均一になり易いためと考えられる。このため、成膜させた膜の均一性の観点からも、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径は170μm以下であることが好ましい。
本実施形態のスパッタリングターゲットの平均結晶粒径の大きさの下限値は特に限定されるものではないが、例えば110μm以上であることが好ましい。
これは、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径が110μm未満の場合、粒界等の格子欠陥が増加し膜厚が不均一になったり、スパッタレートが悪くなる場合があるためである。
なお、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径は、JIS H 0501の切断法によって測定した結晶粒径の平均値のことを意味する。
そして、スパッタリングターゲットの結晶組織に含まれる双晶の割合は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
結晶組織に含まれる双晶とは、ある面を境に結晶格子が対称にずれる変形を示す。銅やニッケルは結晶構造が面心立方格子であるため、双晶面が(111)で双晶方向は[112]となる。ターゲット製造時の圧延加工やその後の熱処理等の加工条件により双晶の比率を調整することができる。
本発明の発明者らは、スパッタリングターゲットの結晶組織に含まれる双晶の割合と、異常放電の発生との関係について検討を行った。そして、Ni−W合金のスパッタリングにおいては、上述の様にスパッタリングターゲットの結晶組織に含まれる双晶の割合を15%以下とすることで、異常放電の発生が特に減少する傾向を示すことを見いだした。
なお、スパッタリングターゲットの結晶組織に含まれる双晶の割合の下限値は特に限定されるものではないが、双晶は格子欠陥の原因にもなるためなるべくない方が良く、例えば0%とすることができる。このため、結晶組織に含まれる双晶の割合は0%以上とすることができる。
次に、本実施形態のスパッタリングターゲットの組成について説明する。
スパッタリングターゲットは、上述の様にWを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金から構成することができる。
これは、Wの含有量を増加させるとともに、透明基材や金属層と、黒化層との密着力は向上する傾向を示す。そして、Wの含有量が5質量%未満では透明基材や、金属層と密着力が十分ではない場合があるため、上述の様に5質量%以上とすることが好ましい。特にWの含有量は15質量%以上であることがより好ましい。
上述の様にWの含有量を増加させることにより、透明基材や金属層と、黒化層との密着力が向上する傾向を示すが、Wの含有量が30質量%を超えると、Ni−W合金の加工性が悪くなる場合がある。具体的には、Ni−W合金の鋳造後、熱間鍛造、冷間圧延などの加工を施すと割れが生じ、スパッタリングターゲット材料としての取り扱いが困難となってしまう場合がある。
また、スパッタリングターゲットのNi−W合金中のWの含有量が30質量%を超えると、成膜後、配線パターンをエッチングして形成する際にエッチング液に対する溶解性が劣る傾向にある。
このため、スパッタリングターゲットのNi−W合金中のWの含有量は30質量%以下であることが好ましい。特にWの含有量は25質量%以下であることがより好ましい。
なお、成膜した黒化層の反射率は、スパッタリングターゲット中のWの含有量が多いほど低くなる傾向がある。このため、上述の様にWの含有量は5質量%以上とすることが好ましい。但し、スパッタリング時のスパッタガスの影響もあるため目的の反射率になるようにガスの種類やガス比率等もあわせて調整することが望ましい。
本発明の発明者らの検討によれば、スパッタリングターゲット中のWの含有量が5質量%以上30質量%以下で、反射率は5%〜40%程度になる。
ここまで説明した様に、本実施形態のスパッタリングターゲットは、Ni−W合金から構成することができる。なお、Ni−W合金は、Niと、Wとを含有することができ、Niと、Wとから構成されていることが好ましい。
本実施形態のスパッタリングターゲットを構成するNi−W合金の純度は特に限定されるものではないが、特に高い効果を発揮するためには、その純度が高いことが好ましい。具体的には例えば、本実施形態のスパッタリングターゲットを構成するNi−W合金の純度は、99.9%以上であることが好ましく、99.95%以上であることがより好ましい。
(スパッタリングターゲットの製造方法)
次に、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法の一構成例について説明する。
なお、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法により、上述した本実施形態のスパッタリングターゲットを好適に製造することができる。このため、スパッタリングターゲットについて説明した内容と重複する部分については一部説明を省略する。
本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法は、熱処理温度が600℃以上1000℃以下、保持時間が2時間以下であり、バッキングプレートにメタルボンディングする前に実施する熱処理工程を有することができる。
そして、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法により、Wを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金からなり、平均結晶粒径の大きさが170μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が15%以下であるスパッタリングターゲットを製造できる。
既述の様に、本発明の発明者らはスパッタリング中の異常放電を抑制できるスパッタリングターゲットについて鋭意検討を行い、平均結晶粒径、および結晶組織の双晶の割合を所定の範囲とすることで、スパッタリング中の異常放電を抑制できることを見いだした。
そして、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径、および結晶組織の双晶の割合を制御する方法について検討を行ったところ、バッキングプレートにメタルボンディングする前に実施する熱処理工程(最終熱処理工程)の条件により制御できることを見いだした。
そこで、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法では、バッキングプレートにメタルボンディングする前に実施する熱処理工程における熱処理温度が600℃以上1000℃以下、保持時間が2時間以下としている。係る条件で熱処理工程を実施することで、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径、および結晶組織の双晶の割合を所定の範囲とすることができる。
なお、熱処理工程における保持時間の下限値は特に限定されるものではないが、例えば1時間より長いことが好ましく、1.5時間以上であることがより好ましい。
また、熱処理工程における雰囲気は特に限定されるものではないが、不活性雰囲気であることが好ましい。この際用いるガスとしては特に限定されるものではないが、例えば窒素ガスや、アルゴンガス等を好ましく用いることができる。
本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法においては、熱処理工程以外にさらに任意の工程を含むことができる。
具体的には例えばスパッタリングターゲットの原料を準備する原料準備工程を有することができる。
原料準備工程では、金属原料である、Ni及びWを用意することができる。各材料の純度は特に限定されないが、半導体やその他の電子部品への汚染を防止するため、3N以上(99.9%以上)とすることが望ましい。
さらに、準備した原料を高周波溶解炉等で溶解する溶解工程や、溶解した原料を金型に流し込んで鋳造する鋳造工程を有することができる、また、鋳造した材料を熱間鍛造する熱間鍛造工程、冷間圧延する冷間圧延工程等を設けることができる。
そして、上述の熱処理工程を行い、その後、旋盤加工や表面研削等を行い所定の寸法に切り出し、バッキングプレートにメタルボンディングしてスパッタリングターゲットを完成させることができる。
上述の様に、本発明の発明者らの検討によれば、バッキングプレートにメタルボンディングする前に実施する熱処理工程の熱処理条件により、得られるスパッタリングターゲットの平均結晶粒径、及び結晶組織の双晶の割合を制御することができる。このため、所望の特性を有するスパッタリングターゲットを得るためには、特に熱処理の温度及び保持時間を上述の範囲に制御することが好ましい。
なお、上記熱処理工程の前工程として熱間鍛造工程、冷間圧延工程等を実施する場合、その加工条件等については特に限定されるものではなく、任意に選択することができる。ただし、熱処理工程を実施した際に、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径、及び結晶組織の双晶の割合がより確実に所定の範囲となるように、これらの工程についても加工条件を選択することが好ましい。
また、熱処理工程では熱間鍛造工程等の前工程とあわせて、得られるスパッタリングターゲットの平均結晶粒径、及び結晶組織の双晶の割合が所望の値になるように、熱処理温度、保持時間について上述の範囲の中から選択することもできる。
例えば、本発明の発明者らの検討によれば、平均結晶粒径は熱処理の温度が高く、かつ保持時間が長いほど大きくなる傾向にある。また、結晶組織の双晶の割合は、熱処理の温度が高く、保持時間が長いほど小さくなる傾向にある。このため、これらの傾向を踏まえて、得られるスパッタリングターゲットの平均結晶粒径、及び結晶組織の双晶の割合が所望の値になるように、熱処理工程における熱処理温度、保持時間について上述の範囲の中から選択することもできる。
ここまで説明した、スパッタリングターゲット、およびスパッタリングターゲットの製造方法により得られるスパッタリングターゲットは、タッチパネル用の透明導電性基板の黒化層(黒化膜)を形成する際に好適に用いることができる。ただし、係る用途に限定されるものではなく、例えば、ブラックマトリックスや電子部品の電極等を形成する際にも用いることができる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって、なんら限定されるものではない。
[実施例1]
原料として、金属Ni(電解ニッケル、純度99.99質量%)、金属W(純度99.99質量%)、を用い、表1に示す組成に配合し、総量約10kgとした。
本実施例では、Wを5質量%、残部がNiとなるように上記原料を配合した(原料準備工程)。
そして、配合した原料を高周波溶解炉で溶解し(溶解工程)、金型に鋳造(鋳造工程)後、熱間鍛造(熱間鍛造工程)、冷間圧延(冷間圧延工程)、熱処理(熱処理工程)を施した。そして、得られた試料から直径6インチ、厚さ5mmの形状に切りだした。この後、銅製のバッキングプレートにメタルボンディングして、スパッタリングターゲットを得た。
なお、熱処理工程における熱処理条件を表1に示される熱処理温度及び保持時間に設定することにより、スパッタリングターゲットの平均結晶粒径及び結晶組織の双晶の比率を制御した。また、熱処理工程においては、窒素ガスを0.2L/minで流通させた窒素雰囲気下で熱処理を実施した。
得られたスパッタリングターゲットについて平均結晶粒径、結晶組織の双晶の割合、異常放電の発生回数について評価を行った。
スパッタリングターゲットの平均結晶粒径は、JIS H 0501の切断法によって測定した。
スパッタリングターゲットの、結晶組織の双晶の割合は、画像処理ソフト(NIH社製ソフト名:ImageJ、及び株式会社イノテック社製 ソフト名:Quick〜)を用いて測定した。
スパッタリング中の異常放電の発生回数は以下の手順により評価を行った。
作製したスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタ法によってスパッタリングを行った。
スパッタ条件は、スパッタリング装置内を高真空(9×10−4Pa)に排気した後、まずArガスを導入しプレスパッタを30分行った。プレスパッタの実施後、Arガスに15%の酸素を混合したガスを1Paまで導入して、投入電圧200Wでスパッタリングを行った。スパッタリング開始から20分経過後の10分間当たりの異常放電回数をマイクロアークモニター(ランドマークテクノロジー社製)を用いて測定した。
なお、作製したスパッタリングターゲットについてICP発光分光・質量分析、及び燃焼法を行ったところ、純度が99.95%以上であることが確認できた。
評価結果を表1に示す。
[実施例2〜実施例4]
原料として、金属Ni、および金属Wを表1の割合となるように配合し、熱処理工程の熱処理条件を表1に示した条件とした点以外は実施例1と同様にしてスパッタリングターゲットを作製し、評価を行った。
なお、原料を配合する際、実施例2、3は、Wが20質量%で残部がNi、実施例4は、Wが30質量%で残部がNiとなっている。
また、作製したスパッタリングターゲットについて分析を行ったところ、純度が99.95%以上であることが確認できた。
評価結果を表1に示す。
[比較例1、2]
原料として、金属Ni、および金属Wを表1の割合となるように配合し、熱処理の条件を表1に示した条件とした点以外は実施例1と同様にしてスパッタリングターゲットを作製し、評価を行った。
なお、原料を配合する際、比較例1、2は、Wが20質量%で残部がNiとなっている。
評価結果を表1に示す。
Figure 0006237604
表1より、実施例1〜4は異常放電の回数が0回/10分または1回/10分であることが確認できた。特に実施例2、3は異常放電の回数が0回/10分と特に優れていることが確認できた。これに対して平均結晶粒径が200μmである比較例1、及び双晶割合が28.8%である比較例2は、異常放電回数が9回/10分、11回/10分と非常に多くなっていることが確認できた。
これらの結果から、ターゲットの平均粒径及び双晶の割合が所定の範囲にあることで、スパッタリング時の異常放電の回数を減少できることが確認できた。

Claims (4)

  1. Wを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金からなり、
    平均結晶粒径の大きさが170μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が15%以下であるスパッタリングターゲット。
  2. Wを15質量%以上25質量%以下含むNi−W合金からなり、
    平均結晶粒径の大きさが110μm以上165μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が10%以下であるスパッタリングターゲット。
  3. 前記Ni−W合金の純度が99.9%以上である請求項1または請求項2に記載のスパッタリングターゲット。
  4. 熱処理温度が600℃以上1000℃以下、保持時間が2時間以下であり、バッキングプレートにメタルボンディング前に実施する熱処理工程を有しており、
    Wを5質量%以上30質量%以下含むNi−W合金からなり、
    平均結晶粒径の大きさが170μm以下であり、かつ、結晶組織の双晶の割合が15%以下であるスパッタリングターゲットの製造方法。
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